JP4776774B2 - 心血管疾患の予防及び治療用オステオプロテゲリン含有組成物 - Google Patents

心血管疾患の予防及び治療用オステオプロテゲリン含有組成物 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、心血管疾患の治療に関する。より具体的には、本発明は、血管の閉塞及び石灰化を伴う心血管疾患、例えばアテローム性動脈硬化症の治療及び予防のためのオステオプロテゲリン(OPG)の使用を含む。
【0002】
(背景技術)
哺乳動物の骨格の発生及び維持は、その成分細胞型の調節及び相互作用を必要とする(Erlebacherら,Cell,80,371−380(1995);Marks,Acta Med.Dent.Helv.,,141−157(1997))。骨格構造の主要因子には、軟骨を形成する軟骨細胞、骨マトリックスを合成し、沈着する骨芽細胞、及び骨を吸収する破骨細胞が含まれる。軟骨細胞は、間葉細胞から誘導され、軟骨内骨形成のために必要な初期軟骨テンプレートを生成するように働く。骨芽細胞は、間葉骨先祖細胞から誘導され、骨表面上に位置し、ここでマトリックスタンパク質を合成し、輸送し、配置する。破骨細胞は、造血骨髄中に存在する顆粒球−単球前駆体から誘導される(Roodman,Endocrine Rev.,17,308−332(1996);Mundy,J.Bone Min.Res.,,S505−S510(1993);Manologas及びJilka,New Eng.J.Med.,332,305−311(1995))。骨表面に対してしっかり結合したら、破骨細胞は波打ち稜として公知の特殊構造により酸性化される吸収ゾーンを形成する。前記波打ち稜は、骨マトリックスを脱灰した後消化するプロトン及び酸プロテアーゼを分泌する分布導管として機能する。破骨細胞が媒介する吸収過程の間、骨芽細胞による骨再生を開始するためのシグナル分子として作用するタンパク質因子が形成されると考えられる。また、骨芽細胞は、可溶性または膜結合調節因子の発現を介して破骨細胞の機能に影響を与え得る(Takahashiら,Endocrinology,123,2600−2602(1988))。骨芽細胞機能と破骨細胞機能を結びつけることが骨格のモデリング、改造作用及び修復のために重要である(Mundy,J.Cell Biochem.,53,296−300(1993);Mundyら,Bone,17,71S−75S F(1995))。
【0003】
先進国において最も一般的な骨疾患である閉経後骨粗しょう症の原因はエストロゲンの減少にある(参考のために、Pacifici,J.Bone Min.Res.,11,1043−1051(1996)参照)。閉経後骨量減少は、サイトカインの産生に対してエストロゲンが発揮する調節コントロールの損失及び破骨細胞の発生を調節する他の因子に起因し得る。破骨細胞と骨芽細胞の活性のバランスが変化すると、骨量の正味減少がもたらされ、最終的に骨粗しょう症が生ずる。
【0004】
ヒトにおける骨粗しょう症は、多くのアテローム性動脈硬化性病巣の特徴である動脈石灰化を高頻度で示す(Parhami及びDemer,Curr.Opin.Lipidology,,312−314(1997);Banksら,Eur.J.Clin.Invest.,24,813−817(1994);Parhamiら,Arterioscler.Thromb,Vasc.Biol.,17,680−687(1997))。これら2つの疾患には共通する病因がある。実際、幾つかの動脈カルシウム無機沈着物は、骨髄の柱、小腔及び島を含めた完全に形成された層状骨と同一と見られる(Haust及びGeer,Am.J.Pathol.,60,329−346(1970);Bunting,J.Exp.Med.,,365−376(1906))。更に、石灰化した動脈がコラーゲンタイプI、マトリックスGLAタンパク質、オステンカルシン、オステオネクチン及び骨形成因子タイプ2を含めた数種の骨マトリックスタンパク質を発現することが判明している(Bostromら,J.Clin.Invert.,91,1800−1809(1993);O’Brienら,Circulation,92,2163−2168(1995);Giachelliら,J.Clin.Invest.,92,1686−1696(1993);Bostromら,Am.J.Cardiol.,75,88B−91B(1995))。これらの知見から、動脈石灰化は組織化された骨形成と同様の細胞及び分子メカニズムを有する組織化・調節された過程であると推測される(Demer,Circulation,92,2029−2032(1995);Parhamiら,J.Atheroscler.Thromb.,,90−94(1996))。
【0005】
腫瘍壊死因子受容体遺伝子スーパーファミリーの一員であると最近同定されたオステオプロテゲリン(OPG)は、インビトロ及びインビボで破骨細胞の発生を抑制する分泌因子である(いずれも援用により本明細書に含まれるとする、Simonetら,Cell,89,309−319(1997);国際特許出願第US96/20621号(国際特許出願公開第97/23614号パンフレット))。肝臓でOPGを過剰発現するトランスジェニックマウスは、その体循環中に高レベルのOPGタンパク質を有し、顕著に上昇した骨密度(骨化石症)を示す。正常のマウス胚では、OPGは発育中の骨の軟骨痕跡内、小腸及び大動脈や幾つかの主要動脈の筋肉質壁内に局在化していた。
【0006】
骨粗しょう症の発症と心血管疾患、特に動脈の石灰化により特徴づけられる疾患につながる症状の発現との間に強い相関関係があり、骨及び動脈壁の内部にカルシウムが沈着する過程が類似していると仮定して、本発明の目的は骨粗しょう症及び心血管疾患を同時に予防及び治療するための医薬組成物及び方法を開発することである。両方の症状の予防及び治療のために単一の治療薬が開発されると、ひどく損傷し、場合により死に至る骨折の危険性を減らすと同時に高血圧症、虚血、心臓発作及び卒中に至る可能性のある状態を予防または緩和することにより、罹患患者の寿命が大きく延ばされ、生活の質が大きく改善される。
【0007】
