JP2004073137A - ケナフ刈り取り装置及びケナフ収穫機 - Google Patents

ケナフ刈り取り装置及びケナフ収穫機 Download PDF

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Abstract

【課題】ケナフ刈り取り装置について、最も簡便な手段で、運転中のメンテナンスを不要にすることを目的として、ケナフが回転ドラムに巻き込まれることをできるだけ排除するとともに、巻き付き始めた瞬間にこれを自動的に切断してそれ以上巻き付かないように、ベースカッターを工夫すること。
【解決手段】クロップディバイダの後方にあって、下端円板と回転ドラムとを有するベースカッターを備えているケナフ刈り取り装置のベースカッターについて、上記回転ドラム外周と平行なスクレーパーを回転ドラムの後方に配置し、上記スクレーパーに刃を設け、微小間隙を介して回転ドラムの外周面に上記刃を接近させた状態で、上記スクレーパーをベースカッターの伝動装置に取り付けたこと。
【選択図】  図7

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は繊維性作物の収穫機、殊に、ケナフ収穫機に関するものであり、具体的にはケナフ収穫機の刈り取り装置のベースカッターの回転ドラムにケナフが巻き付くことを防止する巻き付き防止機構に関するものであって、ベースカッターの回転ドラムにケナフが巻き付くことを確実に防止して、ケナフ収穫機の作業能率を著しく向上させることができるものである。
【0002】
【従来の技術】
ケナフ収穫機は、前進しながら、前方の左右一対の回転カッター(ベースカッター)で密生しているケナフを根元から切断し、これを送りローラーで刈り取り機の進行方向後方に送って、細断等の後処理をしてケナフを収穫するものである。このような作業機のうちの最も典型的なものとして、砂糖きび収穫機があり、その一例が特公平4−3165号公報に記載されている。この砂糖きび収穫機の全体機構は、図1に示すようなものであり、クローラー(履帯)2による走行機構で路面3を自走する機体の前方に左右一対のクロップディバイダ4があり、このクロップディバイダ4で乱立している砂糖きびがさばかれて切断部に取り込まれ、その直後にベースカッター6でその根元から切断される。切断された砂糖きびの下端はベースカッター6の下部に設けた螺旋棒(バットリフター)で跳ね上げられ、フィードローラ5でローラコンベア7へ案内される。このローラコンベア7に引き込まれて斜め上方に搬送された砂糖きびは、後部上方のチョッピング装置(細断装置)、風選装置などで処理されて、荷袋等に収納される。
クロップディバイダ4は平行リンクによってその高さを調節自在にフレームに支持されていて、油圧シリンダで昇降してその高さが調整されるようになっており、またベースカッター6もその切断高さを調整できるようになっている。
【0003】
上記従来の砂糖きび収穫機におけるベースカッター6の構造の概略は図2に示すように、下端の円板6aと回転ドラム6bとバットリフター(図示略、図7参照)からなり、円板6aの外周に半径方向に突出した刃6cが設けられている。円板6aの中心に駆動軸が固着されていて、この駆動軸が伝動装置によって同速で互いに反対方向(内側方向)に駆動される。上記回転ドラム6bは刃6cで切断された砂糖きびをその間に引き込んで後方に送る作用、また、円板によって引きずり回される下葉等がその駆動軸に巻き付くのを防止する作用のために大径のドラムになっている(大径であるほど巻き付きにくい)。
【0004】
砂糖きびには細長い下葉が付いており、その一部が地面に散乱し、また宙吊り状態になっている。作業機の進行に伴って、これらの下葉がベースカッター、バットリフターで巻き上げられ、跳ね上げられ、ベースカッターの円板6aや刃6cで引きずり回されてその回転ドラム6bに巻き付く傾向がある。しかし、砂糖きびの下葉の長さは、回転ドラム6bの外周長さに比してそれほど長くなく、したがって、幾重にも巻き付いてしまうことはない。仮に回転ドラム6bに一旦巻きかけてもその直後には回転ドラムの回転で振り飛ばされれてしまうので、これが次々に巻き付いて回転ドラムが太ってしまうことはほとんどない。
【0005】
