JP4768620B2 - 敗血症の予防及び治療のための方法及び組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、広くは敗血症の予防及び治療のための方法及び組成物に関し、特に敗血症を予防又は治療するための補体阻害剤及びCD14経路阻害剤の併用に関する。
補体
免疫系は、病原性細菌、ウイルス、寄生生物及び他の有害な生物体から身体を保護する。免疫系は、体液性系及び細胞性系の二つの構成要素に分類される。一般に、体液性系は病原体から保護するための補体系及び抗体の生産を包含する。補体系、又は単に補体は、宿主の防御において抗体を補助するタンパク質の生産に関わる。補体とは、少なくとも30種の表面結合型及び可溶性のタンパク質群である。ある可溶性タンパク質の活性は、血清を56℃で30分間加熱することにより崩壊する。補体タンパク質は、微生物の食作用へのオプソニン化、溶解による微生物の直接的な殺傷、炎症部位への白血球の走化性の誘引、白血球の活性化、及び免疫複合体のプロセシングに関与する。
補体タンパク質は、1つのタンパク質の結合がそのカスケード中の次なるタンパク質の結合を促進するというカスケードの中で機能する。該カスケードの活性化は、炎症反応に寄与するアナフィラトキシンと呼ばれる生物学的に活性のある小さいペプチド(C3a, C4a,及び最も強力なC5a)の放出を導き、最終的には標的細胞を溶解し得る膜傷害性複合体(C5b-9又はMAC)の形成を生じる。異なる補体分子は異なる細胞型によって合成され、例えばフィブロブラスト及び腸上皮細胞はC1を作り、大部分の成分は肝臓で合成される。
補体系の成分及び機構はよく知られている。基本的に、補体反応経路には、古典経路、レクチン経路、及び第二経路の3つが存在する。古典経路は、主として抗原及びIgG若しくはIgMを包含する免疫複合体によって引き起こされるが、C‐反応性タンパク質のような他の因子によっても引き起こされる。レクチン経路は、異物の表面上にある糖質構造(例えばマンナン)へのマンノース結合レクチン(mannose binding lectin; MBL)又はフィコリンの結合によって引き起こされる。第二経路は、主に、細菌上に見られるような繰り返し構造の多糖類及び他の高分子構造によって活性化される。
古典経路は、C1q(C1qrs複合体の一部)の球状ドメインがIgMのFc断片又はIgGの多重分子に結合する際に活性化される。カルシウムイオン存在下では、この結合は二つのC1r分子の自己触媒的な活性化を引き起こす。該C1r分子は二つのC1s分子を活性化する。C1sはC4bからC4aを切断するセリンプロテアーゼである。C4bは即座に近隣のタンパク質又は標的細胞の表面上の糖質に結合し、次いでマグネシウムイオン存在下でC2に結合する。C1sはこの複合体からC2bを切断し、古典経路C3転換酵素C4b2aを産生する。C3転換酵素は何百ものC3分子をC3a及びC3bへと切断する。C3b分子のうちのいくつかは再びC4b2aに結合し、古典経路C5転換酵素C4b2a3bを産生する。C5転換酵素はC5をC5a及びC5bへと切断する。C5bは細胞の表面に結合し、膜傷害性複合体(membrane attack complex; MAC)の形成を惹起する。
C3a, C4a, 及びC5aは全てアナフィラトキシンである。C3a及びC5aは化学誘引物質でもある。C3a及びC5aはマスト細胞及び好塩基球に結合する能力を有する。C5aはまた、好中球、好塩基球及びマクロファージの強力な活性化因子でもあり、血管内皮細胞上で接着分子の誘導を引き起こす。C5aはまた、好中球及び単球を下方制御する。C3a及びC5aがマスト細胞及び好塩基球上のレセプターに結合すると、これらの細胞はヒスタミンや他の高活性ペプチドを血液及び組織中に放出する。これらのペプチドは血管壁の透過性を増大させ、好中球の領域中への移動を許容する。好中球はさらに、C5aの強力な走化(誘因物質)作用により、補体活性化部位への移動を促される。好中球は侵入した病原体を貧食し、また、マクロファージを感染部位へ誘引するメディエーターを放出する。これらの細胞は侵入した細胞を貧食する能力を有し、さらに炎症反応を促進して感染微生物の多くを効果的に除去する。
「レクチン経路」は古典経路に類似しているが、細菌表面上の末端マンノース群に結合するカルシウム依存性レクチンMBLによって惹起される点で異なっている。MBLはC1qと類似している。MBLが標的に結合すると、その相互作用によりMASP1, MASP2, 及びMASP3 (mannose binding lectin-associated serine protease)として知られる、C1r及びC1sと類似した3つの関連するセリンプロテアーゼの活性化が誘導される。これらのうち、MASP2が、C4のC4b及びC4aへの切断並びにC2のC2b及びC2aへの切断において重要な役割を果たしている。C4及びC2の活性化以降は、レクチン経路は古典経路と同一である。
