JP4772286B2 - バッテリ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、1次電池または2次電池として使用されるバッテリ手段(以下、単に「バッテリ」という)を有するバッテリユニット、そのバッテリユニットを有するバッテリ装置、医療機器および内視鏡に関し、特に高温状態を含む外部環境にも耐性を有するバッテリユニット、そのバッテリユニットを有するバッテリ装置、医療機器および内視鏡装置に関するものである。
たとえば、従来の乾電池などのバッテリは、所定の装置に設けられた正極および負極の電極を備えたバッテリ収容ケースに収容されており、これら電極および電極に繋がる導電線などを介して電気的に接続された所定の機能を実行する機能実行手段としての負荷装置に電力を供給することで、この機能実行手段の駆動を可能にしている。
ところが、近年では、このような構成のバッテリを高温状態の外部環境下に配置したり、高温状態の外部環境下で使用する状況が発生する場合が考えられる。このような状況としては、バッテリを、たとえば被検体に対する医療行為に使用する際に、滅菌を必要とする場合、高温や低温下での工業用に使用する場合、温度条件の厳しい宇宙環境で使用する場合などが考えられる。このような場合には、一般的に用いられている、たとえば熱伝導性のあるステンレス鋼などの金属やプラスチック材質のバッテリ収容ケースにバッテリを収容する構成では、外部からの熱がバッテリに伝達されてしまって、電池の性能が劣化することがあり、高温状態に対応することが困難であった。たとえば、機能実行装置として特許文献1に示す医療用の内視鏡装置においては、このバッテリ収容ケースを熱伝導性の高い金属やプラスチック材質で構成し、このバッテリ収容ケースにバッテリを収容して、負荷装置であるランプとバッテリを電気的に接続させて、ランプに電力を供給するように構成されている。
この内視鏡装置では、このランプからの出射光をライトガイドファイバなどに導光し、ライト部先端側の照明窓からこの導光された照明光を出射させて、被検者の被検部位である胃、大腸などの臓器の内部(体腔内)を照明し、その反射光を内視鏡装置に取り込むことで、医者もしくは看護士による観察を可能にしていた。
特開平9−56672号公報
しかしながら、現状の医療においては、たとえば高温度と圧力を加えた加圧水蒸気を生成し、この水蒸気によって、内視鏡装置を蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)してから、被検者に対して使用する状況が生じる場合がある。このオートクレーブ滅菌では、たとえば135℃に加熱され、かつ2.2気圧に加圧された加圧水蒸気で、内視鏡装置を20分間加熱して滅菌するので、この20分間の加熱の間に加圧水蒸気による熱がバッテリ収容ケースを介してバッテリに伝わり、電池に悪影響を与えて電池の性能を劣化させる場合がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、外部環境が加圧水蒸気による高温状態においてもバッテリの性能を劣化させることなく、この外部環境の高温状態に良好に対応できるバッテリユニット、そのバッテリユニットを有するバッテリ装置、医療機器および内視鏡装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるバッテリユニットは、電極部を有するバッテリ手段と、前記バッテリ手段を収容可能な収容空間を形成する収容部と、前記収容部と係合して前記収容空間を気密空間として形成する気密空間形成手段と、前記係合部分に設けられ、外部から加わる圧力による前記収容空間の内部と外部との圧力差に応じて、当接する被シール部材との間の当接力が変化するシール部材と、を有することを特徴とする。
また、発明にかかるバッテリユニットは、電極部を有するバッテリ手段と、前記バッテリ手段を収容可能な収容空間を形成する収容部と、前記収容部と係合して前記収容空間を気密空間として形成する気密空間形成手段と、前記係合部分に設けられ、加わる熱によって膨張して、当接する被シール部材との間の当接力が変化するシール部材と、を有することを特徴とする。
また、発明にかかるバッテリ装置は、外部側から内部側への熱伝導が低減される熱伝導低減領域を形成するための熱伝導低減領域形成手段と、電極部を有し、前記熱伝達低減領域に配置されるバッテリ手段と、前記熱伝導低減領域形成手段と前記バッテリ手段とから構成されるバッテリユニットを収容可能な収容空間を形成する収容部と、前記電極部を介して前記バッテリユニットから供給される電源により動作する機能実行手段と、前記収容部と係合して前記収容空間を気密空間として形成する気密空間形成手段と、前記係合部分に設けられ、外部から加わる圧力による前記収容空間の内部と外部との圧力差に応じて、当接する被シール部材との間の当接力が変化するシール部材と、を有することを特徴とする。
また、発明にかかるバッテリ装置は、外部側から内部側への熱伝導が低減される熱伝導低減領域を形成するための熱伝導低減領域形成手段と、電極部を有し、前記熱伝達低減領域に配置されるバッテリ手段と、前記熱伝導低減領域形成手段と前記バッテリ手段とから構成されるバッテリユニットを収容可能な収容空間を形成する収容部と、前記電極部を介して前記バッテリユニットから供給される電源により動作する機能実行手段と、前記収容部と係合して前記収容空間を気密空間として形成する気密空間形成手段と、前記係合部分に設けられ、加わる熱によって膨張して、当接する被シール部材との間の当接力が変化するシール部材と、を有することを特徴とする。
また、発明にかかる内視鏡装置は、外部側から内部側への熱伝導が低減される熱伝導低減領域を形成するための熱伝導低減領域形成手段と、電極部を有し、前記熱伝達低減領域に配置されるバッテリ手段と、前記熱伝導低減領域形成手段と前記バッテリ手段とから構成されるバッテリユニットを収容可能な収容空間を形成する収容部と、前記電極部を介して前記バッテリユニットから供給される電源により動作する機能実行手段と、前記収容部と係合して前記収容空間を気密空間として形成する気密空間形成手段と、前記係合部分に設けられ、外部から加わる圧力による前記収容空間の内部と外部との圧力差に応じて、当接する被シール部材との間の当接力が変化するシール部材と、前記バッテリユニットと前記収容部と前記機能実行手段と前記気密空間形成手段と前記シール部材とから構成されるバッテリ装置と、を有することを特徴とする。
