JP4771032B2 - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスモータ(DCブラシレスモータ)の制御装置に関し、詳しくは、ホールセンサ等の位置検出器の出力信号に同期させてほぼ正弦波状の交流電圧をステータコイルに印加するようにしたブラシレスモータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、ブラシレスモータでは、ロータの磁極の位置をホールセンサにより検出し、その磁極位置に対応したステータコイルに方形波の電圧を印加する制御方法が一般に用いられている。
しかし、この方法では、モータの速度に大きなリップルが含まれ、発生騒音が大きくなったりモータの効率も十分高めることができないといった問題がある。
これらの対策のため、ステータコイルに正弦波または正弦波に近い波形の電圧を印加する方法が提案されているが、制御の方法が複雑で高価になる等の問題がある。
【0003】
ステータコイルに正弦波状の電圧を印加する従来技術としては、(1)特開平6−233585号公報に記載された「直流モータの駆動装置」、(2)特開平7−241095号公報に記載された「ブラシレスモータの駆動装置」、(3)特開平4−236190号公報に記載された「ブラシレスモータのための電気制御装置」、(4)特開平11−122973号公報に記載された「ブラシレスモータの駆動装置」等が知られている。
しかるに、上記(1),(3),(4)の従来技術は制御回路の構成が概して複雑である。また、(2)の従来技術は、ロータの位置を検出するためにエンコーダ等の位置検出器を用いているため、高価になるという問題がある。
【0004】
なお、DCブラシレスモータにおいてロータの位置を検出した後に、ステータコイルに印加する電圧のタイミングを回転速度に応じて変化させることが下記の公開公報に記載されているが、その具体的な方法は明確には開示されていない。
(5)特開平1−174288号公報「ブラシレスモータの駆動装置」
(6)特開平3−289391号公報「ブラシレスモータ」
【0005】
更に、ブラシレスモータの制御装置として、
(7)特開平7−337067号公報「ブラシレスモータの導通位相角制御装置」
(8)特開平5−211796号公報「ブラシレスDCモータ駆動方法およびその装置」
等が知られているが、いずれもモータの電流や電圧を検出して制御しており、検出部の価格が高いという問題がある。
【0006】
更に、ブラシレスモータのロータの位置検出器の取付誤差等を補正する方法として、以下の従来技術が存在する。
(9)特開平11−215881号公報「モータ制御装置」
しかし、この従来技術ではロータの位置検出信号の時間間隔を測定することが不可欠であるため、タイマが必要になり、これが価格を上昇させる原因となっている。
【0007】
そこで本発明は、比較的簡単かつ低コストの回路構成で、振動の発生が少ないブラシレスモータの制御装置を提供しようとするものである。
また、本発明は、位置検出器を備えていない誘導モータ等に対してインバータによるV/f制御を実現可能とした制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、電圧指令及び周波数指令に従って作成されたほぼ正弦波状の変調波としてのPWM演算波形をキャリア信号と比較して半導体スイッチング素子に対する駆動信号を生成するPWM演算回路と、前記駆動信号が加えられるV/f制御用のインバータとを備え、このインバータの出力電圧を、ロータの磁極位置を検出する位置検出器を備えたブラシレスモータのステータコイルに印加するようにしたブラシレスモータの制御装置において、
前記位置検出器の出力信号のタイミングに同期して新たなPWM演算波形の変化が開始するようにPWM演算波形の位相角を補正する手段を備え、この手段によりPWM演算波形の位相角を補正する動作を、ロータが(360/N)°回転するごとに行い、かつ、ロータが(360/N)°回転する以前にPWM演算波形が電気角で(360/N)°に達したときは、その時点でのPWM演算波形の値をロータが(360/N)°回転するまで保持することを特徴とする(Nはすべて同一の整数)。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のブラシレスモータの制御装置において、ロータが(360/N)°回転する時点とPWM演算波形が電気角で(360/N)°に達する時点とが異なるときに、PWM演算波形の周期を位置検出器の出力信号のタイミングに一致する方向に補正してPWM演算波形を作成し、このPWM演算波形をその後に用いるものである(Nはすべて同一の整数)
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1または記載したブラシレスモータの制御装置において、PWM演算波形を、モータの回転速度に応じた位相角設定値を用いて補正するものである
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のブラシレスモータの制御装置において、周波数指令に対して、位相角設定値を直線的に近似するものである
