JP4768975B2 - GaN結晶およびGaN結晶基板の製造方法 - Google Patents

GaN結晶およびGaN結晶基板の製造方法 Download PDF

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本発明は、GaN結晶およびGaN結晶基板の製造方法、それにより得られるGaN結晶およびGaN結晶基板、それらを用いた半導体装置に関する。
窒化ガリウム(GaN)は、緑や青色、紫外光を発光する半導体素子の材料として注目されている。青色レーザーダイオード(LD)は、高密度光ディスクやディスプレイに応用され、また青色発光ダイオード(LED)はディスプレイや照明などに応用される。また、紫外線LDはバイオテクノロジーなどへの応用が期待され、紫外線LEDは蛍光灯の紫外線源として期待されている。
LDやLED用のGaN結晶は、通常、サファイア基板上に、気相エピタキシャル成長法を用いてGaN結晶をヘテロエピタキシャル成長させることによって形成されている。この方法で得られるGaN結晶の転位密度は、通常、108cm-2〜109cm-2であり、得られる結晶の品質に問題がある。この問題を解決する方法として、例えば、ELOG(Epitaxial lateral overgrowth)法が開発されている。この方法によれば、転位密度を105cm-2〜106cm-2程度まで下げることができる。しかし、この方法は、工程が複雑であるという問題がある。
一方、気相エピタキシャル成長ではなく、液相で結晶成長を行う方法も検討されている。しかしながら、GaN結晶の融点における窒素の平衡蒸気圧は1万atm以上であるため、GaN結晶を液相で成長させるためには、1200℃で8000atmという過酷な条件が必要であった。この問題を解決するために、Naフラックスを用いる方法が開発されている。この方法によれば、比較的穏やかな条件でGaN結晶が得られる。さらに、アンモニアを含む窒素ガス雰囲気下においてGaとNaとの混合物を加圧加熱して溶融させ、この融液を用いて96時間の育成時間で、最大結晶サイズが1.2mm程度の単結晶が得られている(例えば、特許文献1参照)。
また、サファイア基板上に有機金属気相成長(MOCVD:Metalorganic Chemical Vapor Deposition)法によってGaN結晶層を成膜したのち、液相成長(LPE:Liquid Phase Epitaxy)法によって単結晶を成長させる方法も報告されている。
しかしながら、これらの従来の方法では、高品質のGaN結晶を穏やかな条件で製造することができなかった。
特開2002−293696号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高品質のGaN結晶若しくはGaN結晶基板を穏やかな条件で製造することが可能なGaN結晶およびGaN結晶基板の製造方法、それにより得られるGaN結晶およびGaN結晶基板、それらを用いた半導体装置の提供を、その目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のGaN結晶の製造方法は、窒素含有ガス雰囲気下、ガリウムおよびナトリウムの混合融解液において、ガリウムと窒素とを反応させてGaN結晶を生成させるGaN結晶の製造方法であって、前記反応は、大気圧を超える加圧条件下で行われ、その加圧条件の一部若しくは全部における圧力P1(atm(×1.013×105Pa))が、下記条件式(I)の条件を満たす製造方法である。
P≦P1<(P+45) (I)
前記式(I)において、P(atm(×1.013×105Pa))は、前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶が生成する最低圧力である。
本発明者等は、品質が良いGaN結晶を穏やかな条件で製造するために、Naフラックス法を中心に一連の研究を重ねた。その過程において、Naフラックス中における窒素とガリウムとの関係について詳しく考察した。
すなわち、Naフラックスを用いたGaN結晶の液相成長において、雰囲気中の窒素がイオン化(ラジカル化)し、それがGa/Na融解液中に溶解して反応して、GaNの溶液状態が形成される。Ga/Na融解液中への窒素溶解量は、窒素雰囲気圧力に依存している。また、Ga/Na融解液中へのGaN結晶の溶解度は、融解液温度に依存する。窒素雰囲気から溶解した窒素が融解液中のGaと反応してGaN結晶となり、Ga/Na融解液中に溶解し、過飽和となれば、GaN結晶が析出する。これらを考慮すると、Ga/Na融解液の温度と窒素雰囲気圧力をパラメータにして、各Ga/Na融解液の温度に対して、GaN結晶が析出しはじめる窒素雰囲気の閾値圧力(GaN結晶核が生成し、GaN結晶核が消滅することなく存在できる最低圧力(混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶が生成する最低圧力))を求めることが、安定に良質の結晶を育成するために必要であるという着想を得た。この着想に従い、さらに研究を重ねたところ、前記式(I)の条件の加圧圧力P1(atm(×1.013×105Pa))であれば、高品質のGaN結晶を、低圧低温の穏やかな条件で製造できることを見出し、本発明に至った。なお、本発明では、GaN結晶生成において、その一部若しくは全部において、前記条件式(I)で表される条件であればよく、すなわち、得られるGaN結晶は、その一部若しくは全部が前記条件式(I)の条件で製造されたものである。また、本発明において、圧力は、窒素分圧のことをいう。
本発明のGaN結晶の製造方法によれば、従来よりも低圧低温の穏やかな条件で高品質のGaN結晶およびGaN結晶基板を製造することができ、かつそれにより得られるGaN結晶およびGaN結晶基板を用いた高品質の半導体装置を製造できる。
本発明のGaN結晶の製造方法において、前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))が、前記条件式(I)に代えて下記条件式(II)の条件を満たすことが好ましい。
P≦P1≦(P+30) (II)
前記式(II)において、P(atm(×1.013×105Pa))は前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶発生の最低圧力である。この条件によれば、さらに高品質のGaN結晶をより穏やかな条件で製造できる。
本発明のGaN結晶の製造方法において、前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))が、前記条件式(I)に代えて下記条件式(III)の条件を満たすことが好ましい。
P≦P1≦(P+15) (III)
