JP4769218B2 - 基板搬送用治具、及び部品実装方法 - Google Patents

基板搬送用治具、及び部品実装方法 Download PDF

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本発明は、部品実装領域をその縁部に有する基板、特に薄型化された基板を搬送するための基板搬送用治具、上記基板の上記部品実装領域に対する部品実装方法、及び部品実装装置に関する。
従来、液晶ディスプレイ(LCD)基板やプラズマディスプレイパネル(PDP)基板等の基板(以下、「パネル基板」とする)に、電子部品、機械部品、光学部品等の部品、フレキシブルプリント配線基板(FPC基板)等の基板、あるいはCOG(Chip On Glass)、TCP(Tape Carrier Package)等の半導体パッケージ部品などが実装されることで、ディスプレイ装置の製造が行われている。
このようなパネル基板(例えば、液晶ディスプレイ基板)1に対する部品実装ラインの構成を図23に示す。図23に示すように、部品実装ライン500は、パネル基板1の2辺の縁部に形成されたそれぞれの端子部(部品実装領域)2に対して、異方性導電膜(ACF)シート3を貼り付けるACF貼り付け工程を行うACF貼り付け装置510、それぞれの端子部2においてACFシートを介してTCP等の部品4を仮圧着する部品仮圧着工程を行う部品仮圧着装置520、長辺側の端子部2に仮圧着された部品4を、加圧しながら加熱してACFシート3を介して実装する長辺側本圧着工程を行う長辺側本圧着装置530、短辺側の端子部2に仮圧着された部品4に対して本圧着を行って実装する短辺側本圧着工程を行う短辺側本圧着装置540、及び、パネル基板1をその下面側より保持して、それぞれの装置にて作業可能に順次搬送する基板搬送装置550とを備えている。このような構成の従来の部品実装ライン500において、パネル基板1を基板搬送装置550により順次搬送させながら、それぞれの装置において所定の工程を施すことで、パネル基板1のそれぞれの端子部2に対する部品4の実装が行われる。
特開2001−228452号公報
このようなパネル基板1、特に液晶パネル基板は、携帯電話やPDA等の携帯情報端末やノート側パーソナルコンピュータ(ノートPC)等のディスプレイ装置として用いられており、近年における携帯情報端末やノートPCの軽量化の要望に応えるために、パネル基板に対する薄型化が図られている。特に、液晶パネル基板においては、例えば、その厚さを1mm程度から0.7〜0.5mm程度とする薄型化が図られており、さらに0.5mm以下の厚さを実現するための研究・開発がなされている。
しかしながら、このようなパネル基板1は、主にガラス材料により形成されており、このような薄型化が図られることにより、部品実装ライン500のような装置における搬送時の取り扱いなどの際に、パネル基板1が破損する可能性があるという問題がある。
特に、従来の部品実装ライン500のような装置においては、搬送やそれぞれの工程を施すためにパネル基板1を確実に保持する必要があり、このような保持手段として真空吸着や機械的なクランプなどの手段が用いられている。しかしながら、パネル基板1の薄型化が顕著となれば、このような保持手段によってパネル基板1に付加される応力により、パネル基板1が破損する可能性が高くなるという問題がある。
さらに、部品実装ライン500における生産性を高めるために、パネル基板1の搬送速度を高めることが望まれるが、搬送速度が高められることによりパネル基板1への応力負荷も増大し、益々破損の可能性が高まるという問題がある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、部品実装領域をその縁部に有する基板、特に薄型化された基板に対する破損を防止しながら、上記基板の搬送を行うための基板搬送用治具、上記基板の上記部品実装領域に対する部品実装方法、及び部品実装装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、基板の縁部に配置された部品実装領域をそのプレート端部より外側に位置させた状態にて上記基板が載置される第1プレート部材と、
上記部品実装領域をそのプレート端部より外側に位置させた状態にて、上記第1プレート部材との間で上記基板を挟むように配置される第2プレート部材と、
上記第1及び第2プレート部材を互いに固定して、上記それぞれのプレート部材により上記基板が挟まれた状態を解除可能に保持する固定部とを備えることを特徴とする基板搬送用治具を提供する。
本発明の第2態様によれば、上記基板は方形状を有して、互いに隣接する2辺の縁部に上記部品実装領域を有し、
上記第1及び第2プレート部材は、少なくとも上記2辺の縁部における上記それぞれの部品実装領域を、その端部より外側に位置させた状態にて、上記基板を挟んで保持する、第1態様に記載の基板搬送用治具を提供する。
本発明の第3態様によれば、上記第2プレート部材における上記基板との接触面に、上記第2プレート部材及び上記基板よりも柔軟な材料により形成された保護部材をさらに備える、第1態様又は第2態様に記載の基板搬送用治具を提供する。
本発明の第4態様によれば、上記第2プレート部材の上記保護部材は、上記部品実装領域に付加される熱が、上記部品実装領域以外の領域に伝熱されることを抑制する断熱部材としての機能を有する、第3態様に記載の基板搬送用治具を提供する。
本発明の第5態様によれば、上記第2プレート部材は、上記基板における上記部品実装領域以外の領域の一部を露出させて、上記領域の一部を視認可能とする基板表面視認部を備える、第1態様から第4態様のいずれか1つに記載の基板搬送用治具を提供する。
本発明の第6態様によれば、基板の縁部に配置された部品実装領域に部品を実装する部品実装方法において、
上記基板の上記部品実装領域がそれぞれのプレート端部より外側に位置されるように、2枚のプレート部材により上記基板を挟んで保持させた状態にて、上記それぞれのプレート部材と上記基板を一体的に搬送して、上記部品実装領域を部品実装処理位置へ位置決めし、
その後、上記2枚のプレート部材の上記プレート端部より外側に位置された上記部品実装領域に対して、上記部品の実装処理を実施することを特徴とする部品実装方法を提供する。
