JP4776065B2 - Cz法単結晶引上げ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョクラルスキー法(CZ法)により単結晶インゴットを製造するCZ法単結晶引上げ装置、特に、不純物をドープしたシリコン単結晶インゴットを製造するのに好適なシリコン単結晶引上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン単結晶インゴットの製造に用いられるCZ法シリコン単結晶引上げ装置は、図13に示されるように、ルツボ16、ヒータ18及び熱遮蔽体23をその構成要素として含む。そして、CZ法でシリコン単結晶インゴットを製造する場合は、多結晶のシリコンナゲットをルツボ16内に充填し、ヒータ18で加熱することによってルツボ内のシリコンナゲットを融解し、これによって形成されたシリコン融液17からシリコン単結晶インゴット21を引き上げる。
【0003】
ここで、シリコンナゲットを融解すると、石英製のルツボ16を構成するSiO2とシリコン融液17のSiとが化学反応を起こして、シリコン融液中にSiOを形成する。しかし、図13に示すように、通常のCZ法シリコン単結晶引上げ装置では、ルツボ16の上部が開口されていることから、形成されたSiOの殆どが融液表面から蒸発する。そして、これがあまりにも甚だしい場合には、最終的に得られるシリコンウエハのゲッタリング効果を十分に確保することができないという問題がある。
【0004】
一方、金属砒素やアンチモン等の不純物(ドーパント)をドープしたシリコン単結晶インゴットを製造する場合、これらのドーパントは沸点が低く、融液表面から蒸発し易い。また、これらのドーパントは酸素と反応して、As2O3、Sb2O3等の複合体となって蒸発する場合もあるが、いずれにしても、ドーパントの殆どが蒸発してしまったのでは、シリコン単結晶インゴット中にドーピングすべきドーパントの量が一定しなくなってしまう。
【0005】
これに加え、一般的なCZ法シリコン単結晶引上げ装置では、通常は減圧下で不活性ガスが流されているために、融液表面から蒸発したAs、Sb、SiO、As2O3、Sb2O3等は、不活性ガスに乗って装置内に揮散することとなり、これが装置を汚染する。これに関連して、CZ炉内に熱遮蔽体23を設けたCZ法シリコン単結晶引上げ装置においては、この熱遮蔽体23がシリコン融液17に当たる不活性ガスの流速を加速させてしまうために、シリコン融液17の液面からのドーパント等の蒸発を更に促進してしまうこととなる。
【0006】
これを解決するために、金属砒素やアンチモンをドープしたシリコン単結晶の製造を行う際に、融液面からの蒸発量を減少させるべく、CZ炉内を高圧状態にすると、CZ炉の上部から導入される不活性ガスの流れを抑制してしまうこととなるため、熱遮蔽体23のガス整流効果が実質的に無くなってしまい、不活性ガスの流速等の制御を行うことが困難となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来から使用されているCZ法シリコン単結晶引上げ装置を使用した場合には、シリコン単結晶インゴット中に取り込まれる酸素の量やドーパントの量の制御が困難であり、また、融液表面から蒸発したAs、Sb、SiO、As2O3、Sb2O3等が装置内に飛散することによって装置を汚染するといったような問題がある。
【0008】
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、CZ炉内に熱遮蔽体を備えるCZ法単結晶引上げ装置において、原料融液から蒸発し飛散する物質の量を低減させることができるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明においては、原料融液の所定の範囲を覆うことによって当該原料融液からの蒸発・飛散を抑制する蓋様体を、CZ法単結晶引上げ装置の熱遮蔽体の下側部分に取り付けるようにしたことを特徴とする。
【0010】
本発明においては、原料融液からの蒸発・飛散を抑制する蓋様体として、熱遮蔽体の下端部分に係止することが可能なスカート様の部材を備えると共に当該スカート様の部材の上で気体が流通できるような構造のものを採用する。そして、スカート様の部材で原料融液の所定の範囲を覆い、当該原料融液の所定の範囲に蓋を載せるようにすることによって、当該原料融液からの蒸発を抑制する。これと同時に、スカート様の部材の上で気体が流通できるようにすることによって、原料融液液面に不活性ガスが当たるのを防止し、原料融液からの蒸発物が飛散するのを抑制するようにしている。
【0011】
より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