前記式(III)において、P(atm(×1.013×105Pa))は前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶発生の最低圧力である。この条件によれば、さらに高品質のGaN結晶をより穏やかな条件で製造できる。
本発明のGaN結晶の製造方法において、前記混合融解液の温度T(℃)は、例えば、600℃〜1000℃の範囲であり、好ましくは800℃〜950℃の範囲である。前記混合融解液の温度を800℃以上とすることで、融解液中のGaN結晶の溶解度をより大きくすることができるため、単位時間あたりのGaN結晶の析出量をより増加させることができる。この場合、前記混合溶解液の各温度T(℃)に対する前記GaN結晶発生の最低圧力P(atm(×1.013×105Pa))が、下記の表に示す値である。
混合融解液温度T GaN結晶発生最低圧力P
(℃) (atm(×1.013×10 5 Pa))
600 50
700 5
750 5
800 10
850 15
880 25
900 40
950 70
以上のように、条件式(I)、望ましくは条件式(II)、さらに望ましくは条件式(III)の圧力範囲で育成されたGaN結晶は、不純物が少なく透明であり、高品質な結晶である。そのため、育成するGaN結晶の少なくとも一部分の層に、条件式(I)、望ましくは条件式(II)、さらに望ましくは条件式(III)で成長したGaN層を含むことが好ましい。成長初期状態や中間状態に、高品質なGaN層を形成することで、シード結晶上に低転位なGaN層を形成できるため、その後、転位密度のさらに低いGaN結晶を育成できる。成長後期状態に、高品質なGaN層を形成することで、デバイス形成を行う表面の転位密度が低く、高品質なGaN層となる基板が得られ、デバイス性能を向上させることができる。
また、前記GaN結晶発生最低圧力P(atm(×1.013×105Pa))は、Ga/Na融解液に、Na以外のアルカリ金属やアルカリ土類金属を添加したときにも、利用可能である。この場合の添加物の割合は、前記混合融解液全体に対し、1mol%以下が好ましく、より好ましくは0.1mol%以下である。例えば、下記に示すように、Naは、その純度に応じて、例えばCa、K等を微量に含むが、このようなNaを用いたGa/Na融解液であってもよい。下記に、Naの純度に応じたその他の成分の割合の例を示す。
(1)Na純度99.97%の場合
K:25ppm、Ca:4ppm、Fe:1ppm、Cl:1.5ppm
(2)Na純度99.5%の場合
K:100ppm、Ca:10ppm
(3)Na純度99.0%の場合
K:3000ppm、Ca:300ppm
本発明のGaN結晶の製造方法において、前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))を一定にして混合融解液の温度T(℃)を、段階的または連続的に変化させることが好ましく、段階的または連続的に増加させることがより好ましい。このように、一定の圧力条件下で、前記混合融解液の温度T(℃)を変化させることにより、成長レートを制御できる。その結果、欠陥発生や不純物混入を低減できる条件で融解液中にGaN結晶を育成でき、より透明なGaN結晶が得られる。また、各圧力P1(atm(×1.013×105Pa))における、前記混合融解液の温度T(℃)を変化させる範囲は、例えば、下記表に示す範囲である。
加圧条件下の圧力P1 混合融解液温度T
(atm(×1.013×10 5 Pa)) (℃)
20 700〜850
30 700〜900
40 700〜930
前記温度を段階的に変化させる場合、2段階に変化させても、それ以上の段階に変化させてもよい。前記温度を連続的に変化させる場合、前記温度T(℃)は、例えば、0.1℃/時間〜10℃/時間で変化させることが好ましく、より好ましくは0.5℃/時間〜5℃/時間である。
また、本発明のGaN結晶の製造方法において、前記混合融解液の温度T(℃)を一定にして、前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))を、段階的または連続的に変化させることが好ましく、段階的または連続的に減少させることがより好ましい。このように、一定の温度条件下で、前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))を変化させることで、成長レートを制御できる。その結果、欠陥発生や不純物混入を低減できる条件で融解液中にGaN結晶を育成でき、より透明なGaN結晶が得られるからである。この場合、前記加圧条件下の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))は、例えば、下記条件式(III)に示す範囲である。
P≦P1≦(P+15) (III)
前記式(III)において、P(atm(×1.013×105Pa))は前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶発生の最低圧力である。
また、前記圧力P1(atm(×1.013×105Pa))を段階的に変化させる場合、2段階に変化させても、それ以上の段階に変化させてもよい。連続的に変化させる場合、前記圧力P1(atm(×1.013×105Pa))は、例えば、0.01atm(×1.013×105Pa)/時間〜1atm(×1.013×105Pa)/時間で変化させることが好ましく、より好ましくは0.05atm(×1.013×105Pa)/時間〜0.3atm(×1.013×105Pa)/時間である。
本発明のGaN結晶の製造方法において、成長レートを制御することが好ましい。成長レートを制御することで、成長時の不純物混入や欠陥発生を低減でき、その結果、欠陥発生や不純物混入を低減できる条件でGaN結晶を育成できるため、より透明なGaN結晶が得られるからである。前記成長レートは、例えば、1μm/時間〜50μm/時間であり、好ましくは1μm/時間〜25μm/時間である。なお、成長レートは、例えば、攪拌状態やフラックス成分、坩堝の形状、雰囲気ガスとの接触面積などにより変化するものである。例えば、大きな成長レートを得るために、攪拌よる窒素の溶解促進、Na−Caなど窒素溶解度の大きな混合フラックス、窒素雰囲気ガスとの接触面積の拡大等を行うことが好ましい。また、シード結晶の大きさに対するNa/Ga融液の量を変化させることによっても、成長レートを変化でき、例えば、Na/Ga融液の量を多くすることで成長レートを増大することができる。
