JP4032199B2 - 硝酸性窒素脱窒基質 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、硝酸性窒素の除去,即ち、脱窒素による水質浄化に用いられる硝酸性窒素脱窒基質に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水質を浄化するための硝酸性窒素除去技術のうち、例えば、メタノールや汚泥中の有機炭素源を水素供与体として従属栄養性脱窒を行わせる方法は従来から知られている。この方法は目的微生物以外の分解系の影響を受け、基質当たりの脱窒効率は低いが、比較的簡単に硝酸性窒素を脱窒させることができるので、脱窒処理に用いたメタノールや汚泥を外界に排出しないよう厳しく管理された処理設備において実施される。即ち、単一の脱窒槽に被処理水を通水するだけでは脱窒操作を完了させることができず、多くの処理過程や処理槽・設備が必要となる。
【0003】
従って、窒素成分の大部分が無機態の硝酸性窒素であり、近年、その濃度について問題提起されつつある耕地の暗渠排水等には適用させることが困難であった。また、処理流量および含有される硝酸性窒素に合わせて脱窒基質を的確に注入しなければ新たな水質汚染を発生させてしまうことから、このような従属栄養性脱窒の実施には、下水処理場のような設備や常時行き届いた管理が要求される。
【0004】
これに対し、硫黄や硫黄化合物を用いた独立栄養性脱窒では硫黄酸化細菌による脱窒に限定されるため、基質当たりの脱窒効率が高く、しかも反応産物である硫酸イオンは水質環境の制限因子ではないので、処理水中に0.1%以下の含有率であれば、カルシウム化合物によるpH調整を行うことにより処理水をそのまま放流できる利点がある。
【0005】
この硫黄や硫黄化合物を用いた独立栄養性脱窒の方法として、例えば特公昭62-56798号公報、特公昭63-45274号公報、特公昭60-3876号公報、特公平01-31958号公報、特公平04-9119号公報、特開平04-74598号公報、特開平04-151000号公報、特開平04-197498号公報、特開平06-182393号公報記載の各方法が提案されている。
【0006】
このうち、特公昭62-56798号公報および特公昭63-45274号公報記載の方法は、様々な種類の窒素化合物や硫黄化合物を含有する排水の処理方法として発明されたものであり、各々pH3以下での前処理や、種汚泥として硫黄酸化細菌群を優占種とした活性汚泥を育成するなどの段階を必要としており、硝酸性窒素を主な脱窒対象とした場合には効率の良い方法とは言えない。
【0007】
また、特公昭60-3876号公報記載の方法や、特公平01-31958号公報記載の方法も硝酸性窒素を対象とした脱窒方法に限定したものではないが、硝化工程後の脱窒工程では何れも硫黄酸化細菌による脱窒を行っている。しかし、硫黄成分を処理対象の硝酸性窒素量に合わせて添加しなければならなかったり、脱窒により発生した微細な窒素ガスを放出できずに別途曝気槽を必要とする等から、効率の良い独立栄養性脱窒は行えない。
【0008】
ところで、特公平04-9119号公報記載の脱窒方法では、炭酸カルシウムから成る大理石と、硫黄粒子を用いた排水中の窒素、燐酸の同時除去方法について開示されているが、大理石粒と硫黄粒は同一工程内で用いられず、しかも基本的には好気―嫌気活性汚泥処理であるため、硫黄のみを脱窒基質とした独立栄養性脱窒とは異なり汚泥の管理が必要であって硝酸性窒素の直接脱窒を行うには非効率である。
【0009】
さらに、特開平04-74598号公報記載の方法は、基本的には嫌気―好気活性汚泥法の処理であるが、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸カルシウムを炭素源として導入しているため、上述した各方法よりは硝酸性窒素除去機能が安定的に発現される方法となっている。然し、硫黄源が硫化鉄鉱であるために、脱窒効率は低く、また、この方法もいくつもの処理槽を要する活性汚泥法の域を出ないものであり、硝酸性窒素直接脱窒を行うには非効率である。
【0010】
特開平04-151000号公報記載の方法では、炭素源として炭酸水素ナトリウムまたは炭酸カルシウムを補給し、チオ硫酸塩を硫黄源、電子供与体とする硫黄酸化細菌による独立栄養性脱窒について開示しているが、チオ硫酸塩を処理対象の硝酸性窒素量に見合った量注入しなければならず、やはり硝酸性窒素の直接脱窒を行うには非効率である。
【0011】
特開平04-197498号公報記載の方法は浄水前処理の方法として硫黄酸化細菌による独立栄養性脱窒について開示しているが、この場合も原水に含まれる脱窒対象量に見合った量の亜硫酸ナトリウムを添加しなければ著しく効率は低下し、硝酸性窒素の直接脱窒に簡便に適用させることはできない。
【0012】
これまで述べてきた方法は何れも硝酸性窒素の直接脱窒を目的としたものではなく、大半は活性汚泥法の域を出ないもので脱窒という観点からすると非効率であるが、特開平06-182393号公報記載の方法は、硝酸性窒素を硫黄酸化細菌により効率よく脱窒できる。
【0013】
