JP4778611B2 - 加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス状又は液状化石燃料により、製造中の製品を間接的に放射熱加熱するための装置に関する。
本発明は、特には、望ましくは燃焼により発生する特定のガス状成分が存在しない環境の中で、製品(例えば、棒状、管状、ストリップ状製品及び部品)が、移動中に加熱される熱処理炉に関する。本発明は、例えば、化石燃料によって加熱される熱処理炉中を通過する鋼ストリップの加熱に用いられ、その炉中ではストリップは保護雰囲気下に維持される。
【0002】
【従来の技術】
現在の技術では、製造中の製品を保護環境下で化石燃料を用いて間接的に加熱することは、一般に、放射熱管(radiant tubes)を用いて行なわれている。図1は、縦断面図として概略的に示した図であって、低熱容量の装置に用いられる、いわゆる‘シンブルタイプ放射熱管’(thimble-type radiant tubes)の一例を示している。円筒形状の管は、幅Lの炉の壁の間に位置している。管の内部空間(internal cavity)に同心の燃焼管が取り付けられ、この燃焼管の内側にはバーナーが位置し、上流には回収熱交換器が取り付けられている。燃料は矢印Gの方向に噴射され、酸化剤は矢印Aの方向に噴射され、排気筒ガス(flue gas)は矢印Fの方向に排出される。
【0003】
この放射熱管の例示例は、燃焼が起きる部分が小容積(容量)であるという点に特徴を有し、これは、窒素酸化物(NOx)を大量に形成するという欠点及び、この管に沿った大きな温度変化(the variation in temperature)により燃焼管上に重大な熱応力をもたらすという欠点を有する。
【0004】
大きな加熱力を有する装置を必要とする工業用装置においては、前記シンブルタイプ放射熱管及びそれと組み合わされたバーナーは、非常に多くの数が必要となり、その費用が高くなることから、用いることは考えられない。
【0005】
これが、高容量装置では、マルチストランド(2ストランド又は4ストランド)放射熱管が用いられるという理由である。図2は、「W管」としても知られている4ストランド放射熱管の一例を縦断面図として概略的に示しており、この管は円形断面を有し、幅Lの炉の壁の間に位置している。燃料は矢印Gの方向に噴射され、酸化剤は矢印Aの方向に噴射され、排気筒ガスは矢印Fの方向に排出される。
【0006】
バーナーは、放射熱管の中で、その入り口ストランドに取り付けられ、また回収熱交換器は燃焼生成物が排出されるストランドに位置している。燃焼は、図1に示されるシンブルタイプ放射熱管での場合より大きな断面及び容積中で起き、内部に燃焼管が無いため、この加熱装置は、総熱量が同じ場合に、より廉価になっている。対照的に、その様な放射熱管の長大さ及びこれら様々なストランド間の不可避の温度差は、熱応力及び中間ストランドの支持手段によって引き起こされる変形を生じ易くしている。そのような放射熱管を支持するためのシステムは、製造を複雑にし、この点に関しては、その様な支持手段の一例を説明するEP−A−0383687号を参照できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
管の全長に亘る表面温度差は、一般に、加熱された製品、例えばストリップの様な製品、の幅方向の加熱の差、特に、その中央とその縁の間の温度差を生じさせ、これが、その様なストリップの幅方向の張力をコントロールするときに問題となることがある。
【0008】
図3に示される様に、ストリップの垂直処理用の炉の様な特別な場合には、管がストリップの複数のストランドの間に置かれ、従来技術によるこれら放射熱管は、その他の欠点、即ち、様々な管相互又は同一の管の様々な位置に(温度の)差異が存在するため、放射熱加熱用に最適化されていない形状係数(form factor)といわれる欠点を有している。
【0009】
本発明は、先に検証した従来技術の方法による欠点を有しない、間接的な放射熱加熱用の装置を提供することを提案する。この装置は、以下の様々な問題点を同時に解決する様に設計されている。即ち、
−−NOxの排出の低減、
−−加熱される製品に向かって(熱が)放射される表面の温度の均一性の改良、及び
−−加熱される製品に向かう(熱の)放射によって加熱するのに最適な形状係数を得ること、
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
