JP2019068931A - 超音波内視鏡用バルーン - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波内視鏡の挿入部に対して簡易に取り付けることができ、かつ脱気水注入時の水密性を確実に確保することができる超音波内視鏡用バルーンを提供すること。【解決手段】超音波内視鏡の挿入部の先端に設けられ、該先端に備わる超音波振動子を覆う超音波内視鏡用バルーンであって、少なくとも一つの開口を有し、内部に充填される気体または液体によって膨張可能な膨張部と、所定の温度以上の場合に変形可能かつ予め設計された形状に回復可能であり、所定の温度よりも低い場合にその形状を維持する形状記憶材料からなる形状記憶部を有し、挿入部の超音波振動子より基端側に係止する係止部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、超音波内視鏡に用いられる超音波内視鏡用バルーンに関する。
従来、被検体内に挿入する挿入部の先端に超音波振動子を有する超音波内視鏡において、超音波振動子の外周を覆うように取り付けられたバルーン内に脱気水を注入し、消化管等の観察部位にバルーンを密着させて観察する方法が知られている。バルーンは、挿入部に形成されたバルーン係止溝に開口端を係止させることによって、挿入部に取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、超音波振動子の基端側に形成されたバルーン係止溝にOリングを係止させ、バルーン係止溝とOリングとでバルーンを挟み込むことによって、バルーンを挿入部に取り付けている。Oリングは、伸縮性を有するゴム材によって形成されている。
実開平6−9608号公報
ところで、挿入部において、バルーン係止溝の最深部の外周は、超音波振動子が設けられている部分の外周よりも小さい。このため、Oリングには、バルーン係止溝に係止してバルーンとバルーン係止溝との間の水密を確保する径から、超音波振動子を通過できる径まで広げられることが求められる。しかしながら、ゴム材からなるOリングを広げて超音波振動子を通過させるには、Oリングが広がった状態を維持しなければならず、この状態におけるOリングの弾性力によっては、その状態の維持が困難な場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、超音波内視鏡の挿入部に対して簡易に取り付けることができ、かつ脱気水注入時の水密性を確実に確保することができる超音波内視鏡用バルーンを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、超音波内視鏡の挿入部の先端に設けられ、該先端に備わる超音波振動子を覆う超音波内視鏡用バルーンであって、少なくとも一つの開口を有し、内部に充填される気体または液体によって膨張可能な膨張部と、所定の温度以上の場合に変形可能かつ予め設計された形状に回復可能であり、前記所定の温度よりも低い場合にその形状を維持する形状記憶材料からなる形状記憶部を有し、前記挿入部の前記超音波振動子より基端側に係止する係止部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、上記発明において、前記膨張部は、前記開口とは異なる第2の開口を有し、前記形状記憶材料からなる第2の形状記憶部を有し、前記挿入部の前記超音波振動子より先端側に係止する第2の係止部、をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、上記発明において、前記所定の温度は、25℃以上35℃以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、上記発明において、前記形状記憶材料は、ポリウレタン系樹脂であることを特徴とする。
また、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、上記発明において、前記形状記憶部は、環状をなすことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、上記発明において、前記形状記憶材料は、ニッケルチタン系合金またはポリウレタン系樹脂であることを特徴とする。
また、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、上記発明において、前記形状記憶部は、C字状をなすことを特徴とする。
