JP4848850B2 - インクジェット式画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、圧力室の発生する圧力によりノズルからオンデマンドにインク滴を吐出させて、この吐出させたインク滴によりメディアにドットを形成し画像を形成するインクジェット式画像形成装置に関するものである。
従来、記録紙等のメディアに印刷を施す一般的なプリンタ装置としては、1文字ごとに印字するシリアルプリンタ、1行ごとに印字するラインプリンタ、およびページごとにまとめて印字するページプリンタ等、種々のものが提案されている。さらに近年においては、プリンタ装置の技術進歩に伴い、解像度の高い鮮明な画像を印刷することが可能になってきている。
従来のインクジェット式画像形成装置について図を用いて以下に説明する。
図17は従来のインクジェット式画像形成装置の模式断面図である。図17において201Y、201M、201C、201Kは、各色インクを吐出するヘッドを搭載したヘッドボックスであり、各符号のY、M、C、Kはそれぞれのボックスから吐出されるインク色のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応する。202A、202B、202Cは用紙を送り出す側のガイドローラ、203A、203B、203Cは用紙を巻き取る側のガイドローラであり、204A、204B、204Cは位置決めローラ、205Aと205Bは搬送ローラ、206は印刷用紙である。
また、図18は従来のインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図である。図18において、208はノズル孔、209はインク柱、210は主インク滴、211は主インク滴から分離した副インク滴である。
このような構成を有する従来のインクジェット式画像形成装置の動作を以下に説明する。印刷命令が画像形成装置に入ると、搬送ローラ205A、205Bが回転し、印刷用紙206を所定の速度と張力で搬送する。用紙搬送速度と各色のヘッドBOXの用紙送り方向の距離に応じて、タイミングを合わせて、インクを吐出し用紙上に画像を形成する。
特開2003−54069号公報 特開2001−199071号公報
しかしながら、上述の構成のインクジェット式画像形成装置では、印刷用紙206が帯電していると、連続稼動時に副インク滴が用紙搬送方向後方のノズル面に付着、合体及び成長し大きなインク溜りとなり用紙との接触による画像面の汚れや、印刷用紙搬送方向後方のノズルのメニスカス近くでインク溜りを発生し、連通する事でメニスカスの不安定性を引き起こしていた。特に、印刷用紙206と副インク滴211の電位の極性が一致すると印刷用紙206に付着しにくくなり、跳ね返されやすくなっていた。
この問題点について図18を用いて説明する。
図18(1)ないし図18(5)に示すように印刷用紙206には正極側の電位が発生する。図18(1)に示すように、待機状態にあるノズル孔208に内圧が伝達されると、図18(2)に示すようにメニスカスが盛り上がり、図18(3)に示すように、インク柱209が形成される。
次いで図18(4)に示すように慣性力により前方へ進むインクと速度が遅いインクもしくは強制的に引き戻されたインクとの間で表面張力により括れが生じ、インク柱209が切断され主インク滴210が生成される。この主インク滴210はインク柱209と分離する際に尾のような細いインク部を持つことが多い。印刷用紙206が正に帯電し電位が高いと誘電分極により主インク滴部分に負電荷、尾の部分に正電荷が溜まる。
次いで図18(5)に示すように、尾の部分も表面張力により切断され副インク滴211となる。このとき主インク滴210は負電荷、副インク滴211は正電荷が残る。副インク滴211は一般に主インク滴210よりも初期速度が遅く、体積も小さいのでわずかに帯電した電荷量でもしばしば印刷用紙206に到達せず、正電位の印刷用紙面に跳ね返され、搬送方向に移動している印刷用紙206に引きずられて発生している空気の流れに乗り下流に移動する。
そして、そのまま空気中に漂い出て、しばしばノズル面に付着することがある。印刷用紙206の電位が高い程、また、副インク滴211の速度が遅い程、ノズル板に付着することが多くなる。上記問題点は印刷用紙206の電位が負であっても同様に起きるのは言うまでもない。
上記問題点の対策として、従来、例えば(特許文献1)に示すように除電ブラシを用いて静電気帯電量が所定の値以下となるように記録シートを除電し、除電された前記記録シートにインクを吐出して記録を行う記録ヘッドが提案されている。この(特許文献1)に提案された方法は用紙を除電することで、用紙汚れを防止しようとするものであるが、ノズル面の汚れによるインク吐出の不具合は言及していない。
また、他の対策として、例えば(特許文献2)に示すように用紙と吸着搬送手段を用いて静電力で用紙を吸着し、かつ、帯電した用紙の帯電極性とインクの帯電極性を反対にすることで、インクを吸い寄せて用紙上にドットを形成し画像を得る方法が提案されている。しかしながら(特許文献2)に提案された方法は、電界と電荷による静電力でインクを分離し、インク滴として用紙に付着させているのでインク粘度、帯電性に関して特殊な専用インクを用いなければならず、本発明が対象としているインクジェット方式の画像形成装置ではない。さらには用紙の帯電量で用紙上のドット径が容易に変化するので、所望のドット径を得るために、湿度、温度、印刷速度を勘案して帯電器の設定値を変化させ、また、用紙上の電位ムラを無くすための手段が必要であった。また、印刷速度が大きくなると帯電器から発生させなくてはならない単位時間当たりの電荷量も大きくなり帯電器のコストアップを引き起こしていた。さらには、湿度が下がると、乾燥によるメディアの電荷が大きくなる傾向があるにもかかわらずイオン発生型の帯電器では発生する電荷が減少するので帯電器付近の湿度を上げる装置が必要となりシステムが複雑化し、従来構成の課題を解決する方法にはならない。
