JP4774638B2 - 乾式表面処理用装置およびこの装置を用いた乾式表面処理方法 - Google Patents

乾式表面処理用装置およびこの装置を用いた乾式表面処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石のような被処理物に対し、その両面に均一に蒸着被膜を形成することができる蒸着装置や表面加工を施すことができるブラスト加工装置などの、乾式表面処理に好適な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
Nd−Fe−B系永久磁石に代表されるR−Fe−B系永久磁石などの希土類系永久磁石は、高い磁気特性を有しており、今日様々な分野で使用されている。
しかしながら、希土類系永久磁石は、大気中で酸化腐食されやすい金属種(特にR)を含む。それ故、表面処理を行わずに使用した場合には、わずかな酸やアルカリや水分などの影響によって表面から腐食が進行して錆が発生し、それに伴って、磁気特性の劣化やばらつきを招くことになる。さらに、磁気回路などの装置に組み込んだ磁石に錆が発生した場合、錆が飛散して周辺部品を汚染する恐れがある。
上記の点に鑑み、希土類系永久磁石に優れた耐食性を付与することを目的として、その表面にアルミニウムなどの蒸着被膜を形成することが行われている。
従来、希土類系永久磁石表面に蒸着被膜を形成するために使用されていた蒸着装置としては、例えば、米国特許4116161号公報やGraham Legge :"Ion Vapor Deposited Coatings for Improved Corrosion Protection": Reprinted from Industrial Heating, September, 135-140, 1994に記載の装置がある。図13は、その一例の、図略の真空排気系に連なる真空処理室301の内部の模式的正面図(一部透視図)である。その室内上方には、例えば、ステンレス製のメッシュ金網で形成された円筒形バレル305が水平方向の回転軸線306を中心に回転自在に2個併設されている。また、その室内下方には、蒸着材料であるアルミニウムを蒸発させる蒸発部であるボート302が、支持テーブル303上に立設されたボート支持台304上に複数個配置されている。
そして、この装置によれば、被処理物である、例えば、平板形状の希土類系永久磁石340を円筒形バレル305内に複数個収容し、この円筒形バレルを矢示のごとく回転軸線306を中心に回転させながら、図略の加熱手段によって所定温度に加熱されたボート302からアルミニウムを蒸発させ、円筒形バレル305内の磁石340の表面にアルミニウム蒸着被膜を形成するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図13に示した蒸着装置は、大量処理が可能であり、生産性に優れたものである。しかしながら、装置の構成上、磁石に対する蒸着材料の蒸着は一方向からしかなされないので、蒸発部に面している側の片面のみが優先的に成膜され、特に、平板形状や弓形形状の磁石を処理した場合、蒸発部に面している側の面とその反対側の面とで、形成された被膜の膜厚に大きなばらつきが生じることがあった。この現象は、単重が20g以上の大型の磁石になると、図14に示したように、磁石340は円筒形バレル305の回転に伴ってバレル内周面に沿って摺動してしまい、片面のみが常に蒸発部に面することから顕著であった。
【0004】
また、従来から、希土類系永久磁石の表面加工、即ち、表面に形成された酸化層の除去、表面清浄、表面処理被膜の仕上げ加工のためのショットピーニングなどにブラスト加工装置が用いられている。ブラスト加工装置には種々の分類があり、例えば、タンブラー型装置では、複数の磁石を装置内のドラムに挿入し、該ドラムを回転させて磁石を攪拌しながら、ドラムの開口部から磁石に対して投射材を投射するように投射ノズルが配置されている(特開平11−347941号公報参照)。しかしながら、このような装置も、磁石に対する投射材の投射がドラムの開口部のみからしか行われないので、前記の蒸着装置と同様、特に、平板形状や弓形形状の磁石を処理した場合、両面間で加工程度に大きなばらつきが生じることがあった。
【0005】
そこで、本発明においては、特に、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石のような被処理物に対し、その両面に均一に蒸着被膜を形成することができる蒸着装置や表面加工を施すことができるブラスト加工装置などの、乾式表面処理に好適な装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、本発明の乾式表面処理用装置は、請求項1記載の通り、処理室内に、表面処理材料供給部と、被処理物を収容するための多孔性周面を有する筒型バレルを備え、前記筒型バレルを横設して水平方向の回転軸線を中心に回転させながら被処理物の表面処理を行うための乾式表面処理装置であって、(a)前記筒型バレルが、前記筒型バレルを回転させることで収容された被処理物が前記筒型バレルの内周面に沿って摺動することを停止させるための摺動停止部を有し、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有する形状とし、前記角部を前記摺動停止部とする、(b)前記筒型バレルの内部が前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状が2以上に分割されることにより形成された複数の区画室からなる、(c)前記筒型バレルが水平方向の回転軸線を中心に回転自在とした支持部材の回転軸線の周方向の外方に環状に複数個支持されている、ことを特徴とする
た、請求項記載の装置は、請求項記載の装置において、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を内角が30°〜100°の角部を少なくとも3つ有する多角形とし、前記角部を摺動停止部としたことを特徴とする。
また、請求項記載の装置は、請求項記載の装置において、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を正三角形としたことを特徴とする。
また、請求項記載の装置は、請求項記載の装置において、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を正方形としたことを特徴とする。
また、請求項記載の装置は、請求項記載の装置において、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を菱形としたことを特徴とする。
また、請求項記載の装置は、請求項1記載の装置において、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を少なくともその一部が凸状湾曲している形状としたことを特徴とする。
また、請求項記載の装置は、請求項記載の装置において、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を楕円型または凸レンズ型としたことを特徴とする
た、請求項記載の装置は、請求項1乃至のいずれかに記載の装置において、前記筒型バレルの内部が前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向に設けられた仕切り部材により2以上に分割されていることにより形成された複数の区画収容部からなることを特徴とする。
また、請求項記載の装置は、請求項記載の装置において、前記仕切り部材が線状部材から構成される多孔性形状のものであることを特徴とする