本発明のGaN結晶の製造方法において、前記GaN結晶の成長レートを、段階的、または連続的に減少させることが好ましい。前記成長レートは、例えば、育成圧力を低減することで融解液中への窒素溶解度を減少させる方法や、育成温度を上昇させることで、融解液のGaNの溶解度を増加させる方法により、減少させることができる。前記成長レートは、例えば、最小値が1μm/時間〜100μm/時間、最大値が20μm/時間〜500μm/時間であり、好ましくは最小値が1μm/時間〜70μm/時間、最大値が20μm/時間〜300μm/時間であり、より好ましくは最小値が1μm/時間〜50μm/時間、最大値が20μm/時間〜100μm/時間である。前記成長レートを減少させる割合(最小値/最大値)は、例えば、1%〜99%であり、好ましくは20%〜90%であり、より好ましくは30%〜80%である。
本発明の前記混合融解液において、前記ガリウムと前記ナトリウムとの合計に対する前記ガリウムのモル比率(Ga/(Ga+Na))は、例えば、0.07〜0.47の範囲であり、好ましくは0.17〜0.37の範囲である。前記モル比が、0.07以上であれば、より大きなGaN結晶が得られるようになり、0.47以下であれば、GaN結晶の収率が良くなる。
本発明のGaN結晶は、前記本発明のGaN単結晶の製造方法により得られるものである。
つぎに、本発明のGaN結晶基板の製造方法は、下記の組成式で表されるIII族元素窒素化合物の種結晶を準備し、これを前記混合融解液中に入れ、前記種結晶の表面において、前記本発明の製造方法によりGaN結晶層を成長させる工程を含むことが好ましい。
組成式 AluGavIn1-u-v
前記組成式において、uおよびvは、0≦u≦1、0≦v≦1、u+v≦1の関係を満たす。この方法によれば、さらに高品質のGaN結晶基板を穏やかな条件で製造できる。
本発明のGaN結晶基板の製造方法における、前記GaN結晶を成長させる工程において、前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))が、下記条件式(IV)を満たすことにより、前記混合融解液を未飽和の状態とし、その後、下記条件式(I)〜(III)のいずれかの条件を満たすように前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))を上昇させて前記混合融解液を未飽和の状態から過飽和の状態に移行させ、前記混合融解液を過飽和の状態とすることが好ましい。
P≦P1<(P+45) (I)
P≦P1≦(P+30) (II)
P≦P1≦(P+15) (III)
P1<P (IV)
前記式(I)〜(IV)において、P(atm(×1.013×105Pa))は、前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶が生成する最低圧力である。
また、前記未飽和の混合融解液により前記種結晶の表面の少なくとも一部分を溶解させ、その後、前記種結晶上に高欠陥層を形成する工程を含み、前記高欠陥層の欠陥密度が、前記種結晶およびGaN結晶層の欠陥密度よりも大きいことが好ましい。前記欠陥密度とは、GaN結晶中のGaやNの欠陥、および酸素、フラックス成分、坩堝材料ならびに耐圧容器等から発生する不純物の混入量を意味する。前記欠陥は、例えば、SIMSなどの不純物分析や、フォトルミネッセンス評価などによる光学評価により測定できる。
本発明のGaN結晶基板の製造方法おいて、前記欠陥密度は、転位密度を含むことが好ましい。前記転位密度は、刃状転位および螺旋転位の少なくとも一方の転位密度であることが好ましい。また、前記高欠陥層の転位密度が、前記種結晶およびGaN結晶層の転位密度よりも、100倍以上大きいことが好ましく、前記転位密度の相違は、より好ましくは100倍〜1000倍である。前記高欠陥層の転位密度は、108cm-2以上であることが好ましく、より好ましくは108cm-2〜1010cm-2の範囲である。前記GaN結晶層の転位密度は、0を超え106cm-2以下であることが好ましく、より好ましくは102cm-2〜106cm-2の範囲であり、さらに好ましくは102cm-2〜105cm-2の範囲である。
本発明のGaN結晶基板の製造方法おいて、前記種結晶が層として保持基板上に形成され、この保持基板を前記混合融解液中に入れることが好ましい。前記保持基板は、表面が(111)面であるGaAs基板、表面が(111)面であるSi基板、表面が(0001)面であるサファイア基板、または表面が(0001)面であるSiC基板であることが好ましい。この中で、特に好ましいのは、表面が(0001)面であるサファイア基板である。
本発明の製造方法においてGaNの単結晶を成長させることが好ましい。単結晶は、高品質だからである。
本発明のGaN結晶基板は、前記本発明のGaN結晶基板の製造方法により得られるものである。
本発明のGaN結晶基板において、前記GaN結晶の種結晶側の可視光領域における吸収係数(K1)と、前記GaN結晶の露出表面側の可視光領域における吸収係数(K2)とが、K1>K2の関係であることが好ましい。例えば、GaN結晶基板表面上に光デバイスを形成する場合、基板中の不純物や欠陥が少ないことが望まれているからである。吸収係数(K2)は、0を超え100/cm以下であることが好ましく、より好ましくは0を超え10/cm以下であり、さらに好ましくは0を超え5/cm以下の範囲である。前記吸収係数は、例えば、分光光度計等を使用して各波長の透過率を測定し、その透過率と測定したサンプルの厚みとを用いて求めることができる。
なお、前記GaN結晶の種結晶側とは、種結晶から成長しはじめるGaN結晶領域であって、種結晶隣接面から、例えば、厚み10μm〜500μm程度の領域のことを意味し、前記GaN結晶の露出表面側とは、得られたGaN結晶の自然成長面(例えばC面)から、例えば、厚み10μm〜500μmの領域を意味する。
本発明のGaN結晶基板において、前記GaN結晶の種結晶側の欠陥量(N1)と、前記GaN結晶の露出表面側の欠陥量(N2)とが、N1>N2の関係であることが好ましい。例えば、GaN結晶基板表面上に光デバイスを形成する場合、基板中の不純物や欠陥が少ないことが望まれているからである。前記欠陥量とは、GaN結晶中のGaやNの欠陥、および酸素、フラックス成分、坩堝材料ならびに耐圧容器等から発生する不純物の混入量を意味する。前記欠陥量は、例えば、SIMSなどの不純物分析や、フォトルミネッセンス評価などによる光学評価により測定できる。
前記GaN結晶の種結晶側の欠陥量(N1)は、例えば、1ppm〜10000ppmであり、好ましくは1ppm〜1000ppmである。前記GaN結晶の露出表面側の欠陥量(N2)は、例えば、0.001ppm〜10ppmであり、好ましくは0.001ppm〜1ppmであり、より好ましくは0.001ppm〜0.5ppmである。
つぎに、本発明の半導体装置の製造方法は、基板上に半導体素子を形成する半導体装置の製造方法であって、前記基板を、前記本発明の製造方法によって製造する方法である。この製造方法において、基板上に形成する半導体素子は、レーザーダイオード、発光ダイオードおよび電界効果トランジスタのいずれかが好ましい。
