JP4777763B2 - 海藻収穫装置 - Google Patents

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Description

本発明は、岩海苔等の海藻を収穫する海藻収穫装置に関する。
通常岩海苔を収穫する場合、次期以降の生育のために根を残して摘み取る必要がある。このため一般的には、図14に示されるように手作業によって収穫作業が行われている。この岩海苔の収穫作業は非常に重労働となっている。
これに対して岩海苔を摘み取る装置が公知となっている(例えば特許文献1参照)。この「岩海苔つみ具」は、根を残して岩海苔を刈り取り、刈り取った岩海苔を掃除機のようにエア吸引して収穫する構造となっている。
特開2000−316402号公報
上記特許文献1に記載の岩海苔つみ具は、岩表面の岩海苔の根から切り取り位置までの長さが一定にならず、残った根の長さが不均一になり、次期の生育にバラツキが生じるという問題があった。また刈り取り作業と吸引作業とが交互に行なわれるため、間欠作業となり、収穫の効率が悪いという欠点があった。
上記課題を解決するための本発明の海藻収穫装置は、海藻を引き起こす引起部65と、引き起こされた海藻を切断する切断部41と、切断された海藻をエア吸引して捕集する捕集部15とからなり、エアの吸排気の流れにおける上流側から下流側に向かって、引起部65と切断部41と捕集部15とを順次配置し、引起部65が、回転するドラム28と、該ドラム28の周面から突出する複数の引き起こし用の爪62とからなり、該爪62がドラム28と一体的に回転し、回転する爪62により海藻を引っ掛けて引き起こす構造であり、切断部41が、引起部65によって引き起こされた海藻の根元側を切断する構成であり、捕集部15が、切断された海藻が水分とエアと共に送り込まれる構成であり、捕集部15に、海藻と水分とエアとの混合物から海藻を分離する分離手段を設け、分離手段によって分離された海藻の収穫を行うことを第1の特徴としている。
第2に、爪62が、ドラム28の回転に伴って、ドラム28に対して引き起こしのタイミングに合わせて周期的に出入りすることを特徴としている。
第3に、切断部41が、上下に重ね合わされた一対の刃44,46からなり、少なくとも一方が他方に対して左右スライドする可動刃からなり、可動刃のスライドにより、上記一対の刃44,46によって海藻を狭持し、海藻を根元側から所定長さ残して切断する下部高さを備えた構造であることを特徴としている。
第4に、分離手段が、エアと水分の通過を許容し、海藻の通過を許容しない目の網16,9、その他の通水構造を備えていることを特徴としている。
以上のように構成される本発明の構造によると、海藻、例えば岩の表面に生えた海苔(岩海苔)等を手作業で摘み取る必要がないという効果の他、エア吸引状態のまま引起部と切断部とを駆動することによって、海藻の刈り取りと捕集及び分離とを連続的に行うことができ、連続的に効率よく海藻の収穫を行うことができるという利点がある。
海藻は、例えば回転するドラムと、該ドラムの周面から突出する複数の引き起こし用の爪とからなる引起部によって引き起こされた後に、切断部によって切断され、刈り取られる。このため例えば上記のような岩海苔の摘み取り作業を行う場合、岩場に倒伏したような岩海苔であっても、引起部によって強制的に引き起こされ、切断部によって切断されるため、海藻(岩海苔)の刈り取りを効率よく行うことができる。
なお上記構造の引起部の場合、爪をドラムの回転に伴って、ドラムに対して引き起こしのタイミングに合わせて周期的に出入りさせることによって、海藻が爪に絡みつくというような不都合を防止することができる。
一方切断部を、少なくとも一方が他方に対して左右スライドする可動刃からなる上下に重ね合わされた一対の刃によって構成されるバリカンタイプのものとすることによって、引き起こされた海藻を幅方向に複数切断することができ、刈り取り効率がさらに向上する。
