JP4770257B2 - 媒体の搬送ばらつき検出方法、及び、その検出装置 - Google Patents
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Description
(A)印刷ヘッドを移動方向に移動させつつインクを吐出させて、前記移動方向に離隔した指標対であって左上指標及び右上指標を含む指標対を媒体に印刷し、前記指標対の印刷後に、前記移動方向と交差する搬送方向へ前記媒体を搬送し、前記媒体の搬送後に、前記印刷ヘッドを前記移動方向に移動させつつインクを吐出させて、前記移動方向に離隔した他の指標対であって左下指標及び右下指標を含む他の指標対を前記媒体に印刷して得られたテストパターンを読み取って読み取りデータを得るステップと、
(B)前記読み取りデータを用いて前記指標対の位置と前記他の指標対の位置との関係を示すフラグを設定するステップであって、
前記左上指標と前記左下指標との距離である左罫線間距離が第1閾値を超えたときには左罫線間距離エラーフラグを設定し、前記右上指標と前記右下指標との距離である右罫線間距離が前記第1閾値を超えたときには右罫線間距離エラーフラグを設定し、前記左罫線間距離と前記右罫線間距離との差が第2閾値を超えたときには左右罫線距離差エラーフラグを設定するステップと、
(C)前記移動方向の左側部分と右側部分の搬送ばらつきを判定するステップであって、
前記左罫線距離エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の左側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記右罫線距離エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の右側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記左右罫線距離差エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の右側部分と左側部分の搬送量に第1の差が生じていると判定し、
前記左罫線間距離エラーフラグ及び前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記左側部分の搬送ばらつきよりも大きな前記左側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記右罫線間距離エラーフラグ及び前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記右側部分の搬送ばらつきよりも大きな前記右側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記左罫線間距離エラーフラグ、前記右罫線間エラーフラグ、及び、前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記媒体の右側部分と左側部分の搬送量に前記第1の差よりも大きな第2の差が発生していると判定する、ステップと、
を含む搬送ばらつき検出方法である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
前記読み取りデータを用いて前記指標対の位置と前記他の指標対の位置との関係を求めることにより、前記媒体に前記テストパターンを印刷した際の、前記媒体における、前記移動方向の一側部分と他側部分の搬送ばらつきを検出するステップと、
を有する媒体の搬送ばらつき検出方法が実現できること。
このような媒体の搬送ばらつき検出方法によれば、媒体に印刷された指標対の位置と他の指標対の位置との関係を求めることにより、媒体にテストパターンを印刷した際の、媒体における、移動方向の一側部分と他側部分の搬送ばらつきを検出するので、印刷時におけるスキュー(移動方向の一側部分と他側部分の搬送ばらつき)を精度良く検出することができる。
このような媒体の搬送ばらつき検出方法によれば、指標対と他の指標対とが補正用パターンと共に印刷されるので、スキューに伴うパターンの変形を、精度良く検出することができる。
このような媒体の搬送ばらつき検出方法によれば、指標対や他の指標対における一方の指標と他方の指標が、補正用パターンを挟んで移動方向の一側と他側に印刷されるので、スキュー、及び、スキューに伴うパターンの変形を、精度良く検出することができる。
このような媒体の搬送ばらつき検出方法によれば、指標対や他の指標対における一方の指標と他方の指標が、移動方向に並べられた複数の補正用パターンを挟んで移動方向の一側と他側に印刷されるので、スキュー、及び、スキューに伴うパターンの変形を、より精度良く検出することができる。
このような媒体の搬送ばらつき検出方法によれば、移動方向の一側における指標の位置と他の指標対の位置との間隔と、移動方向の他側における指標の位置と他の指標対の位置との間隔の関係を求めることによって搬送ばらつきを検出するので、印刷時におけるスキューを精度良く検出することができる。
このような媒体の搬送ばらつき検出方法によれば、傾きが補正された読み取りデータを用いて、媒体における搬送ばらつきが検出されるので、印刷時におけるスキューをより精度良く検出することができる。
このような媒体の搬送ばらつき検出方法によれば、移動方向の一側部分と他側部分の搬送ばらつきを個別に検出するので、印刷時におけるスキューの特性を細かく検出することができる。
このような媒体の搬送ばらつき検出方法によれば、搬送ばらつきの検出結果が報知されるので、操作者に対して検出結果を確実に認識させることができる。
