JP4778266B2 - 血圧降下に有効なリゾホスファチジルコリン - Google Patents

血圧降下に有効なリゾホスファチジルコリン Download PDF

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Description

本発明は、リゾホスファチジルコリンに関する。
レニン−アンジオテンシン系はアルドステロン系と相俟って全身血圧、体内水分量、体内電解質バランスなどの恒常性調節機能に関与している。アンジオテンシンIIは、強力な昇圧作用を有するペプチドである。その前駆体であるアンジオテンシンIは、10個のアミノ酸より成るペプチドで肝臓で生成されるレニン基質に腎傍糸球体より分泌されるレニンが作用して生成される。これにアンジオテンシンI変換酵素(ACE)が働き、末端にあるヒスチジンとロイシンが外され、アンジオテンシンIIに変換される。
アンジオテンシンIIは強力な血管収縮作用とアルドステロン分泌作用を有する昇圧物質であるが、アンジオテンシンIも単なる前駆物質ではなくカテコールアミンの遊離を促進するなどの生理活性を有することが明らかになっている。
また、レニン−アンジオテンシン系と高血圧症の関係については、強い血管収縮作用を有するアンジオテンシンIIが細胞膜上のアンジオテンシンII受容体を介してその作用を示す。具体的には、アンジオテンシンIIは、アンジオテンシンII1型受容体に結合することによって、血管収縮作用を起こす。アンジオテンシンII受容体には、いくつかのサブタイプが存在しており、そのうちアンジオテンシンII1型(AT1)受容体は、血管収縮作用を有し、アンジオテンシンII2(AT2)受容体は、血管拡張作用を有している。従って、AT1
受容体を拮抗または、AT2受容体を作動させることにより、血圧降下作用が期待できる。
ACE阻害作用もしくはアンジオテンシン受容体拮抗作用を有する薬剤などは従来、経口剤として臨床応用されているが、対症治療剤であるため、長期間にわたる反復投与が要求される。このことから、患者の煩わしさを軽減するため、毎朝食後に1回投与する投与方式などがとられているが、服用後の血中活性体濃度の時間推移は一般の経口投与剤に共通するように、服用後3〜4時間で極大値を示し、その後低下するパターンを示す。高血圧症患者においては、夜間から就寝時および明け方の血圧上昇を抑制することが重要であり、午後あるいは夜間にも有効濃度を期待するためには、やや高めの投与量を処方することになるが、この種の薬剤においては投与量の調節が重要であって、高い投与量においては一時的にしても必要以上に高い血中濃度を経験することになり、そのことは目眩やふらつきなどの不快感を時として患者に与える恐れがある。さらに、服用の継続の必要性、他の経口投与用薬物との多剤同時服用など、この種の薬剤の経口投与には患者の負担を無視できないものがあり、また、服用の中断などによる病状の変化が起きる可能性もある。しかし、上述したような問題点を克服するような、長期間服用しても安全で尚且つ確実な治療を行うのに充分満足できるような天然物由来の医薬品や健康補助食品は、現在までのところ全く開発されていないのが現状である。
人間の身体は、交感神経と副交感神経によってコントロールされている。交感神経刺激に反応する組織細胞の表面には、アドレナリン受容体があり、これにはαとβの2種類が存在する。α受容体を介する反応は一般的に興奮反応であり、平滑筋や血管の収縮を起こす。
一方、β受容体には3つのサブタイプが存在し、β1受容体刺激によって引起こされる心臓の反応は、心拍数、収縮力、自動性などの増加といった興奮反応であり、β2受容体刺激は、気管平滑筋、腸管平滑筋、子宮筋などの平滑筋の弛緩や血管の拡張、肝臓でのグリコーゲン分解と膵臓でのグルカゴンの分泌促進を引き起こす。また、脂肪細胞に局在しているβ3受容体の刺激は、脂肪分解を促進することが明らかとなっている。
β2受容体に関して、これを刺激する化合物は、平滑筋の弛緩や血管の拡張をもたらし、気管支喘息や高血圧症、糖・脂質代謝改善の治療に応用されており、この観点から直接型β2作動薬として、イソプロテレノール(β2受容体作動薬(血管拡張剤);イソメニール、科研製薬株式会社)、サルブタモール(気管支拡張剤;ベネトリン錠、三共株式会社)、テルブタリン(気管支拡張剤;ブリカニール錠、藤沢薬品工業株式会社)、プロカテロール(気管支拡張剤;メプチン錠、大塚製薬株式会社)、フェノテロール(気管支拡張剤;ベロテック錠、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社)など多くの医薬品が開発されているが、これらのβ2受容体作動薬の投与により、副作用が出るかどうかには、かなり個人差があり、また、薬の種類によっても差があるが、動悸、顔のほてり、頻脈、胸痛、不整脈、血圧上昇、頭痛、めまい、不眠、興奮、耳鳴り、手指の震え、しびれ、手足・指がつる、口が乾く、吐き気、嘔吐、腹痛、食欲不振、胃部不快感、便秘、過敏症(発疹、かゆみなど)、倦怠感、むくみなどの副作用を頻発する。