第二補体経路は、古典経路によって生産されたC3bを活用する増幅ループを含む。古典経路C3転換酵素によって生産されたC3b分子の一部は第二経路中に流入する。表面結合型のC3bはB因子に結合してC3bBを産生し、D因子の基質となる。D因子は、C3bBbを標的細胞の表面に結合させた状態のままでBa断片を切断するセリンプロテアーゼである。C3bBbはプロパージン(P)によって複合体C3bBbPを形成して安定化され、これが第二経路C3転換酵素として働く。古典経路中と同様に、C3転換酵素は増幅ループに加わって多数のC3分子を切断し、標的細胞上にC3b分子の沈着をもたらす。これらのC3b分子の一部が再度C3bBbに結合して、第二経路C5転換酵素C3bBb3bを形成する。C5転換酵素はC5をC5a及びC5bへと切断する。C5bは細胞の表面に結合し、膜傷害性複合体の形成を惹起する。
古典、レクチン、及び第二経路は全て、C5転換酵素を形成して終了する。C5転換酵素は、細胞溶解の経路を経たMACの構築をもたらす。構成要素C5〜C8は互いに直列に連結し、標的細胞の脂質二重層中への1個以上のC9モノマーの挿入を促進する。この挿入により、孔の形成が引き起こされカルシウムの流入が生じ、続いて有核細胞の細胞活性化又は細胞溶解、及び傷害が十分に強ければ細胞死が起こる。
CD14経路
CD14は53kDのグリコフォスファチジルイノシトール(GPI)結合糖タンパク質であり、単球、マクロファージ及び顆粒球の表面上の高親和性エンドトキシン(LPS)レセプターとして機能する。CD14はGPI結合タンパク質であるため、シグナルの伝達が可能な膜貫通部位又は細胞内部位を有していない。CD14はまた、ヒト血清及び他の体液中に可溶性形態で存在する。可溶性CD14(sCD14)は、プロテアーゼに依存した膜結合分子の分断によって直接的に分泌又は誘導される。sCD14はLPSの結合において膜結合CD14(mCD14)と競合し、インビトロ及びインビボでLPSにより誘導される反応を中和することができる。sCD14はLPSにより誘導されるCD14非発現内皮細胞、上皮細胞及び平滑筋細胞の活性化を仲介する。LBP (リポ多糖結合タンパク質)は58kDの急性期糖タンパク質であり、LPSの脂質A部位と高い親和性で結合してLPSによるCD14依存の細胞活性化を触媒する。MD2は、toll様受容体TLR4の細胞外ドメインに結合し、おそらくはTLR4ダイマーの安定化によってLPS応答性を促進する、分泌性の補助タンパク質(accessory protein)である。CD14/MD2/TLR4複合体は、大部分のグラム陰性生物から単離されたLPSに対する主要なそしておそらくは唯一のレセプターであると考えられる。
CD14経路は、敗血症の予防及び治療において重要であることが知られており、抗CD14抗体はCD14経路を経て敗血症を減弱することが知られている。例えば、Leturcq DJ, J Clin Invest 1996 Oct 1;98(7):1533-8並びに米国特許第6,495,332号及び第6,297,049号。CD14経路はいくつかの段階から成る。一般に、グラム陰性細菌の外膜由来のLPSは、血漿中でLPS結合タンパク質(LBP)と複合体を形成することにより、該経路における連鎖反応を惹起する。LPS-LBP複合体は食細胞の細胞膜においてLPSモノマーをCD14に転移する。CD14及びMD2はLPSのTLR4への結合を促進することで細胞内部に信号を送る。TLR4によるLPSの結合によってアダプター分子MyD88はレセプターの細胞質ドメインに取り込まれ、MyD88は次いで腫瘍壊死因子レセプター関連因子6(TRAF6)に結合する。TRAF6はセリン−スレオニンキナーゼIRAKに結合する。TRAF6/IRAK複合体は、NFκBキナーゼ(NIK)の2つのサブユニットのリン酸化を活性化し、ヘテロダイマーIκBキナーゼ(IKK)の形成を引き起こすものと考えられている。IKKダイマーは次いでIκBをリン酸化し、NFκBからのそれの解離を引き起こす。次いでNFκBは核に移動し、DNAに結合し、炎症メディエーターをコードする遺伝子の転写を活性化することができる。
敗血症
敗血症は感染に対する致死的な全身性炎症反応によって特徴付けられる疾患である。細菌性敗血症は血液中における攻撃的な細菌感染によって引き起こされる複雑な全身性炎症症候群である。敗血症はヒト及び他の動物において高い罹患率及び死亡率をもたらす。米国では、敗血症はヒトの院内死(特に集中治療室における死亡)及び若齢の家畜及び他の動物における感染死の主要な死因となっている。毎年、ヒトでは700,000例以上の敗血症が新規に診断されている。地球規模の人口に当てはめて推定すると、世界中で毎年数百万例の重度敗血症が生じていることになる。米国では死亡率は約20〜30%にのぼり、年に少なくとも150,000名が死亡している。