驚くことに、OPGノックアウト動物中のOPGが減少すると、正常動物における内因性OPG発現部位である大動脈及び腎動脈が石灰化することが知見された。これらの知見は、循環OPGが存在しないかまたは低レベルでしか存在しないときには動脈壁上のカルシウム沈着物の蓄積が大きく促進されるようにOPGが動脈の病理学的石灰化を調節することを暗示する。(例えば、OPGを発現するトランスジェニックマウスの場合のように)正常またはそれより高いレベルのOPGが存在すると、血管の石灰化を伴わない。
【0008】
(発明の要旨)
本発明は、心血管疾患の治療または予防のための方法及び組成物に関する。前記方法は、心血管疾患を治療または予防するのに十分な量である治療有効量のOPGを投与することを含む。
【0009】
また、本発明は、心血管疾患を治療または予防するのに有用なOPG組成物に関する。前記OPG組成物は、通常各種投与経路に対して適した医薬的に許容され得る混合物である。
【0010】
(図面の説明)
図1は、E17ラット胚心臓(パネルA及びB)及び成体ラット腎動脈(パネルC及びD)の凍結切片に対するOPG発現のin situハイブリダイゼーション分析を示す。光学顕微鏡の下で、OPG mRNAの存在は大動脈で暗い粒子として見られ、バックグラウンドはメチルグリーンで染色されている(A)。同一標本の暗視野顕微鏡で、肋骨及び大動脈で強いOPG mRNA発現が見られる(B)。明視野及び暗視野顕微鏡で、やや弱いシグナルが成体ラットの腎動脈に存在する(それぞれ、C及びD)。
【0011】
図2は、E20.5ラット胚のホルマリン固定切片に対するOPG発現のin situハイブリダイゼーション分析を示す。明視野顕微鏡で、OPG RNAの存在が大動脈に暗い粒子として見られ、バックグラウンドはヘマラムで染色されている(パネルA、B及びD)。同一標本の暗視野顕微鏡で、強いOPG mRNAの発現が大動脈で見られる(パネルC及びE)。E20.5ラット胚、倍率1/2×、ヘマトキシリン及びエンジンで染色した切片(A);4×、H及びE(B);4×(C);10×、H及びE(D);10×(E)。
【0012】
図3は、雄OPG−/−マウスにおける動脈石灰化を示す。OPG−/−マウス#26は下行大動脈(パネルA)及び腎動脈(パネルB)に石灰化及び血管内膜増殖を有する。OPG−/−マウス#38は大動脈球に顕著な石灰化を有する(パネルC)。大きな内膜下増殖が、大動脈壁の解離及びその後の大動脈壁の層間の空間への出血の結果である。動脈瘤の形成及び大動脈壁の解離が重篤な動脈硬化症の一般的な合併症である。ひどい石灰化、並びに腎動脈で内膜及び内側増殖が見られる(パネルD)。
【0013】
図4は、雌OPG−/−マウスにおける動脈石灰化を示す。野生型マウス#82の大動脈をネガティブコントロールとして示す(パネルA)。OPG−/−#86マウスは腹部大動脈中に幾つかの石灰化病巣を有する(パネルB)。OPG−/−#77マウスは腹部大動脈(パネルD)及び複数の小さな枝(パネルC)中に幾つかの石灰化病巣を有する。
【0014】
(発明の実施の形態)
ホモ接合型OPG−/−ノックアウトマウスは、全身X線及び組織学により分析したとき重篤な骨粗しょう症を呈していた。OPGノックアウトマウスの骨構造の特徴は、援用により本明細書に含まれるとする本出願人の係属中の米国特許出願第08/943,687号明細書に記載されている。予期せぬことに、ホモ接合型OPGノックアウトマウスは雄も雌も大動脈及び腎動脈に著しい石灰化及び血管内膜増殖を示すことを知見した。こうした動脈変化は、ヘテロ接合型OPG−/+ノックアウトマウス、正常OPG+/+マウス、または高いOPG循環レベルを示すトランスジェニックマウスでは見られなかった。OPG+/−マウスは、6ヶ月令までに骨量損失を示す。これらの知見を総合的に勘案すると、OPGが動脈石灰化を予防または低下させ、アテローム性動脈硬化症の危険を少なくする役割を有することが示された。
【0015】
OPGポリペプチド
本発明のOPGポリペプチドには、ヒトOPG、並びにOPGの生物学的活性の少なくとも1つを有するその誘導体、切断体または化学修飾体が含まれる。ヒトOPGのアミノ酸配列は配列番号1及び配列番号2に示す通りである。OPG誘導体は、生じたポリペプチドがOPGの生物学的活性の少なくとも1つを有するように1つ以上のアミノ酸が付加、欠失、挿入または置換されたポリペプチドを指す。OPGの生物学的活性は骨代謝を含めた諸活性であるが、これらに限定されない。1つの実施態様では、OPGポリペプチドは骨吸収防止活性を有する。別の実施態様では、OPGポリペプチドは動脈壁の石灰化を低下または解消する活性を有する。
【0016】
OPGポリペプチドは、21アミノ酸を除去したアミノ末端リーダー配列を有する成熟OPGポリペプチドである。ポリペプチドは配列番号1に示す残基22−401を含み、その誘導体はOPGのアミノ酸残基180−401の一部もしくは全部の欠失またはカルボキシ末端切断;残基180−401における1個以上のアミノ酸の変化;OPGの富システインドメインの一部もしくは全部の欠失、特に遠位(カルボキシ末端)富システインドメインの欠失;及び富システインドメイン、特に遠位(カルボキシ末端)富システインドメインにおける1個以上のアミノ酸の変化を有する。1つの実施態様では、OPGはカルボキシ末端から最高約216アミノ酸を欠失したものである。別の実施態様では、OPGは成熟アミノ末端(ここで、成熟アミノ末端は残基22にある)から最高約10アミノ酸を欠失し、任意にカルボキシ末端から最高約216アミノ酸を欠失したものである。
【0017】