また、上記従来の構成のインクジェット式画像形成装置においては、別の課題として、ノズル板のインピーダンスが高くなっていると、インク滴がノズル板から分離する前のノズル板から引き伸ばされたメニスカスのときに静電分極が発生した直後にインク滴として分離するので、メディアと同極性電荷がメニスカスに残りノズル板の電位を不安定にして、ノズル板と振動板の間に微弱電流が流れるという問題があった。この微弱電流により圧力室内部に微小気泡が発生成長することがあり、ひいてはその気泡により吐出圧力吸収が発生してインク吐出が不安定になることがあった。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、ノズル面のインク付着量を大幅に低減することができ、長時間にわたる連続印字を行う場合においても、画像形成の安定性が損なわれることの無いインクジェット式画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明に係るインクジェット式画像形成装置は、ノズル板の電位を規定し、メディアの帯電列を勘案した摩擦部材を設けてメディアを摩擦することにより、ノズル板の電位の反対側の極性になるようにメディアを帯電させるようにしたものである。これにより、主インク滴、副インク滴にメディアと反対極性の電荷が与えられて主副インク滴がメディア側に吸い寄せられるので長時間連続吐出させてもインクがノズル板に付着することなく安定した画像形成を行うことができる。
また、この発明に係る別のインクジェット式画像形成装置は、圧力室壁面に設けられた振動板とノズル板の電位を略等しくするようにしたので、長時間連続吐出させても圧力室内部に気泡が発生することが無いので、安定した画像形成を行うことができる。
本発明のインクジェット式画像形成装置によれば、連続稼動しても初期と同じ画像形成を長時間行なうことができるので稼働率の高い、すなわち生産性の高いインクジェット式画像形成装置を提供することができる。
この発明の第1の発明のインクジェット式画像形成装置においては、複数の圧力室と、圧力室の内圧を高める圧力発生手段と、圧力室毎に設けられ各々複数のノズルを有し、圧力室の圧力によりノズルからインク滴を吐出してメディアにドットを形成するノズル板と、を備えたインクジェット式画像形成装置において、ノズル板に電圧を印加してインク滴に電荷を与える電圧手段と、メディアにより摩擦され、インク滴の電荷とは逆極性にメディアを帯電させる1つまたは複数の接触部材を設けた摩擦器具を備え、1つまたは複数の接触部材とメディアの接触面積を変更して、メディアに帯電する電荷量を制御する電位制御装置を備えている。この構成により、ノズルから吐出されたインク滴がノズル板に引き戻されること無くメディアに付着し、ノズル面のインク付着量を大幅に低減することができ、長時間にわたる連続印字を行う場合においても、画像形成の安定性が損なわれることが無いという作用を有する。
この発明の第2の発明のインクジェット式画像形成装置においては、摩擦器具は、略円柱形状を成し円柱形状の側面に設けられた接触部材でメディアに接触するとともに、接触部材接触面積を変更することにより、メディアの電荷量を制御する。この構成により、円柱形状の側面でメディアに接触し、接触部分の面積で電荷量を制御することでメディア上の電荷量の調整を可能とし、帯電列順位が離れていても所望の電位を得ることができるので摩擦器具表面に設ける部材の種類を少なくすることができ、コストダウンを行うことができるという作用を有する。
この発明の第3の発明のインクジェット式画像形成装置においては、摩擦器具は、帯電列の異なる少なくとも2種類の接触部材が側面に設けられてなり、2種類の接触部材の接触面積の比を増減することで帯電量を制御する。この構成により、印刷用紙の張力を変えることなく、発生電位のみを容易に変えることができるという作用を有する。
この発明の第4の発明のインクジェット式画像形成装置においては、摩擦器具は、接触部材とメディアとの摩擦を、接触部材をメディアの搬送方向に対し角度を持つように接触させて行う。この構成により、メディアの搬送によりメディアをメディアの幅方向に摩擦することで、接触長さを大きくすることが可能となり効率よく摩擦することが可能となるという作用を有する。
この発明の第5の発明のインクジェット式画像形成装置においては、摩擦器具は、接触部材が回転自在なローラの表面に設けられている。この構成により、ローラはメディアの送りにより回転し、メディアと摩擦する部位が入れ替わるので、ローラ表面の摩擦部材の偏磨耗を防止でき、摩擦部材交換までの時間すなわち部品寿命を長くすることができるという作用を有する。
この発明の第6の発明のインクジェット式画像形成装置においては、摩擦器具は、メディアの種類、メディアの速度、湿度および温度に基づいて所定のものが選定され、摩擦器具は着脱自在とされている。この構成により、環境変化等により電荷発生量が所望の値を示さない場合には、帯電列の異なる部材やメディアとの接触面積を変えた摩擦器具に変更することで容易に対応可能となるという作用を有する。