た、請求項10記載の装置は、請求項記載の装置において、前記区画室の回転軸線に対する垂直方向の断面形状を内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有する形状とし、前記角部を摺動停止部としたことを特徴とする。
また、請求項11記載の装置は、請求項乃至10のいずれかに記載の装置において、前記区画収容部および/または区画室毎に被処理物が1個ずつ収容されることを特徴とする。
また、請求項12記載の装置は、請求項1乃至11のいずれかに記載の装置において、前記多孔性周面がメッシュ状周面であることを特徴とする。
また、請求項13記載の装置は、請求項1乃至11のいずれかに記載の装置において、前記多孔性周面がスリット状周面であることを特徴とする
た、請求項14記載の装置は、請求項1乃至13のいずれかに記載の装置において、乾式表面処理用装置が蒸着装置であることを特徴とする。
また、請求項15記載の装置は、請求項1乃至13のいずれかに記載の装置において、乾式表面処理用装置がブラスト加工装置であることを特徴とする。
また、本発明の乾式表面処理方法は、請求項16記載の通り、請求項1乃至13のいずれかに記載の乾式表面処理用装置を用いて被処理物の処理を行うことを特徴とする。
また、請求項17記載の乾式表面処理方法は、請求項16記載の乾式表面処理方法において、前記被処理物が平板形状または弓型形状の希土類系永久磁石であることを特徴とする。
また、請求項18記載の乾式表面処理方法は、請求項16または17記載の乾式表面処理方法において、前記摺動停止部を支点として被処理物を表裏反転させながら処理を行うことを特徴とする
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の乾式表面処理用装置は、処理室内に、表面処理材料供給部と、被処理物を収容するための多孔性周面を有する筒型バレルを備え、前記筒型バレルを横設して水平方向の回転軸線を中心に回転させながら被処理物の表面処理を行うための乾式表面処理装置であって、前記筒型バレルが、前記筒型バレルを回転させることで収容された被処理物が前記筒型バレルの内周面に沿って摺動することを停止させるための摺動停止部を有することを特徴とするものである。
【0008】
本発明の乾式表面処理用装置が有する摺動停止部は、筒型バレルを回転させることで収容された被処理物が筒型バレルの内周面に沿って摺動することを停止させるとともに、そこを支点として被処理物を効率的に表裏反転させるので、被処理物の表裏両面の表面処理材料供給部に面する時間を均等化させることができる。従って、本発明の乾式表面処理用装置は、特に、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石のような被処理物に対し、その両面に均一に蒸着被膜の形成や表面加工を施すことができるので、蒸着装置やブラスト加工装置などとして好適に使用される。
【0009】
本発明の乾式表面処理用装置を蒸着装置として使用する場合、処理室は真空処理室を意味し、表面処理材料供給部はこの装置においての表面処理材料である蒸着材料の蒸発部を意味する。蒸着装置は、真空蒸着法による被膜形成のための装置であってもよいし、イオンプレーティング法による被膜形成のための装置であってもよい。蒸着材料としては、一般的に使用される金属やその合金、例えば、アルミニウム、亜鉛、チタン、クロム、マグネシウム、ニッケル、これらの金属成分の少なくとも一成分を含む合金の他、酸化アルミニウムや窒化チタンなどのセラミックスなどが挙げられるが、中でも、アルミニウムは、形成されるアルミニウム被膜が耐食性に優れることに加え、部品組み込み時に必要とされる接着剤との接着信頼性に優れる(接着剤が本質的に有する破壊強度に達するまでに被膜と接着剤との間で剥離が生じにくい)ことから、強い接着強度が要求される希土類系永久磁石を被処理物とする場合に好適である。
【0010】
本発明の乾式表面処理用装置をブラスト加工装置として使用する場合、表面処理材料供給部は投射ノズルを意味する。この装置においての表面処理材料である投射材は、スチールショットなどの金属系投射材やアランダム(ノートン社の商品名)やガラスビーズなどの非金属系投射材などが加工目的に応じて適宜選択される。
【0011】
筒型バレルが有する多孔性周面は、筒型バレルに収容された被処理物に表面処理材料を到達させることができるものであればどのようなものであってもよく、その代表的なものとしてメッシュ状周面が挙げられる。メッシュ状周面としては、例えば、ステンレス製のメッシュ金網を用いて作製されたものが挙げられる。ステンレス製のメッシュ金網は、例えば、ステンレス板の打ち抜きやエッチングによって得られた網状板からなるものであってもよいし、ステンレス製の線状部材を編んだものからなるものであってもよい。また、多孔性周面は、スリット状周面であってもよい。スリット状周面としては、例えば、ステンレス製の線状部材を隙間を存して縞状に並べて作製されたものが挙げられる。さらに、多孔性周面は格子状周面であってもよい。多孔性周面の開口率(周面全体の面積に対する開口部の面積の割合)は、被処理物の形状や大きさにも依存するが、50%〜95%が望ましく、60%〜85%がより望ましい。開口率が50%よりも小さいと、周面が表面処理材料供給部と被処理物間の障壁となってしまい、処理効率が低下してしまう恐れがあり、開口率が95%よりも大きいと、周面が加工時やその他の取り扱いの際に変形したり破損したりしてしまう恐れがあるからである。なお、周面の厚みは、その開口率や強度を考慮して選定されるものであり、0.1mm〜10mmが望ましい。さらに、取り扱いの容易性などを考慮すると、0.3mm〜5mmがより望ましい。
【0012】
水平方向の回転軸線を中心とした筒型バレルの回転は、自転軸線を中心に自転させるものであってもよいし、公転軸線を中心に公転させるものであってもよい。また、自転軸線を中心に自転させるとともに公転軸線を中心に公転させるものであってもよい。
【0013】
本発明の乾式表面処理用装置を用いて好適に処理される被処理物は、その表面への蒸着被膜の形成や表面加工を必要とするものであれば、特段の制限はない。しかしながら、本発明の乾式表面処理用装置は、特に、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石、とりわけ、単重が20g以上の大型磁石の処理に対して好適に適用される。
【0014】
本発明の乾式表面処理用装置の第一の例としては、処理室内に、表面処理材料供給部と、被処理物を収容するための多孔性周面を有する筒型バレルを備え、前記筒型バレルを横設して水平方向の回転軸を中心に回転させながら被処理物の表面処理を行うための乾式表面処理装置であって、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有する形状(例えば、三角形や四角形や扇形など)とし、前記角部を摺動停止部とした装置が挙げられる。
【0015】
即ち、この乾式表面処理用装置によれば、図1に示したように、筒型バレル5の回転に伴って被処理物40がバレル内周面に沿って摺動しても、バレルの回転軸線6に対する垂直方向の断面形状が、内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有する形状であるので(図1の場合は正三角形)、この角部が摺動停止部として機能する。そして、さらなるバレルの回転に伴って被処理物はここを支点に表裏反転する。バレルを回転させ続けることで被処理物の反転運動が繰り返されるので、被処理物の表裏両面の表面処理材料供給部に面する時間が均等化され、いずれの面にも均一な処理を施すことが可能となる。ここで、角部とは、バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状である所定の形状を構成する、隣接する二辺(接線)により形成される角度を意味する。角部の先端は、被処理物の反転運動を円滑に行わせるためやバレル作製上の容易性などの点からR面やC面などの種々の形状であってもよい。