本発明に包含される別のOPGポリペプチドには、ヒト[22−180]−Fc融合物、ヒト[22−201]−Fc融合物、ヒト[22−401]−Fc融合物、ヒト[22−185]−Fc融合物及びヒト[22−194]−Fc融合物が含まれる。これらのポリペプチドは哺乳動物宿主細胞、例えばCHOまたは293細胞において産生される。本発明に包含される、原核宿主細胞において発現される別のOPGポリペプチドには、ヒトmet[22−401]、met−Fc−ヒト[22−401]融合物(Fc領域は完全長OPGコーディング配列のアミノ末端で融合している)、ヒトmet[22−401]−Fc融合物(Fc領域は完全長OPG配列のカルボキシ末端で融合している)、met−Fc−ヒト[22−201]融合物、ヒトmet[22−201]−Fc融合物、met−Fc−ヒト[22−194]、ヒトmet[22−194]−Fc、ヒトmet[27−401]、ヒトmet[22−185]、ヒトmet[22−189]、ヒトmet[22−194]、ヒトmet[22−194](P25A)、ヒトmet[22−194](P26A)、ヒトmet[27−185]、ヒトmet[27−189]、ヒトmet[27−194]、ヒトmet−arg−gly−ser−(his)[22−401]、ヒトmet−lys[22−401]、ヒトmet−(lys)−[22−401]、ヒトmet[22−401]−Fc(P25A)、ヒトmet[22−401](P25A)、ヒトmet[22−401](P26A)、ヒトmet[22−401](P26D)が含まれる。原核宿主細胞において産生される上記OPGポリペプチドは、アミノ末端残基が示されていない場合にはメチオニン残基を有すると理解される。特定実施例では、OPG−Fc融合ポリペプチドは、Ellisonら(Nuc.Acids Res.,10,4071−4079(1982))に記載されている配列を有するヒトIgG−γ1の227アミノ酸領域を用いて産生された。しかしながら、ヒトIgGのFc領域の変異体も使用され得る。
【0018】
ヒトIgGのFc領域に融合したカルボキシ末端OPG切断体の生物学的活性の分析から、約164アミノ酸のOPGの一部が活性に必要であることが示される。この領域には、(好ましくは、配列番号1中の)アミノ酸22−185を含み、腫瘍壊死因子受容体(TNFR)細胞外ドメインの富システインドメインに特徴的な4つの富システインドメインを有する。
【0019】
OPG及びTNFRファミリーのメンバーの富システインドメイン間のホモロジーを用いて、OPGの三次元モデルをTNFR−Iの細胞外ドメインの公知の結晶構造に基づいて作成した(国際特許出願公開第97/23614号パンフレット参照)。このモデルを使用して、生物学的活性にとって重要であり得るOPG内のシステイン残基を同定した。4つの富システインドメインの構造の維持に関与するシステイン残基が同定された。上記モデルにおいて次のジスルフィド結合が同定された。ドメイン1:cys41−cys54、cys44−cys62、tyr23及びhis66はこのドメインの構造を安定化するように作用し得る。ドメイン2:cys65−cys80、cys83−cys98、cys87−cys105。ドメイン3:cys107−cys118、cys124−cys142。ドメイン4:cys145−cys160、cys166−cys185。国際特許出願公開第97/23614号パンフレットの図11及び図12A〜12Bに示されているTNFβに近接している残基も同定された。このモデルでは、OPGが対応リガンドに結合することが推定される。TNFβを、OPGとそのリガンドとの相互作用を刺激するためのモデルリガンドとして使用した。このモデルに基づいて、OPG中のglu34、lys43、pro66−gln91(特に、pro66、his68、tyr69、tyr70、thr71、asp72、ser73、his76、ser77、asp78、glu79、leu81、tyr82、pro85、val86、lys88、glu90及びgln91)、glu153及びser155がリガンド結合のために重要であり得る。
【0020】
上記したアミノ酸残基を単独でまた組合せて変化させると、OPGの生物学的活性を変更することができる。例えば、特定のシステイン残基が変化すると個々の富システインドメインの構造が変更され得、リガンド結合のために重要な残基を変化させるとOPGとリガンドの物理的相互作用が影響され得る。構造モデルは、より望ましい特性、例えば高い生物学的活性、高い安定性または製剤化の高い容易性を有するアナログを同定するのを助け得る。
【0021】
OPGポリペプチドの修飾も本発明に包含され、この中には翻訳後修飾(例えば、N−結合またはO−結合炭水化物鎖、N−末端またはC−末端のプロセシング)、アミノ酸骨格に対する化学物質の結合、N−結合またはO−結合炭水化物鎖の化学的修飾、及び原核宿主細胞の発現の結果としてのN−末端メチオニン残基の付加が含まれる。前記ポリペプチドをタンパク質を検出及び単離できるように検出可能な標識、例えば酵素標識、蛍光標識、放射標識またはアフィニフィー標識で修飾してもよい。
【0022】
OPGの更なる修飾物には、OPGが異種アミノ酸配列に融合しているOPGキメラまたは融合タンパク質が含まれる。異種配列は、生じた融合タンパク質がOPGの活性を保持し得る任意の配列であり得る。異種配列には、例えばタンパク質の精製を助け得る免疫グロブリン融合物(例えば、Fc融合物)が含まれる。OPGモノマーが結合してダイマー、トリマーまたは他の高次マルチマーが形成されるのを促進する異種配列が好ましい。
【0023】
1つの実施態様では、OPGキメラタンパク質は、切断型OPGポリペプチドとヒトIgGのFc領域との融合を含む。OPGの切断はアミノ及び/またはカルボキシ末端で起こり得、好ましくは残基401のカルボキシ末端から最高約216アミノ酸が切断されることが好ましい。Fc領域に対する融合は、Fcのカルボキシ末端とOPG切断型ポリペプチドのアミノ末端の間で起こり得るか、またはFc領域のアミノ末端とOPG切断型ポリペプチドのカルボキシ末端の間で起こり得る。Fc領域に融合した切断型OPGポリペプチドの例には、配列番号1に示したような残基22−185、22−189、22−194または22−201、或いはその変異体が含まれる。
【0024】
本発明のポリペプチドは、OPGを発現する組織、細胞系、または形質転換宿主細胞中に存在する他のポリペプチドから単離、精製され、または分泌タンパク質を含む細胞培養物中の成分から精製される。1つの実施態様で、ポリペプチドは他のヒトタンパク質との結合物、例えば細菌宿主細胞の発現産物を含まない。
【0025】
また、本発明により、ポリペプチドの安定性及び循環時間の増加または免疫原性の低下のような追加利点を与え得るOPGの化学修飾した誘導体も提供される(米国特許第4,179,337号明細書参照)。誘導化のための化学物質は、ポリエチレングリコール、エチレングリコール/プロピレングリコールコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール等のような水溶性ポリマーから選択され得る。前記ポリペプチドは、分子内の無作為位置または分子内の所定位置で修飾され得、1、2、3またはそれ以上の結合した化学物質を含み得る。