敗血症は様々な原因から生じうるが、典型的には肺炎、外傷、手術及びやけどのような事象によって又は癌若しくはAIDSのような状態によって引き起こされる。敗血症は通常、振せん、発熱、血圧低下(敗血症性ショック)、呼吸促迫、頻脈、及び皮膚病変で始まる。数時間のうちに、敗血症は突発性の血管内血液凝固、重度の低血圧、多臓器不全、ショック、及び最終的には死を引き起こす。典型的に、これらの症状は、サイトカイン、白血球及び補体のような宿主防御機構の極度の又は制御不良な活性化によって引き起こされる。
敗血症は、通常細菌の感染(グラム陰性又はグラム陽性細菌のいずれか)によって引き起こされるが、菌類、ウイルス及び寄生虫のような他の病原体並びにスーパー抗原のような非感染的刺激によっても引き起こされる。しかしながらもっとも頻繁には、敗血症はグラム陰性細菌の感染によって引き起こされる。しかしながら、敗血症に起因する傷害及び症状は細菌によって引き起こされるばかりでなく、エンドトキシン又はリポ多糖(LPS)として知られる細菌の細胞壁成分によっても引き起こされる。LPS分子は、全てのグラム陰性細菌の外膜中に遍在する糖脂質である。LPS分子の公知の化学構造は複雑で多様ではあるが、共通する特徴は脂質A領域である。高度に保存されたLPSの脂質A領域の認識が、敗血症の原因となっている全てではないとしても多くの現象を惹起する。LPSは、免疫系が侵入した細菌を破壊した時に放出される。放出されたLPSは単球、マクロファージ、及び内皮細胞に結合し、腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)及びインターロイキン(IL-1、IL-6及びIL-8)のような種々のメディエーターの産生を引き起こす。TNF-α、IL-1、IL-6及びIL-8の過度の産生は敗血症の主要な原因である。
敗血症の公知の治療方法としては、抗菌薬、抗体、低分子及びペプチド、タンパク質C、酸素の支持療法、静脈輸液、並びに血圧を上昇させる薬物療法が挙げられる。例えば、米国特許出願第20030021783号は敗血症の治療のための抗IL-8抗体の使用を開示しており、米国特許出願第20030008822号は敗血症の治療のための抗IL-18抗体の使用を開示しており、米国特許出願第20020165138号は動物における敗血症の予防及び治療のための抗C5a抗体及びC末端短縮C5aペプチドの使用を開示しており、米国特許出願第20020155094号は敗血症の治療のためのケモカイン及びケモカイン断片の使用を開示しており、米国特許出願第20020044929号は敗血症の治療のためのタンパク質CとBPIタンパク質との併用を開示しており、米国特許出願第20020034509号は敗血症の治療のための抗CD14抗体の使用を開示しており、並びに米国特許出願第20020006915号は敗血症を治療するためのCOX-2阻害剤の使用を開示している。同様に、米国特許第6,534,648号は敗血症と戦うための藻類のリポ多糖の使用を開示しており、米国特許第6,495,332号及び第6,297,049号は敗血症を治療するための抗CD14抗体の使用を開示しており、米国特許第6,489,296号は重度敗血症のヒト患者において死亡を減少させるためのタンパク質Cの使用を開示しており、米国特許第6,344,197号はタンパク質CとBPIとを組み合わせた敗血症を治療するための相乗的併用療法の使用を開示している。補体及びCD14経路の両者に由来する化合物の併用は開示していないが、米国特許第6,315,999号は、敗血症を治療するために腫瘍壊死因子αに対する(抗TNF-α)抗体と細菌性リポ多糖に対する(抗LPS)抗体とを一緒に用いることを開示している。補体及びCD14経路の両者に由来する化合物の併用は開示していないが、米国特許第6,063,764号は、リポタンパク質関連凝固阻害剤を用いた敗血症又は敗血症性ショックの予防又は治療のための方法、米国特許第6,042,821号は、ケモカインを用いた敗血症の予防及び治療方法を開示しており、米国特許第5,354,771号は分岐鎖アミノ酸のケト類似体を用いた敗血症の治療方法を開示しており、並びに米国特許第5,093,117号は、グラム陰性細菌に対するポリクローナル免疫グロブリンと、血餅の溶解に有効な量のタンパク質Cとを含む、敗血症の治療又は予防に有用な医薬組成物を開示している。
しかしながら、重度感染の治療における過去数十年の大きな進歩にも関わらず、敗血症の発生や敗血症による死亡は増加し続けている。従って、敗血症を予防及び治療するための新規な方法及び組成物が求められている。