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項記載のブラシレスモータの制御装置において、周波数指令に対して、位相角設定値をモータの特性に応じた曲線により近似するものである。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項3〜のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、インバータの直流電流が最も小さくなるように位相角設定値を決定するものである。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項記載のブラシレスモータの制御装置において、モータを無負荷状態で運転して位相角を僅かに変化させながらインバータの直流電流を検出するものである。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項〜7のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、モータの正転用、逆転用にそれぞれ独立して位相角設定値を設けるものである。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、位置検出器の出力信号の周波数を検出してこの周波数が速度指令の換算値と等しくなるようにフィードバック制御する手段を備えたものである。
【0017】
請求項10記載の発明は、請求項〜9のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、PWM演算波形の位相角を補正する手段の作動・停止を選択可能な選択回路を備えたものである。
【0018】
請求項11記載の発明は、請求項10記のブラシレスモータの制御装置において、複数の位置検出器の出力信号の組み合わせにより選択回路の動作を決定するものである。
【0019】
請求項12記載の発明は、請求項1〜11のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、位置検出器の出力信号の理想値と実際値との位置ずれを考慮して位相角指令値を補正する手段を備えたものである。
【0020】
請求項13記載の発明は、請求項12記載のブラシレスモータの制御装置において、ロータが(360/N)°回転する時点とPWM演算波形が電気角で(360/N)°に達する時点とが異なるときに、両者のタイミングのずれが規定範囲内に収まるように位相角指令値を補正するものである(Nはすべて同一の整数)
【0021】
請求項14記載の発明は、請求項1〜13のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、位置検出器がホールセンサであることを特徴とする。
【0022】
請求項15記載の発明は、請求項1〜13のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、位置検出器が、光学的な位置検出手段であることを特徴とする
【0025】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の実施形態と対比するために、従来技術の構成及び動作等を略述する。
図27は、従来のブラシレスモータの駆動回路図である。図において、100は直流電源、200はトランジスタT1〜T6からなるインバータ、U,V,Wは出力端子、300はブラシレスモータ、301,302,303はステータコイル、310は永久磁石を有するロータ、321,322,323はホールセンサ、400はロータ位置検出回路、500はスイッチング信号発生回路である。
【0026】
図28は上記ブラシレスモータの駆動原理を示しており、ホールセンサ321〜323によりロータ310の磁石の位置を検出し、それに合わせてトランジスタT1〜T6を順番に導通させてモータ300の最適なステータコイルに方形波の電圧を印加するものである。
この場合、方形波の印加電圧に多くの高調波が含まれることから、モータの効率が低下したり発生する騒音が大きい等の問題を生じる。
【0027】
図29は、ステータコイルにほぼ正弦波状の電圧を印加することによりブラシレスモータを駆動する原理図を示している。
この従来技術では、ホールセンサ321〜323によりロータ310の磁石の位置を検出し、それに合わせてマイコン等により計算した正弦波の交流電圧を出力するようにトランジスタT1〜T6を60°ごとに切り替えて駆動するものである。
【0028】
次に、図30は、誘導モータをインバータにより駆動する制御ブロック図であり、600は制御装置、330は誘導モータを示す。
図において、速度指令または電圧指令がソフトスタート回路601に与えられると、電圧指令及び周波数指令発生回路602からこれらの指令がPWM演算回路603に入力される。PWM演算回路603は、これらの指令に基づいてPWM演算波形を生成し、この波形とキャリア信号とを比較してインバータ604のスイッチング素子(トランジスタ)に対する駆動信号を出力する。
【0029】
図31は、図30におけるインバータ604の出力周波数と出力電圧との関係を示しており、いわゆるV/f制御が行われる。V1,V2は出力電圧の振幅、f1,f2は出力周波数、T1,T2は周期である。
インバータ604の出力電圧波形は、PWM動作による正弦波になっており、周波数の低い帯域では低い電圧が、周波数の高い帯域では高い電圧が出力される。また、出力電圧波形の位相は、何も基準になるポイントはなく、ただ単に連続して出力されている。
【0030】
これらの従来技術を前提として、以下に本発明の各実施形態を詳述する。
図1は、本発明の第1参考形態にかかるブラシレスモータの制御ブロック図である。
