JP4775631B2 - マルチコネクタ - Google Patents

マルチコネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP4775631B2
JP4775631B2 JP2005283541A JP2005283541A JP4775631B2 JP 4775631 B2 JP4775631 B2 JP 4775631B2 JP 2005283541 A JP2005283541 A JP 2005283541A JP 2005283541 A JP2005283541 A JP 2005283541A JP 4775631 B2 JP4775631 B2 JP 4775631B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupling
female
male
sleeve
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005283541A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007092887A (ja
Inventor
益成 六軒
信之 浅里
亘 森崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitta Corp
Original Assignee
Nitta Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitta Corp filed Critical Nitta Corp
Priority to JP2005283541A priority Critical patent/JP4775631B2/ja
Publication of JP2007092887A publication Critical patent/JP2007092887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4775631B2 publication Critical patent/JP4775631B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Quick-Acting Or Multi-Walled Pipe Joints (AREA)

Description

この発明は、種々の圧力流体機器の配管に用いられる複数の管継手をまとめて結合、分離することができるマルチコネクタに関するものである。
従来から多くの配管を使用する機器においては、複数の雄、雌継手(管継手)を同時に結合、分離することができるマルチコネクタが利用されている。
このような従来のマルチコネクタは、所要数の雄、雌継手それぞれが並設された雄ブロックと雌ブロックとに分れており、両ブロックを押し込み嵌合させることで雄、雌ブロックが結合され、さらに引き抜くことで雄、雌ブロックが分離される構造となっている(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、雄ブロックには台板の中央部に所要数の流体が流れる筒状の雄継手と、両ブロックを結合、分離するための環状溝を備えた雄部材(ロックピン)とが設けられている。一方、雌ブロックには前記雄継手と対応して嵌合する同数の雌継手と、前記雄部材に対応させて途中にロックボールを出没自在に埋設した筒状の雌部材(ロックボディ)とがそれぞれ台板に取り付けられている。
また、前記雌部材にはアウタースリーブを介して把手が取り付けられ、把手を介しての雄部材に対する雌部材の嵌合、引き抜き操作だけで、ワンタッチ式(一操作)にて雄、雌ブロックを結合、分離できるようにしている。さらに、結合時にはロックボールをアウタースリーブによって保持し、また、分離時にはインナースリーブがロックボールの内側を支え保持する機構としている。
実開平2−88091号公報
このような構造のマルチコネクタにおいては、機器の保守点検などのため雄、雌ブロックを分離して再度結合する場合は、雌ブロックに取り付けられた把手を手で持って雌ブロック自体を雄ブロックに対して押し込む操作が必要となる。このとき、雄、雌ブロックに並設された多数個の雄、雌継手内部において、気密性保持のために雌継手内部に取り付けられたシール材(Oリングなど)との圧縮抵抗が雄、雌継手相互間で働くため両ブロックの結合においては非常に大きな押し込み力が必要となる。
ここで、図7を用いて従来の問題点について説明する。図7は、雌ブロックを押し込む途中のロックボールと周辺部材との位置関係の状態を示した部分拡大断面図である。