従って、本発明の目的は、敗血症を予防及び治療するための方法及び組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、敗血症により引き起こされる罹患率と死亡率を低下させることである。
本発明のさらなる目的は、敗血症を予防及び治療するために有用なキットを提供することである。
これら及び他の目的は、敗血症を予防又は治療し得る量の補体阻害剤と、敗血症を予防又は治療し得る量のCD14経路阻害剤とを組み合わせて、敗血症を進展させるおそれのある又は現に患っている患者に投与することを含む、敗血症を予防又は治療するための新規な方法を用いて達成される。補体阻害剤は、いかなる公知の補体阻害剤であってもよいが、好ましくは抗体又は補体成分に結合して阻害するそれと機能的に均等な断片である。CD14経路阻害剤は、いかなる公知のCD14経路阻害剤であってもよいが、好ましくは抗体又はCD14に結合して阻害するそれと機能的に均等な断片である。
本発明の他のさらなる目的、特徴および利点が、当業者にとって明らかになるであろう。
定義
「患者」という語は、敗血症を進展させるおそれのある又は現に患っているヒトまたは他の動物を意味し、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ、ウマ、トリ、及びヒツジを包含する。好ましくは、患者はヒトである。
「組み合わせて(in conjunction)」という語は、補体阻害剤とCD14経路阻害剤とが患者に対しほぼ同時に、(1)同じ又は異なる投与経路を用いて同じ又は異なる頻度で別々に投与されること、又は(2)薬理学的に許容される組成物中で一緒に、若しくは(3)二重特異性抗体又はその断片の一部として、特に補体成分に対する結合部位とCD14経路の成分に対するもう1つの結合部位とを有する二重特異性抗体の一部として一緒に投与されることを意味する。「ほぼ同時に」とは、一般に、阻害剤が同時に又は相互に約72時間以内に投与されることを意味する。
「非経口的に」という語は、静脈内、皮下、筋肉内、又は腹腔内注射による投与を意味する。
「機能的に均等な断片」という語は、完全抗体と実質的に同じようにして補体系成分又はCD14経路の成分と結合し、補体の活性化又はCD14経路の機能を阻害する抗体断片を意味する。
「アンタゴニスト」という語は、補体成分又はCD14経路の成分の正常な機能をブロックし、防止し、阻害し又は中和するあらゆる分子を意味する。アンタゴニストの1つのタイプは、CD14とそのLPSリガンドとの間の相互作用を妨げる分子であり、抗体又は抗体断片を包含する。
ここに記載した特定の方法論、プロトコール及び試薬は、変わることがあるので、本発明は、これらに限定されるものではない。さらに、ここに記載した用語は、特定の具体例を記述するためにのみ用いており、本発明の範囲を限定することを意図しない。ここ及び添付の請求の範囲において用いる単数形の冠詞は、文脈から明らかにそうではない場合を除き、複数をも意味する。例えば、「1つの宿主細胞」は、複数のこのような宿主細胞をも包含する。
他に定義されている場合を除き、ここで用いる全ての技術及び科学用語並びに頭文字語は、当業者により一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の実施において、ここに記載したのと類似する又は均等なあらゆる方法及び材料を用いることができるが、ここでは好ましい方法、装置及び材料を記載する。
ここに記載する全ての特許及び文献は、本発明に用いることができるかもしれない、そこに報告された化合物及び方法論を記載し及び開示する目的で、法により許される範囲内でここに組み入れられたものとする。もっとも、これらの記述は、本発明が先行発明よりも前に発明されたものではないとの自認であると解釈されるものではない。
本発明
1つの局面において、本発明は敗血症を予防及び治療するための方法を提供する。該方法は、敗血症を予防又は治療し得る量の1以上の補体阻害剤と、敗血症を予防又は治療し得る量の1以上のCD14経路阻害剤とを、組み合わせて患者に投与することを含む。本発明は、免疫系の補体成分及びCD14経路の両者が敗血症の進展において重要な役割を果たしているという新規な知見、並びに、効果的に敗血症を予防又は治療するためには、補体の活性化を阻害又は防止するための方法及び組成物は、CD14経路を阻害する方法及び組成物と組み合わせて用いなければならないという知見に基づいている。補体阻害剤又はCD14経路阻害剤のいずれかを単独で用いても、該疾患を効果的に予防又は治療することはできない。該方法及び組成物は、敗血症に感受性又は現に患っている患者の罹患率と死亡率を減少させるのに有用である。