本発明の第7態様によれば、上記基板の搬送は、方形状における互いに隣接する2辺の縁部に上記部品実装領域を有する上記基板を、少なくとも上記2辺の縁部における上記それぞれの部品実装領域が上記それぞれのプレート端部より外側に位置されるように、上記2枚のプレート部材により挟んで保持させた状態にて行われる、第6態様に記載の部品実装方法を提供する。
本発明の第8態様によれば、上記基板の搬送は、上記プレート部材の上面を保持して、上記保持されたプレート部材を移動させることにより行われる、第7態様に記載の部品実装方法を提供する。
本発明の第9態様によれば、基板の縁部に配置された部品実装領域に部品を実装する実装ヘッドと、
上記基板の上記部品実装領域がそれぞれのプレート端部より外側に位置されるように、2枚のプレート部材により挟んで保持された状態の上記基板に対して、上記プレート部材の上面を解除可能に保持するプレート保持部と、上記プレート保持部を移動させて上記2つのプレート部材と一体的に上記基板を移動させる保持部移動装置とを備える基板搬送装置と、
上記基板搬送装置により搬送される上記基板が、上記2枚のプレート部材により挟まれた状態にて載置されるとともに、上記載置された基板の上記部品実装領域を上記実装ヘッドに対して位置決めする基板位置決め装置とを備えることを特徴とする部品実装装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、基板の縁部に配置された部品実装領域がそれぞれのプレート端部より外側に位置されるように、2枚のプレート部材により上記基板を挟んで保持させた状態とする基板搬送準備装置と、
上記基板搬送準備装置によって上記2枚のプレート部材により挟まれた状態とされた上記基板を、上記2枚のプレート部材とともに一体的に搬送する基板搬送装置と、
上記基板の上記部品実装領域に部品を実装する実装ヘッドと、
上記基板搬送装置により搬送される上記基板が、上記2枚のプレート部材により挟まれた状態にて載置されるとともに、上記載置された基板の上記部品実装領域を上記実装ヘッドに対して位置決めする基板位置決め装置とを備えることを特徴とする部品実装装置を提供する。
本発明によれば、基板搬送用治具において、第1プレート部材及び第2プレート部材により基板が挟まれた状態で保持されるため、薄型化されてその強度が低くなった基板をそれぞれのプレート部材によって狭持させることで補うことができ、このように強度が補われかつ基板表面が保護された状態で基板の搬送を行うことができる。また、基板の縁部に形成された部品実装領域が、それぞれのプレート部材のプレート端部より外側に位置された状態で治具による基板の保持が行われるため、部品実装領域に対する部品実装処理を実施することができる。従って、薄型化された基板に対する部品実装処理を実施可能としながら、基板に損傷が生じないように確実に基板を保護することができる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態にかかる部品実装装置及び部品実装方法を説明するにあたって、まず、これらの部品実装装置及び方法において取り扱われるパネル基板1の搬送に用いられる基板搬送用治具の形態と、このような基板搬送用治具を用いてパネル基板1に対して施される実装処理の概要について、図1A、図1B、図1C、及び図1Dを用いて説明する。
まず、図1Aに示すように、本第1実施形態において取り扱われるパネル基板1は、液晶ディスプレイ(LCD)基板やプラズマディスプレイパネル(PDP)基板等に代表されるパネル基板であり、方形状における互いに隣接する2辺の縁部に、部品が実装される部品実装領域R1が配置された端子部2を有している。なお、このようなパネル基板1は、一般的に長方形状を有しており、それぞれの端子部2は、長辺側端子部(図1Aにおける図示奥側の端子部)と短辺側端子部(図1Aにおける図示手前側の端子部)として形成されている。また、それぞれの端子部2には複数の端子電極2aが形成されており、これらの端子電極2aにそれぞれの部品が実装されて電気的に接続されることになる。また、パネル基板1における縁部の内側の領域は、画像や文字情報などの映像が表示される表示領域R2となっている。また、表示領域R2の角部近傍には、パネル基板1を識別するためのIDの一例として例えばバーコード1aが配置されている。なお、パネル基板1は、主にガラス材料により形成されており、その厚さが例えば0.5mm以下となるように薄型化が図られている。
このような構造のパネル基板1の破損を防止して搬送を行うための基板搬送用治具10は、図1A及び図1Bに示すように、2枚のプレート部材を用いて、パネル基板1をその上下方向から挟み込むような構造を有している。具体的には、基板搬送用治具10は、パネル基板1のそれぞれの端子部2がそのプレート端部11aよりも外側に位置された状態にて、パネル基板1が載置される第1プレート部材11と、パネル基板1のそれぞれの端子部2がそのプレート端部12aよりも外側に位置された状態にて、第1プレート部材11との間でパネル基板1を挟むように配置される第2プレート部材12と、第1プレート部材11及び第2プレート部材12によりパネル基板1が間に挟まれた状態で、第1プレート部材11と第2プレート部材12とを互いに固定する固定部の一例であるロック部13とを備えている。第1プレート部材11及び第2プレート部材12は、例えばパネル基板1を構成する材料の熱膨張率に近似した熱膨張率を有する材料により形成されることが好ましく、このような材料として例えばアルミニウムにより形成されている。また、パネル基板1は第1プレート部材11上に載置されるため、第1プレート部材11の載置面は、パネル基板1と確実に接触可能なように、精度良く形成されることが好ましい。
このような構成の基板搬送用治具10を用いて、第1プレート部材11と第2プレート
部材12との間に、パネル基板1を挟んだ状態にて、ロック部13によりそれぞれのプレート部材11、12を固定した状態、すなわち基板搬送用治具10によりパネル基板1が保持された状態が図1Bである。図1Bに示すように、パネル基板1におけるそれぞれの端子部2(すなわち部品実装領域R1)は、それぞれのプレート部材11、12に覆われることなく、プレート端部11a、12aよりも外側に位置された状態とされている。一方、パネル基板1における表示領域R2は、第2プレート部材12により覆われた状態とされている。なお、第2プレート部材12において、パネル基板1のバーコード1aに相当する位置には開口部が形成されており、この開口部が基板表面視認部の一例であるバーコード視認窓14となっており、それぞれのプレート部材11、12によりパネル基板1を挟んで保持した状態において、バーコート1aを視認することが可能とされている。本第1実施形態の部品実装装置及び方法においては、このように破損し易いという特性を有する薄型化されたパネル基板1を基板搬送用治具10と用いて保護した状態にて取り扱うとともに、基板搬送用治具10よりはみ出された(露出された)それぞれの端子部2に対して、部品実装処理を行うというものである。