把手は雌部材100(ロックボディ)のアウタースリーブ101に螺着されているため雌ブロックを押し込んだ場合には、アウタースリーブ101の先端テーパ内面102が雌部材100に埋設されたロックボール103に直接当たって、ロックボール103を介して雌継手が並設された雌ブロック(台板)を押すことになる。このため、ロックボール103と前記先端テーパ内面102との接触面の角度によっては、ロックボール103が軸方向へと同時に径方向(インナースリーブ104側)へも押し圧され、インナースリーブ104の外周面105や雄部材106(ロックピン)の先端外周面107に圧接されて金属同士の摩擦抵抗が生じ雌ブロックの押し込み力が異常に大きくなる。よって、雌ブロックの押し込み力は雄ブロックに効率よく伝わらなくなり、結合に必要な押し込み力以上の余分な力が必要となり結合操作性が非常に悪くなる。最悪の場合、ロックボール103がインナースリーブ104の先端面と雄部材106の先端傾斜面との空間108に押されて嵌まり込み、結合操作が困難となる可能性がある。
また、押し込み時においてロックボール103が直接当たるアウタースリーブ101、インナースリーブ104、雄部材106の圧接箇所は、ロックボール103の材質よりも比較的軟質な材質で製作されるため、繰り返しの結合操作により磨耗や変形する恐れがある。
本発明では、上記問題点を解決するために、多数個の雄、雌継手が並設された場合においても雄、雌ブロック結合時の押し込み力が効率よく確実に伝わる結合操作性に優れるマルチコネクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のマルチコネクタは、
機器フレームに固定される第1の台板に、雌ブロックとの結合側に突出させた棒状部からなりその外周に環状溝を有する少なくとも1つの結合ニップルと所要数並設した筒状の雄継手またはシール材を内蔵する筒状の雌継手とを取り付けた雄ブロックと、
第2の台板に、シール材を内蔵し、前記雄継手が挿入される同数の筒状の雌継手または前記雌継手に挿入される同数の筒状の雄継手と、第1の台板から雌ブロックとの結合側へ棒状に突出させてその突出方向中央部の外周に環状溝を備えた結合ニップルの、当該棒状部が挿入される筒穴を有した雌部材とを取り付けた雌ブロックとからなり、
前記雄ブロックに前記雌ブロックが結合可能なマルチコネクタであって、
前記雌部材は、
雄ブロックと雌ブロックの結合状態において、前記筒穴の中心軸が結合ニップルの突出軸線に一致し結合ニップルの棒状部を挿入しうる内径の筒穴を備えた筒状の結合ボディと、
前記結合ボディの外周部に装着され、テーパ内面を備えたリリーススリーブと、
前記リリーススリーブよりも前記第2の台板から離れた位置に設けられ、結合時に結合方向に押圧される結合フランジと、
前記結合ボディの内側に設けられ、結合時に前記結合ニップルと当接し、ばねによって前記結合ニップル側へ押し付けられる摺動可能なスライドスリーブと、
前記リリーススリーブと前記スライドスリーブの間に挟まれ、前記リリーススリーブと前記スライドスリーブの動きによって前記結合ボディの筒壁に出没自在に埋設された係止ボールと、
前記スライドスリーブの内側にあって前記結合ボディ内を貫通状態に嵌挿され、結合時に前記結合ニップルの先端と当接するピンとを
有することを特徴とする。
また本発明のマルチコネクタは、前記リリーススリーブの後端部には、外方へ円形に張り出したスリーブフランジが取り付けられており、
また、前記リリーススリーブのスリーブフランジよりも台板から離れた位置にある結合ボディの後端部には、スリーブフランジと同じ外形を有して外方へ張り出した円板状の結合フランジが、スリーブフランジの上方を覆う形で設けられており、
結合操作時においては前記結合フランジが邪魔をして前記スリーブフランジを直接手で台板側へ押し圧できないようになっている。
また本発明のマルチコネクタは、雄部材、雌部材はそれぞれ第一の台板、第二の台板の両側部に一対ずつ取り付けられ、
各雄部材における結合ニップルの先端から環状溝の形成位置の溝下端部までの筒軸方向最大距離が、各雌継手の筒穴端からシール材の形成位置の下端部までの筒穴方向最大距離よりも短く形成されることで、
前記雄継手の継手ニップルの先端が前記雌継手の前記シール材に嵌合する手前まで挿入された時、前記係止ボールが前記スライドスリーブの端部外周面上から前記結合ニップルの先端外周面上に乗り移るようにしたことを特徴とする。
本発明のマルチコネクタによれば、雌ブロックに設けられた雌部材の結合ボディに手で押し圧可能な結合フランジを設けて結合ボディを直接押し込むようにしたことで、結合に必要な押し込み力が雌ブロックへ効率よく確実に伝わり、結合操作性が良くなる。
また、雄継手の継手ニップルの先端が雌継手のシール材に嵌合する手前まで挿入した時、係止ボールがスライドスリーブの端部外周面上から結合ニップルの先端外周面上に乗り移るようにしたことにより、結合時の抵抗を小さくすることができ結合操作性が良くなる。