ところが、該方法では硫黄酸化細菌に対し、反応性の良い硫黄粉粒体を用いるために、硫黄粉粒体で充填層を形成した流動床式反応槽を設備し、硝酸性窒素等を含む原水を通水し脱窒処理を行うが、脱窒により硫黄粉粒および粒体間に付着した窒素ガスを放出させるためには動力が必要であり、このガスを放出しないと脱窒効率の良い硫黄粉は気泡に包まれて以後の脱窒が出来なくなる。粒体間の気泡についても同様である。また、生成される硫酸酸性を別途矯正する必要のあること、原水を常時強制通水させないと強酸性となり脱窒が停止してしまうことなどが難点であり、例えば、広く暗渠排水処理に用いようとしても相応の設備コストおよびランニングコストがかかり、普遍的な導入が困難であるという問題がある。
【0014】
それに加えて、上述した方法では硫黄と同程度重要な炭素源の供給や、硫黄酸化細菌の活性を維持し確実な脱窒を行うために、必要なpH調整、即ちpH値を7付近に保つことについては具体的に何ら対応されていない。
【0015】
水処理学界において得られた最近の知見からも、硫黄酸化細菌による脱窒反応を順調に行わせるためには、以下の内容が重要であることが示唆されている。
【0016】
それは、硫黄酸化細菌による脱窒反応を維持継続していくために、硫黄酸化細菌の増殖を促すことが不可欠であり、これには栄養源である硫黄の供給のほか、菌体合成に必要な炭素源を確実に供給すること、微生物活性を維持するためにpH値を概ね7以上にしなければならないこと等の重要な知見である「(4-28)硫黄脱窒法による実地下水からの硝酸性窒素除去、第49回全国水道研究発表会 平成10年5月、講演集p238〜239(4.浄水部門):社団法人日本水道協会」。しかし、pH値はかならずしも7以上にする必要のないことは以下に述べる通りである。
【0017】
これまで例示した通り、硝酸性窒素の安全な脱窒に最も効果的な方法は硫黄酸化細菌による独立栄養性脱窒であるが、従来はその効果を確実容易に発現させることは困難であった。
【0018】
そこで、本発明者らは、これまで困難であった硫黄酸化細菌による独立栄養性脱窒を確実・容易に行える微生物活性能付与組成物及びその製造方法を開発し、出願を行った(特願平10-106974号)。
【0019】
この発明は、硫黄酸化細菌の栄養源である硫黄と菌体合成に必要な炭素源を同一組成物内にほぼ同量共存させることで、効率良く脱窒を行わせることを可能とした画期的な方法であり、しかも脱窒系内で生成されるカルシウムイオンと硫酸イオンの量は表2の通りほぼ等量でややカルシウムイオンが多く、常に中性(pH7)付近を保てるため、pHの低下による脱窒能の低下は起こらない。
【0020】
それに加えて、炭酸カルシウムは微粉を用い、硫黄との等量混合溶融・急冷・破砕を行って得られる組成物であるので、その微小起伏の多い破断面全体に硫黄酸化細菌が定着しやすい構造となっている。また、粒の断面全体で一連の反応にあずかれるので非常に効率が良く、組成物粒子を大きくすること、例えば5〜25mm程度とすることができるので、脱窒による窒素ガスを粒子間にはらみ脱窒が停止してしまうことがなく、しかも、粒子全体を窒素ガスが覆ってしまうこともない。
【0021】
また、当該組成物は安全・容易に製造できるだけではなく、硫黄単体や石灰岩粒を各々混ぜて使用するよりも、水とのなじみが良い破断面を多く有することからも脱窒に大きく寄与し、水中崩壊性も著しく小さいので、長期に亘り効果が安定的に持続するという利点もある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、硫黄酸化細菌の活動に必須である硫黄と菌体合成に必須である炭素の補給を必要とせず、硝酸性窒素の脱窒を効率よく発現させるためのpH値7付近に反応系を維持・安定させ、且つ、炭酸カルシウムと硫黄のみの組成物に比較して1.5〜2.5倍の脱窒機能を発揮し、より高濃度の硝酸性窒素をも脱窒・浄化することが可能な硝酸性窒素脱窒基質を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する物質を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0024】
本発明の請求項2に係る硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウムを主成分とする物質:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する物質:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0025】
本発明の請求項3に係る硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する鉱産物および/またはその加工物を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0026】
本発明の請求項4に係る硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウムを主成分とする物質:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する鉱産物および/またはその加工物:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0027】
本発明の請求項5に係わる硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する炭化物を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0028】