【0016】
筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状は、内角が30°〜100°の角部を少なくとも3つ有する多角形であることが望ましく、内角が55°〜95°の角部を少なくとも3つ有する多角形であることがより望ましい。中でも、断面形状が三角形や四角形のバレルは、バレル作製上の容易性の点などにおいて好適である。さらに、断面形状が正三角形や正方形などのバレルのように、全ての角部の角度が等しいバレルは、各角部での被処理物の摺動停止とそこを支点とした表裏反転をより均等に安定して行わせることができるのでとりわけ望ましい。また、断面形状を構成する多角形の一辺の長さに対して被処理物の長さが1/3以上の関係にある場合、被処理物を内角が30°〜100°の角部を支点にして効率よく表裏反転させることができる。
【0017】
なお、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が、内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有する形状である筒型バレルは、複数個がその側面を互いに当接させて組み合わされることにより種々の外周断面形状を有する収容部を形成してもよい。このような収容部を形成する際には、全ての筒型バレルに収容された被処理物に対して均一に処理がなされるように、外周断面形状に配慮(例えば、左右対称にするといった配慮など)することが望ましい。
【0018】
本発明の乾式表面処理用装置の第二の例としては、処理室内に、表面処理材料供給部と、被処理物を収容するための多孔性周面を有する筒型バレルを備え、前記筒型バレルを横設して水平方向の回転軸を中心に回転させながら被処理物の表面処理を行うための乾式表面処理装置であって、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状が少なくともその一部が凸状湾曲している形状であり、その両端を摺動停止部とした装置が挙げられる。このような装置の具体例としては、筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状が楕円型や凸レンズ型であり、その両端を摺動停止部とした装置が挙げられる。断面形状が楕円型や凸レンズ型のように凸状湾曲部分を有している筒型バレルを使用すれば、筒型バレルの内周面と被処理物との接触面積を減じることができるので、被処理物に多孔性周面跡(メッシュ金網跡など)が付くことを抑制することができる。また、筒型バレルの内部空間が広いので、被処理物を円滑に表裏反転させることができる。
【0019】
上記のような本発明の乾式表面処理装置の第一の例や第二の例における筒型バレルは、その内部が筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向に設けられた仕切り部材により2以上に分割されていることにより形成された複数の区画収容部からなることが望ましい。このようにして形成された区画収容部に被処理物を1個ずつ収容し、被処理物同士が互いに離間した状態で処理されるようにすれば、被処理物同士が重なり合うことによって処理ムラが生じたり、互いに衝突することによって割れや欠けが生じたりすることなく、摺動停止部を支点にして被処理物を円滑に表裏反転させることができる。仕切り部材の形状は、区画収容部に収容した被処理物をその内部に確実に保持し得るものであれば特段制限されるものではなく、単一の大きな開口を有する形状の仕切り部材であってもよい。しかしながら、このような仕切り部材を使用した場合、被処理物の角部が開口部に嵌り込んでしまい、その円滑な運動が阻止され、結果的に均一な表面処理がなされないといった事態が起こり得る。一方、仕切り部材を板状のものにした場合、仕切り部材が表面処理材料供給部と被処理物間の障壁となってしまい、平板形状などの被処理物に対しては、その端面の表面処理が十分になされないといった事態が起こり得る。従って、仕切り部材の形状は、上記のような事態が起こりにくい形状が望ましく、ステンレス製などの線状部材から構成される多孔性形状(例えば、メッシュ金網状のものやスリット状のものや図7に示すような隙間を存した渦巻状のものなど)が好適である。なお、一つの筒型バレルで種々の形状の被処理物を処理することを想定して仕切り部材を着脱自在としてもよい。区画収容部には被処理物を1個ずつ収容しなければならないわけではなく、個々の区画収容部に均等個の被処理物を収容してもよい。
【0020】
上記のような本発明の乾式表面処理装置の第一の例や第二の例における筒型バレルは、その内部が筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状が2以上に分割されることにより形成された複数の区画室からなることが望ましい。また、形成される区画室の形状は、回転軸線に対する垂直方向の断面形状を内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有し、前記角部を摺動停止部とする形状(例えば、正三角形など)のものが望ましい。このような区画室に被処理物を1個ずつ収容したり少量ずつ収容するようにすれば、被処理物同士が重なり合うことによって処理ムラが生じたり、互いに衝突することによって割れや欠けが生じたりすることを効果的に抑制しつつ、摺動停止部を支点にして被処理物を円滑に表裏反転させることができる。区画室と区画室との間の仕切りは、該仕切りに面している被処理物の面に対して効率的に処理が行えるように、メッシュ金網状のものやスリット状のものが望ましい。また、区画室と区画室との間の仕切りは、全ての区画室に収容された被処理物に対して均一に処理がなされるように、筒型バレルを均等に分割するようなものであることが望ましい。
【0021】
内部に区画室が形成された筒型バレルを使用して被処理物を処理する場合の一例における被処理物の挙動を図2に示す。図2に示すような円筒形バレル25を使用すれば、被処理物60を割れや欠けを発生させることなく効率よく表裏反転させることができる。さらに、円筒形バレルの内周面部分では被処理物との接触面積が減じられているので、被処理物に多孔性周面跡(メッシュ金網跡など)が付くことを抑制することができる。
【0022】
内部に区画室が形成された筒型バレルを使用して被処理物を処理する場合のその他の例における被処理物の挙動を図3に示す。図3に示すような回転軸線に対する垂直方向の断面形状が凸レンズ型である筒型バレル35を使用すれば、被処理物70を割れや欠けを発生させることなく効率よく表裏反転させることができる。さらに、筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状における凸状湾曲部分では被処理物との接触面積が減じられているので、被処理物に多孔性周面跡(メッシュ金網跡など)が付くことを抑制することができる。
【0023】
上記のような第一の例や第二の例の乾式表面処理用装置を蒸着装置として使用し、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石の表面にアルミニウム蒸着被膜を形成するための具体的な装置としては、以下のような装置が挙げられる。
【0024】