また、繰り返しの結合操作が係止ボールを介して行われないため、結合時に係止ボールと接触する周辺部材の磨耗、変形が生じることがない。
以下に、本発明の実施形態を図面によって説明する。
図1乃至図6は、本発明に係るマルチコネクタ1の実施形態を示した図である。図1は、本実施形態に係るマルチコネクタ1の雄ブロックAと雌ブロックBとが分離した状態を示した斜視図、図2は前記雄ブロックAと前記雌ブロックBとが結合した状態を示した斜視図である。
実施形態のマルチコネクタ1は、機器側のフレームに固定される雄ブロックAと着脱側である雌ブロックBとから構成され、雌ブロックBを雄ブロックAへ一操作で押し込み嵌合させることで結合でき、さらに雌ブロックBを雄ブロックAから抜くことで分離できる構造となっている。
前記雄ブロックAは、横長角形の台板4の中央部に取り付けられる機器側の配管に連結される複数(図では10個)のワンタッチ式の雄継手2と、ほぼ中央部外周に環状溝5を備え、雌ブロックBとの結合側に突出させてある結合ニップル6、その先端外周面6aを有する雄部材A1とで構成される。また、前記雄部材A1は台板4の両側部に一対で設置されている。
一方、雌ブロックBは、横長角形の台板7に前記雄継手2の配設位置に合せて、前記雄継手2と同数のワンタッチ式の雌継手3と、台板7の両側部に一対固定して設置され、雄部材A1の結合ニップル6の軸線に一致しその外径にほぼ一致する内径を備えた筒状の結合ボディ8(図5を参照)の主要部とを有する雌部材B1とで構成される。この雌部材B1の外側は、リリーススリーブ17、リリースフランジ17c、結合フランジ8a、ピン24、円板25で構成されている。そして、雌部材B1を前記雄部材A1に押し圧して結合させることで、雄ブロックAと雌ブロックBとが一体となり分離しない構造となる。
次に、図3と図4を用いて前記雄継手2と前記雌継手3の構造について説明する。図3は、雄ブロックAと雌ブロックBのそれぞれに並設された一組の雄継手2と雌継手3とが分離した状態を示した半断面図、図4は前記雄継手2と前記雌継手3とが結合した状態を示した半断面図を示す。その他の組の雄継手2と雌継手3も同じ構造を有することは言うまでもない。
前記雄継手2と雌継手3は、いずれも軸方向に流路を備えてあり、これらの流路の開口部に配管9a(チューブ)を挿入し、前記配管9aを係止してその外周をシールする、いわゆるワンタッチ式の管継手である。そして、それぞれの先端に設けたリリース9を押入することによって配管9aの係止を解除して配管を引き抜くことができる構造としている。
雄継手2には、雌継手3との結合側に突出させた筒状の継手ニップル10が形成され、雌継手3は前記継手ニップル10の軸線に一致しその外径にほぼ一致する内径を備えた筒状の継手ボディ11を有する。前記継手ボディ11の内周面のほぼ中央部には内周に沿って溝12が設けてあり、前記溝12内にゴム製Oリングのシール材13が取り付けられている。そして、継手ニップル10の長さは、雌継手3との結合状態において先端がシール材13を超えるように設定されている。雄継手2と雌継手3は、前記シール材13の介在により結合時の流体気密性を確保すると共に、雄部材A1と雌部材B1の結合によって内部の流体圧力による抜け出しを防止している。なお、実施例ではワンタッチ式の管継手を示したが、配管9aをフェルールとナットを用いて接続する、いわゆる締め込み式の管継手なども使用することができる。
続いて、図5と図6を用いて一組の雄部材A1と雌部材B1の構造について説明する。
図5は、雄部材A1と雌部材B1とが分離した状態を示した半断面図、図6は雄部材A1と雌部材B1とが結合した状態を示した半断面図を示す。
雄部材A1の構造については、前述したように結合ニップル6のほぼ中央部外周に環状溝5が設けられ、前記結合ニップル6が貫通状態にて台板4に止め輪14にて取り付けられる。また、前記台板4との接触外周面には、溝が設けられゴム製のOリング15が装着されており、結合ニップル6が結合方向と直交する方向に僅かに移動可能になっている。このことで、雌部材B1を雄部材A1に結合する場合において、製作誤差等による雄部材A1の結合ニップル6の位置に若干のずれがあっても、雌部材B1の押し圧力により雄部材A1が自動的に調心して雌部材B1との位置が一致するようになっている。また、詳細には図示はしていないが、結合ニップル6が台板4に対して自由に回動しないように結合ニップル6の下端部の一部に二面幅が設けられ、前記台板4上に設けられた溝空間に挟み込んでいる。
また、結合ニップル6の環状溝5の先には先端外周面6aと先端傾斜面6bが形成されており、前記先端外周面6aの長さは後述する係止ボール20の径よりも長くなっている。