本発明の請求項6に係る硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウムを主成分とする物質:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する炭化物:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0029】
本発明の請求項7に係る硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する鉱産物および/またはその加工物と微細孔隙を有する炭化物を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0030】
本発明の請求項8に係る硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウムを主成分とする物質:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する鉱産物および/またはその加工物と微細孔隙を有する炭化物:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0031】
本発明の請求項9に係る硝酸性窒素脱窒基質においては、炭酸カルシウム:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、珪藻土および/または籾殻燻炭:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物として構成されている。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の硝酸性窒素脱窒基質は、炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に。微細孔隙を有する物質を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなる。その組成物中で、炭酸カルシウムを主成分とする物質としては、炭酸カルシウム、石灰岩粉末および破砕物、貝類の殻粉末および破砕物、貝化石粉末および破砕物、ドロマイト粉末および破砕物、サンゴ粉末および破砕物を用いることができる。
【0033】
また、微細孔隙を有する物質のうち、鉱産物および/またはその加工物としては珪藻土、珪藻土焼成物、凝灰岩、坑火石、パーライト、真珠岩、有孔隙セラミック、レンガ、ALC、軽石、ポゾラン、シラス、シラスバルーン、膨張頁岩焼成物、アタパルジャイト、セピオライト、クリストバライト、セリサイト、酸性白土、イライトを用いることができる。
【0034】
その他、微細孔隙を有する炭化物としては木炭、ヤシガラ炭、籾殻燻炭、石炭、竹炭、活性炭を用いることができる。
【0035】
更に、その他の微細孔隙を有する物質としては火山灰、土壌、フライアッシュ、サンゴ粉末および破砕物、貝類の殻粉末および破砕物を用いることができる。
【0036】
なお、この粒状物または塊状物は炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを微細孔隙を有する物質と混合した後に硫黄を112〜125℃程度の温度で加熱溶融して急冷固化し、その固化物を破砕し或いは造粒することにより得られる。その硫黄を加熱溶融することに代えて、予め液状化された硫黄を用いることもできる。
【0037】
本発明に用いる微細孔隙を有する物質の含有水分は、概ね30%以下であることが好ましく、また、粒度は長径5mm以下が望ましく、さらに長径1mm以下の粒度に調整することが最も望ましい。
【0038】
但し、籾殻燻炭や未固結のシラス、未固結の火山灰、未固結の土壌等については特に粒度調整をせずに使用することができる。
【0039】
このようにして得られる硝酸性窒素脱窒基質は硝酸性窒素に係る水質浄化に適し、高濃度の硝酸性窒素の除去にも優れ、また、処理水pHが強酸性になることもない。
【0040】
その有効性を確認するべく、本発明品として炭酸カルシウム:10重量部,硫黄:10重量部に対し、籾殻燻炭:3重量部を共存させた試料(本発明品1)、籾殻燻炭:1重量部と珪藻土:1重量部とを共存させた試料(本発明品2)、珪素土:2重量部を共存させた試料(本発明品3)を作製した。また、比較例として硫黄粒:10重量部と炭酸カルシウム粒:10重量部とを混合した試料(比較例1)、硫黄:10重量部と炭酸カルシウム共存組成物:10重量部とを混合した試料(比較例2)を作製した。この試料の組成物としては粒子径:5〜10mm程度のものを用いた。
【0041】
その各試料により、硝酸性窒素:150mg/l、平均水温:20℃の原水に、埼玉県熊谷市内の暗渠水路より採収した河川底質を1wt%を添加した水を対象とし、バッチ試験による脱窒処理した。その結果は表1並びに図1のバッチ試験による硝酸性窒素の減少推移・残存量mg/lで示す通りであり、本発明品はいずれも高濃度の硝酸性窒素の除去に優れることが確認できた。
【0042】
【表1】
【0043】
また、各試料を用いた際の系内のpHの変化を測定したところ、図2で示す通りであり、本発明品では処理水pHが強酸性になることがないことも確認できた。それと共に、各試料を用いて脱窒開始20日後の硫酸イオンとカルシウムイオンとの発生量mg/lを測定したところ、表2で示す通りであった。
【0044】
【表2】
【0045】