本発明の補体阻害剤は、患者において補体の活性化を阻害することが知られている抗又は抗体断片であり、抗C5a抗体(C5aシグナル伝達経路を阻害)が包含される
本発明において、補体阻害剤は、C5aに結合し補体カスケードにおけるその作用を阻害する抗C5a抗体又はそれと機能的に均等な断片である。抗体はポリクローナル又はモノクローナル抗体であり得るが、好ましくはモノクローナル抗体である。
本発明のCD14経路阻害剤は、患者においてCD14経路を阻害することが知られているいずれかの分子である。一般に、CD14経路阻害剤は、小さい有機分子、ペプチド、タンパク質、抗体、抗体断片、又はCD14経路阻害剤として機能する他の分子である。有用なCD14経路阻害剤としては、CD14経路の機能及び炎症メディエーターをコードする遺伝子の転写を妨げるCD14経路アンタゴニストが挙げられる。そのような阻害剤としては、CD14経路の成分の作用を阻害する抗CD14抗体、CD14の産生を妨げるCD14アンチセンスヌクレオチド、CD14の産生を妨げるCD14 siRNA、並びにCD14の産生を妨げるCD14 RNAiが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの具体例では、CD14経路阻害剤は、例えばグラム陽性敗血症に対するCD14のような、CD14経路中で機能する1以上のタンパク質に結合してそれらを阻害する抗体又はそれと機能的に均等な断片である。抗CD14中和モノクローナル抗体としては、Tasaka SI (Am J Respir Cell Mol Biol; 2003 Mar 14, 印刷物に先行するオンライン出版)によって記載された抗体4C1及びAxtelle T (J Endotoxin Res 2001; 7: 310-4)によって記載された抗体IC14が挙げられるが、これらに限定されない。該抗体は、該経路中の選択されたタンパク質に結合し、膜の信号伝達及び不所望のサイトカインの産生の原因となる遺伝子の活性化を阻害又は防止する。最も好ましくは、CD14経路阻害剤は、CD14に結合し膜の信号伝達とサイトカイン遺伝子の活性化を阻害する抗CD14抗体若しくはそれと機能的に均等な断片である。抗体はポリクローナル又はモノクローナル抗体であり得るが、好ましくはモノクローナル抗体である。

他の具体例では、CD14経路阻害剤は、抗CD14抗体の定常領域中、特にCH2及びCH3領域、とりわけFc領域中のアミノ酸配列に変化を有する抗CD14抗体である。これらの「変異」抗CD14抗体は、ネイティブな対応物(counterpart)と1又は2以上のアミノ酸が異なるアミノ酸配列を有し、修飾、置換、挿入、及び欠失を包含する。これらの変異体は、例えば補体結合、マクロファージ及び単球上の細胞レセプターへの結合といったような、抗体Fc領域のエフェクター機能を改変する、改変されたアミノ酸配列を有する。好ましくは、そのような変異抗体は、Fcレセプターに結合する能力及び/又は補体を活性化する能力が低下したものである。
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、一価抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、二重特異性抗体、及びヘテロ結合抗体を包含する抗体及びその機能的に均等な断片の生産方法は、当業者に周知である。
ポリクローナル抗体
ポリクローナル抗体は、免疫原を単独で又はアジュバントと共に注射することにより哺乳動物中で生産することができる。典型的には、1回以上の皮下又は腹腔内注射により哺乳動物に免疫原を注射する。免疫原は、目的のポリペプチド、又は、該ポリペプチドと、免疫された哺乳動物中で免疫原性を有することが知られている他のポリペプチドとを含む融合タンパク質を包含し得る。免疫原はまた、組換え受容体を発現する、又は該受容体遺伝子を含むDNA発現ベクターを発現する細胞を包含し得る。このような免疫原性タンパク質の例として、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシサイログロブリン及びダイズトリプシンインヒビターが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アジュバントの例としては、フロイントの完全アジュバント及びMPL-TDMアジュバント(モノホスホリル脂質A、合成トレハロースジコリノミコレート)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。免疫化プロトコールは、過度な実験なしに当業者によって選択され得る。
モノクローナル抗体
