JP4773645B2 - 耐熱性薄肉成形品の射出成形方法 - Google Patents

耐熱性薄肉成形品の射出成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエーテルサルフォンを用いた耐熱性薄肉成形品の射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエーテルサルフォンは、耐熱性(短期耐熱性、長期耐熱性)に優れた性質を有することから、耐熱性が要求される機械部品や電機部品の射出成形や圧縮成形に用いられている。このポリエーテルサルフォンは、耐熱性に優れている反面、成形温度が高く、350℃以上という、通常の熱可塑性樹脂を用いた成形に比してかなり高い成形温度で成形が行われているが、それでも成形に必要な流動性が得にくく、特に薄肉で流動距離が長い成形品の成形に際しては、未充填部分を生じやすい問題がある。成形温度を高めれば、ある程度の対応が可能ではあるが、成形温度を高くし過ぎると、ポリエーテルサルフォン自身や添加剤の熱分解を引き起こしやすくなり、成形品強度の低下、劣化物による異物の発生、金型汚れ、変色などの問題が発生しやすくなる。また、金型の冷却時間が長くなり、成形効率が低下する問題もあり、成形温度を高くすることによる対応には限界がある。
【0003】
従来、成形温度を高めることなく溶融樹脂の流動性を向上させる方法として、可塑剤として作用する二酸化炭素を溶解させる方法が知られている。例えば、特開2001−62862号公報には、非晶性熱可塑性樹脂の射出成形において、予め金型キャビティに、溶融樹脂のフローフロントで発泡が起きない圧力以上に二酸化炭素でカウンタープレッシャを加えた後、二酸化炭素を0.1重量部以上溶解させた溶融樹脂を金型キャビティに射出充填する射出成形方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ポリエーテルサルフォンを用いて耐熱性薄肉成形品を射出成形するに際し、溶融ポリエーテルサルフォンに二酸化炭素を溶解させて流動性を高めることで、未充填部のない型再現性に優れた成形品を得ることが考えられる。
【0005】
しかしながら、ポリエーテルサルフォンに二酸化炭素を溶解させて流動性を高めて射出成形を行うと、得られる成形品が黄ばんだものとなりやすい問題がある。この原因は必ずしも明らかではないが、高い成形温度下において、二酸化炭素とポリエーテルサルフォンが部分的に反応して、酸化を発生させているものと推測される。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、ポリエーテルサルフォンを用いて耐熱性薄肉成形品を射出成形するに際し、二酸化炭素を溶解させて流動性を高めたポリエーテルサルフォンにより、成形品に生じる黄ばみを抑制しつつ、未充填部のない金型再現性のよい成形品を確実に得られるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、一定厚みの平面部を有し、この平面部の厚みをTとし、ゲートから最も離れた該平面部の末端と該ゲート間の距離をLとしたときの両者の比L/Tが70〜200の範囲にあり、しかもTが3mm以下のポリエーテルサルフォン製耐熱性薄肉成形品を成形するに際し、0.2重量%以上の二酸化炭素を熔解させた溶融ポリエーテルサルフォンを、金型温度が100〜160℃で、二酸化炭素によるカウンタプレッシャを加えた金型内に、成形温度340〜390℃、射出速度30〜500mm/secで、しかも射出速度を、射出開始から完了までの間で多段に遅くして射出充填し、樹脂保圧を加えて冷却することを特徴とする耐熱性薄肉成形品の射出成形方法を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、Tが2mm以下であること、カウンタプレッシャが4〜12Mpaであること、耐熱性薄肉成形品が機内食加熱トレーであることをその好ましい態様として含むものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるポリエーテルサルフォン(以下「PES」という。)とは、以下の分子構造を有する非晶性の熱可塑性樹脂をいい、これに各種添加剤や充填材を加えた組成物を含むものである。
【0010】
【化1】
Figure 0004773645
【0011】
