以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態にかかる部品実装装置及び部品実装方法を説明するにあたって、まず、これらの部品実装装置及び方法において取り扱われるパネル基板1の搬送に用いられる基板搬送用治具の形態と、このような基板搬送用治具を用いてパネル基板1に対して施される実装処理の概要について、図1A、図1B、図1C、及び図1Dを用いて説明する。
まず、図1Aに示すように、本第1実施形態において取り扱われる基板は、液晶ディスプレイ(LCD)基板やプラズマディスプレイパネル(PDP)基板等に代表される基板(以降、パネル基板という)1であり、方形状における互いに隣接する2辺の縁部に、部品が実装される部品実装領域R1が配置された端子部2を有している。なお、このようなパネル基板1は、一般的に長方形状を有しており、それぞれの端子部2は、長辺側端子部(図1Aにおける図示奥側の端子部)と短辺側端子部(図1Aにおける図示手前側の端子部)として形成されている。また、それぞれの端子部2には複数の端子電極2aが形成されており、これらの端子電極2aにそれぞれの部品が実装されて電気的に接続されることになる。また、パネル基板1における縁部の内側の領域は、画像や文字情報などの映像が表示される表示領域R2となっている。なお、パネル基板1は、主にガラス材料により形成されており、その厚さが例えば0.5mm以下となるように薄型化が図られている。
このような構造のパネル基板1の破損を防止して搬送を行うための基板搬送用治具10は、図1A及び図1Bに示すように、パネル基板1の一部をその外周端部からはみ出させた状態にて、パネル基板1がその上面に載置されるプレート状の形態を有している。具体的には、基板搬送用治具10は、パネル基板1のそれぞれの端子部2がそのプレート端部11aよりも外側に位置された状態にて、パネル基板1が載置されるプレート部材11と、プレート部材11への上述のパネル基板1の載置位置を解除可能に保持する基板保持部(図1A及び図1Bにおいては図示せず)とを備えている。プレート部材11は、例えばパネル基板1を構成する材料の熱膨張率に近似した熱膨張率を有する材料により形成されることが好ましく、このような材料として例えばアルミニウムにより形成されている。また、パネル基板1は第1プレート部材11上に載置されるため、プレート部材11の載置面は、パネル基板1と確実に接触してガタツキ等が生じることがないように、精度良く形成されることが好ましい。
このような構成の基板搬送用治具10にパネル基板1が保持された状態を図1Bに示す。図1Bに示すように、パネル基板1におけるそれぞれの端子部2(すなわち部品実装領域R1)は、プレート部材11上に位置されることなく、プレート端部11aよりも外側に位置された状態とされている。本第1実施形態の部品実装装置及び方法においては、このように破損し易いという特性を有する薄型化されたパネル基板1を基板搬送用治具10により支持しながら保持することで、薄型化されたパネル基板1の強度を補った状態にて取り扱うとともに、基板搬送用治具10よりはみ出して位置されたそれぞれの端子部2に対して、部品実装処理を行うというものである。
具体的には、本第1実施形態の部品実装方法は、図1Bに示すように、基板搬送用治具10にて保持された状態のパネル基板1を基板搬送用治具10と一体的に搬送し、ACF貼り付け工程において、それぞれの端子部2の端子電極2aにACFシート3の貼り付けを行い(図1C参照)、さらにその後、部品仮圧着工程及び本圧着工程において、ACFシート3を介して部品として例えばTCP4を実装する、すなわち、アウターリードボンディング工程を行うものである。
次に、このようなアウターリードボンディング工程を行う部品実装装置の一例である部品実装ライン100の構成を示す模式斜視図を図2に示す。
図2に示すように部品実装ライン100は、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1に対してACF貼り付け工程を行うACF貼り付け装置20と、ACFシート3が貼り付けられた状態のパネル基板1に対してTCP4等の部品の部品仮圧着工程を行う部品仮圧着装置30と、パネル基板1の長辺側の端子部2に仮圧着されたTCP4を本圧着して実装する長辺側本圧着工程を行う長辺側本圧着装置40と、パネル基板1の短辺側の端子部2に仮圧着されたTCP4を本圧着して実装する短辺側本圧着工程を行う短辺側本圧着装置50と、それぞれの装置にパネル基板1を搬送する基板搬送装置60とを備えている。なお、長辺側本圧着装置40と短辺側本圧着装置50を別装置としているが、部品実装ラインにおけるタクトが十分に間に合うようであれば、1台の本圧着装置にてパネル基板の長辺側と短辺側を切り替えて本圧着工程を行ってもよい。