また、抗うつ薬の1種である塩酸サフラジンや甲状腺ホルモン製剤であるレボチロキシンナトリウム、リオチロニンナトリウムなどの薬と併用することで、作用が増強し副作用が出易くなる。さらに、不整脈や心停止などの激しい副作用が出るため、強心剤のカテコラミン類との併用もできない。
ヒトを含めた多くの哺乳類のバソプレッシンは、アルギニンバソプレッシン(以下AVPと記す)である。AVPは、血圧調節ホルモンとしての心血管系への作用及び腎での水再吸収促進作用に基づく抗利尿作用を主たる生理機能として持つ下垂体後葉から血中に放出されるホルモンで、体液の恒常性の維持を図る。その構造は、9個のアミノ酸からなるペプチドであり、その受容体としてV1及びV2受容体が知られている。このうちV1受容体は更に、V1a受容体とV1b受容体の2つに分類されている(非特許文献1、2参照)。
1a受容体は肝臓、血小板、血管平滑筋、腎メサンギウム細胞などに発現しており、糖代謝、凝集、血圧調節に関与すると考えられている(非特許文献3参照)。一方、V1b受容体は脳下垂体前葉に発現しており、副腎皮質刺激ホルモン、β−エンドルフィンの分泌制御などに関与していると考えられている(非特許文献参照)。また、V2受容体は、腎臓の尿細管に発現しており、抗利尿作用を通して、血圧の調節に関与していると考えられている。
このようにAVPは様々な作用を有するが、例えば、うっ血性心不全(非特許文献3参照)、脳浮腫(非特許文献5参照)、糖尿病(非特許文献6参照)などの病態時では、AVPの作用が病態悪化の一因となっていると考えられている。また腎炎などの腎臓疾患は、慢性化すると糸球体硬化や間質の線維化などが起こり、腎不全にいたるため、早い段階での的確な治療が望まれる。数少ない治療薬の一つであるステロイド系薬物は、明確な効果が認められる反面、副作用が非常に強いという問題があり、新しい優れた治療薬が強く求められている。
以上のようなことから、AVP関連疾患の予防又は治療のために種々のバソプレッシン拮抗薬が開発されてきた(特許文献1,2,3参照)が、現状では有効な治療薬は極めて少ない。そこで、安全性、価格面において問題のない優れたAVP受容体拮抗剤が必要となっている。
特開平7-233073号公報 特開2001-233787 特開2000-63363 特公平6−17307号公報 特公平6−17307号公報 特開2003−137767号公報 J.Med.Chem.,23,364,1980, Neuroendocrinol.,39,186-188,1984 Pharmacologicalrevew,43,73-108,1991 ActaEndoclinologica,129,489-496,1993 LifeScience,43,399-403,1988 Diabetes,38,54-57,1989 伊藤幸彦他、発芽玄米摂取によるglycemic index(GI)、glycemic load(GL)及びインスリン反応、第2回日本glycemic index研究会プログラム(2003年) Hypertension.2003,41(6):1380-5
本発明は、リゾホスファチジルコリン、およびこのリゾホスファチジルコリンを含有するアンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アンジオテンシンII2型受容体作動剤、アドレナリンβ2受容体作動剤、バソプレッシン受容体拮抗剤、並びにこれらを利用した医薬、食品組成物を提供することを目的とするものである。アンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アンジオテンシンII2型受容体作動剤は血圧降下作用を有し、アドレナリンβ2受容体作動剤は血管平滑筋弛緩作用、血管拡張作用、気管支拡張作用を有する。バソプレッシン受容体拮抗剤は浮腫、腹水、腎機能障害、バソプレッシン分泌異常症候群、肝硬変、低ナトリウム血症、低カリウム血症、糖尿病、循環不全、肥満などの疾患予防又は治療に用いられる。
本発明者は、上記のような課題を解決すべく鋭意研究を重ね、種々の植物抽出物について探索を続けた結果、発芽玄米のエタノール抽出物から分離したリゾホスファチジルコリンに、上記課題に対して、有効な作用があることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下の内容を要旨とするものである。
