JP4771856B2 - コールセンタにおける受付システム - Google Patents
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Description
なお、下記の特許文献1には、センサによって感知したオペレータの生体情報に基づいて、オペレータがヘッドセットを装着しているか否かを判断する電話オペレータ監視機能付端末装置について記載されている(特許文献1参照)。
また、下記の特許文献2には、機器使用者の生体情報を検出し、生体情報の検出結果に基づいて、機器の使用を制限する生体情報連動システムについて記載されている(特許文献2参照)。
また、オペレータが極度の緊張状態にある場合には、早期にバック受付部にコールを転送することが望ましいが、一定時間経過した場合にコールをバック受付部に転送する従来技術では、極度の緊張状態にあるオペレータが受け付けているコールを早期にバック受付部に転送することができない。オペレータが極度の緊張状態にある時は、顧客からの重大なクレームを受け付けている場合が多いと考えられるが、上記の従来技術では、顧客からの重大クレームを早期に解決することができない。また、上記の従来技術では、オペレータが自己解決を図ろうとすることにより時間を浪費してしまうことを防止することができない。その結果、トータルとしてのクレーム解決時間を短縮することができず、顧客満足度の向上を図ることができない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、一般的知識を有するオペレータの身体的状態に基づいてフロント受付部で受け付けていたコールを、より専門的知識を有する専門オペレータが待機するバック受付部に自動的に転送する、コールセンタにおける受付システムを提供することを目的とする。
すなわち、本発明においては次のようにして前記課題を解決する。
(1)コールセンタにおける受付システムに、コールを受け付けるフロント受付部と、該フロント受付部で受け付けたコールを引き継ぐバック受付部とを設ける。上記フロント受付部に、フロント受付部のオペレータの身体的状態を検出するセンサと、該センサにより検出されたコール受付時のオペレータの身体的状態と、該オペレータの身体的状態の平常値に基づき設定された閾値とを比較する手段と、上記比較結果に基づき、フロント受付部で受け付けていたコールを、上記バック受付部に自動的に転送する手段を設ける。
また、上記コールセンタにおける受付システムに、上記オペレータの受付時間が予め設定された許容時間を越えたとき、オペレータの身体的状態にかかわらず、フロント受付部で受け付けていたコールを、上記バック受付部に自動的に転送する手段を設けるとともに、上記コールセンタにおける受付システムに、上記オペレータの受付時間が予め設定された許容時間を越えたときのフロント受付部のオペレータの身体的状態を判定し、上記閾値を自動更新する閾値自動更新手段を設ける。
(2)上記センサが、該オペレータの声の周波数、脈拍、体温および/または血圧を該オペレータの身体的状態として検出する。
(3)上記閾値自動更新手段が、オペレータの受付時間が上記許容時間を越えたとき、フロント受付部のオペレータの身体的状態が上記閾値を越えているか否かを判定し、上記閾値を越えていないとき上記閾値を自動更新する。
(4)上記受付部は電話もしくは電子情報の伝達によるコールを受け付ける。
(1)センサによって検出されたフロント受付部のオペレータの身体的状態と閾値との比較結果に基づいて、フロント受付部で受け付けていたコールを、バック受付部に自動的に転送するので、極度の緊張状態にあるオペレータが受け付けているコールを早期にバック受付部に転送することができる。その結果、顧客からの重大クレームを早期に解決することができる。
(2)オペレータの身体的状態が閾値の範囲を超えたときに、該オペレータが受け付けているコールを自動的にバック受付部に転送するので、オペレータが自己解決を図ろうとすることにより時間を浪費してしまうことを防止することができる。その結果、トータルとしてのクレーム解決時間を短縮することができる。
(3)オペレータの身体的状態と比較される閾値は、該オペレータの身体的状態の平常値に基づき設定された閾値である。すなわち、オペレータ毎に閾値が設定されるので、オペレータの個人特性に合った適切な時期に、該オペレータが受け付けているコールをバック受付部に転送することができる。
(4)オペレータの受付時間が予め設定された許容時間を越えたときの該オペレータの身体的状態を判定して、オペレータの身体的状態と比較される閾値を自動更新する。例えば、該閾値を下げることによって、受付時間が許容時間を超えた該オペレータが次回にコールを受け付けた場合には、許容時間内に当該コールがバック受付部に自動的に転送され易くすることができる。これにより該オペレータ個人特性に合った閾値を設定することができる。