ACF貼り付け装置20は、テープ供給部21よりテープ回収部22へ送り出されるテープ状のACFシート3を所定の長さに切断してパネル基板1の端子部2に貼り付ける圧着ユニット23と、基板搬送装置60より搬送されるパネル基板1が基板搬送用治具10に保持された状態のままで移載され、移載されたパネル基板1の端子部2と圧着ユニット23との位置決めを行う基板位置決め装置の一例であるパネル移載ステージ24を備えている。なお、パネル移載ステージ24は、載置されたパネル基板1を図示X軸方向又はY軸方向に移動させる機能(XY移動機能)と、X軸方向及びY軸方向を含む平面内においてパネル基板1を回転させる機能(θ回転機能)と、Z軸方向にパネル基板1を昇降させる機能(昇降機能)とを有しており、このような機能によりパネル基板1の長辺側及び短辺側の端子部2を圧着ユニット23と位置合わせすることが可能となっている。なお、図2において、X軸方向とY軸方向はパネル基板1の大略表面沿いの方向となっており、パネル基板1の搬送方向がX軸方向であり、X軸方向に直交する方向がY軸方向であり、図示鉛直方向がZ軸方向となっている。
部品仮圧着装置30は、カセット内に収容された状態の複数のTCP4を供給するTCP供給カセット部31と、TCP供給カセット部31から供給されるTCP4を、ACFシート3を介してそれぞれの端子電極2aに仮圧着する仮圧着ヘッド32と、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1が移載されるとともに、移載されたパネル基板1の端子部2と仮圧着ヘッド32との位置決めを行うパネル移載ステージ33とを備えている。なお、パネル移載ステージ33は、XY移動機能、θ回転機能、及び昇降機能を有している。なお、圧着ユニット23によるACF貼付動作は、パネル基板1の端子部2がその下方側からバックアップツール25により支持された状態で行われる。
長辺側本圧着装置40は、パネル基板1の長辺側端子部2にACFシート3を介して仮圧着された状態のTCP4を押圧しながら加熱することで、ACFシート3を介してそれぞれの端子電極2aにTCP4を本圧着、すなわち熱圧着(実装)する実装ヘッドの一例である熱圧着ヘッド41と、熱圧着ヘッド41とパネル基板1の長辺側端子部2との位置合わせを行う基板位置決め装置の一例であるパネル移載ステージ43を備えている。なお、熱圧着ヘッド41による本圧着動作は、パネル基板1の端子部2がその下面側からバックアップツール42により支持された状態で行われる。
短辺側本圧着装置50は、パネル基板1の短辺側端子部2にACFシート3を介して仮圧着された状態のTCP4を押圧しながら加熱することで、ACFシート3を介してそれぞれの端子電極2aにTCP4を本圧着する熱圧着ヘッド51と、熱圧着ヘッド51とパネル基板1の短辺側端子部2との位置合わせを行うパネル移載ステージ53と、バックアップツール52とを備えている。
基板搬送装置60は、図3の模式側面図に示すように、基板搬送用治具10のプレート部材11の上面におけるパネル基板1の載置部分の周囲(図2に示す吸着保持領域R3)を真空吸着手段により解除可能に吸着保持するプレート保持部61と、プレート保持部61の昇降動作を行う昇降部62と、プレート保持部61及び昇降部62を図示X軸方向に沿って移動させることで、基板搬送用治具10により保持された状態のパネル基板1の各装置間の搬送を行う移動部63とを備えている。なお、本第1実施形態の基板搬送装置60においては、昇降部62及び移動部63により保持部移動装置が構成されている。また、基板搬送装置60は、それぞれの工程間、すなわちそれぞれの装置間に個別に配置されており、装置間における治具10の受け渡しのための搬送を、互いに独立して行うことが可能となっている。なお、本第1実施形態においては、プレート保持部61が真空吸着手段によりプレート部材の保持を行うような場合を例として説明するが、このような場合に代えて、図4に示すように、機械的なチャック手段を有するプレート保持部61Aによりプレート部材が保持されるような場合であってもよい。
また、部品実装ライン100には、それぞれの装置20、30、40、50、及び60の動作制御を互いの動作と関連付けながら統括的に行う制御装置19が備えられている。この制御装置19により、各々の装置における個別的な動作制御が行われながら、上流側の装置から下流側の装置へと順次パネル基板1の搬送制御が行われて、複数のパネル基板1に対する部品実装動作が行われる。なお、制御装置19は、1つの集中制御装置としての制御方式の構成でもよい。あるいは、各々の装置に個別に備えられ、互いの装置間でパネル基板1の搬送制御信号のやり取りを行うような制御方式でもよい。
次に、このような構成を有する部品実装ライン100における部品実装動作について説明する。なお、以降に説明するそれぞれの動作は、制御装置19により制御されて行われる。また、この説明にあたって、図5に部品実装ライン100の模式側面図を示し、図6にその模式平面図を示す。また、図7にアウターリードボンディング工程の手順を示すフローチャートを示す。
まず、図7のフローチャートのステップS1において、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1が、部品実装ライン100に搬入される。このように搬入された状態においては、パネル基板1は、図1Bに示すように、互いに隣接するプレート端部11aから外側にそれぞれの端子部2がはみ出されて位置された状態とされている。搬入されたパネル基板1は、基板搬送装置60のプレート保持部61により、プレート部材11の上面におけるパネル基板1が載置された領域の周囲領域において例えば3箇所にて吸着保持され(図2参照)、その保持状態にて移動部63により図示X軸方向に搬送されて、ACF貼り付け装置20のパネル移載ステージ24上に載置される。パネル移載ステージ24により、基板搬送用治具10のプレート部材11の下面が吸着保持されると、基板搬送装置60のプレート保持部61による吸着保持が解除される。