また切断部は、海藻を根元側から所定長さ残して切断する下部高さを備えるため、海藻は切断後も根元部分が残り、次期以降の生育が可能な状態となる。そして上記下部高さが一定となるため、切断後に残る海藻の長さが揃い、次期の生育のバラツキを抑えることができる。
そして分離手段を、エアと水分の通過を許容し、海藻の通過を許容しない目の網や、その他の通水構造を備えた構成することにより、エアと水分と海藻の混合物から海藻を簡単に分離することができ、海藻を簡単に捕集することができる。
図1は本発明の海藻収穫装置の全体側面図である。本海藻収穫装置の本体1は、小型エンジンを搭載したエンジン吸引ユニット2と、該エンジン吸引ユニット2の吸気側のパイプ3に取付けられた海藻の分離ユニット4と、該分離ユニット4の先端側のパイプ6に取付けられた海藻の刈取ユニット7と、エンジン吸引ユニット2の排気側のパイプ8に取付けられた海藻の回収網袋9とを備えている。
エンジン吸引ユニット2は、エンジンの駆動により図示しない内部のインペラ(羽根車)を回転駆動し、吸引側のパイプ3からエアを吸気し、排気側のパイプ8に排気するブロアとなっている。刈取ユニット7は、エンジン吸引ユニット2におけるエンジンの駆動力がフレキシブルシャフト11を介して伝動されて駆動され、後述するように岩の表面等から生えた海藻を刈り取る。
本海藻収穫装置は、刈取ユニット7よりエンジン吸引ユニット2の方が高位置となるように傾斜させた状態で、エンジン吸引ユニット2の駆動によりエアの吸排気を行いながら、刈取ユニット7を駆動して使用する。刈取ユニット7の駆動によって海藻が刈り取られ、刈り取られた海藻はエアの吸排気の流れに乗り、刈取ユニット7からパイプ6を介して分離ユニット4に送られる。
分離ユニット4においては、後述するように水分を含む海藻とエアとが分離させられ、水分を含む海藻が捕集されるとともに、分離されたエアがパイプ3を介してエンジン吸引ユニット2に送られる。ただしエンジン吸引ユニット2に送られるエアには、分離ユニット4によって分離しきれなかった海藻や水分も含まれる。
エンジン吸引ユニット2においては、上記海藻や水分を含むエアがインペラを通過して排気側のパイプ8に排気される。排気側のパイプ8には回収網袋9が取り付けられているため、エアと水分が回収網袋9を抜け、回収網袋9内に海藻が収容される。
以上のように回収網袋9と分離ユニット4によって、刈取ユニット7により刈り取った海藻を捕集することができ、パイプ6と分離ユニット4とパイプ3とエンジン吸引ユニット2とパイプ8と回収網袋9とによって、刈り取られた海藻をエア吸引して捕集する捕集部15が構成されている。
なおエンジン吸引ユニット2は、吸気側のパイプ3から固体(海藻)とともに水分も吸引することができる程度のパワーを有するブロアとなっている。インペラが高速(約3000rpm)で回転するため、エアに混じる海藻は、遠心力によって飛ばされ、インペラへの付着が防止される。またインペラ自体ひっかかりが生じないような形状に形成されている。エンジン吸引ユニット2として木の葉、枯れ草などの吸引清掃に使用される従来公知のタ−ボ吸引機等を流用することができる。
分離ユニット4は、図2(a),(b)に示されるように、ボックス状のケース12からなる。前面板12aにパイプ6が取り付けられている。背面板12bにパイプ3が取り付けられている。両パイプ3,6は、パイプ3の軸心とパイプ6の軸心とが同心となるように取り付けられている。
ケース12の内部には、背面板12bの内面から前方に突出する案内板13が設けられている。案内板13は、ケース12の内部の全幅に亘って設けられている。案内板13の後端は、パイプ6の下端より下方の位置で背面板12bの内面に取り付けられている。
案内板13は、側面視において、両パイプ3,6の軸心に対して傾斜している。案内板13の先端(前端)は、両パイプ3,6の軸心より上方に位置している。ケース12の底面板12cには、水分の排出用の孔14が形成されている。該孔14は、底面板12cの内面に取り付けられた網16によって覆われている。