この発明の第7の発明のインクジェット式画像形成装置においては、圧力室の圧力でノズルから生成されるインク滴は、メディア上に形成されるドットの大部分を構成する主インク滴と、ドットの残りの部分を構成する少なくとも1つの副インク滴よりなる。この構成により、温度等によるインク粘度変化により吐出系の条件が変化しても、副インク滴の個数やサイズが若干変化するだけですむので温度変化に対する吐出系の冗長度が大きくなり、メディア上に安定したドット形成を行うことができるという作用を有する。
この発明の第8の発明のインクジェット式画像形成装置においては、圧力室の内圧を高める圧力発生手段は、圧力室の少なくとも1面を形成する振動部材と、振動部材に順に積層された第1の電極と、圧電素子と、第2の電極と、第1の電極に駆動電圧波形を印加する駆動電圧手段と、を有し、第1の電極と振動部材とノズル板とを電気的に導通させることにより駆動電圧手段が電圧手段を兼ねる。この構成により、圧力室内のインクの電位をノズル電位と等しくできるので、ノズル板に達したインク電位を安定して所望値にすることができる。かつ振動板とノズル板間でインクを通じて電気が流れることが無いので、電気分解による微小気泡が発生、滞留が圧力室内部で発生すること無く、安定したインク吐出を行うことができるという作用を有する。
この発明の第9の発明のインクジェット式画像形成装置においては、メディアの帯電による電位は、ノズルの電位が負極性の場合は、ノズルの電位より高く設定され、メディアの帯電による電位とノズルの電位の電位差が200Vないし2kVであり、ノズルの電位が正極性の場合は、ノズルの電位より低く設定され、メディアの帯電による電位とノズルの電位の電位差が200Vないし2kVである。この構成により、静電力によりインク滴をメディアに付着させノズル板に戻ることが無く、かつメディアとノズル板もしくはメニスカスの間で放電することも無いので、インク滴は安定吐出され所望の画像が形成されるという作用を有する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1から図7を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるインクジェット式画像形成装置の模式断面図である。図1において、1Y、1M、1C、1Kは各色インクを吐出するヘッドを搭載したヘッドボックス、2A、2B、2Cは用紙を巻き取る側のガイドローラであり、3A、3B、3Cは位置決めローラ、4Aと4Bは搬送ローラである。5A、5Bは摩擦ガイドローラ、6は摩擦ガイドローラ5Aと回転軸を等しくする回転板、7は回転板6に軸が固定され回転自在なテンション保持ローラ、8は回転板6に取り付けられた摩擦器具(電位制御装置)、19は所定の張力を搬送ローラ4Aと4Bにより与えられ、インク滴が付着し、画像がその表面に生成される印刷用紙である。
図2は本発明の実施の形態1における帯電器の取り付け図である。図2において、9は溝形状にて摩擦器具8を保持する固定プレート、10は正逆の電圧を適宜印加することでウォームギア機構にて固定プレート9の角度を変える回転機構部である。摩擦器具8は、円柱形状をしており、両底面には軸中心に四角柱軸を持ち、この四角柱軸により固定プレート9に回転自在に軸支されている。円柱側面には、略半周分にわたり、例えば図19に示すようにテフロン(登録商標)に代表される帯電列のマイナス側になる負極部材11が取り付けられており、残り略半周分に、例えば図19に示すようにナイロンに代表される帯電列のプラス側になる正極部材12が取り付けられている。
図3は本発明の実施の形態1におけるインクジェット式画像形成装置のライン型ヘッドの並び図であり、印刷用紙側から見た配置である。図3において、13はシングルヘッドであり、印刷用紙19の搬送方向にノズル孔を投影すると等間隔になるように各ヘッドが配列されている。図3においては、ヘッド数が20個の配置を示したが、配置数が他の任意の数でも本実施の形態の効果が得られることは言うまでも無い。
図4は本発明の実施の形態1におけるシングルヘッドの要部斜視図である。図4において、21は圧電素子、22は上電極、23は下電極を兼ねた振動板(圧力発生手段)、25は積層されて構成された流路部材、14はインクチューブ接続孔である。振動板23は各圧電素子21に対して共通な下電極となっている。圧電素子21、上電極22は1対となっており、図4においては圧電素子数20個の構成となっているが、圧電素子数が任意の個数であっても本実施の形態の効果が得られることは言うまでも無い。
図5は本発明の実施の形態1におけるシングルヘッドの要部平面図である。図5において、15は共通インク流路である。図6は本発明の実施の形態1における図5のA−A間の縦断面図であり、圧力室の内圧を高める圧力発生手段と圧力室に対応して具備した複数のノズルを持つノズル板と高められた圧力室の圧力でノズルからオンデマンドにインク滴を吐出させる構造の1ノズル分の部位の構造図である。
図6において、24は絶縁接着層、31は圧電素子21に対応して流路部材25中に設けられた圧力室、26はノズル板であり、DC電源より35Vに電位が規定されている。ノズル孔27はノズル板26を貫通しインク流れ方向出口側にて先細りとなっており、圧力室31に対応して設けられている。28は流路部材25とノズル板26を接着する絶縁接着層、29はノズル孔27より吐出された主インク滴、30は主インク滴から分離した副インク滴である。