他方、最近、栽培植物としてケナフが注目されている。ケナフは極めて成長が速く、強い繊維性の作物であり、天然の吸音材、断熱材、補強材などの多様な用途が開発されつつある繊維性作物であって、柔軟性があり、引っ張り強度が非常に強いという特性を備えている。この特性のためにケナフの収穫作業は困難な作業であるので、ケナフ収穫機の開発が急がれている。他方、ケナフは砂糖きびと類似する点があって、収穫作業も共通する点が多いため、ケナフ収穫機の開発に際しては、上記公知の砂糖きび収穫機を基礎とし、刈り取り機構、搬送機構、チョッピング機構、風選機構などの主な機構をケナフ収穫作業に適うように改良するのが最も簡便で、合理的である。
【0006】
そこで、従来の砂糖きび収穫機の左右のベースカッター6の間隔、傾斜角度、円板の大きさ、刃の形状構造、回転速度などの主要な仕様をケナフの刈り取りに適したものに改良してケナフ収穫機(試験機)を開発し、この試験機による刈り取り試験を行った結果、ケナフが回転ドラムに巻き付いて、すぐに図3に示す状態になり、回転ドラムが太って、左右のベースカッター6,6間の引き込み空間(図5におけるケナフ通過口)が詰まってしまい、刈り取り作業を続行することができなくなり、頻繁(上記の試験では5分ともたなかった)に作業を中断して巻き付いたケナフを取り除かなければならないことが判明した。ケナフは砂糖きびと違って、幹が細長くて柔軟であり、引っ張り強度が強いことは上記のとおりであり、幾分の巻き付きは予想されないではなかったが、それにしても予想外の結果であった。これはケナフが、幹が細長くて柔軟であり、引っ張り強度が強く、下葉がついているとともに多くの細い下枝があり、相互に絡みやすく、ベースカッターの回転ドラムに巻き付きやすい性質を備えていることに起因している。また、ケナフは引っ張り強度が強いため、回転ドラムに堅く巻き付いてしまうので、これを取り除く作業には多大な手間と苦労を要する。このために、刈り取り作業の能率が極めて悪く、到底、実用に供し得るものではない。
上記の試験機による刈り取り試験における、巻き付く頻度、巻き付き状況等からして、砂糖きび収穫機をベースにしたケナフ収穫機を開発するには、ケナフと砂糖きびとの性質の違いから様々な工夫を必要する他に、最大の問題は回転ドラムへのケナフの巻き付きの問題であり、この問題は対策を講じなければ解決し得ない重大な問題であることが判明した。
【0007】
上記の問題を解消するには、回転ドラムの回転(例えば反転)を利用して巻き付いたケナフを定期的に自動的に除去するクリーニング機構をベースカッターに付設するのが一つの着想であるが、このようなクリーニング機構は大掛かりなものとなり、また設置空間の問題もあるので、実現性に乏しい。これに対して、そもそもケナフが巻き付かないように、回転ドラムそれ自体の構造、カバーなどを工夫することも発想されないではない。他方、そもそもケナフは円板6、回転ドラムに引っ張られ、巻き込まれて2重、3重に巻き付いて付着してしまうのであるから、巻き込み初期にこれをできるだけ排除し、ケナフが回転ドラムに巻き付いたときは、その瞬間にこれを自動的に切断してそれ以上巻き付くことがないようにするのが最も簡便で合理的である。
【0008】
【解決しようとする課題】
そこでこの発明は、ケナフ刈り取り装置について、最も簡便な手段で、運転中のメンテナンスを不要にすることを目的として、ケナフが回転ドラムに巻き込まれることをできるだけ排除するとともに、巻き付き始めた瞬間にこれを自動的に切断してそれ以上巻き付かないように、ベースカッターを工夫することをその課題とするものである。
【0009】
【課題解決のために講じた手段】
上記課題解決のために講じた手段は、クロップディバイダの後方にあって、下端円板と回転ドラムとを有するベースカッターを備えているケナフ刈り取り装置のベースカッターについて、次の(イ)(ロ)(ハ)によるものである。
(イ)上記回転ドラム外周と平行なスクレーパーを回転ドラムの後方に配置し、
(ロ)上記スクレーパーに刃を設け、
(ハ)微小間隙を介して回転ドラムの外周面に上記刃を接近させた状態で、上記スクレーパーをベースカッターの伝動装置に取り付けたこと。
【0010】
【作用】
回転ドラムの芯が駆動軸の芯に対して若干偏心することは、製作上避けられず、したがって回転ドラムは若干の偏心運動をすることが避けられない。しかし、スクレーパーの刃先と回転ドラムの外周との間には微小な隙間が介在しているので、この刃先が回転ドラムの外周面と干渉することはない。