この参考形態の制御装置600Aは、ブラシレスモータ340を制御対象とし、そのロータの磁極位置を検出する位置検出器としてのホールセンサ341と、ホールセンサ341の出力信号からロータの位置を検出する位置検出回路605と、その出力信号によりPWM演算の指令波形(インバータ604の出力電圧波形であり、以下ではPWM演算波形という)の位相角を合わせるための、位相角指令補正回路606とから構成されている。ここで、補正回路606はロータが機械角で360°つまり1回転するたびにPWM演算波形の位相角を補正するように構成されている。
【0031】
なお、インバータ604は3相出力であってモータ340は3相のステータコイルを有しており、前記ホールセンサ341は一相にだけ1個取り付けられている。例えば、前述の図27におけるホールセンサ321だけが設けられているものとする。
この参考形態の制御装置600Aによれば、図30に簡単な構成の制御ブロックを追加しただけであり、簡単かつ安価に制御装置600Aを構成することができる。
【0032】
図2は、この参考形態の動作説明図である。
モータ340にはホールセンサ341が一個だけ取り付けられているので、図2(b)に示すように、ホールセンサ341からはロータが1回転するごとに1個の信号が出力される。ホールセンサ341の出力信号がない場合には、S1に示す波形がPWM演算回路603により演算されている。この波形S1は、あらかじめ決められたV/f特性に合った値になっている。
【0033】
いま、図2(a)に示すごとく、補正前のPWM演算波形(インバータの出力電圧波形)をS1、その振幅をV2,周期をT2とする。
ホールセンサ341の出力信号がLowからHighになった時点(時刻t2)において、(c)に示すように、前記補正回路606により波形S1の位相角が電気角0°に補正される。つまり、PWM演算回路603では、波形S1の位相角を遅らせた波形S2が生成されてキャリア信号との比較に用いられる。
これによってホールセンサ341の出力信号の立ち上がりとPWM演算波形の開始時点とが同期することになり、ブラシレスモータ340の最適なステータコイルに正弦波の電圧を加えることができる。
【0034】
時刻t2からロータが1回転した後の時刻t4において、波形S2の位相角が電気角0°になっていなかったとすると、再び補正回路606により波形S2の位相角が補正され、PWM演算回路603では、波形S2の位相角をずらして時刻t4が電気角0°になる波形S3が生成され、キャリア信号との比較に用いられる。
この結果、ロータの1回転ごとにPWM演算波形が補正されて同期がずれないようになる。
なお、上記説明では、最初の時刻t1からt2の期間の波形の変化を誇張して描いているが、実際には低い速度(周波数)から運転を開始するので、モータ340には補正に伴うショック等はほとんど発生しない。
【0035】
次に、図3は本発明の第2参考形態を示す制御ブロック図である。
図1では、ホールセンサを1個だけ取り付けていたが、図3の参考形態では、3相のブラシレスモータ350の各相に1個ずつ合計3個のホールセンサ351〜353を取り付け、これらのホールセンサ351〜353の出力信号を制御装置600B内の位置検出回路605に入力する。
また、補正回路607はロータが機械角で60°回転するたびに(3個のホールセンサの出力信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングで)PWM演算波形を補正するように動作する。
【0036】
図4はこの参考形態の動作説明図である。
ホールセンサの出力信号がない場合には、図4(a)に示す波形S1がPWM演算回路603により演算されている。この波形は、あらかじめ決められたV/f特性に合った値になっている。
【0037】
いま、3個のホールセンサ351〜353の出力信号の組み合わせにより、ロータの回転角60°毎に正弦波のPWM演算波形のどの部分からスタートするかを予め決めてあるものとすると、図4(c)に示すように時刻t11において波形S1は波形S11に補正される。その後、同様にして、時刻t12,t13,……において波形S12,S13,……に補正される。
このようにして、PWM演算波形を補正することにより、ブラシレスモータ350の最適なステータコイルに正弦波の電圧を加えることができる。
参考形態によれば、図2と比較した場合に一層短い周期(ロータの回転角60°ごと)に補正が行われるため、より正確に正弦波状の電圧をステータコイルに印加してモータ350を制御することができる。
【0038】
次に、図5は本発明の第実施形態を示す制御ブロック図であり、この実施形態はインバータ604の出力電圧波形の改善を図るものである。図5において、600Cは制御装置であり、図1の制御装置600Aに位相差検出回路608が追加されている。この位相差検出回路608は、補正回路606とPWM演算回路603との間に接続される。
【0039】
図6は位相差検出回路608の動作を示すフローチャートである。また、図7は図5の動作説明図である。
いま、図7(a),(b)に示すように、モータ340の速度よりもPWM演算波形の方が位相が進んでいるとする。
【0040】
この状態で、図1の参考形態によれば、図7(c)に示すごとく、PWM演算波形S1の位相角が時刻t22で補正回路606により電気角0°に補正され、波形S22が生成される。また、時刻t25において更に位相が補正され、波形S23が生成される。このため、時刻t25の時点では、波形S22の電圧V25が急に波形S23の電圧0に急変するため、モータ340に流れる電流が急変してモータの振動の増加や、効率の低下を招く。
【0041】
そこで本実施形態では、PWM演算波形を改善して上記の問題を解決しようとするものである。