なお、インクジェット式画像形成装置は、大きく分類するとコンティニュアス方式のものとオンデマンド方式のものに分けられる。コンティニュアス方式のものは常にインクの吐出が行われており、必要に応じて電荷をかけることにより、印刷用紙に向かってインクを飛翔させる。一方、オンデマンド方式のものは印字を行うときにだけインクを飛翔させる。本実施の形態のインクジェット式画像形成装置はオンデマンド方式のものである。しかしながら、本願発明にかかるインクジェット式画像形成装置はこれに限定されるものではない。
図7は本発明の実施の形態1におけるインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図である。図7において、27はノズル孔、32はインク柱、29は主インク滴、30は主インク滴から分離した副インク滴である。
本実施の形態のインクジェット式画像形成装置において、その動作を以下に説明する。印刷メディアとして紙が選定された場合には、画像形成装置に用紙がセットされる前に、印刷用紙19との摩擦面がナイロンになるように摩擦器具8が固定プレート9に取り付けられる。次に回転板6を倒して可動領域の中央付近の適当な所で止める。印刷用紙19を所定の順で各ローラに巻きつけて、張力を調整する。紙搬送命令が画像形成装置に入ると、搬送ローラ4Aと4Bとが回転し、印刷用紙19を所定の速度と張力で搬送する。このとき印刷用紙19と摩擦器具8上の正極部材12で摩擦が起こり、摩擦による静電荷が発生する。図19に示すように帯電列において紙とナイロンの場合には紙が負極、ナイロンが正極となるので印刷用紙19には負電荷が帯電され印刷用紙19の表面は負電位になる。
この際、電位測定器具(図示せず)でヘッドボックス1Yの搬送方向上流側で印刷用紙19の電位を測定し−200Vないしは−2kVになるように摩擦器具を回転機構部10により回転させて、回転板6の倒す角度を調整する。調整範囲から逸脱して−200Vに達しない場合には、摩擦器具8の直径を大きくする。調整範囲から逸脱して−2kVよりも低くなる場合には、摩擦器具8を回転機構部10により回転させて、ナイロンとテフロン(登録商標)が同時に印刷用紙19と摩擦するようにし、印刷用紙19の表面電位が−1kV程度になるように調整する。
調整が完了すれば印刷可能となり、印刷命令が画像形成装置に入ると、搬送ローラ4Aと4Bとが回転し、印刷用紙19を所定の速度と張力で搬送する。同時にDC電源(図示せず)よりノズル板26の電位が+35Vに固定される。用紙搬送速度があらかじめ使用者の設定値に達すると用紙搬送速度と各色のヘッドBOXの用紙送り方向の距離に応じて、タイミングを合わせて、下電極23に駆動電圧波形がアンプ(図示せず)より印加される。そして、形成画像に対応して選択された上電極22が駆動ドライバ(図示せず)によりGNDに接続されて、圧電素子21に電界が掛かる。圧電素子21は平面方向に縮小し、振動板23とのバイメタル効果で振動板23が屈曲し、圧力室31の内圧を高め、高められた内圧がノズル孔27からインク滴29、30を吐出し印刷用紙19上に画像を形成する。
このときのインクミストである副インク滴30の挙動について図7を用いて説明する。図7(1)に示すように、待機状態にあるノズル孔に内圧が伝達されると、図7(2)に示すようにメニスカスが盛り上がり、図7(3)に示すように、インク柱が形成される。ノズル板の電位は35Vに固定されているのでインク柱の表面には正電荷が発生している。
次いで図7(4)に示すように慣性力により前方へ進むインクと速度が遅いインクもしくは強制的に引き戻されたインクとの間で表面張力により括れが生じ、インク柱32が切断され主インク滴29が生成される。この主インク滴29はインク柱32と分離する際に尾のような細いインク部を持つことが多く、印刷用紙19が負に帯電し電位が低いと誘電分極により主インク滴29部分に正電荷、尾の部分に負電荷が発生しようとする。しかし、あらかじめ正電荷を主インク滴29には帯電させてあるので、主インク滴29には大きな正電荷、尾の部分には小さな正電荷が残る。
次いで図7(5)に示すように、尾の部分も表面張力により切断され副インク滴30となり、副インク滴30にも小さな正電荷が残るので、印刷用紙電位と吸引し合い、副インク滴30がノズル板26に付着することなく印刷用紙19に付着する。このとき印刷用紙電位差がGNDに対して200V以上あるので、4番目のヘッドボックス1Kの印刷終了時点でもインク打ち込みによる放電や空気中への自然放電で印刷用紙19電位が0Vになることはなく、副インク滴30が印刷用紙19と反発することもない。また、2kV以下になるように印刷用紙19の電位を設定しているのでノズル板26やインク柱32との間で放電が発生し主インク滴29が飛散することはなく、画像形成が安定して継続できる。
(実施の形態2)
以下本発明の実施の形態2について、図1ないし図3と図8ないし図11を用いて説明する。図1から図3は実施の形態1で説明したものと同じであるので説明を省略する。
図8は本発明の実施の形態2におけるシングルヘッドの要部斜視図である。図8において51は圧電素子、54は振動板、56は積層されて構成された流路部材、44はインクチューブ接続孔、63はヘッドベースである。振動板54は各圧電素子51に対して共通となっている。圧電素子51は、図8において圧電素子数20個の構成となっているが、圧電素子数が任意の個数であっても本実施の形態の効果が得られることは言うまでも無い。