ベースカッターの刃で切断されたケナフの茎、小枝又は下葉が、回転する円板に引き込まれて、半ば回転ドラムに巻き付きながら進行方向後方に回り込むと、上記スクレーパーによって掬い上げられて、回転ドラムから引き離されて、そのまま後方に向けられるから、回転ドラムに巻き付く可能性が著しく低減される。細い小枝、下葉が回転ドラムとスクレーパーの刃先との間の微小隙間を通過して回転ドラムに巻き付いていくことは全くないではないが、スクレーパーの刃先と回転ドラム外周との間の微小隙間を通過して、回転ドラムに巻き付き始めようとすると、スクレーパーの刃先に触れて切断される。この切り離し作用は回転ドラムの回転によって繰り返されるのであるから、ケナフが回転ドラムに巻き付き始めても、その初期段階で回転ドラムから確実に除去されるので、回転ドラムに幾重にも巻き付いてしまうことは阻止される。
したがって、ケナフが回転ドラムに重ねて巻き付いて、回転ドラムを太らせることはない。
【0011】
【実施態様1】
実施態様1は、上記解決手段について、スクレーパーを別体の板状のスクレーパー本体と板状の刃で構成し、スクレーパー本体をベースカッターの伝動装置に取り付け、上記刃をスクレーパー本体に着脱自在、位置調整自在に取り付けたものである。
【0012】
【作用】
スクレーパーの刃は、他の種々のカッターと同様に適宜手入れをしなければならないが、スクレーパー本体に刃を着脱自在に取り付けているので、刃だけを取り外すことで、容易に手入れを行うことができる。
ベースカッターの伝動装置にスクレーパー本体が取り付けられるが、スクレーパーは、その刃先と回転ドラム外周面との間に一定の隙間を介在させて固定されなければならない。この隙間は、回転ドラムの外周面の偏心回転に関わらず刃先が同外周面に接触しない程度で、かつその可及的に小さくなければならないから、その刃先の回転ドラム外周に対する位置調整は、刃の手入れ作業の度に精緻になされなければならない。この実施態様1は、刃をスクレーパー本体に位置調整自在に取り付けたものであるから、刃のスクレーパー本体に対する取り付け位置を調整することによって、上記隙間及び刃先の回転ドラム回転面に対する平行度を、容易に調整することができる。
【0013】
【実施態様2】
実施態様2は、上記解決手段について、刈り取り装置の後方の前部搬送ロータ先端からすくい板を突出させ、当該すくい板をベースカッターの回転板の外周部の下方まで延長させたことである。
【0014】
【作用】
ベースカッターで切断されたケナフは、細くて柔らかく、しかも絡みやすいので、地表に落ちて地面と前部搬送ローラの先端との間の隙間に潜り込み易く、後続のものまで上記隙間に引き摺り込まれ、その結果、刈り取った後に回収されないで残るケナフが少なくない。しかし、上記すくい板をベースカッターの回転板の外周部の下方まで延長させたことにより、ベースカッターで切断されたものは地表に落下する前に上記すくい板に受け止められ、そのまま前部搬送ローラに案内されるので、地表に落下して地表面と前部搬送ローラの先端との間の隙間に潜り込んでしまうことはが極力抑制される。
【0015】
【実施例】
この実施例のケナフ収穫機の全体構造は上記従来技術の砂糖きび収穫機と類似しているが、若干異なるところもあるので、まず、その概略を図4を参照しながら説明する。
ケナフ収穫機はクローラ(履帯)で自走するものであり、その先端に左右一対のクロップディバイダ41があって、その後方に掻き込みローラ42があり、さらにその後方にベースカッター43があり、ベースカッター43の後方に前部送りローラ44、後部送りローラ45があり、後部送りローラ45の後端にチョッピング装置46がある。チョッピング装置46の後方下部に送風ファン(具体的にはシロッコファン)47があり、さらにその上方に吸引ファン48が設けられている。
ケナフ収穫機の後部にケナフ収納装置があり、このケナフ収納装置は収納袋支持機構50に着脱自在に網目の収納袋を装着したものである。
ベースカッター42は、これでケナフを切断する切断高さを適宜調整することができる。この切断高さは地上ほぼ50mm前後で調整される。
【0016】
ケナフ収穫機は前進しながら、クロップディバイダ41でケナフをさばき、引き起こしながらその内側に取り込む。クロップディバイダ41に取り込まれたケナフは掻き込みローラ2によって中央に掻き寄せられ、その状態でその根元がベースカッター42で切断される。切断されたケナフの根部がベースカッター43の螺旋状のバットリフター62及び円板62によって跳ね上げられ、左右のベースカッター43,43間を通過して前部送りローラ44に把持されて後方に送られ、さらに後部送りローラで後方に送られ、チョッピング装置46で適宜の長さ(例えば300mm)に細断される。このとき、ケナフの幹とともに小枝、下葉も切断される。チョッピング装置46で細断されたケナフの幹、小枝、下葉は、送風装置47による風選装置で選別されて、下葉が上方に吹き上げられ、幹などが後方の収納装置に収納される。吹き上げられた下葉は吸引ファン48によって吸い上げられ、ダクト49から排出される。以上の作動は概ね砂糖きび収穫機のそれと類似している。