また、発明にかかる内視鏡装置は、外部側から内部側への熱伝導が低減される熱伝導低減領域を形成するための熱伝導低減領域形成手段と、電極部を有し、前記熱伝達低減領域に配置されるバッテリ手段と、前記熱伝導低減領域形成手段と前記バッテリ手段とから構成されるバッテリユニットを収容可能な収容空間を形成する収容部と、前記電極部を介して前記バッテリユニットから供給される電源により動作する機能実行手段と、前記収容部と係合して前記収容空間を気密空間として形成する気密空間形成手段と、前記係合部分に設けられ、加わる熱によって膨張して、当接する被シール部材との間の当接力が変化するシール部材と、前記バッテリユニットと前記収容部と前記機能実行手段と前記気密空間形成手段と前記シール部材とから構成されるバッテリ装置と、を有することを特徴とする。
また、発明にかかるバッテリユニット、バッテリ装置または内視鏡装置は、上記発明において、前記シール部材は、内部に前記熱によって膨張する形状記憶材料を有することを特徴とする。
本発明にかかるバッテリユニットは、バッテリ手段を収容する収容部と係合して、収容空間を気密空間として形成するとともに、この係合部分に被シール部材と当接するシール部材を設け、シール部材と被シール部材との間の当接力を、外部から加わる圧力による前記収容空間の内部と外部との圧力差に応じて変化させるので、気密空間内の気密性を高めることができ、これにより外部環境が加圧水蒸気による高温状態においても、内部の気密性を高めて、高温の水蒸気の侵入を防ぐことができ、バッテリの性能を劣化させることがないという効果を奏する。
また、本発明にかかるバッテリユニットは、バッテリ手段を収容する収容部と係合して、収容空間を気密空間として形成するとともに、この係合部分に被シール部材と当接するシール部材を設け、シール部材と被シール部材との間の当接力を、外部から加わる熱の膨張によって変化させるので、気密空間内の気密性を高めることができ、これにより外部環境が加圧水蒸気による高温状態においても、内部の気密性を高めて、高温の水蒸気の侵入を防ぐことができ、バッテリの性能を劣化させることがないという効果を奏する。
以下に、本発明にかかるバッテリユニット、そのバッテリユニットを有するバッテリ装置、医療機器および内視鏡装置の実施の形態を図1〜図14の図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施の形態が可能である。
(実施の形態1)
図1は、本発明にかかるバッテリ装置を用いる携帯型内視鏡装置の構成の一例を示す斜視図である。図において、内視鏡装置1は、液体の漏れや透過を防ぐ水密構造の内視鏡2と、この内視鏡2に着脱自在に装着されて電気的に接続されるバッテリ装置3とで構成されている。また、この内視鏡2には、バッテリ装置3の代わりに、図示しないライトガイドケーブルを着脱自在に装着させることも可能である。
この内視鏡2は、一端に設けられた接眼部21と、この接眼部21が取り付けられる取り付け側に設けられた操作部22と、この操作部22の他端に設けられ、被検体内に挿入される細長の円筒形状の挿入部23とを有する。この取り付け側の操作部22の側面には、ライトガイド口金22aが突出して設けられており、バッテリ装置3の接続部31が着脱自在に接続される。また、この操作部22の側面には、異なる位置に、挿入部23先端の湾曲動作の操作を行うための湾曲操作レバー22bと、吸引操作を行うための吸引ボタン22cとがそれぞれ突設されている。この吸引ボタン22cの側面には、内視鏡2内に設けられた吸引チャンネル(図示せず)に連通する吸引口金22dが突出しており、たとえばこの吸引口金22dにチューブを取り付け、このチューブを介して所定の吸引装置に接続させ、上述した吸引ボタン22cを適宜操作することで、挿入部23、吸引チャンネルおよび吸引口金22dを介して体腔内の液体などの吸引排出を行うことができる。
また、この操作部22には、内視鏡2を保持して固定するために、医者などが把持する把持部22eが設けられている。この操作部22において、挿入部23が取り付けられる取り付け側には、鉗子を挿入するための鉗子挿入口22fが突設されており、この鉗子挿入口22fは、通常鉗子栓22gで閉塞されている。また、鉗子挿入口22fの対向側には、たとえば通気口金22hが設けられ、この通気口金22hから内視鏡2内部に空気を送入することによって、内視鏡2の水漏れ検査を行うことが可能となる。
被検体内に挿入される挿入部23は、先端に設けられた硬質の先端部23aと、操作部22の操作によって湾曲動作を行う湾曲部23bと、柔軟性を有する可撓管23cとを備え、これらの部位は一列に連なるように構成されている。
挿入部23内には、バッテリ装置3から出射された照明光を導くためのライトガイドファイバ(図示せず)が内装されている。このライトガイドファイバの一端は、操作部22内部で屈曲され、ライトガイド口金22a内に固定されている。また、このライトガイドファイバの他端は、挿入部23の先端に設けられた照明窓23dに固定されている。したがって、内視鏡装置1は、バッテリ装置3から出射された照明光を、ライトガイド口金22aからライトガイドファイバを通って、照明窓23dから外部に照射でき、これにより挿入された被検体の体腔内を照明することが可能となる。また、ライトガイド口金22aの外周面には、接続用の雄ネジ部22iが設けられている。
図2は、図1に示した操作部22とバッテリ装置3の接続部31の外観を説明するための図である。図1、図2において、バッテリ装置3の接続部31は、外周面に設けられた接続環31aを有し、接続環31aは、内周面に形成されている雌ネジ部31bと、雌ネジ部31bの外周面を被覆するネジカバー31cとを備えている。この接続環31aは、円筒形状の接続口金31dの外周面を囲繞するように設けられ、かつ接続口金31dの長手方向の移動が一定の範囲で移動可能なように規制された状態で、この接続口金31dに取り付けられている。そして、この雌ネジ部31bが、ライトガイド口金22aの外周面に設けられた雄ネジ部22iと螺合するように構成されている。