モノクローナル抗体は、Kohler and Milstein, Nature, 256:495 (1975)により記載されたような、ハイブリドーマ法を用いて生産することができる。ハイブリドーマ法では、マウス、ハムスター又は他の適当な宿主哺乳動物を免疫原で免疫し、該免疫原に特異的に結合する抗体を生産する又は生産し得るリンパ球を誘起する。あるいは、リンパ球をインビトロで免疫することもできる。免疫原は、典型的には、目的のポリペプチド又は該ポリペプチドを含む融合タンパク質を包含する。一般的に、ヒト由来の細胞が望まれるならば、末梢血リンパ球(「PBLs」)細胞が用いられる。非ヒト哺乳動物由来の細胞が望まれるならば、脾細胞又はリンパ節細胞が用いられる。リンパ球は次いで、例えばポリエチレングリコールのような適切な融合剤を用いて不死化セルラインと融合させて、ハイブリドーマ細胞を形成する(Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, pp 59-103 (Academic Press, 1986))。不死化セルラインは、通常、癌化された哺乳動物細胞であり、特に齧歯動物、ウシ又はヒトのミエローマ細胞である。通常、ラット又はマウスのミエローマセルラインが用いられる。ハイブリドーマ細胞は、融合しなかった不死化細胞の増殖又は生存を阻害する1つ又は2つ以上の物質を好ましく含む、適切な培地中で培養することができる。例えば、親細胞がヒポキサンチングアニンホスフォリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)酵素を欠損している場合には、ハイブリドーマのための培地は典型的にはヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジンを含む(HAT培地)であろう。HAT培地は、HGPRT欠損細胞の増殖を防止する。
好ましい不死化セルラインは、効率的に融合し、選択された抗体産生細胞による抗体の安定した高レベルの発現を支持し、HAT培地のような培地に感受性であるものである。より好ましい不死化セルラインは、米国カリフォルニア州San DiegoのSalk Institute Cell Distribution Centerから入手可能なMOPC-21及びMPC-11マウス腫瘍から誘導されたような、並びに米国メリーランド州RockvilleのAmerican Type Culture Collectionから入手可能なSP2/0又はX63-Ag8-653細胞から誘導されたようなマウスミエローマラインである。ヒトミエローマ及びマウス―ヒトへテロミエローマセルラインもまた、ヒトモノクローナル抗体の生産に用いられることが記載されている(Kozbor, J. Immunol. 133:3001 (1984); Brodeur et al., Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, pp. 51-63 (Marcel Dekker, Inc., New York, 1987))。マウスミエローマセルラインNS0もまた用いることができる(European Collection of Cell Cultures, Salisbury, Wiltshire UK)。ヒトミエローマ及びマウス―ヒトへテロミエローマセルラインは、この分野において周知であり、これらもまたヒトモノクローナル抗体を生産するために用いることができる。
次に、ハイブリドーマ細胞の培養に用いた培地中に目的のポリペプチドに対するモノクローナル抗体が存在するかどうかを分析する。好ましくは、ハイブリドーマ細胞により生産されるモノクローナル抗体の結合特異性を、免疫沈降又は、例えば放射性免疫測定(RIA)若しくは酵素結合免疫吸着測定(ELISA)のようなインビトロの結合分析により測定する。このような技術及び分析はこの分野において公知である。モノクローナル抗体の結合親和性は、例えば、Munson and Pollard, Anal. Biochem., 107:220 (1980)のScatchard解析により測定することができる。
所望のハイブリドーマ細胞を同定した後、該クローンを限界希釈法によりサブクローンし、常法により増殖させることができる。この目的のための好ましい培地は、ダルベッコの修飾イーグル培地及びRPMI-1640培地を包含する。あるいは、ハイブリドーマ細胞は、哺乳動物中で腹水として生体内で増殖させることもできる。
サブクローンから分泌されたモノクローナル抗体は、プロテインG−セファロース、プロテインA−セファロース、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析又はアフィニティークロマトグラフィーのような従来の免疫グロブリンの精製方法により培地又は腹水から単離又は精製される。