具体的には、本第1実施形態の部品実装方法は、図1Bに示すように、基板搬送用治具10にて保持された状態のパネル基板1を基板搬送用治具10と一体的に搬送し、ACF貼り付け工程において、それぞれの端子部2の端子電極2aにACFシート3の貼り付けを行い(図1C参照)、さらにその後、部品仮圧着工程及び本圧着工程において、ACFシート3を介して部品として例えばTCP4を実装する、すなわち、アウターリードボンディング工程を行うものである。
次に、このようなアウターリードボンディング工程を行う部品実装装置の一例である部品実装ライン100の構成を示す模式斜視図を図2に示す。
図2に示すように部品実装ライン100は、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1に対してACF貼り付け工程を行うACF貼り付け装置20と、ACFシート3が貼り付けられた状態のパネル基板1に対してTCP4等の部品の部品仮圧着工程を行う部品仮圧着装置30と、パネル基板1の長辺側の端子部2に仮圧着されたTCP4を本圧着して実装する長辺側本圧着工程を行う長辺側本圧着装置40と、パネル基板1の短辺側の端子部2に仮圧着されたTCP4を本圧着して実装する短辺側本圧着工程を行う短辺側本圧着装置50と、それぞれの装置にパネル基板1を搬送する基板搬送装置60とを備えている。なお、長辺側本圧着装置40と短辺側本圧着装置50を別装置としているが、部品実装ラインにおけるタクトが十分に間に合うようであれば、1台の本圧着装置にてパネル基板の長辺側と短辺側を切り替えて本圧着工程を行ってもよい。
ACF貼り付け装置20は、テープ供給部21よりテープ回収部22へ送り出されるテープ状のACFシート3を所定の長さに切断してパネル基板1の端子部2に貼り付ける圧着ユニット23と、基板搬送装置60より搬送されるパネル基板1が基板搬送用治具10に保持された状態のままで移載され、移載されたパネル基板1の端子部2と圧着ユニット23との位置決めを行う基板位置決め装置の一例であるパネル移載ステージ24を備えている。なお、パネル移載ステージ24は載置されたパネル基板1を図示X軸方向又はY軸方向に移動させる機能(XY移動機能)と、X軸方向及びY軸方向を含む平面内においてパネル基板1を回転させる機能(θ回転機能)と、Z軸方向にパネル基板1を昇降させる機能(昇降機能)とを有しており、このような機能によりパネル基板1の長辺側及び短辺側の端子部2を圧着ユニット23と位置合わせすることが可能となっている。なお、図2において、X軸方向とY軸方向はパネル基板1の大略表面沿いの方向となっており、パネル基板1の搬送方向がX軸方向であり、X軸方向に直交する方向がY軸方向であり、図示鉛直方向がZ軸方向となっている。
部品仮圧着装置30は、カセット内に収容された状態の複数のTCP4を供給するTCP供給カセット部31と、TCP供給カセット部31から供給されるTCP4を、ACFシート3を介してそれぞれの端子電極2aに仮圧着する仮圧着ヘッド32と、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1が移載されるとともに、移載されたパネル基盤1の端子部2と仮圧着ヘッド32との位置決めを行うパネル移載ステージ33とを備えている。なお、パネル移載ステージ33は、XY移動機能、θ回転機能、及び昇降機能を有している。
長辺側本圧着装置40は、パネル基板1の長辺側端子部2にACFシート3を介して仮圧着された状態のTCP4を押圧しながら加熱することで、ACFシート3を介してそれぞれの端子電極2aにTCP4を本圧着、すなわち熱圧着(実装)する実装ヘッドの一例である熱圧着ヘッド41と、熱圧着ヘッド41とパネル基板1の長辺側端子部2との位置合わせを行う基板位置決め装置の一例であるパネル移載ステージ43を備えている。なお、熱圧着ヘッド41による本圧着動作は、パネル基板1の端子部2がその下面側からバックアップツール42により支持された状態で行われる。
短辺側本圧着装置50は、パネル基板1の短辺側端子部2にACFシート3を介して仮圧着された状態のTCP4を押圧しながら加熱することで、ACFシート3を介してそれぞれの端子電極2aにTCP4を本圧着する熱圧着ヘッド51と、熱圧着ヘッド51とパネル基板1の短辺側端子部2との位置合わせを行うパネル移載ステージ53と、バックアップツール52とを備えている。
基板搬送装置60は、図3の模式側面図に示すように、基板搬送用治具10の上面側のプレート部材である第2プレート部材12の上面を真空吸着手段により解除可能に吸着保持するプレート保持部61と、プレート保持部61の昇降動作を行う昇降部62と、プレート保持部61及び昇降部62を図示X軸方向に沿って移動させることで、基板搬送用治具10により保持された状態のパネル基板1の各装置間の搬送を行う移動部63とを備えている。なお、本第1実施形態の基板搬送装置60においては、昇降部62及び移動部63により保持部移動装置が構成されている。また、基板搬送装置60は、それぞれの工程間、すなわちそれぞれの装置間に個別に配置されており、装置間における治具10の受け渡しのための搬送を、互いに独立して行うことが可能となっている。なお、本第1実施形態においては、プレート保持部61が真空吸着手段によりプレート部材の保持を行うような場合を例として説明するが、このような場合に代えて、図4に示すように、機械的なチャック手段を有するプレート保持部61Aによりプレート部材が保持されるような場合であってもよい。
また、部品実装ライン100には、それぞれの装置20、30、40、50、及び60の動作制御を互いの動作と関連付けながら統括的に行う制御装置19が備えられている。この制御装置19により、各々の装置における個別的な動作制御が行われながら、上流側の装置から下流側の装置へと順次パネル基板1の搬送制御が行われて、複数のパネル基板1に対する部品実装動作が行われる。なお、制御装置19は、1つの集中制御装置としての制御方式の構成でもよい。あるいは、各々の装置に個別に備えられ、互いの装置間でパネル基板1の搬送制御信号のやり取りを行うような制御方式でもよい。