次に、パネル移載ステージ24により保持された基板搬送用治具10のXY移動が行われて、治具10よりはみ出されて配置されている長辺側の端子部2と圧着ユニット23との位置合わせが行われ、その後、圧着ユニット23が下降されてACFシート3が長辺側の端子部2に貼り付けられる(ステップS2:ACF貼り付け工程)。なお、この位置決めされた状態においては、長辺側端子部2はその下面側よりバックアップツール25により直接支持された状態とされているため、ACFシート3の確実な貼り付け動作を行うことができる。その後、パネル移載ステージ24によるθ回転が行われて、治具10よりはみ出されて配置されている短辺側の端子部2と圧着ユニット23との位置合わせが行われて、圧着ユニット23によりACFシート3が短辺側の端子部2に貼り付けられる。ACF貼り付け工程が完了すると、基板搬送装置60のプレート保持部61が治具10の上面(パネル基板1の載置領域の周囲領域(吸着保持領域R3))を吸着保持するとともに、パネル移載ステージ24による吸着保持が解除されて、治具10が基板搬送装置60に受け渡される。その後、基板搬送装置60により、治具10が部品仮圧着装置30へ搬送される。
基板仮圧着装置30においては、基板搬送装置60により搬送された治具10が、パネル移載ステージ33上に載置されて受け渡される。一方、仮圧着ヘッド32においては、TCP供給カセット部31からTCP4が供給されて、TCP4が仮圧着ヘッド32に吸着保持された状態とされる。その後、パネル移載ステージ33により治具10の端部より外側に配置されている長辺側の端子部2の一の端子電極2aと仮圧着ヘッド32との位置合わせが行われ、その後、仮圧着ヘッド32が下降されることにより、TCP4がACFシート3を介して端子電極2aに仮圧着される。同様な動作が順次繰り返されること、それぞれの端子電極2aにTCP4が仮圧着される(ステップS3:部品仮圧着工程)。長辺側の端子部2に対するTCP4の仮圧着が完了すると、パネル移載ステージ33により治具10のθ回転が行われ、短辺側の端子部2と仮圧着ヘッド32との位置合わせが行われ、短辺側の端子部2のそれぞれの端子電極2aへのTCP4の仮圧着が順次行われる。部品仮圧着工程が完了すると、基板搬送装置60のプレート保持部61が治具10の上面を吸着保持するとともに、パネル移載ステージ33による吸着保持が解除されて、治具10が基板搬送装置60に受け渡される。その後、基板搬送装置60により、治具10が長辺側本圧着装置40へ搬送される。
長辺側本圧着装置40において、基板搬送装置60により搬送された治具10が、パネル移載ステージ43上に載置されて受け渡される。その後、パネル移載ステージ43により、治具10の端部より外側に配置された状態のパネル基板1の長辺側端子部2がバックアップツール42上に載置された後、熱圧着ヘッド41が下降されることにより、仮付け状態にあるそれぞれのTCP4がACFシート3を介してそれぞれの端子電極2aに押圧されながら加熱されて、熱圧着によるTCP4の実装が行われる(ステップS4:長辺側本圧着工程)。なお、この熱圧着ヘッド41によるそれぞれのTCP4の押圧は、熱圧着ヘッド41の押圧面に汚れなどが付着しないように、保護テープを介して行われる。また、熱圧着ヘッド41よりACFシート3に熱が付与されることによりACFシート3が熱硬化される。長辺側本圧着工程が完了すると、基板搬送装置60のプレート保持部61が第2プレート部材12の上面を吸着保持するとともに、パネル移載ステージ43による吸着保持が解除されて、治具10が基板搬送装置60に受け渡される。その後、基板搬送装置60により、治具10が短辺側本圧着装置50へ搬送される。
短辺側本圧着装置50においては、長辺側本圧着装置40における手順と同様な手順にて、治具10の端部より外側に配置された状態の短辺側端子部2に対する本圧着が行われて、TCP4がそれぞれの端子電極2aにACFシート3を介して実装される(ステップS5:短辺側本圧着工程)。短辺側本圧着工程が完了すると、基板搬送装置60のプレート保持部61がプレート部材11の上面を吸着保持するとともに、パネル移載ステージ53による吸着保持が解除されて、治具10が基板搬送装置60に受け渡される。その後、基板搬送装置60により、治具10により保持された状態のパネル基板1が、部品実装ライン100より搬出される(ステップS6)。なお、部品実装ライン100においては、基板搬送装置60により複数のパネル基板1が治具10に保持された状態にて順次搬送され、それぞれの装置において所定の工程が施されることにより、アウターリードボンディング工程が行われる。また、ステップS6のパネル基板1の搬出によって、パネル基板1の載置・保持が解除された治具10は、図5に示すように、例えば、部品実装ライン100におけるそれぞれの装置の下部にて、コンベア装置等の搬送手段により搬送されて、部品実装ライン100におけるパネル基板1の搬入位置へ戻されて、新たなパネル基板1の搬送に用いられる。