また、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、上記発明において、前記形状記憶部は、同一の円上に間欠的に配置された複数の線材からなることを特徴とする。
また、本発明に係る超音波内視鏡用バルーンは、上記発明において、前記係止部は、前記膨張部と同じ材料からなる本体部を有し、前記形状記憶部は、前記本体部の内部に位置することを特徴とする。
本発明によれば、超音波内視鏡の挿入部に対して簡易に取り付けることができ、かつ脱気水注入時の水密性を確実に確保することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る内視鏡システムを模式的に示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る超音波内視鏡の挿入部の先端構成を模式的に示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る超音波内視鏡の挿入部の先端に取り付けるバルーンを模式的に示す図である。 図4は、図3に示すA−A線断面図である。 図5は、図4に示すB−B線に対応するバルーンの要部の構成を示す断面図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る超音波内視鏡の挿入部の先端にバルーンを取り付けた場合の構成を模式的に示す斜視図である。 図7は、本発明の実施の形態1に係る超音波内視鏡の挿入部の先端に取り付けるバルーンに脱気水を注入した場合を模式的に示す図である。 図8は、本発明の実施の形態1の変形例1に係るバルーンの構成を説明する断面図である。 図9は、本発明の実施の形態1の変形例2に係るバルーンの構成を説明する断面図である。 図10は、本発明の実施の形態2に係る超音波内視鏡の挿入部の先端構成を模式的に示す斜視図である。 図11は、本発明の実施の形態2に係る超音波内視鏡の挿入部の先端に取り付けるバルーンを模式的に示す図である。
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る内視鏡システムを模式的に示す図である。内視鏡システム1は、超音波内視鏡を用いて人等の被検体内の超音波診断を行うシステムである。この内視鏡システム1は、図1に示すように、超音波内視鏡2と、超音波観測装置3と、内視鏡観察装置4と、表示装置5と、光源装置6とを備える。
超音波内視鏡2は、その先端部に設けられた超音波振動子によって、超音波観測装置3から受信した電気的なパルス信号を超音波パルス(音響パルス)に変換して被検体へ照射するとともに、被検体で反射された超音波エコーを電圧変化で表現する電気的なエコー信号に変換して出力する。
超音波内視鏡2は、撮像光学系および撮像素子を有しており、被検体の消化管(食道、胃、十二指腸、大腸)、または呼吸器(気管、気管支)へ挿入され、消化管や、呼吸器のいずれかの撮像を行うことが可能である。超音波内視鏡2は、撮像時に被検体へ照射する照明光を導くライトガイドを有する。このライトガイドは、先端部が超音波内視鏡2の被検体への挿入部の先端まで達している一方、基端部が照明光を発生する光源装置6に接続されている。また、超音波内視鏡2は、消化管や、呼吸器の周囲臓器(膵臓、胆嚢、胆管、胆道、リンパ節、縦隔臓器、血管等)に対して、超音波を送信し、該周辺臓器で反射した超音波を受信する。
超音波内視鏡2は、図1に示すように、挿入部21と、操作部22と、ユニバーサルコード23と、コネクタ24とを備える。挿入部21は、被検体内に挿入される部分である。この挿入部21は、図1に示すように、先端側に設けられ、超音波振動子7を保持する硬性の先端部211と、先端部211の基端側に連結され湾曲可能とする湾曲部212と、湾曲部212の基端側に連結され可撓性を有する可撓管部213とを備える。ここで、挿入部21の内部には、具体的な図示は省略したが、光源装置6から供給された照明光を伝送するライトガイド、各種信号を伝送する複数の信号線が引き回されているとともに、処置具を挿通するための処置具用挿通路や、後述するバルーンに脱気水を供給する脱気水供給通路、バルーン内の脱気水を吸引する脱気水吸引通路などが形成されている。処置具用挿通路や、脱気水供給通路、脱気水吸引通路は、一端が可撓管部213に形成された開口に連なり、他端が先端部211に形成された開口に連なっている。