底面板12cの外面には、該孔14を塞ぐシャッタ板17が設けられている。該シャッタ板17は、後端側が底面板12cへの取付部となっている。シャッタ板17は、底面板12cに対して開閉自在に取り付けられている。シャッタ板17が底面板12cに沿う閉状態で、シャッタ板17が上記孔14を塞ぐ(閉じる)。シャッタ板17が下方に向かって揺動した開状態で、孔14が開放される。
シャッタ板17は、エンジン吸引ユニット2が作動してエアの吸排気が行われると、エアの吸引力によって底面板12c側に向かって揺動させられ孔14を閉じ、エアの吸排気の圧力を低下させ、エアの吸引力を下げると、自重により下方に向かって揺動して孔14を開く。
分離ユニット4の上記構造により、本体1の使用状態において、エアの流れに乗って刈取ユニット7からパイプ6を通じて水分を含む海藻が分離ユニット4に導入されると、水分や海藻に比較して軽量なエアは、案内板13の上方を通過してパイプ3に送られる。
一方エアに比較して重量な水分や海藻は、下方に落下しながら後方に送られるため、案内板16に妨げられてパイプ3に容易に送られることはなく、多くは案内板16の下方に落下する。落下した水分及び海藻(水分を含む)はケース12の底面板12cの内面をつたい、水分は網16を通過して孔14に溜まり、海藻は網16の上面に捕集される。
適当な時点でエンジン吸引ユニット2の駆動力を低下させてエアの吸引力を下げ、シャッタ板17を揺動させて孔14を開状態とすることによって、孔14内の水分を排出させることができる。
分離ユニット4は、以上のようにエアと水分及び海藻とを分離する。ただし上記構造により分離されたエア内には海藻や水分が混入する場合がある。このためエンジン吸引ユニット2に、海藻や水分が混入したエアが送られ、上記のように回収網袋9によってエンジン吸引ユニット2に送られた海藻が捕集される。
なお分離ユニット4からエンジン吸引ユニット2に送られるエア内に混入する海藻や水分の量は、刈取ユニット7から分離ユニット4に送られるエア内に混入する海藻や水分の量に比較して、分離ユニット4による上記分離作用によって減少するため、多量の水分を含んだ海藻がインペラに衝突して大きな衝撃を発生させるという不都合はほとんどない。
また捕集部15において海藻と水分とエアとの混合物から海藻を分離する分離手段となる網16や回収網袋9は、エアと水分の通過を許容し、海藻の通過を許容しない目の網からなるが、その他パンチングメタル等の通水構造を備えたものであればどのようなものでも使用することができる。
刈取ユニット7は、図3に示されるように、上壁18と左右の側壁19,21とからなる下方に向かって開放したフレーム22を備えている。該フレーム22における上壁18の最前位置より後方に、上壁18と左右の側壁19,21に固定された前壁23が設けられている。
フレーム22における上壁18の最後位置より前方に、上壁18と左右の側壁19,21に固定された後壁24が設けられている。上壁18と側壁19,21と前壁23と後壁24とによって囲まれて空間Sが形成されている。該空間Sは、下方が開口している。前壁23の前方位置には、車輪となるローラ26が車軸27によって側壁19,21に回転自在に軸支されている。
上記空間S内に中空のドラム28が設けられている。図4に示されるように、ドラム28の両端面からは、ドラム28と同心のドラム軸29が突出している。ドラム軸29は、左右の側壁19,21に自由回転自在に支持されている。ドラム軸29は、側壁19,21の外側に突出している。
ドラム28は、ドラム軸29によって、ドラム28の軸心を回転中心として、左右の側壁19,21に自由回転自在に軸支されている。一方(左側)のドラム軸29の側壁19の外側に突出した部分にはウォームホイル31が取り付けられている。