すなわち、図5の位相差検出回路608はPWM演算波形S22を監視しており、この波形S22が時刻t22を基準として電気角で360°に達するまでの期間は、ホールセンサ341の出力信号が発生した時点でPWM演算波形を補正する(図6のP101〜P103)こととし、波形S22が時刻t22を基準として電気角で360°に達したとき(図7(d)における時刻t24)にはその時点の波形S22を次のホールセンサ341の出力信号が発生する時刻t25まで保持する(P104)。
【0042】
つまり、言い換えると、図7(c)のように、ロータが360°回転する(ホールセンサの出力信号が一周期経過する)以前にPWM演算波形が電気角で360°に達したときは、その時点でのPWM演算波形の値をロータが360°回転するまで保持する。
これにより、図7(d)から明らかなように、時刻t25では電圧が急変することなく波形S23に移り変わっていく。このため、モータ40の振動増大や効率の低下を防止することができる。
【0043】
次いで、図8は本発明の第実施形態を示す制御ブロック図であり、インバータ604の出力電圧波形の更なる改善を図るものである。
図8において、600Dは制御装置であり、図5の制御装置600Cに第2のPWM演算回路609が追加されている。ここで、第1のPWM演算回路603は図5におけるPWM演算回路603と実質的に同一である。
【0044】
実施形態による改善後の波形(図7(d)の波形)では、時刻t24〜t25の期間は電圧の変化がないので、完全な正弦波とは言えない波形になっている。そこでこの実施形態では、上述したような電圧の変化がない状態を早く解消してモータ340に正弦波を印加するように波形を改善する。
【0045】
図9は、図8における第2のPWM演算回路609の動作を示すフローチャートである。また、図10は図8の動作説明図である。
図10(b),(c)によれば、時刻t22〜t25の間のPWM演算波形S22の電気角360°に相当する時間と、ロータの1回転(機械角で360°)によってホールセンサ341の出力信号が発生する周期とを比較すると、後者の方が長い。つまり、PWM演算波形S22の電気角360°に相当する時刻t24よりも遅れた時刻t25で、ホールセンサ341の出力信号が立ち上がっている。
【0046】
そこで、図8の位相差検出回路608では、時刻t24〜t25の時間に相当する位相差を検出し(図9のP111)、ホールセンサ341の出力信号の立ち上がり時点がPWM演算波形S22の電気角360°よりも遅れているとき(図10の状態)には、図10(d)のように、第2のPWM演算回路609により前回よりも周期が一定時間長いPWM演算波形S24を演算する(P113)。なお、この演算を行っている期間は、第実施形態により改善した波形S23を用いることとする。
そして、上記演算した波形S24を波形S23に続けて使用することとし、波形S24の後では、波形S23よりも周期が一定時間長い波形S25をPWM演算回路609が演算して使用する。
【0047】
詳細には、図10(d)の時刻t25以降は、PWM演算回路609が波形S22よりも周期が一定時間長い波形S24を作り、時刻t28以後に出力させて第1のPWM演算回路603の演算波形データに置き換える(図9のP114)。この動作を繰り返すことにより、PWM演算波形すなわちインバータ604の出力電圧波形は次第にきれいな正弦波に変わっていく。
【0048】
なお、ホールセンサ341の出力信号の立ち上がり時点がPWM演算波形S22の電気角360°よりも進んでいるときには、第2のPWM演算回路609により前回よりも周期が一定時間短いPWM演算波形を演算し(図9のP112)、第1のPWM演算回路603の演算波形データに置き換える(P114)。
そして、ホールセンサ341の出力信号が発生した時点で、既に置き換えられた第1のPWM演算回路603の波形を出力する(キャリア信号との比較に用いる)ものである(P115,P116)。
【0049】
また、図示していないが、以下のような方法によってもPWM演算波形をきれいな正弦波にすることができる。
すなわち、図10(d)の時刻t25の時点で、時刻t22〜t25迄のロータが1回転する時間を知ることができる。この1回転(1周期)の時間が分かれば、その周期に合った正弦波の演算をすることができるので、その演算を、波形S23を使用している間に行って波形S24を作る。次の時刻t28以降は、先に演算した波形S24を使用すれば、時刻t28以降にきれいな正弦波のPWM演算波形を得ることができる。
【0050】
上記波形S24の波形の演算は、ホールセンサ341の出力信号が立ち上がるごと(t22,t25,t28,……)に行ってもよいが、使用しているマイコンに演算速度の制約などがある場合には、PWM演算回路の波形とホールセンサの出力信号の位相角に誤差が生じた場合だけ実施したり、あるいは、S24に相当する波形の演算を何周期かに分けて行ってもよい。
【0051】
図11は、本発明の第実施形態を示す動作説明図である。この実施形態は、図3に示した第2参考形態の制御ブロック図によって実現される。
その動作を説明すると、この実施形態では第2参考形態と同様に、補正回路607はロータが機械角で60°回転するたびにPWM演算波形の位相角指令値を補正する。
【0052】
図11(c)では、第2参考形態によりPWM演算波形を補正した結果、時刻t34の時点で、電圧がV32からV33へ急変している。先に述べた第実施形態により波形を改善すると、図11(d)のように、時刻t33〜t34の間は、同じ電圧値が継続的に出力される。こうして波形はロータの回転角60°毎に、S32,S33,S34,……と移っていく。
【0053】