前記読み取りデータの前記指標対における前記移動方向の一側の指標の位置及び他側の指標の位置、又は、前記他の指標対における前記移動方向の一側の指標の位置及び他側の指標の位置に基づき、前記読み取りデータの傾きを補正し、傾きが補正された読み取りデータを用いて、前記指標対における前記移動方向の一側の指標の位置と前記他の指標対における前記移動方向の一側の指標の位置との間隔と、前記指標対における前記移動方向の他側の指標の位置と前記他の指標対における前記移動方向の他側の指標の位置との間隔の関係を求めることにより、前記媒体に前記テストパターンを印刷した際の、前記媒体における、前記移動方向の一側部分と他側部分の搬送ばらつきを個別に検出するステップと、
前記媒体における、前記移動方向の一側部分と他側部分の搬送ばらつきの検出結果を報知するステップと、
を有する媒体の搬送ばらつき検出方法を実現することもできる。
このような検出方法によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するので、本発明の目的が最も有効に達成される。
前記読み取りデータを用いて前記指標対の位置と前記他の指標対の位置との関係を求めることにより、前記媒体に前記テストパターンを印刷した際の、前記媒体における、前記移動方向の一側部分と他側部分の搬送ばらつきを検出するコントローラと、
を有する媒体の搬送ばらつき検出装置を実現することもできる。
<補正値設定システムの概要>
図1は、補正値設定システム1000の構成を説明する図である。補正値設定システム1000とは、印刷画像の濃度を補正するための補正値を印刷装置に設定するためのシステムのことであり、例えば工場に設置される。なお、この補正値設定システム1000は、ユーザーの下で構築することもできる。この場合の補正値設定システム1000は、新たな補正値を設定するための(つまり、補正値を更新するための)システムとなる。そして、印刷装置とは、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ等に代表されるように、媒体へ画像を印刷するための装置である。便宜上、以下の説明では、代表的な印刷装置であるプリンタ100、及び、代表的な媒体である用紙S(図8を参照。)を例に挙げて説明する。
まず、コンピュータ300について説明する。ここで、図2は、補正値設定システム1000の全体構成を説明するブロック図である。図3は、コンピュータ300が有するメモリ312の一部に設定された読み取り濃度のデータテーブルを説明するための図である。図4は、プリンタドライバ330に基づく処理を説明する図である。図5は、階調値とドット生成率の関係を説明する図である。
次に、スキャナ200について説明する。ここで、図6は、スキャナ200の内部構成を説明するための正面図である。図7は、スキャナ200の構成を説明するための平面図である。なお、便宜上、図7では、原稿台カバー222を外した状態が描かれている。また、以下の説明では図2も参照する。図2に示すように、スキャナ200は、スキャナ側コントローラ210と、読み取り機構220と、駆動機構230とを有している。
<構成について>
次にプリンタ100について説明する。ここで、図8は、プリンタ100の内部構成を説明する斜視図である。図9は、プリンタ100の内部構成を説明する側面図である。図10は、ヘッド131が有するノズルNzの配列を説明する図である。図11は、プリンタ側コントローラ150が有するメモリ152の一部領域を説明するための図である。なお、以下の説明では図2も参照する。
図12は、印刷時における処理を説明するフローチャートである。以下に説明される各処理は、プリンタ側コントローラ150が、メモリ152内に格納されたコンピュータプログラムに従って、制御対象部を制御することにより実行される。従って、このコンピュータプログラムは、各処理を実行するためのコードを有している。
<インターレース印刷について>
前述したように、このプリンタ100では、ヘッド131を移動方向へ移動させつつ、ノズルNzからインクを断続的に吐出させることで、画像の印刷を行っている。ところで、前述したヘッド131は極めて微細な形状である。このため、ノズルNz等の各部には、加工や組み立てによってばらつきが生じてしまう。このばらつきにより、インクの飛行軌跡や吐出量等の特性(以下、吐出特性ともいう。)もばらついてしまう。このような吐出特性のばらつきを緩和するために、インターレース方式による印刷(以下、インターレース印刷ともいう。)が行われている。このインターレース印刷とは、1回のパスで記録されるラスタライン同士の間に、記録されないラスタラインが挟まれるような印刷を意味する。なお、パスとは、1回のドット形成動作を意味し、パスnとはn回目のドット形成動作を意味する。
このプリンタ100では、前述したように、ドット形成動作と搬送動作とを繰り返して行うことで画像を印刷している。そして、インターレース印刷を行うことで、ノズルNz毎の吐出特性を緩和し、画像の品質を高めている。しかし、近年の高画質化に対する要求は高く、インターレース印刷で得られた画像に対しても、さらなる品質の向上が求められている。このような要求に応えるため、ラスタラインが形成される列領域毎に補正値を設定し、ラスタラインの濃度を列領域毎に補正することが考えられている。ここで、列領域とは、移動方向に並ぶ複数の単位領域によって構成される領域をいう。例えば印刷解像度が720dpi×720dpiの場合、列領域は、搬送方向に35.28μm(≒1/720インチ)の幅の帯状の領域になる。移動方向に移動するノズルNzから理想的にインクが断続的に吐出されると、この列領域にラスタラインが形成される。