図9は本発明の実施の形態2におけるシングルヘッドの要部平面図である。図9において、65は共通インク流路である。図10は本発明の実施の形態2における図9のB−B間の縦断面図であり、圧力室の内圧を高める圧力発生手段と圧力室に対応して具備した複数のノズルを持つノズル板と高められた圧力室の圧力でノズルからオンデマンドにインク滴を吐出させる構造の1ノズル分の部位の縦断面図である。図10において、51は多層に重ねられた圧電素子、52は多層圧電素子51の各層間の一つ置きに挿入された上電極、53は多層圧電素子51の各層間の一つ置きで上電極と交互になるように挿入された下電極、54は下電極と導通した振動板、55は絶縁接着層、56は流路部材、57は圧電素子51に対応して流路部材56中に設けられた圧力室、58はノズル板であり、DC電源より−30Vに電位が規定されている。59はノズル板58を貫通しインク流れ方向出口側にて先細りとなっているノズル孔で圧力室57に対応して設けられている。60は流路部材56とノズル板58を接着する絶縁接着層、61はノズル孔59より吐出された主インク滴、62は主インク滴から分離した副インク滴である。圧電素子51はヘッドベース63で流路部材56と固定され、その延伸した変形力が逃げないようになっている。
図11は本発明の実施の形態2におけるインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図である。図11において、59はノズル孔、66はインク柱、61は主インク滴、62は主インク滴から分離した副インク滴である。
本実施の形態のインクジェット式画像形成装置において、その動作を以下に説明する。印刷メディアとして紙が選定された場合には、画像形成装置に用紙がセットされる前に、印刷用紙19との摩擦面がテフロン(登録商標)になるように摩擦器具8を固定プレート9に取り付けられる。次に回転板6を倒して可動領域の中央付近の適当な所で止める。印刷用紙19を所定の順で各ローラに巻きつけて、張力を調整する。紙搬送命令が画像形成装置に入ると、搬送ローラ4Aと4Bが回転し、印刷用紙19を所定の速度と張力で搬送する。このとき印刷用紙19と摩擦器具8上の負極部材11で摩擦が起こり、摩擦による静電荷が発生する。図19に示すように帯電列において紙とテフロン(登録商標)の場合には紙が正極、テフロン(登録商標)が負極となるので印刷用紙19には正電荷が帯電され、印刷用紙19の表面は正電位になる。
この際に、電位測定器具(図示せず)でヘッドボックス1Yの搬送方向上流側で印刷用紙19の電位を測定し+200Vないしは+2kVになるように回転板6の倒す角度を調整する。調整範囲から逸脱して+200Vに達しない場合には摩擦器具8の直径を大きくする。調整範囲から逸脱して+2kVよりも高くなる場合には摩擦器具8を回転機構部10により回転させて、ナイロンとテフロン(登録商標)が同時に印刷用紙19と摩擦するようにし、印刷用紙19の表面電位が+1kV程度になるように調整する。
調整が完了すれば印刷可能となり、印刷命令が画像形成装置に入ると、搬送ローラ4Aと4Bが回転し、印刷用紙19を所定の速度と張力で搬送する。同時にDC電源(図示せず)よりノズル板58の電位が−30Vに固定される。用紙搬送速度があらかじめ使用者の設定値に達すると用紙搬送速度と各色のヘッドBOXの用紙送り方向の距離に応じて、タイミングを合わせて、下電極53に駆動電圧波形がアンプ(図示せず)より印加される。そして、形成画像に対応して選択された上電極52が駆動ドライバ(図示せず)によりGNDに接続されて、圧電素子51に電界が掛かる。圧電素子51が上下方向に延伸し、振動板54を圧力室57の方向へ押し下げ、圧力室57の内圧を高め、高められた内圧がノズル59からインク滴61、62を吐出し印刷用紙19上に画像を形成する。
このときのインクミストである副インク滴62の挙動について図11を用いて説明する。図11で説明したインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図である。図11(1)に示すように、待機状態にあるノズル孔に内圧が伝達されると、図11(2)に示すようにメニスカスが盛り上がり、図11(3)に示すように、インク柱66が形成される。ノズル板58の電位は−30Vに固定されているのでインク柱66の表面には負電荷が発生している。次いで図11(4)に示すように慣性力により前方へ進むインクと速度が遅いインクもしくは強制的に引き戻されたインクとの間で表面張力により括れが生じ、インク柱66が切断され主インク滴61が生成される。この主インク滴61はインク柱66と分離する際に尾のような細いインク部を持つことが多く、印刷用紙19が正に帯電し電位が高いと誘電分極により主インク滴部分に負電荷、尾の部分に正電荷が発生しようとする。しかし、あらかじめ負電荷をインク滴には帯電させてあるので、主インク滴61には大きな負電荷、尾の部分には小さな負電荷が残る。
次いで図11(5)に示すように、尾の部分も表面張力により切断され副インク滴62となる。副インク滴62にも小さな負電荷が残り、印刷用紙電位と吸引し合うので副インク滴がノズル板に付着することなく印刷用紙19に付着する。このとき印刷用紙電位差がGNDに対して200V以上あるので、4番目のヘッドボックス1Kの印刷終了時点でもインク打ち込みによる放電や空気中への自然放電で印刷用紙19電位が0Vになることはなく、副インク滴62が印刷用紙19と反発することもない。また、2kV以下になるように印刷用紙の電位を設定しているのでノズル板58やインク柱66との間で放電が発生し主インク滴61が飛散することはなく、画像形成が安定して継続できる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について、図3ないし図6、図12、図13、図14を用いて説明する。図12は本発明の実施の形態3におけるインクジェット式画像形成装置の模式断面図である。