また、図11(d)の改善後の波形でも、時刻t33〜t34、または、t35〜t36の間は電圧が一定に保持されており、完全な正弦波にはなっていない。
この場合にも、第実施形態と同様の原理により、時刻t32〜t34の間のPWM演算波形S32の電気角360°の時間と、ロータの1回転によるホールセンサの出力信号の時間間隔とを比較する。ここでは、ホールセンサの時間間隔の方が長いため、時刻t34以降は第2のPWM演算回路609により波形S32よりも一定時間長い波形S34を演算し、時刻t36以降に使用するように、第1のPWM演算回路603のデータに置き換える。
【0054】
この動作を繰り返すことにより、PWM演算波形を次第にきれいな正弦波に変えることができる。あるいはまた、時刻t32〜t34間の周期を求め、それに合った正弦波を演算して時刻t36以降はその波形に置き換えることで、きれいな正弦波とすることもできる。
【0055】
次に、図12は図11の実施形態を補足的に説明するための図であり、横軸はホールセンサの出力信号が発生するロータの回転角、縦軸はPWM演算回路の演算結果を示している。
図12(b)に示す波形の改善前では、ロータの回転角が60°毎の位置に達してなくても、PWM演算回路では電気角60°を超えて波形が演算されることがある。図11の実施形態による波形の改善後では、PWM演算回路の演算結果は、電気角60°に達したらその60°における値を保持するようにする。
【0056】
図13は、本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。600Eは制御装置、610は補正回路606とPWM演算回路603との間に接続された位相角制御装置である。この位相角制御装置610には、高速の位相角設定値と低速の位相角設定値とを設定可能であると共に、PWM演算波形の周波数指令も入力されている。
【0057】
ブラシレスモータのステータコイルはインダクタンス成分であるから、モータの速度、すなわちモータに印加する電圧の周波数が高くなるに従い、加えた電圧と流れる電流との間の位相角の差が大きくなる。このため、ホールセンサの出力信号のタイミングを基にしてモータに印加する電圧のタイミングを決める際に、周波数(回転速度)が低い時と高い時とでPWM演算波形の位相角を変更することにより、モータを低速から高速までの広い範囲で効率よく制御可能とし、しかも大きな出力を発生させることができる。
【0058】
図14は、本実施形態の動作原理を説明する図である。低速域では、ホールセンサの出力信号に対して、PWM演算波形の位相をθ52だけ遅らせ、高速域では、θ51だけ進ませるように設定値を決めている。高速域と低速域との間は、速度(周波数指令の大きさ)に応じて位相角θを変化させるようにする。
【0059】
図15は、図14で説明した内容を、横軸に周波数指令、縦軸に位相角度をとってグラフ化したものである。低速域の位相角θ52と高速域の位相角θ51との間では、位相角が直線的に変化するように近似している。
なお、位相角の補正は、モータの特性に応じて曲線的に近似してもよい。
【0060】
図13の位相角制御回路610は、このようにPWM演算波形の位相角を遅らせたり進めたりする機能を実現するものであるが、この機能は、図1や図3等の補正回路606,607によっても実現可能である。
また、正転・逆転を行うモータにおいては、正転用の高速及び低速の設定値、逆転用の高速及び低速の設定値というように合計4点の位相角を設定できるようにしても良い。
【0061】
図16は、本発明の第実施形態を示す制御ブロック図であり、制御装置600Fによって上記の位相角θ52やθ51を自動的に設定できるようにしたものである。
この実施形態は、図13の構成に対し、インバータ604のDCバスの電流を検出するDC電流検出回路611と、速度に応じた位相角設定のための演算を行う設定演算回路612とを付加してある。
【0062】
モータ340を無負荷の状態で運転したときに、DCバスの電流やモータ340の電流が最小になるPWM演算波形の位相角がほぼ最適な位相角になる。
そこで本発明では、無負荷でモータを運転し、低速及び高速の両方でDCバスの電流が最も小さくなるように位相角を制御することとした。
図17、図18は、この実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0063】
図17において、モータを無負荷にし、かつ、最低速度で運転する(図17のP121,P122)。そして、PWM演算波形の初期の位相角をθ1としてインバータ604(半導体スイッチング素子としてトランジスタを使用)のDCバスの電流ID1を測定し、記憶する(P123)。
【0064】
その後、位相角を少し(θ11)ずつ段階的に増加させてその都度、DCバスの電流ID11を測定し、記憶する(P124)とともに、電流ID1とID11とを逐次比較する(P125,P126)。この過程で電流が最も小さくなったことが検出されたら、P127を経て位相角を少しずつ減少させるステップに移行する。
すなわち、位相角を少し(θ11)ずつ段階的に減少させて上記と同様の処理を行い(P128〜P130)、電流が最も小さくなったことが検出されたときの位相角を低速の位相角設定値θ52とする(P131)。
【0065】
しかる後、モータを最高速度で運転し(P132)、上述した最低速度時と同様の動作により高速の位相角設定値θ51を決定する((P133〜P141)。
【0066】
次に、図19は本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