補正値の説明に先立って濃度ムラ(濃度のばらつき)について説明する。この濃度ムラは、キャリッジCRの移動方向に対して平行な縞状(便宜上、横縞状ともいう。)に見えている。つまり、用紙Sの搬送方向に生じている濃度ムラである。ここで、図14Aは、理想的な吐出特性で形成されたドット群を説明する図である。図14Bは、吐出特性のばらつきの影響を説明する図である。図15は、濃度ムラを説明するための概念図である。便宜上、以下の説明は、単色で印刷された画像を例に挙げて行う。また、図14A,図14Bにおいて、画像の濃度は中間調(例えば濃度50%)で一定とする。
なお、この濃度ムラの発生原因は、他のインク色に関しても当てはまることである。そして、CMYKの各色の中で1色でもばらつきの傾向があれば、多色印刷の画像中には濃度ムラが現れてしまう。
このような列領域毎の濃度ムラを補正するため、本実施形態のプリンタ100には、列領域毎の補正値が設定されている。例えば、基準よりも濃く視認される傾向がある列領域については、その列領域の画像片が淡く形成されるように補正値を設定し、基準よりも淡く視認される傾向がある列領域については、その列領域の画像片が濃く形成されるように補正値を設定する。この補正値は、例えば、プリンタドライバ330による処理で参照される。例えば、コンピュータ300のCPU311は、色変換処理によって得られたCMYK画素データを補正値に基づいて補正する。そして、補正後のCMYK画素データについてハーフトーン処理を行う。要するに、補正値に基づいて画素データの階調値が補正される。これにより、各画像片における濃度ばらつきを抑制するように、インクの吐出量が調整される。
<テストパターンの印刷>
次に、プリンタ製造工場で行われる処理について説明する。ここで、図16Aは、プリンタ100の製造後の検査工程で行われる補正値の設定処理のフローチャートである。図16Bは、補正値設定処理における補正値の取得・記憶処理のフローチャートである。なお、以下に説明する補正値設定処理は、コンピュータ300にインストールされた補正値設定用プログラム320´、スキャナドライバ350、及び、プリンタドライバ330によって実現される。従って、これらの補正値設定用プログラム320´、スキャナドライバ350、及び、プリンタドライバ330は、補正値設定処理を行うためのコードを有している。
次に、印刷されたテストパターンについて説明する。ここで、図17Aは、テストパターンCPの説明図である。図17Bは、補正用パターンHPの説明図である。なお、テストパターンCPは、用紙Sに印刷されたパターンの全体を意味する。そして、補正用パターンHPは、同じ種類のインクを用いて印刷された部分を意味し、濃度のばらつきの評価を行うために用いられる。前述したように、このプリンタ100では、シアンインク(C)、マゼンタインク(M)、イエローインク(Y)、及び、ブラックインク(K)からなる4種類のインクを吐出可能である。このため、テストパターンCPは、色別に4つの補正用パターンHPを有しているといえる。例示したテストパターンでは、シアンインクによる補正用パターンHPと、マゼンタインクによる補正用パターンHPと、イエローインクによる補正用パターンHPと、ブラックインクによる補正用パターンHPとが、移動方向に沿って横並びに印刷されている。便宜上、以下の説明では、シアンインクによる補正用パターンHPをシアン補正用パターンHP(C)ともいう。同様に、マゼンタインクによる補正用パターンHPをマゼンタ補正用パターンHP(M)ともいい、イエローインクによる補正用パターンHPをイエロー補正用パターンHP(C)ともいい、ブラックインクによる補正用パターンHPをブラック補正用パターンHP(K)ともいう。なお、インクの種類には、色材の違いも含まれる。例えば、染料のブラックインクと顔料のブラックインクは、色は同じであっても別の種類となる。このため、染料のブラックインクと顔料のブラックインクとを使用するプリンタ100の場合、染料のブラックインクで補正用パターンHPが印刷され、顔料のブラックインクで他の補正用パターンHPが印刷される。
<スキャナ200の初期設定>
テストパターンCPが印刷されたならば、補正値を取得してプリンタ100に記憶させる処理が行われる(S200)。以下、この処理について説明する。図16Bに示すように、この処理では、まずスキャナ200の初期設定が行われる(S210)。この初期設定では、例えば、スキャナ200の読み取り解像度、原稿の種類、イメージのタイプ、スキャンモード、及び、読み取り画像の保存形式といった項目の設定が行われる。これらの項目の中で、スキャナ200の読み取り解像度は、印刷解像度よりも高いことが求められている。好ましくは、印刷解像度の整数倍に定められる。この実施形態では、テストパターンCPの印刷解像度が720dpiであるため、スキャナ200の読み取り解像度は、その4倍の2880dpiに定められている。また、原稿の種類としては反射原稿、イメージタイプとしては8bitのグレースケール、保存形式としてはビットマップ形式である。
スキャナ200の初期設定が行われたならば、テストパターンCPの読み取りが行われる(S215)。このステップにおいて作業者は、スキャナ200に原稿(テストパターンが印刷された用紙S)をセットする。そして、補正値設定用プログラム320´のユーザーインタフェースを介して、テストパターンCPの濃度を読み取らせるための指示をする。この指示を受けると、ホスト側コントローラ310のCPU311は、原稿の濃度を読み取らせるための読み取りコマンド(制御コマンドの一種)をスキャナ200へ出力する。スキャナ側コントローラ210は、読み取りコマンドの受信により、読み取り機構220及び駆動機構230を制御して、用紙全体の濃度データを取得する。ここでは、読み取りキャリッジ223を所定方向(副走査方向)に移動させてテストパターンCPを読み取る。すなわち、所定濃度で印刷された帯状パターンBDの濃度を、帯状パターンBDの長手方向に沿って取得する。そして、スキャナ側コントローラ210は、取得した濃度データをコンピュータ300へ出力する。なお、このようにして取得された濃度データは、画素(ここでは、読み取り解像度で規定される大きさの領域)毎に濃度を表すデータとなり、画像を構成する。このため、以下の説明では、スキャナ200によって取得されたデータを、画像データともいう。そして、この画像データを構成する画素毎の濃度データを画素濃度データともいう。この画素濃度データは、濃度を示す階調値によって構成される。