例えば、前述の図13に示した蒸着装置において、円筒形バレルの代わりに図1に示した回転軸線に対する垂直方向の断面形状が正三角形の筒型バレルを取り付けた装置が挙げられる。筒型バレル5を回転軸線6を中心に回転させることにより、磁石40は筒型バレルの角部に引っかかり、さらなるバレルの回転に伴ってここを支点に表裏反転する。バレルを回転させ続けることで磁石の反転運動が繰り返されるので、磁石の表裏両面の蒸発部に面する時間が均等化され、いずれの面にも均一な蒸着被膜を形成することができる。
【0025】
図4に示した蒸着装置は、別の構成を有する装置である。図4は、その真空処理室51内部の模式的正面図(一部透視図)である。この装置においては、図略の真空排気系に連なる真空処理室51の室内上方に、水平方向の回転軸線56を中心に回転自在とした支持部材57が2個併設されている。そして、この支持部材の回転軸線の周方向の外方に、6個のステンレス製のメッシュ金網で形成された、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が正三角形の筒型バレル55が支持軸58によって公転自在に環状に支持されている。また、室内下方には、蒸着材料であるアルミニウムを蒸発させる蒸発部であるボート52が、支持テーブル53上に立設されたボート支持台54上に複数個配置されている。
支持テーブル53の下方内部には、蒸着材料であるアルミニウムのワイヤー59が繰り出しリール60に巻回保持されている。アルミニウムワイヤー59の先端はボート52の内面に向かって臨ませた耐熱性の保護チューブ61によってボート52の上方に案内されている。保護チューブ61の一部には切り欠き窓62が設けられており、この切り欠き窓62に対応して設けられた繰り出しギア63がアルミニウムワイヤー59に直接接触し、アルミニウムワイヤー59を繰り出すことによってボート52内にアルミニウムが絶えず補給されるように構成されている。
【0026】
回転軸線56を中心に支持部材57を回転させると(図4矢印参照)、支持部材57の回転軸線56の周方向の外方に支持軸58によって支持されている筒型バレル55は、これに対応して、回転軸線56を中心に公転運動する。その結果、筒型バレル55の回転に伴って磁石90がバレル内周面に沿って摺動しても、磁石は筒型バレルの角部に引っかかり、さらなるバレルの回転に伴って磁石はここを支点に表裏反転する。バレルを回転させ続けることで磁石の反転運動が繰り返されるので、磁石の表裏両面の蒸発部に面する時間が均等化される。さらに、この装置によれば、バレルが蒸発部に最も接近し、最も蒸着効率がよい位置にある時、公転前と1回公転後で蒸発部に面する磁石の面が入れ替わるので、いずれの面にも均一な蒸着被膜を形成することができる。
【0027】
また、この装置においては、回転軸線56を中心に支持部材57を回転させることで、個々の筒型バレルと支持部材の下方に配置された蒸発部との間の距離が変動することになり、以下の効果が発揮される。
即ち、支持部材57の下部に位置した筒型バレルは蒸発部に接近している。従って、この筒型バレルに収容された磁石90に対しては、上記のように、その表面にアルミニウム蒸着被膜が効率よく形成される。一方、蒸発部から遠ざかった筒型バレルに収容された磁石は、蒸発部から遠ざかった分だけ加熱状態から開放されて冷却される。従って、この間、その表面に形成されたアルミニウム蒸着被膜の軟化が抑制されることにより、磁石が筒型バレルの内周面に沿って摺動することによって引き起こされる被膜の損傷が抑制される。このように、この蒸着装置を用いれば、アルミニウム蒸着被膜の効率的形成と形成されたアルミニウム蒸着被膜の損傷抑制を同時に達成することが可能となり、より均一な蒸着被膜を磁石の両面に形成することができる。
【0028】
図4に示した蒸着装置は、上記の効果を発揮するとともに、以下の利点を有する点において都合がよい。
即ち、複数個の磁石を同時に処理する場合、この装置における各筒型バレルに小分けして収容する方が、バレル内での磁石同士の衝突回数を減少させることができるので、磁石の割れや欠けの発生を抑制することが可能となる。また、従来は、磁石同士の衝突回数を減少させるために、バレル内に磁石とともに収容することがあったダミー(例えば、直径10mmのセラミックスボールが挙げられる)を使用する方法を採用する場合があったが、この装置を使用することでその必要がなくなり、磁石への被膜形成効率を向上させることが可能となる。また、磁石を保護するためのホルダー(例えば、線状部材を、隙間を存して巻回して両端に渦巻き線状面を備えるスプリング状の筒状体に形成し、この筒状体内に磁石を収容自在としたものが挙げられる)に磁石を収容するといったような手間を省くことが可能となる。さらに、筒型バレルの大きさをハンドリング容易なものとして蒸着装置に対して着脱が可能なものとし、蒸着被膜形成工程とその前後工程(例えば、前工程としてはブラスト加工処理が、後工程としてはピーニング処理やその後の化成被膜形成処理が挙げられる)の各工程にてこのバレルを一貫して使用することができるようにすれば、各工程間における磁石の移し替え作業を行う必要がなくなるので、磁石を移し替える際に起こりうる磁石の割れや欠けの発生を抑制することが可能となることに加えて手間を省くことが可能となる。
【0029】
なお、図4に示した蒸着装置においては、真空処理室51の室内上方に筒型バレル55を支持する支持部材57が配置され、室内下方に蒸発部であるボート52が配置されている構成、即ち、被処理物に対して一方向から蒸着処理が行われる構成が示されているが、支持部材と蒸発部との関係は、上記の構成に限られるものではなく、その位置関係や個数などは被処理物の処理量や成膜条件などに応じて適宜選択決定されることが望ましい。
また、図4に示した蒸着装置においては、1個の支持部材57に6個の筒型バレル55が支持されているが、支持部材に支持される筒型バレルの個数はこれに限るものではなく、1個であってもかまわない。
また、筒型バレル55は、支持部材57を回転させることによって、支持部材57の回転軸線56を中心に公転運動するとともに自体公知の機構によって自転運動するように支持されていてもよい。
【0030】
図5に示した蒸着装置は、さらに別の構成を有する装置である。図5は、その真空処理室101内部の模式的正面図(一部透視図)である。この装置においては、図略の真空排気系に連なる真空処理室101の室内上方に、水平方向の回転軸線106を中心に回転自在とした支持部材107が2個併設されている。そして、この支持部材の回転軸線の周方向の外方に、6個のステンレス製のメッシュ金網で形成された、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレル105が取扱いをよくするためなどの観点から着脱自在に取り付けられている。この菱形の筒型バレル105の内部はステンレス製のメッシュ金網で形成された仕切りによって左右対称に2分割され、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が正三角形の区画室が形成されている。左右の区画室に収容された磁石140に対して均一な蒸着処理を行うために、左右の区画室は延長線上に回転軸線106がある位置関係の仕切りによって仕切られている(図5一点鎖線参照)。なお、室内下方の構成は図4に示した蒸着装置と同じである。回転軸線106を中心に支持部材107を回転させることにより(図5矢印参照)、図4に示した蒸着装置と同じ効果を得ることができる。
【0031】
図6は、支持部材に支持された筒型バレルのその他の態様を示す模式的斜視図である。水平方向の回転軸線126を中心に回転自在とした支持部材127の回転軸線126の周方向の外方に、6個のステンレス製のメッシュ金網で形成された、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が凸レンズ型の筒型バレル125が支持軸128によって公転自在に環状に支持されている。