モノクローナル抗体はまた、例えば米国特許第4,816,567に記載されたような組換えDNA法によっても生産できる。本発明のモノクローナル抗体をコードするDNAは、例えば、マウス抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合できるオリゴヌクレオチドプローブを用いることにより、従来法を用いて容易に単離及び配列決定できる(Innis M. et al. In "PCR Protocols. A Guide to Methods and Applications", Academic, San Diego, CA (1990), Sanger, F.S, et al. Proc. Nat. Acad. Sci. 74:5463-5467 (1977))。ここに記載するハイブリドーマ細胞は、このようなDNAの好ましい供給源として役立つ。DNAは、一旦単離すると、発現ベクター中に入れることができる。次いで該ベクターを、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、又は免疫グロブリンタンパク質を生産しないミエローマ細胞のような宿主細胞中にトランスフェクトする。組換え宿主細胞は、所望のモノクローナル抗体を生産するために用いられる。該DNAはまた、例えば、相同マウス配列に代えてヒトの重鎖及び軽鎖の定常領域をコードする配列で置換し、又は非免疫グロブリンポリペプチドをコードする配列の全て又は一部に該免疫グロブリンコード配列を共有結合することにより修飾することもできる。このような非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常領域を置換し、又は抗体の1つの抗原結合部位の可変領域を置換することで、キメラ二価抗体を創製することができる。
一価抗体は、免疫グロブリンの軽鎖および修飾重鎖の組換え発現により生産することができる。重鎖は一般的に、Fc領域内のいかなる部位においても切断して重鎖の架橋を防止することができる。あるいは、関連するシステイン残基を他のアミノ酸残基に置換するか又は削除することにより、架橋を防止することができる。同様に、インビトロ法を用いて一価抗体を生産することができる。公知の方法を用いた抗体の消化により、抗体断片、好ましくはFab断片の生産をすることができる。
抗体及び抗体断片は、McCafferty, et al., Nature 348:552-554 (1990)に記載された技術を用いて生成された抗体ファージライブラリーを用いて生産することができる。Clackson, et al., Nature 352:624-628 (1991)およびMarks, et al., J. Mol. Biol. 222:581-597 (1991)にはそれぞれ、ファージライブラリーを用いたマウス及びヒトの抗体の単離が記載されている。続いて発行された文献には、チェインシャフリングによる高親和性(nM範囲)ヒト抗体の生産(Marks, et al., Bio/Technology 10:779-783 (1992))、並びに極めて大きなファージライブラリーを構築するための戦略としてのコンビナトリアル感染及びインビボ組換え(Waterhouse, et al., Nuc. Acids. Res. 21:2265-2266 (1993))が記載されている。このように、これらの技術は、モノクローナル抗体単離のための伝統的なモノクローナル抗体ハイブリドーマ技術の実行可能な代替技術である。また、DNAは、例えば、相同なマウス配列をヒトの重鎖及び軽鎖定常領域をコードする配列で置換することにより、又は、非免疫グロブリンポリペプチドをコードする配列の全て又は一部を免疫グロブリンコード配列に共有結合することにより、修飾することができる。典型的には、このような非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常領域と置換し、又は、抗体の1つの抗原結合部位の可変領域と置換して、ある抗原に対する特異性を有する1つの抗原結合部位と、異なる抗原に対する特異性を有するもう1つの抗原結合部位とを含む、キメラ二価抗体を創製することができる。
抗体はまた、化学的融合ではなく電気的融合によってハイブリドーマを形成して生産することもできる。この技術は良く確立されている。融合の代わりに、例えば、エプシュタインバールウイルス又は癌遺伝子を用いてB細胞を癌化して不死にすることもできる「Continuously Proliferating Human Cell Lines Synthesizing Antibody of Predetermined Specificity」、 Zurawaki, V. R. et al、in「Monoclonal Antibodies」Kennett R. H. et al監修、Plenum Press, N.Y. 1980, pp 19-33。
