JP4772216B2 - 硝酸性窒素の処理装置及び処理方法 - Google Patents

硝酸性窒素の処理装置及び処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は養魚槽等における閉鎖系水域における硝酸性窒素の除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、閉鎖水域における硝酸性窒素処理が問題になっている。例えば水槽における魚介類飼育の場合、ホビー用の小規模なものから陸上養殖のような大規模飼育に至るまで共通して硝酸性窒素処理が問題となっている。また、自然界においても、例えば水の入れ替えに乏しい閉鎖系湾や湖沼の場合、年々硝酸性窒素濃度が高まりつつあり、水産環境に少なからず悪影響を与えつつある。
【0003】
ところが従来の硝酸性窒素処理技術では、このような閉鎖系水域を対象とした場合、水素供与体を投入が必要であったり、水の循環装置を持ちいらねばならないなど、本来の脱窒効率が低効率ゆえに大規模装置且つ多大な費用がかかりがちであり、このような閉鎖水域条件での硝酸性窒素処理対策が不充分な状況であった。
【0004】
硝酸性窒素処理という点では、WO00/18694号公報には、硫黄とカルシウム系成分からなる窒素除去材料を使用した硫黄酸化細菌による安価、且つ効率的な硝酸性窒素処理が提案されている。この方法は、微生物の働きにより脱窒を行うものであるため、環境の異なる閉鎖系水域における硝酸性窒素処理への適用可能性には疑問があるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような事情に鑑みて開発されたものであって、上記課題を解決し、必要且つ最小限の硫黄とカルシウム系からなる窒素除去材料を用いて、閉鎖系水域における硝酸性窒素体を効果的に除去することを可能とする安価で実用的な閉鎖系水域における硝酸性窒素体の処理方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水槽内の被処理水等の閉鎖系において、上昇管内部に上昇水流を発生させるための気体発生部を有する水流発生部材を備え、該水流発生部材によって形成された水流経路の途中に、硫黄と炭酸カルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料層を設けた硝酸性窒素の処理装置である。また、本発明は、前記硝酸性窒素除去材料層の周囲に、透水性素材からなる溶存酸素低下部材を配置した硝酸性窒素の処理装置である。更に、本発明は前記硝酸性窒素除去材料層の上流側に、ろ過部材を設けてなる硝酸性窒素の処理装置である。ここで、前記溶存酸素低下部材は、サンゴ砂又はロックウールからなる多孔質材料である。なお、上記上昇管は、内部が空洞で発生気体により、水流が上昇する構造となっており、上昇管の下部は水中に没する硝酸性窒素除去材料層内に挿入され、管の上部先端が硝酸性窒素除去材料層より上の水中に突出して配置されている。
【0007】
また、本発明は、水槽内の被処理水等の閉鎖系において、水流発生部材より循環水流を形成させることにより、水槽中の水を、硫黄と炭酸カルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料層を通過させた後、再び水槽中に放出、循環する硝酸性窒素の処理方法である。更に、本発明は、大型水槽又は湖沼等の水を上記水槽中に導入し、上記水槽中の水又は処理水の少なくとも一部を大型水槽又は湖沼等に戻す前記の硝酸性窒素の処理方法である。
【0008】
次に、本発明の好ましい態様のいくつかを示す。
a) 水槽又は被処理水中に、少なくとも一部が透水性固体壁で構成された容器状体を浸漬した構造を有し、該容器状体の下部からはほぼ垂直に上昇する上昇管であって、管の内部に上昇水流を発生させるための気体発生部を有し、管の先端が容器状体から突出して容器状体上部にある水中に達する上昇管を設置し、且つ、該容器状体の内部には硫黄と炭酸カルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料層を設けた閉鎖系水域内の硝酸性窒素の処理装置。ここで、上昇管と気体発生部は、前記水流発生部材の一例である。また、透水性固体壁は、前記酸素低下部材の一例ともなる。
【0009】