ウォームホイル31側(左側)の側壁19の外面には、ブラケット32がボルト固定されている。ブラケット32には、外側に突出する上面33と下面34が設けられている。上記ウォームホイル31に噛合するウォームギヤ36がブラケット32の上面33と下面34との間に支軸(ウォーム軸)37によって回動自在に軸支されている。
ウォーム軸37は、ウォームギヤ36と一体回転する。ウォーム軸37は、ブラケット32の上面33及び下面34から突出している。ブラケット32の上面から突出したウォーム軸37の上端には、ベベルギヤ38が一体的に取り付けられている。
該ベベルギヤ38は、フレーム22の上壁18の上面側に軸支されたべベルギヤ39と噛合している。ベベルギヤ39が前述のフレキシブルシャフト11によって回転駆動される。ベベルギヤ39の回転駆動により、ベベルギヤ38が回転駆動されてウォーム軸37が回転駆動される。ウォーム軸37の回転駆動によってウォームギヤ36がウォーム軸37と一体的に回転し、ウォームホイル31が回転駆動されるため、ドラム28が回転駆動される。
ドラム28の後方には、カッタユニット41が横設されている。該カッタユニット41は、左右の側壁19,21に固定される左右の六角ロッド40によって、側壁19,21の下端縁に沿って取り付けられている。
カッタユニット41は、図5(a),(b),(c)に示されるように、上下のフレーム42,43と、該下フレーム43に固定的に取り付けられた下刃(固定刃)44と、該下刃44の上面に左右スライド自在に接して上下に重ね合わされた上刃(可動刃)46と、上フレーム42と上刃46との間に位置して上刃46の浮き上がりを押えてスライドをガイドする押え板47とを備えてなる。
上記六角ロッド40は上フレーム42の側面に設けられたボルト孔48にねじ込まれる。カッタユニット41がフレーム22に取り付けられた状態において、下フレーム43の底面は、図6に示されるように、フレーム22における側壁21,22の下端縁より下方に位置する。
上刃46は、左右方向のプレート46aから前方に向かって複数の刃部46bが突出した形状となっている。プレート46aには左右方向の長孔49が、左右に設けられている。下フレーム43側からは、上方に向かってピン51が突出している。ピン51は、左右に設けられている。
各ピン51にはローラ52が回動自在に取り付けられている。ローラ52がプレート46aの各長孔49に挿入されて、上刃46が下フレーム43に左右スライド自在に支持されている。下刃44は、下フレーム43から突出するピン50によって下フレーム43に一体的に取り付けられている。
上記上刃46を構成するプレート46aは、カッタユニット41のフレーム22への取り付け状態において、前述ブラケット32側が、上下のフレーム42,43の側方に向かって突出している。プレート46aの上記突出部分には、リンクアーム53の一端側が連結されている。
該リンクアーム53の他端側には、レバーアーム54の一端側が連結されている。前述のブラケット32の下面34から突出したウォーム軸37の下端には、円柱体56が一体的に取り付けられている。円柱体56の軸心と上記ウォーム軸37の軸心とは一致している。
円柱体56の下面からは、円柱体56の軸心に対して偏心した位置にピン57が突出している。上記レバーアーム54の他端側には、長孔58が設けられている。該長孔58に円柱体56のピン57が挿入されて、円柱体56とレバーアーム54とが連結されている。
レバーアーム54は、上記両連結点の略中間位置で、支軸59を介してブラケット32に回動自在に軸支されている。前述のようにウォーム軸37が回転駆動されると、レバーアーム54が支軸59を軸心に左右揺動駆動され、これによりリンクアーム53を介して上刃46が左右スライド駆動される。つまりウォーム軸37の回転駆動によりドラム28が回転駆動され、且つ上刃46が左右スライド駆動される。
