JP4776035B2 - 情報再生装置 - Google Patents

情報再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4776035B2
JP4776035B2 JP2007544127A JP2007544127A JP4776035B2 JP 4776035 B2 JP4776035 B2 JP 4776035B2 JP 2007544127 A JP2007544127 A JP 2007544127A JP 2007544127 A JP2007544127 A JP 2007544127A JP 4776035 B2 JP4776035 B2 JP 4776035B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection signal
reproducing apparatus
information reproducing
frequency
pass filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007544127A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007055177A1 (ja
Inventor
英作 川野
正浩 加藤
雅浩 三浦
徹 鐘江
久聖 大森
竜大 米
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Corp filed Critical Pioneer Corp
Priority to JP2007544127A priority Critical patent/JP4776035B2/ja
Publication of JPWO2007055177A1 publication Critical patent/JPWO2007055177A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4776035B2 publication Critical patent/JP4776035B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/005Reproducing
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B2007/0003Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
    • G11B2007/0009Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage
    • G11B2007/0013Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage for carriers having multiple discrete layers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/095Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following specially adapted for discs, e.g. for compensation of eccentricity or wobble
    • G11B7/0956Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following specially adapted for discs, e.g. for compensation of eccentricity or wobble to compensate for tilt, skew, warp or inclination of the disc, i.e. maintain the optical axis at right angles to the disc

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Description

本発明は、例えばDVD等の情報記録媒体に記録されたデータを再生する情報再生装置の技術分野に関する。
例えば、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、DVD−ROMなどの光ディスク等の情報記録媒体では、同一基板上に複数の記録層が積層されてなる多層型の光ディスク等も開発されている。より具体的には、多層型の光ディスクの一具体例である二層型の光ディスクは、情報記録装置で記録される際のレーザ光の照射側から見て最も手前側(即ち、光ピックアップに近い側)に位置する第1記録層(本願では適宜「L0層」と称する)を有しており、更にその奥側(即ち、光ピックアップから遠い側)に位置する半透過反射膜を有する。該半透過反射膜の奥側に接着層等の中間層を介して位置する第2記録層(本願では適宜「L1層」と称する)を有しており、更にその奥側に位置する反射膜を有する。そして、このような二層型の情報記録媒体を作成する際には、L0層とL1層とを別々に形成し、最後に夫々の層を貼り合わせることで、低コストに二層型の光ディスクを製造することができる。
そして、このような二層型の光ディスクを記録する、CDレコーダ等の情報記録装置では、L0層に対して記録用のレーザ光を集光(或いは、照射)することで、L0層に対してデータを非可逆変化記録方式や書換え可能方式で記録し、L1層に対して該レーザ光を集光することで、L1層に対してデータを非可逆変化記録方式や書換え可能方式で記録することになる。
他方、このような光ディスクに記録されたデータを再生する際には、好適なデータの再生を維持するために、光ピックアップから照射されるレーザ光が光ディスクの記録面上で反射することによって得られる検出信号(即ち、RF信号)に重畳する直流電位差(ないしは、DCレベル変動)を除去する必要がある。このため、ハイパスフィルターによって検出信号の直流電位差等を除去した後に検出信号の2値化を行う対策(特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)や、データスライサのスライサレベルにオフセットを加えて2値化を行う対策(特許文献4参照)等が考えられている。これらの対策では、ハイパスフィルターの時定数(ないしは、カットオフ周波数)やデータスライサのスライサレベルに加えるオフセットの大きさは、傷や指紋等に起因して光ディスクの表面に生ずるディフェクトに応じて定められたり、或いは、データ部と該データ部に付随するヘッダ部との記録特性の相違に応じて定められる。
特開2003―46373号公報 特開2002−123945号公報 特開2000−182239号公報 特開2002−319239号公報
しかしながら、二層型の光ディスクにおいては、L0層とL1層との間に偏心が生ずることが往々にしてある。このような偏心が生じている場合には、L0層の記録状態によっては、L1層のデータを再生する際に検出される検出信号に、従来予期しなかった直流電位差が生ずるおそれがある。具体的には、エンボスピットが形成されているL0層のエンボスエリア部分と、記録マークが形成されるL0層のグルーブエリア部分との境界付近を介してL1層にレーザ光を照射する場合には、偏心の存在によって、L0層を透過するレーザ光の光強度が変動する。というのも、偏心の存在によって、レーザ光は、エンボスエリア部分のみを介してL1層に照射される場合があったり、グルーブエリア部分のみを介してL1層に照射される場合があったり、或いはエンボスエリア部分とグルーブエリア部分の夫々を介してL1層に照射される場合があるからである。このため、L1層に記録されたデータを再生する際には、L0層を透過するレーザ光の光強度の変動に起因して、検出信号に直流電位変動が発生する。これにより、データの再生(特に、検出信号の2値化)を好適に行うことが困難となり得るという技術的な問題点が生ずる。
本発明が解決しようとする課題は上記のようなものが一例として挙げられる。具体的には、本発明は、多層型の光ディスクにおいて好適なデータの再生を行うことができる情報再生装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の情報再生装置は、レーザ光が照射されることでデータが再生される第1記録層及び前記第1記録層を介して前記レーザ光が照射されることで前記データが再生される第2記録層の夫々を備える情報記録媒体に、前記レーザ光を照射し且つ該レーザ光の反射光を検出信号として検出する検出手段と、前記検出された検出信号にフィルタリング処理を施すハイパスフィルターと、前記フィルタリングされた検出信号を再生処理することで前記データを再生する再生手段とを備えており、前記ハイパスフィルターは、前記第1記録層と前記第2記録層との間の相対偏心に起因して生ずる前記検出信号の変動成分を、第1減衰量以上減衰する。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