超音波振動子7は、複数の圧電素子をアレイ状に設け、送受信にかかわる圧電素子を電子的に切り替えたり、各圧電素子の送受信に遅延をかけたりすることで、電子的に走査させるコンベックス型の超音波振動子である。
図2は、本実施の形態1に係る超音波内視鏡の挿入部の先端構成を模式的に示す斜視図である。図2に示すように、先端部211には、バルーンを係止するバルーン係止溝211aが形成されている。バルーン係止溝211aは、先端部211において、超音波振動子7よりも基端側に形成され、周方向に沿って延びる環状の溝である。上述した脱気水供給通路および脱気水吸引通路の各開口は、このバルーン係止溝211aと超音波振動子7との間に形成されている。
図3は、本発明の実施の形態1に係る超音波内視鏡の挿入部の先端に取り付けるバルーンを模式的に示す図である。図4は、図3に示すA−A線断面図である。図5は、図4に示すB−B線に対応するバルーンの要部の構成を示す断面図である。バルーン8は、内部の圧力によって膨張可能な膨張部81と、膨張部81の開口に連なり、バルーン係止溝211aに係止する係止部82と、を有する。
膨張部81は、ゴム材を用いて形成され、袋状をなしている。なお、バルーン8において、係止部82の一部にも膨張部81と同様のゴム材が用いられるが、その厚さや形状の差異によって、膨張部81が優先的に膨張する。
係止部82は、ゴム材を用いて形成され、膨張部81とは気密に連なっている環状の本体部821と、本体部821の内部に設けられ、形状記憶材料を用いて形成される円環状の形状記憶部822とを有する。形状記憶部822は、上述した形状記憶材料からなる線材の両端が連なった円環状をなし、その線材の断面は円をなしている。形状記憶材料としては、所定の温度(ガラス転移温度)以上に温めると形状の変形が可能であり、かつ予め記憶されている形状に戻ろうとする形状回復可能な形状回復性を有するとともに、所定の温度未満に冷やされると、その際の形状を維持する形状固定性を有する材料である。この形状記憶材料としては、ポリウレタン系樹脂が挙げられる。本実施の形態1では、形状記憶部822が、30℃以上に温められると変形可能となり、30℃よりも冷えると形状が固定される。
形状記憶部822は、形状回復した状態において、バルーン係止溝211aの最深部に沿って周回してなる円の径(以下、単に「最深部のなす径」という)よりも小さい内径となっている。
バルーン8を先端部211に装着する際には、まず、係止部82、特に形状記憶部822を30℃以上に温めて、係止部82を変形可能にする。その後、係止部82を変形させて、係止部82の内径を、超音波振動子7(先端部211)を挿通可能な大きさに広げ、30℃より低い温度まで冷却して固定する。これにより、形状記憶部822は、内径が先端部211を挿通可能な大きさに維持された状態で固定される。この際の内径は、例えば、先端部211に外接する円、または、外接する円よりも若干大きい径である。
形状記憶部822の内径が先端部211を挿通可能な大きさに維持された状態の係止部82に先端部211を挿通し、係止部82をバルーン係止溝211aに係止させる。この際、係止部82の内径はバルーン係止溝211aの最深部のなす径よりも大きくなっているが、本体部821の弾性力によって、係止部82の一部がバルーン係止溝211aに引っかかった状態となる。
その後、係止部82を30℃以上に温めると、形状記憶部822が形状回復し、バルーン係止溝211aに係止部82が密着する。この際には、形状記憶部822の内径がバルーン係止溝211aの最深部のなす径よりも小さくなるため、係止部82とバルーン係止溝211aとの間の水密性を確保することができる。
図6は、本発明の実施の形態1に係る超音波内視鏡の挿入部の先端にバルーンを取り付けた場合の構成を模式的に示す斜視図である。先端部211にバルーン8を取り付けると、図6に示すように、係止部82がバルーン係止溝211aに係止し、かつ膨張部81が超音波振動子7を覆った状態となる。
なお、被検体がヒトの場合、体内の温度が30℃以上であるため、形状記憶部822の内径が先端部211を挿通可能な大きさに維持された状態の係止部82をバルーン係止溝211aに引っかけた状態で、被検体内に挿入してもよい。この場合、被検体に挿入されて30℃以上に温められた係止部82が縮径し、被検体内において係止部82とバルーン係止溝211aとが密着する。なお、被検体内において形状記憶部822の形状を回復させる場合、形状記憶部822のガラス転移温度は、体温以下、例えば35℃以下であればよい。また、室温において形状記憶部822の形状変化を抑制するため、ガラス転移温度が、例えば25℃以上であることが好ましい。