フロント受付部1は、オペレータ端末11、センサセット12、制御部13、通信部14、閾値情報記憶部15、ユーザ対応情報情報記憶部16を備える。オペレータ端末11は、CTI装置3を通じてユーザからのコールを受け付けて、受付情報とユーザ対応情報とを入力する。受付情報は、例えば、コールの受付番号、コールの受付開始時刻、システム名称、機器名称、障害発生の装置機番、ユーザ名等である。ユーザ対応情報とは、オペレータ100がユーザに対応することによってユーザから得られた情報であり、例えば、故障した製品等に関するユーザの問い合わせ内容等やオペレータがユーザに指示した回復を試みる操作内容等の情報である。
センサセット12は、オペレータ100の身体的状態を検知する。センサセット12は、例えば、図2に示すマイク121と血圧計122と脈拍計123とからなり、オペレータ100の身体的状態として、オペレータ100が発する音声、オペレータ100の血圧、オペレータ100の脈拍を検知する。制御部13は、センサセット12によって検知されたオペレータ100の身体的状態の平常値に基づいて、オペレータ毎に身体的状態の閾値情報を生成する。そして、制御部13は、センサセット12によって検知された、コール受付時のオペレータ100の身体的状態と生成された閾値情報との比較結果に基づいて、ユーザからのコールをバック受付部2に転送する。通信部14は、バック受付部2との間の通信処理を行う。閾値情報記憶部15には、オペレータ毎の身体的状態の閾値情報が記憶される。ユーザ対応情報記憶部16には、ユーザ対応情報が記憶される。
オペレータ100の発する音声の周波数の平常値を取得する場合を例にとって説明すると、例えば、オペレータ100が、ユーザからのコールの受付開始時に、予め定められた比較対象文(例えば、「大変申し訳ございません」という文)を発声する。そして、平常値取得部131が、センサセット12によって検知された、当該比較対象文が発声された時の音声の周波数を、当該オペレータ100から発せられる音声の周波数の平常値とする。この様な比較対象文を複数文取得する(例えば「本当にすみません」)。
また、閾値情報生成部132は、後述するバック受付部2が備える閾値更新部225から通知された、更新後の閾値を閾値情報記憶部15に記憶する。
判断部133は、センサセット12によって検知されたオペレータ100の身体的状態が、閾値情報記憶部15内に記憶された当該オペレータ100の身体的状態の閾値の範囲内かを判断する。判断部133は、例えば、センサセット12によって検知された当該オペレータ100が発声した音声から、平常値取得部131によって当該オペレータから発せられる音声の周波数の平常値が取得された時にオペレータ100が発声した比較対象文(例えば、「大変申し訳ございません」という文)を抽出し、当該抽出された比較対象文に対応する音声の周波数と、閾値情報記憶部15内に記憶されている当該音声の周波数の閾値とを比較する。
また、引継部137は、バック受付部2が備える対応時間判断部222からの要求に応じて、引継情報記憶部102内に記憶された受付情報に含まれる、コールの受付開始時刻の情報を、対応時間判断部222に送信する。本発明の一実施形態によれば、引継部137が、バック受付部2が備える引継情報取得部221からの要求に応じて、引継情報に含まれるユーザ対応情報を引継情報取得部221に対して送信するようにしてもよい。また、本発明の一実施形態によれば、フロント受付部1内の制御部13が、オペレータ100を個人認証する認証部(図示を省略)を備えるようにしてもよい。
本発明の一実施形態においては、センサセット12が、マイク121、血圧計122、脈拍計123の他に、体温計を備えるようにしてもよい。そして、センサセット12が、オペーレータ100の身体的状態として、体温を検知するようにしてもよい。
図3に示すコールセンタにおける受付システムにおいては、引継部137が、判断部133によってオペレータ100の身体的状態が当該オペレータ100の身体的状態の閾値を超えたと判断された場合に、引継情報記憶部102内に記憶されている引継情報を引継情報取得部221に通知する。本発明の一実施形態によれば、引継部137が、引継情報取得部221からの要求に応じて、ユーザ対応情報を引継情報取得部221に対して送信するようにしてもよい。また、転送指示部223は、対応時間判断部222によって、フロント受付部にいるオペレータ100がユーザと対応している時間が予め定められた許容時間を超えたと判断された場合に、電話転送部134に対して、当該コールのバック受付部への転送指示を送信する。当該転送指示に従って、電話転送部134が当該コールのバック受付部への転送処理を行うことにより、当該コールがバック受付部に転送され、バック受付部にいるオペレータ101が当該ユーザのコールを受け付ける。
「閾値 上下」には、上記「平常値」に格納された音声の周波数の閾値を格納する。例えば、「閾値 上下」には、例えば、上記「平常値」に格納された音声の周波数の+−30%の値を格納する。あるいは平常値を含むレンジ中により定まる段階的数値を格納する。「血圧」には、当該オペレータ100の血圧の値を格納する。すなわち、「平常値(上)」に、当該オペレータ100の最高血圧の平常値を格納し、また、当該最高血圧の上限の値を「閾値(上)」に格納する。また、「平常値(下)」に、当該オペレータ100の最低血圧の平常値を格納し、また、当該最低血圧の下限の値を「閾値(下)」に格納する。「脈拍」には、当該オペレータ100の脈拍数を格納する。すなわち、「平常値」に、当該オペレータ100の脈拍の平常値を格納し、当該脈拍の上限の値を「閾値(上)」に格納し、当該脈拍の下限の値を「閾値(下)」に格納する。