化学式(I)〜(III)で表わされるリゾホスファチジルコリンのいずれかのみを有効成分とすることを特徴とするアンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アドレナリンβ2受容体作動剤、バソプレシン受容体拮抗剤。
化学式 (I)
Figure 0004778266
化学式(II)
Figure 0004778266
化学式(III)
Figure 0004778266
本発明により、リゾホスファチジルコリンを含有する安定性と安全性に優れ、価格面においても有利なアンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アンジオテンシンII2型受容体作動剤、アドレナリンβ2受容体作動剤、バソプレッシン受容体拮抗剤を提供することができる。
以下、リゾホスファチジルコリン、これを含有するアンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アンジオテンシンII2型受容体作動剤、アドレナリンβ2受容体作動剤、アドレナリンβ3受容体作動剤、バソプレッシン受容体拮抗剤、並びにこれらを利用した医薬、食品組成物について説明する。
まず、本発明のリゾホスファチジルコリンは、前記化学式(I)〜(III)で表わされる化合物である。化学式(I)については、不飽和結合を2つ含む炭素数18のアシル基を有するリゾホスファチジルコリンである。IUPAC名は2-hydroxy-3-((9Z,12Z)-octadeca-9,12-dienoyloxy)propyl2-(trimethylammonio)ethyl phosphateである。化学式(II)については、炭素数16のアシル基を有するリゾホスファチジルコリンである。IUPAC名は2-hydroxy-3-(palmitoyloxy)propyl2-(trimethylammonio)ethyl phosphateである。化学式(III)については、不飽和結合を1つ含む炭素数18のアシル基を有するリゾホスファチジルコリンである。IUPAC名は(Z)-2-hydroxy-3-(oleoyloxy)propyl 2-(trimethylammonio)ethyl phosphate である。
本発明の前記化学式(I)〜(III)で表わされるリゾホスファチジルコリンは、例えば、発芽玄米のエタノール抽出物から分離して入手することができる。
発芽玄米は、例えば次のような方法により入手できる。玄米をそのまま、あるいは玄米の一部を精米機あるいは無洗米機等で搗精して剥離・裂傷させ、得られた玄米を発芽槽(発芽用タンク)に浸漬する、あるいは発芽に必要な水分を添加する。搗精は、浸漬の後に行うこともできる。発芽の程度は、一般的には胚の部分から0.5mm〜2.0mm程度の膨らみ、あるいは突起部、幼芽が確認できる程度とされるが、発芽によるγ―アミノ酪酸などの栄養成分を分析し、栄養成分が最大となるように発芽時間を設定することもできる。発芽後は、加熱処理等を施して、発芽を停止させるが、その方法としては、蒸煮させても良いし、熱風あるいはマイクロウェーブ、冷却等の適当な方法により、温度処理あるいは乾燥させても良い。
発芽玄米は血中コレステロール低下作用、血圧上昇抑制作用(特許文献4参照)、血糖上昇抑制作用(非特許文献7)を有することが知られている。
また、リゾホスファチジルコリンには、これまでに抗腫瘍作用(特許文献5)、抗老化作用(特許文献6参照)、血圧降下作用(非特許文献8)などが知られている。
本発明の前記化学式(I)〜(III)で表わされるリゾホスファチジルコリンの製造方法としては、まず、上述のような発芽玄米から糠(デンプン部を含む)を採取し、それから、デンプンを膨化させるため、熱水で処理し、しばらく静置した後、そこに濃度50〜99.5質量%、好ましくは70〜99.5質量%のエタノールを加え、上清を濃縮乾固して、発芽米抽出エキスを得る。次に、発芽玄米抽出エキスから逆相HPLCなどでリゾホスファチジルコリンを分離精製することによって入手することができる。
本発明のアンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アンジオテンシンII2型受容体作動剤、アドレナリンβ2受容体作動剤、バソプレッシン受容体拮抗剤は、このようにして得られたリゾホスファチジルコリンをそのままその有効成分として使用してもよいし、或いは上記のようにして得た発芽玄米のエタノール抽出物をそのままの状態で含有する組成物として使用してもよい。このような組成物としては、本発明の効果を損なわず、悪影響を及ぼさない任意の種々の成分をその助剤、媒体または担体として使用し、これに本発明のリゾホスファチジルコリンを含有させることによって組成物を構成することができる。