次に、このような構成を有する部品実装ライン100における部品実装動作について説明する。なお、以降に説明するそれぞれの動作は、制御装置19により制御されて行われる。また、この説明にあたって、図5に部品実装ライン100の模式側面図を示し、図6にその模式平面図を示す。また、図7にアウターリードボンディング工程の手順を示すフローチャートを示す。
まず、図7のフローチャートのステップS1において、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1が、部品実装ライン100に搬入される。このように搬入された状態においては、パネル基板1は、図1Bに示すように、それぞれのプレート端部11a及び12aから端子部2が露出された状態とされている。搬入されたパネル基板1は、基板搬送装置60のプレート保持部61により、第2プレート部材12の上面が例えば4箇所にて吸着保持され、その保持状態にて移動部63により図示X軸方向に搬送されて、ACF貼り付け装置20のパネル移載ステージ24上に載置される。パネル移載ステージ24により、基板搬送用治具10の第1プレート部材11の下面が吸着保持されると、基板搬送装置60のプレート保持部61による吸着保持が解除される。
次に、パネル移載ステージ24により保持された基板搬送用治具10のXY移動が行われて、治具10より露出されている長辺側の端子部2と圧着ユニット23との位置合わせが行われ、その後、圧着ユニット23が下降されてACFシート3が長辺側の端子部2に貼り付けられる(ステップS2:ACF貼り付け工程)。なお、この位置決めされた状態においては、長辺側端子部2はその下面側よりバックアップツール25により支持された状態とされている。その後、パネル移載ステージ24によるθ回転が行われて、治具10より露出されている短辺側の端子部2と圧着ユニット23との位置合わせが行われて、圧着ユニット23によりACFシート3が短辺側の端子部2に貼り付けられる。ACF貼り付け工程が完了すると、基板搬送装置60のプレート保持部61が第2プレート部材12の上面を吸着保持するとともに、パネル移載ステージ24による吸着保持が解除されて、治具10が基板搬送装置60に受け渡される。その後、基板搬送装置60により、治具10が部品仮圧着装置30へ搬送される。
基板仮圧着装置30においては、基板搬送装置60により搬送された治具10が、パネル移載ステージ33上に載置されて受け渡される。一方、仮圧着ヘッド32においては、TCP供給カセット部31からTCP4が供給されて、TCP4が仮圧着ヘッド32に吸着保持された状態とされる。その後、パネル移載ステージ33により治具10から露出されている長辺側の端子部2の一の端子電極2aと仮圧着ヘッド32との位置合わせが行われ、その後、仮圧着ヘッド32が下降されることにより、TCP4がACFシート3を介して端子電極2aに仮圧着される。同様な動作が順次繰り返されること、それぞれの端子電極2aにTCP4が仮圧着される(ステップS3:部品仮圧着工程)。長辺側の端子部2に対するTCP4の仮圧着が完了すると、パネル移載ステージ33により治具10のθ回転が行われ、短辺側の端子部2と仮圧着ヘッド32との位置合わせが行われ、短辺側の端子部2のそれぞれの端子電極2aへのTCP4の仮圧着が順次行われる。部品仮圧着工程が完了すると、基板搬送装置60のプレート保持部61が第2プレート部材12の上面を吸着保持するとともに、パネル移載ステージ33による吸着保持が解除されて、治具10が基板搬送装置60に受け渡される。その後、基板搬送装置60により、治具10が長辺側本圧着装置40へ搬送される。
長辺側本圧着装置40において、基板搬送装置60により搬送された治具10が、パネル移載ステージ43上に載置されて受け渡される。その後、パネル移載ステージ43により治具から露出された状態のパネル基板1の長辺側端子部2がバックアップツール42上に載置された後、熱圧着ヘッド41が下降されることにより、仮付け状態にあるそれぞれのTCP4がACFシート3を介してそれぞれの端子電極2aに押圧されながら加熱されて、熱圧着によるTCP4の実装が行われる(ステップS4:長辺側本圧着工程)。なお、この熱圧着ヘッド41によるそれぞれのTCP4の押圧は、熱圧着ヘッド41の押圧面に汚れなどが付着しないように、保護テープを介して行われる。また、熱圧着ヘッド41よりACFシート3に熱が付与されることによりACFシート3が熱硬化されることになるが、パネル基板1における端子部2以外の領域は、基板搬送用治具10により覆われて保護された状態とされているため、熱圧着ヘッド41から端子部2以外の領域に輻射される熱を遮蔽することができ、熱的な損傷が生じることを確実に防止することができる。長辺側本圧着工程が完了すると、基板搬送装置60のプレート保持部61が第2プレート部材12の上面を吸着保持するとともに、パネル移載ステージ43による吸着保持が解除されて、治具10が基板搬送装置60に受け渡される。その後、基板搬送装置60により、治具10が短辺側本圧着装置50へ搬送される。
短辺側本圧着装置50においては、長辺側本圧着装置40における手順と同様な手順にて、治具10より露出された状態の短辺側端子部2に対する本圧着が行われて、TCP4がそれぞれの端子電極2aにACFシート3を介して実装される(ステップS5:短辺側本圧着工程)。短辺側本圧着工程が完了すると、基板搬送装置60のプレート保持部61が第2プレート部材12の上面を吸着保持するとともに、パネル移載ステージ53による吸着保持が解除されて、治具10が基板搬送装置60に受け渡される。その後、基板搬送装置60により、治具10により保持された状態のパネル基板1が、部品実装ライン100より搬出される(ステップS6)。なお、部品実装ライン100においては、基板搬送装置60により複数のパネル基板1が治具10に保持された状態にて順次搬送され、それぞれの装置において所定の工程が施されることにより、アウターリードボンディング工程が行われる。
このように、基板搬送用治具10によりパネル基板1を挟んで保持した状態で、アウターリードボンディング工程が行われることにより、以下のような効果を得ることができる。