【0017】
この発明のベースカッターの一例は、図5、図6及び図7に示すとおりのものであり、円板62、回転ドラム63、2つのバットリフター61を有し、円板62が駆動軸64の下端に固着されており、この駆動軸が伝動装置70のケーシングに軸受によって回転自在に支持されている。この構造は、基本的には従来の砂糖きび収穫機のベースカッター(図2のもの)と特に違いはない。
このベースカッター43の回転ドラム63の全長は約400mm、直径は220mmであり、左右のベースカッター43,43の軸間距離Sは400mmで、左右の回転ドラム63,63間のケナフ通過口の幅は180mmである。
ベースカッター43の円板62の外周に4つの刃62aが等間隔に取り付けられている。バットリフター61は約半周分の長さで、上方に螺旋状に傾斜した金属棒であって、下端を円板62の外周部ボルト止めされており、上端はフリーである。ベースカッター43の伝動装置70のケーシングが昇降自在に機体に支持されており、伝動装置70に駆動軸64が吊り下げられた状態で組み付けられている。
【0018】
上記伝動装置70のケーシングの左右両側端に支持ブラケット71が、ボルト止め、溶接などで固着されて、機体後方に向かって突出しており、この支持ブラケット71にスクレーパー80のスクレーパー本体81がボルト止めされており、さらにスクレーパー本体81に細長い刃82がボルト止めされている。回転ドラムの長さが400mmであるのに対して刃82の長さは340mmであり、その下端は円板62から40mm上方に位置し、上端は回転ドラム63の上端から20mm下方に位置している。刃82のスクレーパー本体81への取り付け穴は、横に長い長孔82aであって、その長さは、刃82のスクレーパー本体81に対する取り付け位置をその横方向に3〜5mmの範囲で調整できる長さにしている。これによって、刃82の刃先が回転ドラム63の回転面に対して平行に、かつ上記回転面との隙間をほぼ2〜3mm範囲に調整して、刃82をスクレーパー本体81に固定して組み付ける。
上記隙間によって、回転ドラムの外周面が偏心運動しても刃先がそれと接触することは回避され、また、ケナフの下葉や小枝が回転ドラムの外周面と刃先との隙間に入り込んだときは、刃82によってこれを切断することができる。
【0019】
なお、前部送りローラ44のケーシングの前方下端からすくい板44aが前方に突出していて、左右のベースカッター43の円板62の下方まで伸びている。これによって、左右のベースカッター43,43の円板の上を後方に向かって通過したケナフが確実に前部送りローラ44(図4参照)へ導かれる。
ケナフは、地表からほぼ50mmの高さで切断される。切断されたケナフは細くて柔らかいので、一旦地表に落下すると前部送りローラ44と地表との間に潜り込んでしまって収穫されくなる。しかし、すくい板44aが前方に突出していて、左右のベースカッター43の円板62の下方まで伸びているので、ベースカッターで切断されたケナフは地表に落下する前にすくい板44aで受け止められて、そのまま前部送りローラ44へ案内されるので、上記の問題はない。
【0020】
また、図8に示すように、スクレーパーの刃を段違いの2枚刃にして、回転方向前方の刃83と回転ドラム63との間の隙間をやや大きめにすることによって、これらの刃に役割を分担させてそれぞれに負担を軽減することができ、刃のメンテナンス間隔(メンテナンスを行う時間間隔)を長くすることができる。
【0021】
スクレーパー本体81の支持ブラケット71への取り付け位置を前後方向に調整可能にして、これによって、回転ドラム63の外周と刃82との隙間を調整するようにするともできる。この方法による場合は、刃82の上端、下端における隙間の微調整が容易でないので、そのための、スクレーパー本体81と刃82間の調整機構を併用することが望ましい。このようにすれば、この支持ブラケット71の伝動装置のケーシングへの取り付け位置の調整機構を、刃の摩耗が進んでその幅が細くなったときの粗調整機構とすることもできる。
【0022】
また、スクレーパー本体に対する刃の位置調整機構を次のようにすることもできる。
すなわち、図10に示すように刃82の上下両端に上下方向に長孔82bを設け、スクレーパー本体の上下両端の孔に挿入した調整用偏心ボルト85の偏心部85aを上記長孔82bに嵌合させて、この調整用偏心ボルト85で刃の回転ドラムの外周面との間の隙間、平行度の調整を行い、その後、上記長孔82aに挿入したボルトで締め付けて、刃82をスクレーパー本体71に固定する。