図12において71Y、71M、71C、71Kは各色インクを吐出するヘッドを搭載したヘッドボックス、72A、72B、72Cは用紙を巻き取る側のガイドローラであり、73A、73B、73Cは位置決めローラ、74Aと74Bは搬送ローラ、83は印刷用紙反転ユニットを兼ねたメディア帯電器(電位制御装置)である。
図13は本発明の実施の形態3におけるメディア帯電器の要部を示す斜視図である。図13において91は巻き取り側縦ローラ、92は91と共に印刷用紙張力調整を行なう送り側縦ローラ、93、94はガイドローラ、95は印刷平面に対して45度の角度で取り付けられている斜めローラ、96は印刷平面に対して45度で斜めローラ95とは90度の角度で取り付けられ、円柱形状をしており、中心線を回転軸にして回転自在で、その回転ローラ部の側面部にアクリル製の正極部材97が取り付けられている摩擦帯電ローラである。
図3、図4は実施の形態1と同様であり説明を省略する。本実施の形態のインクジェット式画像形成装置において、その動作を以下に説明する。印刷メディアとして紙が選定された場合には、画像形成装置に用紙がセットされる前に、印刷用紙19との摩擦面にアクリル製の正極部材97を持った摩擦帯電ローラ96を取り付ける。次に印刷用紙19を所定の順で各ローラに巻きつけて、張力を調整する。印刷用紙19は図13に示すように45度と135度の角度で取り付けられた2本のローラにそれぞれ45度の角度で入り135度で出て行くので、結果として180度ねじられ、印刷面が表裏反転されることになる。図13において視認性を良くする為に印刷用紙19の片面にハッチングを施し説明の一助としている。
紙搬送命令が画像形成装置に入ると、搬送ローラ74Aと74Bが回転し、印刷用紙19を所定の速度で搬送する。上述の搬送ローラ74A、74Bと帯電装置83内の巻き取り側縦ローラ91、送り出し側ローラ92が連動して、印刷用紙19の張力を調整する。
摩擦帯電ローラ96の中心軸に対し45度の角度で印刷用紙19が摩擦帯電ローラ96に巻きついており、かつ、摩擦帯電ローラ96は中心軸で回転自在であるから、摩擦帯電ローラ96の周方向には摩擦が発生せず、正極部材97と印刷用紙19との摩擦は摩擦帯電ローラ96の中心軸と平行方向でのみ発生している。摩擦により静電荷が発生する。
帯電列において紙とアクリルの場合には紙が負極、アクリルが正極となるので印刷用紙19には負電荷が帯電され、印刷用紙19の表面は負電位になる。この際に、電位測定器具(図示せず)でYヘッドボックス71Aの搬送方向上流側で印刷用紙19の電位を測定する。−200Vに達しない場合には、正極部材97の材質をナイロンのような帯電列をより離れたものに交換する。−2kVよりも低くなる場合には、正極部材97の材質をアルミニウムのような帯電列をより近いものに交換し、印刷用紙19の表面電位が−1kV程度になるように調整する。無論、実施の形態1や2と組み合わせて印刷用紙電位を調整することが可能であるのは言うまでもない。
調整が完了すれば印刷可能となり、印刷命令が画像形成装置に入ると、搬送ローラ74Aと74Bとが回転し、印刷用紙19を所定の速度で搬送する。上述の搬送ローラ74A、74Bと帯電装置83内の巻き取り側縦ローラ91、送り出し側ローラ92が連動して、印刷用紙19の張力を調整する。
同時にDC電源(図示せず)よりノズル板26の電位が+35Vに固定される。用紙搬送速度があらかじめ使用者の設定値に達すると用紙搬送速度と各色のヘッドBOXの用紙送り方向の距離に応じて、タイミングを合わせて、下電極23に駆動電圧波形がアンプ(図示せず)より印加される。そして、形成画像に対応して選択された上電極22が駆動ドライバ(図示せず)によりGNDに接続されて、圧電素子21に電界が掛かる。圧電素子21は平面方向に縮小し、振動板23とのバイメタル効果で振動板23が屈曲し、圧力室31の内圧を高め、高められた内圧がノズル孔27からインク滴29、30を吐出し印刷用紙19上に画像を形成する。
このときのインクミストである副インク滴30の挙動については実施の形態1と同様なので説明を省略する。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について、図14、図15、図16を用いて説明する。
図14は本発明の実施の形態4におけるシングルヘッド要部の縦断面図である。図14において、101は圧電素子、102は上電極、103は下電極を兼ねた振動板であり、複数の圧電素子に共通の下電極となる。104は導電性接着層、105はステンレス材の流路部材、111は圧電素子101に対応して流路部材105中に設けられた圧力室、106はノズル板、107はノズル板106を貫通しインク流れ方向出口側にて先細りとなっているノズル孔で圧力室に対応して設けられている。108は流路部材105とノズル板106を接着する導電性接着層、109はノズル孔107より吐出された主インク滴、110は主インク滴から分離した副インク滴である。
このときのインクミストである副インク滴110の挙動について図15、図16を用いて説明する。
図15は本発明の実施の形態4におけるインクジェット式画像形成装置の電圧波形図である。図15において、振動板103と上電極102間の圧電素子101には引き−押し−引きの電圧波形が印加されており、振動板103は共通電極なので全てのノズル近傍のインクが同様の電位になっている。電圧波形の時間タイミングに対応して、T1からT6までの記号を与え、電圧波形の各電位をV1、V2とする。