次に、ホスト側コントローラ310は、画像データ(スキャナ200による読み取りデータ)を用い、テストパターンCP(各補正用パターンHP)の印刷時における用紙Sのスキューを判定する(S220)。ここで、スキューとは、用紙Sがカーブしながら搬送される現象のことである。言い換えれば、用紙Sへ画像を印刷した際の、用紙Sにおける、用紙幅方向の一側部分と他側部分の搬送ばらつきのことである。このスキューの判定で、補正値の設定に支障が生じる程度のスキューが生じていると判定された場合には、テストパターンCPの再印刷やプリンタ100の調整が指示される。一方、スキューが生じていない、又は、支障がない程度のスキューである場合には、補正用パターンHPの傾き検出が行われる(S225)。なお、スキューの判定処理については、後で詳しく説明する。
ここで、図18Aは、傾きθの検出時における画像データを説明する図である。図18Bは、回転処理後の画像データの説明図である。ホスト側コントローラ310は、取得した画像データの中から所定範囲の画素について画素濃度データを取得する。この例では、原点Pを基準として、X軸方向へKX1だけ離隔した位置にあり、且つ、Y軸方向へKH個の画素群について、画素濃度データが取得される。同様に、X軸方向へKX2だけ離隔した位置にあり、且つ、Y軸方向へKH個の画素群についても、画素濃度データが取得される。この場合において、パラメータKX1、KX2、及びKHは、取得される画素に右罫線RL及び左罫線LLに対応する画素が含まれないように定められる。また、上罫線ULに対応する画素が含まれるようにも定められる。そして、ホスト側コントローラ310は、上罫線ULの位置を検出するため、取得したKH個の画素濃度データ(階調値)について重心位置KY1、KY2をそれぞれ求める。そして、ホスト側コントローラ310は、パラメータKX1、KX2と、重心位置KY1、KY2とに基づいて、次式(1)によって補正用パターンHPの傾きθを算出する。
θ = tan−1{(KY2−KY1)/(KX2−KX1)} …(1)
次に、ホスト側コントローラ310は、傾きθに応じた回転処理を画像データに対して行う(S230)。この回転処理では、式(1)にて算出された傾きθに基づき、画像データの回転処理が行われる。
次に、ホスト側コントローラ310は、各補正用パターンHPの画像データから横罫線(上罫線UL,下罫線DL)を検出し(S235)、トリミングを行う(S240)。ここで、図19は、トリミングの際の画像データの説明図であり、上罫線ULでのトリミング位置の説明図である。なお、この説明では、図18Bも参照する。ホスト側コントローラ310は、回転処理された画像データの中から所定範囲の画素について画素濃度データを取得する。この例では、先程の回転処理と同様に、原点を基準として、X軸方向の位置がKX1及びKX2であって、Y軸方向へKH個の画素について、画素濃度データを取得する。次に、ホスト側コントローラ310は、取得したKH個の画素データの重心位置(濃度についての重心位置)KY1´、KY2´を、2つの画素群のそれぞれについて求め、求めた2つの重心位置KY1´、KY2´の平均値を上罫線ULの重心位置KYavとする。そして、ホスト側コントローラ310は、上罫線ULの重心位置KYavから列領域の幅の1/2だけ原点側の位置をトリミング位置に決定する。具体的には、この位置に最も近い画素同士の境界がトリミング位置に決定される。なお、本実施形態では、画像データの取得時における読み取り解像度が2880dpiであり、テストパターンCPの印刷時における列領域の幅が720dpiであるので、列領域の幅の1/2は、画像データにおける2画素分の幅に相当する。そして、補正値取得プログラムは、決定されたトリミング位置よりも上側の画素を切り取り、トリミングを行う。以上は、上罫線ULでのトリミング位置の説明であるが、下罫線DLでも同様な処理が行われる。すなわち、下罫線DLでのトリミングでは、下罫線DLの重心位置から列領域の幅の1/2だけ原点から離れた位置が、トリミング位置に決定される。
トリミングを行ったならば、ホスト側コントローラ310は、トリミングされた画像データの解像度を変換する(S245)。この処理では、画像データにおけるY方向の画素数が、補正用パターンHPを構成するラスタラインの数と同じになるように、画像データの解像度が変換される。仮に、解像度720dpiで印刷された補正用パターンHPが解像度2880dpiで読み取られたとする。この場合、理想的には、画像データにおけるY軸方向の画素数は、補正用パターンHPを構成するラスタラインの数の4倍となる。しかし、実際には印刷時や読み取り時における誤差等の影響により、ラスタラインの数と画素数とが整合しない場合がある。解像度変換は、このような不整合を解消すべく、画像データに対して行われる。
解像度変換の倍率=[補正用パターンHPを構成するラスタラインの数]/[トリミング後の画像データのY軸方向の画素数] …(2)