本実施例に係る情報記録媒体である複数の記録領域を有する光ディスクの基本構造を示した概略平面図であり、該光ディスクの概略断面図と、これに対応付けられた、その半径方向における記録領域構造の図式的概念図である。 本実施例に係る情報再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。 本実施例に係る情報再生装置が備えるハイパスフィルター及び2値化回路のより詳細な回路構成を概念的に示す回路図である。 L0層の状態と、レーザ光のL1層からの反射光より得られる検出信号の直流電圧レベルとの関係を概念的に示す断面図及びグラフである。 本実施例に係る光ディスクが有し得る偏心の具体例を概念的に示す平面図ないし断面図である。 偏心が生じているときの、レーザ光の照射位置を概念的に示す断面図である。 偏心が生じているときの、L0層の状態と、レーザ光のL1層からの反射光より得られる検出信号の直流電圧レベルとの関係を概念的に示す断面図及びグラフである。 L1層へのレーザ光の照射の態様を概念的に示す断面図である。 カットオフ周波数fcの範囲及びハイパスフィルターのフィルタ特性を概念的に示す一のグラフである。 カットオフ周波数fcの範囲及びハイパスフィルターのフィルタ特性を概念的に示す他のグラフである。 カットオフ周波数fcの範囲及びハイパスフィルターのフィルタ特性を概念的に示す他のグラフである。 カットオフ周波数fcの範囲及びハイパスフィルターのフィルタ特性を概念的に示す他のグラフである。 検出信号とその2値化の態様を概念的に示す波形図である。
符号の説明
1 情報再生装置
11 光ピックアップ
12 プリアンプ
13 イコライザ
14 ハイパスフィルター
15 DSP
16 2値化回路
100 光ディスク
fc カットオフ周波数
fc1 カットオフ周波数の上限
fc2 カットオフ周波数の下限
以下、本発明の情報再生装置の実施形態について説明を進める。
本発明の情報再生装置に係る実施形態によれば、レーザ光が照射されることでデータが再生される第1記録層及び前記第1記録層を介して前記レーザ光が照射されることで前記データが再生される第2記録層の夫々を備える情報記録媒体に、前記レーザ光を照射し且つ該レーザ光の反射光を検出信号として検出するピックアップと、前記検出された検出信号にフィルタリング処理を施すフィルタリングと、前記フィルタリングされた検出信号を再生処理することで前記データを再生する再生手段とを備えており、前記ハイパスフィルターは、前記第1記録層と前記第2記録層との間の相対偏心に起因して生ずる前記検出信号の変動成分を、第1減衰量以上減衰する。
本発明の情報再生装置に係る実施形態によれば、例えば後述の光ピックアップ等の検出手段の動作により、情報記録媒体に対してレーザ光が照射され、その反射光が検出信号として検出される。より具体的には、第1記録層にレーザ光が照射され、その反射光が第1記録層に記録されているデータを示す検出信号として検出される。他方、レーザ光を照射する側から見て第1記録層よりも奥側(言い換えれば、遠い側)に位置する第2記録層に第1記録層を介してレーザ光が照射され、その反射光が第2記録層に記録されているデータを示す検出信号として検出される。検出手段により検出された検出信号は、ハイパスフィルター等のハイパスフィルターの動作により、フィルタリング処理が施される。その後、フィルタリング処理がなされた検出信号は、再生手段の動作により、再生処理(例えば、2値化処理やデコード処理等)が施された後、ディスプレイやスピーカー等の外部出力機器に出力され、所定の映像や音声等として再生される。
本実施形態では特に、ハイパスフィルターは、第1記録層と第2記録層との間の相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を第1減衰量以上減衰するように、検出信号にフィルタリング処理を施す。つまり、第1記録層と第2記録層との貼り合わせ誤差等による相対偏心(言い換えれば、第1記録層と第2記録層との相対的な位置ずれ)に起因した変動成分が検出信号に重畳したとしても、該変動成分がハイパスフィルターの動作により除去される。その結果、再生手段には、変動成分が除去された検出信号(即ち、情報記録媒体に記録されているデータそのものの検出信号、ないしは情報記録媒体に記録されているデータそのものの検出信号と概ね同一の信号)が入力される。
これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができる。その結果、検出信号を好適に再生処理(例えば、2値化処理等)することができるため、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の一の態様は、前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数(或いは、該カットオフ周波数の下限)は、前記相対偏及び前記レーザ光が前記第2記録層にフォーカシングされているときの前記第1記録層上における前記レーザ光のスポット径の夫々の大きさに基づいて規定される。
この態様によれば、変動成分を生成する要因となり得る相対偏の大きさ及びレーザ光が第2記録層にフォーカシングされているときの第1記録層上におけるレーザ光のスポット径の夫々の大きさに基づいて、ハイパスフィルターのカットオフ周波数或いはその下限が設定される。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができ、その結果、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
上述の如く相対偏心及びスポット径の夫々の大きさに基づいてカットオフ周波数或いはその下限が規定される情報再生装置の態様では、前記レーザ光が照射されている半径位置をR、線速度をV、前記相対偏心の大きさをD、前記スポット径をB、再生速度をn倍速とすると、前記カットオフ周波数の下限は、n/((2×π×R×2×sin−1(B/D))/(V×360))にて示される周波数の信号成分を前記第1減衰量減衰可能な周波数であるように構成してもよい。言いかえれば、カットオフ周波数は、n/((2×π×R×2×sin−1(B/D))/(V×360))にて示される周波数の信号成分を前記第1減衰量以上減衰可能な周波数であるように構成してもよい。
このように構成すれば、変動成分であるn/((2×π×R×2×sin−1(B/D))/(V×360))にて示される周波数の信号成分を好適に除去することができる。その結果、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数(或いは、カットオフ周波数の下限)は、前記相対偏の最大許容量及び前記レーザ光が前記第2記録層にフォーカシングされているときの前記第1記録層上における前記レーザ光のスポット径の夫々の大きさに基づいて規定される。
この態様によれば、実際の相対偏心の大きさに代えて、規格等によって定められている相対偏の最大許容量の大きさ及びスポット径の夫々の大きさに基づいて、ハイパスフィルターのカットオフ周波数が設定される。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができ、その結果、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
上述の如く相対偏心の最大許容量及びスポット径の夫々の大きさに基づいてカットオフ周波数が規定される情報再生装置の態様では、前記レーザ光が照射されている半径位置をR、線速度をV、前記相対偏心の最大許容量の大きさをD、前記スポット径をB、再生速度をn倍速とすると、前記カットオフ周波数の下限は、n/((2×π×R×2×sin−1(B/D))/(V×360))にて示される周波数の信号成分を前記第1減衰量減衰可能な周波数であるように構成してもよい。言い換えれば、カットオフ周波数は、n/((2×π×R×2×sin−1(B/D))/(V×360))にて示される周波数の信号成分を前記第1減衰量以上減衰可能な周波数であるように構成してもよい。
このように構成すれば、変動成分であるn/((2×π×R×2×sin−1(B/D))/(V×360))にて示される周波数の信号成分を好適に除去することができる。その結果、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記ハイパスフィルターは、前記検出信号の2値化を行うことができるように、前記変動成分を前記第1減衰量以上減衰させる。