したがって、本発明は、ガス状又は液状の化石燃料を用いて、保護雰囲気下に維持された、例えば、棒状、管状、ストリップ状の製品及び部品等の製造中の物品の間接的な放射熱加熱(radiant heating)のための装置であって、以下のような特徴を有する。
即ち、前記放射熱加熱のための装置は、本質的に平行六面体形状であり、連続した放射熱表面で構成される放射熱カセットの形に製造され、その(カセットの)断面は、前記カセットの軸に対して垂直な平面中で長方形を形成する連続した線で区画され、その(カセットの)高さ/幅の比が1.5より大きく、また、前記放射熱カセットは、前記カセット内に位置するバーナーを備えた燃焼トンネルを含み、また、前記バーナーは、炎を前記カセットの主たる表面に平行に広げ、前記平面に平行な炎温度の均一な分布を作り出すために、前記カセットの主たる表面の平面に平行に配置された少なくとも2つの化石燃料噴射装置から成っている。
【0011】
本発明の他の実施の形態によると、前記カセットは、いわゆるシンブルタイプ放射熱管(thimble-type radiant tubes)、又はU字型、W字型又はE字型の放射熱管の原理にしたがって作動する。
【0012】
本発明によれば、加熱装置は、カセットの少なくとも2つの表面及びこれら表面の長さの一部上に回収熱交換器を備え、この回収熱交換器が管状タイプ又はフィン付きタイプであり、燃料又は酸化剤を加熱することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の他の特徴および利点は、様々な実施例を説明する添付図面を参照して説明されている以下の記載から明らかになるが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0014】
図面において、
図4は、本発明の第1の実施例を説明する概略斜視図である。
図5は、図4に示される装置の実施例の他の態様を説明する部分概略斜視図である。
図6及び図7は、本発明の装置の他の2つの実施例を説明する縦断面図である。
図8及び図9は、本発明の装置のさらにその他の2つの実施例を説明する、図6及び図7に類似の横断面図であり、図8の例は、従来技術のW字型放射熱管の作動原理に相当する作動原理を採用しており、図9の例は、従来技術のE字型放射熱管の作動原理に相当する作動原理を採用している。
図10は、本発明の他の実施例を説明した、一部切り欠き斜視図である。
【0015】
先ず、本発明の第1番目の実施例を示す図4について説明する。この装置は、符号1により全体を示される様に、カセット形状をしていることが示されており、熱処理される製品に放射熱によって熱を伝達する様に作られている。カセット1の連続した外側部分は、1.5より大きい高さ/幅の比を有する断面形状に、長方形に形成され、前記カセットの内側には、燃焼トンネル2があり、この中に化石燃料バーナー3が取り付けられている。本実施例では、燃焼トンネル2の断面は、長方形に似た形状をしている。
【0016】
この実施例のバーナーはガス状燃料を取り扱い、ガス状燃料は、入り口4から複数のガス噴射装置6に向かって開いている分配マニホルド5に供給される。これらの噴射装置は、炎をカセットの主たる表面に平行に放射し、その表面の平面に平行に炎の温度の均一な分配を行うように、前記カセットの主たる表面の平面に平行に配置されている。
【0017】
燃焼エアは、エア分配装置7によりバーナー3に送られる。もちろん、このバーナーは、燃焼トンネル2の内側を監視するためのエレメント、及び点火し炎をコントロールするための装置を備えており、これらは従来の方法で製造されるため図示しない。
【0018】
数々の噴射装置からの全ての炎は、燃焼トンネル2の内側で一緒に合わさってカセット1の大きな面に平行な平面に広がり、燃焼生成物は、燃焼トンネル2とカセット1との間を、矢印8の方向に、出口の方に運ばれる。この実施例では、回収熱交換器が、カセットと燃焼トンネルとの間に、多少バーナー3側に位置して、設けられている。この回収熱交換器は、この例では、2つのマニホルド9を有し、2つのマニホルドは燃焼トンネル取り囲む管束10で接続されており、それぞれ冷たいエアを導入し、また熱いエアを除去するための(エアの)入口11a及び(エアの)出口11bから成る。したがって、冷たいエアは、矢印A方向の(エアの)入口11aにより導入され、回収熱交換器(特に9,10)中で、燃焼生成物により加熱され、またこの様にして作られた熱いエアは、2番目の(エアの)出口11bから取り出され、燃焼エアを加熱するために(あるいは加熱された燃焼エアとして)、エア分配装置7の上流スペースに向けられる。燃焼ガスは、回収熱交換器を通過すると、出口12(矢印F)により除去され、排出システム(図示せず)へ送られる。