【0026】
前記ポリマーは、任意の分子量を有し得、分枝もしくは直鎖であり得る。ポリエチレングリコールの場合、取扱い及び製造の容易さの点で好ましい分子量は約1〜約100kDa(用語「約」は、ポリエチレングリコールの製造時に数個の分子は指定の分子量よりも多いかもしくは少ない重量を有することを指す)である。所望の治療プロフィール(例えば、所望の徐放期間、ある場合には生物学的活性に対する影響、取扱いの容易さ、抗原性の程度または有無、ポリエチレングリコールの治療タンパク質またはアナログに対する他の公知の影響)に依存して、他のサイズを使用してもよい。
【0027】
ポリエチレングリコール分子(または、他の化学物質)は、タンパク質の機能性または抗原性ドメインに対する影響を考慮してタンパク質に結合させなければならない。当業者が利用し得る結合方法は多数あり、例えば援用により本明細書に含まれるとする欧州特許出願公開第401 384号明細書(PEGのG−CSFへのカップリング)を参照されたい。また、(塩化トレシルを用いるGM−CSFのペグ化を報告している)Malikら,Exp.Hematol.,20,1028−1035(1992)も参照されたい。例えば、ポリエチレングリコールは、反応性基、例えば遊離アミノまたはカルボキシル基を介してアミノ酸残基に共有結合させ得る。反応性基は、活性化ポリエチレングリコール分子が結合し得る基である。遊離アミノ基を有するアミノ酸残基には、リシン残基及びN−末端アミノ酸残基が含まれ得る。遊離カルボキシル基を有するアミノ酸残基には、アスパラギン酸残基、グルタミン酸残基及びC−末端アミノ酸残基が含まれ得る。スルフヒドリル基も、ポリエチレングリコール分子を結合するための反応性基として使用され得る。治療目的では、アミノ基での結合、例えばN−末端またはリシン基での結合が好ましい。
【0028】
本発明はまた、アミノ末端で選択的に化学修飾したOPGも提供する。本発明の組成物の例としてポリエチレングリコールを使用する場合、各種ポリエチレングリコール分子(分子量、分枝等により)、反応混合物中のポリエチレングリコール分子対タンパク質(または、ペプチド)分子の比率、実施するペグ化反応の種類、及び特定のN−末端ペグ化タンパク質の入手方法から選択され得る。N−末端ペグ化物の入手方法(すなわち、所要により、この部分を他のモノペグ化物質から分離する方法)は、ペグ化タンパク質分子の集団からのN−末端ペグ化物質の精製による。選択的N−末端化学的修飾は、特定タンパク質における誘導化のために利用可能な各種1級アミノ基(リシン対N−末端)の異なる反応性を利用する還元アルキル化により実施され得る。適当な反応条件の下で、N−末端でタンパク質のカルボニル含有ポリマーによる実質的に選択的な誘導化が達成される。
【0029】
本発明はまた、OPGモノマーからなるOPGマルチマーをも提供する。OPGは、マルチマー(例えば、ダイマー、トリマー、または高次マルチマー)として活性であると見られる。好ましくは、OPGマルチマーはダイマーまたはトリマーである。OPGマルチマーは、マルチマーの形成を促進するのに十分なOPGのアミノ酸配列を有するモノマーからなり得るか、または抗体Fc領域のような異種配列を有するモノマーからなり得る。OPGのカルボキシ末端欠失の分析から、領域186−401の少なくとも一部がOPGポリペプチドの結合に関与することが示唆される。OPGアミノ酸186−401の領域の一部または全部の自己結合し得るアミノ酸配列による置換も本発明に包含される。或いは、OPGポリペプチドまたはその誘導体を、鎖間ジスルフィド結合を形成すべく不対システイン残基を作製するための部位特異的突然変異誘発により、紫外光に曝すような光化学架橋により、または二官能性ポリエチレングリコール等のような二官能性リンカー分子を用いて化学的に架橋することにより修飾して、ダイマーまたはマルチマーを形成し得る。1つの実施態様で、OPGマルチマーは、OPGモノマーの結合の大部分が結合基での修飾を介して生ずるように領域186−401の一部または全部を欠くOPGモノマーを共有結合することにより形成される。
【0030】
OPGマルチマーは、各種の化学架橋方法により作製され得る。OPGモノマーは、OPGの生物学的活性を保持または高める任意の方法で化学的に結合され得る。タンパク質ダイマーの所望する特性に応じて各種化学架橋剤を使用することができる。例えば、架橋剤は短くて比較的剛性であっても、または長くて可撓性であってもよく、生物学的に可逆性でもよく、より低い免疫原性またはより長い薬物動態的半減期を付与し得る。
【0031】
OPG分子は、該OPGをアミノ末端で化学的に修飾して保護チオールを導入し、この保護チオールを精製後脱保護して、各種架橋剤を用いる第2OPG分子との部位特異的結合のための結合点として使用する2段階方法によりアミノ末端を介して結合される。アミノ末端架橋には、ジスルフィド結合、短鎖二官能性脂肪族架橋剤を用いるチオエーテル結合、及び異なる長さの二官能性ポリエチレングリコール架橋剤(PEG「ダンベル」)に対するチオエーテル結合が含まれるが、これらに限定されない。OPGダイマーのPEGダンベル合成には、「モノベル」と称される前記合成の副生成物も包含される。OPGモノベルは、遊離ポリマー末端を有する線状二官能性PEGにカップリングしたモノマーから構成される。或いは、OPGは、ジエチレントリアミンペンタ酢酸二無水物(DTPA)、p−ベンゾキノン(pBQ)またはビス(スルホスクシンイミジル)スベレート(BS)等の試薬や当業界で公知の他の物質を含む各種のアミン特異的ホモ二官能性架橋方法により直接架橋され得る。1段階方法で、各種の二官能性チオール特異的架橋剤(例えば、PEGビスマレイミド)の存在下でイミノチオランのような試薬を用いてOPGを直接チオール化し、ダイマー化及び/またはダンベルを達成することが可能である。
【0032】
OPGマルチマーは、長さの異なるペプチドを用いてOPGモノマーを結合することにより形成され得る。前記ペプチドは、OPGモノマー間の可変性リンカーとして働くようにアミノ酸配列及び組成を有するように選択される。ペプチドリンカーは、頭−頭様式(N−末端に対してN−末端、またはC−末端に対してC−末端)または頭−尾様式(N−末端に対してC−末端)でモノマーを連結し得る。ペプチドリンカーは、好ましくは約15−60アミノ酸の長さを有する。