以下に、本発明のGaN結晶の製造方法の一例を示す。
図1に、本発明の製造方法に使用する装置の一例を示す。図示のように、この装置は、原料ガスタンク11、圧力調整器12、電気炉14および耐圧耐熱容器13から構成されている。原料ガスタンク11には、窒素含有ガスが充填されている。本発明において、窒素含有ガスの種類は特に制限されず、例えば、窒素ガス、アンモニアガス、前記両者の混合ガスなどが使用できる。窒素含有ガスには、窒素以外の成分を含有させてもよい。原料ガスタンク11は、パイプで耐圧耐熱容器13と連結しており、その途中に圧力調整器12が配置されている。圧力調整器12より、原料ガスタンク11では、例えば、100atm〜150atm(100×1.013×105Pa〜150×1.013×105Pa)のガス圧であった窒素含有ガスを、100atm(100×1.013×105Pa)以下のガス圧に調節して耐圧耐熱容器13中に供給できる。なお、同図において16はリーク用バルブである。耐圧耐熱容器13は、例えば、ステンレス容器等が使用される。耐圧耐熱容器13は、電気炉14内に配置され、これにより加熱される。耐圧耐熱容器13内には、坩堝15が配置され、この中に、ガリウムおよびナトリウムが配置される。なお、本発明において、ガリウムおよびナトリウムに加え、その他の成分を配置することもでき、例えば、MgやCaなどのドーピング用の不純物を加えてもよい。坩堝15の種類は、特に制限されず、例えば、BN坩堝、アルミナ坩堝などが使用できる。さらに、微量であれば、ナトリウム金属以外のアルカリ金属(LiやKなど)を含有していてもよい。
この装置を用いたGaN単結晶の製造は、例えば、つぎのようにして実施できる。まず、グローブボックスの中で、ナトリウムとガリウムを秤量して坩堝15内に入れ、この坩堝15を耐圧耐熱容器13内にセットする。そして、原料ガスタンク11から、前記耐圧耐熱容器13内に窒素含有ガスを供給する。この際、圧力調整器12により所定の圧力に調節する。そして、電気炉14によって耐圧耐熱容器13内を加熱する。すると、坩堝15内では、ガリウムとナトリウムとの混合融解液が生じ、ここに窒素が溶け込んでガリウムと反応し、GaN結晶が発生する。結晶の育成時間は、特に制限されないが、例えば、10時間〜200時間である。そして、育成が終了したら、ガスの供給を停止すると共に、温度を室温まで下げ、坩堝からGaN結晶を取り出す。
なお、坩堝の中に、予め、種結晶のとなるGaN結晶を入れてGaNの製造をしても良い。前述のように、前記種結晶としては、基板の上にGaN結晶層が形成されたものが好ましい。なお、本発明に使用する基板(テンプレート)の一例を図3に示す。図示のように、このテンプレートは、基板31の上にGaN結晶薄膜層32が形成したものである。
つぎに、本発明の実施例について説明する。
図1の装置を用い、種々の温度条件および圧力条件でGaN結晶を製造した。すなわち、まず、窒素置換されたグローブボックス内で、ナトリウム1gとガリウム0.88g(モル比率:Ga/(Ga+Na)=27%)を秤量し、BN坩堝15内に入れた。Gaは、純度99.9999%(シックスナイン)以上のものを用いた。Naは、精製したNaを用いた。この坩堝15を、ステンレス製耐圧耐熱容器13内に配置し、電気炉14内にセットした。雰囲気圧力と育成温度は圧力調整器12と電気炉14により調整した。そして、室温から育成温度まで1時間で温度を上昇させ、96時間育成温度で保持し、1時間で室温まで温度降下させた。なお、育成温度は、600℃〜900℃の範囲とした。そして、結晶の生成は、BN坩堝側壁に生成される不均一核の発生有無を観測することで判断した。この結果を温度と圧力の条件でプロットし、図2および図8のグラフを得た。図2において、下の曲線が、GaN結晶の発生の最低圧力を示す曲線である。
図2および図8(A)のグラフに示すように、600℃では50atm(50×1.013×105Pa)以上、650℃では15atm(15×1.013×105Pa)以上、700℃では5atm(5×1.013×105Pa)以上、750℃では5atm(5×1.013×105Pa)以上、800℃では10atm(10×1.013×105Pa)以上、850℃では15atm(15×1.013×105Pa)以上、880℃では25atm(25×1.013×105Pa)以上、900℃では40atm(40×1.013×105Pa)以上、950℃では70atm(70×1.013×105Pa)以上で不均一核結晶の発生が観測された。
つぎに、図3に示すテンプレートを準備した。このテンプレートは、つぎのようにして作製した。サファイア(Al23単結晶)基板31上に、MOCVD法によってGaN結晶薄膜層32を形成した。具体的には、基板温度が1020℃〜1100℃になるようにサファイア基板を加熱したのち、トリメチルガリウム(TMG)とNH3とを基板上に供給することによって、GaN結晶薄膜層32を成膜した。
つぎに、坩堝15内に、NaとGaとテンプレートとを同時にセットし、種々の温度と圧力で96時間の育成を行った。この育成条件は、テンプレートを使用した以外は、前記の育成条件と同じである。
その結果、本発明の範囲である800℃/40atm(40×1.013×105Pa)では、核発生がなく、テンプレート上に厚み1mm以上の大きなGaN結晶が形成できた。しかしながら、800℃/60atm(60×1.013×105Pa)では、多くの核発生が観測され、GaN結晶の品質が悪かった。
本発明の範囲である850℃/50atm(50×1.013×105Pa)では、核発生がなく、テンプレート上に厚み1mm以上の大きなGaN単結晶が形成できた。しかしながら、750℃/50atm(50×1.013×105Pa)では、核発生によりGaN雑晶が0.5g形成され、テンプレート上には0.1mm以下の薄膜しかできなかった。よって、同じ圧力でも、温度条件をより高温にすることで、融解液中への窒素溶解量およびGaNが大きくなり、そのため、得られる結晶もより厚膜となった。また、本発明の範囲である750℃/20atm(20×1.013×105Pa)においても、核発生がなく、テンプレート上に厚み0.3mmのGaN単結晶が形成できた。
つぎに、図1の装置を用い、種々の温度条件および圧力条件でGaN結晶を製造した。まず、窒素置換されたグローブボックス内で、ナトリウム10gとガリウム8.8g(モル比率:Ga/(Ga+Na)=27%)とを秤量し、アルミナ坩堝15内に入れた。前記アルミナ坩堝15は、内径25mmのものを使用した。Gaは、純度99.9999%(シックスナイン)以上のものを用いた。Naは、純度99.9%のものを用いた。なお、前記テンプレートは、サファイア基板上に、厚み10μmのノンドープGaN膜を形成したもの(大きさ15mm)を使用した。この坩堝15を、ステンレス製耐圧耐熱容器13内に配置し、電気炉14内にセットして、圧力調整器12で内部の雰囲気圧力を調整し、電気炉14で育成温度を調整した。