次に、ホスト側コントローラ310は、補正用パターンHPにおける列領域毎の濃度を取得する(S250)。ここで、図20は、左罫線LLの検出を説明するための図である。図21は、帯状パターンBDについての濃度の測定範囲を説明する図である。列領域毎の濃度を取得するにあたり、ホスト側コントローラ310は、基準となる縦罫線(この例では左罫線LL)の位置を検出する。まず、ホスト側コントローラ310は、解像度変換された画像データの中から、所定範囲の画素について画素濃度データを取得する。例えば、図20に示すように、原点PからY軸方向にH2だけ離隔した位置であって、X軸方向にKX個の画素について画素濃度データを取得する。なお、X軸方向の画素数(KX個)は、取得される画素濃度データ群の中に、左罫線LLに対応する画素濃度データが含まれるように定められる。そして、ホスト側コントローラ310は、取得した画素濃度データ(階調値)について重心位置を求める。この重心位置は左罫線LLの中心位置に相当する。ここで、X軸方向に関し、左罫線LLから各帯状パターンBDまでの間隔は既知である。そこで、ホスト側コントローラ310は、左罫線LLの重心位置を基準にして各帯状パターンBD(BD(10)〜BD(100))を構成する画素を特定し、特定した画素について画素濃度データを取得する。例えば、濃度10%で印刷された帯状パターンBD(10)については、W4の範囲を除いた点線の範囲に属する各画素について、画素濃度データを取得する。そして、取得した画素濃度データの平均値を、1番目の列領域に対する濃度10%の読み取り濃度とする。他の列領域、及び、他の帯状パターンBDについても、同様にして読み取り濃度が取得される。なお、この読み取り濃度は、スキャナ200による濃度の測定値と表現することもできる。そして、取得された読み取り濃度については、ホスト側コントローラ310が有するメモリ312のデータテーブル(図3を参照。)に記憶される。すなわち、読み取り濃度は、インク色、パターンの印刷濃度、列領域の番号によって特定される領域に記憶される。なお、図3における濃度1〜濃度5は各帯状パターンBDの濃度を意味している。例えば、濃度1は濃度10%に対応し、濃度5は濃度100%に対応している。
列領域毎の読み取り濃度を取得したならば、ホスト側コントローラ310は、列領域毎の補正値を取得する(S255)。前述したように、1つの帯状パターンBDは、同じ指令階調値によって印刷されている。しかし、得られた列領域毎の読み取り濃度にはばらつきが生じている。このばらつきが印刷画像における濃度ムラの原因となっている。この濃度ムラをなくすためには、各帯状パターンBDに関し、列領域毎の読み取り濃度をできるだけ揃えることが求められる。このような観点から、補正値は、列領域毎の読み取り濃度に基づき、列領域毎に定められる。
Sbt=Sb+(Sc−Sb)×{(Cbt−Cb)/(Cc−Cb)} …(3)
Hb = (Sbt−Sb)/Sb …(4)
Sbt=Sb−(Sb−Sa)×{(Cbt−Cb)/(Ca−Cb)} …(5)
Hb = (Sbt−Sb)/Sb …(4)
補正値を取得したならば、ホスト側コントローラ310は、取得した補正値をプリンタ側コントローラ150のメモリ152(補正値記憶部152a,図11を参照。)へ記憶させる(S260)。ここで、図24は、補正値記憶部152aに記憶される補正値を説明するための図である。この場合、ホスト側コントローラ310は、プリンタ100と通信をして、補正値を記憶できる状態にする。そして、ホスト側コントローラ310は、そのメモリ312に記憶されている補正値を転送し、プリンタ側コントローラ150のメモリ152へ記憶させる。図11に示すように、補正値記憶部152aには、先端処理用補正値の記憶領域、通常処理用補正値の記憶領域、後端処理用補正値の記憶領域が設けられている。また、これらの記憶領域は、図24に詳細に示すように、列領域に対応して複数設けられている。なお、通常処理部の記憶領域は、前述したように1周期分の数となっている。従って、補正値記憶部152aには、列領域毎に、濃度が異なる3種類の補正値が記憶される。さらに、この組が、インクの種類毎に設けられる。なお、図24において、濃度2とあるのは、薄い側から2番目の濃度であることを意味し、本実施形態では濃度30%が対応する。同様に、濃度3は濃度50%が、濃度4は濃度70%がそれぞれ対応している。
<スキューによる問題点>
ところで、プリンタ100に代表される印刷装置では、前述したようにスキューが生じることがある。このスキューが発生する原因は種々考えられる。例えば、ローラのスリップによって用紙幅方向(移動方向)の一側と他側で搬送量がばらついた場合に、スキューが発生する。また、用紙ガイド(図示せず)が用紙Sの縁に強く押し付けられた場合にも、用紙ガイドと用紙Sの縁との摩擦力によって、用紙幅方向の一側と他側で搬送量がばらつき、スキューが発生する。前述したように、ヘッド131は、移動方向に移動しながらインクを吐出するものであるため、スキューが生じると用紙Sに印刷されるテストパターンCPは変形する。例えば、扇状に歪む。そして、変形したテストパターンCPに基づいて補正値を取得してしまうと、補正の精度が損なわれてしまう。これは、列領域毎の濃度がスキューの影響によっても変わってしまうためである。なお、このスキューは、再現性があるとは限らない。ここで、再現性のないスキューの場合、得られた補正値で補正しても、補正の効果を得ることが困難となる。一方、再現性があるスキューの場合、そのプリンタ100で印刷される画像が変形してしまうことになる。従って、スキューが確認された場合には、そのスキューに再現性があるか否かに拘わらず、確認や調整が必要となる。