まず、薄型化が図られたパネル基板1を直接吸着保持することなく、第1プレート部材11や第2プレート部材12を吸着保持することにより、パネル基板1の移動を行うことができるため、パネル基板1に対して付加される応力を著しく低減させることができる。言い換えれば、パネル基板1の薄型化に伴う強度の低下を、それぞれのプレート部材11、12により補いかつ保護することができ、薄型化されたパネル基板1の移動・搬送時における損傷を防止することができる。特に、基板搬送装置60において、治具10の上面を吸着保持することで各工程間の搬送を実現できるため、それぞれの装置におけるパネル移載ステージとのパネル基板1の受け渡しを、簡単な制御にて実現することができ、装置構成を簡単なものにすることができるという利点もある。
また、このように2枚のプレート部材11及び12によりパネル基板1が挟まれた状態においても、それぞれの端子部2がプレート部材11及び12のプレート端部11a及び12aよりも外側に位置されるように配置されているため、それぞれの端子部2に対して所定の工程、すなわち、ACF貼り付け工程や本圧着工程などを、治具10による保持を解除することなく行うことができる。
さらに、パネル基板1の表示領域R2は、第2プレート部材12により覆われているため、表示領域R2への異物の付着や傷等が入ることを確実に防止することができる。
また、本圧着工程においては、熱圧着ヘッド41、51によりACFシート3を熱硬化させるための熱が端子部2に対して付与されることになるが、パネル基板1の端子部2以外の領域はプレート部材11、12により覆われているため、他の領域に付与される熱量を減少させて、熱的な損傷が生じることを防止することができる。
また、基板搬送用治具10を構成する第1プレート部材11及び第2プレート部材12を、例えばパネル基板1を構成する材料の熱膨張率に近似した熱膨張率を有する材料(例えばアルミニウム)により形成することで、熱圧着の際などに治具10やパネル基板1の端子部2に熱が付与されるような場合であっても、それぞれのプレート部材11、12からパネル基板1に付加される応力を低減することができる。
なお、上述の説明においては、部品実装ライン100が、ACF貼り付け装置20、部品仮圧着装置30、本圧着装置40及び50により構成され、基板搬送装置60により各装置間のパネル基板1の搬送が行われるような構成を例として説明したが、本第1実施形態はこのような構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することもできる。例えば、部品実装ライン100において、ACF貼り付け装置20の搬送方向上流側に、パネル基板1を基板搬送用治具10に挟んで保持させる治具保持装置(基板搬送準備装置)を備えさせるような場合であってもよい。また、短辺側本圧着装置50の搬送方向下流側に、基板搬送用治具10に挟んで保持された状態のパネル基板1を、治具10から取り出す治具保持解除装置を備えさせるような場合であってもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかる部品実装装置の一例である部品実装ライン200の構成を示す模式斜視図を図8に示す。また、部品実装ライン200が備える基板搬送装置260の構成を示す模式側面図を図9に示し、部品実装ライン200の模式側面図を図10に示し、その模式平面図を図11に示す。
図8〜図11に示すように、部品実装ライン200においては、基板搬送用治具10に保持された状態のパネル基板1の搬送方法が、上記第1実施形態とは異なる構成となっている。なお、本第2実施形態の部品実装ライン200において、上記第1実施形態の部品実装ライン100と同じ構成の装置や部材等には、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図8〜図11に示すように、部品実装ライン200が備える基板搬送装置260は、パネル基板1を挟んで保持した状態の基板搬送用治具10を、その上面側より吸着保持するのではなく、その下面側より支持して保持するプレート保持アーム261と、プレート保持アーム261を昇降するアーム昇降部(図示しない)と、プレート保持アーム261を図示X軸方向に沿って移動させる移動部263とを備えている。なお、基板搬送装置260は、それぞれの装置間に個別に備えられており、それぞれの基板搬送装置260は、互い独立して治具10の搬送を行うことが可能となっている。
次に、このような基板搬送装置260による装置間の治具10の搬送方法について、具体的に説明する。例えば、ACF貼り付け装置20のパネル移載ステージ24に載置された状態の治具10を、隣接する部品仮圧着装置30のパネル移載ステージ33に受け渡すための搬送を行う場合について、図9及び図11の模式図を用いて説明する。
まず、図11に示すように、ACF貼り付け装置20と部品仮圧着装置30との間の治具10の搬送を行う基板搬送装置260において、移動部263によりプレート保持アーム261が、ACF貼り付け装置20における治具受け渡し位置に移動される。このとき、パネル移載ステージ24は、プレート保持アーム261と干渉することが無いように、退避位置に位置されている。その後、治具10が載置された状態のパネル移載ステージ24が図示Y軸方向に移動されて、図9に示すように、プレート保持アーム261の上方にパネル移載ステージ24に載置された状態の治具10を配置させる。パネル載置ステージ24による治具10の吸着保持を解除するとともに、アーム昇降部によりプレート保持アーム261を上昇させて、治具10の下面側を、プレート保持アーム261により吸着保持することで、治具10が受け渡される。
その後、治具10を保持したプレート保持アーム261が、他の部材の干渉が防止された高さ位置にまで上昇されると、移動部263により図示X軸方向に水平移動されて、部品仮圧着装置30における治具受け渡し位置に治具10が移動される。一方、部品仮圧着装置30においては、パネル移載ステージ33が治具受け渡し位置の下方に移動されており、アーム昇降部によりプレート保持アーム261が下降されて、治具10がパネル移載ステージ33上に載置されて吸着保持されるとともに、プレート保持アーム261による吸着保持が解除されることで、治具10が部品仮圧着装置30に受け渡される。なお、このような基板搬送装置260によるACF貼り付け装置20と部品仮圧着装置30との間の治具10の搬送動作と同様に、他の装置間の搬送動作も行われる。