図7は、本発明の実施の形態1に係る超音波内視鏡の挿入部の先端に取り付けるバルーンに脱気水を注入した場合を模式的に示す図である。脱気水供給通路を介してバルーン8に脱気水を注入すると、図7に示すように、膨張部81が膨張する。膨張部81内には脱気水が充填されているため、バルーン8を体内組織に密着させることにより、この体内組織と超音波振動子7との間において超音波を効率よく送受信することができる。また、脱気水吸引通路を介してバルーン8内の脱気水を吸引することによって、図6の状態に戻すことができる。
図1に戻り、操作部22は、挿入部21の基端側に連結され、医師等のユーザからの各種操作を受け付ける部分である。この操作部22は、図1に示すように、湾曲部212を湾曲操作するための湾曲ノブ221と、各種操作を行うための複数の操作部材222とを備える。また、操作部22には、処置具用挿通路に連通し、当該処置具用挿通路に処置具を挿通するための処置具挿入口223が形成されている。
ユニバーサルコード23は、操作部22から延在し、各種信号を伝送する複数の信号ケーブル、および光源装置6から供給された照明光を伝送する光ファイバ等が配設されたケーブルである。
コネクタ24は、ユニバーサルコード23の先端に設けられている。そして、コネクタ24は、超音波ケーブル31、ビデオケーブル41、および光ファイバケーブル61がそれぞれ接続される第1〜第3コネクタ部241〜243を備える。
超音波観測装置3は、超音波ケーブル31(図1参照)を介して超音波内視鏡2に電気的に接続し、超音波ケーブル31を介して超音波内視鏡2にパルス信号を出力するとともに超音波内視鏡2からエコー信号を入力する。そして、超音波観測装置3は、当該エコー信号に所定の処理を施して超音波画像データを生成する。
内視鏡観察装置4は、ビデオケーブル41(図1参照)を介して超音波内視鏡2に電気的に接続し、ビデオケーブル41を介して超音波内視鏡2からの画像信号を入力する。そして、内視鏡観察装置4は、当該画像信号に所定の処理を施して内視鏡画像データを生成する。
表示装置5は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)、プロジェクタ、CRT(Cathode Ray Tube)などを用いて構成され、超音波観測装置3にて生成された超音波画像や、内視鏡観察装置4にて生成された内視鏡画像等を表示する。
光源装置6は、光ファイバケーブル61(図1参照)を介して超音波内視鏡2に接続し、光ファイバケーブル61を介して被検体内を照明する照明光を超音波内視鏡2に供給する。
以上説明した本実施の形態1では、バルーン8において挿入部21のバルーン係止溝211aに係止する係止部82に、所定の温度以上に温められた場合に変形可能かつ予め設計された形状に回復可能な形状回復性、および、所定の温度より低くなった場合にその際の形状を維持する形状固定性を付与するようにした。本実施の形態1によれば、形状固定性によって、係止部82の開口の径を大きくして、挿入部21の先端部211を挿通しやすくするとともに、形状回復性によって、バルーン8に脱気水を注入した際の水密性を確実に確保することができる。
従来、超音波内視鏡では、細径化や使用する部位によって先端部211の径が異なる製品がラインアップされており、製品ごとにバルーン係止溝211aの最深部の径も異なっている。このようにバルーン係止溝211aが異なると、バルーン8の係止部82も使用する超音波内視鏡に合ったものを用意しなければならず、使用者への負担が大きかった。これに対し、本実施の形態1に係るバルーン8は、係止部82の開口の大きさを変形することができたるため、バルーン係止溝211aの最深部の径が同じくらいの超音波内視鏡については同じバルーン8を用いることができ、使用者の負担を軽減することができる。
なお、上述した実施の形態1において、形状記憶部822を形成する線材の断面が円をなすものとして説明したが、楕円や、多角形をなすものであってもよい。また、形状記憶部822を形成する線材のなす形状が円環状をなすものとして説明したが、楕円や、多角形をなすものであってもよい。線材のなす形状が楕円や多角形の場合、線材に沿った周長が、バルーン係止溝211aの最深部に沿った周長よりも短い。さらに、形状記憶部822(係止部82)とバルーン係止溝211aとの間の水密を確実に確保するため、バルーン係止溝211aの最深部に沿った形状と、形状記憶部822の線材のなす形状とが、同じ形状であることが好ましい。例えば、バルーン係止溝211aの最深部に沿った形状が円の場合、形状記憶部822も円環状をなす。