【0019】
本発明によれば、均一性及び/又は例えばNOxの様な汚染物質の除去を更に改良するために、炎を広げるように、燃料又は酸化剤を介して排気筒ガスのいくらかを再循環させる手段が設けられている。すなわち、先の実施例に代えて、図5に示される本発明の他の実施例では、燃焼ガスの出口12に枝管(ブランチ)13を設け、ガス状燃料の入り口4へ放出装置16と結合して、燃焼の過程で生成される窒素酸化物を更に減少させるために、燃焼生成物で燃料を希釈するようにする。
【0020】
本発明の特徴を変えることなく、カセット1の様々な変更例を考えることはもちろん可能である。例えば、このカセットは、頂部壁と底部壁を丸く膨らませた(rounded)ものでも良いし、その側壁は、正弦波状(sinusoidal)、台形状又はその他の幾つかの形状の波形の輪郭をしていても良い。これは、加熱される物品及び伝達熱交換器(回収熱交換器)に熱放射・伝達する領域を増やすためである。このカセットの底は、平坦でもドーム状でも良く、ドームの湾曲は凹状でも凸状でも良い。
【0021】
バーナー3は、どのような機械的又は空力的手段によって噴霧される液体燃料噴射装置を備えていても良い。燃焼エア分配装置7は、エア通路開口部又は燃料噴射装置と同心のノズルを有していてもよいし、噴霧器を囲む環状に配置されたオリフィスを有していても、または場合によっては直線で構成された列(row)又は格子(grid)の形でも良い。燃焼エア分配オリフィスは、鋼板又はその他の材料の板に穿たれていても良く、これらの板は平板、湾曲又はV字形状とすることも出来る。
【0022】
回収熱交換器10は、フィン付きタイプのものでも良く、また、少なくとも燃焼トンネルの二つの表面上に、鋳造又は板状金属を組立てて得られる、その他のどのような類似の装置でも良い。
【0023】
最後に、回収熱交換器エア入口及び出口手段並びにバーナー高温エア供給手段の多くの変更例を想起することは可能である。図6及び図7は、回収熱交換器(マニホルド9及び管束10)及び(エアの)出口11bから高温エアを放出する燃焼エア分配装置7の間の高温エア回路の2つの他の実施例を示している。
【0024】
燃焼ガスを集めること(collection)及び排出すること(removal)は、放射熱カセット1の一表面上で行なうこともまた留意されるであろう。
【0025】
もちろん、本発明の装置は、内部回収熱交換器なしで製造することができる。
即ち、例えば、外部回収熱交換器に接続することができる。
【0026】
図8及び図9は、本発明の装置の2つの他の実施例を示している。
【0027】
図8は、放射熱カセット1を示し、その外側形状は連続的で、高さ/幅の比が1.5以上である長方形をなしており、その作動原理は、従来技術におけるW字型放射熱管の作動原理に相当する。燃料は、矢印Gの方向に噴射され、酸化剤は矢印Aの方向に噴射される。さらに燃焼生成物は矢印Fの方向に除去される。この放射熱カセットが備えるバーナーは、軸対称タイプのもので良い。カセット1の内部容積は、隔壁(パーティション)14を有し、燃焼ガスを矢印8の方向に循環させる。矢印Aの方向に噴射される酸化剤を加熱するために、回収熱交換器を備えている。もちろん、この形態の実施例は、U字型又はその他のどのような放射熱管にも適合する。
【0028】
図10は、一つ以上の内部隔壁14を示しており、この隔壁14は、プリズム状隔室(prismatic chamber)の形状、あるいは管状の回路の形状に製造されても良く、場合によっては仕切られていても良く、この隔室は隔壁の全部又は一部を占め、その内側には、前記隔壁が達する温度レベルに従って機械的な又は温度的な健全性(the mechanical or thermal integrity)を高めるために、冷却液又は燃料のいくらか又は酸化剤のいくらかが流される。前記回路は、単独で使用されるか又は回収熱交換器と共に使用される。
【0029】