また、接続口金31dの外周面には、水密リング31eが周設されており、接続部31をライトガイド口金22aに接続させる時に、この水密リング31eがライトガイド口金22aの接続筒22jの内周面に密着している。すなわち、このバッテリ装置3の接続環31aを所定方向に回転させ、ライトガイド口金22aの雄ネジ部22iと接続環31aの雌ネジ部を螺合させることで、内視鏡2のライトガイド口金22aに接続環31aが螺合固定され、かつ接続筒22jと接続口金31dが水密リング31eによって密着されて、内視鏡2とバッテリ装置3が一体に組み合わされることとなる。この構成により、この連結部での水密が確保される。
図3は、図1に示したバッテリ装置3の実施の形態1のA−A断面の概略を示す図であり、図4は、同じく実施の形態1のB−B断面の概略を示す図であり、図5は、図1に示したバッテリ装置の接点の一部断面を示す断面図である。これらの図において、バッテリ装置3は、横長の長方体形状の枠体からなるランプを収容するランプ収容部32と、バッテリユニットを収容するバッテリユニット収容手段であり、バッテリユニット収容空間を形成する内面を有する縦長の長方体形状からなる枠体からなるバッテリユニット収容部33とを備える。
バッテリユニット収容部33の内部には、後述するバッテリ34を含むバッテリユニット33aのバッテリユニット正電極33p1と接触して電気的に接続される円柱形状の接続端子32eが突起して設けられている。
ランプ収容部32は、接続端子32eと電気的に接続するとともに、バッテリ手段としてのバッテリ34から接続端子32eを介して供給される電源をランプ32aに供給して、ランプ32aを点灯させるモード、ランプ32aへの電源供給を遮断することで、ランプを消灯するモード、図示しない電力供給手段から充電用接続端子32fを介してバッテリ34を充電するモード、のモード切換えを行うスイッチ32dと、スイッチ32dがランプ32aを点灯するモードに選択されたときに、ランプ32aに供給する電源電圧をランプ32aの点灯に適切な一定の電圧である駆動電圧に変換する電源回路32cと、バッテリ34から電源電圧の供給を受けて機能する機能実行手段としてのランプ32aと、ランプ32aから出射される照明光を集光する集光レンズ32bと、を収容している。
また、ランプ収容部32の枠体には、スイッチ32dおよびバッテリ34に電気的に接続される電力供給手段から充電を行うか、もしくは充電チェックを行うための充電用接続端子32fと、内視鏡2との接続時に電気的に導通する接点32gとが、ランプ収容部32の枠体側面を貫通して設けられている。ランプ32aは、スイッチ32dおよび接続端子32eを介して、バッテリユニット33aのバッテリユニット正電極33p1と、また接点32gを介して、バッテリユニット33aのバッテリユニット負電極33q1と接続されている。スイッチ32dは、バッテリ装置3の外部から切換え操作が可能なように構成されている。
接続端子32e,32fおよび接点32gは、少なくとも通常の電気接点として用いられる金属の接点に対しては熱伝導率の低く、かつ導電性のあるゴムや樹脂などの部材で形成されている。たとえば、これら部材は、シリコンゴム(信越化学工業株式会社製の製品番号がKE3801M−Uのシリコンゴム、これを「熱伝導低減導電部材」と定義する)などから形成されている。また、接続端子32f及び接点32gは、接続環31a側のランプ収容部32の枠体側面に配置されている。これら部材のうち、充電用接続端子32fは、たとえば外部に設けられたバッテリの充電状態をチェックする充電状態モニタ回路(図示せず)が、接続環31aによってバッテリ装置3に取り付けられた時に、この充電状態モニタ回路とバッテリ34が充電用接続端子32fを介して電気的に接続される。これによって、充電状態モニタ回路がバッテリ34の充電状態をチェックすることが可能となる。また、このスイッチ32dの接点も、上述した熱伝導低減導電部材のシリコンゴムで形成されていても良く、さらに、その途中の回路、たとえば配線の一部も、熱伝導低減導電部材のシリコンゴムで形成することが可能である。
また、接点32gは、バッテリ装置3が接続環31aによって、内視鏡2に取り付けられた時に電気的に導通して、バッテリ34からランプ32aへの電源供給を可能にしている。すなわち、図5に示すように、バッテリ装置3の接点32gには、バッテリ34のバッテリ負電極34bと電気的に接続される接点ピン32g1と、接点ピン32g1を付勢させて外部に突出させるスプリング32g2が設けられている。また、このバッテリ装置3の接点32gに対向する内視鏡2の所定位置には、突起22kが設けられており、バッテリ装置3が内視鏡2に取り付けられた時に、図5(a)に示すように、この突起22kが接点32gの接点ピン32g1に当接して、接点ピン32g1をバッテリ装置3内部に押下する。この押下によって、接点ピン32g1とランプ32a側の電路32a1およびバッテリユニット負電極33q1側の電路32a2とが接触して、バッテリ34からランプ32aへの電源供給が可能となる。また、バッテリ装置3が内視鏡2から取り外された時には、図5(b)に示すように、この突起22kと接点32gとの当接が解除され、接点32gが元の位置に戻るので、接点32gとランプ32a側の電路32a1およびバッテリユニット負電極33q1側の電路32a2とが非接触となって、バッテリ34からランプ32aへの電源供給ができなくなる。
したがって、この実施の形態では、スイッチ32dがオン状態で、かつバッテリ装置3が内視鏡2に取り付けられた時に、初めてバッテリユニット33aからランプ32aへの電源供給が行われ、このランプ32aから照明光が出射されることとなる。集光レンズ32bは、接続口金31d内に配置され、ランプ32aからの照明光を集光して、内視鏡2内のライトガイドファイバに出射させている。また、このような構成において、たとえば接点ピン32g1を上述した熱伝導低減導電部材のシリコンゴムで形成させても良く、また突起22kを後述する熱伝導低減絶縁部材で形成させても良い。