(実施の形態1の変形例1)
図8は、本発明の実施の形態1の変形例1に係るバルーンの構成を説明する断面図である。上述した実施の形態1では、形状記憶部822が円環状をなすものとして説明したが、本変形例1に係るバルーン8Aは、内部の圧力によって膨張可能な膨張部81と、膨張部81の開口に連なり、バルーン係止溝211aに係止する係止部82Aと、を有する。係止部82Aは、ゴム材を用いて形成され、膨張部81とは気密に連なっている環状の本体部821と、本体部821の内部に設けられ、形状記憶材料を用いて形成されるリング状の形状記憶部823とを有する。膨張部81および本体部821の構成は上述した実施の形態1と同じであるため、説明は省略する。
形状記憶部823は、一部が開いた環状をなす。具体的に、形状記憶部823は、形状記憶材料からなる線材をC字状に変形することによって形成される。本変形例1では、形状記憶材料として、ニッケルチタン系合金や、ポリウレタン系樹脂が挙げられる。形状記憶部823が形状回復した際、係止部82Aの内径は、バルーン係止溝211aの最深部のなす径よりも小さい内径となる。
本変形例1においても、上述した実施の形態1と同様にして、形状記憶部823を30℃以上に温めて変形し、30℃より低い温度まで冷却して形状を固定した状態にして、バルーン8Aを先端部211に取り付けることができる。そして、形状記憶部823を再び30℃以上に温めることによって、バルーン8Aに脱気水を注入した際の水密性を確保することができる。
(実施の形態1の変形例2)
図9は、本発明の実施の形態1の変形例2に係るバルーンの構成を説明する断面図である。上述した実施の形態1では、形状記憶部822が円環状をなすものとして説明したが、本変形例2に係るバルーン8Bは、内部の圧力によって膨張可能な膨張部81と、膨張部81の開口に連なり、バルーン係止溝211aに係止する係止部82Bと、を有する。係止部82Bは、ゴム材を用いて形成され、膨張部81とは気密に連なっている環状の本体部821と、本体部821の内部に設けられ、形状記憶材料を用いて形成されるリング状の形状記憶部824とを有する。膨張部81および本体部821の構成は上述した実施の形態1と同じであるため、説明は省略する。
形状記憶部824は、弧状をなす線材824aが同一の円上に間欠的に配置されてなる。具体的に、形状記憶部824は、形状記憶材料からなる線材824aを円上に配置することによって形成される。本変形例2では、形状記憶材料として、ニッケルチタン系合金や、ポリウレタン系樹脂が挙げられる。形状記憶部824の各線材824aが形状回復した際、係止部82Bの内径は、バルーン係止溝211aの最深部のなす径よりも小さい内径となる。なお、本変形例2では、12個の線材824aが配置されているものとして説明するが、線材824aの数や個々の長さはこれに限らない。
本変形例2においても、上述した実施の形態1と同様にして、形状記憶部824を30℃以上に温めて変形し、30℃より低い温度まで冷却して形状を固定した状態にして、バルーン8Bを先端部211に取り付けることができる。そして、形状記憶部824を再び30℃以上に温めることによって、バルーン8Bに脱気水を注入した際の水密性を確保することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について、図10、11を参照して説明する。図10は、本発明の実施の形態2に係る超音波内視鏡の挿入部の先端構成を模式的に示す斜視図である。本実施の形態2は、上述した実施の形態1の構成に対し、先端部211の構成と、バルーン8Cの構成のみが異なる。以下、実施の形態1とは異なる構成についてのみ説明する。
本実施の形態2に係る超音波内視鏡は、先端部211において、バルーン係止溝211bが形成されている。バルーン係止溝211bは、超音波振動子7よりも先端側に形成されている。実施の形態2に係る先端部211には、超音波振動子7よりも基端側にバルーン係止溝211aが形成され、超音波振動子7よりも先端側にバルーン係止溝211bが形成されている。