【0012】
(1) 原料融液から引上げられる単結晶インゴットの周囲を囲む熱遮蔽体を備えるCZ法単結晶引上げ装置に使用され、前記原料融液からの蒸発を抑制するために前記熱遮蔽体の下端付近に取り付けられる蓋様体であって、前記熱遮蔽体の下端付近に係止される係止部と、前記原料融液の表面の所定の範囲を覆う被覆部と、前記係止部とこの被覆部とを連結する連結部と、を備える蓋様体。
【0013】
「蓋様体」はルツボ内の原料融液の蒸発を抑制するために設けられるもので、この蓋様体によってルツボが一部蓋をされる格好となる。この蓋様体は、少なくとも原料融液の一部を覆っていればよく((5)及び(9))、基本的には、原料融液を覆う面積(原料融液を蓋する面積)に応じた蒸発抑制効果を発揮することになる。
本発明に係る「蓋様体」は、後述のように、先細り形状の熱遮蔽体にも筒状の熱遮蔽体にも取り付けることができる((2)及び(14))。
【0014】
(2) 前記熱遮蔽体は先細り形状の熱遮蔽体である(1)記載の蓋様体。
【0015】
(3) 前記係止部は、前記先細り形状の熱遮蔽体の最小径部よりも大きい径のリング部材もしくはその一部からなるものであることを特徴とする(2)記載の蓋様体。
【0016】
(4) 前記被覆部は、輪状の平板プレートからなるものであることを特徴とする(3)記載の蓋様体。
【0017】
(5) 前記輪状の平板プレートは、その一部が切り欠かれているものであることを特徴とする(4)記載の蓋様体。
【0018】
(6) 前記連結部は、複数本の帯状部材からなるものである(1)から(5)いずれか記載の蓋様体。
【0019】
(7) 前記連結部は、略円筒状の部材に一つ以上のガス流通用の通孔が設けられた部材である(1)から(5)いずれか記載の蓋様体。
【0020】
既に説明したように、「蓋様体」はルツボ内の原料融液の蒸発を抑制するために設けられるもので、この蓋様体によってルツボが一部蓋をされる格好となるが、更に、蓋様体に通孔が設けられることにより、CZ炉の上方から流れてきた不活性ガスは、熱遮蔽体を通った後で、この通孔から排出されることとなる。即ち、本発明に係る「蓋様体」は、原料融液の所定範囲を覆う蓋の役割をすると共に、その蓋の上を不活性ガスが通る整流部材としても機能するのである。
【0021】
(8) 原料融液から引上げられる単結晶インゴットの周囲を囲む先細り形状の熱遮蔽体を備えるCZ法単結晶引上げ装置であって、前記先細り形状の熱遮蔽体に係止される請求項1から7いずれか記載の蓋様体と、この蓋様体を上下方向に移動させる昇降装置と、を備えるCZ法単結晶引上げ装置。
【0022】
このように、蓋様体を上下方向に昇降可能とすることで、蓋様体と熱遮蔽体の相対的位置関係により、蓋様体に形成されている通孔の開口面積を調整することができ、これによって通孔から排出される不活性ガスの量を調整することができるようになる。
【0023】
この場合において、上方から流れてきた不活性ガスは、蓋様体に形成されている通孔と、融液液面と蓋様体との間に形成される隙間と、から排出されることとなるが、通孔から排出される不活性ガスの量が調整されることによって、融液液面と蓋様体との間の隙間から排出される不活性ガスの量も調整されることとなる。そして、これによって融液上を流れる不活性ガスの量を制御することができることとなるので、融液からの蒸発量を制御することができるようになる。
【0024】
(9) 原料融液から引上げられる単結晶インゴットの周囲を囲む先細り形状の熱遮蔽体を備えるCZ法単結晶引上げ装置であって、前記先細り形状の熱遮蔽体に係止される(5)記載の蓋様体を2個以上備えると共に、この蓋様体を上下方向に移動させる昇降装置と、前記蓋様体を回動させる手段と、備えるCZ法単結晶引上げ装置。
【0025】
このようなCZ法単結晶引上げ装置においては、2個以上の蓋様体をそれぞれ個別に回動させてもよく、また、一つを固定した状態で他方を回動させるようにしてもよい。いずれにしても、このようなCZ法単結晶引上げ装置によれば、2個以上の蓋様体の重ね合わせ量を調整することによって、融液液面の開口度を調整することを通じて、融液からの蒸発量を調整することができる。
【0026】
(10) (8)または(9)記載のCZ法単結晶引上げ装置によって引上げられた単結晶インゴットの群及び当該単結晶インゴットから切り出された単結晶ウエハの群。
【0027】
(11) 前記単結晶インゴットはシリコン単結晶インゴットであり、前記単結晶ウエハはシリコンウエハである、(10)記載の単結晶インゴットの群及び当該単結晶インゴットから切り出された単結晶ウエハの群。
【0028】