バッテリユニット収容部33は、バッテリ34を含む、たとえば2つの円筒形状のバッテリユニット33aと、このバッテリユニット33aを収容する収容部である内部空間を形成する内面を有する略円筒形状の枠体で構成される収容ケース33bと、収容ケース33bの内面に突起して設けられて、バッテリユニット33aに設けられたバッテリユニット正電極33p1が接続端子32eと接触する内部空間の所定の位置に、バッテリユニット33aを支持して固定する支持手段としての複数のリブ33cと、バッテリユニット33aに設けられたバッテリユニット負電極33q1と接続される接続端子33dと、バッテリユニット収容部33の外表面に設けられ、接点32gと接続端子33dとの電路間に接続される温度スイッチ33eとを備える。なお、収容ケース33bも、熱伝導率の低い部材で構成すれば、本発明にかかる熱伝導低減手段の機能を有することになる。
リブ33cは、支持手段としての機能を有し、かつバッテリユニット33aおよび収容ケース33bとともに、バッテリユニット33aの外面と収容ケース33bとの間に熱伝導低減手段である空気層33fを形成する空間形成手段としての機能も有する。この空気層33fは、円筒形状のバッテリユニット33aを囲繞するように、設けられており、バッテリ装置3の外部から収容ケース33bを介してバッテリユニット33aに熱が伝導することを防いでいる。
また、リブ33cは、形状が略半円柱形状で、熱伝導率の低い部材で構成されており、収容ケース33bからリブ33cを介してバッテリユニット33aに熱が伝導することを防いでいる。したがって、リブ33cは、この形成された空気層33fとともに、外部からバッテリユニット33aへの熱伝導を低減させている。接続端子33dは、舌片形状の板バネからなっており、一端が後述する隔壁33hに固定され、他端が板バネの付勢力によって、バッテリユニット33aのバッテリユニット負電極33q1と接触が容易なように構成されている。また、温度スイッチ33eは、バッテリユニット収容部33の外表面に配設され、外部温度が所定の温度になると、オン状態になって接点32gと接続端子33dとの間の電路を導通させている。この構成により、バッテリユニット33aからランプ32aへの電路が導通して、バッテリユニット33aからランプ32aへの電源供給が可能となる。
また、バッテリユニット収容部33は、バッテリユニット33aの下方に、外部の電源供給装置(図示せず)から発振される給電用信号を電磁誘導によって取り込む給電用コイル33gと、取り込んだ給電用信号から電力を再生し、かつ再生した電力を昇圧してバッテリユニット33aに供給する再生昇圧回路(図示せず)とを備え、この給電用コイル33gおよび再生昇圧回路は、電源供給手段を構成している。給電用コイル33gは、図3に示すように、バッテリユニット33aの下方に配置された、断面がコ字形状で上面が略円形の隔壁33hによって隔てられた、収納部33i内の台座33jに巻回されて設けられており、給電用コイル33gと電気的に接続される再生昇圧回路は、収容ケース33b内に設けられている。なお、隔壁33hは、収容ケース33bの底面を形成している。また、隔壁33hも、熱伝導率の低い部材で形成されれば、構成上なお良い。
この構成により、給電用コイル33gによって取り込まれた給電用信号は、再生昇圧回路によって電力として再生され、さらに電位をバッテリユニット33a内のバッテリ34の電位にまで昇圧された後に、バッテリ34に蓄積される。このように、バッテリ装置3は、外部からの電磁誘導によって電源が供給される構成を有する。なお、本発明では、給電は実施の形態に示した電磁誘導方式に限るものではなく、マイクロ波を用いるものでも良い。
また、バッテリユニット収容部33は、収容ケース33bの内周面の上端部に設けられた略円柱形状の係合部材33rを有し、この係合部材33rは、バッテリユニット収容部33と係合して収容空間である空気層33fを気密空間として形成する気密空間形成手段としての機能を有している。この係合部材33rの外周面には、断面がくさび形状の溝33r1が無端状に設けられており、この溝33r1内には、収容ケース33bの内周面と係合部材33rの外周面との間に当接するシール部材としてのOリング33sが設けられている。この構成において、収容ケース33bと係合部材33rは、被シール部材としての機能も有する。
このOリング33sは、たとえばシリコンゴムなどで製造されており、図6に示すように、収容ケース33bと係合部材33rとの間に介在する隙間Dから加わる外圧に対して、所定のつぶし代が設けられている。このような構成において、たとえば、このバッテリ装置3にオートクレープ滅菌を施すと、ランプ収容部32の枠体方向から隙間Dに2.2気圧の加圧水蒸気が流入し(図6(a)参照)、この加圧がOリング33sに加わって、Oリング33sを溝33r1のテーパー部33r2の方向に押圧する(図6(b)参照)。この実施の形態では、外部から加わる外圧と収容ケース33bの内圧との圧力差に応じて、Oリング33sが当接する収容ケース33bおよび係合部材33rとの当接力が変化するように、Oリング33sが変形される。
これによって、この実施の形態では、収容ケース33bの内周面および係合部材33rの外周面とOリング33sとの密着性が向上し、収容ケース33b内部の気密性を高めることができ、たとえば外部環境が加圧水蒸気による高温状態においても、収容ケース33b内部の気密性を高めて、高温の水蒸気の侵入を防ぐことができ、バッテリの性能を劣化させることがなく、外部環境の加圧水蒸気による高温状態に良好に対応できる。