【0033】
天然ソースまたはトランスフェクトした宿主細胞からOPGを精製する方法も包含される。前記精製方法は、精製タンパク質を得るために1つ以上の標準タンパク質精製ステップを適当な順序で使用し得る。クロマトグラフィーステップには、イオン交換、ゲル濾過、疎水性相互作用、逆相、クロマトフォーカシング、抗−OPG抗体またはビオチン−ストレプトアビジンアフィニティー複合体等を用いるアフィニティークロマトグラフィーが含まれ得る。
【0034】
核酸
本発明のOPGポリペプチドをコードする核酸分子も提供される。前記核酸分子は、
a)配列番号1に示す核酸配列またはその相補鎖、
b)緊縮条件下で配列番号1中のポリペプチドコーディング領域とハイブリダイズする核酸、及び
c)上記a)及びb)の配列に縮重される核酸配列
から選択される。
【0035】
ハイブリダイゼーションのための条件は、通常、5×SSC、50%ホルムアミド及び42℃のような高緊縮であるか、または塩濃度、有機溶媒濃度及び温度を調節することにより容易に得ることができる均等の条件である。例えば、均等緊縮条件は、有機溶媒を省略し、ハイブリダイゼーションまたは洗浄ステップの温度を(50〜65℃の範囲に)上昇させ、塩濃度を(1〜0.2×SSCの範囲に)低下させることにより使用することができる。核酸に対するハイブリダイゼーション条件は、Sambrookら、「分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)」、第2版、ニューヨーク州コールドスプリングハーバーに所在のCold Spring Harbor Laboratory Press(1989)発行に詳細に記載されている。
【0036】
本発明のハイブリッド核酸の長さは、ハイブリダイゼーションが配列番号1に示すポリペプチドコーディング領域の一部または全部において起こり得、隣接する非コーディング領域でも起こり得るので異なり得る。ハイブリッド核酸の長さは、配列番号1に示す相補配列に比して短かったり長かったりする。配列番号1にハイブリダイズする切断型または延長核酸は、骨吸収防止活性や動脈石灰化に対する保護のようなOPGの生物学的性質の1つ以上を保持し得る。ハイブリッド核酸は、OPGコーディング領域に対して5’及び/または3’にある隣接する非コーディング領域をも含み得る。前記非コーディング領域は、OPG発現に関与する調節領域、例えばプロモーター、エンハンサー、翻訳開始部位、転写停止部位等を含む。
【0037】
本発明により、配列番号1に示す核酸配列を有する誘導体も提供される。本明細書中、誘導体は、生じた配列が付加、欠失、挿入または置換された1つ以上のアミノ酸残基を有するポリペプチドをコードし、生じたポリペプチドが骨吸収活性または動脈石灰化に対する保護のようなOPG活性を有するように1つ以上の残基が付加、置換、挿入または欠失を有する核酸配列を含む。核酸誘導体は、スプライス変異または多形性によるように天然に存在し得、または当業者が利用し得る部位特異的突然変異誘発技術を用いて構築され得る。OPGの天然に存在する変異体の1例が、リーダー配列内の残基3におけるlysのasnへの置換をコードする核酸である(国際特許出願公開第97/23614号パンフレット)。核酸誘導体が生物学的活性を破壊しそうにない分子の領域におけるアミノ酸変化をコードすることが考えられる。
【0038】
1つの実施態様において、OPG誘導体には、カルボキシ末端から1個以上のアミノ酸を欠失させた完全長OPG(完全長OPGは配列番号1の残基22−401を含む)の切断体をコードする核酸が含まれる。OPGをコードする核酸は、カルボキシ末端から最高約216アミノ酸を欠失させたものであり得る。場合により、抗体Fc領域が生物学的に活性なOPG−Fc融合ポリペプチドを生ずるように新しいカルボキシ末端から延びていても、またはFc領域が切断型OPGのアミノ末端から延びていてもよい。好ましい実施態様では、核酸は、残基22−185、22−189、22−194または22−201(配列番号1のナンバリングを用いて)からのアミノ酸配列を有するOPGをコードし、任意にヒトIgGのFc領域をコードする。
【0039】
1個以上のアミノ酸をアミノ末端から欠失させたOPGの切断体をコードする核酸も包含される。切断体には、リーダー配列を含む21アミノ酸の一部または全部を欠くものが含まれる。成熟OPGは、21アミノ酸リーダー配列の全部を欠く。更に、本発明は、(残基22における)成熟アミノ末端から1−10アミノ酸を欠失させ、任意に(残基401における)カルボキシ末端から1−216アミノ酸を欠失させたOPGをコードする核酸を提供する。場合により、核酸はアミノ末端のメチオニン残基をコードし得る。
【0040】
本発明の核酸の例には、cDNA、ゲノムDNA、合成DNA及びRNAが含まれる。cDNAは、OPGを発現する各種組織から単離したmRNAから作製したライブラリーから得られる。ヒトにおいて、OPGのための組織ソースには腎臓、肝臓、胎盤及び心臓が含まれる。OPGをコードするゲノムDNAは、各種業者から市販されているゲノムライブラリーから得られる。合成DNAは、重複オリゴヌクレオチド断片を化学的に合成し、その後断片を組立ててコーディング領域及びフランキング配列の一部または全部を再構築することにより得られる(インターフェロン遺伝子の化学合成を記載している米国特許第4,695,623号明細書参照)。RNAは、mRNAの高レベル合成を指向する原核発現ベクター、例えばT7プロモーター及びRNAポリメラーゼを用いるベクターにより最も簡単に得られる。
【0041】
ベクター及び宿主細胞
OPGをコードする核酸配列を含む発現ベクター、前記ベクターで形質転換した宿主細胞、及びOPGの産生方法も本発明により提供される。組換えタンパク質の発現は、Goeddel,D.V.編、Methods of Enzymology,185巻、Academic Press(1990)発行に概説されている。
【0042】
OPG産生のための宿主細胞には、原核宿主細胞、例えば大腸菌、酵母、植物、昆虫及び哺乳動物宿主細胞が含まれる。HB101またはJM101のような大腸菌株が発現に適している。好ましい哺乳動物宿主細胞には、COS、CHOd−、293、CV−1、3T3、ベビーハムスター腎(BHK)細胞等が含まれる。OPG活性のために翻訳後修飾、例えばグリコシル化やポリペプチドプロセシングが重要であるときには哺乳動物宿主細胞が好ましい。哺乳動物発現により分泌ポリペプチドが産生され、該ポリペプチドは増殖培地から回収され得る。
