JP4775048B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、記録用紙等の印刷媒体を搬送ベルトの表面に吸着して搬送し、その印刷媒体に、例えば複数色の液体インクの微粒子(ドット)を吐出出力して所定の文字や画像を描画するようにしたインクジェットプリンタに関するものである。
このようなインクジェットプリンタは、一般に安価で且つ高品質のカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジとインク吐出ヘッド(一般にインクジェットヘッドという)とが一体的に備えられたキャリッジなどと称される移動体が印刷媒体上をその搬送方向と交差する方向に往復しながらアクチュエータを駆動することにより、そのインクジェットヘッドに形成されているノズルから液体インクの微粒子を吐出(噴射)することで、印刷媒体上に微小なインクドットを形成して所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色毎のインクジェットヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(更に、これらの各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、或いは8色のものも実用化されている)。
また、このようにキャリッジ上のインクジェットヘッドを印刷媒体搬送方向と交差する方向(印刷媒体の幅方向)に往復させながら印刷を実行するようにしたタイプのインクジェットプリンタでは、1頁全体をきれいに印刷するためにインクジェットヘッドを数十回から100回以上も往復運動させる必要がある。これに対し、印刷媒体の幅と同じ寸法の長尺(必ずしも一体である必要はない)のインクジェットヘッドを配置してキャリッジを使用しないタイプのインクジェットプリンタでは、インクジェットヘッドを印刷媒体の幅方向に移動させる必要がなく、所謂1パスでの印刷が可能となるため、高速な印刷が可能となる。なお、前者方式のインクジェットプリンタを一般に「マルチパス型インクジェットプリンタ」、後者方式のインクジェットプリンタを一般に「ラインヘッド型インクジェットプリンタ」と呼んでいる。
ところで、この種のラインヘッド型インクジェットプリンタでは、搬送用の無端ベルトに印刷媒体を静電吸着して搬送する構成がよく用いられている。搬送ベルトで印刷媒体を静電吸着するためには、搬送ベルトに電荷を付与して帯電する必要があるが、この電荷による電界がインク滴に作用して飛行曲がりを始めとするインク吐出不具合が発生する恐れがある。飛行曲がりとは、ノズルから吐出されるインク滴が理想とする弾道で飛行せず、理想出力位置(着弾位置とも言う)からずれてしまうことを意味する。特に、ラインヘッド型インクジェットプリンタでは、所謂1パスで印刷を行うため、多数のノズルのうちの一つのノズルにインク吐出不具合が発生するだけで、印字結果が著しく低下してしまう。
そこで、下記特許文献1に挙げるインクジェットプリンタでは、インクジェットヘッドと印刷媒体とのギャップ近傍に電極を設け、この電極に交流電圧を印加することによって飛行するインク滴の帯電を強制的に中和する技術が提案されている。また、下記特許文献2に挙げるインクジェットプリンタでは、搬送ベルトの移動方向に沿って極性を交互に反転させる、所謂AC帯電を行い、正負の帯電部間で電気力線が微小ループを描くように搬送ベルト近傍で電界を生じせしめ、この搬送ベルトから遠方に及ばない電界を利用して印
刷媒体を静電吸着する。また、下記特許文献3に挙げるインクジェットプリンタでは、インク滴を吐出するノズルの周囲に制御電極を設け、インク滴を吐出するタイミングで制御電極に電圧を加え、搬送ベルトとインクジェットヘッドとの間の電界を弱める或いは逆転させるようにしている。
特開平4−83644号公報 特開2003−103857号公報 特開2000−25249号公報