b) 容器状体の下部を下層濾過板とし、この上に硝酸性窒素除去材料層を設けると共に、任意の位置に1又は2以上の上昇管を設けてなる硝酸性窒素の処理装置。ここで、透水性固体壁が、砂利、サンゴ砂、不織布及びロックウールのいずれか若しくはそれらの混合物又はこれらを充填した多孔質材料であること、又は透水性固体壁が、ロックウール層を有する多孔質材料であり、多孔質材料が透水性の膜、フィルム、金網又ガラスであることが有利である。また、下層濾過板と硫黄とカルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料層の間にロックウール層を有することも有利である。
【0010】
d) 上昇水流を発生させるための気体発生部を有する上昇管を、硝酸性窒素除去材料層の中心部に配置した硝酸性窒素の処理装置。ここで、上昇水流を発生させるための気体発生部を有する上昇管を、硝酸性窒素除去材料層の中心部に配置するように上昇管の下端部を折り曲げて又は折り曲げずして中心部に配置し、該中心部の上昇管に透水性の複数の穴を設けること、あるいは上昇水流を発生させるための気体発生部を有する上昇管を2つ以上設けることが有利である。
【0011】
e) 水槽又は被処理水中に、少なくとも一部が透水性固体壁で構成された容器状体を浸漬し、該容器状体の下部からはほぼ垂直に上昇する上昇管であって、管の内部に上昇水流を発生させるための気体発生部を有し、管の先端が容器状体から突出して容器状体上部にある水中に達する上昇管の気体発生部に、気体を外部から導入し、それにより上昇管から水を吸い上げて循環水流を水槽中に形成させ、水槽中の水を透水性固体壁を通して、該容器状体の内部に充填された硫黄と炭酸カルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料層を通過させ、これを上昇管から吸い上げて水槽中に放出、循環する硝酸性窒素の処理方法。
【0012】
本発明の処理装置は、硝酸性窒素除去材料層と該層を通過する水流発生部材を有するものであればよいが、硝酸性窒素除去材料層を所定の厚みに維持するため、容器状体に硝酸性窒素除去材料層を配置することが好ましい。容器状体の形状は任意であるが、直方体形状が製作の容易さから有利であるが、円筒形等であってもよい。また、これらの処理装置は水槽中に1つである必要は無く、目的に応じて複数使用してもよい。その使用方法は、例えば、直列に連結したタイプや並列に並べたタイプであってもよい。更には並列タイプの場合、気泡発生装置がそれぞれに設置されていても良い。また、円筒形と直方体形状を併用してもよいし、並べ方も並列でもよいし直列でもよい。また、水流発生部材としては、容器状体から水中に突出する上昇管と気泡発生部を有することがよい。
【0013】
容器状体は上部が開放されているか、少なくとも一部が透水性固体壁で構成されているが、水槽中の水が所定速度で、硝酸性窒素除去材料層を通るようにするため透水性固体壁で構成される部分や、透水性材料が選定される。通常、容器状体は水中に沈められた状態で使用され、容器状体中の硝酸性窒素除去材料層を通過した水は上昇管から、水槽に戻される。この際、水槽を2つ以上に仕切り、上昇管から水槽に戻される水を優先的に他の大型水槽等に戻すことも有利である。
【0014】
ここで、透水性固体壁は、網状体や多孔質体からなっていてもよく、それに接して砂利、サンゴ砂、不織布及びロックウール等の粒状物又は繊維状物を有していてもよい。これらの少なくとも一部が溶存酸素低下部材を兼ねることが好ましい。有利にはサンゴ砂又はロックウールであり、これは溶存酸素を消費して脱窒菌の活動を高めると共に、BODを減少させることができる酸化菌の繁殖に有効なためである。
これらが粒状物等である場合は、外側を透水性の膜、繊維、フィルム、金網又ガラスで包むことが有利である。また、下層濾過板を設け、SS分を除去することも有利である。更に、透水性固体壁と硝酸性窒素除去材料層の間にロックウール層を設けて、脱窒菌の繁殖場を広げることも有利である。
【0015】