図6,図7に示されるように、ドラム28には、両端がドラム28の両端から突出するステー61が挿入されている。該ステー61には、ドラム28内において、杆状の樹脂製の爪62がドラム28の幅方向に複数設けられている。該各爪62は、ドラム28の周面に向かって延出している。
ドラム28の周面には、各爪62に対応する爪の通過孔63が設けられている。各爪62は通過孔63を介してドラム28の周面の外側に突出している。ドラム28の回転に伴う爪62の先端の移動軌跡は、フレーム22の側壁19,21の底縁より下方に突出する。
ドラム28の両端面には、カム板64が回動自在に軸支されている。カム板64はドラム軸29を避けるような略U字状をなす。上記ステー61はカム板64の一端側に取り付けられている。カム板64の他端側は、引張バネ66によってドラム28側に連結されている。
カム板64の回動軸心(回動軸67)は、カム板64の両端部の間に位置し、上記ステー61との取付け位置に対して、ドラム28の回動軸心(ドラム軸29)を挟んだ反対側に位置している。ドラム28が回転駆動されると、カム板64はドラム28と一体的に回転する。
ただしカム板64はドラム28に対して回動軸67を中心に回動可能でもある。ドラム28の両端位置には、カムローラ68が設けられている。カムローラ68はフレーム22の側壁19,21に自由回転自在に軸支されている。図8に示されるように、カム板64がドラム28と一体的に回動すると、カム板64の回動に伴ってカム板64の周面とカムローラ68の周面とが接する。
カム板64の周面とカムローラ68の周面との接触により、カム板64は回動軸67を中心にドラム28に対して回動する。ドラム28に対してカム板64が回動すると、上記引張バネ66は伸び、上記爪62はドラム28内に収容され、ドラム28の周面から突出しない。
カム板64の周面とカムローラ68の周面との接触が解除されると、カム板64は引張バネ66の付勢力によって復帰する。上記カム板64のドラム28に対する回動により、ドラム28の回転は、カムローラ68とカム板64との当接により妨げられることなく、許容される。ドラム28の連続的な回転により、爪62は、ドラム28に対して周期的に出入りしながら、ドラム28と共に回転する。
ドラム28と爪62と上記爪62の周辺機構とによって、後述するように海藻を引き起こす引起部65が構成されている。なお本実施形態においては複数の針状の爪62をドラム28側に取り付けた構造となっているが、その他爪を櫛状に形成する等の構造としてもよい。
なおフレーム22におけるドラム28の後方側上方位置には、左右方向にステー69が設けられている。左右の側壁19,21に固定されている。該ステー69には、前端縁がドラム28の周面に近接する平板状のスキージ71が取り付けられている。スキージ71は、ドラム28の概ね全幅に亘って設けられている。
またフレーム22の上壁18には、吸気用の孔72が複数設けられている。前述のようにエンジン吸引ユニット2の駆動時には、上記孔72からエアが取り込まれ、前述のようなエアの流れが形成される。
刈取ユニット7による海藻の刈取動作について説明する。図8の(A)に示されるように、爪62が岩等の表面に生えている海藻に接触しない状態から、ドラム28を回転させるものとする。このドラム28の回転に伴い(B)に示されるように、爪62が上記海藻を引っ掛け、(B)から(C)に至るように、ドラム28と一体回転しながら海藻を引き起こす。
ただし(C)に示されるように、概ね海藻全体がドラム28の周面に沿うように引き起こされた状態において、カム板64とカムローラ68とが当接を開始する。このため(C)に示されるように、引き起こしのタイミングに合わせて、カム板64とカムローラ68とが当接を開始した後は、(D)に示されるように、爪62がドラム28の内部に逃げる。