このように、基板搬送用治具10にパネル基板1を載置させて保持させた状態で、アウターリードボンディング工程が行われることにより、以下のような効果を得ることができる。
まず、薄型化が図られたパネル基板1を直接吸着保持することなく、プレート部材11におけるパネル基板1の載置領域の周囲領域(吸着保持領域R3)にてプレート部材11を吸着保持することにより、パネル基板1の移動を行うことができるため、パネル基板1を搬送する際にパネル基板1に対して付加される応力を著しく低減させることができる。言い換えれば、パネル基板1の薄型化に伴う強度の低下を、プレート部材11により補った状態で保持することができ、薄型化されたパネル基板1の移動・搬送時における損傷を防止することができる。また、このような損傷の発生が防止できることにより、パネル基板1の搬送速度の高速化を図ることができ、パネル基板1に対する部品実装処理等の工程をより効率的に施すことができる。特に、基板搬送装置60において、治具10の上面を吸着保持することで各工程間の搬送を実現できるため、それぞれの装置におけるパネル移載ステージとのパネル基板1の受け渡しを、例えば上面側から保持した治具10を下面側から保持させて、治具10の受け渡しを行うというように、受け渡しに関する装置構成を簡単なものにすることができるという利点もある。
なお、図2に示すように、例えば、プレート保持部61により3箇所でプレート部材11を吸着保持して搬送すること、及びプレート部材11のプレート端部11aよりも外側にパネル基板1の端子部2が位置されるように載置されていることを考慮して、上記プレート端部11aから離れる方向、すなわちパネル基板1のはみ出し配置部分に対して逆側方向に治具10の重心位置を偏心配置させることもできる。このように重心位置を偏心配置させることで、プレート保持部61により治具10が吸着保持された状態におけるバランスを良好なものとすることができ、より安定した状態にて治具10を保持することができる。
また、このように治具10においてプレート部材11上にパネル基板1が載置・保持された状態においても、それぞれの端子部2がプレート部材11のプレート端部11aよりも外側に位置されるように配置されているため、それぞれの端子部2に対して所定の工程、例えば、ACF貼り付け工程や本圧着工程などを、治具10による保持を解除することなく行うことができる。
また、基板搬送用治具10を構成するプレート部材11を、例えばパネル基板1を構成する材料(例えばガラス材料)の熱膨張率に近似した熱膨張率を有する材料(例えばアルミニウム)により形成することで、熱圧着の際などに治具10やパネル基板1の端子部2に熱が付与されるような場合であっても、熱膨張率が近似しているため、プレート部材11からパネル基板1に付加される応力を低減することができる。
なお、上述の説明においては、部品実装ライン100が、ACF貼り付け装置20、部品仮圧着装置30、本圧着装置40及び50により構成され、基板搬送装置60により各装置間のパネル基板1の搬送が行われるような構成を例として説明したが、本第1実施形態はこのような構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することもできる。例えば、部品実装ライン100において、ACF貼り付け装置20の搬送方向上流側に、パネル基板1を基板搬送用治具10に載置して保持させる治具保持装置(基板搬送準備装置)を備えさせるような場合であってもよい。また、短辺側本圧着装置50の搬送方向下流側に、基板搬送用治具10に載置して保持された状態のパネル基板1を、治具10から取り出す治具保持解除装置を備えさせるような場合であってもよい。
また、部品実装ライン100において、図5に示すように、パネル基板1から分離された治具10が、コンベア装置等の搬送手段によりそれぞれの装置の下部を通過するように搬入位置に搬送されて戻されるような場合について説明したが、本第1実施形態の部品実装ラインはこのような構成にのみ限定されるものではない。このような場合に代えて、例えば、図8の模式側面図に示す部品実装ライン101のように、搬出位置にてパネル基板1から分離された治具10が、それぞれの装置の上方を通過するように搬入位置へ戻される搬送経路を採用することもできる。また、搬出位置から搬入位置への治具10の搬送経路が、このようにそれぞれの装置の上方又は下方位置に配置されるような場合に代えて、パネル基板1の搬入位置から搬出位置に向けての搬送経路に隣接させるように平面的に配置させるような場合であってもよい。いずれの搬送経路においても、部品実装ラインの構成、レイアウト、設置スペースなどを考慮して最適な経路を採用することが好ましい。装置下部の搬送経路や装置上方の搬送経路を採用する方が、平面的に隣接された搬送経路を採用する場合に比して、各装置部材間の干渉による制約を受け難く、さらに装置下部の搬送経路を採用することで、装置設置スペースも小さく抑えることができるという利点がある。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかる部品実装装置の一例である部品実装ライン200の構成を示す模式斜視図を図9に示す。また、部品実装ライン200が備える基板搬送装置260の構成を示す模式側面図を図10に示し、部品実装ライン200の模式側面図を図11に示し、その模式平面図を図12に示す。