なお、上記自動調心可能な機構や回動防止機構は、前述した雄継手2と雌継手3の構造にも取り入れられている。
雌部材B1は、台板7の両側部に設置され、雄部材A1の結合ニップル6の軸線に一致しその外径にほぼ一致する内径を備えた筒状の結合ボディ8を有している。前記結合ボディ8は台板7に上下の止め輪16、16にて固定されている。また、結合ボディ8の外周部には、肉厚部17aとテーパ内面17bを備えたリリーススリーブ17が装着されており、前記リリーススリーブ17の後端部には、分離時に手の指でつかみやすくするために円形状のスリーブフランジ17c(つかみ部)が止め輪18にて取り付けられている。
また、前記リリーススリーブ17よりも台板7から離れた位置にある結合ボディ8の後端部には、スリーブフランジ17cとほぼ同じ外形を有し、結合時に手で押し圧しやすくするための結合フランジ8aがスリーブフランジ17cの全体を覆う形で設けられている。そして、結合操作時においては前記結合フランジ8aが邪魔をして前記スリーブフランジ17cを直接手で台板7側へ押し圧できないような位置関係で止め輪19にて取り付けられている。
結合ボディ8には、中央筒壁の円周方向に等間隔で複数の係止ボール20が出没自在に埋設され、さらにその内側にはスライドスリーブ21が摺動可能に配設されている。すなわち、係止ボール20はリリーススリーブ17とスライドスリーブ21の間に挟まれ、リリーススリーブ17とスライドスリーブ21の動きによって結合ボディ8の筒壁に出没自在に埋設されるように動作する。前記スライドスリーブ21は、内装スプリング22によって常時台板7側へ押し付けられている。なお、前記係止ボール20の数は複数個が望ましいが、一個であっても構わない。
雄部材A1と雌部材B1の分離された状態では、前記スライドスリーブ21の台板7側端部周面21aが係止ボール20の内面に当接してこれを押し上げ、その結果、係止ボール20の上面がリリーススリーブ17のテーパ内面17bに係合し、続いて、リリーススリーブ17の肉厚部17aと結合ボディ8の外周面との間に配設された外装スプリング23が圧縮され、スリーブフランジ17cが取り付けられたリリーススリーブ17は台板7に対して遠ざかる状態に置かれるようになる。
スライドスリーブ21の内側には、前記スライドスリーブ21の内径よりもやや小さ目の外径を備えた段付き筒状のピン24が貫通状態に嵌挿され、前記ピン24は結合状態において、結合ニップル6の先端と自在に当接するようになっている。また、ピン24には、スライドスリーブ21の内径よりもやや大き目の段部24aが設けてあり、前記スライドスリーブ21内の一定範囲を自由に摺動可能にすると共に、前記ピン24がスライドスリーブ21から抜け出さない構造としている。さらに、ピン24の後端部には、前記ピン24を手の親指で押しやすくするために小さめの円板25が取り付けられている。
次に、雌ブロックBを雄ブロックAから分離する場合、および雌ブロックBを雄ブロックAへ結合する場合のそれぞれの手順とその作用について説明する。
(雌ブロックBを雄ブロックAから分離する場合)
機器の保守点検などで雌ブロックBを雄ブロックAから分離する場合は、図6の結合状態で中央部にあるピン24の円板25を親指で支えながら、雌部材B1の一対のスリーブフランジ17cを左右の手でつかんで軽く手前に引くと、スリーブフランジ17cと一体化されているリリーススリーブ17が外装スプリング23を圧縮しつつ持ち上げられる。そして、リリーススリーブ17のテーパ内面17bが係止ボール20の位置まで持ち上げられると、リリーススリーブ17の肉厚部17aによる係止ボール20の抑止が解除されて係止ボール20は結合ニップル6から離れる。さらに、スリーブフランジ17cを手でつかんだ状態でピン24を結合ニップル6に向かって継続して押し圧することにより、間接的に図4に示す雌継手3の継手ボディ11が後退し、雄継手2の継手ニップル10の先端が雌継手3のシール材13の位置を超える状態まで引き出される。この時点で、継手ニップル10が受けているシール材13による圧縮抵抗は解除されることになり、分離が容易となって雄継手2、雌継手3の流路は図3に示すように分断される。
雄継手2と雌継手3の分断と同時に雄部材A1と雌部材B1も分離される。すなわち、雌部材B1の係止ボール20は、結合ニップル6の環状溝5から出て、リリーススリーブ17のテーパ内面17bと結合ニップル6の先端外周面6aとに挟まれた状態になり、それとともに内装スプリング22の復元力でスライドスリーブ21が、その外周途中のテーパ面21bが結合ボディ8の内側中央部のテーパ段部8bに当たるまで前進し、係止ボール20は図5に示すように再びスライドスリーブ21の端部外周面21cとリリーススリーブ17のテーパ内面17bとの間に狭持される。
このようにして、雄ブロックAと雌ブロックBは分離される。