そして、坩堝15内の温度を室温から880℃まで1時間かけて上昇させた後、雰囲気圧力を34atm(34×1.013×105Pa)とした。その状態で、150時間保持した後、1時間で室温まで降下させた。その結果、厚み1mmの完全透明結晶が得られた。得られた結晶を図4に示す。
得られた結晶について、X線による結晶性評価(2結晶法X線ロッキングカーブの半値全幅)を行った。すなわち、X線源から入射したX線を第1結晶により高度に単色化し、第2結晶である前記半導体層に照射し、前記半導体層から回折されるX線のピークを中心とするFWHM(Full width at half maximum)を求めた。得られた結果を図5に示す。得られた結晶の半値全幅は、49秒であった。なお、前記X線源は、特に制限されないが、例えば、CuKα線等が使用できる。また、前記第1結晶も特に制限されないが、例えば、InP結晶やGe結晶等が使用できる。
つぎに、この実施例では、温度を880℃で一定にし、圧力を変化させた以外は、実施例2と同様にして結晶を成長させ、各育成圧力における成長レートを求めた。その結果を図6に示す。圧力を25atm(25×1.013×105Pa)未満に設定した場合では、種結晶上にはGaN結晶がほとんど成長しなかった。圧力が25atm(25×1.013×105Pa)〜30atm(30×1.013×105Pa)の範囲では、100μm程度、またはそれ以下の薄膜しか形成できなかった。しかしながら、さらに長時間の育成を行うことで、数100μmの透明なGaN結晶が得られた。34atm(34×1.013×105Pa)に設定した場合、150時間の育成時間(成長時間:120時間)に対して厚み0.7mmのGaN結晶が得られ、成長レートは5.8μm/時間であった。この場合、融解液が過飽和になるまでに、30時間程度の時間を必要とした。さらに圧力を大きくし、40atm(40×1.013×105Pa)に設定した場合、150時間の成長時間に対して厚み1.5mmのGaN結晶が得られ、成長レートは12.5μm/時間であった。なお、シード結晶の大きさに対するNa/Ga融液の量を変化させることによって、成長レートを変化でき、例えば、Na/Ga融液の量を多くすることで成長レートを増大することができる。
(透過率の測定)
実施例3で得られた各圧力におけるGaN結晶について、可視光(530nm)における透過率を測定した。その結果を図7に示す。測定を行うにあたって、前記各圧力で得られたGaN結晶に、C面に平行な面を持つように両面研磨加工した(厚み500μm(ただし、27atm(27×1.013×105Pa)および32atm(32×1.013×105Pa)で育成したものは、厚み300μm))。34atm(34×1.013×105Pa)で成長させたGaN結晶の透過率を1として、相対評価を行った。40atm(40×1.013×105Pa)以上で成長させたGaN結晶では、光の吸収が生じた。その結果、45atm(45×1.013×105Pa)以下であれば、得られる品質に影響はないが、40atm(40×1.013×105Pa)未満であれば、さらに透明で高品質な結晶が得られた。
(フォトスミネッセンス(PL)強度の測定)
つぎに、着色したGaN結晶をHeCdレーザ(325nm)で励起して、フォトルミネッセンス(PL)強度を測定した。その結果、バンド端発光の広がりが観測され、半値幅は、100meV以上であった。透明なGaN結晶を用いて、同様の測定を行ったところ、その半値幅は、50meVであった。酸素などの不純物が結晶中に混入すると、バンド端発光のスペクトルが広がることが分かっており、黒色化の1つの原因として不純物混入が考えられた。したがって、GaN結晶表面の不純物レベルとしては、PL評価においてバンド端発光の半値幅が、50meV以下とすることが好ましいといえる。
(SIMS分析による不純物の測定)
また、黒色GaN結晶の不純物をSIMS(二次イオン質量分析)により分析を行った。その結果、不純物として、Na、Mg、Ca、Li(Na金属中の不純物)、O(雰囲気)、Fe、C(高圧容器や坩堝材料など)などが10ppm以上、多い領域では1000ppm〜10000ppm程度検出された。一方、透明なGaN結晶では、微量のMg、Ca、Fe、Oしか検出されなかった。したがって、MgなどのP型やN型ドーピング材料は別として、GaN結晶表面の不純物レベルとしては、1ppm以下に抑えることが好ましいといえる。
以上のことより、数μm/時間の小さい成長レートでは、不純物の取り込みが少ない条件で成長できるため、欠陥もより低減され、より透明なGaN結晶が得られる。
これらの結果より、閾値圧力P(880℃では25atm(25×1.013×105Pa))に対して、P≦P1≦P+15で示される圧力P1(atm(×1.013×105Pa))の圧力範囲でGaN結晶を成長させた場合、Ga/Na融解液中にGaNが溶解する速度と、GaN結晶が析出する速度とがさらに適切な関係となり、その結果、より透明で高品質な結晶が得られる。また、特に830℃以上の高温で、かつ、P≦P1≦P+15で示される圧力P1(atm(×1.013×105Pa))の圧力範囲でGaN結晶を成長させた場合、より高品質な結晶を得られる。
(融解液中のGaN溶解度および窒素溶解度の測定)
つぎに、Ga/Na融解液の温度を変化させた時の融解液中へのGaN溶解度および窒素圧力を変化させた時の融解液中への窒素溶解度を測定した。その結果を図8および図9に示す。図8(A)は、GaN溶解度を示し、(B)は窒素溶解度を示す。図9は、Ga/Na融解液の温度を変化させた時の融解液中へのGaN溶解度および50atm(50×1.013×105Pa)および40atm(40×1.013×105Pa)における融解液中への窒素溶解度を示す。図9に示すように、850℃、40atm(40×1.013×105Pa)では、Ga/Na融解液に対して窒素溶解度が0.2at.%過飽和の状態、すなわち、GaN過飽和量が0.2mol%であり、また800℃、50atm(50×1.013×105Pa)でも、Ga/Na融解液に対して窒素溶解度が0.2at.%過飽和の状態、すなわち、GaN過飽和量が0.2mol%であり、ほぼ同じ過飽和量であった。窒素を過飽和の状態にすることにより、融解液中のV/III比が高くなり、結晶性が向上した。