この態様によれば、検出信号の2値化を好適に行うことができる程度に、フィルタリング手段の動作により、変動成分が除去される。具体的には、後述するように2値化回路において用いられる2値化電圧が検出信号に追従できる程度に、変動成分が除去される。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができ、その結果、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報記録装置に係る実施形態の他の態様は、前記第1減衰量は、20dB以上(より好ましくは、34dB以上)である。
この態様によれば、検出信号に重畳する変動成分を20dB以上(より好ましくは、34dB以上)減衰させることができる。このため、情報記録媒体に記録されたデータの再生を好適に行うことができるように(言い換えれば、情報記録媒体に記録されたデータの再生に悪影響を与えない程度に)、或いは検出信号の2値化を好適に行うことができるように(言い換えれば、検出信号の2値化に悪影響を与えない程度に)、変動成分が除去される。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができ、その結果、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記変動成分は、前記第1記録層における第1状態のエリア部分と前記第1記録層における前記第1状態とは異なる第2状態のエリア部分との境界付近に対応する前記第2記録層に前記レーザ光が照射されている場合に生ずる変動成分である。
この態様によれば、このような変動成分を検出信号より除去することができ、その結果、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記ハイパスフィルターは、前記データを記録するために前記第2記録層上に形成される最長ピット(例えば、情報記録媒体の一具体例であるDVDであれば、14Tマークに係るピット)に前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号の信号レベルを概ね維持する。
この態様によれば、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
尚、「検出信号の信号レベルを概ね維持する」とは、検出信号に含まれるデータの再生に影響を与えない程度に信号レベルを維持することを意味する趣旨である。
上述の如く最長ピットレーザ光が照射されることで検出される検出信号の信号レベルを概ね維持する情報再生装置の態様では、前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の上限は、前記最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号の信号レベルを概ね維持することができる周波数であるように構成してもよい。
このように構成すれば、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記ハイパスフィルターは、前記データを記録するために前記第2記録層上に形成される最長ピットに基準再生速度(例えば、1倍速の再生速度)で前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号の信号レベルを概ね維持する。
この態様によれば、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
上述の如く最長ピットに基準再生速度でレーザ光が照射されることで検出される検出信号の信号レベルを概ね維持する情報再生装置の態様では、前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の上限は、前記最長ピットに基準再生速度で前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号の信号レベルを概ね維持することができる周波数であるように構成してもよい。
このように構成すれば、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記ハイパスフィルターは、前記データを記録するために前記第2記録層上に形成される最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第1減衰量よりも小さい第2減衰量未満減衰する。
この態様によれば、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルを、最大でも第2減衰量しか減衰させない。従って、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
上述の如く最長ピットの検出信号を第2減衰量減衰させる情報再生装置の態様では、前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の上限は、前記最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第2減衰量減衰する周波数であるように構成してもよい。言い換えれば、カットオフ周波数は、前記最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第2減衰量未満しか減衰しない周波数であるように構成してもよい。
このように構成すれば、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の態様は、前記ハイパスフィルターは、前記データを記録するために前記第2記録層上に形成される最長ピットに基準再生速度で前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第1減衰量よりも小さい第2減衰量未満減衰する。
この態様によれば、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルを、最大でも第2減衰量しか減衰させない。従って、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
上述の如く基準再生速度での最長ピットの検出信号を第2減衰量減衰させる情報再生装置の態様では、前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の上限は、前記最長ピットに前記基準再生速度で前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第2減衰量減衰する周波数であるように構成してもよい。言い換えれば、カットオフ周波数は、前記最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第2減衰量未満しか減衰しない周波数であるように構成してもよい。
このように構成すれば、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明の情報再生装置に係る実施形態の他の態様は、前記第2減衰量は、略0.2dBである。
このように構成すれば、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルを、最大でも0.2dBしか減衰させない。従って、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去しつつも、情報記録媒体に記録されたデータそのものの検出信号の信号レベルをあまり或いは殆ど低下させることはない。これにより、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができると共に、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされる。
以上説明したように、本発明の情報再生装置に係る実施形態は、検出手段と、ハイパスフィルターと、再生手段とを備える。従って、相対偏心に起因して生ずる検出信号の変動成分を検出信号より除去することができ、その結果、多層型の情報記録媒体に記録されたデータを好適に再生することができる。
以下、図面を参照して本発明の情報再生装置の好適な実施例について説明する。
(1) 情報記録媒体