本発明のリゾホスファチジルコリンは、アンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アンジオテンシンII2型受容体作動剤、アドレナリンβ2受容体作動剤、バソプレッシン受容体拮抗剤として使用する場合には、その適用量は、摂取者の年齢、体重、症状、適用経路、適用スケジュール、製剤形態などにより、適宜決定することができるが、例えば、経口投与の場合、リゾホスファチジルコリンの重量基準として、通常成人換算で0.0001〜0.5g/kg程度、より好ましくは0.001〜0.2g/kg程度で、1日数回に分けて投与してもよい。
また、適当な基剤、担体、媒体や賦形剤とともに本発明のリゾホスファチジルコリンを配合することによって、アンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アンジオテンシンII2型受容体作動剤、アドレナリンβ2受容体作動剤、バソプレッシン受容体拮抗剤とすることができる。
本発明のリゾホスファチジルコリン、アンジオテンシンII1型受容体拮抗剤、アンジオテンシンII2型受容体作動剤、アドレナリンβ2受容体作動剤、バソプレッシン受容体拮抗剤は、医薬又は食品用の経口組成物として使用することができる。
医薬用としての本発明のリゾホスファチジルコリンの適用方法は、経口投与又は非経口投与のいずれも採用することができる。投与に際しては、有効成分を経口投与、直腸内投与、注射などの投与方法に適した固体又は液体の医薬用無毒性担体と混合して、慣用の医薬製剤の形態として投与することができる。このような製剤としては、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などの固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤などの液剤、凍結乾燥製剤などが挙げられ、これらの製剤は製剤上の常套手段により調製することができる。上記の医薬用無毒性担体としては、例えば、グルコース、乳糖、ショ糖、澱粉、マンニトール、デキストリン、脂肪酸グリセリド、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルデンプン、エチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アミノ酸、ゼラチン、アルブミン、水、生理食塩水などが挙げられる。また、必要に応じて、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤、等張化剤などの慣用の添加剤を適宜添加することもできる。
食品用組成物としては、本発明のリゾホスファチジルコリンをそのまま、又は種々の栄養成分を加えて、又は飲食品中に含有せしめて、高血圧の治療及び予防に有用な保健用食品又は食品素材として使用することができる。例えば、澱粉、乳糖、麦芽糖、植物油脂粉末、カカオ脂末、ステアリン酸などの適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、経口用に適した形態、例えば顆粒状、粒状、錠剤、カプセル、ペーストなどに成形して食用に供してもよく、また種々の食品、例えば、ハム、ソーセージなどの食肉加工食品、かまぼこ、ちくわなどの水産加工食品、パン、菓子、バター、粉乳、発酵乳製品に添加して使用してもよい。本発明のリゾホスファチジルコリンの配合量は、当該食品または食品用素材の種類や状態等により適宜設定することができる。
次に、本発明を実施例によって更に詳しく説明する。以下の製造例、実施例、処方例は本発明の好ましい例を示すものであり、これに限定されるものではない。また、各例中の「%」は質量基準である。
1)リゾホスファチジルコリンの粗抽出
発芽玄米14kgから糠(デンプン部を含む)を4.1kg調整した。それから、デンプンを膨化させるため、熱水40Lを加えて30分ほど煮沸処理し、液温が40℃以下に下がるまで静置した後、そこに99.5%エタノール40Lを加えて攪拌した。それを4℃で一晩置き、上清を濃縮乾固して、発芽米抽出エキス100gを得た。
2)リゾホスファチジルコリンの精製・分取
得られた発芽米抽出エキス5gを用いて、以下の方法と条件によって分離精製した。