指標対及び他の指標対は、媒体における搬送方向に離隔した位置に印刷されている。そして、指標対及び他の指標対のそれぞれは、移動方向に離隔して印刷された一対の指標によって構成されている。以下、指標対、及び、他の指標対について説明する。ここで、図25は、テストパターンCPにおける指標対及び他の指標対を説明するための図である。
上側指標対IUや下側指標対IDを有するテストパターンCPも、通常の手順で印刷される。前述したように、ドット形成動作(S030)と搬送動作(S040)とを印刷データに応じて繰り返して行うことにより行われる。従って、上側指標対IUは、補正用パターンHPの一部と共に用紙Sに印刷され、下側指標対IDは、補正用パターンHPの他の一部と共に用紙Sに印刷される。例えば、上側指標対IU(左上指標IUL及び右上指標IUR)は、各補正用パターンHPにおける第1番目のラスタラインを形成する際に、用紙Sに印刷される。また、下側指標対ID(左下指標IDL及び右下指標IDR)は、各補正用パターンHPにおける最終番目のラスタラインを形成する際に、用紙Sに印刷される。このように、両指標対IU,IDが補正用パターンHPの一部及び他の一部と共に一連の印刷動作の中で印刷されるので、スキューによる両指標対IU,IDの形成位置と各補正用パターンHPの変形との間に、高い相関関係を持たせることができる。このため、次に説明するスキューの検出処理の結果に基づき、スキューに伴うテストパターンの変形を精度良く検出することができる。
次に、印刷されたテストパターンCPに基づくスキュー判定処理(S220)について説明する。ここで、図26は、メモリ312の一部分であって、スキュー判定処理にて使用される部分を説明する概念図である。図27は、スキュー判定処理を説明するフローチャートである。図28は、スキュー検出処理を説明するフローチャートである。図29Aは、スキューが生じた状態で印刷されたテストパターンCPの例を説明する図である。図29Bは、スキューが生じた状態で印刷されたテストパターンCPの他の例を説明する図である。
次に、エラー処理(S320)について説明する。ここで、図30は、エラー処理を説明するための概念図である。このエラー処理において、ホスト側コントローラ310は、メモリ312を参照し、左指標間距離エラーフラグ、右指標間距離エラーフラグ、及び、左右指標距離差エラーフラグの設定状態を確認し、設定状態に応じて状態を報知する。この報知は、例えば、表示装置400にメッセージを表示させたり、音声を出力したりすることで行われる。そして、左指標間距離エラーフラグ、右指標間距離エラーフラグ、及び、左右指標距離差エラーフラグの何れも設定されていなかった場合、スキューなしとしてその旨を報知する。また、左指標間距離エラーフラグのみが設定されていた場合には、用紙Sの左側にて軽度のスキューが生じている旨を報知する。さらに、左右指標距離差エラーフラグのみが設定されていた場合には、用紙Sの右側と左側のそれぞれで軽度なスキューが生じており、これらのスキューが対称的であるために、全体的には許容できない程度のスキューとなっている旨が報知される。また、2つ以上のエラーフラグが設定されていた場合には、重度のスキューが生じている旨が報知される。このように、本実施形態では、用紙Sの左右のそれぞれについて、個別にスキューの有無を判定し、さらに、左右の搬送量の差についても判定の対象としているので、テストパターンCPの印刷時におけるスキューの特性を精度良く認識させることができる。例えば、スキューの方向やスキューの程度に関する情報を詳細に報知できる。
<印刷システム>
前述した手順により、プリンタ側コントローラ150のメモリ152(補正値記憶部152a)に補正値が記憶されたプリンタ100は、他の検査が行われ、工場から出荷される。この出荷時において、プリンタ100には、プリンタドライバ330を記憶したCD−ROMも同梱される。そして、このプリンタ100を購入したユーザーは、所有するコンピュータ(もちろん、工場のコンピュータ300とは別のコンピュータ)にプリンタ100を接続して印刷システムを構築する。ここで、印刷システムとは、補正値が設定された印刷装置と印刷制御装置とを少なくとも含むシステムのことである。ここで、印刷制御装置は、例えばユーザーが所有するコンピュータによって構成され、アプリケーションプログラムやプリンタドライバがインストールされている。ここで、プリンタ100のメモリ152に記憶された補正値は、プリンタドライバのインストール時にコンピュータへ転送してもよい。また、印刷時において、メモリ152に記憶された補正値をコンピュータ300によって参照させるようにしてもよい。なお、プリンタドライバは、CD−ROMに限らず、通信回線を通じてダウンロードしてもよい。
電源が投入されると、プリンタ100は、コンピュータから印刷データが送られてくるのを待つ。コンピュータから印刷データが送られると、印刷動作を行う。この印刷動作の基本的な動作は、テストパターンCPの印刷動作と同じである。このため詳細な説明は省略する。そして、ユーザーの下での印刷動作では、補正値を使って列領域毎に画素データの補正をする点が、テストパターンCPの印刷動作と異なっている。すなわち、コンピュータが有するホスト側コントローラは、色変換処理の後に濃度補正処理を行う。そして、濃度補正された多階調の画素データに対してハーフトーン処理を行う。以下、この点について説明する。ここで、図31は、画素データに対する濃度補正処理を説明するための図である。この濃度補正処理は、各画素データの階調値を補正値に基づいて補正する処理である。この場合において、補正値は、列領域に対応して定められたものが用いられる。前述したように、本実施形態では、その列領域について、濃度30%(階調値76)と、濃度50%(階調値128)と、濃度70%(階調値179)とに対応する3つの補正値が対応付けられている。そして、ホスト側コントローラは、これら3つの補正値に基づいて、その列領域に属する単位領域の画素データを補正する。すなわち、色変換処理で得られた画素データの階調値S_inから補正後の階調値S_outを求め、この階調値S_outをハーフトーン処理する。