図11は、本発明の実施の形態2に係る超音波内視鏡の挿入部の先端に取り付けるバルーンを模式的に示す図である。バルーン8Cは、両端に開口を有するとともに、内部の圧力によって膨張可能な膨張部83と、膨張部83の一端側の開口に連なり、バルーン係止溝211aに係止する係止部84と、膨張部83の他端側の開口に連なり、バルーン係止溝211bに係止する係止部85と、を有する。
膨張部83は、ゴム材を用いて形成され、袋状をなしている。なお、バルーン8Cにおいて、係止部84、85の一部にも膨張部83と同様のゴム材が用いられるが、その厚さや形状の差異によって、膨張部83が優先的に膨張する。
係止部84は、ゴム材を用いて形成され、膨張部83とは気密に連なっている環状の本体部841と、本体部841の内部に設けられ、上述した形状記憶材料(例えばポリウレタン系樹脂)を用いて形成されるリング状の形状記憶部842とを有する。形状記憶部842は、形状回復した状態において、バルーン係止溝211aの最深部のなす径よりも小さい内径となっている。
係止部85は、ゴム材を用いて形成され、膨張部83とは気密に連なっている環状の本体部851と、本体部851の内部に設けられ、上述した形状記憶材料を用いて形成されるリング状の形状記憶部852とを有する。形状記憶部852は、形状回復した状態において、バルーン係止溝211bの最深部のなす径よりも小さい内径となっている。
本実施の形態2においても、上述した実施の形態1と同様にして、形状記憶部842、852をそれぞれ30℃以上に温めて変形し、30℃より低い温度まで冷却して形状を固定した状態にして、バルーン8Cを先端部211に取り付けることができる。この際、係止部84は、超音波振動子7を含む先端部211を挿通できる大きさに固定されていることが好ましい。一方、係止部85は、バルーン係止溝211bの先端の突起部分を挿通でき、かつ先端部211の超音波振動子7が配設されている部分の外周のなす大きさよりも小さい大きさに固定されていることが好ましい。
そして、形状記憶部842、852を再び30℃以上に温めることによって、係止部84とバルーン係止溝211aとの間、および係止部85とバルーン係止溝211bとの間の水密性を確保することができる。
以上説明した本実施の形態2では、バルーン8Cにおいて挿入部21のバルーン係止溝211aに係止する係止部84、および、バルーン係止溝211bに係止する係止部85に、上述した形状回復性および形状固定性を付与するようにした。本実施の形態2によれば、形状固定性によって、係止部84、85の開口の径を大きくして、挿入部21の先端部211を挿通しやすくするとともに、形状回復性によって、バルーン8Cに脱気水を注入した際の水密性を確実に確保することができる。
なお、係止部84、85の形状記憶部842、852を、上述した実施の形態1の変形例1、2の構成に代えてもよい。また、形状記憶部842、852は、例えば、一方が円環状(実施の形態2の形状)、他方がC字状(変形例1の形状)のように、形状が互いに異なっていてもよい。
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態および変形例によってのみ限定されるべきものではない。本発明は、以上説明した実施の形態および変形例には限定されず、特許請求の範囲に記載した技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な実施の形態を含みうるものである。また、実施の形態および変形例の構成を適宜組み合わせてもよい。
また、上述した実施の形態1、2では、形状記憶部が係止部の内部に埋め込まれた構造をなしているものとして説明したが、係止部全体を形状記憶材料で構成するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1、2では、超音波を出射するとともに、外部から入射した超音波をエコー信号に変換するものとして圧電素子を例に挙げて説明したが、これに限らず、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を利用して製造した素子、例えばC−MUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducers)やP−MUT(Piezoelectric Micromachined Ultrasonic Transducers)であってもよい。