・機器構成:
中圧液体クロマトグラフィーシステム:Kronlab GmbH
逆相カラム:Polygoprep 60−50 RP−18(Macherey&Nagel)
・溶離液:
精製水100%、続いて、精製水100%→メタノール100%のグラジエント、続いて、イソプロパノール100%
・分取物
溶離液が精製水22%+メタノール78%付近で溶出した分画P(0.17g)、を得た。

3)分画Pの高速液体クロマトグラフィーによる分離
分画P0.17gを用いて、以下の方法と条件によって分離精製した。

・機器構成:
全自動分画・精製・分取システム:SEPBOXLight
分取カラム: Merck
Select B 250×25mm、10μm
検出器:ELSD(Sedex75)
UV(Merck、254nm)
・溶離液:
流 速:30mL/min
溶離液:A・・・0.5mMギ酸アンモニウム、0.1%ギ酸水溶液
B・・・0.5mMギ酸アンモニウム、0.1%ギ酸のアセトニトリル:
メタノール=1:1溶液
グラジエント:
時間(分) A(%) B(%)
0.0 30 70
57.7 10 90
57.8 0 100
65.8 0 100

・分取物
分画Pからサンプル(a)6.35mg、(b)4.03mg、(c)0.79mgを分取した。

4)サンプル(a)、(b)、(c)の高速液体クロマトグラフィーによる純度確認、並びに保持時間の確認
・機器構成:
HPLCシステム:Merck Hitachi
分析カラム: Merck
Select B 250×4mm、5μm
検出器:ELSD(Sedex75)
・溶離液:
流 速:1mL/min
溶離液:A・・・0.5mMギ酸アンモニウム、0.1%ギ酸水溶液
B・・・0.5mMギ酸アンモニウム、0.1%ギ酸のアセトニトリル:
メタノール=1:1溶液

グラジエント:
時間(分) A(%) B(%)
0.0 85 15
30.0 0 100
40.0 0 100

本分析条件により、サンプル(a)、(b)、(c)の純度と保持時間を確認した。保持時間は各28.9分、29.8分、31.0分である。

5)サンプル(a)、(b)、(c)の構造決定
上記の3)で分取したサンプル(a) 、(b)、(c)について、LC/MS分析装置及びNMR分析装置を用いて化合物の構造決定を行なった。
LC/MS分析の溶離液は4)と同じものを用い、グラジエント条件は適宜調整した。MSシステムはPE-Sciex API150(+/(-)-ESI、Fast-Switching-Mode)を使用した。
尚、H−NMR、HSQC、HMBC、HH−COSYは共鳴周波数400MHzあるいは500MHzで測定した。13C−NMRのスペクトルはHMBC、HSQCの手法を用いて帰属した。溶媒は重メタノールを用い、化学シフト基準に使用した(H−NMR3.30ppm、13C−NMR49.0ppm)。
サンプル(a)のLC/MSとNMRのデータを以下に示す。
LC/MS
(+)−ESI:1039[2M+H]、520[M+H]、184[C15NOP]