図9〜図12に示すように、部品実装ライン200においては、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1の搬送方法が、上記第1実施形態とは異なる構成となっている。なお、本第2実施形態の部品実装ライン200において、上記第1実施形態の部品実装ライン100と同じ構成の装置や部材等には、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図9〜図12に示すように、部品実装ライン200が備える基板搬送装置260は、パネル基板1を載置して保持した状態の基板搬送用治具10を、その上面側より吸着保持するのではなく、その下面側より支持して保持するプレート保持アーム261と、プレート保持アーム261を昇降するアーム昇降部(図示しない)と、プレート保持アーム261を図示X軸方向に沿って移動させる移動部263とを備えている。なお、基板搬送装置260は、それぞれの装置間に個別に備えられており、それぞれの基板搬送装置260は、互い独立して治具10の搬送を行うことが可能となっている。
次に、このような基板搬送装置260による装置間の治具10の搬送方法について、具体的に説明する。例えば、ACF貼り付け装置20のパネル移載ステージ24に載置された状態の治具10を、隣接する部品仮圧着装置30のパネル移載ステージ33に受け渡すための搬送を行う場合について、図10及び図12の模式図を用いて説明する。
まず、図12に示すように、ACF貼り付け装置20と部品仮圧着装置30との間の治具10の搬送を行う基板搬送装置260において、移動部263によりプレート保持アーム261が、ACF貼り付け装置20における治具受け渡し位置に移動される。このとき、パネル移載ステージ24は、プレート保持アーム261と干渉することが無いように、退避位置に位置されている。その後、治具10が載置された状態のパネル移載ステージ24が図示Y軸方向に移動されて、図10に示すように、プレート保持アーム261の上方にパネル移載ステージ24に載置された状態の治具10を配置させる。パネル載置ステージ24による治具10の吸着保持を解除するとともに、アーム昇降部によりプレート保持アーム261を上昇させて、治具10の下面側を、プレート保持アーム261により吸着保持することで、治具10が受け渡される。
その後、治具10を保持したプレート保持アーム261が、他の部材の干渉が防止された高さ位置にまで上昇されると、移動部263により図示X軸方向に水平移動されて、部品仮圧着装置30における治具受け渡し位置に治具10が移動される。一方、部品仮圧着装置30においては、パネル移載ステージ33が治具受け渡し位置の下方に移動されており、アーム昇降部によりプレート保持アーム261が下降されて、治具10がパネル移載ステージ33上に載置されて吸着保持されるとともに、プレート保持アーム261による吸着保持が解除されることで、治具10が部品仮圧着装置30に受け渡される。なお、このような基板搬送装置260によるACF貼り付け装置20と部品仮圧着装置30との間の治具10の搬送動作と同様に、他の装置間の搬送動作も行われる。
本第2実施形態の部品実装ライン200によれば、従来の部品実装ラインにて比較的多く採用されている搬送対象物をその下面から支持して保持するような搬送形態を、基板搬送用治具10を用いたパネル基板1の搬送方法に適用することができる。従って、従来の搬送形態を利用しながら、薄型化されたパネル基板の破損を防止することができる搬送を実現することが可能となる。
なお、上述の説明においては、部品実装ライン200において、各装置間に基板搬送装置260を備えさせるような構成について説明したが、このような場合に代えて、プレート保持アームを、部品実装ライン200全体において循環させるような構成を採用することもできる。なお、このような循環方式としては、パネル基板1の搬送経路の上方側を還流用搬送経路とする場合、あるいは搬送経路の下方側を還流用搬送経路とする場合、さらにパネル基板1の搬送経路に平面的に隣接するように還流側搬送経路を配置する場合のいずれの構成を採用することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に部品実装装置の一例である部品実装ライン300の構成を示す模式斜視図を図13に示す。図13に示すように、部品実装ライン300においては、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1の搬送方法が、上記第1及び第2実施形態とは異なる構成となっている。なお、本第3実施形態の部品実装ライン300において、上記それぞれの実施形態の部品実装ラインと同じ構成の装置や部材等には、同じ参照番号を付してその説明を省略する。