【0023】
以上説明したこの発明の収穫機による収穫対象作物はケナフであるが、ベースカッターの回転ドラムに巻き付き易い他の植物を刈り取る場合にも、この発明の解決手段は有効であり、例えば草刈り機について、そのカッターの回転ドラム (回転ドラムがなく、回転軸がむき出しになっている場合はこの回転軸)に草が絡み付くのを防止するために、この発明を適用することもできる。
【0024】
【発明の効果】
この発明は、要するにベースカッターの回転ドラムの進行方向後方にスクレーパーを配置し、その刃先を回転ドラムの外周に接近させたことで、回転ドラムに巻き付きかけたとき、そのケナフをスクレーパーで回転ドラムから離間させ、それでも回転ドラムから離間せずにさらに巻き込まれていくものについては、回転ドラムの回転を利用して上記刃でこれを切断して回転ドラムから分離させるものであるから、ケナフがベースカッターに巻き付くことを完全に防止することができる。したがって、回転ドラムにケナフが巻き付いて刈り取り作業に支障を生じることは全くない。
また、スクレーパー本体に対して上記刃を取り付け位置を調整可能に取り付けることによって、回転ドラムとスクレーパーの位置関係の調整を簡単、容易に行うことができ、したがって、常に、スクレーパーに所期の性能を十分発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、従来の砂糖きび収穫機全体の側面図である。
【図2】(a)は従来の砂糖きび収穫機におけるベースカッターの平面図、(b)は正面図である。
【図3】はケナフ収穫機の試験機における、ベースカッターにケナフが巻き付いた状態を示す正面図である。
【図4】は、実施例のケナフ収穫機全体の側面図である。
【図5】は、図4の実施例におけるベースカッターを正面からみた断面図である。
【図6】は、図3のベースカッターの平面図である。
【図7】は、図5のベースカッターの平面図の側面図である。
【図8】(a)は、図5の要部拡大図,(b)は刃の平面図である。
【図9】は、スクレーパーの他の例の、図8と同様の要部拡大図である。
【図10】(a)は刃のスクレーパー本体に対する取り付け機構の他の例の平面図、(b)は一部拡大断面図である。
【符号の説明】
41:クロップディバイダ
42:掻き込みローラ
43:ベースカッター
44:前部送りローラ
45:後部送りローラ
46:チョッピング装置
47:送風ファン
48:吸引ファン
49:ダクト
61:バットリフター
62:円板
63:回転ドラム
70:伝動装置
71:支持ブラケット
80:スクレーパー
81:スクレーパー本体
82,83:刃
82a:長孔

Claims (5)

  1. 下端円板と回転ドラムを有するベースカッターであって、
    上記回転ドラム外周と平行なスクレーパーを回転ドラムの後方に配置し、
    上記スクレーパーに刃を設け、当該刃を微小間隙を介して回転ドラムの外周面に接近させた状態で、スクレーパーを伝動装置に取り付けたベースカッター。
  2. クロップディバイダの後方にあって、下端円板と回転ドラムを有するベースカッターを備えているケナフ刈り取り装置において、
    上記ベースカッターが上記回転ドラム外周と平行なスクレーパーを回転ドラムの後方に配置したものであり、
    上記スクレーパーが刃を有し、当該刃を微小間隙を介して回転ドラムの外周面に接近させた状態で、ベースカッターの伝動装置に取り付けられている、
    ケナフ刈り取り装置。
  3. 上記スクレーパーが、別体の板状のスクレーパー本体と板状の刃で構成されており、
    スクレーパー本体がベースカッターの伝動装置に取り付けられ、上記刃はスクレーパー本体に着脱自在、位置調整自在に取り付けられている、
    請求項2のケナフ刈り取り装置。
  4. クロップディバイダの後方にベースカッターがあり、ベースカッターの後方に送りローラがあり、送りローラの後方にチョッピング装置を備えているケナフ収穫機であって、請求項1又は請求項2のケナフ刈り取り装置を備えているケナフ収穫機。
  5. 刈り取り装置の後方の前部搬送ロータ先端からすくい板を突出させ、当該すくい板をベースカッターの回転板の外周部の下方まで延長させた請求項4のケナフ収穫機。
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