本第2実施形態の部品実装ライン200によれば、従来の部品実装ラインにて比較的多く採用されている搬送対象物をその下面から支持して保持するような搬送形態を、基板搬送用治具10を用いたパネル基板1の搬送方法に適用することができる。従って、従来の搬送形態を利用しながら、薄型化されたパネル基板の破損を防止することができる搬送を実現することが可能となる。
なお、上述の説明においては、部品実装ライン200において、各装置間に基板搬送装置260を備えさせるような構成について説明したが、このような場合に代えて、プレート保持アームを、部品実装ライン200全体において循環させるような構成を採用することもできる。なお、このような循環方式としては、パネル基板1の搬送経路の上方側を還流用搬送経路とする場合、あるいは搬送経路の下方側を還流用搬送経路とする場合のいずれの構成を採用することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態にかかる基板搬送用治具110の構成を示す模式図を図12A〜図12Dに示す。なお、本第3実施形態の基板搬送用治具110において、上記第1実施形態の基板搬送用治具10と同じ構成を有する部材には、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図12A及び図12Bに示すように、基板搬送用治具110においては、第2プレート12の下面側(すなわちパネル基板1と接触する側)に、柔軟な樹脂材料などにより形成された保護部材の一例である緩衝部材115が配置されている点において、上記第1実施形態の治具10とは異なる構成を有している。このような緩衝部材115が備えられていることにより、それぞれのプレート部材11、12によりパネル基板1を挟んで保持した状態においても、パネル基板1の表示領域R2がプレート部材12に直接接触することなく、比較的柔軟な材料により形成された緩衝部材115を介して接触しているため、表示領域R2を傷付けることなく確実に保護することができる。さらに緩衝部材115の弾性を利用してそれぞれのプレート部材11、12によりパネル基板1が挟持されているため、ある程度の厚み範囲のパネル基板1を同一の治具110にて保持することが可能となるとともに、パネル基板1の保持をより確実なものとすることができる。
また、図12Eに示すように、このような緩衝部材115を樹脂などの断熱材料により形成することで、本圧着工程にてパネル基板1に付加される熱量を、緩衝部材115の断熱機能により遮蔽することができ、パネル基板1に対する熱的な保護を強化することができる。このような断熱機能の観点からは、図12Cに示すように緩衝部材115Aを端子部2の近傍に配置することが有効である。また、図12Dに示すように、パネル基板1の表示領域R2をより広範囲で覆うようにシート状の緩衝部材115Bを配置することも可能である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態にかかる基板搬送用治具120の構成を示す模式図を図13A〜図13Cに示す。なお、本第4実施形態の基板搬送用治具120において、上記第1実施形態及び第3実施形態の基板搬送用治具10、110と同じ構成を有する部材には、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図13A及び図13Bに示すように、基板搬送用治具120は、第2プレート部材112において、パネル基板1の表示領域R2に対応する位置に開口部として基板表面視認部の一例である表示領域視認窓126を形成して、治具120によりパネル基板1を挟んで保持した状態においても、表示領域R2を視認することが可能と構成されている。このように表示領域視認窓126が形成されていることにより、パネル基板1が治具120により保持された状態においても、表示領域R2を視認する検査工程などを行うことができる。
例えば、パネル基板1に対する実装工程においては、図14のフローチャートに示す用に、パネル基板1のそれぞれの端子部2に対する洗浄を行うパネル端子洗浄工程S11と、端子部2の洗浄が行われたパネル基板1に対するTCP4の実装を行うアウターリードボンディング工程S12と、TCP4が実装されたパネル基板1に対して、さらにPCBの実装を行うPCB実装工程S13と、最後にパネル基板1の表示領域R2を点灯させて検査を行うパネル点灯検査工程S14とが行われている。本第4実施形態の治具120のように、表示領域視認窓126を備えさせることで、パネル点灯検査工程S14においても、治具120に保持させた状態でパネル基板1を取り扱うことができ、薄型化されたパネル基板1の破損を防止しながらその取り扱い性を良好なものとすることができる。なお、このような表示領域視認窓126が開口部として形成されるような場合に代えて、外部より視認可能に透明部材が配置されるような場合であってもよい。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態にかかる基板搬送用治具130の構成を示す模式図を図15A〜図15Dに示す。なお、本第5実施形態の基板搬送用治具130において、上記それぞれの実施形態の基板搬送用治具と同じ構成を有する部材には、同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図15Aに示すように、基板搬送用治具130においては、第1プレート部材131におけるパネル基板1が載置される面に、載置された状態のパネル基板1を吸着保持するための吸着孔135が形成されている。このような吸着孔135が形成されていることにより、パネル基板1をより確実に保持することができる。特に、第1プレート部材131に載置された状態のパネル基板1を位置決めした状態で確実に吸着保持した後、第2プレート部材132によりパネル基板1を挟んで保持することで、パネル基板1の保持動作の際にパネル基板1の保持位置に位置ズレが生じることを確実に防止することができる。従って、大小様々な大きさのパネル基板1を、同じ治具130にて確実に保持することができ、治具130の汎用性を高めることができる。
また、図15Bに示すように、第1プレート部材131Aに冷却エア通過用の複数の溝136を形成し、溝136内に冷却エア吹出孔137を形成するような構成を採用することもできる。このように冷却エア通過用の溝136を形成することにより、本圧着時に熱が付加されるような場合に、パネル基板1を確実に冷却することができ、熱的な損傷からパネル基板1を保護することができる。なお、このような溝136は、治具130の搬送方向に直交する方向沿い(図15B参照)あるいは搬送方向沿い(図15C参照)のいずれの方向に形成されるような場合であってもよい。