図13に示すように、部品実装ライン300は、パネル基板1を載置して保持する治具10を、その搬送方向に沿って配置された搬送レール361を用いて搬送する基板搬送装置360を備えている。それぞれの搬送レール361は、それぞれの装置間に配置され、一の装置から隣接する他の装置へと治具10の下面を支持しながら搬送するように配置されている。
本第3実施形態の部品実装ライン300によれば、治具10の下面を支持しながら搬送する搬送レール361が用いられるような搬送形態を、治具10を用いたパネル基板1の搬送形態に適用することができる。従って、このような搬送レールを用いる搬送形態を利用しながら、薄型化されたパネル基板の破損を防止することができる搬送を実現することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態にかかる部品実装ライン400の構成を示す模式側面図を図14に示し、その模式平面図を図15に示す。
図14及び図15に示すように、部品実装ライン400は、上記第1実施形態の部品実装ライン100の構成に、パネル基板1の搬入位置に配置された治具保持装置470と、パネル基板1の搬出位置に配置された治具保持解除装置480とを備えている。
治具保持装置470は、搬入されるパネル基板1をその上面、例えば表示領域にて吸着保持して、治具10における載置面に載置させる吸着保持パッド471を備えている。この吸着パッド471は、例えば多孔質部材をその吸着保持に有しており、吸着保持される薄型化されたパネル基板1の表面を接触の際に傷付けることなく、多孔質部材により均一化された圧力にて、確実に保持することが可能となっている。同様に、治具保持解除装置480は、搬出される治具10に載置された状態のパネル基板1を、その上面にて吸着保持して、パネル基板1と治具10とを分離させる吸着保持パッド481を備えており、吸着保持パッド481は、吸着保持パッド471と同様な機能を有している。
治具保持装置470及び治具保持解除装置480において、治具10へのパネル基板1の載置、又は治具10に載置されたパネル基板1の載置解除のためのパネル基板1の保持を行う吸着保持パッド471、481が多孔質部材を備えていることにより、パネル基板1の表面を傷付けることなく、圧力を分散させた状態で確実に吸着保持することができる。従って、薄型化されたパネル基板1の治具10への載置、及び載置解除を実施することができ、薄型化されたパネル基板1の治具10を用いた搬送を実現することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態にかかる部品実装ライン600の構成を示す模式側面図を図16に示し、その模式平面図を図17に示す。
図16及び図17に示すように、部品実装ライン600は、上記第2実施形態の部品実装ライン200の構成に、パネル基板1の搬入位置に配置された治具保持装置670と、パネル基板1の搬出位置に配置された治具保持解除装置680とを備えている。
治具保持装置670は、搬入されるパネル基板1をその下面にて支持しながら保持して、治具10における載置面に載置させるパネル保持アーム671を備えている。このパネル保持アーム671は、例えば互いに離間して配置された2本の保持部材を有しており、それぞれの保持部材により、パネル基板1の下面を保持する。一方、このようなパネル基板1の下面の保持に対応するために、治具110の上面には、パネル保持アーム671の形状及び配置間隔に応じた複数の溝部119が形成されており、この溝部119にパネル保持アーム671のそれぞれの保持部材が挿入されることで、パネル保持アーム671に支持された状態のパネル基板1を確実に治具110の上面に載置させることが可能となっている。同様に、治具保持解除装置680は、搬出される治具110に載置された状態のパネル基板1を、その下面にて支持しながら保持して、パネル基板1と治具110とを分離させるパネル保持アーム681を有している。パネル保持アーム681が有する2本の保持部材は、パネル基板1の下面と治具110の溝部119とで囲まれた空間内に挿入されて、その後上昇されることにより、パネル基板1の下面を保持して、治具110から分離させることが可能となっている。
治具保持装置670及び治具保持解除装置680において、治具110へのパネル基板1の載置、又は治具110に載置されたパネル基板1の載置解除のためのパネル基板1の保持を行うパネル保持アーム671、681が備えられ、さらに治具110の上面にパネル保持z−む671、681の保持部材を挿入するための複数の溝部119が形成されていることにより、パネル基板1をその下面から支持、すなわちパネル基板1の表示領域に触れることなくパネル基板1を保持して、治具110への載置及び載置解除を実施することができる。従って、薄型化されたパネル基板1の治具110を用いた搬送を実現することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態にかかる基板搬送用治具120の構成を示す模式図を図18A〜図18Eに示す。なお、本第6実施形態の基板搬送用治具120において、上記それぞれの実施形態の基板搬送用治具と同じ構成を有する部材には、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図18Aに示すように、基板搬送用治具120においては、プレート部材121におけるパネル基板1が載置される面に、載置された状態のパネル基板1を吸着保持するための吸着孔125(基板保持部の一例である)が形成されている。このような吸着孔125が形成されていることにより、パネル基板1の載置位置の位置ズレを防止して、パネル基板1をより確実に保持することができる。従って、大小様々な大きさのパネル基板1を、同じ治具120にて確実に保持することができ、治具120の汎用性を高めることができる。