前述した図1や図3の参考形態では、モータに負荷がかかるとモータの速度が低下してしまう。モータの用途によっては、負荷が変化しても速度が略一定になっていることが望まれる。
そこで、第実施形態は上記課題を解決するためのものである。
【0067】
図19の実施形態にかかる制御装置600Gは、図3の制御装置600Bに、ホールセンサ351〜353の出力信号から検出されるモータ速度に比例した周波数を電圧に変換する周波数・電圧変換回路613を付加し、更に、ソフトスタート回路601の出力信号と周波数・電圧変換回路613の出力信号との偏差をなくすようにPI(比例・積分)動作するPI演算回路614を付加することにより、モータ350の速度が一定になるようにフィードバック制御するものである。
なお、図19では、ホールセンサの出力信号の周波数を一旦電圧に変換しているが、マイコンの演算処理により、周波数のまま、あるいは周期に置き換えてソフトスタート回路601の出力信号との偏差を求めても良い。
【0068】
さて、上述した各実施形態では、V/f制御されるインバータの制御方法を基にしてブラシレスモータの制御を行えるようにしているので、簡単に元のインバータ制御に戻すことができる。
すなわち、図1や図3における角度指令の補正機能を停止させれば、誘導モータ等を駆動するためのインバータ制御装置を実現することができ、本発明のブラシレスモータの制御装置を誘導モータの制御装置に転用することができる。
【0069】
図20は、上記の点を考慮して構成された本発明の第実施形態を示す制御ブロック図であり、この制御装置600Hは、図1の制御装置600Aにおける補正回路606とPWM演算回路603との間に補正の作動・停止選択回路615を付加したものである。
すなわち、作動・停止選択回路615によりPWM演算波形の位相角の補正が有効になるように選択すれば、前述したようなブラシレスモータの制御装置を構成することができ、また、作動・停止選択回路615によりPWM演算波形の位相角の補正が無効になるように選択すれば、V/f制御による誘導モータの制御装置を構成することができる。
【0070】
また、図21は本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。この実施形態に係る制御装置600Iは、ホールセンサ351〜353の出力信号の組み合わせに応じてインバータ制御とブラシレスモータの制御とを自動的に切替可能としたものである。
詳細には、図20の制御装置600Hに組み合わせ判定回路616を付加し、位置検出回路605の出力信号の組み合わせに応じてインバータ制御とブラシレスモータの制御とのいずれかを選択し、補正の作動・停止選択回路615を動作させるように構成されている。
【0071】
この実施形態では、3相各相に各1個ずつホールセンサを取り付けてあるので、このうちの常に1個か2個がオン(出力信号あり)になっている。もし3個ともオンあるいはオフに相当する信号が出力されている場合には、ホールセンサが取り付けられていない状態と考えることができる。
【0072】
ホールセンサの出力信号の組み合わせと制御動作との対応関係を図22に示す。この図22の対応関係を図21の組み合わせ判定回路616により判定し、ホールセンサが取り付けられている場合(3個のホールセンサの出力信号にオン、オフが混在する場合)にはブラシレスモータの制御、ホールセンサが取り付けられていない場合はインバータ制御と判定して、選択回路615により位相角指令の補正の作動・停止を選択する。
【0073】
本実施形態によれば、単一の制御装置を誘導モータ等のインバータ制御とブラシレスモータの制御の両方に適用することができ、生産する機種の種類を減らしたり、メンテナンスのための在庫機種の種類を減らすことができる。
【0074】
次に、本発明のブラシレスモータの制御装置では、ホールセンサの出力信号に従ってPWM演算波形を補正し、最終的にモータに印加する電圧を正弦波状とする制御を行っている。
仮にホールセンサの出力信号が等間隔で発生しないと、きれいな正弦波にすることができず、モータから発生する騒音が大きくなったり効率が低下することがある。
本発明の第実施形態は、ホールセンサの取付精度が悪い等の理由によりホールセンサの出力信号が等間隔に発生しない場合でも、これを補正してきれいな正弦波電圧を得ようとするものである。
【0075】
図23は、ホールセンサが各1個ずつ、3相のモータに取り付けられている時のホールセンサ出力信号を示している。
図23(a)に示す理想の出力タイミングに対し、実際のホールセンサの出力信号が、(b)に示すようにロータの回転角60°の位置でθ60、120°の位置でθ120、180°の位置でθ180、240°の位置でθ240、300°のところでθ300それぞれずれているとする。
【0076】
図24は、上述した図23の位置ずれを補正して運転するための第実施形態の制御ブロック図である。この制御装置600Jは、図13の制御装置600Eに、ロータが60°回転する毎に位置ずれを補正する補正回路617を付加したものである。
【0077】
すなわち、図24の制御装置600Jでは、従来は機械角60°ごとに角度指令を補正していたのを、ずれ補正回路617により図23における位置ずれθ60,θ120,θ180,θ240,θ300の値をそれぞれ機械角60°ごとの値に加算したうえで角度補正を行う。
これにより、図23(b)のようにホールセンサの実際の出力信号に一ずれがあって等間隔になっていない場合でも、図23(a)の理想状態に近い間隔に補正することができる。
【0078】
図25、図26は、上記の位置ずれを自動的に補正する方法を示すフローチャートである。
