JP3458852B2 - ウォータポンプ装置 - Google Patents

ウォータポンプ装置

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JP3458852B2 JP2002007801A JP2002007801A JP3458852B2 JP 3458852 B2 JP3458852 B2 JP 3458852B2 JP 2002007801 A JP2002007801 A JP 2002007801A JP 2002007801 A JP2002007801 A JP 2002007801A JP 3458852 B2 JP3458852 B2 JP 3458852B2
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lip
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seal ring
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  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の水冷エンジン
等に好適なウォータポンプ、詳しくは、ウォータポンプ
回転軸を支持する軸受内に水、水蒸気などが侵入するの
を防止し、同時に軸受内のグリースをシールするウォー
タポンプに関するものである。
【0002】
【技術の背景】以下本発明の技術背景について説明す
る。まず、自動車のエンジンの冷却回路は一般に図11
(例えば実開昭59−73588号公報に記載)のようになっ
ていて、自動車のエンジンAは凍結防止剤や防錆剤など
の化学物質を含んだ水で冷却されており、ラジエータB
で80℃位に冷却された水は、ウォータポンプCによっ
てエンジンAに送られ、エンジンを冷却し、熱くなった
冷却水はラジエータBに戻され、再び冷却されてエンジ
ンへ送られる。このウォータポンプCは図12(例えば
実開昭59−73588号公報に記載)のようになっており、
ウォータポンプCのインペラDが回転して冷却水をエン
ジンに送っている。さらに、従来のウォータポンプの構
造は、図13(例えば実開昭60−23293号公報に記載)
のようになっており、ウォーターポンプCは、ケーシン
グEに内嵌された軸受Fの軸GにインペラDを取付け、
インペラDを冷却水中で回転させている。また、軸受F
には冷却水が侵入しないように、ケーシングEのインペ
ラD側端部にメカニカルシールHを設けている。メカニ
カルシールHは、相対回転するセラミック製の円盤I
に、カーボン製又はゴム製の円盤Jを押し付けてシール
とし、それらの面を回転方向に滑らせて冷却水をシール
するものである。しかし、このすべり面では完全なシー
ルは困難であり、シール面の摩擦熱により蒸発した高温
の水蒸気が軸受F側に漏出する。さらに、シール面での
蒸発によって凍結防止剤や防錆剤などの化学物質が濃縮
された冷却水も軸受側に漏出し、その結果、ケーシング
E内の軸受とメカニカルシールHとの間は水蒸気が充満
する水蒸気室Kとなり、そこに化学物質が濃縮された冷
却水も侵入してくる。この為、水蒸気室Kに面する軸受
の端部には、水蒸気や化学物質が濃縮された冷却水が軸
受内に侵入しないようにシールMを設けている。しか
し、このシールでは、水蒸気や化学物質が濃縮された冷
却水のシールが不十分で水蒸気や冷却水が軸受内に侵入
してグリースを劣化させ、軸受の寿命を短くするという
問題がある。これに対して本発明は、水蒸気室に隣接す
る従来の軸受のシールをシール性強化構造としたもので
あり、軸受の寿命を飛躍的に長くするものである。以
下、本発明の本質を明らかにする為に、背景としての従
来技術を説明する。
【0003】
【従来の技術】以下従来技術について説明する。
【0004】図14は従来技術である実開昭56−5823号
公報に記載のウォーターポンプの断面図(説明上、図を
反転させて記載している)である。このウォータポンプ
のメカニカルシールHは円盤Iの端面にカーボン製の円
盤Jを押し付けた水止め用のメカニカルシールである。
図15(a)は従来技術である実開昭56−5823号公報に
記載のウォータポンプの要部の断面図(説明上、図を反
転させて記載している)である。図15(b)はそのシ
ール部の拡大図である。この図15(b)は図14のメ
カニカルシールHを円盤LとゴムリップN−a,N−b,
N−cとを組合わせた水止め用シールPとしたもので、
水止め用シールPの軸受F側にある水蒸気室Kに排出穴
Qをあけ、軸受FのシールMは先端をY字状にして2重
リップシールとなっている。要するに、軸受Fを水蒸気
や冷却水から守るシールMは2重リップシールである。
また、図16(a)は従来技術である実開昭60−167194
号公報に記載のウォータポンプの断面図(説明上、図を
反転させて記載している)である。このウォータポンプ
は軸受Fの端部にシールMとスリンガRを設けている。
そしてメカニカルシールHとシールMとの間の空間は水
