JP4770349B2 - 容器 - Google Patents

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Description

本発明は、収容部と、その収容部の上端にヒンジ部を介して延設された蓋部と、その蓋部の先端に延設された開閉補助部とを備える一体成形により形成されるお菓子などを収容する容器に関する。
従来、粒ガム(内容物)を収容する容器1は、図5に示すように、樹脂製の収容部2と、その収容部2の上部角に形成され樹脂製の蓋部3とを備える。収容部2は、さらに、収容部本体2Aと収容部蓋部2Bとから構成され、両者を組み合わせて接着剤などで固設して形成される。収容部2の上部角には開口を設け、その開口覆うようにスライド自在の蓋部3を嵌め付ける。
そして、粒ガムを容器1から取り出すには、蓋部3をスライドさせて開口を露出させた状態で、収容部2を手で把持して開口を下向きに傾けて振ることによって、粒ガムを開口から適量取り出す(例えば特許文献1)。
特開平9−323768号公報
しかし、このような容器1は、収容部本体2A、収容部蓋部2B、蓋部3といった3つの部品で構成されているので、それぞれの部品を形成するための形成工程が必要となるととともに、収容部本体2Aと収容部蓋部2Bとを組み合わせて接着する工程や蓋部3を嵌めつける工程など複数の組立工程が必要となる。したがって、容器1の製造が複雑となり、多くの製造時間や人手を要するという問題があった。
そこでこの発明の目的は、製造が簡単な容器を提供することにある。
このため請求項1に記載の発明は、収容部と、該収容部の上端にヒンジ部を介して延設された蓋部と、該蓋部の先端に延設された開閉補助部とを備える一体成形により形成される容器であって、
前記開閉補助部の基端部と先端部との間に前記収容部内に充填された内容物を振出すための開口を備え、前記蓋部の正面部の先端にはアゴが外側に突出して形成され、
前記開閉補助部の基端部に前記蓋部を閉状態とするための閉突起を、前記開閉補助部の先端部に前記蓋部を開状態とするための開突起をそれぞれ備える一方、
前記収容部の上部に前記開突起および前記閉突起が係合するための複数の掛止突起を設け、前記閉突起が前記掛止突起同士の間に係合し、閉状態とした際に、前記アゴが収容部の正面部上端に当接することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、収容部と、その収容部の上端にヒンジ部を介して延設された蓋部と、その蓋部の先端に延設された開閉補助部とを備える一体成形により形成される容器であって、開閉補助部の基端部と先端部との間に収容部内に充填された内容物を振出すための開口を備え、前記蓋部の正面部の先端にはアゴが外側に突出して形成され、
前記開閉補助部の基端部に前記蓋部を閉状態とするための閉突起を、前記開閉補助部の先端部に前記蓋部を開状態とするための開突起をそれぞれ備える一方、
前記収容部の上部に前記開突起および前記閉突起が係合するための複数の掛止突起を設け、前記閉突起が前記掛止突起同士の間に係合し、閉状態とした際に、前記アゴが収容部の正面部上端に当接するので、従来のように複数の部品を形成する形成工程や形成された複数の部品を組み合わせて接着したり嵌めつけたりする組立工程を簡略化することができる。これにより、容器の製造が容易となり、製造時間の短縮や省力化をすることができる。したがって、製造が簡単な容器を提供するができる。
また、本願発明によれば、開閉補助部の基端部に前記蓋部を閉状態とするための閉突起を、開閉補助部の先端部に蓋部を開状態とするための開突起をそれぞれ備える一方、収容部の上部に開突起および閉突起が係合するための掛止突起を設けたので、簡単な構成で蓋部を開状態または閉状態に確実に保持させることができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。
図1(a)にはこの発明の容器の一例としての粒ガム(内容物)を収容した容器11の正面図を、図1(b)には左側面図を、図1(c)には背面図を示す。
容器11は、樹脂によって一体成形された、収容部12と、収容部12の上端にヒンジ部13を介して延設された蓋部14などを備える。なお、蓋部14の正面側には目玉などの表示シール18が添付されて、後述する開口15Cを口と見立てて、キャラクターの顔としての外観を呈している(図3参照)。
図2は図1(a)のA矢視断面図、図3は蓋部付近の概略正面図である。
収容部12は、正面部12Aと背面部12B、底面部12C、および正面部12Aと背面部12Bとをつなぐ1対の側面部によって構成される。そして、正面部12Aの上部内側には幅方向に沿って一定長さだけ、後述する開突起15Bおよび閉突起15Aが係合するための掛止突起16A,16Bが形成されている。
なお、背面部12Bの上端には薄板状のヒンジ部13を介して蓋部14が形成されている。
蓋部14は、正面部14A、背面部14B、および正面部14Aと背面部14Bとをつなぐ一対の側面部14Cとで構成されている。
正面部14Aは上部にいくにしたがって幅狭となるとともに容器11の内側方向に向かって湾曲して構成されている。正面部14Aの先端にはアゴ14Aaが形成され、正面部14Aから一定量だけ外側に突出して形成される。そして、アゴ14Aaの基端側でかつ、正面部14Aの先端部分には開閉補助部15が下方に向かって延設される。