【0032】
図7は、図6に示した態様において使用される、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が凸レンズ型の筒型バレル125の模式的斜視図である。筒型バレル125は長手方向に沿って開閉自在であり、図略の蝶番を介して開閉自在に構成された扉部125aと籠部125bからなり、支持部材127にバレルを支持させるための支持軸128を有する。このような筒型バレル125を使用すれば被処理物の出し入れを容易に行うことができるので、被処理物の出し入れの際の割れや欠けの発生を抑制することができる。なお、このような筒型バレル125を連続使用した場合、蒸着処理に伴う熱履歴の影響によってバレルを形成するメッシュ金網が変形してしまうことにより、扉部125aと籠部125bの間に隙間が生じてしまい、その隙間から被処理物が脱落する恐れがある。従って、籠部125bの開口部の長手方向には被処理物脱落防止板129を取り付けることが望ましい(被処理物脱落防止板は扉部125aの開口部の長手方向に取り付けてもよい)。蒸着処理時には、扉部125aと籠部125bは図略のクリップで留められて使用される。筒型バレル125の内部は左右対称に2分割されて、区画室が形成されている。区画室と区画室との間の仕切り130はステンレス製のメッシュ金網からなる。区画室は回転軸線に対する垂直方向に設けられたステンレス製の線状部材から構成される隙間を存した渦巻状仕切り部材131により2分割されている。このようにして形成された区画収容部に被処理物を1個ずつ収容し、被処理物同士が互いに離間した状態で蒸着処理されるようにすれば、被処理物同士が重なり合うことによって蒸着ムラが生じたり、互いに衝突することによって割れや欠けが生じたりすることなく、摺動停止部を支点にして被処理物を円滑に表裏反転させることができる。なお、被処理物の出し入れ容易性の確保、仕切り130や渦巻状仕切り部材131の着脱容易性の確保などの観点から、扉部125aと籠部125bは蝶番を介して連結するのではなく、両者を連結せずに完全分離しておき、必要な際にクリップで留めて使用するような構成にしてもよい。
【0033】
上記のような第一の例や第二の例の乾式表面処理用装置をブラスト加工装置として使用し、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石の表面を加工するための具体的な装置としては、例えば、図8に示す装置が挙げられる。
図8は、ブラスト加工装置処理室151内部の模式的正面図(一部透視図)である。処理室内部の下方には、ローラー152、153上に回転軸線156を中心に回転自在とした支持部材157が支持されている。そして、この支持部材の回転軸線の周方向の外方に、6個のステンレス製のメッシュ金網で形成された、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレル155が取扱いをよくするためなどの観点から着脱自在に取り付けられている。この菱形の筒型バレル155の内部はステンレス製のメッシュ金網で形成された仕切りによって左右対称に2分割され、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が正三角形の区画室が形成されている。左右の区画室に収容された磁石190に対して均一な処理を行うために、左右の区画室は延長線上に回転軸線156がある位置関係の仕切りによって仕切られている(図8一点鎖線参照)。処理室内部の上方には、バレル内の磁石190に対して投射材を投射するための2個の投射ノズル154が適当な投射角度で配置されている。
図略のモーターを回転させることでローラー152、153を回転させることによって、回転軸線156を中心に支持部材157を回転させると、菱形の筒型バレル155は、これに対応して、回転軸線156を中心に公転運動する。その結果、筒型バレル155の回転に伴って磁石190がバレル内周面に沿って摺動しても、磁石は筒型バレルの角部に引っかかり、さらなるバレルの回転に伴って磁石はここを支点に表裏反転する。バレルを回転させ続けることで磁石の反転運動が繰り返されるので、磁石の表裏両面の投射ノズルに面する時間が均等化される。さらに、この装置によれば、バレルが投射ノズルに最も接近し、最も加工効率がよい位置にある時、公転前と1回公転後で投射ノズルに面する磁石の面が入れ替わるので、いずれの面にも均一な表面加工を施すことができる(矢示参照)。
なお、投射ノズルの個数や配置方法は、図8に示すブラスト加工装置の態様に限定されるものではない。
【0034】
本発明の乾式表面処理用装置の第三の例としては、処理室内に、表面処理材料供給部と、被処理物を収容するための多孔性周面を有する筒型バレルを備え、前記筒型バレルを横設して水平方向の回転軸を中心に回転させながら被処理物の表面処理を行うための乾式表面処理装置であって、前記筒型バレルの内周面に突出部を設け、前記突出部を摺動停止部とした装置が挙げられる。
【0035】
即ち、この乾式表面処理用装置によれば、図9に示したように、筒型バレル205の回転に伴って被処理物240がバレル内周面に沿って摺動しても、バレルの内周面に突出部220が設けられているので、この突出部が摺動停止部として機能する。そして、さらなるバレルの回転に伴って被処理物はここを支点に表裏反転する。バレルを回転させ続けることで被処理物の反転運動が繰り返されるので、被処理物の表裏両面の表面処理材料供給部に面する時間が均等化され、いずれの面にも均一な処理を施すことが可能となる。
【0036】
摺動停止部として機能する突出部は、筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状における回転方向前方側の接線と30°〜100°の角度(図9におけるθ)をつけて筒型バレルの内周面に設けられることが望ましい。
【0037】
内周面に突出部を有する筒型バレルの形状については、特段に限定されるものではなく、図9に示したような円筒形バレルであってもよいし、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が三角形や四角形や扇形などのように内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有する形状であり、前記角部を摺動停止部とする筒型バレルであってもよいし、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が楕円型や凸レンズ型のように少なくともその一部が凸状湾曲している形状であり、その両端を摺動停止部とする筒型バレルであってもよい。
【0038】
筒型バレルの内周面に設けられる突出部の形状については、軽量化の観点などからは櫛状、板状、棒状のいずれかであることが望ましい。突出部の個数は、バレルや被処理物の大きさ、バレルの回転速度などにもよるが、被処理物をより効率よく表裏反転させるためには、1個〜7個であることが望ましく、3個または5個がより望ましい。被処理物をより効率よく表裏反転させるためには、突出部は、筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状における回転方向前方側の接線と55°〜95°の角度(図9におけるθ)をつけて筒型バレルの内周面に設けられることがより望ましい。また、突出部の突出長に対して被処理物の長さが2倍以上の関係にある場合、突出部を複数個設けた場合、隣接する突出部と突出部の間の直線距離に対して被処理物の長さが1/3以上の関係にある場合、被処理物を突出部を支点にして効率よく表裏反転させることができる。