(雌ブロックBを雄ブロックAへ結合する場合)
雌ブロックBを雄ブロックAへ結合する場合は、まず雌部材B1の一対のスリーブフランジ17cと結合フランジ8aとを手でつかんで、両側にある結合ボディ8を機器側雄部材A1の結合ニップル6先端に一致させて嵌合する。そして、雄継手2の継手ニップル10の先端が雌継手3のシール材13の位置の手前(嵌合する手前)になる状態まで挿入される。この時点で、継手ニップル10が受けるシール材13による大きな圧縮抵抗が生じることになり、完全に結合させるためには所要の押し込み力が必要となる。
なお、前記継手ニップル10の先端がシール材13の手前まで挿入により到達した状態では、図5に示す結合ニップル6の先端はスライドスリーブ21とピン24の端部に突き当たってこれらを少し後退させ、係止ボール20がスライドスリーブ21の端部外周面21c上から結合ニップル6の先端外周面6a上に完全に乗り移るようにしている。このことで、係止ボール20がスライドスリーブ21の端部周面21aと結合ニップル6の先端傾斜面6bとでできる空間(段差部)に嵌まり込むことは避けられ、スムーズな押し込みが可能となる。
続いて、結合ボディ8の後端部に取り付けられた結合フランジ8aを手で台板7側へ向けてさらに押し込むようにしていけば、図4に示すように雄ブロックA側の台板2上の雄継手2に雌継手3がそれぞれ嵌まり込む。同時に図6に示すように雄ブロックA側の台板2上の雄部材A1に雌部材B1がそれぞれ嵌まり込む。
すなわち、雌部材B1内においては、結合ニップル6を結合ボディ8に挿入すると結合ニップル6の先端がスライドスリーブ21とピン24に突き当たってこれらを後退させ、ピン24については雌継手3を雄継手2から押し出すため(前述の分離する場合)に必要な長さだけ外部に押し出される。この挿入過程において係止ボール20が結合ニップル6の先端外周面6a上にのり、前記結合ニップル6の環状溝5が係止ボール20に一致したところで、前記係止ボール20が前記環状溝5の中に落ち込む。そのため、係止ボール20とリリーススリーブ17のテーパ内面17bとの係止が解け、前記リリーススリーブ17は圧縮されていた外装スプリング23のばね力で台板7側へ移動して、係止ボール20がリリーススリーブ17の肉厚部17aの内面と結合ニップル6の環状溝5の間で錠止され、雄ブロックAと雌ブロックBとが図6のように結合した形状となる。したがって、雄ブロックAと雌ブロックBの結合状態にあっては、ピン24が結合ニップル6によって押し上げられた状態となる。
同時に雌継手3内においては、雄継手2の継手ニップル10の先端が雌継手3のシール材13の位置を超えるところまで挿入され確実にシールされた形状となり、図4に示すように流路が繋がる。
以上の構造を持つマルチコネクタ1は、結合操作時に結合ボディ8の後端部に取り付けられた結合フランジ8aを手で押すことで、雄継手2と雌継手3とが台板7を介して直接的に結合する方向に力が働くようにしてあるため(雌ブロックの台板7を直接押すことと同じ)、従来の係止ボール20を介してリリーススリーブ17を押す方法に比べ押し込み力が径方向へ分散することがない。従って、軸方向にのみ力が伝わり効率のよい確実な結合操作ができるようになる。
また、雄継手2の継手ニップル10の先端が雌継手3のシール材13に嵌合する手前まで挿入した時、係止ボール20がスライドスリーブ21の端部外周面21c上から結合ニップル6の先端外周面6a上に乗り移るようにしたことにより、結合時の抵抗を小さくすることができ結合操作性が良くなる。
また、結合時においては結合フランジ8aが邪魔をしてスリーブフランジ17aを手で押せない構造となっているため、係止ボール20が周囲の部材に直接当たり圧接することがなくなる。よって、繰り返しの結合操作においても係止ボール20による周囲部材の磨耗や変形の心配が解消される。
なお、本実施例では、雄、雌ブロックを結合、分離するための雄、雌部材を台板の両側部に一対設けているが、設定位置とその数に限定はなく台板に一箇所だけ設けてもよい。台板の中央部に設けた場合は、片手での結合、分離操作が可能となる。
さらに、本実施例では、雄ブロック側に雄継手を、雌ブロック側に雌継手をそれぞれ取り付けたが、雄ブロック側に雌継手を、雌ブロック側に雄継手を取り付けてもよい。また、機器側の使用環境などによっては双方の継手を混ぜた組み合わせであっても構わない。
本発明の実施形態に係るマルチコネクタの雄ブロックと雌ブロックとが分離した状態を示した斜視図。 本発明の実施形態に係るマルチコネクタの雄ブロックと雌ブロックとが結合した状態を示した斜視図。 本発明の実施形態に係るマルチコネクタの雄継手と雌継手とが分離した状態を示した半断面図。 本発明の実施形態に係るマルチコネクタの雄継手と雌継手とが結合した状態を示した半断面図。 本発明の実施形態に係るマルチコネクタの雄部材と雌部材とが分離した状態を示した半断面図。 本発明の実施形態に係るマルチコネクタの雄部材と雌部材とが結合した状態を示した半断面図。 従来のロックボールと周辺部材との位置関係の状態を示した部分拡大断面図。