図16は本発明の実施の形態4におけるインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図である。図16において、106はノズル孔、112はインク柱、109は主インク滴、110は主インク滴から分離した副インク滴、19は印刷用紙であり、予め表面に負電荷を付与し−200Vないしは−2kVの負電位を発生している。
本実施の形態のインクジェット式画像形成装置において、その動作を以下に説明する。図15に示すように待機状態からT1までの区間では、印加電圧はV1の状態で保持されているので、圧電素子101は平面方向に縮小し、振動板103とのバイメタル効果で振動板103が屈曲し、圧力室111の体積は減少した状態で保持されている。
次にT1からT2までの区間では印加電圧V1からGNDまで徐々に減少するので、バイメタル効果が減少し、圧力室111は徐々に拡大する。このとき図16(1)に示すようにノズル孔107のメニスカスは少し後退し凹状に引き込んでいる。
次にT2からT3までの区間で電圧を保持した後にT3からT4までの区間で印加電圧をGNDからV2まで上昇させ、圧力室111が待機状態時よりもさらに減少する。このとき、図16(2)に示すように、メニスカスが盛り上がり、図16(3)に示すように、インク柱112が形成される。ノズル板106は、振動板103と導電性接着剤層104、108と流路部材105を介して電気的に導通しているので、ノズル板106の電位は、振動板103と等しくなっており、インク柱112の表面には正電荷が発生している。
次にT4からT5までの区間で電圧を保持した後にT5からT6までの区間で印加電圧をV2からV1まで徐々に下げて、圧力室111の体積を拡大し待機状態まで復帰させる。このとき図16(4)に示すように慣性力により前方へ進むインクと速度が遅いインクもしくは強制的に引き戻されたインクとの間で表面張力により括れが生じ、インク柱112が切断され主インク滴109が生成されるがノズル板106の電位をV1に保持しているので、主インク滴109は正電荷を持つ。この主インク滴109はインク柱112と分離する際に尾のような細いインク部を持つことが多く、印刷用紙19が負に帯電し電位が低いと誘電分極により主インク滴109部分に正電荷、尾の部分に負電荷が発生しようとする。しかし、主インク滴109はあらかじめ正電荷を持っているので、主インク滴109に大きな正電荷、尾の部分には小さな正電荷が残る。
次いで図16(5)に示すように、尾の部分も表面張力により切断され副インク滴110となる。結果、副インク滴110にも小さな正電荷が残り、印刷用紙電位と吸引し合うので副インク滴がノズル板に付着することなく印刷用紙に付着する。このとき印刷用紙電位がGNDに対して−200V以上負になっているので、インク打ち込みによる放電や自然放電で急に電荷がなくなることはない。また、−2kVよりも小さな負電位になるように印刷用紙の電位を設定しているのでノズル面との間で放電が発生することはなく、ノズル板106やインク柱111との間で放電が発生し主インク滴109が飛散することはなく、画像形成が安定継続できる。
また、ノズル板106と振動板103は電気的に導通しているので、ノズル板と振動板との間で電流が流れることもない。従って電気分解による微小気泡が圧力室に滞留することもなく、安定した印刷を実現できる。実施の形態4では電圧波形が正極側、印刷用紙は負極側の組み合わせで説明を行なったが、電圧波形が負極側、印刷用紙の電位が正極側の組み合わせでも、同様の作用があるのは言うまでもない。
また、実施の形態4は実施の形態1および3と同時に行なうことも、実施の形態2および3と同時に行なうことも当然可能である。
以下、本発明の具体的内容について実施例を用いて説明する。
(実施例1)
図20は印刷用紙面にインクを打ち込んだ場合の印刷後電位の初期電位および相対湿度依存を示した表を示す図である。印刷用紙は普通紙(王子製紙製OKH−Jオフ70)、環境温度30℃、印刷速度60m/分、相対湿度は20%RHと80%RHである。図19より20%RHにおいても初期電位が2kV以下ならば放電することも無く、80%RHにおいても初期電位が200V以上ならばGNDに落ちることも無く、本発明の効果が得られる。
本発明にかかるインクジェット式画像形成装置は、長時間連続稼動できることから、新聞印刷、ダイレクトメール等の紙印刷分野やペットボトルのラベル、DVD等の樹脂印刷分野や捺染等の布印刷分野および外壁等のパネル印刷分野に利用可能である。
本発明の実施の形態1におけるインクジェット式画像形成装置の模式断面図 本発明の実施の形態1における帯電器の取り付け図 本発明の実施の形態1におけるインクジェット式画像形成装置のライン型ヘッドの並び図 本発明の実施の形態1におけるシングルヘッドの要部斜視図 本発明の実施の形態1におけるシングルヘッドの要部平面図 本発明の実施の形態1における図5のA−A間の縦断面図 本発明の実施の形態1におけるインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図 本発明の実施の形態2におけるシングルヘッドの要部斜視図 本発明の実施の形態2におけるシングルヘッドの要部平面図 本発明の実施の形態2における図9のB−B間の縦断面図 本発明の実施の形態2におけるインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図 本発明の実施の形態3におけるインクジェット式画像形成装置の模式断面図 本発明の実施の形態3におけるメディア帯電器の要部を示す斜視図 本発明の実施の形態4におけるシングルヘッド要部の縦断面図 本発明の実施の形態4におけるインクジェット式画像形成装置の電圧波形図 本発明の実施の形態4におけるインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図 従来のインクジェット式画像形成装置の模式断面図 従来のインクジェット式画像形成装置のインク滴吐出プロセスの連続模式断面図 代表的な材料の帯電列の一覧表を示す図 印刷用紙面にインクを打ち込んだ場合の印刷後電位の初期電位および相対湿度依存を示した表を示す図