【0039】
上記のような本発明の乾式表面処理装置の第三の例における筒型バレルは、その内部が筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向に設けられた仕切り部材により2以上に分割されていることにより形成された複数の区画収容部からなることが望ましいことは、上記のような第一の例や第二の例の乾式表面処理装置と同じである。
【0040】
上記のような本発明の乾式表面処理装置の第三の例における筒型バレルは、その内部が筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状が2以上に分割されることにより形成された複数の区画室からなることが望ましいことも、上記のような第一の例や第二の例の乾式表面処理装置と同じである。この際、各区画室の内部には少なくとも1個の突出部が存在することが望ましい。また、区画室と区画室との間の仕切りの存在により、区画室の内部に角部が形成され、この角部が摺動停止部として機能するが、この場合、突出部と摺動停止部の合計数は3個または5個であることが望ましい。
【0041】
上記のような第三の例の乾式表面処理用装置を蒸着装置として使用し、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石の表面にアルミニウム蒸着被膜を形成するための具体的な装置としては、以下のような装置が挙げられる。
【0042】
例えば、前述の図13に示した蒸着装置において、円筒形バレルの代わりに図9に示した内周面に突起部を設けた円筒形バレルを取り付けた装置が挙げられる。円筒形バレル205を回転軸線206を中心に回転させることにより、磁石240は突出部220に引っかかり、さらなるバレルの回転に伴ってここを支点に表裏反転する。バレルを回転させ続けることで磁石の反転運動が繰り返されるので、磁石の表裏両面の蒸発部に面する時間が均等化され、いずれの面にも均一な蒸着被膜を形成することができる。
【0043】
図10に示した蒸着装置は、別の構成を有する装置である。図10は、その真空処理室251内部の模式的正面図(一部透視図)である。この装置においては、図略の真空排気系に連なる真空処理室251の室内上方に、水平方向の回転軸線256を中心に回転自在とした支持部材257が2個併設されている。そして、この支持部材の回転軸線の周方向の外方に、6個のステンレス製のメッシュ金網で形成された円筒形バレル255が支持軸258によって公転自在に環状に支持されている。各円筒形バレル255の内周面には、回転方向前方側の接線と60°の角度(図9におけるθ)をつけて突出部270が3個設けられている。なお、室内下方の構成は図4に示した蒸着装置と同じである。回転軸線256を中心に支持部材257を回転させることにより(図10矢印参照)、図4に示した蒸着装置と同じ効果を得ることができる。
【0044】
上記のような乾式表面処理用装置をブラスト加工装置として使用し、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石の表面を加工するための具体的な装置としては、例えば、図8に示した装置において、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレルの代わりに図10に示した装置における内周面に突起部を設けた円筒形バレルを取り付けた装置が挙げられる。
【0045】
【実施例】
被処理物として、例えば、米国特許4770723号公報や米国特許4792368号公報に記載されているようにして、公知の鋳造インゴットを粉砕し、微粉砕後に成形、焼結、熱処理、表面加工を行うことによって得られたNd14Fe79Co組成の45mm×30mm×5mm寸法で単重50.6gの焼結磁石体試験片を用いて以下の実験例1および2(比較例1および2)を行った。また、上記と同様の方法によって得られたNd14Fe79Co組成の45mm×35mm×6mm寸法で単重70.9gの焼結磁石体試験片を用いて以下の実験例3〜5を行った。
【0046】
実験例1:
図5に示した蒸着装置を用いて以下の実験を行った。ここで、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレルは、メッシュの開口率が70%のステンレス製(周面の厚みは0.6mm)で、一辺が50mm×長さ600mmであり、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が正三角形の区画室は、回転軸線に対する垂直方向に設けられたメッシュ金網状仕切り部材(ステンレス製の線状部材を使用して作製)によって10分割されているものである。
磁石体試験片に対し、ショットブラスト加工を行い、前工程の表面加工で生じた試験片表面の酸化層を除去した。この酸化層が除去された磁石体試験片を各区画収容部に1個ずつ収容した(装置全体では合計240個の磁石体試験片を収容)。真空処理室内を1×10−3Pa以下に真空排気した後、支持部材を1.5rpmで回転させながら、Arガス圧1Pa、バイアス電圧−500Vの条件下、20分間スパッタリングして磁石体試験片表面を清浄化した。続いて、Arガス圧1Pa、バイアス電圧−100Vの条件下、蒸着材料としてアルミニウムワイヤーを用い、これを加熱して蒸発させ、イオン化し、12分間イオンプレーティング法にて磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した。
磁石体試験片を放冷後、任意に選択した10個の磁石体試験片について、45mm×30mmの両面に形成されたアルミニウム蒸着被膜の膜厚を測定した。その結果を表1に示す。なお、アルミニウム蒸着被膜の膜厚は、蛍光X線膜厚計(SFT−7000:セイコー電子社製)を用いて測定した。
【0047】
比較例1:
実験例1で用いた蒸着装置において、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレルの代わりに円筒形バレルを取り付けた装置を用いて以下の実験を行った。ここで、円筒形バレルは、メッシュの開口率が70%のステンレス製(周面の厚みは0.6mm)で、直径110mm×長さ600mmであり、その内部が回転軸線に対する垂直方向に設けられたメッシュ金網状仕切り部材(ステンレス製の線状部材を使用して作製)によって10分割されているものである。
磁石体試験片に対し、ショットブラスト加工を行い、前工程の表面加工で生じた試験片表面の酸化層を除去した。この酸化層が除去された磁石体試験片を各区画収容部に1個ずつ収容し(装置全体では合計120個の磁石体試験片を収容)、実験例1と同じ条件で磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成し、磁石体試験片を放冷後、任意に選択した10個の磁石体試験片について、45mm×30mmの両面に形成されたアルミニウム蒸着被膜の膜厚を測定した。その結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004774638
【0049】
表1から明らかなように、実験例1においては、磁石体試験片を区画収容部の中で表裏反転させながら蒸着被膜の形成を行ったことで、磁石体試験片の表裏両面の蒸発部に面する時間が均等化されたことから、その両面に対して均一にアルミニウム蒸着被膜を形成することができた。一方、比較例1においては、両面間で形成されたアルミニウム蒸着被膜の膜厚に大きなばらつきが生じた。
【0050】
実験例2:
図8に示したブラスト加工装置を用いて以下の実験を行った。ここで、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレルは、メッシュの開口率が70%のステンレス製(周面の厚みは0.7mm)で、一辺が50mm×長さ600mmであり、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が正三角形の区画室は、回転軸線に対する垂直方向に設けられたメッシュ金網状仕切り部材(ステンレス製の線状部材を使用して作製)によって10分割されているものである。
実験例1に記載した蒸着装置を用い、実験例1に記載した方法で表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した磁石体試験片を各区画収容部に1個ずつ収容した(装置全体では合計120個の磁石体試験片を収容)。支持部材を2.5rpmで回転させながら、投射材としてGB−AG(商品名:新東ブレーター株式会社製で材質がガラスビーズでJIS粒度♯180相当)を用い、これを投射圧0.2MPaで磁石体試験片に対して10分間投射し、仕上げ加工のためのショットピーニングを行った。その後、任意に選択した10個の磁石体試験片について、45mm×30mmの両面の電子顕微鏡による表面観察(×800)を行い、各面についてピーニングされた面積を算出した。その結果、磁石体試験片を区画収容部の中で表裏反転させながらショットピーニングを行ったことで、磁石体試験片の表裏両面の投射ノズルに面する時間が均等化されたことから、いずれの磁石体試験片も両面も端面も99%以上ピーニングされていることがわかった。
【0051】
比較例2:
実験例2で用いたブラスト加工装置において、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレルの代わりに円筒形バレルを取り付けた装置を用いて以下の実験を行った。ここで、円筒形バレルは、メッシュの開口率が70%のステンレス製(周面の厚みは0.7mm)で、直径110mm×長さ600mmであり、その内部が回転軸線に対する垂直方向に設けられたメッシュ金網状仕切り部材(ステンレス製の線状部材を使用して作製)によって10分割されているものである。
実験例1に記載した蒸着装置を用い、実験例1に記載した方法で表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した磁石体試験片を各区画収容部に1個ずつ収容し(装置全体では合計60個の磁石体試験片を収容)、実験例2と同じ条件で仕上げ加工のためのショットピーニングを行った。その後、任意に選択した10個の磁石体試験片について、45mm×30mmの両面の電子顕微鏡による表面観察(×800)を行い、各面についてピーニングされた面積を算出した。その結果、いずれの磁石体試験片も一方の面は99%以上ピーニングされたが、他方の面については99%以上ピーニングされたものが10個中2個、90%〜99%ピーニングされたものが10個中6個、80%〜90%ピーニングされたものが10個中2個であり、両面間でピーニングの程度に大きなばらつきが生じた。また、端面のピーニングの程度は磁石体試験片間で大きく異なっていた。
【0052】
実験例3:
実験例1で用いた蒸着装置において、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレルの代わりに図11に示した形状の凸レンズ型の筒型バレルを取り付けた装置を用いて以下の実験を行った。ここで、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が図11に示した形状の凸レンズ型の筒型バレルは、メッシュの開口率が71%のステンレス製(周面の厚みは0.7mm)で、長さ600mmであり、内部はステンレス製のメッシュ金網で形成された仕切りによって左右対称に2分割されることにより区画室が形成され、区画室は、回転軸線に対する垂直方向に設けられた隙間を存した渦巻状仕切り部材(ステンレス製の線状部材を使用して作製)によって10分割されているものである。
磁石体試験片に対し、ショットブラスト加工を行い、前工程の表面加工で生じた試験片表面の酸化層を除去した。この酸化層が除去された磁石体試験片を各区画収容部に1個ずつ収容し(装置全体では合計240個の磁石体試験片を収容)、蒸着時間を13分としたこと以外は実験例1と同じ条件で磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成し、磁石体試験片を放冷後、任意に選択した10個の磁石体試験片について、45mm×35mmの両面に形成されたアルミニウム蒸着被膜の膜厚を測定した。その結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
Figure 0004774638
【0054】
表2から明らかなように、磁石体試験片を区画収容部の中で表裏反転させながら蒸着被膜の形成を行ったことで、磁石体試験片の表裏両面の蒸発部に面する時間が均等化されたことから、その両面に対して均一にアルミニウム蒸着被膜を形成することができた。また、いずれの磁石体試験片についてもアルミニウム蒸着被膜表面にメッシュ跡を目視で確認することはできなかった。
【0055】
実験例4:
実験例2で用いたブラスト加工装置において、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレルの代わりに図11に示した形状の凸レンズ型の筒型バレルを取り付けた装置を用いて以下の実験を行った。ここで、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が図11に示した形状の凸レンズ型の筒型バレルは、メッシュの開口率が71%のステンレス製(周面の厚みは0.7mm)で、長さ600mmであり、内部はステンレス製のメッシュ金網で形成された仕切りによって左右対称に2分割されることにより区画室が形成され、区画室は、回転軸線に対する垂直方向に設けられた隙間を存した渦巻状仕切り部材(ステンレス製の線状部材を使用して作製)によって10分割されているものである。
実験例3に記載した蒸着装置を用い、実験例3に記載した方法で表面にアルミニウム蒸着被膜を形成した磁石体試験片を各区画収容部に1個ずつ収容し(装置全体では合計120個の磁石体試験片を収容)、実験例2と同じ条件で仕上げ加工のためのショットピーニングを行った。その後、任意に選択した10個の磁石体試験片について、45mm×35mmの両面の電子顕微鏡による表面観察(×800)を行い、各面についてピーニングされた面積を算出した。その結果、磁石体試験片を区画収容部の中で表裏反転させながらショットピーニングを行ったことで、磁石体試験片の表裏両面の投射ノズルに面する時間が均等化されたことから、いずれの磁石体試験片も両面も端面も99%以上ピーニングされていることがわかった。
【0056】
実験例5:
実験例1で用いた蒸着装置において、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が菱形の筒型バレルの代わりに図12に示した形状の円筒形バレルを取り付けた装置を用いて以下の実験を行った。ここで、回転軸線に対する垂直方向の断面形状が図12に示した形状の円筒形バレルは、メッシュの開口率が71%のステンレス製(周面の厚みは0.7mm)で、長さ600mmであり、内部はステンレス製のメッシュ金網で形成された仕切りによって左右対称に2分割されることにより区画室が形成され、区画室のバレル内周面に5mm角のステンレス製の棒状突出部が設けられているものである。また、区画室は、回転軸線に対する垂直方向に設けられた隙間を存した渦巻状仕切り部材(ステンレス製の線状部材を使用して作製)によって10分割されている。