本発明に係る蓋様体を使用した場合には、酸素やドーパントの蒸発・飛散が抑制されるため、引き上げられたシリコン単結晶インゴット中には酸素やドーパントが所定の含有量で含まれることとなり、しかもその再現性が良く、インゴット中における酸素やドーパントの分布も一様である。このようなことから、本発明に係るCZ法単結晶引上げ装置で引き上げられたシリコン単結晶インゴットの群及び当該シリコン単結晶インゴットから切り出されたシリコンウエハの群は、酸素やドーパントの含有量やその分布が定常的で均質であるという特徴を有している。
【0029】
(12) CZ炉内に不活性ガスを流通させると共に、シリコン融液から引上げられるシリコン単結晶インゴットの周囲を囲む熱遮蔽体を備えるCZ法シリコン単結晶引上げ装置において、原料融液からの蒸発を抑制する蓋様体であって前記熱遮蔽体の下端に係止されるガス流通性の蓋様体を当該熱遮蔽体の下端に取り付けることにより、シリコン単結晶インゴット中に取り込まれるドーパントもしくは酸素の濃度を制御する方法。
【0030】
(13) 前記蓋様体を移動させることによりドーパントもしくは酸素の濃度の調整を行うことを特徴とする(12)記載の方法。
【0031】
(14) 前記熱遮蔽体は筒状の熱遮蔽体である(1)記載の蓋様体。
これは、いわゆるパージチューブを熱遮蔽体とした実施態様である。そして、この場合においては、上記の(4)〜(7)のような蓋様体を使用することができるが、パージチューブを採用した場合には上記(3)のような形態を採用することはできないため、上記の(4)〜(7)のような蓋様体をパージチューブの下端部分に係合させる係合部材を、パージチューブ下端もしくは蓋様体のいずれかまたは両方に備えている必要がある。
【0032】
(15) CZ法単結晶引上げ装置に使用され、原料融液から引上げられる単結晶インゴットの周囲を囲む熱遮蔽体であって、前記単結晶インゴットの周囲を囲む先細り形状もしくは筒状の熱遮蔽体本体部と、当該熱遮蔽体本体部の下端部分にあって前記原料融液の表面の所定の範囲を覆う蓋様体部と、を備える熱遮蔽体。
【0033】
これは、要するに、先細り形状の熱遮蔽体もしくは筒状の熱遮蔽体と上記の(4)〜(7)のような蓋様体とが一体となったものである。従って、熱遮蔽体本体部は、上記の(4)〜(7)のいずれの態様も採用することができる。
【0034】
(16) CZ法単結晶引上げ装置に使用され、原料融液から引上げられる単結晶インゴットの周囲を囲む熱遮蔽体であって、前記単結晶インゴットの周囲を囲む先細り形状の熱遮蔽体本体部と、当該熱遮蔽体本体部の下端部分にあって前記原料融液の表面の所定の範囲を覆う蓋様体部と、を備え、前記熱遮蔽体本体部の一部が取り外し可能に分割されていることを特徴とする熱遮蔽体。
【0035】
このような構成を有することにより、CZ炉を組んだ後に、蓋様体部をホットゾーン内に導入することができるようになる。このような機構を採用することは、いわゆるパージチューブを熱遮蔽体として採用した場合には困難であり、先細り形状の熱遮蔽体を採用した場合に特有の機構であるととらえることもできる。
【0036】
なお、本発明にいずれの形態においても、CZ法単結晶引上げ装置は、熱遮蔽体自身を昇降させる昇降手段を備えているのが好ましい。
【0037】
別の観点から見れば、上記の方法は、本発明に係るCZ法単結晶引上げ装置においては、以下のような方法を提供するものであるということになる。
【0038】
シリコン単結晶インゴットの引上げに際して上記(6)のCZ法単結晶引上げ装置のCZ炉内の上部から導入される不活性ガスを制御する方法であって、蓋様体の円筒状部材に形成された通孔の開口面積を調整することによって、シリコン単結晶インゴット中のドーパントもしくは酸素の濃度の調整を行う方法。
【0039】
上記(8)または(9)のCZ法単結晶引上げ装置によるシリコン単結晶インゴットの引上げ過程において、蓋様体を昇降させて当該蓋様体と前記熱遮蔽体(特に、前記熱遮蔽体の下端)との相対的位置を変化させることによって前記通孔の開口面積を変化させ、引上げ中のシリコン単結晶インゴット中に取り込まれるドーパントもしくは酸素の量の調整を行う方法。
【0040】
[用語の定義等]
「蓋様体」はルツボ内のシリコン融液の蒸発を抑制するために設けられるものである。このような蓋様体の材質は、カーボン、石英、セラミック、SiC等を使用することができるが、高温に耐え得る材質であればこれに限られるものではない。
【0041】
「熱遮蔽体」は、原料融液液面からの輻射熱や炉内のヒーターからの放熱を遮蔽するためにCZ炉内に設置されるものであるが、これは炉内に流されるガスの流れを整流する働きもする。ここで、もしガスの整流が主目的であったとしても、結果として融液液面やヒーターからの熱を何らかの形で遮蔽しているものであれば、本発明に係る熱遮蔽体として機能するのに十分であるから、何らかの形で熱遮蔽を行うものである限り、本発明における「熱遮蔽体」の概念に含まれる。