それは、本発明品では図3で示すように炭酸カルシウムと硫黄とが同一の粒内に共存しているだけでなく、硫黄酸化細菌の担体として有効と判断される微細孔隙を有する物質も同一の粒内に共存する組成物としていることによる。また、栄養源としての硫黄、菌体合成に必要な炭素を外部より供給する必要がなく、硫黄酸化細菌の活動域がほぼ中性pHで、微生物活性が高く維持される上、さらに菌体定着・増殖のすみ場としての微細孔隙を同時に与えることによる。このような組成により、測定されるpHもほぼ中性でイオンバランスもよいことから脱窒能が飛躍的に向上し、例えば停滞水中の150ppmを超える高濃度の硝酸性窒素も確実に脱窒させることができ、水質環境の改善に大きく寄与できる。
【0046】
これに対し、図4で示すような炭酸カルシウムと硫黄を単独粒のまま混合する方法では測定されるpHは中性であり、得られるイオンバランスも一見良好ではあるが、硫黄酸化細菌の活動域は酸性になってしまい、微生物活性が低下する。
【0047】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明に係る硝酸性窒素脱窒基質に依れば、炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する物質を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることから、多肥地帯の耕地暗渠排水等の高濃度の硝酸性窒素の除去にも優れ、硫黄酸化細菌の栄養源である硫黄は必要に応じて菌体により酸化され、菌体合成に必要である炭素も共存しているため、菌の増殖がスムーズに行われると同時に、微細孔隙が菌体定着の場となるので、脱窒が効率良く行われる。さらに、pHバランスが良好で、系内においてpH値は6.5〜7.5に保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硝酸性窒素脱窒基質による硝酸性窒素の残存量,即ち、硝酸性窒素の減少推移を比較例1,2と共に示すグラフである。
【図2】本発明に係わる硝酸性窒素脱窒基質を用いた際の系内pHの変化を比較例1,2と共に示すグラフである。
【図3】本発明に係る硝酸性窒素脱窒基質の内部構造を模式的に示す説明図である。
【図4】硫黄粒子と炭酸カルシウム粒子とを単に混合したものの内部構造を模式的に示す説明図である。
Claims (9)
- 炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する物質を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする硝酸性窒素脱窒基質。
- 炭酸カルシウムを主成分とする物質:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する物質:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素脱窒基質。
- 炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する鉱産物および/またはその加工物を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素脱窒基質。
- 炭酸カルシウムを主成分とする物質:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する鉱産物および/またはその加工物:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする請求項3に記載の硝酸性窒素脱窒基質。
- 炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する炭化物を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素脱窒基質。
- 炭酸カルシウムを主成分とする物質:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する炭化物:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする請求項5に記載の硝酸性窒素脱窒基質。
- 炭酸カルシウムを主成分とする物質と硫黄とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する鉱産物および/またはその加工物と微細孔隙を有する炭化物を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素脱窒基質。
- 炭酸カルシウムを主成分とする物質:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、微細孔隙を有する鉱産物および/またはその加工物と微細孔隙を有する炭化物:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする請求項7に記載の硝酸性窒素脱窒基質。
- 炭酸カルシウム:10〜15重量部と硫黄:10重量部とを主要組成物とし、該主要組成物と共に、珪藻土および/または籾殻燻炭:1〜3重量部を同一の粒内に共存させた粒状物または塊状物でなることを特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素脱窒基質。
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