本発明において使用する硫黄と炭酸カルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料は、前記WO00/18694号公報等で公知のものを使用することができる。好ましくは、硫黄と石灰石粉末等の炭酸カルシウム粉末を、約1:2〜2:1の割合で混合し、硫黄を溶融させて一体化させ、これを冷却し、所定の粒度に粉砕したものが挙げられる。また、硝酸性窒素除去材料層の構造や量などは、処理水量や窒素分濃度に応じて窒素除去材料充填量の構造や量を設計することが可能である。一般には流入水(kg)に対して0.05〜2倍量(kg)の充填量とすることが好ましく、より望ましくは0.1〜1倍量であることが好ましい。その他の処理条件はWO00/18694号公報に準じて設計すれば良い。上記硝酸性窒素除去材料の粒子形状に制限はないが、好ましくは20mm以下の不定形状である。粒子形状が20mm以上でも脱窒効果は発現できるが、ときとして処理槽内の効果的な水の流れを得られない場合が発生することも生ずることもある。上記硝酸性窒素除去材料の充填方法には特に制限ないが、かさ比重0.5以上で充填されていることが望ましい。かさ比重が0.5より小さく充填されると、ときとして無機充填層内を流れる水の流れが偏流を生ずる場合があるために効果的な脱窒が得られない場合が生ずることもある。
【0016】
被処理水は、硝酸性窒素(NO2 -又はNO3 -)が含まれた水であれば任意であるが、本発明の装置は閉鎖系水域中の水、例えば養魚用の水槽、プール、池などの水に適する。被処理水中の硝酸性窒素は数ppmから数千ppmまで対応可能である。
本発明においては、気泡発生に用いられる気体は、特に制限されるものではなく、通常の空気で差し支えない。但し硫黄酸化脱窒細菌を用いるために、窒素ガスによる気泡発生により処理効果が高まる場合がある。
なお、本発明における硝酸性窒素処理の原理は、上記硝酸性窒素除去材料と硫黄酸化脱窒細菌によるものであるため、処理槽の温度は10〜50℃であることが好ましく、より望ましくは20〜40℃である。処理槽の温度が10℃よりも低くなったり、逆に50℃よりも高くなると、硫黄酸化脱窒細菌の活性が低下するために好ましくない。
【0017】
【発明の実施の態様】
以下、本発明の装置及びこの装置を用いた処理方法について、参照図を用いて更に詳しく説明する。
図1は本発明の装置の容器状体と上昇管部分を示す断面図である。容器状体は透水性の固体壁1と下層濾過板(3)とから形成されている。容器状体の内部には硝酸性窒素除去材料層(2)が設けられている。また、容器状体の下層濾過板(3)からほぼ真上に上昇管(4)が立設されており、上昇管低部には上昇水流を発生するための気体吹き込み装置(6)が設けられている。この装置は図示されない水槽中に沈められ、上昇管(4)の上端が水中に没する水位となっている。
【0018】
水槽中の水は、固体壁1から硝酸性窒素除去材料層(2)を通過した後、下層濾過板(3)を通過して、上昇管(4)を通って上昇し、処理水(5)となって水槽中に合流する。その際、硝酸性窒素は硝酸性窒素除去材料と脱窒菌の作用により無害な窒素ガスに変化する。濾過板(3)は泡ガラスのようなものであることが可能であり、硝酸性窒素除去材料層を通過した水の一部は濾過板(3)から直接水槽中に合流してもよい。
【0019】
閉鎖水域における硝酸性窒素体処理では、処理槽の中に被処理水を流入させる必要がある。従って、従来方法ではポンプによる被処理水の吸引や循環装置、攪拌装置の設置など、本来の処理以外の付帯装置が大掛かりとなるために、一般に望まれる安価且つシンプルな装置設計が難しい。そこで本発明においては、当該装置の中心部に存在する管の中に、内部に気泡発生装置(6)を設置することにより、気泡発生による管内の上昇水流の発生によって、それに伴う硫黄とカルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料層への上部透水性固体壁(1)からの被処理水の引水を可能としている。
【0020】
なお、図1における水が浸透できる固体層とは特に制限はないが、砂利、サンゴ砂、不織布、ロックウールのいずれか若しくはそれらの混合物であることが好ましく、より望ましくはロックウールである。ロックウールはその微細な空隙性を有する故に、脱窒菌の繁殖等に最適であることから特に優れた硝酸性窒素効果を得ることが可能である。これらが所定の形状を保持することができない場合は、多孔質の樹脂、金網、泡ガラス等で外側形状又は外側形状と内側形状を作ることがよい。
【0021】
上昇管の上部構造は開口部を有する限り制限はないが、図2に示すようなL字形状や図3に示すT字形状が有利である。