(-)−ESI:564[M+HCOO]、504[M−CH]、279[C1831]
H−NMR
スペクトルの帰属と化学シフトを表1に示す。
Figure 0004778266
サンプル(b)のLC/MSとNMRのデータを以下に示す。
LC/MS
(+)−ESI:992[2M+H]、496[M+H]、184[C15NOP]

(-)−ESI:540[M+HCOO]、480[M−CH]、255[C1631]
H−NMR
スペクトルの帰属と化学シフトを表2に示す。
Figure 0004778266
サンプル(c)のLC/MSとNMRのデータを以下に示す。
LC/MS
(+)−ESI:1043[2M+H]、522[M+H]
(-)−ESI:566[M+HCOO]、506[M−CH]、281[C1831]
H−NMR
スペクトルの帰属と化学シフトを表3に示す。
Figure 0004778266
次に、上記のようにして得たリゾホスファチジルコリンについて、以下に記載する方法によってアンジオテンシン受容体結合試験を行った。

アンジオテンシン受容体結合試験 (AT1 、AT2
(試験方法)[ヒトアンジオテンシンII1型受容体、ヒトアンジオテンシンII2型受容体への結合試験評価]
ヒトアンジオテンシンII1型(AT1)受容体への結合試験評価は、DerkJ.Bergsmaらの方法(BIOCHEMICAL AND BIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS,183(3) 989−995,1992)を一部改変して行った。
AT1受容体を発現させたチャイニーズハムスター卵巣細胞(以下、CHO細胞と略す)を10mMの塩化マグネシウム、0.1%グルコース及び0.2%ウシ胎児血清を含むダルベコのリン酸塩緩衝液(以下、DPBS++と略す)を用いて十分に洗浄する。それから、遠心分離を行い、得られた沈殿部分の膜画分を、氷冷しておいたトリス緩衝液[5mM
塩化マグネシウム、1mMエチレンジアミン四酢酸、0.1%牛血清アルブミンを含む50mM トリス−塩酸(pH7.4)]を用いて希釈した。
放射リガンド結合試験は、放射リガンドとして0.05nMの[125I]標識した[sar1,Ile8]アンジオテンシンII(以下、SIAと略す)(NewEngland Nuclear社製、比活性:2200Ci/mmol)を用い、調整した膜画分(10μg/ml)と実施例1で得られたリゾホスファチジルコリン(最終濃度:10及び30μg/ml)を加えて37℃で60分間反応させた。また、非特異的結合は10μMの非放射標識アンジオテンシンIIを用いた。 反応後、ガラスフィルター(Model701、Skatron Inc.製)を用いて、SIAと結合した膜標品を分離するために瀘過を行ない、2回、上述のトリス緩衝液5mlにて洗浄した。このガラスフィルターをバイアルに入れ、アクアゾール(液体シンチレーション用カクテル)と混合し、液体シンチレーションカウンターにて結合SIA量を測定し、親和性(%)を次式より算出した結果を表4に示した。
親和性(%)=100−〔(C−B)/(C0−B)〕×100
(式中、C1は、既知量の供試化合物とSIAが共存している状態でのSIAの膜に対する結合量を表わし、C0 は、供試化合物を除いた時のSIAの膜に対する結合量を表わし、Bは、過剰の非放射標識アンジオテンシンII存在下でのSIAの膜に対する結合量を表わす。)なお、本測定系におけるAT1受容体拮抗剤であるsaralasinのIC50値は、2.4nMであった。
ヒトアンジオテンシンII2型(AT2)受容体への結合試験評価は、TSUZUKIらの方法(BIOCHEMICAL ANDBIOPHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS,200(3) 1449−1454,1994)を一部改変して行った。試験は、上記にあるAT1受容体への結合試験と同様に行った。なお、本測定系におけるAT2受容体拮抗剤であるsaralasinのIC50値は、0.13nMであった。結果からもわかるように、本発明のリゾホスファチジルコリンが、アンジオテンシン受容体に作用を有することがわかる。
(結果)
Figure 0004778266
次に、上記のようにして得たリゾホスファチジルコリンについて、以下に記載する方法によってアドレナリン受容体結合試験を行った。