しかしながら、前記従来技術では、インク滴の帯電を除去するとか、インク滴飛行部分の電界の影響を緩和するといったものであり、より積極的にインク滴を目標着弾位置に着弾させようとするものではない。また、インク滴の飛行曲がりには、ノズル近傍への紙粉やインクミストの付着、ノズル自体のインク滴吐出方向の個体差といった原因もあるが、前記従来技術では、これらの原因に基づく飛行曲がりを補正してインク滴を目標着弾位置に着弾させることはできない。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、より積極的にインク滴を目標着弾位置に着弾させると共に、印刷所要時間の短縮をも可能とするインクジェットプリンタを提供することを目的とするものである。
[発明1]上記課題を解決するために、発明1のインクジェットプリンタは、搬送ベルトの表面に印刷媒体を載置して搬送し、その印刷媒体にインクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出して印字を行うインクジェットプリンタにおいて、インクを所定の極性に帯電するインク帯電手段と、搬送ベルトを挟んでインクジェットヘッドのノズルの反対側に当該搬送ベルトに非接触に配設され且つインクの帯電電位と逆の極性の電位の着弾補助電極と、前記着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向上流側及び下流側の少なくとも一方で当該着弾補助電極から離間した位置に配設され且つ当該着弾補助電極と逆の極性の電位の逆極性電極とを備えたことを特徴とするものである。
この発明1に係るインクジェットプリンタによれば、インク帯電手段でインクを所定の極性に帯電すると共に、搬送ベルトを挟んでインクジェットヘッドのノズルの反対側に、インクの帯電電位と逆の極性の電位の着弾補助電極を、当該搬送ベルトに非接触に配設したことにより、インク滴は静電気力によって着弾補助電極に向けて飛行するので、着弾補助電極の位置を適正に設定することにより、より積極的にインク滴を目標着弾位置に着弾させることができると共に、インク滴に飛行速度が大きくなるので印刷所要時間を短縮することも可能となる。また、着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向上流側及び下流側の少なくとも一方で当該着弾補助電極から離間した位置に、当該着弾補助電極と逆の極性の電位の逆極性電極を備えたことにより、逆極性電極と同じ極性に帯電されたインク滴の飛行を静電気力による反発で軌道修正し、より一層、インク滴を目標着弾位置に着弾させることができる。
[発明2]発明2のインクジェットプリンタは、前記発明1のインクジェットプリンタにおいて、前記着弾補助電極と逆極性電極との間に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の平面規制体を介装したことを特徴とするものである。
この発明2に係るインクジェットプリンタによれば、着弾補助電極と逆極性電極との間
に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の平面規制体を介装したことにより、着弾補助電極と逆極性電極との絶縁を確実なものとし、且つ着弾補助電極と逆極性電極との距離を確保することが可能となる。
[発明3]発明3のインクジェットプリンタは、前記発明1又は2のインクジェットプリンタにおいて、前記着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向上流側に逆極性電極を配設し、且つその逆極性電極の印刷媒体搬送方向上流側に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の平面規制体を介して、搬送ベルトの帯電を除去する除電電極を備えたことを特徴とするものである。
この発明3に係るインクジェットプリンタによれば、着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向上流側に逆極性電極を配設し、且つその逆極性電極の印刷媒体搬送方向上流側に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の平面規制体を介して、搬送ベルトの帯電を除去する除電電極を備えたことにより、帯電された搬送ベルトの電荷による電界のインク滴への作用を除去し、より一層、インク滴を目標着弾位置に着弾させることができると共に、逆極性電極と除電電極との絶縁を確実なものとし、且つ逆極性電極と除電電極との距離を確保することが可能となる。
