JP4770922B2 - エアバッグ用鋼管とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグ用鋼管に適した、引張強度1000MPa以上の高強度、高靭性が要求される継目無鋼管と、その安価な製造方法に関する。
近年、自動車産業においては、安全性を追求した装置の導入が積極的に進められているが、その中でも衝突時に乗員がハンドルやインストルメントパネルなどに衝突する前に、それらと乗員との間にガス等でエアバッグを展開させ、乗員の運動エネルギーを吸収して傷害軽減を図るエアバッグシステムが開発搭載されるに到っている。エアバッグシステムとしては、従来、爆発性薬品を使用する方式が採用されてきたが、環境リサイクル性の面から高圧充填ガスを使用するシステムが開発され、その適用が広がっている。
上記システムは衝突時にエアバッグ内に吹出すガス等を常時高圧に保ったうえで、衝突時には一気にガスを噴出させるものであり、したがって、高圧ガスのアキュムレータに用いる鋼管には極めて短時間に大きな歪速度で応力が負荷されることとなる。このため、上記鋼管には、従来の圧力シリンダーやラインパイプのような単なる構造物とは異なり、高い寸法精度、加工性及び溶接性が要求され、更に、高強度と優れた耐バースト性も要求される。
最近では、薄肉化され軽量化された場合でも、高いバースト圧を確保するため、引張強度が1000MPaを越えた超高強度の継目無鋼管が、アキュムレータとしてエアバッグシステムに用いられるようになってきた。例えば,外径60mmで肉厚3.55mmの場合,TSが800MPaではバースト圧は高々100MPa程度であるのに対し,TSが1000MPaになると,バースト圧は130MPaまで向上する。また,エアバッグのデザイン(鋼管外径)と要求バースト圧が一定の場合,20%程度の薄肉化が可能である。
さらに、例えば寒冷地においても、衝突時にアキュムレータが脆性破壊して2次災害を招くような事が無いように、アキュムレータには優れた低温靭性が必要である。
このような観点から、アキュムレータ用の継目無鋼管は、焼入れ焼戻しにて高強度と高靭性が付与されるようになってきた。具体的には、アキュムレータとして−60℃以下の温度域においても十分な低温靭性が求められる。
ところで、エアバッグアキュムレータは、一般的に、素管である継目無鋼管を切断して短管とした後に、少なくとも一端をプレス加工やへら絞り加工などで縮径加工し(これをボトル加工と称す)、イニシエータ等の装着に必要な形状に最終加工される。従って、エアバッグインフレータとして動作を保証するには、素材となる継目無鋼管の靭性のみでは不完全な場合が生じる。これは、最終加工である縮径加工によって、ボトル部の靭性が低下し、高圧負荷時に割れが発生する可能性があるためである。従って、そのような靭性の低下を考慮して、エアバッグアキュムレータに用いられる素管としての継目無鋼管には、アキュムレータの使用環境温度よりも低温の靭性が必要である。
このような観点からは、伸び率10%以上、引張強度1000MPa以上であって、−80℃でのシャルピー衝撃試験で、破面が延性を呈する低温靭性が,アキュムレータの素材となる継目鋼管に対して求められる。
高強度且つ高靭性のエアバッグシステム用の継目無鋼管に関する従来の技術として、例えば特許文献1では、所定の範囲の化学組成の鋼素材を用いて造管し継目無鋼管としたのち、該継目無鋼管に、冷間引抜処理を施し所定寸法の鋼管とし、その後、Ac3変態点以上、1050℃以下の範囲内の温度に加熱したのち焼入れし、ついで450℃以上、Ac1変態点以下の範囲内の温度で焼戻しする焼入れ焼戻し処理を施すことを特徴とした、エアバッグ用高強度高靭性高加工性継目無鋼管の製造方法が提案されている。
この方法によれば、エアバッグインフレータ製造時の加工性、溶接性に優れ、さらにインフレータとして、900MPa以上の引張強さと、半割にした鋼管に対する−60℃における落重試験で延性を示す高靭性とを有する、高強度高靭性高加工性継目無鋼管が得られるとしている。但し、−60℃における落重試験で延性を示すことが、必ずしも−60℃のバースト試験で延性を呈することを意味するものではない。
さらに、特許文献2では、高周波加熱焼入れを以て、急速加熱による細粒化で、引張強度が1000MPaを越える高強度且つ高靭性のエアバッグシステム用の継目無鋼管を製造する方法が提案されている。
この技術は、所定の範囲の化学組成の鋼素材を用いて製管し継目無鋼管としたのち、該継目無鋼管に、冷間引抜処理を施し所定寸法の鋼管とし、その後、加熱後焼入れを行い、次いでAc1変態点以下の温度で焼戻しをする焼入れ焼戻し処理を施すことで、望ましくは、−80℃以下のバースト試験でも延性を示すような高靭性を得ようとするものである。
しかしながら、特許文献1〜2にて開示されている技術では、具体例に示されている通り、引張強度が1000MPa以上で且つ高靭性の鋼管を得るためには、Cr、Moといった高価な合金を多量に含有させる必要があった。特許文献1の場合、具体的にはCr+Mo:1.0−2.5%となり、特許文献2では、Cr+Mo0.92%以上の鋼材について低温特性を評価しているだけである。
特許文献3でも、Cr+Moは1.0−1.18%となっており、特許文献1,2の場合と同様の問題がある。
特許文献4は、耐バースト性の優れた継目無鋼管としてCr,Mo,Cu,Niを含有する鋼組成を開示しているが、その特性を評価しているのは、Cr+Mo:0.76%以上の継目無鋼管であって、そのときの引張り強度も当該文献に具体的に示されている範囲においては、高々947MPaである。
特開2004−76034 WO 2004/104255 A1 US 2005/0076975 A1 WO 2002/079526 A1
このように従来にあっても、すでに幾つかエアバック用の継目無鋼管が提案されているが、1000MPa級の高強度のエアバッグ用鋼管においては、−60℃のバースト試験で延性を呈することが求められつつある。この耐バースト性能は、アキュムレータ加工におけるデザインの自由度を大きくする観点からは、100%延性破面下限温度(vTrs100)で−80℃以下である。
この点、前述の特許文献4では、vTrs100とバースト試験において延性を呈する温度をほぼ同じ温度として扱っている。しかし、エアバッグアキュムレータは、一般的に、素管である継目無鋼管を切断して短管とした後に、少なくとも一端をプレス加工やへら絞り加工などで縮径加工し、イニシエータ等の装着に必要な形状に最終加工される。従って、エアバッグインフレータとして動作を保証するには、素材となる継目無鋼管の靭性のみでは不完全な場合が生じる。これは、最終加工である縮径段階の加工度によっては、靭性の低下が著しくなる。その意味で、エアバッグインフレータの加工の自由度を確保しつつ、最終加工されエアバッグ状態での−60℃における耐バースト性を確保すようとすると、素材鋼のvTrs100は−80℃以下であることが望まれる。
すでに述べたように、従来の公知文献においても、その効果が確認されているのは、(Cr+Mo)0.6%超の範囲である。そのようにCr、Moが多量に含有されている場合、前記継目無鋼管の熱間での造管後の空冷においても、強度が高めになり、冷間抽伸加工が困難になるため、冷間抽伸加工前に軟化熱処理が必要となり、工程が煩雑、高コストになる。
また、上述の特許文献としては挙げていないが、CrあるいはMoを含有しないか、その合計含有量を0.6%以下と少量に抑制したエアバッグ用鋼管の事例は多数認めることができるが、しかし、そのような鋼組成の公知例の範囲においては、100%延性破面下限温度(vTrs100)を−80℃以下に確保しつつ、あるいは−60℃でのバースト試験で延性破面を呈しながら、なお1000MPa以上の引張硬度を安定的に確保できる事例は見当たらない。稀に1000MPaを超える場合も認められるが、そのような高い引張強度と優れた低温靭性を同時に安定的に得ることはできない。
本発明は、エアバッグアキュムレータとして今日求められている性能、すなわちアキュムレータ圧力の高圧化、鋼管の薄肉化に十分対応できる性能を備えた、安価なエアバッグ用鋼管および製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、より具体的には、1000MPa以上、望ましくは1050MPa以上の引張強度を有し、−60℃でのバースト試験においても延性破壊を呈するような低温靭性にも優れ、特に100%延性破面下限温度(vTrs100)が−80℃以下である、エアバッグ用鋼管および製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため、冷間加工後に焼き入れおよび焼き戻しが施されるエアバッグシステム用継目無鋼管における、合金元素、強度および低温靭性の関係を調査した。その結果、これまでの知見とは異なり、予想外にも、今日求められている優れた強度と靭性のバランスは、Mnを低めに含有させ、これまで多量に添加されていたCrおよびMoをむしろ、少量添加するとともに、適量のCu、NiおよびBを含有させた鋼によって得られることが判明した。
すなわち、本発明者らは、冷間加工後に焼き入れ焼き戻しされて製造されるエアバッグシステム用継目無鋼管の強度および靭性に及ぼす合金元素の影響について検討した。その結果、予想外にも、これまで高強度化のためにむしろ多量に添加されてきたCrを0.5%以下、およびMoを0.1%以下、両者の合計量を0.6%以下に低減することで低コスト化を図り、それに代えてCuおよびNiをそれぞれ0.01−0.50%、かつ(Cu+Ni)の合計量を、{(Cr+Mo)+0.3}以上とするとともに、B:0.005−0.0030%を含有させることで前述の目標の強度と靭性を同時に達成できることを知り、本発明を完成した。
本発明は、上記地検に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.05〜0.20%, Si:0.10〜0.50%, Mn:0.10〜1.00%, P:0.025%以下, S:0.005%以下, Al:0.005〜0.10%, Ca:0.0005〜0.0050%, Nb:0.005〜0.050%, Ti:0.005〜0.050%, Cu:0.01〜0.50%, Ni:0.01〜0.50%, Cr:0.01〜0.50%Mo:0.01〜0.10%,B:0.0005〜0.0050%、
残部がFeおよび不可避不純物からなり、且つ下式(1)を満たす鋼組成を有し、引張強度が1000MPa以上で、100%延性破面温度(vTrs100)が−80℃以下であることを特徴とするエアバッグ用継目無鋼管。
Cu+Ni≧(Cr+Mo)2+0.3 ・・・ (1)
なお、式(1)の元素記号は、それらの元素の含有量を質量%で示したときの数値を意味する。
(2)(1)において、質量%で、Feの一部に代えて、さらに V:0.02〜0.20% を含有する鋼組成を有することを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ用継目無鋼管
(3)(1)または(2)に記載の鋼組成を有するビレットを用いて熱間製管によって製造された継目無鋼管素管に、冷間加工を施して所定寸法の鋼管とし、矯正を行なった後に、高周波加熱によってAc3変態点以上に加熱して急冷する焼き入れを行い、次いでAc1変態点以下の温度に加熱して焼き戻しを行うことにより、鋼管の引張強度を1000MPa以上、かつ100%延性破面温度(vTrs100)を−80℃以下とすることを特徴とする、エアバッグ用継目無鋼管の製造方法。
本発明により極めて高強度であって、かつ優れた低温バースト性能を有する継目無鋼管が提供でき、端部が縮径加工されたエアバッグアキュムレータの高圧化(145MPa以上の圧力)・薄肉軽量化(壁厚さ2.6mmで直径40.0mmの継目無鋼管)に著しく寄与する。
本発明の鋼管の化学成分および鋼管の製造方法を限定した理由について述べる。
(A)鋼の化学組成
本明細書において「%」は、特段の説明が無い限り、「質量%」を意味する。
C: 0.05〜0.20%
Cは、安価に鋼の強度を高めるのに有効な元素であるが、その含有量が0.05%未満では所望の1000MPa以上の引張強度が得難く、又、0.20%を超えると加工性及び溶接性が低下する。したがって、Cの含有量を、0.05〜0.20%とした。なお、C含有量の好ましい範囲は、0.08〜0.20%で、より好ましい範囲は、0.12〜0.17%である。
Si:0.1〜0.50%
Siは、脱酸作用を有するほか、鋼の焼入れ性を高めて強度を向上させる元素であり、0.1%以上の含有量が必要である。しかし、その含有量が0.50%を超えると靱性が低下するため、Siの含有量を0.1〜0.50%とした。なお、Si含有量の好ましい範囲は0.2〜0.5%である。
Mn:0.10〜1.00%
Mnは、脱酸作用があり,又,鋼の焼入れ性を高めて強度と靱性を向上させるのに有効な元素である。しかし,その含有量が0.10%未満では十分な強度と靱性が得られず,一方,1.00%を超えるとMnSの粗大化が生じて,熱間圧延時に展伸し,靱性が低下する。本発明にあっては、Mnを1.00%以下に抑えても、目的とする1000MPa以上の引張強度を確保する必要があるため、Bを配合することで焼き入れ性の改善を行なっている。
このため,Mnの含有量を0.10〜1.00%とした。Mnの含有量は0.3〜0.8%とすることが好ましい。
P:0.025%以下
Pは、粒界偏析に起因する靱性低下をもたらし、特に、その含有量が0.025%を超えると靱性の低下が著しくなる。したがって、Pの含有量を0.025%以下とした。なお、Pの含有量は0.020%以下とするのが好ましく、0.015%以下であれば一層好ましい。
S:0.005%以下
Sは、特に鋼管T方向の靱性を低下させてしまう。特に、その含有量が0.005%を超えると鋼管T方向の靱性低下が著しくなる。したがって、Sの含有量を0.005%以下とした。なお、Sの含有量は0.003%以下とするのが好ましい。
Al:0.10%以下
Alは、脱酸作用を有し、靱性及び加工性を高めるのに有効な元素である。しかし、0.10%を超えて含有させると、地疵の発生が著しくなる。したがって、Alの含有量を0.10%以下とした。なお、Al含有量は不純物レベルであってもよいので、その下限は特に定めないが、0.005%以上とすることが好ましい。なお、本発明にいうAl含有量とは、酸可溶Al(所謂「sol.Al」)の含有量を指す。
Ca:0.0005〜0.005%
Caは、鋼中に不可避不純物として存在するSを硫化物として固定し、靱性の異方性を改善して、鋼管のT方向靱性を高め、これによって耐バースト性を高める作用を有する。この効果は0.0003%以上、特に0.0005%以上の含有量で発現する。しかし、0.005%を超えて含有させると、介在物が増加して、かえって靭性が低下する。したがって、Caの含有量を0.0005〜0.005%とした。
Nb:0.005〜0.050%
Nbは、鋼中で炭化物として微細に分散し、結晶粒界を強くピン止めする効果がある。それにより、結晶粒を細粒化せしめ、鋼の靭性を向上させる効果を有する。その効果を得るためには、0.005%以上含有させることが必要であるが、0.050%を越えて含有させると、炭化物が粗大化し、かえって靭性が低下する。従って、Nbの含有量を0.005〜0.05%とした。
Ti:0.005〜0.050%
Tiは、鋼中でNを固定し、靭性を向上させる効果を有する。また、微細に分散したTi窒化物は、それにより、結晶粒界を強くピン止めし、結晶粒を細粒化せしめ、鋼の靭性を向上させる効果を有する。その効果を得るためには、0.005%以上含有させることが必要であるが、0.050%を越えて含有させると、窒化物が粗大化し、かえって靭性が低下する。従って、Tiの含有量を0.005〜0.05%とした。好ましい含有量は0.008〜0.035%である。
B:0.0005〜0.0050%
Bは、鋼中で粒界偏析し、鋼の焼き入れ性を著しく向上させる。その効果は、0.0005%以上含有させることで発現する。一方、0.0050%超含有させると、結晶粒界に硼化物が粗大に析出するため、かえって靭性が低下する。従って、Bの含有量を0.0005〜0.0050%とした。好ましくは、0.0030%以下である。
本発明においては、Mn配合量の上限を1.0%と制限しているため、Bを配合することで焼き入れ性改善による強度向上を図る。
なお、Bは固溶状態で無いと、結晶粒界に偏析しない。従って、Bと化合物を造りやすいNは、Tiによって固定されていることが好ましく、Bは、Nによって固定される量以上に含有されていることが好ましい。その意味で、B含有量は、B、Ti、Nの化学両論比から、下記の式(2)の関係を満たしていると好適である。
B−(N−Ti/3.4)×(10.8/14)≧0.0005 ・・・ (2)
式(2)中のB、N、Tiはそれぞれの元素の含有量を質量%で表したときの数値である。
Cu:0.01〜0.50%
Cuは、鋼の焼き入れ性を高め、強度と靭性を向上させる効果がある。その効果は、0.01%以上、好ましくは0.03%以上含有されていれば発現する。しかしながら、0.50%を越えて含有させるのは合金コストの超過を招く。従って、Cuの含有量を、0.01〜0.50%とした。好ましい含有量は0.03%以上、特に0.05%以上であり、より好ましくは0.15%以上である。
Ni:0.01〜0.50%
Niは、鋼の焼き入れ性を高め、以て強度と靭性を向上させる効果がある。その効果は、0.01%以上、好ましくは0.03%以上含有されていれば発現する。しかしながら、0.50%を越えて含有させるのは合金コストの超過を招く。従って、Niの含有量を、0.01〜0.50%とした。好ましい含有量は0.03%以上、特に0.05%以上であり、より好ましくは0.15%以上である。
Cr:0.01〜0.50%
Crは、鋼の焼き入れ性を高め、また、焼き戻し軟化抵抗を高めて、強度と靭性を向上させる効果がある。その効果は、各々の元素が0.01%以上含有されていれば発現する。しかしながら、0.50%を越えて含有させるのは合金コストの超過を招く。従って、Crの含有量を、0.01〜0.50%とした。好ましい含有量は0.20%以上である。
Mo:0.01%以上0.10%以下
Moは、鋼の焼き入れ性を高め、また、焼き戻し軟化抵抗を高めて、強度と靭性を向上させる効果がある。その効果は、各々の元素が0.01%以上含有されていれば発現する。しかしながら、0.10%超含有させるのは合金コストの超過を招く。また、Mo含有量が高いと、継目無鋼管の熱間製管後の空冷においても、強度が高くなる傾向があり、冷間抽伸加工前に軟化熱処理が必要となり、製造コストの上昇を招く。従って、Moの含有量を、0.01%以上0.10%以下とした。
さらに、Cu、Ni、Cr、Moについては、その含有バランスを下記のように限定する。
Cu、Ni、Cr、Mo含有量の式による限定:
Cr、Moは、焼き戻し時に析出するセメンタイトの球状化を妨げ、また、本発明のようにBが含有されている鋼では、Bと化合物(硼化物)を結晶粒界に形成しやすく、特に高強度材では靭性が低下しやすい。そこで、Cr、MoよりもCu、Niの含有による高強度化のほうが、本発明で対象とする高強度且つ高靭性のエアバッグ鋼管としては適している。具体的には、Cr、Mo、Cu、Niの含有バランスについて下式(1)を満足させることが肝要である。
Cu+Ni≧(Cr+Mo)+0.3 ・・・ (1)
式(1)の元素記号は、それぞれの元素の含有量を質量%で表したときの数値である。
以下の元素は、含有させなくても良いが、必要に応じて含有させることが出来る。
V:0.02〜0.2%
Vは、析出強化により強度を高める作用がある。これらVの作用は0.02%以上含有させると効果を発揮するが,0.2%を超えると靭性が低下する。したがって,添加する場合のVの含有量は0.02〜0.2%とするのがよい。V含有量の好ましい範囲は,0.03〜0.10%である。
次に、本発明にかかる継目無鋼管の製造方法とその限定理由について述べる。
(B)素材
本発明においては、鋼管の素材となる鋼塊について、特に限定しない。円柱型の鋳型を有する連続鋳造機にて鋳込まれた鋳片でも良いし、矩形型に鋳込んだ後に、熱間鍛造により円柱状に成形した物でも良い。本発明に係る鋼は、CrおよびMoといったフェライト安定化元素の添加を抑制し、CuおよびNiといったオーステナイト安定化元素を添加している関係から、ラウンドCCビレットとして丸形状に連続鋳造鋳込を行った場合にも中心割れが防止できる効果が大きく、ラウンドCCへの適合性も十分高い。
ラウンドCCビレット中心部の割れが多い場合、継目無鋼管素管を冷間加工、特に冷間抽伸を行った後、矯正加工を施すと、割れが拡張し、高周波焼入れ焼戻しを施して、最終的に縮径加工したところ、内面から割れが生じることがある。従って、特にラウンドCCビレットを素材とする場合、本発明の鋼組成は、エアバッグアキュムレータ用継目無し鋼管に好適である。
(C)熱間製管
本発明においては、上記のように化学組成を調整した(B)に記載の鋳片を素材として、鋼管を製造しさえすればよく、鋼管の製管法としては特に限定するものではない。例えば、マンネスマン-マンドレル法が採用される。
(D)冷間加工
上記のようにして継目無鋼管として製管された鋼管は、所定の寸法精度、表面性状が得られる条件下で冷間加工される。冷間加工は、所定の寸法精度と表面性状が得られさえすればよいので、冷間加工、すなわち冷間抽伸、冷間圧延等の方法や加工度に関しては、特に規定しなくてもよいが、加工度は減面率で3%以上とするのが好ましいが、50%を越えると、一般的に内面しわ疵の発達が著しいことから、50%未満とすることが好ましい。
なお、(A)で限定した化学成分の鋼を採用することにより、冷間加工前の軟化熱処理が省略できるので好適である。
(E)矯正
本発明の対象は、引張強度が1000MPaを越え、エアバッグシステム用として必要な寸法精度、表面性状および低温靭性を具備した継目無鋼管であることから、冷間抽伸後、強度が従来鋼よりも高くなる傾向があり、スプリングバックなどで鋼管に曲がりが生じる可能性がある。鋼管に曲がりがあると、下記の高周波加熱による焼き入れ時に、高周波コイルに真直に鋼管が通過しない問題が懸念される。従って、好ましい態様においては、高周波加熱による焼き入れのために、冷間加工(例:冷間抽伸)後に矯正加工を行う。
この矯正加工は、その方法を特に限定しないが、例えば、2ロールタイプの圧延機を4列ほど設け、各列のロールギャップの中心位置を互い違いにずらし(すなわち、オフセットする)、さらにロールギャップを調整し、その間に鋼管を通すことにより曲げ、曲げ戻しの加工を加える方法が好ましい。
この曲げ、曲げ戻しの加工度は高いほど、矯正の効果が高くなるので、鋼管の外径の1%以上のオフセット量で、鋼管の外径の1%分小さいロールギャップ量以下とするのが好ましいが、一方、鋼管の外径の50%以下のオフセット量で、鋼管の外径の5%分小さいロールギャップ量以上としておけば、鋼管内面のしわ疵発生等の問題は無いので好都合である。
(F)熱処理
上記(E)の矯正加工の後、鋼管には所要の引張強度を確保するとともに、T方向靱性を高めて耐バースト性をも確保するための熱処理が施される。鋼管に引張強度で1000MPa以上の高強度と、耐バースト性とを具備させるためには、少なくともAc3 変態点以上の温度に加熱してから急冷し、次いで、Ac1 変態点以下の温度で焼戻しする処理を行う。
急冷前の加熱温度がオーステナイト単相となるAc3変態点未満では、良好なT方向靱性(したがって良好な耐バースト性)を確保させることができない。一方、上記の加熱温度は高温すぎると、オーステナイト粒が急激に成長し始めて、粗粒となりやすく、靭性が低下しやすくなるので、好ましくは1050℃以下とする。なお、上記加熱の条件は、オーステナイト域であるAc3 変態点以上の温度に急速加熱した後、短時間保持するもので、オーステナイト粒径を細粒化させることで、極めて高い靭性を確保する。
なお、急速で短時間保持の加熱を実現する方法は、生産性の観点から高周波誘導加熱方法を採用することが好ましい。また、この時の加熱速度は、高周波コイルへ通す鋼管の送り速度などで調整可能であるが、10℃/秒程度以上とするのが好ましい。
少なくともAc3 変態点以上の温度に加熱した後の冷却は、所望の1000MPa以上の引張強度を安定・確実に得るために急冷(具体的には800〜500℃での平均で5℃/秒程度以上の冷却速度)とするが、水焼き入れ等の急冷処理とすることが好ましい。急冷されて常温近傍まで冷却された鋼管は、所望の1000MPa以上の引張強度と耐バースト性を付与するためにAc1変態点以下の温度で焼戻しをする。焼戻しの温度がAc1変態点を越えると上記特性を安定、且つ、確実に得ることが困難になる。なお、焼戻しの後、(E)で述べたような方法で、適宜ストレートナー等で曲がりを矯正してもよい。
(A)に記載の鋼組成の素管を用いても、焼入段階の加熱速度や、冷却速度が不十分であると本発明の目的とする強度や靭性を安定して確保することができない場合がある。
実施例1
表1に示す6鋼種の化学組成の鋼を真空溶解にて溶製し、熱間圧延後に冷間圧延を施して5mm厚の板材とした。その後、高周波加熱により、平均昇温速度300℃/秒にて920℃まで加熱し、920℃×5秒の保持後、水冷で焼き入れ処理を行い、次いで、焼き戻しを実施した。この熱処理を施した板材から、JIS Z2201の14A号の引張試験片(平行部径4mm、平行部長20mm)を圧延方向に垂直に採取し、JIS Z2241に準拠して引張試験を行った。また、同様に圧延方向に垂直に、JIS Z2242に準拠して、2.5mm幅のサブサイズのVノッチシャルピー試験片を採取し、シャルピー衝撃試験を行った。
表2に、引張試験で得られた各鋼の引張強度(TS)およびシャルピー衝撃試験で得られた、100%延性破面下限温度(vTrs100)を示す。
鋼1〜3については、テンパー温度調整にてTSを1000MPa付近に調整したが、vTrs100が−80℃よりも高温になり、このままの材料としては十分な靭性を有するものの、ボトル加工により靭性が低下すると、十分な低温バースト性能が得られない可能性がある。
一方、鋼4〜6については、TSが1050MPa以上であっても、vTrs100が−100℃以下になり、ボトル加工が加わったとしても、十分な低温バースト性能が確保できると予想された。
図1には、各鋼のCrとMoの含有量の合計と、CuとNiの含有量の合計をプロットし、vTrs100が−80℃以上のものを▲、−100℃以上のものを○で示した。図1より、CrとMoの含有量の合計に対して、CuとNiの含有量の合計を式(1)の関係とすることにより、優れた低温靭性が確保できることが分かる。
Cu+Ni≧(Cr+Mo)+0.3 ・・・ (1)
なお、式(1)の元素記号は、それらの元素の含有量を質量%で示したときの数値を意味する。
実施例2
表3に示す化学組成を有する鋼を転炉にて溶製し、連続鋳造によって外径191mmの円柱状ビレットを製造した。このラウンドCCビレットを所望の長さに切断し、1250℃に加熱した後、通常のマンネスマン−マンドレルミル方式による穿孔、圧延により外径が70mmで肉厚が4.0mmに仕上げた継目無鋼管を、通常の方法で冷間抽伸加工(冷間引抜き加工)し、外径を60.3mm、肉厚を3.6mmに仕上げた。これを鋼管サイズ1とする。これら冷間抽伸加工を施した鋼管を、ストレートナーによって矯正した後、高周波誘導加熱装置を用いて平均昇温速度300℃/秒にて920℃まで加熱し、920℃×5秒の保持後、水焼入れを行ない、次いで通常のウォーキングビーム炉で焼き戻しの為の30分の均熱処理を行った。
なお、この鋼管サイズ1のストレートナーによる矯正加工は、2ロールタイプの圧延機を3列設け、2列目のロールギャップの中心位置を1列目の中心位置に対して、20mm上へずらし、且つ3列目のロールギャップの中心位置を1列目の中心位置に対して、3mm上にずらし、さらに2列目と3列目のロールギャップをそれぞれ、58.8mm(外径−1.5mm)と57.3mm(外径−3.0mm)に調整し、その間に鋼管を通すことにより曲げ、曲げ戻しの加工を加えておこなった。
また、同様に穿孔、圧延により外径が51.0mmで肉厚が3.0mmに仕上げた継目無鋼管を、通常の方法で冷間抽伸加工(冷間引抜き加工)し、外径を40.0mm、肉厚を2.6mmに仕上げた。これを鋼管サイズ2とする。これら冷間抽伸加工を施した鋼管を、ストレートナーによって矯正した後、高周波誘導加熱装置を用いて920℃まで加熱し5秒保持した後、水焼入れし、次いで通常のウォーキングビーム炉で焼き戻しの為の30分の均熱処理を行った。
なお、鋼管サイズ2のストレートナーによる矯正加工は、鋼管サイズ1と同様の方式で、2列目のロールギャップの中心位置を1列目の中心位置に対して、10mm上へずらし、且つ3列目のロールギャップの中心位置を1列目の中心位置に対して、3mm上にずらし、さらに2列目と3列目のロールギャップをそれぞれ、39.5mm(外径−0.5mm)と39.2mm(外径−0.8mm)に調整し、その間に鋼管を通すことにより曲げ、曲げ戻しの加工を加えて行なった。
高周波焼入れと焼戻しを行った鋼管について、図2に示す形状の引張試験を採取し、強度特性を調査した。図中の数字は寸法(単位:mm)を示す。
また、高周波焼入れと焼戻しを行った鋼管を、300mm長さにそれぞれ6本切断し、両管端にプレス加工を施して、縮径部の直径/未縮径部の直径の比が0.6になるような縮径部を25mm長さで設けて、アキュムレータボトル部の形状とした。その後、片端を溶接して封じ、もう一方の端部を高圧ホースが貫通する閉鎖部材を溶接した。
この試験体を、−60℃に冷却されたチャンバー内でエタノール中に浸漬し、高圧ホースからエタノールを管内に注入して内圧を高めて管を破裂させ、破壊形態を観察した。
その結果、鋼A〜鋼Bを用いた鋼管サイズ1および2の試験体の各6本中全てが、開口部の脆性破面面積率が5%未満であり、十分なバースト性能を満足することが確認された。一方、鋼Cを用いた鋼管サイズ1および2の試験体の各6本中の、各3本が縮径部から早期破壊し、バースト圧が著しく低下した。また、鋼Dおよび鋼Eを用いた試験体6本全てが、開口部の脆性破面面積率が5%以上であり、性能を満足しなかった。
以上の結果を、上記引張試験の結果と共に、表4にまとめた。
表4における鋼A〜鋼Bは、成分が本発明で規定する条件を満たす鋼である。鋼C〜鋼Eは、本発明で満足すべき、Cu、Ni、Cr、Mo含有量の関係式(1)を満たさない鋼、または、それ以外の成分の範囲を満たさない鋼である。
本発明に従った化学成分の鋼を用いて、高周波焼入れ焼戻しを施すことで、縮径部を含むエアバッグアキュムレータ部品としても優れた低温バースト性能を有する、高強度のエアバッグシステム用継目無鋼管を製造可能であることが明らかである。
Figure 0004770922
Figure 0004770922
Figure 0004770922
Figure 0004770922
靭性に及ぼす、鋼中のCr、Mo、Cu、Ni含有量バランスの影響を示す図。 実施例で用いた、引張試験片の形状を示す図。

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.20%,
    Si:0.10〜0.50%,
    Mn:0.10〜1.00%,
    P:0.025%以下,
    S:0.005%以下,
    Al:0.005〜0.10%,
    Ca:0.0005〜0.0050%,
    Nb:0.005〜0.050%,
    Ti:0.005〜0.050%,
    Cu:0.01〜0.50%,
    Ni:0.01〜0.50%,
    Cr:0.01〜0.50%,
    Mo:0.01〜0.10%,
    B:0.0005〜0.0050%、
    残部がFeおよび不可避不純物からなり、且つ下式(1)を満たす鋼組成を有し、引張強度が1000MPa以上で、100%延性破面温度(vTrs100)が−80℃以下であることを特徴とするエアバッグ用継目無鋼管。
    Cu+Ni≧(Cr+Mo)2+0.3 ・・・ (1)
    なお、式(1)の元素記号は、それらの元素の含有量を質量%で示したときの数値を意味する。
  2. 質量%で、Feの一部に代えて、さらに
    V:0.02〜0.20%
    を含有する鋼組成を有することを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ用継目無鋼管。
  3. 請求項1または2に記載の鋼組成を有するビレットを用いて熱間製管によって製造された継目無鋼管素管に、冷間加工を施して所定寸法の鋼管とし、矯正を行なった後に、高周波加熱によってAc3変態点以上に加熱して急冷する焼き入れを行い、次いでAc1変態点以下の温度に加熱して焼き戻しを行うことにより、鋼管の引張強度を1000MPa以上、かつ100%延性破面温度(vTrs100)を−80℃以下とすることを特徴とする、エアバッグ用継目無鋼管の製造方法。
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