アドレナリン受容体結合試験 (β2
(試験方法)
リゾホスファチジルコリンのアドレナリンβ2受容体への結合試験は、SMITH,Cらの方法(Cardiovasc.DrugsTher.,13,123−126(1999))を、一部改変して行った。
すなわち、ヒトアドレナリンβ2受容体を発現させた昆虫細胞sf9から膜画分を調製し、遠心分離を行い、得られた沈殿部分の膜画分を、氷冷しておいたトリス緩衝液[10mM
塩化マグネシウム、2mMエチレンジアミン四酢酸を含む50mM トリス−塩酸(pH7.4)]を用いて希釈した。
放射リガンド結合試験は、放射リガンドとして0.15nMの[3H]標識した(−)CGP12177(Amersham)を用い、調整した膜画分(10μg/ml)と実施例1で得られたリゾホスファチジルコリン(最終濃度:10及び30μg/ml)を加えて22℃で60分間反応させた。また、非特異的結合は50μMのalprenololを用いた。 反応後、ガラスフィルター(Model701、Skatron Inc.製)を用いて、[3H]標識した(−)CGP12177と結合した膜標品を分離するために瀘過を行ない、2回、上述のトリス緩衝液5mlにて洗浄した。このガラスフィルターをバイアルに入れ、アクアゾール(液体シンチレーション用カクテル)と混合し、液体シンチレーションカウンターにて結合[3H]標識(−)CGP12177量を測定し、親和性(%)を次式より算出した結果を表5に示した。
親和性(%)=100−〔(C−B)/(C0−B)〕×100
(式中、C1は、既知量の供試化合物と[3H]標識(−)CGP12177が共存している状態での[3H]標識(−)CGP12177の膜に対する結合量を表わし、C0は、供試化合物を除いた時の[3H]標識(−)CGP12177の膜に対する結合量を表わし、Bは、過剰(50×10−6M)のalprenolol存在下での[3H]標識(−)CGP12177の膜に対する結合量を表わす。)
なお、本測定系におけるポジティブコントロールとしてのアドレナリンβ2受容体遮断薬であるICI118551のIC50値は、1.7nMであった。
結果からもわかるように、本発明のリゾホスファチジルコリンが、アドレナリン受容体に作用を有することがわかる。

(結果)
Figure 0004778266
次に、上記のようにして得たリゾホスファチジルコリンについて、以下に記載する方法によってバソプレッシン受容体結合試験を行った。