【0042】
係止部と被覆部とを連結する連結部は、係止部と被覆部とを離れないように連結することができるものであれば如何なる形態のものでもよく、板状や帯状のものに限られず、例えば線状のものであってもよい。
【0043】
連結部は、被覆部の上から不活性ガスを通すために、円筒状の部材にガス流通用の通孔が設けられたような部材であるとか(上記(5))、複数本の帯状部材からなり、当該帯状部材同士の間に隙間が空いているというような構造(上記(4))となっているとかいうような構成であることが必要となる。しかしながら、不活性ガスが、蓋様体の被覆部の下側を通って原料融液液面と被覆部の間の隙間を通って抜けていくということを避け、蓋様体の被覆部の上側を流通するようにするという本発明の趣旨からすれば、熱遮蔽体自体に穴(通風孔)が開いている等の構成によって蓋様体の被覆部の上側を不活性ガスが流通するようになっていれば、蓋様体自体にガス流通用の通孔が設けられている必要はない(上記(1))。
【0044】
本発明に係る蓋様体は、シリコンの特性とリンクした構成を備えているというわけではないので、シリコン単結晶の引き上げ工程に限られることなく、例えばGaAs等の化合物半導体のようなものの引き上げの際にも使用することができる。
【0045】
「ドーパント」としては、例えば砒素やアンチモンを挙げることができ、本発明の適用対象はこれに限られるものではないが、本発明は、砒素やアンチモンのように沸点が低く、シリコン融液中から蒸発しやすいものに対して適用するのが好適である。
【0046】
本発明に係る蓋様体を上下方向に移動させる昇降装置は、蓋様体をCZ炉内において自在に昇降させることができるものであれば、いかなる構成のものを採用してもよい。
【0047】
また、上記(9)及び(10)の方法においては、熱遮蔽体は、先細り形状のものであることが好ましいが、これに限られることなく、例えばいわゆるパージチューブのような円筒状のものであってもよい。
【0048】
【発明の実施の形態】
[基本原理]
図1は、本発明の基本原理を説明するための図である。ここで、図1(A)は、熱遮蔽体を備える従来からのCZ法単結晶引上げ装置のCZ炉内の不活性ガスの流れを図示したものであり、図1(B)は、本発明に係る蓋様体10を備えるCZ法単結晶引上げ装置のCZ炉内の不活性ガスの流れを図示したものである。
【0049】
図1(A)と図1(B)を対比させれば明らかなように、従来からのCZ法単結晶引上げ装置では、CZ炉の上側から流れてきた不活性ガスがシリコン融液17に直接的にあたるのに対し、本発明に係る蓋様体10を備えるCZ法単結晶引上げ装置においては、不活性ガスがシリコン融液17に直接的にあたらずに、蓋様体10の被覆プレート10aの上を通過していくことになる。
【0050】
図2は、本発明の好適な一実施形態に係る蓋様体10の構成を示す斜視図である。この図2に示されるように、第一の実施形態に係る蓋様体10は、シリコン融液17の所定の範囲を蓋をするように覆う被覆プレート(被覆部)10aと、先細り形状の熱遮蔽体23の下端付近23a(図1(B))に係止される係止リング(係止部)10bと、この係止リング(係止部)10bと被覆プレート(被覆部)10aとを連結する連結筒(連結部)10cと、を備える。
【0051】
ここで、被覆プレート10aは輪状の平板プレートからなり、連結筒10cは円筒状の部材からなるものであって、連結筒10cの下部には、被覆プレート10aとの境界部分の一部を切り欠いて、ガス流通用の通孔12が形成されている。従って、図1(B)に示されるように、このような蓋様体10が、先細り形状の熱遮蔽体23の下端付近23aに係止されると、CZ炉の上側から流れてきた不活性ガスは、円筒状の連結筒10cの内側を通り、通孔12を経由し、被覆プレート10a上を通過していくことになる。そして不活性ガスは、最終的には、装置に備えられた排気機構(図示せず)によって炉内から排気されていく。
【0052】
図3は、本発明の第二実施形態に係る蓋様体110の構成を示す図であり、図3(A)は斜視図、図3(B)は上面図である。この図3に示されるように、第二実施形態に係る蓋様体110においては、係止リング10bと被覆プレート10aとを連結する連結部が連結棒10dで構成されている。この連結棒10dは、十分な剛性のある細い棒体であり、連結棒10dが十分な剛性を有していない場合には被覆プレート10aのふらつきを生じてしまうので、好ましくない。このような第二実施形態に係る蓋様体110では、ガス流通用の通孔12のようなものを設ける必要がなく、構成も簡易であるが、不活性ガスの指向性が第一実施形態のものよりも劣る可能性がある。