[発明4]発明4のインクジェットプリンタは、前記発明3のインクジェットプリンタにおいて、前記着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向下流側に逆極性電極を配設し、且つその逆極性電極の印刷媒体搬送方向下流側に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の平面規制体を介して、搬送ベルトを帯電する再帯電電極を備えたことを特徴とするものである。
この発明4に係るインクジェットプリンタによれば、着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向下流側に逆極性電極を配設し、且つその逆極性電極の印刷媒体搬送方向下流側に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の平面規制体を介して、搬送ベルトを帯電する再帯電電極を備えたことにより、インク滴が吐出された印刷媒体を搬送ベルトに確実に静電吸着することができると共に、逆極性電極と再帯電電極との絶縁を確実なものとし、且つ逆極性電極と再帯電電極との距離を確保することが可能となる。
次に、本発明のインクジェットプリンタの一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のインクジェットプリンタの概略構成図である。図中の符号1は、印刷用紙等の印刷媒体2を搬送するための搬送ベルトである。印刷媒体2は、印刷用紙やOHPシートのような高抵抗体製のシート状材である。また、搬送ベルト1は、後述するような材料からなる中・高抵抗体製の無端ベルトである。この搬送ベルト1は、図の左端部に配設された駆動ローラ3と、図の右端部に配設された従動ローラ4とに巻回されている。
駆動ローラ3は、図示しない駆動源によって図の矢印方向に回転駆動され、後述する帯電ローラで帯電された搬送ベルト1に印刷媒体2を吸着した状態で、当該印刷媒体2を図の右方から左方に、つまり矢印方向に搬送する。駆動ローラ3は、搬送ベルト1の電荷を除去する、所謂除電するために接地されている。搬送ベルト1は、図示しないテンションローラを用いて図の下方にベルトを広げる、或いは駆動ローラ3若しくは従動ローラ4の何れか一方を外側にバネでひく、等の構成により張力が調整され、弛みが出ないようにしてある。
搬送ベルト1には、従動ローラ4に対向するようにして、帯電手段としての帯電ローラ7が当接されており、帯電ローラ7には正(+)極の直流電源8が接続されている。この帯電ローラ7の配置は、印刷媒体2の給紙位置の直前に相当する。帯電ローラ7は、搬送ベルト1の表面に正(+)極の電荷を与えて帯電し、その帯電電荷によって印刷媒体2に
誘電分極を発生させ、その誘電分極による印刷媒体2の搬送ベルト1側の電荷と搬送ベルト1の表面の電荷とによる静電気力で印刷媒体2を搬送ベルト1の表面に吸着する。なお、帯電ローラ7は、図示しないバネで搬送ベルト1に押圧してある。
従動ローラ4の上方には、図示したように圧着ローラ9を配設してもよい。この圧着ローラ9は、図示しないバネによって下方に付勢されており、印刷媒体2を従動ローラ4上の搬送ベルト1に押付ける機能を有する。印刷媒体2には10〜数十μm程度の凹凸があり、またしわや反り、たるみや曲がりもあるため、印刷媒体2を搬送ベルト1上に給紙しただけでは当該印刷媒体2は搬送ベルト1に密着しない。
そこで、帯電した搬送ベルト1の外周面に印刷媒体2を搭載した後、圧着ローラ9で印刷媒体2を搬送ベルト1に押付けると、前述したような誘電分極によって搬送ベルト1の外周面に吸着された印刷媒体2は、更に吸着力が上がって確実に密着搬送されると共に、印刷媒体2の表面平滑性を高めてヘッドノズルとのギャップの均一性を向上させるものであるから、印字品質も向上する。圧着ローラ9の印刷媒体2搬送方向上流側には、図示しないゲートローラが配設されている。このゲートローラは、給紙部から給紙された印刷媒体2を搬送ベルト1上に送給するタイミングを調整すると共に印刷媒体2の搬送方向に対する曲がり、所謂スキューを補正するためのものである。