また、超音波内視鏡として、光学系がなく、振動子を機械的に回転させ走査する細径の超音波プローブに適用してもよい。超音波プローブは、通常、胆道、胆管、膵管、気管、気管支、尿道、尿管へ挿入され、その周囲臓器(膵臓、肺、前立腺、膀胱、リンパ節等)を観察する際に用いられる。
また、超音波振動子は、リニア振動子でもラジアル振動子でもコンベックス振動子でも構わない。超音波振動子がリニア振動子である場合、その走査領域は矩形(長方形、正方形)をなし、超音波振動子がラジアル振動子やコンベックス振動子である場合、その走査領域は扇形や円環状をなす。また、超音波内視鏡は、超音波振動子をメカ的に走査させるものであってもよいし、超音波振動子として複数の素子をアレイ状に設け、送受信にかかわる素子を電子的に切り替えたり、各素子の送受信に遅延をかけたりすることで、電子的に走査させるものであってもよい。
また、超音波内視鏡として、被検体の体表から超音波を照射する体外式超音波プローブを適用してもよい。体外式超音波プローブは、通常、腹部臓器(肝臓、胆嚢、膀胱)、乳房(特に乳腺)、甲状腺を観察する際に用いられる。
また、上述した実施の形態1、2では、挿入部21が可撓管部213を備えている超音波内視鏡を例に説明したが、可撓管部213に代えて硬質の管部を有する挿入部を備える内視鏡、すなわち硬性鏡であっても適用することが可能である。
1 内視鏡システム
2 超音波内視鏡
3 超音波観測装置
4 内視鏡観察装置
5 表示装置
6 光源装置
7 超音波振動子
8、8A、8B、8C バルーン
21 挿入部
22 操作部
23 ユニバーサルコード
24 コネクタ
41 ビデオケーブル
61 光ファイバケーブル
81、83 膨張部
82、82A、82B、84、85 係止部
211 先端部
211a、211b バルーン係止溝
212 湾曲部
213 可撓管部
221 湾曲ノブ
222 操作部材
223 処置具挿入口
821、841、851 本体部
822、823、824、842、852 形状記憶部

Claims (9)

  1. 超音波内視鏡の挿入部の先端に設けられ、該先端に備わる超音波振動子を覆う超音波内視鏡用バルーンであって、
    少なくとも一つの開口を有し、内部に充填される気体または液体によって膨張可能な膨張部と、
    所定の温度以上の場合に変形可能かつ予め設計された形状に回復可能であり、前記所定の温度よりも低い場合にその形状を維持する形状記憶材料からなる形状記憶部を有し、前記挿入部の前記超音波振動子より基端側に係止する係止部と、
    を備えることを特徴とする超音波内視鏡用バルーン。
  2. 前記膨張部は、前記開口とは異なる第2の開口を有し、
    前記形状記憶材料からなる第2の形状記憶部を有し、前記挿入部の前記超音波振動子より先端側に係止する第2の係止部、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  3. 前記所定の温度は、25℃以上35℃以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  4. 前記形状記憶材料は、ポリウレタン系樹脂である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  5. 前記形状記憶部は、環状をなす
    ことを特徴とする請求項4に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  6. 前記形状記憶材料は、ニッケルチタン系合金またはポリウレタン系樹脂である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  7. 前記形状記憶部は、C字状をなす
    ことを特徴とする請求項6に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  8. 前記形状記憶部は、同一の円上に間欠的に配置された複数の線材からなる
    ことを特徴とする請求項6に記載の超音波内視鏡用バルーン。
  9. 前記係止部は、前記膨張部と同じ材料からなる本体部を有し、
    前記形状記憶部は、前記本体部の内部に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波内視鏡用バルーン。
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