また、800℃と850℃とにおけるGa/Na融解液中のGaN溶解度を比較した場合、850℃の方が大きく、830℃以上から急激に大きくなった。また、温度と圧力とを変化させてBN坩堝側壁に生成される不均一核の発生有無の観測した場合(図2参照)においても、830℃以上においては、GaNの溶解度の増加に伴い、急激にGaN結晶発生の最低圧力が増加した。よって、成長温度が830℃以上では急激に溶解度が大きくなるため、ある程度の成長レートで透明な結晶を得られる。一方、950℃以上では、圧力に対する過飽和量の変化が大きくなった。これにより、成長レートの制御が難しくなるため、より安定な結晶育成には、830℃〜950℃の育成範囲で成長させることが好ましいといえる。
これらのことより、図9のグラフを使用して、例えば、各育成条件における融解液中でのGaNの過飽和度(過飽和量)を求めることができ、最適な育成条件を過飽和量の観点で考えることもできるといえる。
過飽和量が0.15at.%以下の育成条件でGaN結晶を育成させた結果、不均一核発生もなく透明な結晶が得られた。
なお、成長レートは、窒素雰囲気と融解液の界面の面積(坩堝の大きさ)や、成長温度や、フラックス成分によって異なるものであり、さらに高温の成長温度で育成した場合や、Na−Ca、Na−Liなどの混合フラックスを用いた場合、窒素やGaNの融解液への溶解度を向上させることができるため、大きな成長レートを得ることが可能である。そのため、適切な成長レートも、育成条件によって変化する。
また、上記GaN結晶発生最低圧力P(atm(×1.013×105Pa))は、Ga/Na融解液へ、アルカリ金属やアルカリ土類金属を添加したときにも、利用可能である。過飽和量の制御は、どのフラックスにも適応できる。
つぎに、本発明のGaN結晶の製造方法のその他の例の製造方法によりGaN結晶を製造した。本実施例では、成長温度を変化させることで成長レートを制御し、より透明なGaN結晶を成長させた。すなわち、まず、20mm角のGaNシード基板をアルミナ坩堝に入れた。つぎに、ナトリウム10gとガリウム8.8g(モル比率:Ga/(Ga+Na)=27%)とを秤量し、前記アルミナ坩堝内に入れた。ハステロイ(登録商標)製耐圧耐熱容器に前記坩堝を設置し、前記容器の内圧力を35atm(35×1.013×105Pa)に設定した。前記容器を温度制御が可能な電気炉内に設置し、育成を開始した。
つぎに、前記容器内の温度を室温から1時間で800℃まで上昇させ、その状態で、100時間GaN結晶を成長させた。ついで、育成温度を880℃まで10時間かけて上昇させ、その状態で40時間保持し、その後冷却した。時間と温度との関係を図10(A)に示す。このように温度を変化させることで、成長レートを制御できるため、欠陥のより少ない結晶をより高速に成長させることができるといえる。なお、本実施例では、2段階の成長レートを用いたが、本発明はこれに制限されず、例えば、3段階以上の成長レートで段階的に遅くする方法を用いてもよい。
つぎに、成長温度を連続的に上昇させることで、成長レートを連続的に減少させることで、より透明なGaN結晶を成長させた。まず、実施例3と同様にして、育成を開始した。つぎに、前記容器内の温度を室温から1時間で800℃まで上昇させ、その状態で24時間GaN結晶を成長させた後、育成温度を880℃まで125時間かけて連続的に上昇させ、その後冷却した。時間における温度変化を図10(B)に示す。
(光学顕微鏡による観察)
得られた結晶を光学顕微鏡で観察した。その結果を図11に示す。サファイア基板上のシード層から成長したGaN結晶において、シード基板近傍では、GaN結晶に着色が見られるが、成長したGaN結晶の表面部分では透明な結晶が観察された。シード基板近傍から表面部分に向かって成長レートが遅くなることで、成長初期においては、着色するが高速の成長レートを確保でき、成長後期では成長レートを遅くすることにより、可視領域においても吸収の小さい透明な結晶が得られた。
(SIMS分析による不純物分布の測定)
つぎに、SIMS分析により厚み方向の不純物分布を行った。サファイア基板(シード層)近傍では、黒色結晶の結果と同様、不純物として、Na、Mg、Ca、Li(Na金属中の不純物)、O(雰囲気)、Fe、C(高圧容器や坩堝材料など)などが大量に検出された。一方、表面部分の透明領域では、微量のMg、Ca、Fe、Oしか検出されなかった。
すなわち、本実施例のように成長初期の成長レートを早くし、成長後期の成長レートを遅くすることで、シード基板近傍は酸素、アルカリ金属、アルカリ土類金属などの不純物が多いが高速に厚膜を成長でき、結晶表面近傍では欠陥や不純物の少ない透明な結晶が得られる。
得られた結晶の厚み方向のキャリア濃度分布を測定した。その結果、シード基板近傍のGaN結晶のキャリア濃度分布が、表面近傍のキャリア濃度分布よりも大きかった。
(フォトルミネッセンス(PL)強度の測定)
また、HeCdレーザ(325nm)で結晶を励起し、フォトルミネッセンス強度を測定した。波長362nm近傍のバンド端発光では、シード基板近傍におけるGaN結晶の発光スペクトラムの半値幅が、表面近傍におけるGaN結晶の発光スペクトラムの半値幅よりも広かった。一方、波長420nm近傍のブルーバンド発光では、シード基板近傍のGaN結晶の発光強度が、表面近傍のGaN結晶の発光強度よりも大きかった。
以上の評価結果も、成長レートが遅い表面近傍の結晶が、成長レートが早いシード基板近傍の結晶よりも、不純物や欠陥が少なく、良好な結晶であることを示していて、本発明のような製造方法により作製されたGaN結晶は、成長レートも確保でき安価に作製できるので、その実用的効果は大きい。
(デバイス作製)
つぎに、得られたGaN結晶の表面の透明な部分を研磨加工し、その上にデバイスを作製した。その結果、良好なデバイス特性が得られた。
以上の結果より、成長レートが遅い表面近傍の結晶が、成長レートが早いシード基板近傍の結晶よりも、欠陥が少なく、良好な結晶であるといえる。
つぎに、本実施例では、成長圧力を段階的に低減させることで、成長レートを段階的に遅くし、より透明なGaN結晶を成長させた。すなわち、まず、実施例3と同様にして、育成を開始した。つぎに、容器内の温度を室温から1時間で880℃まで上昇させて、容器内の圧力を50atm(50×1.013×105Pa)に調整し、その状態で100時間GaN結晶を成長させた。その後、容器内の圧力を35atm(35×1.013×105Pa)まで低下させ、その状態で50時間成長させた後、冷却した。時間と圧力との関係を図12(A)に示す。なお、本実施例では、2段階の成長レートを用いたが、本発明はこれに制限されず、例えば、3段階以上の成長レートで段階的に遅くする方法を用いてもよい。
つぎに、成長圧力を連続的に低減させることで、成長レートを連続的に遅くし、より透明なGaN結晶を成長させた。すなわち、まず、実施例3と同様にして、育成を開始した。つぎに、容器内の温度を室温から1時間で880℃まで上昇させ、初期圧力を50atm(50×1.013×105Pa)に設定し、その状態で24時間GaN結晶を成長させた。その後、125時間かけて容器内の圧力を35atm(35×1.013×105Pa)まで連続的に低下させた後、冷却した。時間と圧力との関係を図12(B)に示す。その結果、実施例4の方法と同様の効果が得られ、得られたGaN結晶の表面は透明で窒素欠陥の少ない結晶であった。