図1の符号11は、ライン型のインクジェットヘッドである。このインクジェットヘッド11は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色などの、必要な複数色の組合せの各色毎に、印刷媒体2の搬送方向にずらして配設されている。各インクジェットヘッド11には、図示しない各色のインクタンクからインク供給チューブを介してインクが供給される。
各インクジェットヘッド11には、印刷媒体2の搬送方向と交差する方向に、複数のノズルが形成されており、それらのノズルから適宜必要箇所に必要量のインク滴を吐出することにより、印刷媒体2上に微小なインクドットを形成出力する。これを各色毎に行うことにより、搬送ベルト1に吸着された印刷媒体2を一度通過させるだけで、所謂ワンパスによる印刷を行うことができる。即ち、このインクジェットヘッド11の配設領域が印字領域に相当する。なお、本実施形態では、印刷媒体2の搬送速度を200mm/s以下とした。
インクジェットヘッドの各ノズルからインクを吐出出力する方法としては、ピエゾ方式、サーマル方式等様々であるが、本発明は、何れのインク出力方法も適用可能である。なお、本実施形態のイン型インクジェットヘッドは、文字通り「一列」のノズル構成であるが、例えば特開平7−81049号公報に記載されるように、比較的短いノズル列のモジュールを傾斜状或いは千鳥状に配設したものでもよい。本実施形態では、インクジェットヘッドが固定されていることが重要である。
印字領域を構成するインクジェットヘッド11の下方には、当該インクジェットヘッド11に対向するようにして平面形成部12が設けられている。平面形成部12は、一般にプラテンと呼ばれ、インクジェットヘッド11からインク滴を吐出する際に、搬送ベルト1を介して印刷媒体2の平坦面を規制するものである。なお、この平面形成部12の詳細については後段に詳述する。
搬送ベルト1は、基材となる樹脂として、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、PET、ポリカーボネートや、シリコン系、PVDF系等のフッ素系樹脂を適用し、これにカーボンブラックや導電性フィラーを混入させて、体積抵抗値を108〜1015Ω・cm
程度、より好ましくは109〜1012Ω・cm程度に調整する。搬送ベルト1の厚さは、
耐久性と柔軟性、高速での帯電及び除電特性等を勘案して、即ち除電・給電の効率と機械的強度の両立から、0.05〜0.5mm、より好ましくは0.1〜0.2mm程度に選定する。
図2には、平面形成部12の詳細を示す。本実施形態では、前述したインクジェットヘッド11の4色のノズル列毎に、2本の平面規制体13が配設され、その間に着弾補助電極14が配設されている。図中の○は、インクジェットヘッド11のノズルを表している。即ち、平面規制体13及び着弾補助電極14は、搬送ベルト1を挟んでインクジェットヘッド11のノズルの反対側に配設されており、本実施形態では、着弾補助電極14がインクジェットヘッド11のノズル直下に配設されている。
図3には、1列のノズル列に対向して配設されている平面規制体13及び着弾補助電極14を示す。平面規制体13は、前述したプラテンと呼ばれるものであり、プラスチックなどの絶縁体で構成され、搬送ベルト1の裏面(内周面)に当接する平面部13aが形成されている。また、着弾補助電極14の印刷媒体搬送方向上流側及び下流側には、平面規制体13を挟んで且つ当該平面規制体13に密着するように逆極性電極17が配設されている。また、印刷媒体搬送方向上流側の逆極性電極17の印刷媒体搬送方向上流側には、平面規制体13を挟んで且つ当該平面規制体13に密着するように除電電極15が配設されている。また、印刷媒体搬送方向下流側の逆極性電極17の印刷媒体搬送方向下流側には、平面規制体13を挟んで且つ当該平面規制体13に密着するように再帯電電極16が配設されている。