【0043】
OPG発現用ベクターは、少なくともベクターの増殖及びクローン化挿入物の発現に必要な配列を含む。これらの配列は、複製起源、選択マーカー、プロモーター、リボソーム結合部位、エンハンサー配列、RNAスプライス部位及び転写停止部位を含む。上記した宿主細胞における発現に好適なベクターは容易に入手可能であり、本発明の核酸は標準の組換えDNA技術を用いてベクターに挿入される。OPGの組織特異的発現のためのベクターも含まれる。前記ベクターには、マウスにおける産生のために肝臓、腎臓または他の臓器において特異的に機能するプロモーター及び標的ヒト細胞におけるOPG発現のためのウイルスベクターが含まれる。
【0044】
適当な宿主−ベクター系を用いて、OPGは、OPGが産生する条件下でOPGをコードする核酸配列を含む発現ベクターを用いて形質転換した宿主細胞を培養し、発現産物を単離することにより組換え的に産生される。OPGはトランスフェクトした哺乳動物細胞の上清中または形質転換した細菌宿主細胞の封入体中に産生される。こうして産生されたOPGは、以下に記載するような当業界で公知の手順により精製され得る。哺乳動物または細菌宿主系におけるOPGの発現は、国際特許出願公開第97/23614号パンフレットに記載されている。哺乳動物宿主に対する発現ベクターとして、国際特許出願公開第90/14363号パンフレットに記載されているpDSRαのようなプラスミドが例示される。細菌宿主細胞に対する発現ベクターとして、国際特許出願公開第97/23614号パンフレットに記載されているプラスミドpAMG21及びpAMG22−Hisが例示される。特定プラスミド及び宿主細胞は例示にすぎず、他の入手可能なプラスミド及び宿主細胞もポリペプチドを発現するために使用され得る。
【0045】
本発明は、生体内または生体外組換え技術による内因性核酸からのOPGの発現をも提供する。1つの方法は、内因性遺伝子からまたは宿主ゲノム中に存在するかまたは外因性配列を導入して作製されるその変異体遺伝子からOPGを発現させ得る外因性調節配列(例えば、プロモーターまたはエンハンサー)を導入することにより通常サイレントな内因性OPG遺伝子を活性化することを含む。典型的には、外因性配列は宿主ゲノムと相同的組換えし得るベクター上に有する。更に、OPGを産生し得る内因性または外因性調節配列は、転写及び/または翻訳のための特定の活性化または刺激因子に接触したときにOPGを発現するように活性化または刺激され得る。
【0046】
OPG医薬組成物
OPG医薬組成物は、通常、治療有効量のOPGタンパク質産物を1つ以上の医薬的且つ生理学的に許容され得る製剤化成分と混合して含む。好適な製剤化成分には、抗酸化剤、保存剤、着色剤、矯味矯臭剤、希釈剤、乳化剤、懸濁剤、溶媒、充填剤、増量剤、緩衝液、デリバリービヒクル、希釈剤、賦形剤及び/または医薬助剤が含まれるが、これらに限定されない。例えば、好適なビヒクルは、注射用水、生理食塩液、または非経口投与用組成物中に通常含まれる他の物質であり得る。中性緩衝食塩水または血清アルブミンと混合した食塩水も別のビヒクルとして例示される。
【0047】
ビヒクル中の主要溶媒は水でも水以外でもよい。更に、前記ビヒクルは、pH、オスモル濃度、粘度、透明性、色、無菌性、安定性、溶解速度または製剤の臭いを調節または維持するために他の医薬的に許容され得る賦形剤を含み得る。また、前記ビヒクルは、OPGの安定性、溶解速度、または放出速度を調節または維持するために更に別の医薬的に許容され得る賦形剤を含み得る。こうした賦形剤は、1回投与剤型または複数回投与剤型で非経口投与するための剤型を製剤化するために慣用されている物質である。
【0048】
治療用組成物は、製剤化されたなら、溶液、懸濁液、ゲル、エマルション、固体、または脱水もしくは凍結乾燥粉末として滅菌バイアル中に保存され得る。前記製剤は、直ぐに使用できる形態かまたは投与前に再構成する必要のある形態、例えば凍結乾燥した形態で保存され得る。
【0049】
最適の医薬製剤は、投与経路及び所望用量に応じて当業者により容易に決定され得る。例えば、援用により本明細書に含まれるとするペンシルバニア州イーストンに所在のMack Publishing Co.(1990)発行のRemington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、1435〜1712頁参照。
【0050】
他の有効な投与剤型、例えば非経口徐放製剤、吸入ミスト、経口的に活性な製剤または座剤も考えられる。1つの実施態様で、OPG医薬組成物は、非経口投与用に製剤化される。この非経口投与される治療用組成物は、通常、医薬的に許容され得るビヒクル中にOPGを含む発熱物質非含有の非経口的に許容され得る水溶液の形態である。1つの好ましいビヒクルは生理食塩液である。
【0051】
OPGを徐放及び/またはデリバリーするための組成物は、溶解性または安定性を改善するために上記した水溶性ポリマーで修飾したOPGポリペプチドを含む。組成物は、長期間に亘り制御的にデリバリーするためにリポソーム、マイクロエマルション、ミセルまたは小胞にOPGを配合したものであり得る。具体的には、OPG組成物は、OPGをヒドロゲル、シリコーン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマーまたは生分解性ポリマーのようなポリマーマトリックスに配合したものであり得る。ヒドロゲルの例には、ポリヒドロキシアルキルメタクリレート(p−HEMA)、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール及び各種高分子電解質複合体が含まれる。生分解性ポリマーの例には、ポリ酢酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、PLAとPGAのコポリマー、ポリアミド、及びポリアミドとポリエステルのコポリマーが含まれる。他の制御放出組成物には、注射により投与され得るマイクロカプセル、ミクロスフィア、高分子複合体及びポリマービーズが含まれる。ヒアルロン酸も使用可能であり、これは循環中徐放期間を延長する効果を有し得る。前記組成物は、本発明タンパク質及び誘導体の物理的状態、安定性、インビボでの放出速度及びインビボでのクリアランス速度に影響を与え得る。