また、このような吸着保持を実現するための真空圧力やパネル基板1の冷却を実現するための冷却エアは、部品実装ラインのそれぞれの装置において、エア供給接続部138を備えさせて、治具130の接続部139にエア供給接続部138を接続することで、治具130の外部より真空圧力や冷却エアの供給を行うことができる。なお、図2の部品実装ライン100においては、このようなエア供給接続部138を図示している。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態にかかる基板搬送用治具140の構成を示す模式図を図16A〜図16Dに示す。
図16A〜図16Dに示すように、本第6実施形態の基板搬送用治具140は、第1プレート部材141と第2プレート部材142をその一端で係合させた状態で回動させるヒンジ部149を備えている開閉式の構造を有している。このようなヒンジ部149が用いられた開閉式の構造が採用されていることにより、パネル基板1の保持、保持解除の動作を簡単なものとすることができる。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態にかかる基板搬送用治具150の構成を示す模式図を図17A〜図17Dに示す。
図17A〜図17Dに示すように、本第7実施形態の基板搬送用治具150は、3辺の端子部102を備えるパネル基板101に保持するための治具であり、それぞれのプレート部材151、152におけるプレート端部151a、152aよりも外側に、各々の端子部102が位置されるようにパネル基板101が配置された状態にて、パネル基板101を挟んで保持することが可能となっている。従って、基板搬送用治具150を用いることで、3辺の端子部102に部品を実装するようなパネル基板101に対しても、その損傷を防止しながら部品実装を行うことができる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態にかかる基板搬送用治具160の構成を示す模式図を図18A〜図18Dに示す。
図18Bに示すように、パネル基板1の端子部2に実装されるTCP4は、柔軟性を有するフィルム状の材料により形成されているため、TCP4が仮圧着された状態、あるいは実装された状態において、その端部が下方に向けて垂れ下がってしまう。このようなTCP4の垂れ下がりを防止するのが本第8実施形態の基板搬送用治具160である。
具体的には、図18A及び図18Cに示すように、基板搬送用治具160は、第1プレート部材1の外周端部に、線状部材(例えばワイヤフレーム)により形成された垂れ防止部材165を備えている。垂れ防止部材165は、第1プレート部材11のプレート端部11aの外側に配置されたパネル基板1のそれぞれの端子部2のさらに外周を周回するように配置されており、それぞれの端子部2に実装されたTCP4の外側端部近傍を、その下方側より支持する機能を有している。
このような垂れ防止部材165が設けられていることにより、図18Cに示すように、TCP4を略水平な状態で支持することができ、TCP4の垂れ下がりによる仮圧着不良等が生じることを未然に防止することができる。さらに図18Dに示すように、TCP4を略水平な状態に保ちながら熱圧着ヘッド41等による本圧着を行うことができ、確実かつ高精度な実装を行うことができる。
なお、図18Aに示すように、垂れ防止部材165によるTCP4の支持位置を調整するためのサイズ調整部166を設けることで、様々な大きさのTCP等の部品の支持に対応することができる。例えば、図14のフローチャートにて説明したように、パネル基板実装工程においては、アウターリードボンディング工程S12が実施された後、パネル基板1の端子部2に実装されたそれぞれのTCP4に対して、ACFシート3を介してPCB5を実装するPCB実装工程S13が行われる。このPCB5は、図19A〜図19Cに示すように、パネル基板1の端子部2に実装された状態のそれぞれのTCP4における外周端部に形成された電極を互いに接続するように、ACFシート3を介して実装されるものである。しなしながら、図19Bに示すように、TCP4は柔軟な材料により形成されているため、そのままPCB5が実装されるとTCP4及びPCB5が垂れ下がった状態となってしまう。そこで、サイズ調整部166を備える垂れ防止部材165を用いて、垂れ防止部材165によりPCB5を支持するように調整することで、垂れ下がりを防止して、TCP4及びPCB5を略水平な状態で支持することができる。ここでは、垂れ防止部材165を調整し、TCP4及びPCB5を1つの支持部により略水平な状態で支持するとしたが、図19Aに示すように、垂れ防止部材165に別の支持部165Aを備えさせて、TCP4とPCB5とを別々の支持部により支持させるようにしてもよい。このようにすることで、PCB実装工程においてより精度良くTCPとPCBのそれぞれの部品の垂れ下がりを防止することができる。なお、PCB実装工程はアウターリードボンディング工程と類似した工程となっており、図20のフローチャートに示すように、ACF貼り付け工程S21、PCB仮圧着工程S22、圧着ヘッド168及びバックアップツール169を用いた長辺側本圧着工程S23及び短辺側本圧着工程S24が順次行われることにより、PCBの実装が行われる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態として、上記様々な形態の基板搬送用治具を複数枚、一括して収納するマガジン及びその収容形態について説明する。
まず、図21Bに示すような部品実装ライン100等の搬入される前の状態のパネル基板1を保持する治具10は、図21A及び図21Dに示すように、その第1プレート部材11の両端部を支持させた状態で搬入用マガジン170内に複数枚収納させることができる。同様に、図21Cに示すようなアウターリードボンディング工程が行われてTCP4が実装された状態の治具10は、図21Eに示すように、その第1プレート部材11の両端部を支持させた状態で搬出用マガジン171内に複数枚収納させることができる。このように搬入用マガジン170及び搬出用マガジン171内にパネル基板1が収納された状態においても、パネル基板1とマガジン170、171との直接的な接触が防止されて、治具10により保護された状態とされているため、薄型化されたパネル基板1の搬送における取り扱い性を向上させることができる。特に、図14のフローチャートに示すようなそれぞれの工程間の搬送に、このようなマガジンを用いることで、より効果的に薄型化されたパネル基板1の搬送を行うことができる。