バソプレッシン受容体結合試験 (V1a)
(試験方法)AVP(V1a)受容体結合阻害試験
AVP受容体結合阻害試験は、Mark Kesterらの方法(Endocrinology,129(6),1991)を参考に行った。ヒト由来AVP(V1a)受容体を発現させたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞から、既存の方法に従って膜標品の調製を行った。それから各試験管に、緩衝液[50mMトリス緩衝液、20%グリセロール、10 mM塩化マグネシウム(pH7.4)]を加え、さらに実施例1で得られたリゾホスファチジルコリン(最終濃度:10及び30μg/ml)と[3H] AVP(最終濃度0.3nM)及び受容体膜標品(100〜600μgの蛋白質を含む)を加えて反応液(総量500 μl)とし、反応の開始は膜標品の添加により行った。22℃、60分間のインキュベーションの後、受容体に結合した標識リガンドをセルハーベスター(ブランデル社製)を用いてワットマンGF/Bグラスファイバーフィルター上に吸引濾過して反応を停止し、直ちに、氷冷50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.7)5 mlで3回洗浄した。次いで、フィルター上の放射能活性を液体シンチレーションカウンターにより測定し、全結合量を求めた。また、同時に測定した1μM AVP存在下における結合量を非特異的結合量とし、これを全結合量から差し引くことにより特異的結合量を求めた。結果を表6に示す。ここで示す親和性(%)は、次式により算出した。
親和性(%)=100−〔(C1−B1)/(C2 −B1)〕×100
(式中、C1は、既知量の供試化合物と[3H]AVPが共存している状態での[3H]AVPの膜画分に対する結合量を表わし、C2は、供試化合物を除いた時の[3H]AVPの膜画分に対する結合量を表わし、B1は、過剰のAVP(1μM)存在下での[3H]AVPの膜画分に対する結合量を表わす。)なお、本反応系におけるポジティブコントロールとして、AVP受容体の拮抗薬である[3H] [d(CH2)5 1,Tyr (Me)2 ]AVPのIC50値は、1.9 nMであった。結果からもわかるように、本発明のリゾホスファチジルコリンが、AVP(V1a)受容体に作用を有するので、糖代謝、血圧調節などによって、それに関わる疾患、例えばうっ血性心不全や糖尿病の予防および治療に有効であることがわかる。
(結果)
Figure 0004778266
次に、以下に、本発明のリゾホスファチジルコリンの具体的な使用形態である医薬、食品としての処方例を示す。

処方例1: 高血圧の予防、治療用の組成物(錠剤)
上記の実施例1で得られた化学式(I)で表わされるリゾホスファチジルコリンを用いて、常法により下記の配合組成の高血圧の予防、治療用の錠剤を製造した。
(組 成) (質量%)
リゾホスファチジルコリン(I) 2.0
乳 糖 77.0
コーンスターチ 20.0
グアーガム 1.0

処方例2:ジュース
上記の実施例1で得られた化学式(II)で表わされるリゾホスファチジルコリンを用いて、常法により下記の配合組成のジュースを製造した。
(組 成) (質量%)
冷凍濃縮温州みかん果汁 5.0
果糖ブドウ糖液糖 11.0
クエン酸 0.2
L−アスコルビン酸 0.02
香 料 0.2
色 素 0.1
リゾホスファチジルコリン(II)
0.2
水 83.28

Claims (4)

  1. 化学式(I)〜(III)で表わされるリゾホスファチジルコリンのいずれかのみを有効成分とすることを特徴とするアンジオテンシンII1型受容体拮抗剤。
    化学式(I)
    Figure 0004778266
    化学式(II)
    Figure 0004778266
    化学式(III)
    Figure 0004778266
  2. 化学式(I)〜(III)で表わされる化合物のいずれかのみを有効成分とすることを特徴とするアンジオテンシンII2型受容体作動剤。
    化学式(I)
    Figure 0004778266
    化学式(II)
    Figure 0004778266
    化学式(III)
    Figure 0004778266
  3. 化学式(I)〜(III)で表わされる化合物のいずれかのみを有効成分とすることを特徴とするアドレナリンβ2受容体作動剤。
    化学式(I)
    Figure 0004778266
    化学式(II)
    Figure 0004778266
    化学式(III)
    Figure 0004778266
  4. 化学式(I)〜(III)で表わされる化合物のいずれかのみを有効成分とすることを特徴とするバソプレッシン受容体拮抗剤。
    化学式(I)
    Figure 0004778266
    化学式(II)
    Figure 0004778266
    化学式(III)
    Figure 0004778266
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