また、図18Bに示すように、プレート部材121に冷却エア通過用の複数の溝126を形成し、溝126内に冷却エア吹出孔127を形成するような構成を採用することもできる。このように冷却エア通過用の溝126を形成することにより、本圧着時に熱が付加されるような場合に、パネル基板1を確実に冷却することができ、熱的な損傷からパネル基板1を保護することができる。なお、このような溝126は、治具120の搬送方向に直交する方向沿い(図18B参照)あるいは搬送方向沿い(図18C参照)のいずれの方向に形成されるような場合であってもよい。
また、このような吸着保持を実現するための真空圧力やパネル基板1の冷却を実現するための冷却エアは、部品実装ラインのそれぞれの装置において、エア供給接続部128を備えさせて、治具120の接続部129にエア供給接続部128を接続することで、治具120の外部から真空圧力や冷却エアの供給を行うことができる。なお、図2の部品実装ライン100においては、このようなエア供給接続部128を図示している。また、エア供給接続部128及び治具120側の接続部129は、図18Dに示すように、プレート部材121の側面にて接続されるような構成を採用することができ、あるいは、図18Eに示すように、プレート部材121の上面縁部にて接続されるような構成を採用することもできる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態にかかる基板搬送用治具130の構成を示す模式図を図19A〜図19Dに示す。また、パネル基板1に対する実装工程の概略手順のフローチャートを図20に示す。
例えば、パネル基板1に対する実装工程においては、図20のフローチャートに示すように、パネル基板1のそれぞれの端子部2に対する洗浄を行うパネル端子洗浄工程S11と、端子部2の洗浄が行われたパネル基板1に対するTCP4の実装を行うアウターリードボンディング工程S12と、TCP4が実装されたパネル基板1に対して、さらにPCBの実装を行うPCB実装工程S13と、最後にパネル基板1の表示領域R2を点灯させて検査を行うパネル点灯検査工程S14とが行われている。本第7実施形態の基板搬送用治具は、このような実装工程において、実装される部品の特徴を考慮した工夫を施したものである。
まず、図19Bに示すように、パネル基板1の端子部2に実装されるTCP4は、柔軟性を有するフィルム状の材料により形成されているため、TCP4が仮圧着された状態、あるいは実装された状態において、その端部が下方に向けて垂れ下がってしまう。このようなTCP4の垂れ下がりを防止するのが本第7実施形態の基板搬送用治具130である。
具体的には、図19A及び図19Cに示すように、基板搬送用治具130は、プレート部材11の外周端部に、線状部材(例えばワイヤフレーム)により形成された垂れ防止部材135を備えている。垂れ防止部材135は、プレート部材11のプレート端部11aの外側に配置されたパネル基板1のそれぞれの端子部2のさらに外周を周回するように配置されており、それぞれの端子部2に実装されたTCP4の外側端部近傍を、その下方側より支持する機能を有している。
このような垂れ防止部材135が設けられていることにより、図19Cに示すように、TCP4を略水平な状態で支持することができ、TCP4の垂れ下がりによる仮圧着不良等が生じることを未然に防止することができる。さらに図19Dに示すように、TCP4を略水平な状態に保ちながら熱圧着ヘッド41等による本圧着を行うことができ、確実かつ高精度な実装を行うことができる。
なお、図19Aに示すように、垂れ防止部材135によるTCP4の支持位置を調整するためのサイズ調整部136を設けることで、様々な大きさのTCP等の部品の支持に対応することができる。例えば、図20のフローチャートにて説明したように、パネル基板実装工程においては、アウターリードボンディング工程S12が実施された後、パネル基板1の端子部2に実装されたそれぞれのTCP4に対して、ACFシート3を介してPCB5を実装するPCB実装工程S13が行われる。このPCB5は、図21A〜図21Cに示すように、パネル基板1の端子部2に実装された状態のそれぞれのTCP4における外周端部に形成された電極を互いに接続するように、ACFシート3を介して実装されるものである。しなしながら、図21Bに示すように、TCP4は柔軟な材料により形成されているため、そのままPCB5が実装されるとTCP4及びPCB5が垂れ下がった状態となってしまう。そこで、サイズ調整部136を備える垂れ防止部材135を用いて、垂れ防止部材135によりPCB5を支持するように調整することで、垂れ下がりを防止して、TCP4及びPCB5を略水平な状態で支持することができる。