まず、モータを無負荷にし(図25のP151)、ロータの回転角で各60°毎のPWM演算波形の位相角指令補正値をすべてゼロにして低速で運転する(P152〜P157)。
【0079】
次に、PWM演算波形の電気角60°の時間と、ホールセンサ出力信号によるロータの回転角60°の時間間隔とは制御回路内のマイコンによって検出しており、両者の時間の長さ(PWM演算波形の電気角60°の時刻とロータが60°回転する時刻とのどちらが早く到来するか)を比較、検出する(P158)。この比較された時間の差に相当する角度が規定の範囲より小さければ、わずかな一定角度θHだけ位相角指令補正値を大きくし(P159)、逆に規定の範囲よりも大きければ、角度θHだけ位相角指令補正値を小さくし(P160)、ステップP158に戻って再度、波形のタイミングを比較する。
【0080】
上記の動作を何回か繰り返せば、比較された時間の差に相当する角度は規定の範囲内に入る。その値を、ロータの回転角60°における位相角指令補正値としてセットする(P161)。
以下、同様の手順によりロータの回転角120°,180°,240°,300°についても同様の処理を行い、位置ずれが補正された位相角指令補正値を得る(P162〜図26のP177)。
なお、上記説明では、比較結果に応じて一定角度θHを加算または減算することとしたが、加算や減算、あるいは修正の回数などでその値を変化させてもよい。
【0081】
上記各実施形態において、ホールセンサの出力信号を用いたPWM演算波形の角度指令の補正を、ロータの回転角が60°または360°に達した時点で行うこととしたが、ロータの回転角はこれらに限定されず、一般にロータが(360/N(Nは整数))°回転するたびごとに行っても良い。つまり、90°ごと、120°ごと、180°ごと……に行っても良い。
また、ロータの位置検出器はホールセンサに限らず、ロータの磁極位置に合わせて取り付けた歯車状の円盤(スリット円板)とホトセンサとを組み合わせた光学式センサや同等のものでも代用することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上のように本発明の制御装置は、従来の誘導モータ等を駆動するインバータ制御装置に位置検出器や位相角指令補正回路、位相差検出回路等を付加するだけで比較的簡単かつ低コストに実現可能であり、ブラシレスモータにほぼ正弦波状の電圧を印加可能として騒音の低減、効率の向上を図ることができる。
また、必要に応じて誘導モータを駆動するインバータ制御装置を構成することも可能であるから、回路装置の有効利用、汎用性の向上を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1参考形態を示す制御ブロック図である。
【図2】図1の動作説明図である。
【図3】本発明の第2参考形態を示す制御ブロック図である。
【図4】図3の動作説明図である。
【図5】本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
【図6】図5における位相差検出回路の動作を示すフローチャートである。
【図7】図5の動作説明図である。
【図8】本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
【図9】図8における第2のPWM演算回路の動作を示すフローチャートである。
【図10】図8の動作説明図である。
【図11】本発明の第実施形態を示す動作説明図である。
【図12】図11の実施形態を補足的に説明するための図である。
【図13】本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
【図14】図13の動作説明図である。
【図15】図13の動作説明図である。
【図16】本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
【図17】図16の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図18】図16の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
【図20】本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
【図21】本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
【図22】図21の実施形態におけるホールセンサの出力信号の組み合わせと制御動作との対応関係を示す図である。
【図23】本発明の第実施形態における、ホールセンサの出力信号のタイミングを示す図である。
【図24】本発明の第実施形態を示す制御ブロック図である。
【図25】図24の実施形態による位置ずれ補正動作を示すフローチャートである。
【図26】図24の実施形態による位置ずれ補正動作を示すフローチャートである。
【図27】従来技術を示す制御ブロック図である。
【図28】図27の動作説明図である。
【図29】図27の動作説明図である。
【図30】誘導モータの制御ブロック図である。
【図31】図30におけるインバータの出力周波数と出力電圧との関係を示す図である。
【符号の説明】
340,350 ブラシレスモータ
341,351〜353 ホールセンサ
600A,600B,600C,600D,600E,600F,600G,600H,600I,600J 制御装置
601 ソフトスタート回路
602 電圧指令及び周波数指令発生回路
603,609 PWM演算回路
604 インバータ
605 位置検出回路
606,607 位相角指令補正回路