ここで、図6中に示すように、オペレータ100がユーザからのコールの受付を開始した時の当該オペレータ100の脈拍数、すなわち、当該脈拍の平常値は、例えば70である。一方、オペレータ100がユーザからのクレームに対応している時には、オペレータ100の脈拍数は、例えば閾値として設定された110を超える。その結果、当該ユーザからのコールがフロント受付部1からバック受付部2に転送される。
例えば、オペレータ100のA氏の脈拍数が閾値の範囲を超えた場合、図7中に示すように、A氏の脈拍に対応する「オーバー」に二重丸が表示される。図7中に示す転送原因情報を参照したバック受付部2内のオペレータ101は、オペレータ100のA氏の脈拍数が閾値の範囲を超えたことが原因で当該コールがフロント受付部1から転送されたことを認識することができる。また、例えば、A氏のユーザとの対応時間が閾値(許容時間)を超えた場合、図8中に示すように、A氏の対応時間(タイム)に対応する「オーバー」に二重丸が表示される。図8中に示す転送原因情報を参照したバック受付部2内のオペレータ101は、オペレータ100のA氏の対応時間が閾値を超えたことが原因で当該コールがフロント受付部1から転送されたことを認識することができる。
次に、判断部133が、閾値情報記憶部15内の閾値をリードした後(ステップS6)、オペレータ端末11が、ユーザと応答する(ステップS7)。そして、ユーザ対応情報取得部135が、ユーザ対応情報を取得する(ステップS8)。次に、判断部133が、センサセット12によって検知されたオペレータ100の声の周波数、脈拍数、血圧の値を取得する(ステップS9)。次に、電話転送部134が、ユーザとの応答が終了したかを判断する(ステップS10)。電話転送部134が、ユーザとの応答が終了したと判断した場合は、オペレータ端末11が、次のユーザのコールを受け付ける(ステップS19)。
電話転送部134が、バック受付部2から転送指示を受けていないと判断した場合は、ステップS7に戻る。電話転送部134が、バック受付部2から転送指示を受けたと判断した場合は、オペレータ端末11がユーザに対してバック切替を通知する(ステップS15)。バック切替がユーザに通知されると、引継部131が、受付番号、受付開始時刻、ユーザ名をバック受付部2に通知する(ステップS16)。そして、電話転送部134が、当該ユーザからのコールをバック受付部2に転送する(ステップS17)。また、引継部131が、ユーザ対応情報をバック受付部2に通知する(ステップS18)。そして、オペレータ端末11が、次のユーザのコールを受け付け(ステップS19)、ステップS7に戻る。
2 バック受付部
11、21 オペレータ端末
12 センサセット
13、22 制御部
14、23 通信部
15 閾値情報記憶部
16 ユーザ対応情報情報記憶部
24、102 引継情報記憶部
100、101 オペレータ
103 ヘッドセット
121 マイク
122 血圧計
123 脈拍計
131 平常値取得部
132 閾値情報生成部
133 判断部
134 電話転送部
135 ユーザ対応情報取得部
136 受付情報取得部
137 引継部
221 引継情報取得部
222 対応時間判断部
223 転送指示部
224 身体的状態・閾値取得部
225 閾値更新部
Claims (4)
- コールを受け付けるフロント受付部と、該フロント受付部で受け付けたコールを引き継ぐバック受付部とを備えたコールセンタにおける受付システムであって、
上記フロント受付部に、
フロント受付部のオペレータの身体的状態を検出するセンサと、
該センサにより検出されたコール受付時のオペレータの身体的状態と、該オペレータの身体的状態の平常値に基づき設定された閾値とを比較する手段と、
上記比較結果に基づき、フロント受付部で受け付けていたコールを、上記バック受付部に自動的に転送する手段と、
上記オペレータの受付時間が予め設定された許容時間を越えたとき、オペレータの身体的状態にかかわらず、フロント受付部で受け付けていたコールを、上記バック受付部に自動的に転送する手段と、
上記オペレータの受付時間が予め設定された許容時間を越えたときのフロント受付部のオペレータの身体的状態を判定し、上記閾値を自動更新する閾値自動更新手段を設けた
ことを特徴とするコールセンタにおける受付システム。 - 上記オペレータの身体的状態は、該オペレータの声の周波数、脈拍、体温および/または血圧である
ことを特徴とする請求項1のコールセンタにおける受付システム。 - 閾値自動更新手段は、オペレータの受付時間が上記許容時間を越えたとき、フロント受付部のオペレータの身体的状態が上記閾値を越えているか否かを判定し、上記閾値を越えていないとき上記閾値を自動更新する
ことを特徴とする請求項1または請求項2のコールセンタにおける受付システム。 - 上記コールは電話もしくは電子情報の伝達によるものである
ことを特徴とする請求項1,2または請求項3のコールセンタにおける受付システム。
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