ここでは、垂れ防止部材165を調整し、TCP4及びPCB5を1つの支持部により略水平な状態で支持するとしたが、図21Aに示すように、垂れ防止部材135に別の支持部135Aを備えさせて、TCP4とPCB5とを別々の支持部により支持させるようにしてもよい。このようにすることで、PCB実装工程においてより精度良くTCPとPCBのそれぞれの部品の垂れ下がりを防止することができる。なお、PCB実装工程はアウターリードボンディング工程と類似した工程となっており、図22のフローチャートに示すように、ACF貼り付け工程S21、PCB仮圧着工程S22、圧着ヘッド138及びバックアップツール139を用いた長辺側本圧着工程S23及び短辺側本圧着工程S24が順次行われることにより、PCBの実装が行われる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態として、上記様々な形態の基板搬送用治具を複数枚、一括して収納するマガジン及びその収容形態について説明する。
まず、図23Bに示すような部品実装ライン100等の搬入される前の状態のパネル基板1を保持する治具10は、図23A及び図23Dに示すように、プレート部材11の両端部を支持させた状態で搬入用マガジン140内に複数枚収納させることができる。このように搬入用マガジン140内にパネル基板1が収納された状態においても、パネル基板1とマガジン140との直接的な接触が防止されて、治具10により保護された状態とされているため、薄型化されたパネル基板1の搬送における取り扱い性を向上させることができる。特に、図20のフローチャートに示すようなそれぞれの工程間の搬送に、このようなマガジンを用いることで、より効果的に薄型化されたパネル基板1の搬送を行うことができる。
また、図23Cに示すように、上記第7実施形態の基板搬送用治具130が備える垂れ防止部材135の一部を、TCP4の外周端位置よりも外側に突出させてガード部137を形成することで、図23Eに示すように、搬出用マガジン141内にそれぞれの治具130が収納されても、TCP4がマガジン141の内壁に干渉することを確実に防止することでき、薄型化されたパネル基板1をさらに確実に保護することができる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態にかかる基板搬送用治具150の構成を示す模式図を図24Aに示す。
パネル基板1に対してTCP4等の部品の圧着を行う際には、パネル基板1の端子部2をその下面側から確実に支持させた状態で、熱圧着ヘッド41によりTCP4に対して押圧力を付加する必要がある。特に、薄型化が図られたパネル基板1の端子部2をバックアップツール42に確実に載置していない状態で、熱圧着ヘッド41により押圧力が付加されると、十分な押圧力を加えることができない、あるいは、端子部2を破損させてしまう場合がある。このような問題が生じないように、上記それぞれの実施形態においては、パネル基板1の端子部2をバックアップツール42等の上に位置合わせして確実に載置した状態にて、熱圧着ヘッド41による圧着動作を行うようにしても良い。
これに対して、本第9実施形態では、バックアップツールの機能の一部を治具150に備えさせたものである。具体的には、図24Aに示すように、治具150は、プレート部材151のプレート端部151aの下部がパネル基板1の端子部2に沿って突き出すように、すなわちプレート部材151の載置面の端部よりも外側に突出するように形成された固定部の一例であるプレート突出部152と、このプレート突出部152の上面に固定され、プレート部材151に載置され保持された状態のパネル基板1の端子部2をその下面側より支持する支持部の一例である端子支持部材153と、端子支持部材153の上部に取り付けられた緩衝部材154とを備えている。治具150がこのような構成を有していることにより、プレート部材151にパネル基板1が載置された状態において、端子部2が緩衝部材154を介して端子支持部材153に確実に支持された状態とすることができる。また、端子部2は緩衝部材154を介して端子支持部材153に支持されることになるため、薄型化されたパネル基板1が傷付けられることを抑制することができる。また、このような緩衝部材154はその弾性により端子部2の支持高さを調整する高さ調整機構(支持高さ調整部)として機能させることもできる。なお、このような高さ調整機構としては、他の弾性部材や機械的な機構を用いることもできる。
このように治具150にバックアップツールとしての機能を備えさせることにより、図24Bに示すように、熱圧着ヘッド41の下方に配置された治具載置用ステージ159の上面に、治具150のプレート突出部152を載置するだけで、熱圧着ヘッド41による熱圧着を実施可能な状態とさせることができる。従って、端子部2をバックアップツール42等に確実に載置するための位置合わせに要する時間を短縮することができるとともに、薄型化されたパネル基板1を確実に保護しながら高さ方向において高精度に位置決めを行うことができる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。