符号の説明
A 雄ブロック
B 雌ブロック
1 マルチコネクタ
2 雄継手
3 雌継手
5 環状溝
6 結合ニップル
6a 先端外周面
8 結合ボディ
8a 結合フランジ
10 継手ニップル
13 シール材
17 リリーススリーブ
17a 肉厚部
17b テーパ内面
17c リリースフランジ
20 係止ボール
21 スライドスリーブ
21c 端部外周面
24 ピン
25 円板

Claims (3)

  1. 機器フレームに固定される第1の台板に、雌ブロックとの結合側に突出させた棒状部からなりその外周に環状溝を有する少なくとも1つの結合ニップルと所要数並設した筒状の雄継手またはシール材を内蔵する筒状の雌継手とを取り付けた雄ブロックと、
    第2の台板に、シール材を内蔵し、前記雄継手が挿入される同数の筒状の雌継手または前記雌継手に挿入される同数の筒状の雄継手と、第1の台板から雌ブロックとの結合側へ棒状に突出させてその突出方向中央部の外周に環状溝を備えた結合ニップルの、当該棒状部が挿入される筒穴を有した雌部材とを取り付けた雌ブロックとからなり、
    前記雄ブロックに前記雌ブロックが結合可能なマルチコネクタであって、
    前記雌部材は、
    雄ブロックと雌ブロックの結合状態において、前記筒穴の中心軸が結合ニップルの突出軸線に一致し結合ニップルの棒状部を挿入しうる内径の筒穴を備えた筒状の結合ボディと、
    前記結合ボディの外周部に装着され、テーパ内面を備えたリリーススリーブと、
    前記リリーススリーブよりも前記第2の台板から離れた位置に設けられ、結合時に結合方向に押圧される結合フランジと、
    前記結合ボディの内側に設けられ、結合時に前記結合ニップルと当接し、ばねによって前記結合ニップル側へ押し付けられる摺動可能なスライドスリーブと、
    前記リリーススリーブと前記スライドスリーブの間に挟まれ、前記リリーススリーブと前記スライドスリーブの動きによって前記結合ボディの筒壁に出没自在に埋設された係止ボールと、
    前記スライドスリーブの内側にあって前記結合ボディ内を貫通状態に嵌挿され、結合時に前記結合ニップルの先端と当接するピンとを
    有することを特徴とするマルチコネクタ。
  2. 前記リリーススリーブの後端部には、外方へ円形に張り出したスリーブフランジが取り付けられており、
    また、前記リリーススリーブのスリーブフランジよりも台板から離れた位置にある結合ボディの後端部には、スリーブフランジと同じ外形を有して外方へ張り出した円板状の結合フランジが、スリーブフランジの上方を覆う形で設けられており、
    結合操作時においては前記結合フランジが邪魔をして前記スリーブフランジを直接手で台板側へ押し圧できないようになっている請求項1に記載のマルチコネクタ。
  3. 雄部材、雌部材はそれぞれ第一の台板、第二の台板の両側部に一対ずつ取り付けられ、
    各雄部材における結合ニップルの先端から環状溝の形成位置の溝下端部までの筒軸方向最大距離が、各雌継手の筒穴端からシール材の形成位置の下端部までの筒穴方向最大距離よりも短く形成されることで、
    前記雄継手の継手ニップルの先端が前記雌継手の前記シール材に嵌合する手前まで挿入された時、前記係止ボールが前記スライドスリーブの端部外周面上から前記結合ニップルの先端外周面上に乗り移るようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチコネクタ。
JP2005283541A 2005-09-29 2005-09-29 マルチコネクタ Active JP4775631B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005283541A JP4775631B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 マルチコネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005283541A JP4775631B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 マルチコネクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007092887A JP2007092887A (ja) 2007-04-12
JP4775631B2 true JP4775631B2 (ja) 2011-09-21