さらに、バッテリユニット収容部33および収容ケース33bは、このバッテリユニット収容部33の外面と収容ケース33bの外面との間に熱伝導低減手段である空気層33kを形成する空間形成手段としての機能を有する。この空気層33kは、収容ケース33bを囲繞するように形成されている。この構成により、バッテリ装置3は、二重の空気層33f,33kを有して、外部からバッテリユニット33aへの熱伝導を低減している。なお、この発明では、空気層33kの代わりに、バッテリユニット収容部33と収容ケース33b間に真空層を形成することも可能であり、33fを真空層に形成することも可能である。また収容ケースから突出される長方体形状の複数の仕切壁33lによって、この層を仕切ることも可能であり、この構成によって熱伝導を低減できるとともに、バッテリ装置3の内部強度を高めることができる。
図7は、図3に示したバッテリユニット33aの構成の実施の形態1を示す断面図である。なお、以下の図において、図1〜図6の構成部分と同様の構成部分に関しては、説明の都合上、同一符号を付記するものとする。図4、図7において、バッテリユニット33aは、たとえば単三の乾電池からなるバッテリ34を取り囲んでカバーする熱伝導低減手段としての、カバー33mと、このカバー33mが収容される、本発明にかかる収容部としてのユニット収容部33nと、本発明にかかる電極部としてのバッテリ34のバッテリ正電極34aおよびバッテリ負電極34bと接続する、本発明にかかる導電手段としての、電極部材33p,33qとを備える。この電極部材33pは、バッテリユニット33aの外表面に設けられた本発明にかかる電極部材としての、たとえば肉薄の円板形状のバッテリユニット正電極33p1と、このバッテリユニット正電極33p1とバッテリ34のバッテリ正電極34aとを電気的に接続させる導電線33p2とを備える。また、電極部材33qは、バッテリユニット33aの外表面に設けられた本発明にかかる電極部材としての、たとえば肉薄の円板形状のバッテリユニット負電極33q1と、このバッテリユニット負電極33q1とバッテリ34のバッテリ負電極34bとを電気的に接続させる導電線33q2とを備える。
これら電極33p1,33q1とユニット収容部33n間には、リング形状の空隙Cが設けられ、電極33p1,33q1とユニット収容部33nが直接接触して、バッテリ34がショートしないように構成されている。これら電極33p1,33q1は、上述した接続端子32e,32fおよび接点32gと同様に、少なくとも通常の電気電極として用いられる金属の接点に対しては熱伝導率の低く、かつ導電性のあるゴムや樹脂などの部材で形成されている。なお、本発明では、カバー33mを絶縁体により形成することで、空隙Cを設けないようにしても良い。また、この実施の形態では、単三型の電池を想定したが、本発明ではこれに限らず、電池の種類はどのようなものを使用しても良い。
カバー33mは、たとえば熱伝導率の低い材料である発泡スチロールからなる熱伝導低減部材により構成されるので、収容ケース33bからバッテリ34に熱が伝導することを防いでいる。また、カバーの強度が十分に高い場合には、このバッテリユニット33aは、ユニット収容部33nを必ずしも備える必要はない。このような構成により、バッテリユニット33aは、バッテリ34への熱伝導を低減させ、かつバッテリ装置の軽量化を図ることができ、操作者による操作性の向上の一助とすることができる。
このように、この実施の形態では、バッテリを熱伝導低減手段であるカバーで囲繞し、さらにバッテリと接続される電極部材の電極およびバッテリと外部機器とを接続する接続端子や接点など、一般にバッテリへの熱伝導作用がある部材を、熱伝導率の低く、かつ導電性のある部材で形成させたので、外部環境が高温状態においてもバッテリの性能を劣化させることなく、外部環境の高温状態に良好に対応できる。
図8は、図3に示したOリングの内部構成の他例を示す内部構成図であり、図9は、図8に示したOリングのC−C断面を示す断面図である。図8において、たとえばシリコンゴムなどで構成されるOリング33sは、内部の長手方向に無端に設けられたリング形状の形状記憶材料33s1と、Oリング33sの上記長手方向に直交する内部の円周方向に設けられ、この形状記憶材料33s1と一部が接続されるC字形状の複数の形状記憶材料33s2とを有する。各形状記憶材料33s2は、所定距離隔ててOリング33s内に設けられている。
これら形状記憶材料33s1,33s2は、加わる熱に応じて、膨張する性質を有しており、たとえばオートクレーブ滅菌の際に135℃に加熱されると、図9に示すように、膨張してOリング33sの径全体を太くするように変形する。したがって、この形状記憶材料33s1,33s2を内在するOリングを、図3に示した係合部材33rの溝33r1に当接させれば、オートクレープ滅菌の際に、外部から加わる熱によって膨張し、Oリングの径が大きくなってOリング全体が太くなり、この結果、Oリング33sが当接する収容ケース33bおよび係合部材33rとの当接力が変化するように、Oリング33sが変形される。
このように、Oリングの径が大きくなることによって、この実施の形態では、収容ケース33bの内周面および係合部材33rの外周面とOリング33sとの密着性が向上し、収容ケース33b内の気密性を高めることができ、たとえば外部環境が加圧水蒸気による高温状態においても、内部の気密性を高めて、高温の水蒸気の侵入を防ぐことができ、バッテリの性能を劣化させることがなく、外部環境の加圧水蒸気による高温状態に良好に対応できる。
(実施の形態2)
図10は、図3に示したバッテリユニット収容部33の構成の実施の形態2を示す断面図である。図10において、バッテリユニット収容部33は、一端が開口し、このバッテリユニット収容部33の開口側に、たとえば蝶番式のコイルスプリング33tで開閉自在に収容部33の開口側に付勢するように連結された、断面凸形状の蓋体33uを備える。そして、この蓋体33uを開放状態にすることによって、バッテリユニット33aの交換を行えるように構成している。