【0052】
OPGを含有する特定組成物を経口投与することも意図される。経口投与されるOPGはカプセルに封入され得、固体剤型を作製する際に通常使用される担体を任意に使用して製剤化され得る。前記カプセルは、バイオアベイラビリティーが最大になり、前全身(pre-systemic)分解が最小になったときに胃腸管のある場所に製剤の活性部分が放出されるように設計され得る。吸収を促進するために別の賦形剤を配合してもよい。希釈剤、矯臭矯味剤、低融点ワックス、植物油、滑剤、懸濁剤、錠剤崩壊剤及び結合剤を使用することもできる。
【0053】
OPGの投与
OPGポリペプチドは、皮下、筋肉内、静脈内、経肺または経皮ルートにより非経口的に投与され得る。所望量のOPGを投与するために、1日に数回投与するかまたはより低頻度で投与され得る。投与頻度は、製剤化したときのOPGポリペプチドの薬物動態学的パラメーター及び投与ルートに依存する。
【0054】
投与方法に関係なく、特定用量は通常体重または体表面積に基づいて計算される。上記した各製剤を用いる治療のために適切な用量を決定するために必要な更に細かい計算は、当業者により日常的に、特に本明細書に記載されている用量の情報及びアッセイを参照して実施されている。適切な用量は、使用する用量を決定するための確立されたアッセイ及び適切な用量−応答データを用いて確定され得る。特定状態の治療方法に関与する最終投与レジメは、薬物の作用を変更する各種要因、例えば患者の年令,状態,体重,性別及び食事、病気の重篤度、投与時間及び他の臨床要因を考慮して担当医により決定され得る。1つの実施態様では、Fc領域のカルボキシ末端が切断型OPGポリペプチドのアミノ末端残基に結合しているFc−OPG融合タンパク質(例えば、Fc−OPG[22−194])の用量は、約10μg/kg〜約10mg/kgである。
【0055】
OPGをコードする核酸配列、その誘導体またはOPGキメラタンパク質を患者に直接導入するインビボのOPG遺伝子治療も考えられる。例えば、OPGポリペプチドをコードする核酸配列を、任意に適当なデリバリービヒクル(例えば、アデノ関連ウィルスベクター)を含む核酸構築物を局所投与することにより標的細胞に導入する。他のウィルスベクターには、レトロウィルス、アデノウィルス、単純ヘルペスウィルス及びパピローマウィルスベクターが含まれるが、これらに限定されない。所望の核酸構築物または所望の核酸配列を含む他の適当なデリバリービヒクルの局所注入、リポソーム媒介導入、直接注入(裸のDNA)、受容体媒介導入(リガンド−DNA複合体)または微粒子衝撃(遺伝子銃)によりインビボで物理的に導入され得る。
【0056】
アテローム性動脈硬化症は多くの変性動脈疾患を引き起こし、動脈壁の石灰化は通常臨床的に明らかな病巣で生ずる。動脈の狭窄及び閉塞が前記疾患の最も一般的な特徴であるが、動脈壁の強度はエラスチン及びコラーゲンの損失からも弱められ得る。動脈が閉塞されると、解離、動脈瘤、虚血、血栓症、及び急性及び慢性心疾患などが生じる。多くの場合、外科手術または血管形成術が必要であり、前記手術は有効であるが、必ず侵襲性であり、他の動脈部位の閉塞を防止せず、場合により元の部位を再び処置しなければならないことがある(例えば、再狭窄の場合)。
【0057】
OPGは、アテローム性動脈硬化症やメンケベルク動脈硬化症(内側石灰性硬化症)、及び動脈石灰化により特徴づけられる他の症状を予防または治療するために使用され得る。OPGは、単独でまたはアテローム性動脈硬化症を治療するための他の薬物、例えば降圧薬及びコレステロール低下薬と一緒に投与され得る。降圧薬には、利尿剤、α−アドレナリン遮断薬、β−アドレナリン遮断薬、カルシウム遮断薬、アンギオテンシン変換酵素阻害剤及び血管拡張剤が含まれる。低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールのレベルを低下させるコレステロール低下薬には、胆汁酸封鎖剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、フィブリン酸誘導体及びニコチン酸が含まれる。OPGを心血管効果を発揮し得る吸収防止剤、例えばホルモン(エストロゲン)、ビタミンD及びビタミンD誘導体、並びに選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)(例えば、ラロキシフェン(EVISTA))と一緒に投与してもよい。更に、OPGを外科手術及び血管形成術、例えば動脈プロテアーゼ及びバルーン血管形成術と一緒に投与してもよい。
【0058】
本発明は、下記実施例を参照することにより更に深く理解されるであろう。これらの実施例は決して本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。
【0059】
実施例1
in situハイブリダイゼーションにより分析したOPG発現
in situハイブリダイゼーション実験のための胚及び組織の作製及びOPG mRNAレベルを検出するための放射能標識したオリゴヌクレオチドプローブの作製は、上掲したSimonetらに既に記載されている。18.5日令マウス胚の大動脈の初期部分における高レベルのOPG mRNAの局在化を図1A〜1Dに示す。生体ラットにおけるOPG発現は、図2A〜2Eに示すように腎動脈の平滑筋壁でも見られる。
【0060】
実施例2
OPGノックアウトマウスの作製
マウスゲノムに対してOPG配列を標的するためのベクターの構築及び前記ベクターのマウス胚への導入を含めたOPGノックアウトマウスの作製方法は、援用により本明細書に含まれるとする本出願人の係属中の米国特許出願第08/943,687号明細書に記載されている。
【0061】
実施例3
OPGノックアウトマウスの表現型分析
ホモ接合型OPGノックアウトマウス(OPG−/−)、ヘテロ接合型ノックアウトマウス(OPG−/+)及び対照マウス(OPG+/+)の群を、e18、並びに生後7日、14日、60日及び180日に剖検した。おおまかに切開する前に、X線撮影を実施した。マウスからの血清を臨床化学的及び血清学的に分析した。全身及び腫瘍臓器の重量を測定し、ホルマリンに固定した。