蒸気室Kとなっている。図16(b)は、図16(a)
のシール部の拡大図である。シールMはゴムリップTと
Uとからなる2重リップシールとなっていて、このシー
ルMは水を振り切るスリンガRの円盤部Sから離れて独
立している。要するに、軸受Fを水蒸気や冷却水から守
るシールMは、2重リップシールになっている。上記の
ウォータポンプ軸受FのメカニカルシールHは、[技術
の背景]で説明したように完全なシールは難しく、シー
ル面の摩擦熱により蒸発した高温の水蒸気と、この蒸発
によって凍結防止剤や防錆剤などの化学物質が濃縮され
た冷却水が軸受F側の水蒸気室Kに漏れ出してくる。そ
の結果、シールMの外側ゴムリップTの外側面は凍結防
止剤や防錆剤などの化学物質が濃縮された冷却水と高温
の水蒸気とに攻撃される。このシールMの外側ゴムリッ
プTの外面側は、化学物質が濃縮された冷却水と高温の
水蒸気との相乗作用により外側ゴムリップTは変形し、
軸側の摺接面との間に隙間があき、この隙間から冷却水
と水蒸気が侵入し、水蒸気は冷えて水になり2重リップ
シールMの内側ゴムリップUの手前に水が溜まってく
る。その内側ゴムリップUは軸方向内向きに設けられて
いて、その目的は軸受F内のグリースの外部への流出止
めであるので、外部から軸受F内に前記の水が入ろうと
するのを止めるのは難しく、軸受F内に水が侵入しやす
く、その結果グリースを劣化させ、軸受Fの寿命が短く
なるという問題が従来の2重リップシールにはある。
【0005】
【従来技術の問題を解決するアプローチ】本願の発明者
は、従来技術の問題点を解決する為に従来技術の2重リ
ップシールの外側に、軸に摺接するシールリップをもう
一つ設けて実験してみたが、このシールリップは高温の
水蒸気と化学物質が濃縮された冷却水との相乗作用によ
って、従来技術と同様に変形して、軸との間に隙間があ
き、この隙間から水蒸気と軸をつたってきた冷却水が従
来技術の2重リップシール側に侵入し、この2重リップ
シールに水蒸気と冷却水とがかかり、シール効果が悪く
なり従来技術と同様に変形し軸受内に水が侵入しやすい
という問題を解決できなかった。ここで従来技術の図1
6(b)の外側リップTに水蒸気と冷却水とが同時にか
かりにくくすればこの外側リップTの変形を防止できる
との考えに至りその方法を考えたところ、この従来の2
重リップシールにスリンガと摺接する第3のゴムリップ
を設ければ、この第3のリップは高温の水蒸気と化学物
質が濃縮された冷却水との相乗作用によって従来技術と
同様に変形してスリンガとの間に隙間があいて、冷却水
がこのすきまからスリンガの壁をつたって入ってこよう
としても、スリンガには回転により外径方向に遠心力が
働いているので、冷却水は外径方向に振り飛ばされて入
ってきにくくなる、つまり中間のリップ(つまり従来の
2重リップシールの外側ゴムリップT)の方に来にくく
なると考え、実験したところ、この中間のリップにかか
るのは、水蒸気がほとんどとなり中間のリップは変形し
にくくなった。そしてこの水蒸気が冷えて水になって
も、この水をシールできるので軸受内に水が侵入するの
をシールすることができ、軸受内のグリースが水により
劣化しないので、軸受の寿命を飛躍的に長くすることが
できるとの知見を得た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軸受
内部に侵入しようとする冷却水や水蒸気などをほぼ確実
に防止し、同時に軸受内のグリースをシールして軸受の
寿命を飛躍的に長くするウォータポンプを提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の技術的手段は次の通りである。ケーシングと、インペ
ラと、プーリと、ウォータポンプ用軸受とを備えたウォ
ータポンプ装置のウォータポンプ用軸受は、 (a)外輪と、 (b)転動体と、 (c)転動体を介して外輪に支持され、一端側にプーリ
を、他端側にインペラを有する軸と、 (d)軸受内にあるグリースと、 (e)転動体よりもインペラ側にあり、インペラとの間
の空洞に隣接し、化学物質を含んだ冷却水、水蒸気がこ
の空洞から軸受内に侵入することを防止するとともに、
軸受内のグリースの流出を防止するためのシール装置と
を有していて、 (f)シール装置は、外輪に固定される外輪側シール環
と軸に固定される軸側シール環とを有し、 (g)軸側シール環は、軸に嵌合固定された円筒部とそ
こから外径方向に延びていて、化学物質を含んだ冷却水
に遠心力を外径方向に作用させる外径方向部分とを有
し、 (h)外輪側シール環は、補強環と主リップと第1副リ
ップと第2副リップとを有し、 (i)主リップは補強環から延びていて軸又は軸に嵌合
固定された軸側シール環の円筒部の外周面と接し、水蒸
気が軸受内に侵入することを防止し、 (j)第1副リップは、補強環から延びていて主リップ
よりも転動体側にあって軸又は軸に嵌合固定された軸側
シール環の円筒部の外周面と接し、 (k)第2副リップは、補強環から延びていて主リップ
に対して第1副リップの反対側にあって軸側シール環の
外径方向部分と接し主リップとの間に密閉空間を形成し
ている。前記空洞は、この空洞の外周が、インペラ側で
はケーシング内周で形成され、シール装置側では前記ケ
ーシング内周よりも内径が小さい外輪の内周で形成され
ていて、前記空洞には、空洞の外周がシール装置側で小
さくなっている段差が形成されているものとしてもよ
い。また、ウォータポンプ用軸受は、 (a)ケーシングに固定される外輪と、 (b)転動体と、 (c)転動体を介して外輪に支持され、一端側にプーリ
を、他端側にインペラを有する軸と、 (d)軸受内にあるグリースと、 (e)転動体よりもインペラ側にあり、インペラとの間
の空洞に隣接し、化学物質を含んだ冷却水、水蒸気がこ
の空洞から軸受内に侵入することを防止するとともに、
軸受内のグリースの流出を防止するためのシール装置と
を有していて、 (f)シール装置は、外輪に固定される外輪側シール環
と軸に固定される軸側シール環とを有し、 (g)軸側シール環は、軸に嵌合固定された円筒部とそ
こから外径方向に延びていて、化学物質を含んだ冷却水
に遠心力を外径方向に作用させる外径方向部分とを有
し、 (h)外輪側シール環は、補強環と主リップと第1副リ
ップと第2副リップとを有し、 (i)主リップは補強環から延びていて軸又は軸に嵌合
固定された軸側シール環の円筒部の外周面と接し、水蒸
気が軸受内に侵入することを防止し、 (j)第1副リップは、補強環から延びていて主リップ
よりも転動体側にあって軸又は軸に嵌合固定された軸側
シール環の円筒部の外周面と接し、 (k)第2副リップは、補強環から延びていて主リップ
に対して第1副リップの反対側にあって軸側シール環の
外径方向部分と接し主リップとの間に密閉空間を形成し
ている。さらに、ウォータポンプ軸受用シール装置は、 (a)ケーシングに固定される外輪と、 (b)転動体と、 (c)転動体を介して外輪に支持され、一端側にプーリ
を、他端側にインペラを有する軸と、 (d)軸受内にあるグリースを有するウォータポンプ軸
受に用いるもので、 (e)転動体よりもインペラ側にあり、インペラとの間
の空洞に隣接し、化学物質を含んだ冷却水、水蒸気がこ
の空洞から軸受内に侵入することを防止するとともに、
軸受内のグリースの流出を防止するためのシール装置
で、 (f)このシール装置は、外輪に固定される外輪側シー
ル環と軸に固定される軸側シール環とを有し、 (g)軸側シール環は、軸に嵌合固定された円筒部とそ
こから外径方向に延びていて、化学物質を含んだ冷却水
に遠心力を外径方向に作用させる外径方向部分とを有
し、 (h)外輪側シール環は、補強環と主リップと第1副リ
ップと第2副リップとを有し、 (i)主リップは補強環から延びていて軸又は軸に嵌合
固定された軸側シール環の円筒部の外周面と接し、水蒸
気が軸受内に侵入することを防止し、 (j)第1副リップは、補強環から延びていて主リップ
よりも転動体側にあって軸又は軸に嵌合固定された軸側
シール環の円筒部の外周面と接し、 (k)第2副リップは、補強環から延びていて主リップ
に対して第1副リップの反対側にあって軸側シール環の
外径方向部分と接し主リップとの間に密閉空間を形成し
ている。としたことである。
【0008】
【作用】本発明の構成によれば、外輪側シール環の第1
副リップは軸受内のグリースをシールし、第2副リップ
は主リップに対して第1副リップの反対側で軸側シール
環の外径方向部分と接することにより、以下に説明する
ようにメカニカルシールから水蒸気室である空洞に漏れ
出た水蒸気や冷却水が軸受内に侵入しようとするのをシ
ールすることができる。上記の第2副リップの構成とす
ると、メカニカルシールより水蒸気室である空洞に漏れ
出た高温の水蒸気と化学物質が濃縮された冷却水との相
乗作用によって第2副リップが変形して、軸側シール環
との間に隙間があくが、軸側シール環の外径方向部分は
軸よりも径方向に大きく、回転により発生する遠心力が
大きいので、前記隙間からシール内に入ってこようとす
る化学物質が濃縮された冷却水は、この冷却水が軸側シ
ール環の外径方向部分をつたっている時に、遠心力で振
り飛ばされて主リップの方に来にくいので、前記隙間か
ら侵入し、主リップにかかるのはほとんどが気体の水蒸
気になり、主リップには高温の水蒸気と化学物質が濃縮
された冷却水との相乗作用が働きにくいので、主リップ
は変形しにくくなる。従って、前記隙間から侵入した水
蒸気が冷えて水になり主リップの前に溜っても主リップ
はこの水が軸受内に侵入しようとするのをシールするこ
とができる。つまり本願発明は、ウォータポンプの水蒸
気室である空洞に隣接するシール装置に、軸側シール環
の外径方向部分と接する第2副リップを設けて軸側シー
ル環一体型の3重リップシール構造とすることにより、
メカニカルシールから水蒸気室である空洞に漏れ出た水
蒸気や冷却水が軸受に侵入しようとするのをシールする
とともに、軸受内のグリースの流出をシールするもので
ある。
【0009】
【他の技術分野との作用の違い】尚、ウォータポンプ軸
受のシール技術分野以外の技術として、図17の従来技
術がある(図17は実開昭61−112119号公報に記載の自
動車のホイール軸受の断面図である。)。これは自動車
のホイール軸受のシール技術で、シールVの外側リップ
Xは開放外部から泥水やダストが軸受Z内へ侵入するこ
とを防ぐもので、内側リップYは軸受Z内のグリースの
外部への流出を防ぐものである。このように、ホイール
軸受のシールの目的は、水蒸気よりもはるかに温度の低
い泥水やダストを防ぐことであり、ホイール軸受のシー
ルにはウォータポンプ軸受のシールとは違って、メカニ
カルシールから水蒸気室に漏れ出た高温の水蒸気や化学
物質が濃縮された冷却水がかからないので、ホイール軸
受のシールが変形することはほとんど無い。従って、ホ
イール軸受のシールは基本的に泥水やダストの侵入を防
止する外側リップと軸受内のグリースの流出を防止する
内側リップの2重リップシールであればよい。尚、ホイ
ール軸受のシールには、図18や図19のように3重リ
ップシールのものもあるが、3重リップシールにする理
由は、ウォータポンプ軸受のシールのように水蒸気や冷
却水の侵入を防ぐ為とは別な理由であり、例えばダスト
によるシールリップの摩耗対策の為やシールリップの数
を増やしたシールの幅寸法上の為やホイール軸受のシー
ル摺接面の加工上の為で、図18、図19のような構造
にしているものである。このように、ホイール軸受のシ
ールは、基本的に2重リップシールでよいが、その使用
状況によっては3重リップシールにすることもあり、そ
の形状もいろいろな形がある。つまり、ホイール軸受の
シールの3重リップシールはウォータポンプ軸受のシー
ルとは、別な理由で3重リップシールにしているのでホ
イール軸受のシールの技術分野は、ウォータポンプ軸受
のシールとは別の技術分野である。これに対して、ウォ
ータポンプはメカニカルシールから水蒸気室に漏れた高
温の水蒸気や凍結防止剤や防錆剤などの化学物質が濃縮
された冷却水が軸受に入ってくる問題があるので、その
問題をいかに解決するかという課題が従来から問題にな
っていて、これを解決したのが本発明のウォータポンプ
用軸受のシール技術である。ところが、ホイール軸受の
シールである図18や図19の3重リップシールには、
ウォータポンプの水蒸気室である空洞もなく、水蒸気室
に漏れた高温の水蒸気と化学物質が濃縮された冷却水が
軸受に入ってくるのをどのようにすればシールできるか
という技術思想の開示も示唆も無く、本発明の動機づけ
ともなるものではない。
【0010】
【実施例】以下図に基づいて本発明の技術的手段の一実
施例を説明する。図1は本発明装置を組込んだウォータ
ポンプ装置の一例を示す要部縦断面図、図2は図1の要
部拡大断面図である。
【0011】10はウォータポンプ用転がり軸受の全体を
表す。101 は転がり軸受10の外輪で、該外輪101 はケー
シング11の内周面に固定され、該外輪101 の内周面には
複数列の軌道溝1011が形成されると共にその両端部にシ
ール溝1012が形成されている。
【0012】12は前記外輪101 内に複数列の転動体13を
介して嵌挿された軸体で、該軸体は特許請求の範囲に記
載した軸に相当する。該軸体12の一端側にはプーリ130
を備え、他端側にはインペラ14を備えている(図1参
照)。121 は外輪101 の軌道溝1011と対向して軸体12の
外周面に形成された軌道溝である。
【0013】15は転動体13よりもインペラ14側にあり、
前記外輪101 のインペラ14側のシール溝1012に固定され
た外輪側シール環151 と軸側シール環(スリンガ)152
からなるシール装置で、該シール装置15の外輪側シール
環151 は補強環1511とゴム、合成樹脂などの弾性体でも
って形成された少なくとも軸方向内向きの第1副リップ
1512と軸方向外向きの主リップ1513と該主リップ1513よ
りも外径側に位置して軸方向外側に延びた第2副リップ
1514とから構成されてなる。また、補強環1511は、一端
部1511a を外輪101 に固定され、円筒状に形成された中
間部1511b を介して他端部1511c が軸体側に延びている
(図2参照)。
【0014】19は、シール装置15とインペラ14との間の
空洞(水蒸気室)でシール装置15はこの空洞19に隣接
している。空洞19の外周20を構成する外輪101の内周
が、外輪101と同じく空洞19の外周20を構成するケーシ
ング11の内周よりも小さくなっていることにより、空洞
19には空洞の内周20がシール装置15側で小さくなってい
る段差が形成されている。この段差により、ウォータポ
ンプの空洞19(水蒸気室)内の冷却水は内周の大きいケ
ーシング11の内周に溜まり、内周の小さい外輪101の内
周には登ってきにくいので軸受10に冷却水が侵入しにく
くなる。つまり、空洞19(水蒸気室)内の段差で、主に
冷却水の侵入を減少させ、軸側シール環と接する第2副
リップで主に水蒸気の侵入を減少させることができ、冷
却水と水蒸気との侵入を別々の手段で減少させることが
できる。
【0015】次に、前記軸側シール環152 は耐腐蝕性に
とむ特殊鋼板例えばステンレス鋼板を用いて成形された
もので、その形状は断面ほぼコ字状にして前記軸体12に
緊密嵌合固定される特許請求の範囲に記載した円筒部で
ある第1円筒部1521とこれよりも外径側に延びた中間部
1522とこれに続き軸方向内側に延びた第2円筒部1523と
から構成されてなる。尚、中間部1522と第2円筒部1523
とが特許請求の範囲に記載した外径方向部分となる。
【0016】前記外輪側シール環151 の前記第1副リッ
プ1512が軸方向内向きに設けられて主リップ1513よりも
転動体13側で軸体12の外周面122 と接触し、主リップ15
13が軸方向外向きに設けられて前記軸側シール環152 の
第1円筒部1521の外周面1524と接してシール部を形成
し、第2副リップ1514が主リップ1513に対して第1副リ
ップ1512の反対側にあって軸側シール環152 の第2円筒
部1523の内周面1525との間で接触のシール部を形成し、
主リップ1513と第2副リップ1514と軸側シール環152で
囲まれた空間は密閉空間を形成する。
【0017】上記実施例において、外輪側シール環151
の第1副リップ1512は軸方向内向きに設けられて軸体12
の外周面122 に接触していることにより軸受内のグリー
スをシールし、主リップ1513が軸側シール環152 の第1
円筒部1521の外周面1524と接することにより中間シール
の役目をなしシール部が形成される。尚、本実施例にお
いては第1副リップ1512は軸体12の外周面122 に接触し
ていることにより、軸側シール環152 と軸体12とのはめ
あい面から軸受内のグリースが洩れるのを防ぐのにも効
果的である。また、第2円筒部1523の端面1526と外輪側
シール環151 の側壁1515間にすきまCのラビリンスシー
ルが形成される。
【0018】また、外輪側シール環151 の第2副リップ
1514が軸側シール環152 の第2円筒部1523の内周面に接
触により外部シールの役目をなすシール部が形成され、
また該シール部は、軸側シール環152 の中間部1522と第
2円筒部1523との協働作用により軸受側に侵入しようと
する冷却水、水蒸気を振り切ることができる。
【0019】要するに、本発明の軸受シール装置は、第
1副リップ1512が軸体12の外周面122 と接触することに
より形成されるシール部と、また主リップ1513が第1円
筒部1521の外周面1524と接触することにより形成される
シール部と、第2副リップ1514が第2円筒部1523の内周
面との間で接触することにより形成されるシール部の三
重構造が形成される。
【0020】また外輪側シール環151 の第2副リップ15
14は、腕部1514a と、該腕部1514aの先端に設けられた
突起1514b とを有し、腕部1514a は軸側シール環152 の
第2円筒部1523と平行に軸方向内側に延び、第2円筒部
1523との間に軸方向シール隙間Cを形成している。ま
た、腕部1514a の先端に設けられた突起1514b が、第2
円筒部1523の内周面と接触している。また、仮に摩耗に
より接触状態が非接触状態になったとしても、軸方向シ
ール隙間Cによるラビリンスシールが形成されている
ため、冷却水、水蒸気等の侵入は減少する。
【0021】さらに、軸側シール環152 の第2円筒部15
23は、外輪101 の端部よりも軸方向内側に延びて、端面
1526と外輪側シール環151 の側壁1515間にすきまCのラ
ビリンスシールを形成することにより、ウォータポンプ
内の冷却水、水蒸気の侵入は減少する。
【0022】また、外輪側シール環151 の補強環1511
は、一端部1511a が外輪101 に固定され、円筒状に形成
された中間部1511b を介して、他端部1511c が軸体側に
延びているので、他端部1511c は一端部1511a より軸方
向外側に位置し、他端部1511cは第1副リップ1512を補
強している。このため、第1副リップ1512 は軸体12 の
外周面122 と緊迫力をもって摺接することができ、ガー
タスプリング等を使用する必要がない。
【0023】図3は本発明の第2実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第1実施例と異なる点は軸側シール環15
2 の第2円筒部1523を半径方向外方に延ばしたフランジ
部1527にある。従って、外輪側シール環151 の側壁1515
とフランジ部1527間のすきまC1 によりラビリンスシー
ルが形成される。作用効果は前記第1実施例と略同一に
つきその説明を省略する。
【0024】図4は本発明の第3実施例を示す要部拡大
断面図で、第2実施例と異なる点は軸側シール環152 の
第2円筒部1523の半径方向外方にさらに延びたフランジ
部1527にある。従って、前記フランジ部1527の外周端部
と外輪101 の端部内周面1014間にすきまC2 によるラビ
リンスが形成される。作用効果は前記第2実施例と略同
一につき、その説明を省略する。
【0025】図5は本発明の第4実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第1実施例と異なる点は補強環1611を有
する外輪側シール環161 の第1副リップ1612と主リップ
1613の両リップが軸体12に緊密嵌合固定された軸側シー
ル環162 の第1円筒部1621の外周と接触状態にしたとこ
ろと、軸側シール環162 の第2円筒部1623を半径方向外
方に延びたフランジ部1627の側壁1628と外輪101 の端面
1013間との間にすきまC3 によりラビリンスシールを形
成したところにある。
【0026】従って、主リップ1613と第1円筒部1621の
外周面1524間にシール部が形成され、またラビリンスシ
ールがフランジ部1627の側壁1628と外輪101 の端面1013
間のすきまC3 により形成される。また、フランジ部16
27は、第2円筒部1623より半径方向外方に延びており、
外輪側シール環161 をカバー状に覆っている。このた
め、外輪側シール環に冷却水等が直接かかることを防ぐ
ことができる。作用効果は前記第1実施例と略同一につ
きその説明を省略する。
【0027】図6は、本発明の参考例を示す要部拡大断
面図で、前記第1実施例と異なる点は、補強環1711を有
する外輪側シール環171 の第2副リップ1714が軸方向外
側に延び、該第2副リップ1714に対応する位置に、軸側
シール環172 の外周縁部1723の周囲にゴム、合成樹脂な
どの弾性体よりなる第2円筒部1724が形成されており、
該第2円筒部1724の内周面と前記第2副リップ1714の外
周面との間にすきまC4 をもった非接触型シール部を設
けたところにある。また前記第2円筒部1724は前記第2
副リップ1714の外方傾斜端面1715に接触しない程度の内
方傾斜端面1725が形成されている。
【0028】また、軸側シール環の第2円筒部1724の端
面1726と外輪側シール環171 の側壁1716間にわずかなす
きまC5 が形成される。従って、前記外輪側シール環の
第2副リップと軸側シール環の非接触型シール部および
軸側シール環のシール部の端面と外輪シール環の側壁間
のすきまC4,C5によりラビリンスシールが形成され、
冷却水、水蒸気などの侵入を減少させることができる。
符号1712は第1副リップ、1713は主リップである。
【0029】図7は本発明の参考例を示す要部拡大断面
図で、前記第1実施例と異なる点は、補強環1811を有す
る外輪側シール環181 の第2副リップ1814が軸方向外側
に延び、該第2副リップ1814に対応する位置に、軸側シ
ール環182 の外周縁部1823の周囲にゴム、合成樹脂など
の弾性体による第2円筒部1824とその周縁部にリップが
形成されており、該第2円筒部1824の内周面1525と第2
副リップ1814の外周面との間にすきまC6 を有する非接
触型シール部と接触型シール部1825を兼ね備えたところ
にある。また前記第2円筒部1824は前記第2副リップ18
14の外方傾斜面1816とこれに対応する内方傾斜面1826の
すきまC6 によりラビリンスシールが形成される。そし
て、前記第2円筒部1824はその周縁部のリップが外輪10
1 の端部内周面1014に接触してシールが形成される。
【0030】図8は本発明の第5実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第1実施例と異なる点は、軸側シール環
152 の第2円筒部1523の外周縁部を半径方向外方に延ば
したフランジ部1527の周囲にゴム、合成樹脂などの弾性
体よりなる半径方向外向きの接触型シール部1528を設け
たところにある。該接触型シール部1528はそのリップが
外輪101 の端部内周面1014に接触してシールが形成され
る。
【0031】図9は本発明の第6実施例を示す要部拡大
断面図で、前記第7実施例と異なる点は、軸側シール環
152 の第2円筒部1523の外周縁部を半径方向外方に延ば
したフランジ部1527の周囲にゴム、合成樹脂などの弾性
体よりなる半径方向外向きの接触型シール部1529を設け
たところにある。従って、該接触型シール部1529はその
先端が外輪101 の端面1013に接触してシールが形成され
る。
【0032】図10は本発明の第7実施例を示す要部拡
大断面図で、第1実施例と異なる点は、軸側シール環15
2 を、軸体12に緊密嵌合固定される第1円筒部1530と、
これよりも軸方向内方で外径側に延びた中間部1531と、
これに続き軸方向内側に延びた第2円筒部1532とにより
断面ほぼZ形状に形成したところにある。従って、外輪
側シール環151 の第1副リップ1512と主リップ1513の両
リップは軸体12の外周面に接触状態にあると共に第2円
筒部1532の端面1533と外輪側シール環151 の側面1515間
のすきまC7 によりラビリンスシールが形成される。
【0033】
【発明の効果】本発明の構成によれば、外輪側シール環
の第1副リップは軸受内のグリースをシールし、第2副
リップは主リップに対して第1副リップの反対側で軸側
シール環の外径方向部分と接することにより、以下に説
明するようにメカニカルシールから水蒸気室である空洞
に漏れ出た水蒸気や冷却水が軸受内に侵入しようとする
のをシールすることができる。上記の第2副リップの構
成とすると、メカニカルシールより水蒸気室である空洞
に漏れ出た高温の水蒸気と化学物質が濃縮された冷却水
との相乗作用によって第2副リップが変形して、軸側シ
ール環との間に隙間があくが、軸側シール環の外径方向
部分は軸よりも径方向に大きく、回転により発生する遠
心力が大きいので、前記隙間からシール内に入ってこよ
うとする化学物質が濃縮された冷却水は、この冷却水が
軸側シール環の外径方向部分をつたっている時に、遠心
力で振り飛ばされて主リップの方に来にくいので、前記
隙間から侵入し、主リップにかかるのはほとんどが気体
の水蒸気になり、主リップには高温の水蒸気と化学物質
が濃縮された冷却水との相乗作用が働きにくいので、主
リップは変形しにくくなる。従って、前記隙間から侵入
した水蒸気が冷えて水になり主リップの前に溜っても主
リップはこの水が軸受内に侵入しようとするのをシール
することができる。つまり本願発明は、ウォータポンプ
の水蒸気室である空洞に隣接するシール装置に、軸側シ
ール環の外径方向部分と接する第2副リップを設けて軸
側シール環一体型の3重リップシール構造とすることに
より、メカニカルシールから水蒸気室である空洞に漏れ
出た水蒸気や冷却水が軸受に侵入しようとするのをシー
ルするとともに、軸受内のグリースの流出をシールする
ものである。従って、本発明は、メカニカルシールより
漏れ出て軸受内部に侵入しようとする水蒸気や冷却水に
対して高いシール性を持つので、軸受内のグリースが水
により劣化しにくく、さらに軸受内のグリースをシール
することによりウォーターポンプの寿命を飛躍的に長く
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を組込んだウォータポンプ装置の要
部断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図4】本発明の第3実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図5】本発明の第4実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図6】本発明の参考例を示す要部拡大断面図である。
【図7】本発明の参考例を示す要部拡大断面図である。
【図8】本発明の第5実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図9】本発明の第6実施例を示す要部拡大断面図であ
る。
【図10】本発明の第7実施例を示す要部拡大断面図で
ある。
【図11】従来技術のウォータポンプ装置の縦断面図で
ある。
【図12】従来技術のウォータポンプ装置の冷却回路図
である。
【図13】従来技術の他のウォータポンプ装置の縦断面
図である。
【図14】従来技術の他のウォータポンプ軸受の縦断面
図である。
【図15】(a)は従来技術のウォータポンプ軸受の要
部の縦断面図で(b)は拡大断面図である。
【図16】(a)は従来技術の他のウォータポンプ軸受
の要部縦断面図で(b)は拡大断面図である。
【図17】従来技術の自動車のホイール軸受の断面図で
ある。
【図18】従来技術の自動車のホイール軸受の3重リッ
プシールを示す断面図である。
【図19】従来技術の3重リップシールを組み込んだ自
動車のホイール軸受装置の断面図である。
【符号の説明】
101 :外輪 11:ケーシング 12:軸体 13:転動体 130 :プーリ 14:インペラ 15:シール装置 151,161,171,181 :外輪側シール環 1511,1611,1711,1811 :補強環 1512,1612,1712 :第1副リップ 1514,1714,1814:第2副リップ 1513,1613,1713:主リップ 152,162,172,182 :軸側シール環 1521,1530,1621,1721 :第1円筒部 1522,1531,1622,1722 :中間部 1523,1532,1623,1724,1824 :第2円筒部 19:空洞 20:外周
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16C 19/04 F16C 19/04 33/78 33/78 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16J 15/31 311 F04D 29/04 F04D 29/12 F16C 19/04 F16C 33/78

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシングと、 インペラと、 プーリと、 ウォータポンプ用軸受とを備えたウォータポンプ装置の
    ウォータポンプ用軸受は、 (a)外輪と、 (b)転動体と、 (c)転動体を介して外輪に支持され、一端側にプーリ
    を、他端側にインペラを有する軸と、 (d)軸受内にあるグリースと、 (e)転動体よりもインペラ側にあり、インペラとの間
    の空洞に隣接し、 化学物質を含んだ冷却水、水蒸気がこの空洞から軸受内
    に侵入することを防止するとともに、軸受内のグリース
    の流出を防止するためのシール装置とを有していて、 (f)シール装置は、 外輪に固定される外輪側シール環と軸に固定される軸側
    シール環とを有し、 (g)軸側シール環は、 軸に嵌合固定された円筒部とそこから外径方向に延びて
    いて、化学物質を含んだ冷却水に遠心力を外径方向に作
    用させる外径方向部分とを有し、 (h)外輪側シール環は、 補強環と主リップと第1副リップと第2副リップとを有
    し、 (i)主リップは補強環から延びていて軸又は軸に嵌合
    固定された軸側シール環の円筒部の外周面と接し、水蒸
    気が軸受内に侵入することを防止し、 (j)第1副リップは、 補強環から延びていて主リップよりも転動体側にあって
    軸又は軸に嵌合固定された軸側シール環の円筒部の外周
    面と接し、 (k)第2副リップは、 補強環から延びていて主リップに対して第1副リップの
    反対側にあって軸側シール環の外径方向部分と接し主リ
    ップとの間に密閉空間を形成している。
  2. 【請求項2】前記空洞は、この空洞の外周が、インペラ
    側ではケーシング内周で形成され、シール装置側では前
    記ケーシング内周よりも内径が小さい外輪の内周で形成
    されていて、 前記空洞には、空洞の外周がシール装置側で小さくなっ
    ている段差が形成されていることを特徴とする請求項1
    のウォータポンプ装置。
  3. 【請求項3】ウォータポンプ用軸受は、 (a)ケーシングに固定される外輪と、 (b)転動体と、 (c)転動体を介して外輪に支持され、一端側にプーリ
    を、他端側にインペラを有する軸と、 (d)軸受内にあるグリースと、 (e)転動体よりもインペラ側にあり、インペラとの間
    の空洞に隣接し、 化学物質を含んだ冷却水、水蒸気がこの空洞から軸受内
    に侵入することを防止するとともに、軸受内のグリース
    の流出を防止するためのシール装置とを有していて、 (f)シール装置は、 外輪に固定される外輪側シール環と軸に固定される軸側
    シール環とを有し、 (g)軸側シール環は、 軸に嵌合固定された円筒部とそこから外径方向に延びて
    いて、化学物質を含んだ冷却水に遠心力を外径方向に作
    用させる外径方向部分とを有し、 (h)外輪側シール環は、 補強環と主リップと第1副リップと第2副リップとを有
    し、 (i)主リップは補強環から延びていて軸又は軸に嵌合
    固定された軸側シール環の円筒部の外周面と接し、水蒸
    気が軸受内に侵入することを防止し、 (j)第1副リップは、 補強環から延びていて主リップよりも転動体側にあって
    軸又は軸に嵌合固定された軸側シール環の円筒部の外周
    面と接し、 (k)第2副リップは、 補強環から延びていて主リップに対して第1副リップの
    反対側にあって軸側シール環の外径方向部分と接し主リ
    ップとの間に密閉空間を形成している。
  4. 【請求項4】ウォータポンプ軸受用シール装置は、 (a)ケーシングに固定される外輪と、 (b)転動体と、 (c)転動体を介して外輪に支持され、一端側にプーリ
    を、他端側にインペラを有する軸と、 (d)軸受内にあるグリースとを有するウォータポンプ
    軸受に用いるもので、 (e)転動体よりもインペラ側にあり、インペラとの間
    の空洞に隣接し、 化学物質を含んだ冷却水、水蒸気がこの空洞から軸受内
    に侵入することを防止するとともに、軸受内のグリース
    の流出を防止するためのシール装置で、 (f)このシール装置は、 外輪に固定される外輪側シール環と軸に固定される軸側
    シール環とを有し、 (g)軸側シール環は、 軸に嵌合固定された円筒部とそこから外径方向に延びて
    いて、化学物質を含んだ冷却水に遠心力を外径方向に作
    用させる外径方向部分とを有し、 (h)外輪側シール環は、 補強環と主リップと第1副リップと第2副リップとを有
    し、 (i)主リップは補強環から延びていて軸又は軸に嵌合
    固定された軸側シール環の円筒部の外周面と接し、水蒸
    気が軸受内に侵入することを防止し、 (j)第1副リップは、 補強環から延びていて主リップよりも転動体側にあって
    軸又は軸に嵌合固定された軸側シール環の円筒部の外周
    面と接し、 (k)第2副リップは、 補強環から延びていて主リップに対して第1副リップの
    反対側にあって軸側シール環の外径方向部分と接し主リ
    ップとの間に密閉空間を形成している。
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