この蓋体33uは、外周面に当接するシール部材としての中空のリング形状で、かつ断面が長方体のパッキン33vを有する。そして、この蓋体33uは、たとえば図示しないバックル式のロック機構によってバッテリユニット収容部33に一体的に固定されている。また、蓋体33uの開放時に、収容ケース33b内にバッテリユニット33aを収納し、蓋体33uを閉めたときに、パッキン33vがバッテリユニット収容部33の開口側縁部の内周面に当接するとともに、蓋体33uの底面33u1が収容ケース33bの開口側縁部に当接する。この蓋体33uは、バッテリユニット収容部33および収容ケース33bと当接して、収容空間である空気層33f,33kを気密空間として形成する気密空間形成手段としての機能を有している。
また、蓋体33uを閉めたときに、蓋体33uの底面33u1に設けた導電性の接続端子33u2が、バッテリユニット33aの図示しないバッテリユニット負電極33q1と接触して、ランプ32aなどの機能実行手段と電気的に接続されている。この構成において、収容ケース33bと蓋体33uは、被シール部材としての機能も有している。
また、このパッキン33vは、実施の形態1で示したOリング33sと同様に、たとえばシリコンゴムなどで製造されており、図11の拡大断面図に示すように、蓋体33uの上面に加わる外圧に対して、その外圧の加わる方向に所定のつぶし代W=H−hが設けられている。なお、Hは、外圧が通常の1気圧時のパッキン33vの高さで(図11(a)参照)、hは、たとえばオートクレーブ滅菌の際の外圧が2.2気圧の時のパッキン33vの高さである(図11(b)参照)。
このような構成において、たとえば、このバッテリ装置3にオートクレープ滅菌を施すと、蓋体33uの上面に加圧水蒸気による外圧が加わって、パッキン33vをバッテリユニット33aの方向に押圧する。その際に、外部から加わる圧力と収容ケース33bの内圧との圧力差に応じて、パッキン33vがバッテリユニット収容部33の内周面と蓋体33uの外周面に当接し、この結果、パッキン33vとバッテリユニット収容部33および蓋体33uとの当接力が変化するように、パッキン33vが変形される。
これによって、この実施の形態では、バッテリユニット収容部33の内周面および蓋体33uの外周面とパッキン33vとの密着性が向上し、収容ケース33b内の気密性を高めることができ、たとえば外部環境が加圧水蒸気による高温状態においても、内部の気密性を高めて、高温の水蒸気の侵入を防ぐことができ、バッテリの性能を劣化させることがなく、外部環境の加圧水蒸気による高温状態に良好に対応できる。
また、この実施の形態では、蝶番式のコイルスプリング33tを熱上昇に伴って、蓋体33uが閉まる方向に変形する、たとえば形状記憶材料で製造することが可能である。この場合には、オートクレーブ滅菌の際の加圧水蒸気による高温状態に応じて、コイルスプリング33tが、蓋体33uを閉める方向に変形することによって、さらにバッテリユニット収容部33の内周面および蓋体33uの外周面とパッキン33vとの密着性が向上し、収容ケース33b内の気密性をさらに高めることができる。
また、オートクレーブ滅菌は、加圧水蒸気を加える前に、滅菌対象のバッテリ装置3に対して、いわゆる真空引きを行う。このため、バッテリ装置3の内部も負圧されて、パッキン33vのシール圧が高められることとなる。そして、その後に、外部から加圧水蒸気によって蓋体が加圧されて、さらにパッキン33vのシール圧が高められる。このように、真空引きにより負圧された状態と加圧水蒸気により加圧された状態とで、バッテリ装置3の外部と内部の圧力差が大きくなり、これによって蓋体33uは、良好に閉塞するようになるので、さらに内部の気密性を高めて、高温の水蒸気の侵入を防ぐことができる。
ところが、この実施の形態では、確かに加圧水蒸気の浸入は防げるようになるが、この状態でバッテリユニット33aを交換しようとしても、バッテリ装置3内部の圧力と、外部の圧力との圧力差が大きくなって、蓋体33uが開きにくくなることがある。
そこで、この実施の形態では、バッテリユニット収容部33と収容ケース33bの側壁に逆止弁40,41を設けて、オートクレーブ滅菌後に蓋体33uを開放する場合には、逆止弁40から外部に突出して設けられたリリーフボタン42を押すことで、逆止弁40,41を連動させて開き、バッテリユニット収容部33内部および収容ケース33b内部の気圧と、バッテリユニット収容部33外部の気圧とを平衡にすることで、蓋体33uの開放を容易にすることも可能である。
なお、この実施の形態では、バッテリユニット収容部33の開口側に蓋体33uを備えたが、本発明はこれに限らず、たとえばバッテリ装置3が、バッテリ収容部33を削減して、バッテリユニット33aと収容ケース33bで構成されることも可能である。この場合には、収容ケース33bの開口側に蓋体33uを備え、パッキン33vが収容ケース33bの開口側縁部に当接するように構成することも可能である。
図12は、図10に示したバッテリ収容部および蓋体と第2例のパッキンの係合部分の拡大断面を示す拡大断面図である。この図において、図11に示した拡大構成と異なる点は、断面がくさび形状のパッキン33vを有する点と、バッテリユニット33aの開口側縁部がテーパー形状に構成され、パッキン33vの斜面と開口側縁部のテーパー部分が当接するように構成される点である。このパッキン33vは、蓋体33uの上面に加わる外圧に対して、その外圧の加圧方向と直交する方向に、所定のつぶし代W=L−lが設けられている。なお、Lは、外圧が通常の1気圧時のパッキン33vの幅で(図12(a)参照)、lは、たとえばオートクレーブ滅菌の際の外圧が2.2気圧の時のパッキン33vの幅である(図12(b)参照)。
このような構成において、たとえば、このバッテリ装置3にオートクレープ滅菌を施すと、蓋体33uの上面に加圧水蒸気による外圧が加わって、パッキン33vをバッテリユニット33aの方向に押圧する。このように、外部から加わる圧力と収容ケース33bの内圧との圧力差に応じて、パッキン33vがバッテリユニット収容部33のテーパー形状の内周面と蓋体33uの外周面に当接し、パッキン33vとバッテリユニット収容部33および蓋体33uとの当接力が変化するように、パッキン33vが変形される。
これによって、この実施の形態では、実施の形態1と同様に、バッテリユニット収容部33のテーパー形状の内周面および蓋体33uの外周面とパッキン33vとの密着性が向上し、収容ケース33b内の気密性を高めることができ、たとえば外部環境が加圧水蒸気による高温状態においても、内部の気密性を高めて、高温の水蒸気の侵入を防ぐことができ、バッテリの性能を劣化させることがなく、外部環境の加圧水蒸気による高温状態に良好に対応できる。