【0053】
更に、図3(A)に示されるように、蓋様体110の係止リング10bと被覆プレート10aとを連結する一対の連結棒10dと、蓋様体110を昇降するための昇降機構34に連結されている一対のワイヤ34aとは、相互のバランスを考慮して、係止リング10bを介して互い違いに接続するようにしている。即ち、係止リング10bを上から見た図3(B)に示されるように、相互のバランスを取るために、連結棒10dの連結部分の位置とワイヤ34aの連結部分の位置とは互いにがずらされている。なお、被覆プレート10aを安定化させるために、連結棒10dは3本で構成するのが好ましいが、ワイヤ34a及び連結棒10dの本数は2本以上であればこれに限られない。
【0054】
図4は、本発明の第三実施形態に係る蓋様体210の構成を示す斜視図である。この図4に示されるように、第三実施形態に係る蓋様体210においては、係止リング10bと被覆プレート10aとを連結する連結部が、複数本の帯状部材10eで構成されている。そして、これらの複数本の帯状部材10eの間が、それぞれガス流通用の通孔12を形成している。このような第三実施形態に係る蓋様体210は、第二実施形態に係る蓋様体210よりもしっかりとした構造となっている。
【0055】
図5は、本発明の第四実施形態に係る蓋様体310の構成を示す斜視図である。この第四実施形態は、第一実施形態と第二実施形態とを組み合わせたものであって、図5に示されるように、第四実施形態に係る蓋様体310においては、係止リング10bと被覆プレート10aとを連結する連結部を、第一実施形態に係る連結筒10cと第二実施形態に係る連結棒10dとで構成している。連結筒10cの下部には、第一実施形態と同様に、被覆プレート10aとの境界部分の一部を切り欠いて、ガス流通用の通孔12が形成されている。
【0056】
図6は、本発明の第五実施形態に係る蓋様体410の構成を示す斜視図である。なお、図6(A)は斜視図であり、図6(B)は上面図である。この第五実施形態は、図6に示されるように、係止リング10bの代わりに係止爪10b’を採用し、連結筒10cのほぼ中央部にガス流通用の通孔12’を設けたものである。
【0057】
ここで、係止リング10bというのは、熱遮蔽体23の下端付近23a(図1(B))に係止させるように、先細り形状の熱遮蔽体23の最小径部(即ち、最下端の径)よりも大きい径のリング部材からなるが、この第五実施形態に係る蓋様体410の係止爪10b’は、このような係止リング10bの一部からなるものであって、この実施の形態では、係止リング10bを切り欠いて構成したものである。このような係止爪10b’を採用した場合でも、蓋様体を熱遮蔽体23の下端付近23a(図1(B))に係止させるようにすることができる。
【0058】
また、連結筒10cのほぼ中央部に設けられた通孔12’についても、蓋様体410が熱遮蔽体23の下端付近23aに係止された状態で、当該通孔12’が熱遮蔽体23の下端から出ているようにすればよい。
【0059】
図7は、本発明の第六実施形態に係る蓋様体410’の構成を示す斜視図である。なお、図7(A)は斜視図であり、図7(B)は上面図である。この第六実施形態は第五実施形態の変形例であり、第六実施形態に係る蓋様体410’は、図7(A)及び(B)に示されるように、第五実施形態において被覆プレート10aが分割されて形成された分割被覆プレート10a’を備えている。
【0060】
ここで、分割被覆プレート10a’は、通孔12’から出てくる不活性ガスがシリコン融液17の液面に当たるのを遮るために、通孔12’の下側に位置するように配置されている。
【0061】
なお、このような第六実施形態に係る蓋様体410’は、分割被覆プレート10a’を用いることによって、被覆プレート10a’で覆われないシリコン融液17の部分が多く、シリコン融液液面からの熱遮蔽量が少ない(従って、シリコン融液液面からの輻射熱量は多い)という特徴があり、また、図7(C)に示されるように、複数のものを重ねて使用することが可能であり、そのようにした場合には、蓋様体410’同士の重ね合わせの程度によって、シリコン融液液面からの熱遮蔽量(シリコン融液液面からの輻射熱量)を自在に調整することができる。
【0062】
より詳しく説明すると、図7(C)に示されるように、例えば2枚の蓋様体410’‐1及び410’‐2を重ね合わせた場合には、連結筒10c‐1及び10c‐2同士はほぼ一致して重なり合い、分割被覆プレート10a’‐1及び10a’‐2はそれぞれずれた状態で重ね合わせることができる。係止爪10b’‐1及び10b’‐2はそれぞれずれた状態で、熱遮蔽体23の下端付近23aに係止されることとなる。そして、分割被覆プレート10a’‐1及び10a’‐2の重ね合わせの程度を調整することによって、シリコン融液液面からの熱遮蔽量(シリコン融液液面からの輻射熱量)を自在に調整することができることとなる。