図4には、着弾補助電極14及びインクジェットヘッド11及び逆極性電極17及び除電電極15及び再帯電電極16の詳細を示す。着弾補助電極14は、2本の平面規制体13に挟まれるようにして両者の間に配設されているが、搬送ベルト1には接触していない。この着弾補助電極14は、負(−)極であり、印刷媒体搬送方向に薄いブレード(薄板)で構成される。これは、後述するように、インク滴の着弾位置を狭い範囲に限定するためであり、ブレードにすることによって、前述した傾斜状或いは千鳥状のインクジェットヘッドノズルにも容易に対応することができる。一方、インクジェットヘッド11には、インク帯電手段として、正(+)極の電荷が印加されており、インクジェットヘッド11及び内部のインクも正(+)極に帯電している。また、逆極性電極17は、着弾補助電極14と逆の極性の電位、即ち正(+)極であり、着弾補助電極14と同じブレード電極で構成され、搬送ベルト1には接触していない。また、除電電極15は、搬送ベルト1の帯電(電荷)を除去するためのものであり、負(−)極のブレード電極からなり、搬送ベルト1に接触している。また、再帯電電極6は、搬送ベルト1を再帯電するためのものであり、正(+)極のブレード電極からなり、搬送ベルト1に接触している。
着弾補助電極14は、各種のプラスチックにカーボンブラックや導電性フィラーを混合して抵抗を調整した導電性プラスチックブレードを用い、その体積抵抗値を、安全性の面から、109〜1012Ω・cm程度の中・高抵抗に調整する。着弾補助電極14と搬送ベ
ルト1との隙間は1mmを越えない範囲で、互いに非接触な状態とする。着弾補助電極14の高さ方向の寸法、即ち通電方向の厚さは3mm程度以上とする。また、着弾補助電極14のインクジェットヘッドノズル側の形状が尖っていると放電し易い。そこで、着弾補助電極14のインクジェットヘッドノズル側の先端部をR形状とし、R形状の曲率半径を2mm以下、高密度実装を行う場合には0.5mm以下とする。
インクジェットヘッド11の電位は、+500V〜+1000Vとし、着弾補助電極14の電位は、−1000V〜−1500Vとし、全体の電位差が2000Vを越えないようにする。(2000Vを越えるとリーク放電が発生する恐れがある)。インクジェットヘッド11のノズルからインク滴を吐出すると、正(+)極に帯電したインク滴はインク
ジェットヘッド11と静電気力で反発し、負(−)極の着弾補助電極14に静電気力で吸引されるようにして飛行する。
飛行するインク滴は、インクジェットヘッド11から打ち出された力と、着弾補助電極14の電界から受ける力と、空気抵抗(インクジェットヘッド11向き)と、印刷媒体2上に流れる空気(風)から受ける力との釣り合いで飛行し、印刷媒体2上に着弾する。このうち、印刷媒体2上に流れる空気(風)については、物体(この場合は印刷媒体2)が高速で移動するときに発生する風のことであり、本実施形態では、印刷媒体2の搬送速度を200mm/s以下としたため、考慮しなくてもよい。なお、これより印刷媒体2の搬送速度が大きい場合には、当該搬送速度に応じて発生する空気流を考慮し、その分だけ、ノズルに対し、着弾補助電極14を印刷媒体搬送方向下流側に配設するようにしてもよい。
逆極性電極17も、着弾補助電極14と同様に、各種のプラスチックにカーボンブラックや導電性フィラーを混合して抵抗を調整した導電性プラスチックブレードを用い、その体積抵抗値を、安全性の面から、109〜1012Ω・cm程度の中・高抵抗に調整する。
虐政電極17と搬送ベルト1との隙間は1mmを越えない範囲で、互いに非接触な状態とする。逆極性電極17の高さ方向の寸法、即ち通電方向の厚さは3mm程度以上とする。また、逆極性電極17のインクジェットヘッドノズル側の先端部をR形状とし、R形状の曲率半径を2mm以下、高密度実装を行う場合には0.5mm以下とする。また、逆極性電極17の電位は、インクジェットヘッド11、即ちインク滴と同じ+500V〜+1000Vとし、着弾補助電極14との電位差が2000Vを越えないようにしてリーク放電を回避する。