【0062】
剖検を受けたマウスを表1に要約する。
【0063】
【表1】
Figure 0004776774
【0064】
(黒四角) OPG−/−マウス1−26は、同腹仔の中で最も小さいものであり、正常マウスの約半分のサイズしか有していなかった。計画通り屠殺する直ぐ前に瀕死状態になり、死亡した。死亡する直前に呼吸不全の兆候を示した。血清学及び血清化学分析用血液を死亡直後に心臓穿刺により採取し、定期的に剖検を実施した。
【0065】
(黒三角) OPG−/−マウス1−38は、手順用作成においてOPG−/−マウス1−27と1つのケージに入れ、屠殺前の1時間以内に死亡した。試験のために血液を採取しなかった。剖検の残りを通常通り実施し、臓器を組織学のために摘出した。
【0066】
OPGノックアウトマウスにおける骨形態、組織及び密度並びに組織学的及び血清化学的パラメータの分析及び結果は、本出願人の係属中の米国特許第08/943,687号明細書に報告されている。
【0067】
3匹の雄OPG−/−マウスのうち2匹は動脈変化を有していた。マウス#26の心臓では、広範囲に重大な心内膜下石灰症が存在していた。大動脈(図3A)及び腎動脈(図3B)で血管内膜増殖及び石灰化が検出され得た。OPG+/+群で血清カルシウムが11対8.8±0.17に上昇した。OPG−/−マウス#38は、大動脈(図3C)の初期部分及び腎動脈(図3D)で血管内膜の増殖及び内膜下慢性肉芽組織を有していた。血清カルシウム値は利用され得なかった。
【0068】
3匹の雌OPG−/−マウスのうち2匹は、大動脈及び腎動脈(図4B、4C及び4D)で石灰化及び血管内膜増殖を有していた。血清カルシウム値は正常範囲内であった。骨粗しょう症を示した第3の雌OPG−/−マウスは、正常カルシウムレベルを有しており、動脈変化を有していなかった。
【0069】
本発明を好ましい実施態様に基づいて説明してきたが、当業者は変更及び修飾を加えることを理解される。従って、添付した請求の範囲は本発明の範囲内の均等な変更のすべてを包含すると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 E17ラット胚心臓及び成体ラット腎動脈の凍結切片に対するOPG発現のin situハイブリダイゼーション分析を示す。
【図2】 E20.5ラット胚のホルマリン固定切片に対するOPG発現のin situハイブリダイゼーション分析を示す。
【図3】 雄OPG−/−マウスにおける動脈石灰化を示す。
【図4】 雌OPG−1−マウスにおける動脈石灰化を示す。
【配列表】
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Claims (16)

  1. オステオプロテゲリン(OPG)を含む、動脈の石灰化を特徴とする心血管疾患の治療または予防のための医薬組成物。
  2. 心血管疾患がアテローム性動脈硬化症またはメンケベルク動脈硬化症に関連することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  3. 更に、治療有効量の降圧薬を投与することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  4. 更に、治療有効量のコレステロール低下薬を投与することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  5. オステオプロテゲリンを、心血管疾患の発症前、それと同時またはその後に投与することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  6. オステオプロテゲリンを、外科手術または血管形成術と一緒に投与することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  7. 更に、エストロゲン、ビタミンD化合物及び選択的エストロゲン受容体モジュレーターからなる群から選択される吸収防止剤を投与することを含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  8. オステオプロテゲリンが切断型OPGポリペプチドであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  9. 切断型OPGポリペプチドが配列番号2に示すカルボキシ末端から最高216アミノ酸を欠失させたものであることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の医薬組成物
  10. オステオプロテゲリンが、切断型OPGポリペプチドをヒトIgG由来のFc領域に融合してなるキメラポリペプチドからなることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  11. Fc領域のカルボキシ末端が切断型OPGポリペプチドのアミノ末端に融合していることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の医薬組成物
  12. Fc領域のアミノ末端が切断型OPGポリペプチドのカルボキシ末端に融合していることを特徴とする請求の範囲第10項に記載の医薬組成物
  13. 切断型OPGポリペプチドが共有結合マルチマーであることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の医薬組成物
  14. 切断型OPGポリペプチドが配列番号2に示す残基22−185、22−189、22−194または22−201を含むことを特徴とする請求の範囲第11項または第12項に記載の医薬組成物
  15. オステオプロテゲリンが配列番号2に示す残基22−401を含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
  16. 治療有効量のオステオプロテゲリンをコードする核酸を医薬組成物の形態で治療を要する患者に対して投与することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の医薬組成物
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