上昇管の長さや太さを特に制限するものではなく、水槽の場合は水槽の高さに準じて設計され、また池や沼の場合は水深に応じて設計することが可能である。
更に、下層濾過板の構造や大きさについても特に制限を設けるものではなく、市販の下層濾過装置を使用できる。この下層濾過板に垂直に設置された上昇管の設置位置や本数についても特に制限を設けるものではない。
【0022】
図4は本発明の他の態様を示す断面図であり、下層濾過板(3)と硝酸性窒素除去材料層(2)の間にロックウール層(7)を存在させた例を示す。このような構造とすると、硝酸性窒素処理に対してより優れた効果を得ることが可能となる。なお、図中の他の符号は図1と同じである。
【0023】
図5は本発明の他の態様を示す断面図であり、容器状体(10)は上部に透水性固体壁を有さず、被処理水は直接、硝酸性窒素除去材料層(2)の表面(8)から内部に進入し、接触して脱窒され、管の下部(9)より気体吹き込み装置(6)から気体により上昇し、処理水(5)として流出する構造となっている。
【0024】
図6は本発明の他の態様を示す断面図であり、被処理水は透水性固体壁(11)から流入し、内部の窒素除去材料充填層(2)を通過して、複数の穴が空いた上昇管(12)の穴部分に入り込んだ後、気体吹き込み装置(6)により管の下部から上部にむけて移動し、処理水(5)として閉鎖系水域に合流する。図6に示す装置においてもより効果的な結果を得ることが可能である
上記透水性固体壁(11)は、透水性を有する限り制限するものではないが、ロックウールであることが好ましい。ロックウールは脱窒菌などの生物菌の存在に優れた効果を示すために、より効果的な硝酸性窒素体処理を行うことが可能となる。また、ロックウールの繊維構造により、水浸透の偏析などを防ぐ役割も得られる。更に、ロックウールは他の繊維やプラスチックや金属等と組合せて使用されて強度を高めることもできる。
【0025】
図7は本発明の他の態様を示す断面図であり、被処理水は透水性固体壁(11)から流入し、内部の窒素除去材料充填層(2)、次いでロックウール層(13)を通過して、複数の穴が空いた上昇管(12)の穴部分に入り込んだ後、気体吹き込み装置(6)により上昇して、処理水(5)となる。
【0026】
図8及び図9は本発明の他の態様を示す断面図であり、被処理水は透水性固体壁(11)から流入し、内部の窒素除去材料充填層(2)を通過して又は次いでロックウール層(13)を通過して、複数の穴が空いた上昇管(12)の穴部分に入り込んだ後、気体吹き込み装置(6)により上昇して、処理水(5)となる。図8及び図9に示す態様では上昇管(12)は下部において水平に曲げられて横型の窒素除去材料充填層(2)と大きい接触面積を有している。
【0027】
図10及び図11は本発明の他の態様を示す断面図であり、被処理水は透水性固体壁(11)から流入し、内部の窒素除去材料充填層(2)を通過して又は次いでロックウール層(13)を通過して、複数の穴が空いた上昇管(12)の穴部分に入り込んだ後、気体吹き込み装置(6)により上昇して、処理水(5)となる。図10及び図11に示す実施態様では窒素除去材料充填層(2)で接続した上昇管が2つある例である。上昇管を2つ以上設けることにより、水の循環量を増やし、処理能力を向上することができる。
【0028】
図4〜図11に示す態様においても装置への処理水の引水原理や管の上部構造についても図2や図3に示す形状が採用され得る。また、図1の装置で説明したような各種の変形が可能である。
上記各図に示したように本発明の装置は、各種の態様が可能である。例えば、横型タイプや縦型タイプの他、上昇管を2以上有するタイプ、透水性固体壁を有しないタイプ、下層濾過板を有しないタイプなど多数ある。
本発明の装置を使用して被処理水を処理する方法には格別制限はないが、被処理水とは別の水槽で処理する方法、被処理水のある水槽や池等に配置し直接処理する方法などがある。
【0029】
【実施例】
本発明の実施例を以下に説明する。
実施例1