【0063】
このような蓋様体410’同士の重ね合わせは、蓋様体410’を炉内に取り付ける際に行うこともできるが、後述するような蓋様体の昇降装置を使用して、単結晶インゴットの引上げ最中に適宜行うようにすることもできる。
【0064】
図8(A)は、上記のような蓋様体が取り付けられたCZ法シリコン単結晶引上げ装置の構成を示す断面図であり、蓋様体310がまだ熱遮蔽体23に接触せずに、中に浮いた状態で吊止されている状態を示す断面図である。また、図8(B)は、図8(A)中の破線Bで囲まれた領域において、蓋様体310が熱遮蔽体23に接触した状態を示す部分拡大図である。更に、図8(C)は、図8(A)中の破線Cで囲まれた領域の部分拡大図であり、熱遮蔽体23の接続部分Pの構成を説明するための図である。
【0065】
図9は、蓋様体の機能を説明するための図である。ここで、図9(A)は、蓋様体の機能の説明の便宜のために、図8(A)中の破線Aで囲まれた領域から必要な部分を抜き出し、その他の必要な符号を付した図であり、図9(B)は図9(A)の説明を補助するための図である。また、図10は、通孔12或いは12’の形状のバラエティを示す図である。
【0066】
図8(A)に示されるように、この実施の形態に係るCZ法シリコン単結晶引上げ装置は、シリコン融液17を貯留するルツボ16と、ヒータ18と、シリコン単結晶棒21と、熱遮蔽体23と、断熱材にて構成された蓋様体と、この蓋様体を昇降する昇降機構34と、を含む要素から構成されている。
【0067】
この実施形態においては、第四実施形態に係る蓋様体310が、ルツボ16内に吊り下げられ、熱遮蔽体23の下端に係止される。蓋様体310の吊り下げは、CZ法シリコン単結晶引上げ装置のチャンバ上部に備え付けられている昇降機構34によって行われ、昇降機構34から伸びるワイヤ34aは、蓋様体310の係止リング10bに取り付けられている。
【0068】
このような構成を有する本実施の形態に係るCZ法シリコン単結晶引上げ装置によれば、CZ法シリコン単結晶引上げ装置に備え付けられた昇降機構によって蓋様体を自在に昇降させることができる。
【0069】
次に、本実施の形態に係るCZ法シリコン単結晶引上げ装置の動作について説明する。
【0070】
まず、シリコン単結晶インゴット21の引上げに際し、装置上部からは不活性ガスが導入される。この不活性ガスは、熱遮蔽体23のガス整流作用によって蓋様体の上部に達するが、蓋様体310に達した不活性ガスは、図9(B)に示されるように、通孔12からその一部が通過する(矢印α)と共に、その残りの不活性ガスは、蓋様体310とシリコン融液17の液面との間に形成された隙間37を通り(矢印β)、装置に備えられた排気機構(図示せず)によって炉外に排気される。
【0071】
ここで、図8(A)の領域Aの部分拡大図である図9(A)において、h1は通孔12の開口の大きさ、h2は隙間37の大きさ、h3は蓋様体310の被覆プレート10aの半径、h4は被覆プレート10aの周縁とルツボ16との間の距離を示す。
【0072】
図9(A)において、本実施の形態に係るCZ法シリコン単結晶引上げ装置では、昇降機構34による蓋様体310の昇降によって、熱遮蔽体23の下端が通孔12を塞ぐ度合を変化させることができるので、実質的にh1の大きさを適宜調整することができるということになる。当然のことながら、昇降機構34による蓋様体310の昇降によって、隙間37の大きさh2を変化させることもできる。
【0073】
ここで、熱遮蔽体23による通孔12の開口具合を詳述する。図8(B)に示されるように、熱遮蔽体23の下端が通孔12に被さっておらず、通孔12全体が完全に露出しているような場合には、通孔12はいわば全開した状態にある、ということとなる。そして、この図8(B)に示す状態から、昇降機構34によって蓋様体を上昇させていくと、図8(A)に示す状態を経て、熱遮蔽体23の下端が通孔12に被さっていくような形となり、更に上昇させると、通孔12が熱遮蔽体23によって完全に塞がれるようになり、通孔12はいわば全閉した状態となる。
【0074】
このようにして、通孔12の開口部分hの大きさを調整することによって、通孔12の部分を通過する不活性ガス量を制御できることとなり、またhの大きさを調整することによって、隙間37の部分を通過する不活性ガス量を制御することができることとなる。従って、hとhの大きさを別個もしくは同時に調整することによって、シリコン融液17の液面上を通過する不活性ガスの量を個別的もしくは相乗的に制御することができる。
【0075】
そしてこれは、更に進んで、hとhの大きさを別個もしくは同時に調整することによって、シリコン融液17の液面上を通過する不活性ガスの量を個別的もしくは相乗的に制御することができ、これによって所望の酸素濃度の単結晶を作ることが可能となるということを意味する。
【0076】
また、本発明においては、h3の大きさによってh4の大きさが決まることとなるが、蓋様体10は容易に設計変更が可能であるため、h3の大きさを変更してh4の大きさを変えることによっても、融液からの蒸発量を制御することができる。
【0077】
このように、本発明においては、h1、h2及びh3(h4)を適宜調整することによって、シリコン融液17からの酸素化合物の蒸発量を制御し、所望の酸素濃度の単結晶を作ることが可能となる。
【0078】
なお、昇降機構34によって蓋様体を昇降させるにあたっては、蓋様体の被覆部10aの上に熱遮蔽体23を載せることによって、熱遮蔽体23ごと蓋様体を昇降させるようにしてもよい。ここで、例えば熱遮蔽体23が大型で、蓋様体の強度が熱遮蔽体23の重量に耐えないような場合には、図8(A)及び図8(C)に示されるように、熱遮蔽体23をその一部から適宜取り外しできるように所定箇所で係合させるような構造とするとよい。より詳しく説明すると、熱遮蔽体23が大型で、熱遮蔽体23を蓋様体に載せることができないような場合には、熱遮蔽体23において接続部分Pを設け、熱遮蔽体23を下から持ち上げた場合にはこの接続部分Pの部分で分離し、熱遮蔽体23を組んだ場合には、熱遮蔽体23の下部分の自重によってこの接続部分Pの部分で係合するようにするとよい。
【0079】
ところで、蓋様体10、210、310、410、410’の通孔12の形状は、いずれのタイプの蓋様体においても、その形状が限定されることはない。
【0080】
このような蓋様体の通孔12の形状としては、図10(A)に示す縦長型長方形形状、図10(B)に示す横長型長方形形状、図10(C)に示す円形状、図10(D)に示す三角形形状、図10(E)に示す多角形形状等の様々なものが考えられる。そのため、通孔12の形状は、前述した実施形態で示した形状や図10に示す形状に限定される必要はない。
【0081】
なお、図10において、一点鎖線は熱遮蔽体23の下端部を示している。そして、一点鎖線の上部は、通孔12の一部が熱遮蔽体23で覆われている部分を示すものであり、一点鎖線の下部は、不活性ガスが通過する部分を示すものである。この熱遮蔽体23を図8に示す昇降機構34で昇降させることによって、熱遮蔽体23の昇降が可能であり、図10に示す一点鎖線の位置(熱遮蔽体の下端)を移動することができる。
【0082】
なお、熱遮蔽体は、図8(A)に示されるように先細り形状のものであることが好ましいが、これに限られることなく、図11に示されるように、いわゆるパージチューブ23’のような円筒状のものであってもよい。
【0083】
但し、パージチューブ23’のような円筒状のものを熱遮蔽体として採用した場合には、熱遮蔽体23’(パージチューブ23’)の下端に蓋様体を係止するための係止部23a’を内周面に突設するなどして、係止部23a’が蓋様体の係止リング10bと係止されるようにする必要がある。
【0084】
【実施例】
図8に示す本発明に係るシリコン単結晶引上げ装置を用いて、シリコン単結晶インゴットの引上げを行い、得られたシリコン単結晶の酸素濃度を測定して従来例と比較した結果を図12に示す。
【0085】
この図12において、白丸印は従来のシリコン単結晶引上げ装置を用いて得られたシリコン単結晶の酸素濃度を示したものであり、白三角印及び黒四角印は本発明のシリコン単結晶引上げ装置を用いて得られたシリコン単結晶の酸素濃度を示したものである。そして、それぞれ得られた酸素濃度データを最小2乗法により回帰した。
【0086】
図12から明らかなように、本発明により得られたシリコン単結晶の酸素濃度は従来よりも大きい。例えば、シリコン単結晶の固化率が80%の酸素濃度を見てみると、従来よりも高酸素濃度のシリコン単結晶を得ることができるということが明らかである。
【0087】
また、本発明によれば、結晶の引上げに伴う酸素濃度の減少の仕方が直線的であることから、得られる結晶の酸素濃度の予測の確実性が向上するということが期待できる。
【0088】
これに関し、金属砒素やアンチモン等の蒸発しやすいドーパントも、酸素と同様の挙動を示すことから、ドーパント濃度についても不要な減少を招くことなく、その濃度の予測の確実性が向上する。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原料融液からの蒸発・飛散を抑制する蓋様体を熱遮蔽体の下端部分に係止させるようにしたことによって、当該原料融液からの酸素やドーパントの過剰な蒸発を抑制し、酸素やドーパントの適切な濃度制御を行なうことができるようになる。
【0090】
また、蓋様体として、熱遮蔽体の下端部分に係止することが可能なスカート様の部材を備えると共に当該スカート様の部材の上で気体が流通できるような構造のものを採用し、スカート様の部材の上で気体が流通できるようにすることによって、原料融液液面に不活性ガスが当たるのを防止することができる。そして、これによって原料融液からの蒸発物が飛散するのを防止することができ、原料融液からの蒸発物の飛散によってCZ炉内が汚染されるといったような事態を防止することができることとなる。
【0091】
そして、本発明によれば、融液中に含まれる酸素の蒸発を抑制することができるので、単結晶中における酸素濃度の制御を安定に行なうことができるようになり、結晶の品質の向上を図ることができるようになる。
【0092】
更に、本発明によれば、蓋様体によってルツボから上に抜ける熱の放散が著しく抑制されることとなるので、融液形成の際の時間が短縮されると共に、引上げの全工程においてエネルギーの節約を図ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本原理を説明するための図である。
【図2】 本発明の好適な一実施形態に係る蓋様体の構成を示す斜視図である。
【図3】 本発明の第二実施形態に係る蓋様体の構成を示す斜視図であり、図3(A)は斜視図、図3(B)は上面図である。
【図4】 本発明の第三実施形態に係る蓋様体の構成を示す斜視図である。
【図5】 本発明の第四実施形態に係る蓋様体の構成を示す斜視図である。
【図6】 本発明の第五実施形態に係る蓋様体の構成を示す斜視図である。
【図7】 本発明の第六実施形態に係る蓋様体の構成を示す斜視図である。
【図8】 蓋様体が取り付けられるCZ法シリコン単結晶引上げ装置の構成を示す図である。
【図9】 (A)は図8中の破線Aで囲まれた領域の拡大図、(B)は(A)の説明を補助するための図である。
【図10】 通孔の形状のバラエティを示す図である。
【図11】 本発明に係る熱遮蔽体の別の構成態様を示す図である。
【図12】 結晶長さ方向の酸素濃度の測定結果について、従来と比較した結果を示す図である。
【図13】 従来のシリコン単結晶引上げ装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
10、210、310、410、410’ 蓋様体
10a 被覆プレート(被覆部)
10a’ 分割被覆プレート
10b 係止リング(係止部)
10b’ 係止爪
10c 連結筒(連結部)
10d 連結棒
10e 帯状部材
12、12’ 通孔
16 ルツボ
17 融液
18 ヒータ
21 単結晶棒
23,23’ 熱遮蔽体
23a 熱遮蔽体の下端部
23a’ 熱遮蔽体下端の係止部
34 昇降機構
34a ワイヤ
P 熱遮蔽体の接続部分

Claims (5)

  1. 原料融液から引上げられる単結晶インゴットの周囲を囲み且つ下端に向けて先細り形状を有する熱遮蔽体と、
    前記原料融液からの蒸発を抑制するために前記熱遮蔽体の下端付近に取り付けられる蓋様体であって、前記熱遮蔽体の下端付近に係止される係止部と、前記原料融液の表面の所定の範囲を覆う被覆部と、前記係止部と前記被覆部とを連結する連結部と、を備える蓋様体と、
    前記蓋様体を上下方向に移動させる昇降装置と、を備え、
    前記連結部は、略円筒状の部材に一つ以上のガス流通用の通孔が設けられた部材であり、
    前記昇降装置は、前記蓋様体を上下方向に移動させることにより、前記熱遮蔽体の下端が前記通孔を塞ぐ度合いを変化させることを特徴とするCZ法単結晶引上げ装置。
  2. 前記係止部は、前記先細り形状を有する熱遮蔽体の最小径部よりも大きい径のリング部材又はその一部からなるものであることを特徴とする請求項記載のCZ法単結晶引上げ装置
  3. 前記被覆部は、輪状の平板プレートからなるものであることを特徴とする請求項記載のCZ法単結晶引上げ装置
  4. 前記輪状の平板プレートは、その一部が切り欠かれているものであることを特徴とする請求項記載のCZ法単結晶引上げ装置
  5. 前記蓋様体を2個以上備えると共に、前記蓋様体を回動させる手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のCZ法単結晶引上げ装置。
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