符号の説明
4 搬送ローラ
6 回転板
8 摩擦器具(電位制御装置)
9 固定プレート
10 回転機構部
11 負極部材
12,97 正極部材
13 シングルヘッド
19 印刷用紙(メディア)
21,51,101 圧電素子
22,52,102 上電極
23,53,103 下電極(振動板、圧力発生手段)
25,56,105 流路部材
26,58,106 ノズル板
27,59,107 ノズル孔
29,61,109 主インク滴
30,62,110 副インク滴
31,57,111 圧力室
32,66,112 インク柱
63 ヘッドベース
83 帯電装置
91 送り側縦ローラ
92 巻き取り側縦ローラ
95 斜めローラ
96 摩擦帯電ローラ
104,108 導電性接着層

Claims (9)

  1. 複数の圧力室と、
    前記圧力室の内圧を高める圧力発生手段と、
    前記圧力室毎に設けられ各々複数のノズルを有し、前記圧力室の圧力により前記ノズルからインク滴を吐出してメディアにドットを形成するノズル板と、
    を備えたインクジェット式画像形成装置において、
    前記ノズル板に電圧を印加して前記インク滴に電荷を与える電圧手段と、
    前記メディアにより摩擦され、前記インク滴の電荷とは逆極性に前記メディアを帯電させる1つまたは複数の接触部材を設けた摩擦器具を備え、前記1つまたは複数の接触部材と前記メディアの接触面積を変更して、前記メディアに帯電する電荷量を制御する電位制御装置とを備えた、
    ことを特徴とするインクジェット式画像形成装置。
  2. 前記摩擦器具は、略円柱形状を成し当該円柱形状の側面に設けられた前記接触部材で前記メディアに接触するとともに、前記接触部材接触面積を変更することにより、前記メディアの電荷量を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式画像形成装置。
  3. 前記摩擦器具は、帯電列の異なる少なくとも2種類の接触部材が側面に設けられてなり、
    前記2種類の接触部材の接触面積の比を増減することで帯電量を制御する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット式画像形成装置。
  4. 前記摩擦器具は、前記接触部材と前記メディアとの摩擦を、前記接触部材を前記メディアの搬送方向に対し角度を持つように接触させて行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式画像形成装置。
  5. 前記摩擦器具は、前記接触部材が回転自在なローラの表面に設けられている、
    ことを特徴とする請求項4に記載のインクジェット式画像形成装置。
  6. 前記摩擦器具は、前記メディアの種類、前記メディアの速度、湿度および温度に基づいて所定のものが選定され、前記摩擦器具は着脱自在とされている、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット式画像形成装置。
  7. 前記圧力室の圧力で前記ノズルから生成される前記インク滴は、前記メディア上に形成される前記ドットの大部分を構成する主インク滴と、前記ドットの残りの部分を構成する少なくとも1つの副インク滴よりなる、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット式画像形成装置
  8. 前記圧力室の内圧を高める圧力発生手段は、
    前記圧力室の少なくとも1面を形成する振動部材と、
    該振動部材に順に積層された第1の電極と、
    圧電素子と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極に駆動電圧波形を印加する駆動電圧手段と、を有し、
    前記第1の電極と前記振動部材と前記ノズル板とを電気的に導通させることにより前記駆動電圧手段が前記電圧手段を兼ねる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式画像形成装置。
  9. 前記メディアの帯電による電位は、前記ノズルの電位が負極性の場合は、当該ノズルの電位より高く設定され、前記メディアの帯電による電位と前記ノズルの電位の電位差が200Vないし2kVであり、前記ノズルの電位が正極性の場合は、当該ノズルの電位より低く設定され、前記メディアの帯電による電位と前記ノズルの電位の電位差が200Vないし2kVである、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクジェット式画像形成装置。
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