前述のようにドラム28の回転に伴って、カッタユニット41の上刃46が下刃44に対してスライド駆動される。これにより(E)に示されるように、本体1を前進させ、海藻の根元部分とカッタユニット41とが近づくと、引き起こされた海藻の根元側を上刃46と下刃44とが狭持して切断する。カッタユニット41は幅方向に複数の海藻の根元側を一度に切断して、複数の海藻を刈り取る。
海藻は爪62によって引き起こされると、ドラム28の周面に張り付くが、ドラム28の回転に伴い上記スキージ71によって、ドラム28から剥ぎ取られ、切断後の海藻がドラム28に巻き付くことが防止される。特に海藻が、薄く腰がない「岩海苔」等の場合に、スキージ71によるドラム28への巻き付き防止効果が高い。
また爪62は、爪62とスキージ71とが接衝しないように、ドラム28の回転のスキージ71より上流側において、ドラム28の内部に逃げる。これにより爪62がスキージ71に当接する不都合が防止される他、スキージ71により海藻をドラム28の周面から剥ぎ取る際に、切断後の海藻が爪62に絡みつき、スキージ71によって剥がすことができないという不都合が防止される。
前述のようにカッタユニット41は、下フレーム43の上に下刃44が設けられ、さらに下刃44の上に上刃46が設けられている。従ってカッタユニット41における切断位置は、下フレーム43の底面より上方位置となる。下フレーム43の高さが両刃44,46の下方に設けられるカッタユニット41の下部高さとなる。
このため岩の表面から生えている海藻を刈り取る場合、下フレーム43の底面を、海藻が生えている岩の表面に接触又は近接させることによって、海藻を根元から所定長さ残して切断することができる。このとき刈り取られた全ての海藻の根から切り取り位置までの長さがほぼ一定となり、残った海藻の根の長さが略均一になる。
ドラム28及びカッタユニット41(上刃46)の回転駆動によって、刈取ユニット7は以上のように海藻の刈り取りを行う。刈り取られた海藻は、エンジン吸引ユニット2によって作られる前述のエアの流れに乗ってパイプ6を介して分離ユニット4に送られ、前述のように分離され、収穫される。
上記構造の海藻収穫装置によって、海藻、例えば岩の表面に生えた海苔(岩海苔)等を手作業で摘み取る必要がなく、岩海苔の収穫作業環境を改善することができる。特に本海藻収穫装置は、エンジン吸引ユニット2の駆動によるエア吸引状態のままカッタユニット41とドラム28とを駆動することによって、海藻の刈り取りと捕集及び分離とが連続的に行われ、連続的に効率よく海藻の収穫を行うことができる。
また海藻は、回転するドラム28の周面から突出する複数の爪62によって引き起こされた後に、カッタユニット41によって切断され、刈り取られる。このため例えば岩場に倒伏したような岩海苔の摘み取り作業であっても、岩海苔は回転する爪62によって強制的に引き起こされ、効率よくカッタユニット41によって切断され、岩海苔の刈り取りを効率よく行うことができる。
そして前述のようにカッタユニット41の下フレーム43の底面を岩の表面に接触又は近接させることによって、カッタユニット41の下部高さが略一定に維持され、岩海苔は切断後も根元部分が残り、次期以降の生育が可能な状態となるとともに、切断後に残る海藻の長さが揃い、次期の生育のバラツキが抑えられる。
これらにより特に通常刈り取りが困難な島根県平田市十六島産の岩海苔(十六島岩海苔)を、引き起こして円滑に刈り取り、収穫することができる。なお本海藻収穫装置は、吸気用の孔72がエアを取り込める状態で使用することができる。
カッタユニット41において、図9,図10に示されるように、複数の刃76を各別に、カッタユニット41側に設けられる支点軸77を介して左右揺動自在に軸支して上刃78を構成することができる。各刃76は、スライド駆動体79によって連繋されている。スライド駆動体79は、カッタユニット41側に設けられるローラ82が、スライド駆動体79の左右方向の長孔83に挿入されることによって、左右スライド自在にカッタユニット41側に取り付けられている。