先ず、図1を参照して、本発明の情報再生装置に係る実施例により再生される情報記録媒体について説明を進める。ここに、図1(a)は、本実施例に係る情報記録媒体である複数の記録領域を有する光ディスクの基本構造を示した概略平面図であり、図1(b)は、該光ディスクの概略断面図と、これに対応付けられた、その半径方向における記録領域構造の図式的概念図である。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、光ディスク100は、例えば、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール101を中心として本実施例に係るリードインエリア102、データ記録エリア107並びにリードアウトエリア108又はミドルエリア109が設けられている。そして、光ディスク100の例えば、透明基板200に、記録層等が積層されている。そして、この記録層の各記録領域には、例えば、センターホール101を中心にスパイラル状或いは同心円状に、例えば、グルーブトラック及びランドトラック等のトラックが交互に設けられている。また、このトラック上には、データがECCブロックという単位で分割されて記録される。ECCブロックは、記録情報がエラー訂正可能なプリフォーマットアドレスによるデータ管理単位である。
尚、本発明は、このような三つのエリアを有する光ディスクには特に限定されない。例えば、リードインエリア102、リードアウトエリア108又はミドルエリア109が存在せずとも、以下に説明するデータ構造等の構築は可能である。また、後述するように、リードインエリア102、リードアウトエリア108又はミドルエリア109は更に細分化された構成であってもよい。
特に、本実施例に係る光ディスク100は、図1(b)に示されるように、例えば、透明基板に、後述される本発明に係る第1及び第2記録層の一例を構成するL0層及びL1層が積層された構造をしている。このような2層型の光ディスク100の記録再生時には、図1(b)中、上側から下側に向かって照射されるレーザ光LBの集光位置をいずれの記録層に合わせるかに応じて、L0層における記録再生が行なわれるか又はL1層における記録再生が行われる。
また、本実施例に係る光ディスク100は、2層片面、即ち、デュアルレイヤーに限定されるものではなく、2層両面、即ちデュアルレイヤーダブルサイドであってもよい。更に、上述の如く2層の記録層を有する光ディスクに限られることなく、3層以上の多層型の光ディスクであってもよい。
(2) 情報再生装置の基本構成
続いて、図2を参照して、本実施例に係る情報再生装置の基本構成について説明する。ここに、図2は、本実施例に係る情報再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。
図2に示すように、本実施例に係る情報再生装置1は、光ディスク100と、スピンドルモータ10と、光ピックアップ(PU:Pick Up)11と、プリアンプ12と、イコライザ13と、ハイパスフィルター(HPF:Hi Pass Filter)14と、DSP(Digital Signal Processor)15とを備える。
スピンドルモータ10は、DSP15から出力されるスピンドルサーボ制御信号により制御される図示しないサーボ回路等により、スピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転させるように構成されている。
光ピックアップ11は、本発明における「検出手段」の一具体例を構成しており、光ディスク100に記録されたデータの再生を行うもので、半導体レーザ装置、フォトディテクタ、各種レンズ、アクチュエータ等から構成される。より詳細には、光ピックアップ11は、光ディスク100に対してレーザ光LBを照射し、光ディスク100の記録面により反射したレーザ光をフォトディテクタにより検出し、検出信号を生成する。生成された検出信号は、プリアンプ12へ出力される。
プリアンプ12は、光ピックアップ11から照射されるレーザ光LBの反射光を受光するフォトディテクタから出力される検出信号を増幅し、該増幅した信号を出力する。具体的には、検出信号(即ち、RF信号)がイコライザ13に出力される。
イコライザ13は、プリアンプ12から出力される検出信号に対して所定の信号処理(例えば、信号波形の整形処理等)を行い、且つ信号処理が行われた後の検出信号をハイパスフィルター14へ出力可能に構成されている。
尚、イコライザ13による信号処理に加えて、ASPによる信号処理やAGC(Auto Gain Control)によるゲインコントロールがプリアンプ12より出力される検出信号になされるように構成してもよい。
ハイパスフィルター14は、イコライザ13より出力される検出信号に対してフィルタリング処理を行い、検出信号に含まれる低周波信号成分(ないしは、直流信号成分)を除去する。フィルタリング処理は、後述するカットオフ周波数fcに応じて行われる。低周波信号成分ないしは直流信号成分が除去された検出信号は、DSP15へ出力される。
DSP15は、本発明における「再生手段」の一具体例を構成しており、ハイパスフィルター14より出力される検出信号の2値化処理を行うことで2値化信号を生成し、該2値化信号に対して各種信号処理(例えば、デコード処理や誤り訂正処理や復調処理等)を施すことで、例えば映像信号や音声信号等を含む再生信号を生成する。検出信号に対する2値化処理は、DSP15中に備えられている2値化回路16により行われる。生成された再生信号は、ディスプレイやスピーカー等の外部出力機器へ出力され、例えば映像や音声として再生される。
尚、図2に示した構成要素は、本実施例の説明を行うために必要な最小限の構成要素を選択的に示しているため、上述した構成要素以外の構成要素を更に備えていてもよいことは言うまでもない。
続いて、図3を参照して、本実施例に係る情報再生装置が備えるハイパスフィルター14及び2値化回路16のより詳細な構成について説明する。ここに、図3は、本実施例に係る情報再生装置が備えるハイパスフィルター14及び2値化回路16のより詳細な回路構成を概念的に示す回路図である。
図3に示すように、ハイパスフィルター14は、コンデンサ141と、接地された抵抗142とを備えている。ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、コンデンサ141の静電容量値Cと、抵抗142の抵抗値Rとによって定まる。具体的には、fc=1/(2×π×R×C)となる。
本実施例では、カットオフ周波数fcが、後述する範囲(図8参照)に収まるようにコンデンサ141の静電容量値C及び抵抗142の抵抗値Rの夫々が設定される。
2値化回路16は、コンパレータ161及びオペアンプ162、抵抗162及び抵抗164、並びにコンデンサ165を含んで構成されている。ハイパスフィルター14を通過した検出信号は、コンパレータ161の正相入力端子に入力され、コンパレータ161の出力信号は、抵抗162を介してオペアンプ163の逆相入力端子に入力される。オペアンプ163の正相入力端子には、基準電圧Vrefが印加される。そして、オペアンプ163の出力信号は、コンパレータ161の逆相入力端子に帰還されると共に、抵抗164及びコンデンサ165を介してオペアンプ163の逆相入力端子に帰還される。その結果、検出信号が2値化された2値化信号が、コンパレータ161の出力端子より、デコーダ等を備える次段処理回路151へ出力される。
このような構成を有する情報再生装置1により、光ディスク100に記録されたデータが再生される。より具体的には、L0層に記録されたデータを再生する際には、L0層にレーザ光LBが集光されるようにフォーカシングを行い、L0層の記録面において反射したレーザ光LBの検出信号が検出される。他方、L1層に記録されたデータを再生する際には、L1層にレーザ光LBが集光されるようにフォーカシングを行い、L1層の記録面において反射したレーザ光LBの検出信号が検出される。
このとき、L1層に記録されたデータを再生する際には、L0層を介してレーザ光LBを照射する必要がある。このため、レーザ光LBが透過するL0層の状態によっては、L1層上でのレーザ光LBの光強度(ないしは、パワー)が変化することがある。このような、L1層上でのレーザ光LBの光強度の変化について、図4を参照して説明する。ここに、図4は、L0層の状態と、レーザ光LBのL1層からの反射光より得られる検出信号の直流電圧レベルとの関係を概念的に示す断面図及びグラフである。
図4の上部に示すように、例えば物理的なエンボスピットが形成されているエンボスエリアと、グルーブトラックやランドトラックが形成されており且つレーザ光LB等の照射によってグルーブトラック(或いは、ランドトラック)上に記録マークが形成されているグルーブエリア(即ち、記録済みのグルーブエリア)とがL0層に存在しているとする。この場合、レーザ光LBに対するエンボスエリアの透過率は、レーザ光LBに対する記録済みのグルーブエリアの透過率よりも小さい。このため、一定のパワーのレーザ光LBをL1層に照射した場合には、エンボスエリアを介して照射されるレーザ光LBのL1層上での光強度と、グルーブエリアを介して照射されるレーザ光LBのL1層上での光強度とが異なる。より具体的には、エンボスエリアを介して照射されるレーザ光LBのL1層上での光強度は、グルーブエリアを介して照射されるレーザ光LBのL1層上での光強度よりも弱くなる。