本発明は、上記耐熱性に優れたPESを用いて耐熱性薄肉成形品を成形するに適した射出成形方法を提供するもので、特に一定厚みの平面部を有し、しかもこの平面部の厚みをTとし、ゲートから最も離れた該平面部の末端と該ゲート間の距離をLとしたときの両者の比L/Tが70〜200の範囲にあり、しかもTが3mm以下の耐熱性薄肉成形品を成形する場合に適したものである。L/Tが70〜200の範囲にあり、Tが3mm以下の耐熱性薄肉成形品の場合、成形温度及び射出速度の調整のみでは、溶融したPESを未充填部分を残さずに十分充填することは困難であるが、本発明によれば、成形品の黄ばみを抑制しつつ、未充填部のない型再現性に優れた成形品を得ることができる。Tが3mm以下でもL/Tが70未満の場合、特に二酸化炭素を溶解させなくても未充填部分を残すことなく射出成形することが可能で、本発明を適用する意義が薄い。また、Tが3mm以下でL/Tが200を超えると、二酸化炭素を溶解させても、未充填部分を残さないようにするためには、成形温度を高くしたり射出速度を早くしなければならなくなり、得られる成形品の黄ばみが抑制しにくくなる。
【0012】
本発明は、L/Tが上記の範囲でTが2mm以下の場合に効果が顕著となることから、このような耐熱性薄肉成形品の射出成形に適用することが好ましい。L/Tが上記の範囲でTが2mm以下の場合、成形温度及び射出速度の調整のみでは、溶融したPESを未充填部分を残さずに十分充填することは、Tが3mm以下で2mmを超える場合に比してきわめて困難である。
【0013】
本発明においては、上記平面部におけるウエルド発生防止のため、単一ゲートの金型を用いることが好ましいが、平面部に溶融PESを流入させるゲートを複数有する金型を用いることもできる。この場合のLは、ゲートの数をn個、各ゲートについて、ゲートから最も離れた平面部の末端と該ゲート間の距離をそれぞれL1〜Lnとしたときに、L=(L1+L2+…Ln)/nによって求められる値をいう。
【0014】
本発明では、0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解させた溶融PESを用いる。
【0015】
本発明において、溶融PESに溶解されている二酸化炭素は、溶融PESの流動性を高める可塑剤として作用し、薄肉成形品の隅々にまで溶融PESの充填を可能にさせる働きをなす。
【0016】
溶融PESへの二酸化炭素の溶解量は、溶融PESの流動性を顕著に向上させるために0.2重量%以上であることが必要で、好ましくは0.3重量%以上である。また、二酸化炭素の溶解量の上限は特に制限はないが、むやみに二酸化炭素の溶解量を増大させてもさほど溶融PESの流動性は向上しないだけでなく、射出時に溶融PESから二酸化炭素が放出されることによる発泡を抑制するためのカウンタプレッシャが高くなることから、実用的な二酸化炭素の溶解量は5重量%以下で、好ましくは4重量%以下である。
【0017】
本発明において、溶融PESに溶解している二酸化炭素の量は、二酸化炭素を含む溶融PESを用いて射出成形した直後における成形品の重量W1と、PESのガラス転移温度に設定した乾燥機中に24時間放置し、成形品中の二酸化炭素を放散させた後の成形品の重量W2とを求め、両者の差W1−W2から求める。
【0018】
溶融PESに二酸化炭素を溶解させる方法としては、次の2つの方法が好ましい。
【0019】
第1の方法は、予め粒状や紛状のPESを二酸化炭素雰囲気に置き、二酸化炭素を吸収させてから成形機に供給する方法である。この場合、二酸化炭素の圧力や雰囲気温度、吸収させる時間により吸収量が決まる。この方法では、可塑化時にPESが加熱されるに従ってPES中の二酸化炭素の一部が放出されるため、溶融PES中の二酸化炭素量は予め吸収させた量よりも少なくなる。このため、成形機のホッパなどのPESの供給経路も二酸化炭素雰囲気にし、更には吸収時の圧力に近い圧力まで加圧することが好ましい。
【0020】
第2の方法は、射出成形機の射出シリンダ内でPESを可塑化するとき、又は射出シリンダ内の可塑化したPESに二酸化炭素を溶解させる方法で、射出成形機のポッパ付近を二酸化炭素雰囲気にしたり、射出シリンダ内に二酸化炭素を注入する方法である。射出シリンダ内に二酸化炭素を注入し、可塑化したPESに二酸化炭素を溶解させる場合、射出シリンダの中間部からに酸化炭素を注入することが好ましく、特に2ステージからなるベントタイプスクリュを用い、スクリュ溝深さが深く、溶融樹脂圧力が低くなるベント部分を二酸化炭素の注入部とすることが好ましい。また、二酸化炭素の注入後、これを溶融PES中に均一に分散させて溶解させるために、スクリュにダルメージや混練ピンなどのミキシング機構を付けたり、溶融樹脂流路にスタティックミキサを設けることが好ましい。射出成形機としては、インラインスクリュ方式でもスクリュプリプラ方式でもよいが、樹脂を可塑化する押出機部分のスクリュデザインや二酸化炭素の注入位置の変更が容易であることから、スクリュプリプラ方式の射出成形機が好ましい。
【0021】
上記二酸化炭素を溶解させた溶融PESは、金型内への流入時に二酸化炭素が放出されて発泡することを抑制するために、予め二酸化炭素でカウンタプレッシャが加えられた金型内に射出される。カウンタプレッシャのために金型内に供給された二酸化炭素は、射出されて金型内に流入する溶融PESの表面に溶解し、その流動を補助する働きもなす。また、二酸化炭素は、PESに溶解しやすいことから、金型内でPESの表面と金型面との間に閉じ込められて残留してしまうことも防止しやすい。
【0022】
上記二酸化炭素によるカウンタプレッシャは、二酸化炭素を溶解させた溶融PESを金型内に射出するときの発泡を抑制できる圧力に設定されるもので、二酸化炭素の溶解量によっても相違するが、通常4〜12Mpa程度が好ましい。
【0023】
本発明においては、上記カウンタープレッシャを加えやすくするために、金型キャビティに通じる隙間、例えばパーティング面、エジェクタピン周りなどをシールしたシール金型を用いることが好ましい。
【0024】
上記溶融PESの射出は、成形温度340〜390℃、好ましくは360〜380℃、射出速度30〜500mm/sec、好ましくは30〜200mm/secで行われる。成形温度が低すぎると、金型内に未充填箇所が残りやすく、成形温度が高すぎると、成形品が黄ばんだり褐変を生じやすくなる。また、射出速度が遅すぎると、金型内に未充填箇所が残りやすく、射出速度が速すぎると、成形品が黄ばんだり褐変を生じやすくなる。
【0025】
射出速度は、上記範囲内において、多段に制御する。具体的には、射出開始から完了までの間に、射出速度を多段に遅くする。射出速度が速いと金型内への溶融PESの充填がしやすくなる反面、黄ばみを生じやすくなる。特に射出の後半は、金型内での溶融PESの流動性が低下することから、この後半で高速の射出を行うと、金型内での剪断発熱が大きくなって、成形品の黄ばみの原因につながるものと考えられる。上記のように多段に射出速度を遅くすると、比較的流動抵抗の小さい射出前半では、速い射出により金型内への溶融PESの充填を促進することができ、流動抵抗が大きくなる射出後半では、射出速度を遅くすることで剪断発熱を押さえて黄ばみを抑制することができる。
【0026】
溶融PES射出時の金型温度は、100〜160℃、好ましくは120〜140℃である。金型温度が低すぎると、型再現性に優れた耐熱性薄肉成形品が得にくく、金型温度が高すぎると、成形サイクルが長くなって成形効率が低下しやすくなる。
【0027】
溶融PESの射出完了後は、樹脂保圧を加えた状態で冷却を行う。この樹脂保圧とは、射出完了後に、射出シリンダから金型への溶融樹脂の押出圧力を保持することで金型内に圧力を加えることをいう。この樹脂保圧を行うことで、未充填部への溶融PESの押し込みを促進できると共に、冷却に伴うヒケの発生を抑制することができる。樹脂保圧は、3〜20MPaの圧力で、3〜30秒行うことが好ましい。
【0028】
上記樹脂保圧を加えた状態での冷却後、更に取り出し温度までの冷却時間をおいた後、金型を開放することで成形品を取り出すことができる。
【0029】
本発明により成形する耐熱性薄肉成形品としては、機内食加熱トレーが好ましい。この機内食加熱トレーは、航空機内での食事を盛り付けるトレーで、暖かい食べ物の盛り付け部に発熱体を収納できるようにしたトレーである。この機内食加熱トレーは、大型機には何百枚も積み込まれるものであることから、その成形に本発明を適用し、薄いものとすることにより、重量を大幅に減らすことができ、航空機への負担を軽減することができる。
【0030】
【実施例】
次に、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に説明する。
【0031】
まず、実施例及び比較例で用いた材料、使用機材、成形条件、成形対象、評価項目などについて説明する。
【0032】
(1)使用樹脂
樹脂としては、PES(BASF社製「Ultrason・E・1010」)を用いた。
【0033】
(2)二酸化炭素
純度99%以上の二酸化炭素を用いた。
【0034】
(3)成形機
住友重機械工業製「SG125M−HP」を使用した。成形機のスクリュシリンダはL/D=23のベントタイプとし、ベント部分を二酸化炭素で加圧できるようにし、供給する二酸化炭素の圧力を減圧弁で一定に保つことで、溶融PESに溶解する二酸化炭素量を制御した。可塑化から射出開始までの間、スクリュ背圧として、溶融PESが発泡してスクリュが後退しない最低限の圧力を設定した。
【0035】
(4)二酸化炭素の溶解条件
射出シリンダのベント部に二酸化炭素を10MPaで供給して、溶融PESに二酸化炭素を溶解させた。
【0036】
(5)二酸化炭素の溶解量の測定
成形直後の成形品の重量W1を測定した後、成形品をPESのガラス転移温度(225℃)に設定した乾燥機中に24時間放置し、成形品中の二酸化炭素を放散させた後の成形品の重量W2を求め、両者の差W1−W2から求めた。
【0037】
(6)成形対象
厚さ0.7mm、幅55mm、長さ85mmの平板(成形品A)と、厚さ2mm、幅60mm、長さ120mmの平板(成形品B)の2種類とした。
【0038】
(7)評価項目
型再現性:得られた成形品を目視にて観察し、未充填箇所が観察されないものを○、未充填箇所が観察されたものを×とした。
【0039】
ヤケ、色ムラ:得られた成形品を目視にて観察し、ヤケや色ムラが観察されないものを○、ヤケや色ムラが観察されたものを×とした。
【0040】
黄色度(YI):下記式によって求めた。但し、YIは測定資料の黄色度、X,Y,Zは資料のXYZ表色系における三刺激値である。
【0041】
YI={100(1.28X−1.06Z)}/Y
【0042】
実施例1
1.0重量%の二酸化炭素を溶解させた溶融PESを用い、金型に二酸化炭素で10MPaのカウンタープレッシャを加えて成形品Aの射出成形を行った。
【0043】
溶融PESの射出温度(成形温度)は375℃、金型温度は120℃とした。
【0044】
射出は、前半を100mm/secの速度で行い、後半を3.5mm/secの速度とした。
【0045】
得られた成形品Aの評価結果を表1に示す。
【0046】
参考例1
射出開始から完了まで100mm/secの射出速度とした以外、実施例1と同様にして成形品Aの成形を行った。
【0047】
結果を表1に示す。
【0048】
比較例1
二酸化炭素を溶解させなかった他は実施例1と同様にして成形品Aの成形を行った。
【0049】
結果を表1に示す。
【0050】
比較例2
二酸化炭素を溶解させず、射出速度を700mm/secから3.5mm/secに変化させた他は実施例1と同様にして成形品Aの成形を行った。
【0051】
結果を表1に示す。
【0052】
参考例2
1.0重量%の二酸化炭素を溶解させた溶融PESを用い、金型に二酸化炭素で10MPaのカウンタープレッシャを加えて成形品Bの射出成形を行った。
【0053】
溶融PESの射出温度(成形温度)は360℃、金型温度は110℃とした。
【0054】
射出速度は、射出開始から完了まで50mm/secの一定速度とした。
【0055】
得られた成形品Bの評価結果を表2に示す。
【0056】
実施例4
射出速度を30mm/secとした他は参考例2と同様にして成形品Bの成形を行った。
【0057】
結果を表2に示す。
【0058】
比較例3
二酸化炭素を溶解させなかった他は参考例2と同様にして成形品Bの成形を行った。
【0059】
結果を表2に示す。
【0060】
比較例4
二酸化炭素を溶解させず、溶融PESの射出温度を400℃とした他は参考例3と同様にして成形品Bの成形を行った。
【0061】
結果を表2に示す。
【0062】
【表1】
Figure 0004773645
【0063】
【表2】
Figure 0004773645
【0064】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したとおりのものであり、ポリエーテルサルフォンを用いて耐熱性薄肉成形品を射出成形するに際し、二酸化炭素を溶解させて流動性を高めたポリエーテルサルフォンにより、成形品に生じる黄ばみを抑制しつつ、未充填部のない金型再現性のよい成形品を得ることができるものである。

Claims (4)

  1. 一定厚みの平面部を有し、この平面部の厚みをTとし、ゲートから最も離れた該平面部の末端と該ゲート間の距離をLとしたときの両者の比L/Tが70〜200の範囲にあり、しかもTが3mm以下のポリエーテルサルフォン製耐熱性薄肉成形品を成形するに際し、0.2重量%以上の二酸化炭素を熔解させた溶融ポリエーテルサルフォンを、金型温度が100〜160℃で、二酸化炭素によるカウンタプレッシャを加えた金型内に、成形温度340〜390℃、射出速度30〜500mm/secで、しかも射出速度を、射出開始から完了までの間で多段に遅くして射出充填し、樹脂保圧を加えて冷却することを特徴とする耐熱性薄肉成形品の射出成形方法。
  2. Tが2mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性薄肉成形品の射出成形方法。
  3. カウンタプレッシャが4〜12Mpaであることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱性薄肉成形品の射出成形方法。
  4. 耐熱性薄肉成形品が、機内食加熱トレーであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の耐熱性薄肉成形品の成形方法。
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