開閉補助部15は略矩形状で、基端部側中央付近に蓋部14を閉状態に保持するための閉突起15Aを、先端部側中央付近に蓋部14を開状態に保持するための開突起15Bをそれぞれ備え、閉突起15Aと開突起15Bとの間には、収容部12内に充填された粒ガムを振出すための開口15Cが形成されている。
背面部14Bは外側に緩やかに湾曲して構成され、下端はヒンジ部13へと続いている。なお、正面部14Aと背面部14Bとは曲面部14Dを介して連続的に設けられている。
掛止突起16A,16Bの間には、蓋部14の開状態において、開突起15Bが、また、蓋部14の閉状態において閉突起15Aが嵌り蓋部14を閉状態および開状態に保持するように構成されている。
すなわち、この例の容器11は、収容部12と、その収容部12の上端にヒンジ部13を介して延設された蓋部14と、その蓋部14の先端に延設された開閉補助部15とを備える一体成形により形成される容器11であって、開閉補助部15の基端部と先端部との間に収容部12内に充填された粒ガム(内容物)を振出すための開口15Cを備える。
また、開閉補助部15の基端部に蓋部14を閉状態とするための閉突起15Aを、開閉補助部15の先端部に蓋部14を開状態とするための開突起15Bをそれぞれ備える一方、収容部12の上部に開突起15Bおよび閉突起15Aが係合するための掛止突起16A,16Bを設けたものである。
このように構成された容器11の蓋部14を開いて収容された粒ガムを取り出す方法について図1〜3を参照しつつ、図4(a),(b)を用いて説明する。
まず、使用者が収容部12を手で把持し、親指を蓋部14の正面部14Aの湾曲にあててヒンジ部13を支点として背面部14B側に押す(なお、この状態では開口15Cは収容部12内に隠れている)。
すると、図4(a)に示す閉状態から、掛止突起16A,16Bに係合していた閉突起15Aが掛止突起16Aを乗り越え、さらに開突起15Bが掛止突起16Bを乗り越えて掛止突起16Aと掛止突起16Bとの間に係合して蓋部14の時計回りの回動が停止する(開状態:図4(b))。
この開状態では、開閉補助部15の開口15Cが外部に露出する。そして、開口15Cが下向きとなるように容器11を傾けて振り、適量の粒ガムを振り出す。このとき、蓋部14の両側面部14Cは閉塞されているので、容器11を振っても粒ガムが誤って開口15C以外から振り出されることはない。
その後、背面部14B側に指を掛けて蓋部14を反時計回りに回動させる。すると、開突起15Bが掛止突起16Bを乗り越え、さらに回動して、閉突起15Aが掛止突起16Aを乗り越えて掛止突起16Aと掛止突起16Bとの間に係合して停止し、閉状態に戻る。この閉状態では、アゴ14Aaの下面が正面部12Aの上端に当接するので、蓋部14の停止を確実なものとすることができる。
このように、容器11全体を一体成形によって形成するので、従来のように、複数の部品を形成して、それらを組み立てるといった工程を簡略化することができる。
また、蓋部14を開閉ロックする手段は、閉突起15A,閉突起15Aおよび掛止突起16A,16Bを用いることに限定されるものではない。
なお、上述の例では、この発明の容器の一例として、粒ガムを収容する容器について説明したが、内容物としては、粒ガムに限定されるものではなく、例えば、タブレット、粒チョコ、キャンディなどであってもよいし、食品に限らず、例えば、園芸用の栄養剤などや、ボルト・ナットなどの取り付け具などであってもよい。また、内容物の形態は粒状に限定されるものではなく、顆粒状、粉状などであってもよい。
この発明の容器の一例を示す粒ガムを収容した容器の(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図である。 図1(a)のA矢視断面図である。 蓋部付近の概略正面図である。 (a)は蓋部を閉状態としたときの部分断面図、(b)は蓋部を開状態としたときの部分断面図である。 従来の容器の一例を示す斜視図である。
符号の説明
11 容器
12 収容部
12A,14A 正面部
12B,14B 背面部
12C 底面部
13 ヒンジ部
14 蓋部
14Aa アゴ
14C 側面部
14D 曲面部
15 開閉補助部
15A 閉突起
15B 開突起
15C 開口
16A,16B 掛止突起
18 表示シール

Claims (1)

  1. 収容部と、該収容部の上端にヒンジ部を介して延設された蓋部と、該蓋部の先端に延設された開閉補助部とを備える一体成形により形成される容器であって、
    前記開閉補助部の基端部と先端部との間に前記収容部内に充填された内容物を振出すための開口を備え、前記蓋部の正面部の先端にはアゴが外側に突出して形成され、
    前記開閉補助部の基端部に前記蓋部を閉状態とするための閉突起を、前記開閉補助部の先端部に前記蓋部を開状態とするための開突起をそれぞれ備える一方、
    前記収容部の上部に前記開突起および前記閉突起が係合するための複数の掛止突起を設け、前記閉突起が前記掛止突起同士の間に係合し、閉状態とした際に、前記アゴが収容部の正面部上端に当接することを特徴とする、容器。
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