着弾補助電極14及び逆極性電極17の位置における印刷媒体2の表面の電位を図5に模式的に表示してみた。インク滴は正(+)極に帯電しているので、着弾補助電極14によって負(−)極に誘電分離している印刷媒体2の表面に静電気力で吸引されるのであるが、例えば印刷媒体2の搬送に伴う空気流(物体が移動するするときに発生する風)やノズル近傍の異物、ノズル個体差によって、インク滴が必ずしも着弾補助電極14側に吐出されるとは限らない。本実施形態では、逆極性電極17によって、着弾補助電極14位置の両隣の印刷媒体2の表面を正(+)極に誘電分離させ、この静電気力でインク滴を反発させ、当該インク滴を着弾補助電極14位置に強制的に着弾させる。
除電電極15及び再帯電電極16は、各種のプラスチックにカーボンブラックや導電性フィラーを混合して抵抗を調整した導電性プラスチックブレードを用い、その体積抵抗値を104〜1010Ω・cm程度に調整する。除電電極15及び再帯電電極16は、夫々の
機能から搬送ベルト1に接触していなければならない。また、除電電極15及び再帯電電極16の高さ方向の寸法、即ち通電方向の厚さは3mm程度以上とする。なお、除電電極15及び再帯電電極16は、着弾補助電極14のようにインク滴着弾位置を限定する必要がないので、ローラ電極であっても差し支えない。
除電電極15の電位は、前述した着弾補助電極14によるインク滴吸引効果を確実なものとするために、搬送ベルト1の帯電(電荷)を完全に又はほぼ完全に除去できる値に調整するものとし、その目的を達成できれば、接地電位としてもよい。再帯電電極16の電位は、除電電極15で除去された搬送ベルト1の印刷媒体静電吸着力を復元するために、電荷付与後の搬送ベルト1の外周面電位が300V〜1000V、好ましくは500V〜800Vになるように調整する。
また、着弾補助電極14と除電電極15との距離及び着弾補助電極14と再帯電電極16との距離は、何れも着弾補助電極14とインクジェットヘッド11のノズルとの距離よ
りも大きくする。本実施形態では、正(+)極に帯電されたインク滴は、負(−)極である除電電極15に吸引され易く、正(+)極である再帯電電極16と反発し易い。着弾補助電極14と除電電極15との距離及び着弾補助電極14と再帯電電極16との距離を、着弾補助電極14とインクジェットヘッド11のノズルとの距離よりも大きくすることにより、インクジェットヘッド11から吐出されたインク滴の飛行に対する除電電極15及び再帯電電極16の影響を抑制防止し、着弾補助電極14によるインク滴吸引効果を確実なものとすることができる。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタによれば、インク帯電手段でインクを所定の極性に帯電すると共に、搬送ベルト1を挟んでインクジェットヘッド11のノズルの反対側に、インクの帯電電位と逆の極性の電位の着弾補助電極14を、当該搬送ベルト1に非接触に配設したことにより、インク滴は静電気力によって着弾補助電極14に向けて飛行するので、着弾補助電極14の位置を適正に設定することにより、より積極的にインク滴を目標着弾位置に着弾させることができると共に、インク滴に飛行速度が大きくなるので印刷所要時間を短縮することも可能となる。また、着弾補助電極14よりも印刷媒体搬送方向上流側及び下流側で当該着弾補助電極14から離間した位置に、当該着弾補助電極14と逆の極性の電位の逆極性電極17を備えたことにより、逆極性電極17と同じ極性に帯電されたインク滴の飛行を静電気力による反発で軌道修正し、より一層、インク滴を目標着弾位置に着弾させることができる。
また、着弾補助電極14と逆極性電極17との間に、搬送ベルト1及び印刷媒体2の平面を規制する絶縁性の平面規制体13を介装したことにより、着弾補助電極14と逆極性電極17との絶縁を確実なものとし、且つ着弾補助電極14と逆極性電極17との距離を確保することが可能となる。
また、着弾補助電極14よりも印刷媒体搬送方向上流側に逆極性電極17を配設し、且つその逆極性電極17の印刷媒体搬送方向上流側に、搬送ベルト1及び印刷媒体2の平面を規制する絶縁性の平面規制体13を介して、搬送ベルト1の帯電を除去する除電電極15を備えたことにより、帯電された搬送ベルト1の電荷による電界のインク滴への作用を除去し、より一層、インク滴を目標着弾位置に着弾させることができると共に、逆極性電極17と除電電極15との絶縁を確実なものとし、且つ逆極性電極17と除電電極15との距離を確保することが可能となる。