また、図22Aに示すように、上記第8実施形態の基板搬送用治具160が備える垂れ防止部材165の一部を、TCP4の外周端位置よりも外側に突出させてガード部167を形成することで、図22Bに示すように、搬出用マガジン171内にそれぞれの治具160が収納されても、TCP4がマガジン171の内壁に干渉することを確実に防止することでき、薄型化されたパネル基板1をさらに確実に保護することができる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の第1実施形態の基板搬送用治具の模式分解図 第1実施形態の基板搬送用治具の模式図(未処理状態) 第1実施形態の基板搬送用治具の模式図(ACF貼付状態) 第1実施形態の基板搬送用治具の模式図(TCP実装状態) 第1実施形態の部品実装ラインの模式構成図 第1実施形態の部品実装ラインが備える基板搬送装置の模式構成図 第1実施形態の基板搬送装置の変形例を示す模式構成図 図2の部品実装ラインの模式側面図 図5の部品実装ラインの模式平面図 アウターリードボンディング工程の手順を示すフローチャート 本発明の第2実施形態の部品実装ラインの模式構成図 第2実施形態の部品実装ラインが備える基板搬送装置の模式構成図 図8の部品実装ラインの模式側面図 図10の部品実装ラインの模式平面図 本発明の第3実施形態にかかる基板搬送用治具の模式構成図 第3実施形態の治具の模式分解図 第3実施形態の変形例にかかる緩衝部材の模式図 第3実施形態の変形例にかかる緩衝部材の模式図 第3実施形態の治具の模式断面図 本発明の第4実施形態にかかる基板搬送用治具の模式分解図 第4実施形態の治具の模式構成図 第4実施形態の治具の模式断面図 パネル基板実装工程の手順を示すフローチャート 本発明の第5実施形態にかかる基板搬送用治具の模式分解図 第5実施形態の変形例にかかる治具の模式分解図 第5実施形態の変形例にかかる治具の模式分解図 第5実施形態の治具の模式断面図 本発明の第6実施形態にかかる基板搬送用治具の模式構成図 第6実施形態の治具の模式分解図 第6実施形態の治具の模式断面図(開放状態) 第6実施形態の治具の模式断面図(閉止状態) 本発明の第7実施形態にかかる基板搬送用治具の模式構成図 第7実施形態の治具の模式分解図 第7実施形態の治具の模式平面図 第7実施形態の治具の模式断面図 本発明の第8実施形態にかかる基板搬送用治具の模式構成図 第8実施形態の比較例にかかる治具の模式側面図 第8実施形態の治具の模式側面図 第8実施形態の治具の模式側面図 第8実施形態の治具の模式構成図(PCB実装工程) 第8実施形態の比較例にかかる治具の模式断面図(PCB実装工程) 第8実施形態の治具の模式断面図(PCB実装工程) PCB実装工程の手順を示すフローチャート 本発明の第9実施形態にかかる搬入用マガジンの模式外観図 第9実施形態のマガジンに収納されるTCP実装前の治具の模式図 第9実施形態のマガジンに収納されるTCP実装後の治具の模式図 第9実施形態の搬入用マガジンの模式図 第9実施形態の搬出用マガジンの模式図 第9実施形態のガード部を備えた治具の模式図 図22Aの治具がマガジンに収納された状態を示す模式図 従来の部品実装ラインの模式構成図
符号の説明
1 パネル基板
1a バーコード
2 端子部
2a 端子電極
3 ACFシート
4 TCP
5 PCB
10 基板搬送用治具
11 第1プレート部材
11a プレート端部
12 第2プレート部材
12a プレート端部
13 ロック部
14 バーコード認識窓
19 制御装置
20 ACF貼付装置
30 部品仮圧着装置
40 長辺側本圧着装置
50 短辺側本圧着装置
60 基板搬送装置
100 部品実装ライン
R1 部品実装領域
R2 表示領域

Claims (3)

  1. 基板の縁部に配置された部品実装領域をそのプレート端部より外側に位置させた状態にて上記基板が載置される第1プレート部材と、
    上記部品実装領域をそのプレート端部より外側に位置させた状態にて、上記第1プレート部材との間で上記基板を挟むように配置される第2プレート部材と、
    上記第1及び第2プレート部材を互いに固定して、上記それぞれのプレート部材により上記基板が挟まれた状態を解除可能に保持する固定部と
    上記第2プレート部材における上記基板との接触面に、上記第2プレート部材及び上記基板よりも柔軟な材料により形成された保護部材と、
    上記第1プレート部材と上記第2プレート部材とを一端で互いに係合させた状態で回動可能とさせるヒンジ部とを備えることを特徴とする基板搬送用治具。
  2. 上記第1プレート部材に固定され、上記第1プレート部材に載置された上記基板の外側において、上記基板の部品実装領域に配置された部品の端部を支持する垂れ防止部材をさらに備える、請求項1に記載の基板搬送用治具。
  3. 基板の縁部に配置された部品実装領域に部品を実装する部品実装方法において、
    ヒンジ部を介して一端で互いに係合された2枚のプレート部材の間に上記基板を配置し、その後、上記ヒンジ部を介して上記2枚のプレート部材を回動させて閉止して、上記基板の上記部品実装領域がそれぞれのプレート端部より外側に位置され、かつ上記部品実装領域が配置された側の上記基板の表面と上記プレート部材とが、当該プレート部材及び上記基板よりも柔軟な材料により形成された保護部材を介して接触された状態で、上記2枚のプレート部材により上記基板を挟んで保持させ
    上記基板を保持させた状態にて、上記それぞれのプレート部材と上記基板を一体的に搬送して、上記部品実装領域を部品実装処理位置へ位置決めし、
    その後、上記2枚のプレート部材の上記プレート端部より外側に位置された上記部品実装領域に対して、上記部品の実装処理を実施し、
    その後、上記ヒンジ部を介して上記2枚のプレート部材を回動させて開放して、上記基板の保持を解除することを特徴とする部品実装方法。
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