磁石体試験片に対し、ショットブラスト加工を行い、前工程の表面加工で生じた試験片表面の酸化層を除去した。この酸化層が除去された磁石体試験片を各区画収容部に1個ずつ収容し(装置全体では合計240個の磁石体試験片を収容)、蒸着時間を13分としたこと以外は実験例1と同じ条件で磁石体試験片表面にアルミニウム蒸着被膜を形成し、磁石体試験片を放冷後、任意に選択した10個の磁石体試験片について、45mm×35mmの両面に形成されたアルミニウム蒸着被膜の膜厚を測定した。その結果を表3に示す。
【0057】
【表3】
Figure 0004774638
【0058】
表3から明らかなように、磁石体試験片を区画収容部の中で表裏反転させながら蒸着被膜の形成を行ったことで、磁石体試験片の表裏両面の蒸発部に面する時間が均等化されたことから、その両面に対して均一にアルミニウム蒸着被膜を形成することができた。また、いずれの磁石体試験片についてもアルミニウム蒸着被膜表面にメッシュ跡を目視で確認することはできなかった。
【0059】
【発明の効果】
本発明の乾式表面処理用装置によれば、被処理物が筒型バレル内で表裏反転するので、被処理物の表裏両面の表面処理材料供給部に面する時間が均等化される。従って、特に、平板形状や弓形形状の希土類系永久磁石のような被処理物に対し、その両面に均一に蒸着被膜の形成や表面加工を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置における筒型バレル内での被処理物の挙動を示す図。
【図2】 筒型バレル内での被処理物の挙動を示すその他の図。
【図3】 筒型バレル内での被処理物の挙動を示すその他の図。
【図4】 蒸着装置としての使用例における真空処理室内の模式的正面図。
【図5】 蒸着装置としてのその他の使用例における真空処理室内の模式的正面図。
【図6】 支持部材に支持された筒型バレルの態様を示す模式的斜視図。
【図7】 図6に示した態様において使用される筒型バレルの模式的斜視図。
【図8】 ブラスト加工装置としての使用例における処理室内の模式的正面図。
【図9】 筒型バレル内での被処理物の挙動を示すその他の図。
【図10】 蒸着装置としてのその他の使用例における真空処理室内の模式的正面図。
【図11】 実験例3および4において使用される筒型バレルの断面形状図。
【図12】 実験例5において使用される円筒形バレルの断面形状図。
【図13】 従来の蒸着装置における真空処理室内の模式的正面図。
【図14】 従来の蒸着装置における円筒形バレル内での被処理物の挙動を示す図。
【符号の説明】
5、25、35、55、105、125、155、205、255、305 筒型バレル
6、56、106、126、156、206、256、306 回転軸線
40、60、70、90、140、190、240、290、340 被処理物(平板形状の磁石)
51、101、251、301 真空処理室
57、107、127、157、257 支持部材
58、128、258 支持軸
129 被処理物脱落防止版
130 仕切り
131 仕切り部材
151 ブラスト加工装置処理室
152、153 ローラー
154 投射ノズル
220、270 突出部

Claims (18)

  1. 処理室内に、表面処理材料供給部と、被処理物を収容するための多孔性周面を有する筒型バレルを備え、前記筒型バレルを横設して水平方向の回転軸線を中心に回転させながら被処理物の表面処理を行うための乾式表面処理装置であって、(a)前記筒型バレルが、前記筒型バレルを回転させることで収容された被処理物が前記筒型バレルの内周面に沿って摺動することを停止させるための摺動停止部を有し、前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有する形状とし、前記角部を前記摺動停止部とする、(b)前記筒型バレルの内部が前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状が2以上に分割されることにより形成された複数の区画室からなる、(c)前記筒型バレルが水平方向の回転軸線を中心に回転自在とした支持部材の回転軸線の周方向の外方に環状に複数個支持されている、ことを特徴とする装置
  2. 前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を内角が30°〜100°の角部を少なくとも3つ有する多角形とし、前記角部を摺動停止部としたことを特徴とする請求項記載の装置。
  3. 前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を正三角形としたことを特徴とする請求項記載の装置。
  4. 前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を正方形としたことを特徴とする請求項記載の装置。
  5. 前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を菱形としたことを特徴とする請求項記載の装置。
  6. 前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を少なくともその一部が凸状湾曲している形状としたことを特徴とする請求項1記載の装置。
  7. 前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向の断面形状を楕円型または凸レンズ型としたことを特徴とする請求項記載の装置
  8. 前記筒型バレルの内部が前記筒型バレルの回転軸線に対する垂直方向に設けられた仕切り部材により2以上に分割されていることにより形成された複数の区画収容部からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の装置。
  9. 前記仕切り部材が線状部材から構成される多孔性形状のものであることを特徴とする請求項記載の装置
  10. 前記区画室の回転軸線に対する垂直方向の断面形状を内角が30°〜100°の角部を少なくとも1つ有する形状とし、前記角部を摺動停止部としたことを特徴とする請求項記載の装置。
  11. 前記区画収容部および/または区画室毎に被処理物が1個ずつ収容されることを特徴とする請求項乃至10のいずれかに記載の装置。
  12. 前記多孔性周面がメッシュ状周面であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記多孔性周面がスリット状周面であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の装置
  14. 乾式表面処理用装置が蒸着装置であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の装置。
  15. 乾式表面処理用装置がブラスト加工装置であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の装置。
  16. 請求項1乃至13のいずれかに記載の乾式表面処理用装置を用いて被処理物の処理を行うことを特徴とする乾式表面処理方法。
  17. 前記被処理物が平板形状または弓型形状の希土類系永久磁石であることを特徴とする請求項16記載の乾式表面処理方法。
  18. 前記摺動停止部を支点として被処理物を表裏反転させながら処理を行うことを特徴とする請求項16または17記載の乾式表面処理方法
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