このように、圧力や温度を独立に制御することで、成長レートを制御し、成長初期段階では高速にGaN結晶を成長させ、成長後期は低速の成長レートで育成し、窒素欠陥の少ない透明で高い結晶性のGaN結晶を実現できた。そのため、短い成長時間で高い結晶性、低転位のGaN結晶を実現できた。なお、Naフラックスについての検討結果を示したが、他のフラックス系においても同様の効果が得られた。例えば、Na−Caフラックス系、Na−Liフラックス系、Liフラックス系では、Naフラックスと比較して、溶解度が大きくなるが、同様に過飽和度が大きくなり、成長レートが早すぎると、得られる結晶が着色する傾向が見られた。本実施例と同様に、過飽和度が小さい領域、すなわち閾値圧力よりも、少し加圧した状態で成長させた場合、透明なGaN結晶が得られた。
このようにして、成長初期は成長圧力を高くして(または、温度を低くして)、成長後期には成長圧力を低くして(または、温度を高くして)、成長レートを段階的、または連続的に遅くすることで、窒素欠陥の少ないより透明で高い結晶性のGaN結晶が得られる。
圧力をGaN結晶発生最低圧力P(atm(×1.013×105Pa))未満として混合融解液を未飽和状態とし、そして、前記圧力をGaN結晶発生最低圧力P(atm(×1.013×105Pa))以上として前記混合融解液を過飽和状態とし、より一層透明なGaN結晶を成長させた。このようにして、未飽和状態の混合融解液を用いて種結晶層を溶解させ、その後、混合融解液を過飽和状態にしてGaN結晶を成長させることで、より一層低転位で、高品質のGaN結晶を得ることができる。これについて、図13を用いて説明する。同図は、GaN結晶が生成する最低圧力(閾値圧力)と、前記結晶の成長条件と、前記結晶のメルトバック条件を示す図である。また、同図において、●で示す曲線は、それぞれの育成温度におけるGaN結晶の発生の最低圧力(閾値圧力)を示す曲線であって、この曲線は前記図2と同一である。図13のグラフにおいて、□で示す状態は、融液が未飽和状態であり、この条件の融液にシード層を浸漬することで、シード層表面を溶解できる。次に、同図の矢印で示すように、雰囲気圧力や融液温度を変化させることで過飽和状態へ移行すると、結晶成長条件になる。同図において、○で示す状態は、過飽和条件であり、この状態では、結晶成長が進む。矢印Aで示すように、圧力を増加させたることや、矢印Bで示すように、育成温度を低減することで、メルトバック条件(同図で□で示す状態)から過飽和状態(同図において○で示す状態)へ移行できる。
まず、GaとフラックスであるNaとを規定量秤量して、種結晶基板とともに坩堝内にセットした。つぎに、坩堝を800℃に保持し、5atm(5×1.013×105Pa)の圧力で窒素ガスを供給した。この状態では、GaN結晶発生最低圧力P(atm(×1.013×105Pa))未満であることから、GaN混合融解液は未飽和状態である。そのため、種結晶基板の種結晶層が溶解した。その後、圧力を40atm(40×1.013×105Pa)まで上昇させ、保持して10時間LPE成長を行い、LPE−GaN層を形成した。このような操作は、図13の矢印Aで示すように、圧力を増加させる操作である。
このように作製したGaN単結晶の界面をTEMで観察した。この像の写真を図14に示す。図示のように、サファイア基板上には、MOCVD法によって形成されたGaN種結晶層(厚さ18μm)が存在し、このGaN種結晶層では、基板表面に対して垂直な方向に刃状転位が観測された。この部分の転位密度は、5×108cm-2程度であった。液相成長によって形成されたLPE−GaN層にはらせん転位が観測されたが、この部分の転位密度は104cm-2程度であった。
また、図示のように、種結晶層とLPE−GaN層との間には、高欠陥層が形成されていた。この部分は、種結晶層の表面が融液によって溶解し、その後、結晶が再成長することによって形成された層であった。高欠陥層の部分の断面TEM像を図15に示す。高欠陥層には、三角形状の高速成長領域が形成され、この部分から横方向に転位が形成されていた。この部分の転位密度は、1011cm-2程度であった。横方向に形成された転位の上部では、GaN種結晶層に存在する刃状転位がLPE−GaN層に反映されず、LPE−GaN層の転位を大幅に低減することを可能としている。
このように、閾値圧力に基づき、混合融解液の飽和状態を変化させることで、より一層低転位のGaN結晶を作製することができた。
本発明の製造方法によれば、高品質のGaN結晶およびGaN結晶基板、ならびにそれらを用いた半導体装置を、低温低圧の穏やかな条件で、かつ安価に製造できるので、その実用的効果は大きい。
本発明の製造方法に用いられる製造装置について一例の構成を示す模式図である。 本発明の一実施例におけるGaN結晶発生の最低圧力を示すグラフである。 テンプレートの構成図の一例である。 本発明の一実施例におけるGaN結晶の外観を示す写真である。 本発明の一実施例におけるGaN結晶のX線ロッキングカーブを示すグラフである。 本発明の一実施例における育成圧力と成長レートとの関係を示すグラフである。 本発明の一実施例における各育成圧力で育成したGaN結晶の透過率を示すグラフである。 本発明の一実施例におけるGa/Na融解液温度と、それに対するGaNの溶解度、および窒素圧力と、Ga/Na融解液へのNの溶解度を示すグラフである。 本発明の一実施例におけるGa/Na融解液温度と、それに対するGaNの溶解度、Ga/Na融解液へのNの溶解度を示すグラフである。 本発明の一実施例における温度変化を示すグラフである。 本発明の一実施例におけるGaN結晶の断面を示す写真である。 本発明の一実施例における圧力変化の一例を示すグラフである。 本発明の一実施例における閾値圧力曲線と圧力変化の一例を示すグラフである。 本発明の製造方法で製造されたGaN結晶基板の一例の断面TEM像である。 前記断面TEM像の部分拡大図である。
符号の説明
11 原料ガスタンク
12 圧力調整器
13 耐圧耐熱容器
14 電気炉
15 坩堝
16 リーク用バルブ
31 基板
32 GaN結晶薄膜層

Claims (21)

  1. 窒素含有ガス雰囲気下、ガリウムおよびナトリウムの混合融解液において、ガリウムと窒素とを反応させてGaN結晶を生成させ、成長させるGaN結晶の製造方法であって、前記反応は、大気圧を超える加圧条件下で行われ、その加圧条件の一部若しくは全部における圧力P1(atm(×1.013×105Pa))が、下記条件式(I)の条件を満たし、前記GaN結晶の成長レートを、前記混合融解液中に配置された種結晶表面から前記種結晶上に成長するGaN結晶表面に向かって段階的または連続的に減少させることにより前記GaN結晶を成長させることを含む、製造方法。