608 位相差検出回路
610 位相角制御回路
611 直流電流検出回路
612 設定演算回路
613 周波数・電圧変換回路
614 PI演算回路
615 補正の作動・停止選択回路
616 組み合わせ判定回路
617 ずれ補正回路

Claims (15)

  1. 電圧指令及び周波数指令に従って作成されたほぼ正弦波状の変調波としてのPWM演算波形をキャリア信号と比較して半導体スイッチング素子に対する駆動信号を生成するPWM演算回路と、前記駆動信号が加えられるV/f制御用のインバータとを備え、このインバータの出力電圧を、ロータの磁極位置を検出する位置検出器を備えたブラシレスモータのステータコイルに印加するようにしたブラシレスモータの制御装置において、
    前記位置検出器の出力信号のタイミングに同期して新たなPWM演算波形の変化が開始するようにPWM演算波形の位相角を補正する手段を備え、この手段によりPWM演算波形の位相角を補正する動作を、ロータが(360/N)°回転するごとに行い、かつ、ロータが(360/N)°回転する以前にPWM演算波形が電気角で(360/N)°に達したときは、その時点でのPWM演算波形の値をロータが(360/N)°回転するまで保持することを特徴とするブラシレスモータの制御装置(本請求項においてNはすべて同一の整数)
  2. 請求項1記載のブラシレスモータの制御装置において、
    ロータが(360/N)°回転する時点とPWM演算波形が電気角で(360/N)°に達する時点とが異なるときに、PWM演算波形の周期を位置検出器の出力信号のタイミングに一致する方向に補正してPWM演算波形を作成し、このPWM演算波形をその後に用いることを特徴とするブラシレスモータの制御装置(本請求項においてNはすべて同一の整数)
  3. 請求項1または2に記載したブラシレスモータの制御装置において、
    PWM演算波形を、モータの回転速度に応じた位相角設定値を用いて補正することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  4. 請求項3記載のブラシレスモータの制御装置において、
    周波数指令に対して、位相角設定値を直線的に近似することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  5. 請求項3記載のブラシレスモータの制御装置において、
    周波数指令に対して、位相角設定値をモータの特性に応じた曲線により近似することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、
    インバータの直流電流が最も小さくなるように位相角設定値を決定することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  7. 請求項記載のブラシレスモータの制御装置において、
    モータを無負荷状態で運転して位相角を僅かに変化させながらインバータの直流電流を検出することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  8. 請求項〜7のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、
    モータの正転用、逆転用にそれぞれ独立して位相角設定値を設けることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、
    位置検出器の出力信号の周波数を検出してこの周波数が速度指令の換算値と等しくなるようにフィードバック制御する手段を備えたことを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  10. 請求項〜9のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、
    PWM演算波形の位相角を補正する手段の作動・停止を選択可能な選択回路を備えたことを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  11. 請求項10記載のブラシレスモータの制御装置において、
    複数の位置検出器の出力信号の組み合わせにより選択回路の動作を決定することを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、
    位置検出器の出力信号の理想値と実際値との位置ずれを考慮して位相角指令値を補正する手段を備えたことを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  13. 請求項12記載のブラシレスモータの制御装置において、
    ロータが(360/N)°回転する時点とPWM演算波形が電気角で(360/N)°に達する時点とが異なるときに、両者のタイミングのずれが規定範囲内に収まるように位相角指令値を補正することを特徴とするブラシレスモータの制御装置(本請求項においてはNはすべて同一の整数)
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、
    位置検出器がホールセンサであることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載したブラシレスモータの制御装置において、
    位置検出器が、光学的な位置検出手段であることを特徴とするブラシレスモータの制御装置
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