このため、図4の下部に示すように、一定のパワーのレーザ光LBをL1層に照射した場合には、L0層のエンボスエリアを介してL1層に照射されるレーザ光LBの反射光を検出することで得られる検出信号の直流電圧レベルと、L0層のグルーブエリアを介してL1層に照射されるレーザ光LBの反射光を検出することで得られる検出信号の直流電圧レベルとが異なる。より具体的には、L0層のエンボスエリアを介してL1層に照射されるレーザ光LBの反射光を検出することで得られる検出信号の直流電圧レベルは、L0層のグルーブエリアを介してL1層に照射されるレーザ光LBの反射光を検出することで得られる検出信号の直流電圧レベルよりも小さくなる。
ところで、L0層とL1層とを有する2層型の光ディスク100は、偏心を有することが往々にしてある。ここで、図5を参照して、本実施例に係る光ディスク100が有し得る偏心の具体例について説明する。ここに、図5は、本実施例に係る光ディスク100が有し得る偏心の具体例を概念的に示す平面図ないし断面図である。
図5(a)に示すように、円盤状の光ディスクの中心と該光ディスクの回転中心軸とが一致しない場合には、回転中心軸のズレによる偏心が生ずる。図5(a)中の黒太線で示す光ディスクが、黒丸で示す回転中心軸を中心として回転した場合、その時間によって鎖線で示す位置に光ディスクが存在することとなる。この場合、光ピックアップ11が回転中心軸からの距離に基づき、光ディスク上の所定のトラックをサーチしようとしても、回転中心軸のズレによる偏心により好適にサーチすることができない。即ち、回転中心軸から同一の距離にある光ピックアップ11から照射されるレーザ光LBは、複数のトラックに跨って光ディスクに照射されることとなる。このレーザ光LBが跨る複数のトラックの数(或いは、その径方向の長さ)がここでの偏心に相当する。
また、図5(b)に示すように、光ディスクには面ぶれによる偏心が生ずる。具体的には、これは、光ディスクの特に外周部の反り返りに起因して発生するものである。従って、面ぶれが生じている場合(即ち、回転軸に対して光ディスクの記録面が垂直に交わらない場合)と面ぶれが生じていない場合(即ち、回転軸に対して光ディスクの記録面が垂直に交わる場合)とでは、光ディスクの中心から同一の半径位置にある光ピックアップ11から照射されるレーザ光LBは異なるトラック(或いは、異なる物理アドレスの位置)に照射されることになる。この、面ぶれが生じている場合と面ぶれが生じていない場合とのレーザ光が照射される位置の相違が、ここでの偏心に相当する。
また、図5(c)に示すように、多層型の光ディスクには、貼り合わせ誤差による偏心が生ずる。これを2層型の光ディスクを例に具体的に説明すると、この2層型の光ディスクは、第1記録層(L0層)と第2記録層(L1層)とを貼り合わせて製造される。このとき、L0層の中心とL1層の中心とが回転軸に対して一致しない場合には、夫々の記録層の同一アドレス(或いは、同一トラック)により示される記録位置(或いは、記録領域)が、光ピックアップ11から見て一致しない。この一致しない夫々の記録位置のズレが、ここでの偏心に該当する。
特に、二つの記録層を有する本実施例に係る光ディスク100では、図5(c)に示すような偏心が生ずることによって、データの再生に対して悪影響を与え得るという技術的な問題点が生ずる。ここで、図6及び図7を参照して、偏心が生じている場合のデータの再生時の問題点について説明する。ここに、図6は、偏心が生じているときの、レーザ光LBの照射位置を概念的に示す断面図であり、図7は、偏心が生じているときの、L0層の状態と、レーザ光LBのL1層からの反射光より得られる検出信号の直流電圧レベルとの関係を概念的に示す断面図及びグラフである。
図6(a)に示すように、L0層の第kトラックとL1層の第kトラックとは、本来偏心が生じていなければ、レーザ光LBを照射する側から見て同じ位置にある。しかしながら、偏心が生じている場合には、L0層の第kトラックとL1層の第kトラックとが、レーザ光LBを照射する側から見て異なる位置に存在することがある。
例えば、図6(b)に示すように、L1層の第kトラックがL0層の第kトラックよりも外周側に存在することがある。この場合、レーザ光LBは、L0層のグルーブエリアを介してL1層の第kトラックに照射される。
或いは、図6(c)に示すように、L1層の第kトラックがL0層の第kトラックよりも内周側に存在することがある。この場合、レーザ光LBは、L0層のエンボスエリアを介してL1層の第kトラックに照射される。
このように、偏心が生じている光ディスク100のL1層の第kトラックに記録されているデータを再生する際には、レーザ光LBは、図6(b)に示す状態と図6(c)に示す状態との間を遷移する。つまり、L1層を基準としてみれば、レーザ光LBは第kトラックに常に照射されているが、L0層を基準としてみれば、レーザ光LBは第kトラックを中心として、外周側に位置する第k+Δk1トラックと内周側に位置する第k−Δk2トラックとの間を適宜遷移しながら照射される。
そして、図7(a)に示すように、L0層の第kトラック付近にエンボスエリアとグルーブエリアとの境界が存在している場合には、L0層上におけるレーザ光LBの照射位置の遷移によって、図7(b)に示すように、レーザ光LBのL1層からの反射光より得られる検出信号の直流電圧レベルも変動する。図7(b)に示すように、期間Aにおいては、レーザ光LBは、L0層のエンボスエリアのみを介してL1層の第kトラックに照射されている(図6(c)に示す状態)。期間Bにおいては、レーザ光LBは、L0層のエンボスエリアとグルーブエリアとの夫々を介してL1層の第kトラックに照射されている(図6(c)に示す状態から図6(b)に示す状態へ移行している状態)。期間Cにおいては、レーザ光LBは、L0層のグルーブエリアを介してL1層の第kトラックに照射されている(図6(b)に示す状態)。期間Dにおいては、レーザ光LBは、L0層のエンボスエリアとグルーブエリアとの夫々を介してL1層の第kトラックに照射されている(図6(b)に示す状態から図6(c)に示す状態へ移行している状態)。期間Aから期間Dまで経過することで、L1層の第kトラックを1周シークしたことになる。
このような直流電圧レベルが変動している検出信号では、2値化回路16において、好適な或いは理想的な2値化を行うことが困難である。その結果、光ディスク100に記録されているデータを好適に再生することが困難となる。このため、本実施例においては、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcを以下に示す範囲に収めることで、直流電圧レベルの変動を除去し、検出信号の好適な2値化及び好適なデータの再生を実現している。以下、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcについて説明する。
尚、図5(c)に示す貼り合わせ誤差による偏心に、図5(a)に示す回転中心軸のズレによる偏心や図5(b)に示すような面ぶれによる偏心をも含んだ、光ディスク100全体としての総合的な偏心を考慮して、カットオフ周波数fcの範囲を定めることが好ましい。以下の説明では、単に「偏心」と説明している場合には、図5(c)に示す貼り合わせ誤差による偏心を意味することに加えて又は代えて、図5(a)に示す回転中心軸のズレによる偏心や図5(b)に示すような面ぶれによる偏心をも含んだ、光ディスク100全体としての総合的な偏心を意味することもある。
(3) ハイパスフィルターのカットオフ周波数
続いて、図8から図11を参照して、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcについて説明する。ここに、図8は、L1層へのレーザ光LBの照射の態様を概念的に示す断面図であり、図9は、カットオフ周波数fcの範囲及びハイパスフィルター14のフィルタ特性を概念的に示す一のグラフであり、図10は、カットオフ周波数fcの範囲及びハイパスフィルター14のフィルタ特性を概念的に示す他のグラフであり、図11は、カットオフ周波数fcの範囲及びハイパスフィルター14のフィルタ特性を概念的に示す他のグラフであり、図12は、カットオフ周波数fcの範囲及びハイパスフィルター14のフィルタ特性を概念的に示す他のグラフであり、図13は、検出信号とその2値化の態様を概念的に示す波形図である。
図8に示すように、光ディスク100の偏心の最大値をD[μm]とし、L1層にレーザ光LBを照射した場合の、L0層上におけるレーザ光LBのスポット径をB[μm]とし、エンボスエリアとグルーブエリアとの境界部分の半径位置をR[mm]とし、線速度をV[mm/s]とする。このとき、定数θを、θ=sin−1(B/D)と定義する。