また、着弾補助電極14よりも印刷媒体搬送方向下流側に逆極性電極17を配設し、且つその逆極性電極17の印刷媒体搬送方向下流側に、搬送ベルト1及び印刷媒体2の平面を規制する絶縁性の平面規制体13を介して、搬送ベルト1を帯電する再帯電電極16を備えたことにより、インク滴が吐出された印刷媒体2を搬送ベルト1に確実に静電吸着することができると共に、逆極性電極17と再帯電電極16との絶縁を確実なものとし、且つ逆極性電極17と再帯電電極16との距離を確保することが可能となる。
なお、着弾補助電極14及びインクジェットヘッド11に与える直流電位の極性は、前記実施形態中の設定と逆にしても、作用効果は同じである。
また、逆極性電極17は、着弾補助電極14の印刷媒体搬送方向上流側又は下流側の何れか一方にだけ配設してもよい。
また、本発明のインクジェットプリンタは、搬送ベルト1に印刷媒体2を静電吸着して搬送するものの他、単に搬送ベルトに印刷媒体を載置するだけのもの、エア吸引によって搬送ベルトに印刷媒体を吸着して搬送するものなど、搬送ベルトの表面に印刷媒体を載置して搬送するものであれば、どのようなインクジェットプリンタにも適用可能である。
本発明のインクジェットプリンタの一実施形態の概略構成を示す正面図である。 図1の平面形成部の説明図である。 図2の平面形成部のうちノズル列1列に対向する平面規制体及び着弾補助電極の説明図である。 着弾補助電極及びインクジェットヘッドの関係を示す説明図である。 着弾補助電極及び逆極性電極による作用の説明図である。
符号の説明
1は搬送ベルト、2は印刷媒体、3は駆動ローラ、4は従動ローラ、7は帯電ローラ、8は直流電源、9は圧着ローラ、11はインクジェットヘッド、12は平面形成部、13は平面規制体、14は着弾補助電極、15は除電電極、16は再帯電電極、17は逆極性電極

Claims (3)

  1. 搬送ベルトの表面に印刷媒体を載置して搬送し、その印刷媒体にインクジェットヘッド
    のノズルからインク滴を吐出して印字を行うインクジェットプリンタであって
    インクを所定の極性に帯電するインク帯電手段と、
    搬送ベルトを挟んでインクジェットヘッドのノズルの反対側に当該搬送ベルトに非接触に配設され且つインクの帯電電位と逆の極性の電位の着弾補助電極と、
    前記着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向上流側及び下流側の少なくとも一方で当該着弾補助電極から離間した位置に配設され且つ当該着弾補助電極と逆の極性の電位の逆極性電極と
    を備えたことを特徴とし、
    前記着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向上流側に逆極性電極を配設し、且つその逆極性電極の印刷媒体搬送方向上流側に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の
    平面規制体を介して、搬送ベルトの帯電を除去する除電電極を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記着弾補助電極と前記逆極性電極との間に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の平面規制体を介装したことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記着弾補助電極よりも印刷媒体搬送方向下流側に逆極性電極を配設し、且つその逆極
    性電極の印刷媒体搬送方向下流側に、搬送ベルト及び印刷媒体の平面を規制する絶縁性の
    平面規制体を介して、搬送ベルトを帯電する再帯電電極を備えたことを特徴とする請求項
    1又は2に記載のインクジェットプリンタ。
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