60cm×30cm×30cmの海水貯槽水槽を2つ用意し、それぞれに50Lの海水を入れて、図1及び図4の形状の硝酸性窒素体処理装置を設置した。装置は下層濾過板はニッソー製のバイオフィルター60を使用し、5〜20mm範囲である不定形状の硫黄50重量部と炭酸カルシウム50重量部からなる溶融混合窒素除去材料粒1kgからなる窒素除去材料充填槽と、新日化ロックウール株式会社製の7m厚みのロックウールシートを使用した。なお、気泡発生機はニッソー製のシーター1200を使用した。また、海水はすべて閉鎖系で循環している。処理槽の温度は30℃設定とした。この海水貯槽に大塚化学製のOK−F−2を硝酸性窒素濃度100mg/Lとなるように投入して、硝酸性窒素濃度の経時変化を調べた。これより、硝酸性窒素体の良好な除去状況が把握できる。硝酸性窒素(NO3)の濃度変化(mg/L)を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004772216
【0031】
実施例2
実施例1と同じ形状の水槽を3つ準備し、同じく50Lの海水を入れて、図5、図6および図7の形状の硝酸性窒素体処理装置を設置した。図5に順ずる装置では、アクリル製の10cm×10cm×高さ25cmの容器を使用して、その中に5〜20mm範囲である不定形状の硫黄50重量部と炭酸カルシウム50重量部からなる溶融混合窒素除去材料粒1kgからなる窒素除去材料を充填し、管としてVU13の塩ビ管を使用した。一方、図6および図7に順ずる装置では、新日化ロックウール株式会社製の7m厚みのロックウールシートを使用し、5〜20mm範囲である不定形状の硫黄50重量部と炭酸カルシウム50重量部からなる溶融混合窒素除去材料粒1kgからなる窒素除去材料を充填した。なお、気泡発生機は、ニッソー製のシーター1200を使用した。また、海水はすべて閉鎖系で循環している。処理槽の温度は30℃設定とした。この海水貯槽に大塚化学製のOK−F−2を硝酸性窒素濃度200mg/Lとなるように投入して、硝酸性窒素濃度の経時変化を調べたこれより、硝酸性窒素体の良好な除去状況が把握できる。硝酸性窒素体(NO3)濃度変化(mg/L)を表2に示す。
【0032】
【表2】
Figure 0004772216
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、通常、大規模且つ多大な費用を必要とする水槽や海水中の硝酸性窒素処理問題に対して、簡便且つ低コスト、効率的な硝酸性窒素処理を実現できる。発明の効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の処理装置の断面図
【図2】 上昇管の説明図
【図3】 他の上昇管の説明図
【図4】 本発明の他の処理装置の断面図
【図5】 本発明の他の処理装置の断面図
【図6】 本発明の他の処理装置の断面図
【図7】 本発明の他の処理装置の断面図
【図8】 本発明の他の処理装置の断面図
【図9】 本発明の他の処理装置の断面図
【図10】 本発明の他の処理装置の断面図
【図11】 本発明の他の処理装置の断面図
【符号の説明】
1:透水性固体壁
2:硝酸性窒素除去材料層
3:濾過板
4:上昇管
6:気体吹き込み装置

Claims (4)

  1. 水槽内の被処理水等の閉鎖系において、下部が水中に没する硝酸性窒素除去材料層内に挿入され、管の上部先端が硝酸性窒素除去材料層より上の水中に配置された内部が空洞の上昇管内部に上昇水流を発生させるための気体発生部を有する水流発生部材を備え、該水流発生部材によって形成された水流経路の途中に、硫黄と炭酸カルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料層を設けたことを特徴とする硝酸性窒素の処理装置。
  2. 前記硝酸性窒素除去材料層の周囲に、サンゴ砂又はロックウールからなる多孔質材料を配置したことを特徴とする請求項1記載の硝酸性窒素の処理装置。
  3. 前記硝酸性窒素除去材料層の上流側に、ろ過部材を設けてなる請求項1記載の硝酸性窒素の処理装置。
  4. 水槽内の被処理水等の閉鎖系において、下部が水中に没する硝酸性窒素除去材料層内に挿入され、管の上部先端が硝酸性窒素除去材料層より上の水中に配置された内部が空洞の上昇管内部に上昇水流を発生させるための気体発生部を有する水流発生部材より循環水流を形成させることにより、閉鎖系中の水を、硫黄と炭酸カルシウム系成分からなる硝酸性窒素除去材料層を通過させた後、再び閉鎖系中に放出、循環することを特徴とする硝酸性窒素の処理方法。
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