この場合、半径Rの位置に存在するトラックを1周シークするために要する時間Trは、Tr=(2×π×R)/Vとなる。従って、L0層上のレーザ光LBのスポットが、エンボスエリアとグルーブエリアとの境界部分を含みながら移動するために要する遷移時間Tm(即ち、図7(b)の期間Bと期間Dとの和に相当する遷移時間Tm)は、Tm=(Tr×2×θ)/360となる。このとき、再生速度が、基準速度である1倍速に対してn倍速であるとすると、直流電圧レベルの変動の周波数は、n/Tmにて示される。
従って、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、周波数がn/Tmである信号成分を十分に(言い換えれば、好適なデータの再生を維持できる程度に或いは検出信号の2値化を好適に行うことができるように)減衰できる周波数である。例えば、カットオフ周波数fcは、周波数がn/Tmである信号成分を、20dB以上減衰できる周波数であることが好ましい。より好ましくは、カットオフ周波数fcは、周波数がn/Tmである信号成分を、34dB以上減衰できる周波数であることが好ましい。このとき、カットオフ周波数の下限fc1は、周波数がn/Tmである信号成分を、20dB減衰できる周波数、より好ましくは34dB減衰できる周波数となる。もちろん、「34dB」や「20dB」という数値は一具体例であって、好適なデータの再生を維持できる程度に或いは検出信号の2値化を好適に行うことができるような減衰量であればよい。
他方、ハイパスフィルター14によって、光ディスク100に記録されているデータをそのものの検出信号を減衰されないようにする必要がある。光ディスク100に記録されているデータをそのものの検出信号のうち、最も周波数が低い信号成分は、1倍速の再生速度にて、最長ピット(例えば、光ディスク100の一具体例を構成するDVDであれば14Tパターンのピット)を再生することで得られる信号である。従って、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、最長ピットを再生することで得られる検出信号をあまり或いは殆ど減衰させない周波数であることが好ましい。言い換えれば、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、最長ピットを再生することで得られる検出信号を、再生に影響を与えない程度にしか減衰しない周波数であることが好ましい。つまり、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、1/14Tよりも小さい必要がある。言い換えれば、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcの上限fc2は、1/14Tよりも小さい必要がある。
具体的な数値を例示して説明する。光ディスク100の一具体例であるDVD−R DL(Dual Layer)では、相対偏心は100[μmp-p]以下となるように規格により定められている。従って、相対偏心の最大値Dは、50[μm0-p]となる。また、規格により定められる光ディスク100に対して、規格により定められたレーザ光LBを照射すると、L0層上におけるスポット半径Bは、概ね15[μm]となる。従って、1倍速の再生速度でデータを再生する際の遷移時間Tmは、概ね8[ms]となる。そして、現行のDVD−R DLにおいて機械的な制限より定められる最高回転数時の倍速は、光ディスク100の最内周側でおよそ6倍である。
このため、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、6/(8×10−3)=750Hzの周波数の信号成分を、34dB以上減衰させる周波数であることが好ましい。係る要件を満たすために、例えば、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、50KHz以上であることが好ましい。言い換えれば、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcの下限fc1は、50KHzであることが好ましい。
また、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、6/(8×10−3)=750Hzの周波数の信号成分を、少なくとも20dB以上減衰させる周波数であることが好ましい。係る要件を満たすために、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、8KHz以上であることがより好ましい。言い換えれば、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fc1の下限fc1は、8KHzであることがより好ましい。
尚、以下の説明では、主として、カットオフ周波数fcの下限fc1を、50KHzに設定した場合についての説明を進めるが、カットオフ周波数fcの下限fc1が8KHz以上であれば、50KHzに設定した場合と同様の効果を享受することができることは言うまでもない。
他方、光ディスク100の一具体例であるDVD−R DL(Dual Layer)では、1/14T=1.86MHzとなる。従って、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、1.86MHzよりも小さい必要がある。例えば、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、400KHz(=0.4MHz)であることが好ましい。言い換えれば、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcの上限fc2は、400KHzであることが好ましい。カットオフ周波数fcが400KHz以下の値に設定されることで、最長ピットを再生することで得られる検出信号成分は、多くとも0.2dB程度しか減衰されない。
例えば、カットオフ周波数fcが50KHzであるハイパスフィルター14のフィルタ特性を図9に示す。図9に示すように、カットオフ周波数fcが50KHzであると、50KHzの信号成分を3dB減衰させ、750Hzの周波数で変動する直流電圧レベルの変動(即ち、偏心に起因して生ずる直流電圧レベルの変動)を34dB減衰させることができる。また、最長ピットを再生することで得られる検出信号の信号成分を多くともせいぜい0.2dB程度しか減衰させない。
また、カットオフ周波数fcが8KHzであるハイパスフィルター14のフィルタ特性は、図9に示す特性図のグラフが左へ平行移動したものと同様になる。この場合であっても、8KHzの信号成分を3dB減衰させ、750Hzの周波数で変動する直流電圧レベルの変動(即ち、偏心に起因して生ずる直流電圧レベルの変動)を20dB減衰させることができる。また、最長ピットを再生することで得られる検出信号の信号成分を多くともせいぜい0.2dB程度しか減衰させない。
尚、カットオフ周波数fcは、fc1とfc2との間の範囲に収まっていればよいため、fc=50KHzに限らず、図10に示すように、50KHzから200KHzまでの間の(或いは、8KHzから200KHzまでの間の)任意の値に設定することができる。ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcがこの範囲の値に設定されていれば、750Hzの周波数で変動する直流電圧レベルの変動(即ち、偏心に起因して生ずる直流電圧レベルの変動)を34dB以上(或いは、20dB以上)減衰させることができると共に、最長ピットを再生することで得られる検出信号の信号成分を多くともせいぜい0.2dB程度しか減衰させない。
他方、カットオフ周波数fcは、fc1とfc2との間の範囲に収まっていなければ、偏心に起因して生ずる直流電圧レベルの変動を除去することが困難ないしは不可能となったり、或いは、光ディスク100に記録されているデータをそのものの検出信号を減衰してしまったりする。
例えば、図11に示すように、カットオフ周波数fcが、下限fc1よりも小さければ、偏心に起因して生ずる直流電圧レベルの変動を34dB以上(或いは、20dB以上)減衰することができない。つまり、偏心に起因して生ずる直流電圧レベルの変動を除去することが困難となる。このため、カットオフ周波数fcは、周波数がn/Tmである信号成分を十分に減衰できる周波数(例えば、下限fc1以下)である必要がある。
他方、図12に示すように、カットオフ周波数fcが、上限fc2よりも大きければ、最長ピットを再生することで得られる検出信号を過度に減衰してしまう。つまり、光ディスク100に記録されているデータそのものを再生することが困難になってしまう。このため、カットオフ周波数fcは、最長ピットを再生することで得られる検出信号を、再生に影響を与えない程度にしか減衰しない周波数(例えば、上限fc2以下)である必要がある。