このようにして生成された印刷データをプリンタ100へ出力することにより、プリンタ100による印刷画像は、各列領域に対応する画像片の濃度が補正されて、画像全体の濃度ムラが抑制される。
上記の各実施形態は、主としてプリンタ100を有する補正値設定システム1000について記載されているが、その中には、補正値取得方法や補正値設定方法等の開示も含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはい言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述した実施形態では、指標対としての上側指標対IU(左上指標IUL,右上指標IUR)を上罫線ULの両端部に定め、他の指標対としての下側指標対ID(左下指標IDL,右下指標IDR)を下罫線DLの両端部に定めているが、この構成に限定されるものではない。例えば、指標対及び他の指標対を、上罫線ULや下罫線DLの途中の部分に定めてもよい。例えば、シアン補正用パターンHP(C)とマゼンタ補正用パターンHP(M)の間に、左上指標IULと左下指標IDLとを設け、イエロー補正用パターンHP(Y)とブラック補正用パターンHP(K)の間に、右上指標IURと右下指標IDRとを設けてもよい。また、指標同士の間に印刷される補正用パターンHPの数は、4つに限定されるものではない。2つであってもよいし、5つ以上であってもよい。そして、前述した実施形態のように、複数の補正用パターンHPを横並びに印刷し、各指標を両罫線の両端部に定めることにより、指標対を構成する指標同士間の距離を確保でき、スキュー検出の精度を高めることができる。
前述した実施形態では、印刷方式としてインターレース方式を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、オーバーラップ方式であっても良い。このオーバーラップ方式とは、1つのラスタラインを異なる複数のノズルNzで形成する印刷方式である。
印刷システムに関し、前述の実施形態では、印刷装置としてのプリンタ100と、印刷制御装置としてのコンピュータ300とが別々に構成されているものについて説明したが、この構成に限定されない。印刷システムは、印刷装置と印刷制御装置とが一体になっているものであっても良い。また、スキャナ200が一体になっているプリンタ・スキャナ複合装置であってもよい。この複合装置であれば、ユーザーの下で補正値を再度設定することも容易である。すなわち、補正値設定システムを簡単に構築できる。
前述の実施形態は、プリンタ100の実施形態であったので、染料インク又は顔料インクをノズルNzから噴射させていた。しかし、ノズルNzから噴射させるインクは、このようなインクに限られるものではない。
また、前述の実施形態では、プリンタ100が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
112 搬送モータ,113 搬送ローラ,114 プラテン,
115 排紙ローラ,120 キャリッジ移動機構,
121 キャリッジモータ,122 ガイド軸,
123 タイミングベルト,124 駆動プーリー,
125 アイドラプーリー,130 ヘッドユニット,
131 ヘッド,140 検出器群,141 リニア式エンコーダ,
142 ロータリー式エンコーダ,143 紙検出器,
144 紙幅検出器,150 プリンタ側コントローラ,
151 CPU,152 メモリ,153 制御ユニット,
154 インタフェース部,200 スキャナ,
210 スキャナ側コントローラ,211 CPU,212 メモリ,
213 インタフェース部,220 読み取り機構,
221 原稿台ガラス,222 原稿台カバー,
223 読み取りキャリッジ,224 露光ランプ,225 レンズ,
226 ミラー,227 ガイド支持部,
228 CCDイメージセンサ,230 駆動機構,
231 規制ガイド,232 支持レール,233 駆動部,
234 タイミングベルト,235 駆動プーリー,
236 パルスモータ,237 アイドラプーリー,
300 コンピュータ,310 ホスト側コントローラ,
312 メモリ,313 第1インタフェース部,
314 第2インタフェース部,320 アプリケーションプログラム,
320´ 補正値設定用プログラム,330 プリンタドライバ,
340 ビデオドライバ,350 スキャナドライバ,
400 表示装置,500 入力装置,
600 記録再生装置,1000 補正値設定システム,
CR キャリッジ,Nz ノズル,Nk ブラックインクノズル列,
Nc シアンインクノズル列,Nm マゼンタインクノズル列,
Ny イエローインクノズル列,CP テストパターン,
HP 補正用パターン,BD 帯状パターン,
UL 上罫線,DL 下罫線,LL 左罫線,RL 右罫線,
IU 上側指標対,IUL 左上指標,IUR 右上指標,
ID 下側指標対,IDL 左下指標,IDR 右下指標,
IHL 左指標間距離,IHR 右指標間距離,
Xa 所定範囲,Xb 所定範囲
Claims (3)
- (A)印刷ヘッドを移動方向に移動させつつインクを吐出させて、前記移動方向に離隔した指標対であって左上指標及び右上指標を含む指標対を媒体に印刷し、前記指標対の印刷後に、前記移動方向と交差する搬送方向へ前記媒体を搬送し、前記媒体の搬送後に、前記印刷ヘッドを前記移動方向に移動させつつインクを吐出させて、前記移動方向に離隔した他の指標対であって左下指標及び右下指標を含む他の指標対を前記媒体に印刷して得られたテストパターンを読み取って読み取りデータを得るステップと、