Family

ID=37978851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005283541A Active JP4775631B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 マルチコネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4775631B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103807544A (zh) * 2012-11-07 2014-05-21 上海宇航系统工程研究所 气体连接器

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6249917B2 (ja) * 2014-09-26 2017-12-20 日東工器株式会社 管継手装置
JP6707492B2 (ja) * 2017-04-14 2020-06-10 日東工器株式会社 管継手部材および管継手装置
JP7293133B2 (ja) * 2017-07-19 2023-06-19 パーカー-ハネフィン コーポレーション デュアル燃料マルチポートコネクタ
CN110043733B (zh) * 2019-05-17 2024-02-09 四川芯智热控技术有限公司 一种基型快插接头结构
JP7466860B2 (ja) * 2020-04-23 2024-04-15 株式会社コスメック 連結装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0744960B2 (ja) * 1988-09-26 1995-05-17 株式会社三洋物産 入賞球検出器及び入賞検出システム
JPH0288091U (ja) * 1988-12-26 1990-07-12

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103807544A (zh) * 2012-11-07 2014-05-21 上海宇航系统工程研究所 气体连接器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007092887A (ja) 2007-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4775631B2 (ja) マルチコネクタ
JP5394460B2 (ja) 流体継手
JP5317761B2 (ja) 管継手用のソケット及び管継手
JP4986520B2 (ja) 流体移送用カップリング装置
EP1308664A3 (fr) Raccord rapide pour la jonction amovible de deux canalisations
US3425717A (en) Tube coupling assembly
JP3224262U (ja) 流体継手
JP4551317B2 (ja) 管継手及び管継手の雄型部材
KR101858164B1 (ko) 호스용 밸브 조립체
JP4662847B2 (ja) 流体管継手
KR100324547B1 (ko) 퀵타입 커플링
KR102250122B1 (ko) 원터치 고압 커넥터
JP6707492B2 (ja) 管継手部材および管継手装置
JP2007092888A (ja) マルチコネクタ
JP4585407B2 (ja) 空気圧配管継手装置
JP3017586B2 (ja) クイックカップリング
JP2002327885A (ja) 管継手のソケット
JPH07208673A (ja) 管継手
JPH06185682A (ja) 管継手
CN217463651U (zh) 一种快拆接头
JP2005308139A (ja) 管継手構造
JP4437973B2 (ja) 管継手及びその雌型管継手部材
JP2015086997A (ja) 継手装置
JP3157923U (ja) 安全クイック継ぎ手
JP6021381B2 (ja) 管端受入れソケット及びソケットに円筒管を挿入連結する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080925

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20101012

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4775631

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3