図9は、他の実施例を示し、この実施例の作動原理は、E字型管の原理に相当する。放射熱カセット1は、図8に示される放射熱カセットと同じ特徴を有する。燃料は、矢印Gの方向に噴射され、酸化剤は矢印Aの方向に噴射され、燃焼生成物は、矢印Fの方向に除去される。バーナーはまた、軸対称に作られていても良い。カセット1の内部容積は、中央枝ブランチ中に位置するバーナーからの燃焼ガスの流れを矢印8の方向の反転枝ブランチの方向に変更させるために、隔壁14により分割される。回収熱交換器15は、矢印Aの方向に噴射される燃焼エアを加熱するために設けられている。ここで再び、図10に示される様に、一つ以上の隔壁14は、この隔壁の全部又は一部を占めているプリズム状隔室の形状又は環状回路の形状で製造されても良く、またその内側には冷却液又は燃料のいくらか又は酸化剤のいくらかが流れ、前記隔壁が達する温度レベルに従って、機械的な又は温度的な健全性(the mechanical or thermal integrity)を改善する。前記回路は、単独で又は回収熱交換器と共に使用される。
【0030】
本発明によれば、放射熱カセット1の一つ以上の壁は、図10に説明される原理に従って、前記壁の全て又は一部を占めるプリズム状隔室又は環状回路の形状で製造されても良く、またその内側には冷却液又は燃料のいくらか又は酸化剤のいくらかが流れ、前記壁、特にロールの近く又は炉壁の近くの放射熱を制限する。前記回路は、単独で又は回収熱交換器と共に使用され、燃料又は酸化剤を加熱する。
【0031】
以下の表は、従来技術に従って製造された放射熱管の特徴及び本発明の望ましい実施例に従って製造された放射熱カセットを使用することにより得られる特徴間の比較を示す。上の3例は従来技術に従って製造された放射熱管の例であり、最下行のカセットが、本発明の望ましい実施例に従って製造された放射熱カセットである。全ての例において、同一の炉幅、即ち2mであり、従来技術に従って製造された、表の上3例は、同一の管外径:164mmの放射熱管が採用されている。
表の第3欄、第5欄は、各例における燃焼(管)スペースの内法に基づく数値である。
【0032】
【表1】
Figure 0004778611
【0033】
この表は、炎の通路の体積m3(立方メーター)あたりの力(power)及び炎の通路の断面のm2(平方メーター)あたりの力(power)が従来の放射熱管のそれらより低いことを示し、それにより、より良好な炎の広がりを確実にし、また、NOxの発生を制限し、炎温度の均一性を改良し、したがって、放射熱壁の温度均一性を改良する。
【0034】
【発明の効果】
放射熱管を用いて、従来技術に従った間接放射熱加熱装置と比較すると、本発明は、以下の特別の利点を有する。
・中で燃焼が起こるトンネルの断面は、かなり大きくなる。即ち、これは、NOxの放出の低減および加熱される製品の方向に熱放射する表面の温度の均一性を改良するという役割を果たす。
・加熱される製品の方向への熱放射についての形状係数が改良される。即ち、これは、炉の加熱長さの低減又は放射熱管に比べてカセットの作動温度の低減をもたらす。
・温度の均一性の改良は、カセットの放射熱壁中の熱応力の大きさを小さくし、したがって、その変形を小さくする。
・放射熱カセットの表面温度の均一性の改良により、ストリップの幅方向の温度勾配を低減することが出来、したがって、張力のコントロールを改良することが出来る。
・放射熱カセットの表面温度の均一性の改良により、前記カセットがより高い平均温度で作動でき、したがって、同量の移送流量(transmitted flux)に対して放射熱カセットの数を減らすことが出来、結果的に炉の長さを短くすることが出来る。
【0035】
もちろん、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、それらの全ての変形の態様を含むものであるということは明確に理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦断面面により、低熱容量の装置に用いられる、いわゆる‘シンブルタイプ放射熱管’(thimble-type radiant tubes)の一例を示す概略図である。
【図2】「W管」としても知られている4ストランド放射熱管の一例を縦断面図として示す概略図である。
【図3】ストリップの垂直処理用の炉の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の第1の実施例を説明する概略斜視図である。
【図5】図4に示される装置の実施例の他の態様を説明する部分概略斜視図である。
【図6】本発明の装置の他の実施例を説明する縦断面図である。
【図7】本発明の装置のさらに他の実施例を説明する縦断面図である。
【図8】本発明の装置の他の実施例を説明する横断面図であり、W字型放射熱管の作動原理に相当する作動原理を採用した図である。
【図9】本発明の装置のさらに他の実施例を説明する横断面図であり、E字型放射熱管の作動原理に相当する作動原理を採用した図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例を説明する一部切り欠き斜視図である。
【符号の説明】
1…(放射熱)カセット
2…燃焼トンネル
3…(化石燃料)バーナー
4…(化石燃料の)入り口
5…分配マニホルド
6…ガス噴射装置
7…(エアの)分配装置
8…矢印
9…マニホルド
10…管束
11a…(エアの)入口
11b…(エアの)出口
12…(燃焼ガスの)出口
13…枝管(ブランチ)
14…(内部)隔壁
15…回収熱交換器
16…放出装置

Claims (10)

  1. 保護雰囲気下に維持され、例えば棒状、管状、ストリップ状の製品及び部品等の製造中の物品を、ガス状又は液状化石燃料の燃焼手段によって間接的に放射熱加熱する加熱装置であって、前記装置は、本質的に平行六面体形状であり、連続した放射熱表面で構成される放射熱カセット(1)の形に製造され、その(カセットの)断面は、前記カセット(1)の軸に対して垂直な平面中で長方形を形成する連続した線で区画され、その(カセットの)高さ/幅の比が1.5より大きく、また、前記放射熱カセット(1)は、前記カセット内に位置するバーナー(3)を備えた燃焼トンネル(2)を含み、また、前記バーナー(3)は、炎を前記カセット(1)の主たる表面に平行に広げ、前記平面に平行な炎温度の均一な分布を作り出すために、前記カセット(1)の主たる表面の平面に平行に配置された少なくとも2つの化石燃料噴射装置から成っており、前記カセットの少なくとも2つの表面及びこれら表面の長さの一部上に回収熱交換器(9,10;15)を備え、この回収熱交換器が管状タイプ又はフィン付きタイプであり、燃料又は酸化剤を加熱することができることを特徴とする加熱装置。
  2. バーナー(3)用の燃焼エアが、バーナー(3)の噴射装置を取り囲む輪の形に配置されたオリフィスを備えた分配装置(7)により配られることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. バーナー(3)用の燃焼エアが、直線で構成された列(row)または格子(grids)の形に配置されたオリフィスを備えた分配装置(7)により配られることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱装置。
  4. 分配装置(7)中に設けられた前記オリフィス又は開口が、平坦であるか湾曲であるかV字形状である板、特に、鋼板に穿たれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱装置。
  5. 炎を拡げることによってその均一性を改良するため及び/又は例えばNOxの様な汚染物質の放出を改善するために、排気筒ガスのいくらかが燃料又は酸化剤の中を再循環する様に作られた手段(13,14)を付加されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱装置。
  6. 前記放射熱カセットの一つ以上の壁が、少なくとも前記壁の一部を占める角柱状隔室(prismatic chamber)回路又は管状回路の形に作られ、その内側は冷却液又はいくらかの燃料又はいくらかの酸化剤が流れて前記壁の温度又は放射熱を制限することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱装置。
  7. 前記回路がそれ自身で、又は回収熱交換器と結合して使用され、燃料又は酸化剤を加熱することを特徴とする請求項6に記載の加熱装置。
  8. 前記放射熱カセット(1)の一つ以上の前記隔壁(14)が、少なくとも前記隔壁の一部を占める角柱状隔室または管状回路の形に作られ、その内側を冷却液又は酸化剤のいくらかが流れて、前記隔壁が達する温度レベルに従って機械的な又は温度的な健全性(the mechanical or thermal integrity)を改善することを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  9. 前記回路が、単独で又は回収熱交換器と共に使用され、燃料又は酸化剤を加熱することを特徴とする請求項8に記載の加熱装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の放射熱カセットを使用することを特徴とする連続的にストリップに熱処理又はコーティングを施すための炉。
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