(B)前記読み取りデータを用いて前記指標対の位置と前記他の指標対の位置との関係を示すフラグを設定するステップであって、
前記左上指標と前記左下指標との距離である左罫線間距離が第1閾値を超えたときには左罫線間距離エラーフラグを設定し、前記右上指標と前記右下指標との距離である右罫線間距離が前記第1閾値を超えたときには右罫線間距離エラーフラグを設定し、前記左罫線間距離と前記右罫線間距離との差が第2閾値を超えたときには左右罫線距離差エラーフラグを設定するステップと、
(C)前記移動方向の左側部分と右側部分の搬送ばらつきを判定するステップであって、
前記左罫線距離エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の左側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記右罫線距離エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の右側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記左右罫線距離差エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の右側部分と左側部分の搬送量に第1の差が生じていると判定し、
前記左罫線間距離エラーフラグ及び前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記左側部分の搬送ばらつきよりも大きな前記左側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記右罫線間距離エラーフラグ及び前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記右側部分の搬送ばらつきよりも大きな前記右側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記左罫線間距離エラーフラグ、前記右罫線間エラーフラグ、及び、前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記媒体の右側部分と左側部分の搬送量に前記第1の差よりも大きな第2の差が発生していると判定する、ステップと、
を含む搬送ばらつき検出方法。 - 請求項1に記載の媒体の搬送ばらつき検出方法であって、
前記媒体における、前記移動方向の右側部分と左側部分の搬送ばらつきの検出結果を報知するステップをさらに有する、媒体の搬送ばらつき検出方法。 - (A)印刷ヘッドを移動方向に移動させつつインクを吐出させて、前記移動方向に離隔した指標対であって左上指標及び右上指標を含む指標対を媒体に印刷し、前記指標対の印刷後に、前記移動方向と交差する搬送方向へ前記媒体を搬送し、前記媒体の搬送後に、前記印刷ヘッドを前記移動方向に移動させつつインクを吐出させて、前記移動方向に離隔した他の指標対であって左下指標及び右下指標を含む他の指標対を前記媒体に印刷して得られたテストパターンを読み取って読み取りデータを得るスキャナと、
(B)前記読み取りデータを用いて前記指標対の位置と前記他の指標対の位置との関係を示すフラグを設定し、前記移動方向の左側部分と右側部分の搬送ばらつきを判定するコントローラであって、
(b1)前記左上指標と前記左下指標との距離である左罫線間距離が第1閾値を超えたときには左罫線間距離エラーフラグを設定し、前記右上指標と前記右下指標との距離である右罫線間距離が前記第1閾値を超えたときには右罫線間距離エラーフラグを設定し、前記左罫線間距離と前記右罫線間距離との差が第2閾値を超えたときには左右罫線距離差エラーフラグを設定し、
(b2)前記左罫線距離エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の左側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記右罫線距離エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の右側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記左右罫線距離差エラーフラグのみが設定されているときにおいて前記媒体の右側部分と左側部分の搬送量に第1の差が生じていると判定し、
前記左罫線間距離エラーフラグ及び前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記左側部分の搬送ばらつきよりも大きな前記左側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記右罫線間距離エラーフラグ及び前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記右側部分の搬送ばらつきよりも大きな前記右側部分の搬送ばらつきが発生していると判定し、
前記左罫線間距離エラーフラグ、前記右罫線間エラーフラグ、及び、前記左右罫線距離差エラーフラグが設定されているときにおいて、前記媒体の右側部分と左側部分の搬送量に前記第1の差よりも大きな第2の差が発生していると判定する、コントローラと、
を備える媒体の搬送ばらつき検出装置。
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