スライド駆動体79は、下方に向かって突出する突起部81を複数備えている。各突起部81は、各刃76に設けられた連結孔76aに各々挿入される。スライド駆動体79は、側方に突出した部分に設けられる駆動用の孔部84を介して左右スライド駆動される。
スライド駆動体79のスライド駆動の詳細については割愛するが、前述のカッタユニット41における上刃46の駆動の場合と同様に、ドラム28の回転駆動と同時に駆動が行われるように構成される。
各刃76の揺動支点(支点軸77)は、刃76の後方部分に設けられている。揺動支点より前方に前述の連結孔76aが設けられている。図11に示されるように、スライド駆動体79の左右スライド駆動によって、各刃76が連動して下刃44に対して左右揺動し、各刃76と下刃44とによって海藻の根元側を狭持して切断する。
上記構成とすることによって、下刃44に全体的に反り等が発生している場合であっても、各刃76が対応する下刃44の刃部44aに対して概ね密着した状態で左右揺動するため、海藻の切断を高精度で行うことができる。
図12,図13に示されるように、1つのケーシング86に前述同様の機能を有する分離ユニットと刈取ユニットとを一体的に構成することもできる。ケーシング86の左右側壁から前方に向かってそれぞれプレート85が突出している。両プレート85に挟まれた空間によって海藻を引き起こす引起部65を収容する引起室87が構成されている。
ケーシング86内に水分を含む海藻から海藻を分離する分離システムを収容する分離室88を構成している。引起室87と分離室88との間には、仕切り壁89が設けられている。引起室87と分離室88とは仕切り壁89によって仕切られている。
ケーシング86の下方には、引き起こされた海藻を切断するカッタユニット41が取り付けられている。カッタユニット41は、仕切り壁89より前方位置において海藻の切断を行うように配置されている。仕切り壁89には、刈り取られた海藻が通過する通過孔91が設けられている。ケーシング86の後方にエンジン吸引ユニット2の吸気側のパイプ3が取り付けられている。
なお引起部65、カッタユニット41は、前述と同様の機構を採用できるため、詳細な説明は割愛する。これにより引起部65、カッタユニット41、エンジン吸引ユニット2の駆動によって、前述の実施形態度同様に、引起部65により海藻を引き起こし、カッタユニット41によって海藻を切断し、分離システムによって切断された水分を含む海藻から海藻を分離することができる。
上記海藻の引き起こしと切断と分離を1つのユニットによって行うことが可能となる。ケーシング86におけるカッタユニット41の後方位置に、後輪92を設けることによって、前後輪(ローラ26と後輪92)で上記ユニットを移動させることができ、海藻の刈り取り作業をより容易に行うことができる。岩の表面に沿うように、前輪となるローラ26を上下移動自在に取り付けることもできる。
上記分離システムについて説明する。該分離システムは、ケーシング86の側方から海藻を取り出すように構成されている。ケーシング86の側壁には、海藻の取り出し用の排出孔93が設けられている。該排出孔93には、排出孔93を開閉するシャッタ94が設けられている。
該シャッタ94は、ケーシング86側に揺動自在に設けられているレバープレート96に連結されている。レバープレート96の前後揺動操作によって、シャッタ94が上下移動し、排出孔93の開閉が行われる。ケーシング86には、レバープレート96にシャッタ94を取付ける軸97の移動を案内する溝98が形成されている。ケーシング86の背面には、背面板99と一体的に前述同様の案内板13が設けられている。
図12,図13に示されるように、排出孔93には、ケーシング86の外側に位置するように、パイプ100を介して網筒101が取り付けられている。網筒101は、水分は通過させ、海藻の通過は規制する程度の目の網となっている。シャッタ94によって排出孔93を閉じた状態で前述のようにエンジン吸引ユニット2によってエア吸引を行うと、前述同様の案内板13の作用によって分離室88内の底面に水分を含む海藻が溜まる。