    P≦P1<(P+45) (I)
    前記式(I)において、P(atm(×1.013×105Pa))は、前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶が生成する最低圧力である。
  2. 前記混合融解液の温度T(℃)を増加させることで、前記成長レートを段階的または連続的に減少させる請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))を一定にし、前記混合融解液の温度T(℃)を変化させる請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))低減させることで前記成長レートを段階的または連続的に減少させる請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記混合融解液の温度T(℃)を一定にし、前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))を変化させる請求項1又は4に記載の製造方法。
  6. 前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))が、前記条件式(I)に代えて下記条件式(II)の条件を満たす請求項1から5のいずれかに記載の製造方法。
    P≦P1≦(P+30) (II)
    前記式(II)において、P(atm(×1.013×105Pa))は、前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶発生の最低圧力である。
  7. 前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))が、前記条件式(I)に代えて下記条件式(III)の条件を満たす請求項1からのいずれかに記載の製造方法。
    P≦P1≦(P+15) (III)
    前記式(III)において、P(atm(×1.013×105Pa))は前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶発生の最低圧力である。
  8. 前記混合融解液の温度T(℃)が、600℃〜1000℃の範囲である請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記混合融解液の温度T(℃)が、800℃〜950℃の範囲である請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記混合融解液の各温度T(℃)に対する前記GaN結晶発生の最低圧力P(atm(×1.013×105Pa))が、下記の表に示す値である請求項1から9のいずれかに記載の製造方法。
    混合融解液温度T GaN結晶発生最低圧力P
    (℃) (atm(×1.013×10 5 Pa))
    600 50
    700 5
    750 5
    800 10
    850 15
    880 25
    900 40
    950 70
  11. 前記混合融解液において、前記ガリウムと前記ナトリウムとの合計に対する前記ガリウムのモル比率(Ga/(Ga+Na))が、0.07〜0.47である請求項1から10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記混合融解液が、前記ナトリウム以外のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の少なくとも1つの添加物を含む請求項1から11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記添加物の量が、前記混合融解液全体の1mol%以下である請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記添加物の量が、前記混合融解液全体の0.1mol%以下である請求項12に記載の製造方法。
  15. 成長させるGaN結晶が、GaNの単結晶である請求項1から14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 前記種結晶として、下記の組成式で表されるIII族元素窒素化合物の種結晶を準備し、これを前記混合融解液中に入れ、前記種結晶の表面において請求項1から15のいずれかに記載の製造方法によりGaN結晶層を成長させる工程を含むGaN結晶基板の製造方法。
    組成式 AluGavIn1-u-v
    前記組成式において、uおよびvは、0≦u≦1、0≦v≦1、u+v≦1の関係を満たす。
  17. 前記GaN結晶を成長させる工程において、前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))が、下記条件式(IV)を満たすことにより、前記混合融解液を未飽和の状態とし、その後、下記条件式(I)〜(III)のいずれかの条件を満たすように前記加圧条件の圧力P1(atm(×1.013×105Pa))を上昇させて前記混合融解液を未飽和の状態から過飽和の状態に移行させ、前記混合融解液を過飽和の状態とすることを含む請求項16に記載の製造方法。
    P≦P1<(P+45) (I)
    P≦P1≦(P+30) (II)
    P≦P1≦(P+15) (III)
    P1<P (IV)
    前記式(I)〜(IV)において、P(atm(×1.013×105Pa))は、前記混合融解液の温度T(℃)におけるGaN結晶が生成する最低圧力である。
  18. 前記未飽和の混合融解液により前記種結晶の表面の少なくとも一部分を溶解させ、その後、前記種結晶上に高欠陥層を形成する工程を含み、前記高欠陥層の欠陥密度が、前記種結晶およびGaN結晶層の欠陥密度よりも大きい請求項17に記載の製造方法。
  19. 前記種結晶が、層として保持基板上に形成され、この保持基板を前記混合融解液中に入れる請求項16から18のいずれかに記載の製造方法。
  20. 前記保持基板は、表面が(111)面であるGaAs基板、表面が(111)面であるSi基板、表面が(0001)面であるサファイア基板、または表面が(0001)面であるSiC基板である請求項19に記載の製造方法。
  21. 成長させるGaN結晶が、GaNの単結晶である請求項16から20のいずれかに記載の製造方法。
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