このように、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcを、fc1とfc2との間に設定することで、図13(a)に示すような、偏心に起因して生ずる直流電圧レベルの変動成分を有する検出信号がハイパスフィルター14に入力されれば、図13(b)の太線にて示すような変動成分が除去された検出信号が2値化回路16に出力される。その結果、図13(b)の鎖線にて示すような理想的な2値化電圧を用いて2値化信号を得ることができる。
他方、本実施例に係る情報再生装置1の如くハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcを設定しない比較例に係る情報再生装置(例えば、規格により定められているカットオフ周波数が1KHz程度のハイパスフィルターを有する情報再生装置)では、図13(c)に示すような変動成分を含んだ検出信号がハイパスフィルター14から2値化回路16に出力される。その結果、2値化回路16では、図13(c)の鎖線にて示す理想的な2値化電圧にて検出信号を2値化する必要が出てくる。しかしながら、2値化回路16の2値化電圧を検出信号に合わせて高速度で追従させることができないため、実際には、図13(c)の一点鎖線にて示すような2値化電圧にて検出信号を2値化することになる。これでは、好適な2値化を行うことができない。
しかるに、本実施例によれば、図13(b)に示すように、偏心により生ずる変動成分が除去された検出信号を、理想的な2値化電圧を用いて好適に2値化処理することができる。
以上説明したように、本実施例に係る情報再生装置1によれば、L0層とL1層との間の相対偏心に起因して検出信号に生ずる直流電圧レベルの変動を、検出信号より好適に除去することができる。その結果、検出信号を好適に再生処理(例えば、2値化処理等)することができるため、多層型の光ディスク100に記録されたデータを好適に再生することができる。
尚、ハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcは、情報再生装置1の製造時に予め設定されてもよいし、或いは、光ディスク100にデータを記録する際に適宜調整するないしは変更するように構成してもよい。
また、上述の実施例では、カットオフ周波数fcを求める際の便宜を考慮して、偏心の大きさとして、規格上の許されている許容量の最大値を用いている。しかしながら、実際の光ディスク100の偏心の大きさを用いてカットオフ周波数fcの範囲を設定するように構成してもよいことは言うまでもない。
また、上述の実施例では、エンボスエリアとグルーブエリアとの境界部分を介してL1層にレーザ光LBが照射する場合について説明しているが、例えばデータが記録済みのグルーブエリアとデータが未記録のグルーブエリアとの境界部分を介してL1層にレーザ光が照射される場合についても同様のことが言える。この場合も、データが記録済みのグルーブエリアとデータが未記録のグルーブエリアとでは、レーザ光LBに対する透過率が異なることから、上述の如くハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcを設定することで、上述した利益を享受することができる。要は、透過率が相互に異なる第1状態と第2状態との境界部分を介してL1層にレーザ光が照射される場合であれば、上述の如くハイパスフィルター14のカットオフ周波数fcを設定することで、上述した利益を享受することができる。
また、上述の実施例では、2層型の光ディスク100を用いて説明を進めたが、3層以上の記録層を有する光ディスクについても同様のことが言えることは言うまでもない。
また、上述の実施例では、情報記録媒体の一例として光ディスク100及び情報再生装置の一例として光ディスク100に係るプレーヤについて説明したが、本発明は、光ディスク及びそのプレーヤに限られるものではなく、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体並びにそのプレーヤにも適用可能である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報再生装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る情報再生装置は、例えば、DVDプレーヤ等の情報再生装置等に利用可能である。また、例えば民生用或いは業務用の各種コンピュータ機器に搭載される又は各種コンピュータ機器に接続可能な情報再生装置等にも利用可能である。

Claims (17)

  1. レーザ光が照射されることでデータが再生される第1記録層及び前記第1記録層を介して前記レーザ光が照射されることで前記データが再生される第2記録層の夫々を備える情報記録媒体に、前記レーザ光を照射し且つ該レーザ光の反射光を検出信号として検出する検出手段と、
    前記検出された検出信号にフィルタリング処理を施すハイパスフィルターと、
    前記フィルタリングされた検出信号を再生処理することで前記データを再生する再生手段とを備えており、
    前記ハイパスフィルターは、前記第1記録層と前記第2記録層との間の相対偏心に起因して生ずる前記検出信号の変動成分を、第1減衰量以上減衰することを特徴とする情報再生装置。
  2. 前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の下限は、前記相対偏及び前記レーザ光が前記第2記録層にフォーカシングされているときの前記第1記録層上における前記レーザ光のスポット径の夫々の大きさに基づいて規定されることを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  3. 前記レーザ光が照射されている半径位置をR、線速度をV、前記相対偏心の大きさをD、前記スポット径をB、再生速度をn倍速とすると、前記カットオフ周波数の下限は、n/((2×π×R×2×sin−1(B/D))/(V×360))にて示される周波数の信号成分を前記第1減衰量減衰可能な周波数であることを特徴とする請求項2に記載の情報再生装置。
  4. 前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の下限は、前記相対偏の最大許容量及び前記レーザ光が前記第2記録層にフォーカシングされているときの前記第1記録層上における前記レーザ光のスポット径の夫々の大きさに基づいて規定されることを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  5. 前記レーザ光が照射されている半径位置をR、線速度をV、前記相対偏心の最大許容量の大きさをD、前記スポット径をB、再生速度をn倍速とすると、前記カットオフ周波数の下限は、n/((2×π×R×2×sin−1(B/D))/(V×360))にて示される周波数の信号成分を前記第1減衰量減衰可能な周波数であることを特徴とする請求項4に記載の情報再生装置。
  6. 前記ハイパスフィルターは、前記検出信号の2値化を行うことができるように、前記変動成分を前記第1減衰量以上減衰させることを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  7. 前記第1減衰量は、20dB以上であることを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  8. 前記変動成分は、前記第1記録層における第1状態のエリア部分と前記第1記録層における前記第1状態とは異なる第2状態のエリア部分との境界付近に対応する前記第2記録層に前記レーザ光が照射されている場合に生ずる変動成分であることを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  9. 前記ハイパスフィルターは、前記データを記録するために前記第2記録層上に形成される最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号の信号レベルを概ね維持することを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  10. 前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の上限は、前記最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号の信号レベルを概ね維持することができる周波数であることを特徴とする請求項9に記載の情報再生装置。
  11. 前記ハイパスフィルターは、前記データを記録するために前記第2記録層上に形成される最長ピットに基準再生速度で前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号の信号レベルを概ね維持することを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  12. 前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の上限は、前記最長ピットに前記基準再生速度で前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号の信号レベルを概ね維持することができる周波数であることを特徴とする請求項11に記載の情報再生装置。