排出孔93の高さを越える高さにまで上記海藻が溜まった時点でレバープレート96によってシャッタ93を開くことによって、分離室88内の底面に溜まった水分を含む海藻がシャッタ93を介して網筒101に流れ込む。網筒101に流れ込んだ水分を含む海藻は、網筒101によって水分と海藻とが分離され、網筒101内に海藻が残る。
網筒101を取り外すことによって網筒101内の海藻を容易に収穫することができる。これにより分離室88側において回収することができる海藻の量を、前述の分離ユニット4を使用した場合に比較して増加させることができ、海藻の収穫作業を効率よく行うことができる。網筒101は、パンチングメタルや金属ワイヤ編みの網を筒状に形成することや、筒状のフレームに網を被せること等によって構成することができる。
海藻収穫装置の全体側面図である。 (a)は分離ユニットの側断面図、(b)はA矢視断面図である。 刈取ユニットの底面斜視図である。 刈取ユニットの底面図である。 (a)は、カッタユニットの上方斜視図、(b)は、上フレームと押え板を取り外した状態のカッタユニットの上方斜視図、(c)は、下フレームを取り外した状態のカッタユニットの下方斜視図である。 左側の側壁とドラムとカム板を透明化した刈取ユニットの側面図である。 上壁とドラムを透明化した刈取ユニットの平面図である。 (A)〜(E)は、ドラムの回転に伴うカムの動作を順に示す要部側面図である。 他の実施形態のカッタユニットにおける上下刃部分の後方斜視図である。 他の実施形態のカッタユニットにおける上下刃部分の前方斜視図である。 他の実施形態のカッタユニットにおける切断状態の上下刃部分の後方斜視図である。 海藻の引き起こしと切断と分離とを行うユニットの部分透視側面図である。 海藻の引き起こしと切断と分離とを行うユニットの平面透視図である。 手作業による岩海苔の収穫作業の写真図である。
9 網
15 捕集部
16 回収網袋(網)
28 ドラム
41 カッタユニット(切断部)
44 下刃(刃)
46 上刃(刃)
62 爪
65 引起部

Claims (4)

  1. 海藻を引き起こす引起部(65)と、引き起こされた海藻を切断する切断部(41)と、切断された海藻をエア吸引して捕集する捕集部(15)とからなり、エアの吸排気の流れにおける上流側から下流側に向かって、引起部(65)と切断部(41)と捕集部(15)とを順次配置し、引起部(65)が、回転するドラム(28)と、該ドラム(28)の周面から突出する複数の引き起こし用の爪(62)とからなり、該爪(62)がドラム(28)と一体的に回転し、回転する爪(62)により海藻を引っ掛けて引き起こす構造であり、切断部(41)が、引起部(65)によって引き起こされた海藻の根元側を切断する構成であり、捕集部(15)が、切断された海藻が水分とエアと共に送り込まれる構成であり、捕集部(15)に、海藻と水分とエアとの混合物から海藻を分離する分離手段を設け、分離手段によって分離された海藻の収穫を行う海藻収穫装置。
  2. 爪(62)が、ドラム(28)の回転に伴って、ドラム(28)に対して引き起こしのタイミングに合わせて周期的に出入りする請求項1記載の海藻収穫装置。
  3. 切断部(41)が、上下に重ね合わされた一対の刃(44),(46)からなり、少なくとも一方が他方に対して左右スライドする可動刃からなり、可動刃のスライドにより、上記一対の刃(44),(46)によって海藻を狭持し、海藻を根元側から所定長さ残して切断する下部高さを備えた構造である請求項1又は2の何れかに記載の海藻収穫装置。
  4. 分離手段が、エアと水分の通過を許容し、海藻の通過を許容しない目の網(16),(9)、その他の通水構造を備えている請求項1乃至3の何れかに記載の海藻収穫装置。
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