図13は、図10に示したバッテリ収容部および蓋体と第3例のパッキンの係合部分の拡大断面を示す拡大断面図である。この図において、図12に示した拡大構成と異なる点は、断面がくさび形状のパッキン33vの上面に切り欠き部33v1を設けた点と(図13(a)参照)、バッテリユニット収容部33と蓋体33uとの間の隙間Eを介して、この切り欠き部33v1にも、直接加圧水蒸気による外圧が加わるように(図13(b)参照)、構成した点である。このパッキン33vも、第2例と同様に、蓋体33uの上面に加わる外圧に対して、その外圧の加圧方向と直交する方向に、所定のつぶし代が設けられている。
このような構成において、たとえば、このバッテリ装置3にオートクレープ滅菌を施すと、蓋体33uの上面に加圧水蒸気による外圧が加わって、パッキン33vをバッテリユニット33aの方向に押圧する。このように、外部から加わる圧力と収容ケース33bの内圧との圧力差に応じて、パッキン33vがバッテリユニット収容部33のテーパー形状の内周面と蓋体33uの外周面に当接し、パッキン33vとバッテリユニット収容部33および蓋体33uとの当接力が変化するように、パッキン33vが変形される。
これによって、この実施の形態では、第2例と同様の効果を奏するとともに、切り欠き部33v1に直接加圧水蒸気による外圧が加わるので、バッテリユニット収容部33のテーパー形状の内周面とパッキン33vの斜面との当接力がより強固になって、さらに内部の気密性を高めることができる。
(実施の形態3)
図14は、2次バッテリを内蔵させた内視鏡2の模式図である。図において、操作部22内には、照明光を導光する導光手段としてのライトガイドファイバ24が挿入されており、このライトガイドファイバ24は、操作部22内で屈曲され、一端が接続ソケット25内で固定される。さらに、接続ソケット25は、内部に照明ランプユニット27と、照明ランプユニット27からの照明光をライトガイドファイバ24の一端面に集光させる集光レンズ26を備える。
また、接続ソケット25は、バッテリ34のバッテリ正電極34aが接続されるコイルバネ28と、バッテリ34のバッテリ負電極34bが接続される接点ピン29と、接点ピン29を付勢させて突出させるスプリング30を備える。また、照明ランプユニット27は、照明光を出射するランプ32aと、ランプ32aを保持するランプホルダ35とを備える。この構成により、照明ランプユニット27が接続ソケット25に差し込まれると、コイルバネ28および接点ピン29が照明ランプユニット27に当接し、バッテリ34とランプ32aが電気的に接続される。そして、ランプ32aから出射された照明光が、集光レンズ26を介してライトガイドファイバ24の光入射端面に供給される。この接点ピン29は、少なくとも通常の電気電極として用いられる金属の接点に対しては熱伝導率の低く、かつ導電性のあるゴムや樹脂などの部材で形成されている。
バッテリユニット収容部33は、実施の形態1とほぼ同様の構成からなり、ランプ32aを点灯させるモード、ランプを消灯するモード、内視鏡2の操作部22に設けられた充電用接続端子32fを介してバッテリ34を充電するモード、のモード切換えを行うスイッチ32dと、バッテリ34を含むバッテリユニット33aと、このバッテリユニット33aを収容する収容部としての収容ケース33bと、収容ケース33b内にバッテリユニット33aを支持して固定する支持手段としての複数のリブ33cと、空気層33fと、バッテリユニット33aの電極部材33p,33qとを備える。また、バッテリユニット収容部33は、バッテリユニット33aの下方に、外部の電源供給装置(図示せず)から発振される給電用信号を電磁誘導によって取り込む給電用コイル33gを備える。さらに、充電用接続端子32fは、実施の形態1に示した接続端子32fと同様に、熱伝導率の低く、かつ導電性のあるゴムや樹脂などの部材で形成され、電極部材33p,33qは、実施の形態1に示した電極部材33p,33qと同様に、その一部または全部が、熱伝導率の低く、かつ導電性のあるゴムや樹脂などの部材で形成されている。
また、バッテリユニット収容部33は、収容ケース33bの内周面の上端部に設けられた略円柱形状の係合部材33rを有している。この係合部材33rは、バッテリユニット収容部33と係合して収容空間である空気層33fを気密空間として形成する気密空間形成手段としての機能を有している。この係合部材33rの外周面には、断面がくさび形状の溝33r1が無端状に設けられており、この溝33r1内には、収容ケース33bの内周面と係合部材33rの外周面との間に当接するシール部材としてのOリング33sが設けられている。この構成において、収容ケース33bと係合部材33rは、被シール部材としての機能も有する。
このように、この実施の形態では、実施の形態1と同様に、外部から加わる外圧と収容ケース33bの内圧との圧力差に応じて、収容ケース33bおよび係合部材33rとOリング33sとの当接力が変化するように、Oリング33sが変形される。これによって、この実施の形態では、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、通常の内視鏡の操作部などは、ポリサルフォンやノリルなどの素材で構成されているが、本発明にかかる熱伝導低減部材は、これらの素材よりも断熱効果が高い、たとえば発泡スチロールなどを用いるのが好ましい。