  13. 前記ハイパスフィルターは、前記データを記録するために前記第2記録層上に形成される最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第1減衰量よりも小さい第2減衰量未満しか減衰しないことを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  14. 前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の上限は、前記最長ピットに前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第2減衰量減衰する周波数であることを特徴とする請求項13に記載の情報再生装置。
  15. 前記ハイパスフィルターは、前記データを記録するために前記第2記録層上に形成される最長ピットに基準再生速度で前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第1減衰量よりも小さい第2減衰量未満しか減衰しないことを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
  16. 前記ハイパスフィルターのカットオフ周波数の上限は、前記最長ピットに前記基準再生速度で前記レーザ光が照射されることで検出される前記検出信号を前記第2減衰量減衰する周波数であることを特徴とする請求項15に記載の情報再生装置。
  17. 前記第2減衰量は、略0.2dBであることを特徴とする請求項13に記載の情報再生装置。
JP2007544127A 2005-11-10 2006-11-06 情報再生装置 Expired - Fee Related JP4776035B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007544127A JP4776035B2 (ja) 2005-11-10 2006-11-06 情報再生装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005325848 2005-11-10
JP2005325848 2005-11-10
JP2007544127A JP4776035B2 (ja) 2005-11-10 2006-11-06 情報再生装置
PCT/JP2006/322114 WO2007055177A1 (ja) 2005-11-10 2006-11-06 情報再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007055177A1 JPWO2007055177A1 (ja) 2009-04-30
JP4776035B2 true JP4776035B2 (ja) 2011-09-21

Family

ID=38023180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007544127A Expired - Fee Related JP4776035B2 (ja) 2005-11-10 2006-11-06 情報再生装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7903514B2 (ja)
JP (1) JP4776035B2 (ja)
WO (1) WO2007055177A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006302424A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Toshiba Corp 光ヘッド装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3866428B2 (ja) 1998-12-11 2007-01-10 株式会社東芝 光ディスク装置
JP2002123945A (ja) 2000-10-16 2002-04-26 Sony Corp 信号処理回路およびこれを用いた光ディスク装置
JP2002319239A (ja) 2001-04-20 2002-10-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 情報再生装置
JP2002329331A (ja) 2001-04-27 2002-11-15 Toshiba Corp 情報記録媒体、情報再生装置、情報再生方法
JP3954322B2 (ja) 2001-04-27 2007-08-08 株式会社東芝 情報記録媒体、情報再生装置、情報再生方法
JP3759005B2 (ja) 2001-08-03 2006-03-22 松下電器産業株式会社 フィルタ回路
JP2004259403A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Toshiba Corp ディスク装置及び信号処理方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006302424A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Toshiba Corp 光ヘッド装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2007055177A1 (ja) 2009-04-30
US7903514B2 (en) 2011-03-08
US20090046551A1 (en) 2009-02-19
WO2007055177A1 (ja) 2007-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7301876B2 (en) Multi-layered disc and multi-layered disc reproducing apparatus
JP2006351197A (ja) 光情報保存媒体のデータの再生装置
US6188655B1 (en) Information recording apparatus
JP4901482B2 (ja) 光ディスク装置および光ディスク装置の制御回路
JP4200335B2 (ja) 情報記録媒体、並びに情報記録装置及び方法
KR100419159B1 (ko) 서보 제어 장치, 서보 제어 방법 및 정보 재생 장치
JP4713839B2 (ja) 光ディスク装置及びそのフォーカスジャンプ制御方法
JP4776035B2 (ja) 情報再生装置
JPH10188294A (ja) 多層光ディスク再生システムのフォーカス制御装置及びフォーカス制御方法
JP5351759B2 (ja) 光学的情報記録媒体の検査方法、検査装置、光学的情報記録媒体および情報記録方法
JP4315253B2 (ja) 情報記録媒体
JP4212460B2 (ja) 光ディスク装置及び情報再生方法
JP4626691B2 (ja) 光ディスク装置及び光ディスクの判別方法
JP2021028855A (ja) 光ディスク及び光ディスクの製造装置
KR20040036580A (ko) 광 디스크 장치
WO2003088225A1 (en) Information recording medium, information reproducing device, information recorder, and information recording/reproducing device
WO2005122151A1 (ja) 情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム
JP2008186514A (ja) 光ディスク装置および光ディスク記録再生方法
JPH1196562A (ja) 光学的情報記録再生装置
JP2004164828A (ja) 光ディスク装置
JP2004253065A (ja) 光ディスク装置
KR20110133656A (ko) 멀티 레이어 디스크 판별 장치 및 방법
JP2002329333A (ja) 光ディスク装置及び光ディスク判別方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110531

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees