JP3858615B2 - 引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法 - Google Patents

引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法に関し、詳しくは、高寸法精度で加工性と溶接性に優れるとともに、高強度で、耐バースト性にも優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車産業においては、安全性を追求した装置の導入が積極的に進められているが、その中でも衝突時に乗員がハンドルやインストルメントパネルなどに衝突する前に、それらと乗員との間にガス等でエアバッグを展開させ、乗員の運動エネルギーを吸収して傷害軽減を図るエアバッグシステムが開発搭載されるに到っている。エアバッグシステムとしては、従来爆発性薬品を使用する方式が採用されてきたが、環境リサイクル性の面から高圧充填ガスを使用するシステムが開発され、その適用が広がっている。
【0003】
上記システムは衝突時にエアバッグ内に吹出すガス等を常時高圧に保ったうえで、衝突時には一気にガスを噴出させるものであり、したがって、高圧ガスのアキュムレータに用いる鋼管には極めて短時間に大きな歪速度で応力が負荷されることとなる。このため、上記鋼管には、従来の圧力シリンダーやラインパイプのような単なる構造物とは異なり、高い寸法精度、加工性及び溶接性が要求され、更に、高強度と優れた耐バースト性も要求される。
上記のアキュムレータに好適に用いられる鋼管とその製造方法が、例えば、特開平8−325641号公報、特開平10−140238号公報、特開平10−140249号公報、特開平10−140250号公報や特開平10−140283号公報に開示されている。
【0004】
上記各公報に記載の技術でも十分な性能が得られていたのではあるが、自動車の軽量化指向が近年ますます強くなるに伴って、エアバッグ装置にも小型・軽量のものが要求されるようになってきた。したがって、現状では、アキュムレータ圧力の高圧化、鋼管の薄肉化が行われるようになっている。
【0005】
上記の各公報に記載の技術は、いずれも「高強度高靱性エアバッグ用鋼管」を意図し、引張強度として590MPa以上を目標とはするものの、その実施例からも明らかなように、引張強度は高々883MPaでしかないものであった。このため、上記のアキュムレータ圧力の高圧化、鋼管の薄肉化に対しては、上記の各公報に開示された技術では、必ずしも耐バースト性という面で十分とはいえない場合の生じることが想定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みなされたもので、高寸法精度で加工性と溶接性に優れるとともに、900MPa以上の高い引張強度を有し耐バースト性にも優れ、アキュムレータ圧力の高圧化、鋼管の薄肉化に十分対応できる高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記(1)〜(3)に示す耐バースト性に優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法にある。
【0008】
(1)質量%で、C:0.05〜0.20%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.20〜2.0%、P:0.025%以下、S:0.010%以下、Cr:0.05〜1.0%及びAl:0.10%以下を含有し、残部はFe及び不純物からなる鋼を素材として継目無製管した冷間加工して所定の寸法に成形し、その後、少なくともAc変態点以上の温度に加熱して急冷し、次いで、Ac変態点以下の温度で焼戻しすることを特徴とする耐バースト性に優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法。
【0009】
(2)上記(1)に記載の鋼のFeの一部に代えて、質量%で、Mo:0.50%以下、Ni:1.5%以下、Cu:0.5%以下、V:0.2%以下、Ti:0.1%以下、Nb:0.1%以下及びB:0.005%以下のうちの1種以上を含有する鋼素材として継目無製管した冷間加工して所定の寸法に成形し、その後、少なくともAc変態点以上の温度に加熱して急冷し、次いで、Ac変態点以下の温度で焼戻しすることを特徴とする耐バースト性に優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法。
(3)上記(1)又は(2)に記載の鋼のFeの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下及びREM(希土類元素):0.01%以下のうちの1種以上を含有する鋼を素材として継目無製管した後、冷間加工して所定の寸法に成形し、その後、少なくともAc 変態点以上の温度に加熱して急冷し、次いで、Ac 変態点以下の温度で焼戻しすることを特徴とする耐バースト性に優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法。
【0010】
本発明者らは、前記した課題を達成するために種々検討を行った。その結果、下記の知見が得られた。
【0011】
(1)アキュムレータ圧力の高圧化、鋼管の薄肉化に対しては、エアバッグ用継目無鋼管の引張強度を確実に900MPa以上とすることが重要である。
【0012】
(2)上記エアバッグ用継目無鋼管は溶接して使用されるため、溶接性に優れた化学組成であることも重要である。
【0013】
(3)上記(1)の引張強度が900MPa以上で、更に、(2)の溶接性に優れた化学組成であるという条件を満たすためには、エアバッグ用継目無鋼管の化学組成は低C系のCrを含有する鋼とする必要がある。
【0014】
(4)エアバッグ用継目無鋼管に良好な耐バースト性を付与させるための必要条件は、所定の寸法精度と良好な表面性状を得ることであり、そのためには冷間加工プロセスを採用すればよい。しかし、冷間加工プロセスでエアバッグ用継目無鋼管を仕上げれば、寸法精度と表面性状は良好となるものの、鋼管円周方向(鋼管を展開した際の圧延長手方向と直角な方向のことを指し、以下においてはT方向という)の靱性が大幅に低下して耐バースト性が低下してしまう。
そこで、低C系のCrを含有する冷間加工仕上げの継目無鋼管として、熱間で継目無鋼管にした後、冷間で抽伸加工して寸法精度を高めた種々の鋼管を準備し、冷間抽伸加工後の熱処理とT方向靱性との関係について検討した。すなわち、質量%で、0.05〜0.20%のC、0.05〜1.0%のCr、0.1〜1.0%のSi、0.20〜2.0%のMn、0.025%以下のP、0.010%以下のS、0.10%以下のAl、0.50%以下のMo、1.5%以下のNi、0.5%以下のCu、0.2%以下のV、0.1%以下のTi、0.1%以下のNb、0.005%以下のB、0.01%以下のCa、0.01%以下のMg、0.01%以下のREM(希土類元素)を含有し、残部はFe及び不純物からなる種々の鋼を用いて、先ず、外径70mmで肉厚4.1mmの公称寸法に熱間製管して継目無鋼管を製造した。次いで、前記の継目無鋼管を冷間で抽伸加工して外径60.33mmで肉厚3.35mmに仕上げ、冷間抽伸加工後の熱処理とT方向靱性との関係について検討した。
【0015】
図1〜3に、上記検討結果の一例として、質量%で、0.11%C−0.59%Cr−0.24%Si−1.37%Mn−0.013%P−0.001%S−0.26%Cu−0.26%Ni−0.31%Mo−0.025%Ti−0.023%Nb−0.032%Al−0.0025%Caを含有し、残部はFeと不純物からなる鋼管に対する調査結果を示す。なお、靱性にはJIS Z 2202に規定の幅が2.5mmのVノッチシャルピー試験片を用いた。
【0016】
図1から、冷間抽伸加工ままの継目無鋼管の場合、圧延長手方向(以下L方向という)とT方向には靱性の異方性があり、T方向における延性−脆性遷移温度(すなわち、延性破面率が50%となる試験温度)はL方向に比べると約70℃程度高温側にあり、更にT方向の吸収エネルギーはL方向のそれに比べて著しく劣っていることが明らかである。図2に、上記の冷間抽伸加工材にAc変態点以下の温度でSR熱処理(応力除去焼なまし)を実施した例を示す。SR処理によってT方向靱性はほとんど変化しないが、L方向靱性が改善するため、靱性の異方性は却って増大している。しかし、冷間抽伸加工後、Ac変態点以上の温度に加熱して急冷し、次いで、Ac変態点以下の温度で焼戻し処理した鋼管のL方向とT方向の靱性については、図3にその1例を示すように異方性はほとんど解消され、T方向でも良好な靱性が得られることが明らかである。なお、図3には、冷間抽伸加工後、高周波誘導加熱装置で920℃に急速加熱し、10秒保持してから急冷して焼入れし、次いで、570℃で焼戻し処理した鋼管のL方向とT方向の靱性を示した。前記図3における、「Ind'QT」は「高周波誘導加熱装置で加熱して焼入れし、次いで通常の炉加熱で焼戻ししたこと」を示す。
上記冷間抽伸加工後の熱処理とT方向靱性との関係について検討した結果から下記(5)の知見が得られた。
【0017】
(5)上記(4)の冷間加工プロセスをとった場合のT方向靱性を改善して耐バースト性を高めるとともに所望の強度を確保させるには、Ac変態点以下の温度での焼なまし処理では対応できず、少なくともAc変態点以上の温度に加熱して急冷し、次いで、Ac変態点以下の温度で焼戻しすればよい。なお、上記急冷前の加熱を、オーステナイト域であるAc変態点以上の温度に急速加熱した後短時間保持するものとし、その後焼入れして更に焼戻しすれば、T方向靱性はより良好になって、一層良好な耐バースト性が得られる。
更に、下記(6)も明らかになった。
(6)エアバッグ用継目無鋼管の化学組成としてCa、Mg、REM(希土類元素)を含有させるとT方向の靱性が改善されて耐バースト性が更に良好になる。
【0018】
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(A)鋼の化学組成
C:
Cは、安価に鋼の強度を高めるのに有効な元素であるが、その含有量が0.05%未満では所望の900MPa以上の引張強度が得難く、又、0.20%を超えると加工性及び溶接性が低下する。したがって、Cの含有量を、0.05〜0.20%とした。なお、C含有量の好ましい範囲は、0.05〜0.14%で、より好ましい範囲は、0.07〜0.13%である。
【0020】
Si:
Siは、脱酸作用を有するほか、鋼の焼入れ性を高めて強度を向上させる元素であり、0.1%以上の含有量が必要である。しかし、その含有量が1.0%を超えると靱性が低下するため、Siの含有量を0.1〜1.0%とした。なお、Si含有量の好ましい範囲は0.2〜0.5%である。
【0021】
Mn:
Mnは、脱酸作用があり、又、鋼の焼入れ性を高めて強度と靱性を向上させるのに有効な元素である。しかし、その含有量が0.20%未満では十分な強度と靱性が得られず、一方、2.0%を超えると偏析が著しくなり、靱性が低下する。このため、Mnの含有量を0.20〜2.0%とした。Mnの含有量は0.5〜1.5%とすることが好ましい。
【0022】
P:
Pは、粒界偏析に起因する靱性低下をもたらし、特に、その含有量が0.025%を超えると靱性の低下が著しくなる。したがって、Pの含有量を0.025%以下とした。なお、Pの含有量は0.020%以下とするのが好ましく、0.015%以下であれば一層好ましい。
【0023】
S:
Sは、特に鋼管T方向の靱性を低下させてしまう。特に、その含有量が0.010%を超えると鋼管T方向の靱性低下が著しくなる。したがって、Sの含有量を0.010%以下とした。なお、Sの含有量は0.005%以下とするのが好ましく、0.003%以下であれば一層好ましい。
【0024】
Cr:
Crは、鋼の強度と靱性を高めるのに有効な元素であり、0.05%以上含有させる必要がある。しかし、その含有量が1.0%を超えると溶接部靱性の低下を招く。このため、Crの含有量を0.05〜1.0%とした。Cr含有量の好ましい範囲は0.2〜0.8%、より好ましい範囲は0.4〜0.7%である。
【0025】
Al:
Alは、脱酸作用を有し、靱性及び加工性を高めるのに有効な元素である。しかし、0.10%を超えて含有させると、地疵の発生が著しくなる。したがって、Alの含有量を0.10%以下とした。なお、Al含有量は不純物レベルであってもよいので、その下限は特に定めないが、0.005%以上とすることが好ましい。Al含有量の好ましい範囲は0.005〜0.05%である。なお、本発明にいうAl含有量とは、酸可溶Al(所謂「sol.Al」)の含有量を指す。
【0026】
本発明に係る耐バースト性に優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管が含有するFe以外の必須成分元素は、上記のC、Si、Mn、P、S、Cr及びAlだけであってもよい。しかし、高強度のエアバッグ用継目無鋼管として更なる強度、耐バースト性、溶接性を得たい場合には、上記の成分に加え、必要に応じて、Mo、Ni、Cu、V、Ti、Nb及びBを選択的に含有させることができる。すなわち、Mo、Ni、Cu、V、Ti、及びBの各元素を任意添加元素として添加し、含有させてもよい。
【0027】
以下、上記の任意添加元素に関して説明する。
【0028】
Mo、Ni、B:
これらの元素は、いずれも添加すれば、焼入れ性を高める作用を有する。
【0029】
Moには更に、固溶強化、析出強化により強度を高める作用もある。これらのMoの作用は不純物レベルの含有量であっても得られるが、より顕著にその効果を得るには、Moは0.05%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Moの含有量が0.50%を超えると、溶接部が硬化して靱性が低下する。したがって、添加する場合のMoの含有量は0.05〜0.50%とするのがよい。
【0030】
Niには更に、靱性を高める作用もある。これらのNiの作用は不純物レベルの含有量であっても得られるが、より顕著にその効果を得るには、Niは0.05%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Niは高価な元素であり、特にその含有量が1.5%を超えるとコスト上昇が著しくなる。したがって、添加する場合のNiの含有量は0.05〜1.5%とするのがよい。
Bの焼入れ性向上作用は不純物レベルの含有量であっても得られるが、より顕著にその効果を得るには、Bは0.0003%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Bの含有量が0.005%を超えると靱性が低下する。したがって、添加する場合のBの含有量は0.0003〜0.005%とするのがよい。B含有量の好ましい範囲は0.0003〜0.002%である。
【0031】
なお、上記のMo、Ni、Bはいずれか1種のみ又は2種以上の複合で添加することができる。
Cu、Ti、Nb:
これらの元素は、いずれも添加すれば、靱性を高める作用を有する。
【0032】
Cuの靱性向上作用は不純物レベルの含有量であっても得られるが、より顕著にその効果を得るには、Cuは0.1%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Cuは鋼の熱間加工性を低下させるので、Cuを添加・含有させる場合にはNiも添加・含有させて、熱間加工性を確保するのがよい。なお、Cuの含有量が0.5%を超えると、Niと複合添加・含有させても良好な熱間加工性を確保できない場合がある。したがって、添加する場合のCuの含有量は0.1〜0.5%とするのがよい。
【0033】
Tiの靱性向上作用は不純物レベルの含有量であっても得られるが、より顕著にその効果を得るには、Tiは0.003%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Tiの含有量が0.1%を超えると却って靱性が低下する。したがって、添加する場合のTiの含有量は0.003〜0.1%とするのがよい。Ti含有量の好ましい範囲は0.003〜0.03%であり、その範囲が0.003〜0.02%であれば一層好ましい。
【0034】
Nbの靱性向上作用も不純物レベルの含有量であっても得られるが、より顕著にその効果を得るには、Nbは0.003%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Nbの含有量が0.1%を超えると却って靱性が低下する。したがって、添加する場合のNbの含有量は0.003〜0.1%とするのがよい。Nbi含有量の好ましい範囲は0.003〜0.03%であり、その範囲が0.003〜0.02%であれば一層好ましい。
【0035】
なお、上記のCu、Ti、Nbはいずれか1種のみ又は2種以上の複合で添加することができる。
V:
Vは、添加すれば、析出強化により強度を高める作用を有する。このVの作用は不純物レベルの含有量であっても得られるが、より顕著にその効果を得るには、Vは0.01%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Vの含有量が0.2%を超えると、靱性が著しく低下する。したがって、添加する場合のVの含有量は0.01〜0.2%とするのがよい。
高強度エアバッグ用継目無鋼管に、更に一層良好な耐バースト性を確保させたい場合には、上記したC〜Vの成分に加え、必要に応じて、更にCa、Mg及びREM(希土類元素)の1種以上を任意添加元素として添加し、含有させてもよい。
【0036】
以下、上記Ca、Mg及びREMに関して説明する。
Ca、Mg、REM:
これらの元素は、添加すれば、いずれも靱性の異方性を改善して、継目無鋼管のT方向靱性を高め、これによって耐バースト性を一層高める作用を有する。この効果は不純物レベルの含有量であっても得られるが、より顕著にその効果を得るには、いずれの元素も0.0003%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、いずれの元素も0.01%を超えて含有させると、介在物がクラスター状になって、地疵の問題が発生する。したがって、これらの元素を添加する場合の含有量は、いずれも0.0003〜0.01%とするのがよい。なお、上記のCa、Mg、REMはいずれか1種のみ又は2種以上の複合で添加することができる。
(B)製管
本発明においては、上記のように化学組成を調整した鋼を素材として、継目無鋼管を製造しさえすればよく、継目無鋼管の製管法としては特に限定するものではない。
(C)冷間加工
上記のようにして継目無鋼管として製管された鋼管は、所定の寸法精度、表面性状が得られる条件下で冷間加工される。冷間加工は、所定の寸法精度と表面性状が得られさえすればよいので、冷間抽伸、冷間圧延等の方法や加工度に関しては、特に規定しなくてもよいが、加工度は減面率で3%以上とするのが好ましい。
(D)熱処理
上記(C)の冷間加工の後、継目無鋼管には所要の引張強度を確保するとともに、T方向靱性を高めて耐バースト性をも確保するための熱処理が施される。
継目無鋼管に引張強度で900MPa以上の高強度と、耐バースト性とを具備させるためには、少なくともAc変態点以上の温度に加熱してから急冷し、次いで、Ac変態点以下の温度で焼戻しする処理が必要である。
【0037】
急冷前の加熱温度がAc 変態点未満では、良好なT方向靱性(したがって良好な耐バースト性)を確保させることができない。上記の加熱温度はオーステナイト域であるAc 変態点以上の温度とすることが好ましい。なお、高温長時間の加熱は鋼管表面に生成するスケールが多くなり、寸法精度と表面性状が低下して、耐バースト性が低下することにつながるので、上記加熱の条件は、オーステナイト域であるAc 変態点以上の温度に急速加熱した後、短時間保持するものであることが好ましい。なお、この場合の条件として、下記 (1)式で表されるPLの値が22000以下を満たすものであれば一層好ましい。
【0038】
PL=(T+273)(20+logt)・・・ (1)、ここで、Tは加熱温度(℃)、tは加熱保持時間(h)である。
【0039】
なお、PLの値が小さいほど鋼管表面に生成するスケール量が低下するのと、結晶粒の粗大化が抑制されるので、耐バースト性が向上するため、PLの値は21000以下とすることが好ましく、20000以下であれば一層好ましい。一方、PLの値が余りに小さすぎると、所望の高強度が得られない場合もある。したがってPLの値の下限値は、19000程度とするのがよい。
【0040】
なお、急速で短時間保持の加熱を実現する方法には、例えば、高周波誘導加熱方法や直接通電加熱方法があり、その手段は特に限定されるものではないが、加熱速度は10℃/秒程度以上とすることが好ましい。
【0041】
又、少なくともAc 変態点以上の温度に加熱するための加熱雰囲気は、表面スケールの発生を抑制する観点からなるべく酸素ポテンシャルの低い環境であることが望ましく、還元性雰囲気であれば更に好ましい。
少なくともAc 変態点以上の温度に加熱した後の冷却は、所望の900MPa以上の引張強度を安定・確実に得るために急冷(具体的には800〜500℃での平均で5℃/秒程度以上の冷却速度)とする必要があり、水焼き入れ等の急冷処理とすることが好ましい。
急冷されて常温近傍まで冷却された鋼管は、所望の900MPa以上の引張強度と耐バースト性を付与するためにAc 変態点以下の温度で焼戻しする必要がある。焼戻しの温度がAc 変態点を超えると上記特性を安定、且つ、確実に得ることが困難になる。なお、焼戻しの後、適宜ストレートナー等で曲がりを矯正してもよい。
【0042】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
【0043】
【実施例】
表1に示す化学組成を有するビレットを用い、通常のマンネスマン−マンドレルミル方式による穿孔、圧延により外径が70mmで肉厚が4.1mmに仕上げた継目無鋼管を、通常の方法で冷間抽伸加工(冷間引抜き加工)し、外径を60.33mm、肉厚を3.35mmに仕上げた。
なお、表1における鋼a〜iは、成分が本発明で規定する条件を満たす鋼で、鋼j〜nは、成分のいずれかが本発明で規定する条件から外れた鋼である。
【0044】
【表1】
Figure 0003858615
次いで、得られた各鋼管に、表2に示す条件の熱処理を施した。なお、表2における急冷(焼入れ)は、備考欄に示す方法で行ったものであり、「Ind'Q 」は高周波誘導加熱装置を用いて20℃/秒の加熱速度で加熱し、水焼入れしたものであることを示す。又、「FQ」は通常のウォーキングビーム炉で加熱して水焼入れしたものであることを示す。焼戻しは通常のウォーキングビーム炉を用いて30分保持して行った。なお、試験番号10、11は焼入れを行わず、SR処理だけを行ったものである。
【0045】
【表2】
Figure 0003858615
熱処理した各鋼管について引張試験、シャルピー衝撃試験及びバースト試験の各試験を行った。
【0046】
すなわち、JIS Z 2201に規定の11号試験片を用いて、JIS Z 2241に規定の金属材料引張試験方法に準じて引張試験を行った。又、室温で展開した鋼管の圧延長手方向(L方向)と圧延方向に直角な方向(T方向)からそれぞれJIS Z 2202に規定の幅が2.5mmのVノッチシャルピー試験片を採取してシャルピー衝撃試験を行い、延性−脆性遷移温度(vTrs)によって靱性を評価した。バースト試験は各鋼管から250mm長さの鋼管を5本ずつ切り出し、各250mm長さの鋼管の両端を溶接し、−40℃でバーストさせた時の亀裂の進展度合いを観察し、5本の試験において、どちらかの端部まで亀裂が進展した鋼管の本数で評価した。
上記各試験の結果を表2に併せて示す。
【0047】
表2から、本発明で規定する条件を満たす試験番号1〜9の場合、引張強度が900MPa以上の高強度で、しかも、T方向のシャルピー試験における延性−脆性破面遷移温度は十分低く、更に、バースト試験においても端部まで亀裂が進展することはなかった。試験番号1〜9のうちでも、成分組成にCa、Mg、REMを含む場合は、そうでない場合に比べてT方向靱性が一層良好なことも明らかである。
【0048】
又、前記 (1)式で表されるPL値が22000以下となる高周波誘導加熱装置を用いて加熱し、水焼入れしたもののT方向靱性が一層良好なことも明らかである。
【0049】
これに対し、試験番号10〜14の場合は、本発明に係る試験番号1〜9に比べて、T方向の靱性が低く耐バースト性に劣るか、熱間での製管時に疵が発生しており、問題を有するものである。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、高寸法精度で加工性と溶接性に優れるとともに、900MPa以上の高い引張強度を有し、しかも耐バースト性にも優れる継目無鋼管が得られるので、アキュムレータ圧力の高圧化、鋼管の薄肉化に十分対応できる高強度エアバッグ用継目無鋼管を提供するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷間加工ままの鋼管の靱性異方性を示す図である。
【図2】冷間加工後、SR処理した場合の靱性異方性を示す図である。
【図3】冷間加工後、焼き入れ、焼戻し処理することによって靱性異方性が解消されることを示す図である。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.05〜0.20%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.20〜2.0%、P:0.025%以下、S:0.010%以下、Cr:0.05〜1.0%及びAl:0.10%以下を含有し、残部はFe及び不純物からなる鋼を素材として継目無製管した冷間加工して所定の寸法に成形し、その後、少なくともAc変態点以上の温度に加熱して急冷し、次いで、Ac変態点以下の温度で焼戻しすることを特徴とする耐バースト性に優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法。
  2. 請求項1に記載の鋼のFeの一部に代えて、質量%で、Mo:0.50%以下、Ni:1.5%以下、Cu:0.5%以下、V:0.2%以下、Ti:0.1%以下、Nb:0.1%以下及びB:0.005%以下のうちの1種以上を含有する鋼素材として継目無製管した冷間加工して所定の寸法に成形し、その後、少なくともAc変態点以上の温度に加熱して急冷し、次いで、Ac変態点以下の温度で焼戻しすることを特徴とする耐バースト性に優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の鋼のFeの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Mg:0.01%以下及びREM(希土類元素):0.01%以下のうちの1種以上を含有する鋼を素材として継目無製管した後、冷間加工して所定の寸法に成形し、その後、少なくともAc 変態点以上の温度に加熱して急冷し、次いで、Ac 変態点以下の温度で焼戻しすることを特徴とする耐バースト性に優れた引張強度が900MPa以上の高強度エアバッグ用継目無鋼管の製造方法。
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