また、上述した実施の形態では、本発明にかかるバッテリユニットを内視鏡装置に用いた場合を説明したが、本発明はこれに限らず、たとえば電気メス、超音波手術器具、熱メス、ドリル、シェーバー、ステーブラー、口頭鏡、超音波観測装置、カプセル型内視鏡などの滅菌を必要とする手術用器具もしくは検査用器具および観測用器具の電源としても用いることが可能である。また、人工臓器やペースメーカーなどの滅菌を必要とする体内埋め込み器具の電源としても用いることが可能である。また、観測用に使用されるモニターやレーザーポインターなどの手術室の清潔域で使用する機器の電源としても用いることが可能である。さらには医療器具に限らず、火災現場やプラントなどの高温および低温のタンクや配管などを観察するときに用いられる工業用の内視鏡、宇宙ステーションで用いられ、高温から低温の温度条件の厳しい宇宙環境で使用される機器(たとえば作業用マニピュレータや自立移動するロボットなど)の電源としても用いることが可能である。これら内視鏡装置、医療器具などは、本発明にかかるバッテリ装置の一部を構成するものである。
本発明にかかるバッテリ装置を用いる携帯型内視鏡装置の構成の一例を示す斜視図である。 図1に示した操作部とバッテリ装置の接続部の外観を説明するための図である。 図1に示したバッテリ装置における実施の形態1のA−A断面の概略構成を示す断面図である。 同じく、バッテリ装置における実施の形態1のB−B断面の概略構成を示す断面図である。 図1に示したバッテリ装置の接点の一部断面を示す断面図である。 図3に示した収容ケースおよび係合部材とOリングの係合部分の拡大断面を示す拡大断面図である。 図3に示したバッテリユニットの構成の実施の形態1を示す断面図である。 図3に示したOリングの内部構成の他例を示す内部構成図である。 図8に示したOリングのC−C断面を示す断面図である。 図3に示したバッテリユニット収容部の構成の実施の形態2を示す断面図である。 図10に示したバッテリ収容部および蓋体と第1例のパッキンの係合部分の拡大断面を示す拡大断面図である。 同じく、バッテリ収容部および蓋体と第2例のパッキンの係合部分の拡大断面を示す拡大断面図である。 同じく、バッテリ収容部および蓋体と第3例のパッキンの係合部分の拡大断面を示す拡大断面図である。 2次バッテリを内蔵させた内視鏡の模式図である。
符号の説明
1 内視鏡装置
2 内視鏡
3 バッテリ装置
21 接眼部
22 操作部
22a ライトガイド口金
22b 湾曲操作レバー
22c 吸引ボタン
22d 吸引口金
22e 把持部
22f 鉗子挿入口
22g 鉗子栓
22h 通気口金
22i 雄ネジ部
22j 接続筒
22k 突起
23 挿入部
23a 先端部
23b 湾曲部
23c 可撓管
23d 照明窓
24 ライトガイドファイバ
25 接続ソケット
26 集光レンズ
27 照明ランプユニット
28 コイルバネ
29 接点ピン
30,32g2 スプリング
31 接続部
31a 接続環
31b 雌ネジ部
31c ネジカバー
31d 接続口金
31e 水密リング
32 ランプ収容部
32a ランプ
32a1,32a2 電路
32b 集光レンズ
32c 電源回路
32d スイッチ
32e,32f,33d,33u2 接続端子
32g 接点
32g1 接点ピン
33 バッテリユニット収容部
33a バッテリユニット
33b 収容ケース
33c リブ
33e 温度スイッチ
33f,33k 空気層
33g 給電用コイル
33h 隔壁
33i 収納部
33j 台座
33l 仕切壁
33m カバー
33nユニット収容部
33p,33q 電極部材
33p1,33q1,34a,34b 電極
33p2,33q2 導電線
33r 係合部材
33r1 溝
33r2 テーパー部
33s Oリング
33s1,33s2 形状記憶材料
33t コイルスプリング
33u 蓋体
33u1 底面
33v パッキン
33v1 切り欠け部
34 バッテリ
35 ランプホルダ
40,41 逆止弁
42 リリーフボタン
C 空隙
D,E 隙間
W つぶし代

Claims (4)

  1. 極部を有するバッテリユニットと、
    記バッテリユニットを収容する収容ケースと、
    前記バッテリユニットと前記収容ケースとの間に形成される空気層と、
    前記電極部を介して前記バッテリユニットから供給される電源により動作する機能実行手段と、
    外周面に無端状に形成された断面がくさび形状の溝部を介して前記収容ケースと係合し、前記バッテリユニットを収容する収容空間を気密空間として形成する係合部材と、
    前記溝部に設けられ、外部から加わる圧力による前記収容空間の内部と外部との圧力差に応じて、当接する前記収容ケースおよび前記係合部材との間の当接力が変化するリング形状のシール部材と、
    前記バッテリユニットと前記機能実行手段とを収納し、接続対象と接続する接続部を有する筐体と、を備え、
    前記筐体の接続部の内部には水密リングが周設され、かつ、前記シール部材が外部から加わる圧力に応じてテーパー部の方向に押圧されることにより当接力が変化することを特徴とするバッテリ装置。
  2. 極部を有するバッテリユニットと、
    記バッテリユニットを収容する収容ケースと、
    前記バッテリユニットと前記収容ケースとの間に形成される空気層と、
    前記電極部を介して前記バッテリユニットから供給される電源により動作する機能実行手段と、
    外周面に無端状に形成された断面がくさび形状の溝部を介して前記収容ケースと係合し、前記バッテリユニットを収容する収容空間を気密空間として形成する係合部材と、
    前記溝部に設けられ、加わる熱によって膨張して、当接する前記収容ケースおよび前記係合部材との間の当接力が変化するリング形状のシール部材と、
    前記バッテリユニットと前記機能実行手段とを収納し、接続対象と接続する接続部を有する筐体と、を備え、
    前記筐体の接続部の内部には水密リングが周設されることを特徴とするバッテリ装置。
  3. 前記シール部材は、長手方向に無端に設けられたリング形状の第1形状記憶材料と、長手方向に直交する内部の円周方向に前記第1形状記憶材料と一部が接続されるように設けられるC字形状の複数の第2形状記憶材料とを内部に有することを特徴とする請求項2に記載のバッテリ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載のバッテリ装置を着脱自在に接続して使用する内視鏡装置。
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