ヒト化抗体
ヒト化抗体は、Winter in Jones et al., Nature,321:522-525 (1986); Riechmann et al., Nature, 332:323-327 (1988); 及び Verhoeyen et al., Science, 239:1 534-1536 (1988)に記載された方法を用いて生産することができる。ヒト化は、齧歯動物の相補性決定領域(「CDR」)又はCDR配列をヒト抗体の相当する配列で置換することにより達成される。一般的に、ヒト化抗体は、非ヒト由来の1又は2以上のアミノ酸を有する。このような「ヒト化」抗体は、無損のヒト可変領域よりも実質的に少ない部分が非ヒト種由来の相当する配列で置換されているキメラ抗体である。実際には、ヒト化抗体は典型的には、いくつかのCDR残基及び場合によってはいくつかのフレームワーク(「FR」)残基が齧歯動物抗体中の類似の部位由来の残基で置換されたヒト抗体である。非ヒト(例えばマウス又はウシ)抗体のヒト化形態は、非ヒト免疫グロブリン由来の最小配列を含む、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖、又は、Fv、Fab、Fab'、F(ab')2若しくは抗体の他の抗原結合サブ配列のような免疫グロブリン断片である。ヒト化抗体は、レシピエントの相補性決定領域(CDR)由来の残基が、所望の特異性、親和性及び能力を有するマウス、ラット又はウサギのような非ヒト種のCDR(ドナー抗体)由来の残基と置換しているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)を包含する。時々、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基は、相当する非ヒト残基によって置換される。ヒト化抗体はまた、レシピエント抗体にも移入されたCDR又はフレームワーク配列にも見出されない残基を含む。一般に、ヒト化抗体は、全て又は実質的に全てのCDR領域が非ヒト免疫グロブリンのCDR領域に相当し、全て又は実質的に全てのFR領域がヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のFR領域である、実質的に全ての少なくとも1つ及び典型的には2つの可変領域を含む。ヒト化抗体は、最適には、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンFc領域の少なくとも一部を含む。
ヒト抗体
ヒト抗体は、例えば、Hoogenboom and Winter, J. Mol. Biol., 227:381 (1991)及びMarks et at., J. Mol. Biol., 222:581 (1991)に記載されたファージディスプレイライブラリーのような、この分野において公知である種々の技術を用いて生産することができる。ヒトモノクローナル抗体は、Cole et al., Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, p. 77 (1985)及びBoemer et al., J. Immunol., 147(1):86-95 (1991)に記載された技術を用いて生産することができる。あるいは、免疫すると内在の免疫グロブリンを生産することなく全範囲のヒト抗体を生産することができる、マウスのようなトランスジェニック動物が利用可能である。このようなトランスジェニックマウスは、カリフォルニア州FremontのAbgenix, Inc.及びニュージャージー州Annandaleの Medarex, Inc.,から入手可能である。キメラ及び生殖系列突然変異マウスの抗体重鎖結合部(joining)領域(JH)遺伝子をホモ接合欠損させることにより、内在の抗体の生産が完全に阻害される。このような生殖系列突然変異マウスにヒト生殖系列免疫グロブリン遺伝子アレイを導入すると、抗原への曝露でヒト抗体を生産するようになる。例えば、Jakobovits et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:2551 (1993); Jakobovits et al., Nature 362:255-258 (1993); Bruggermann et al., Year in Immunol. 7:33 (1993); 及びDuchosal et al. Nature 355:258 (1992)を参照のこと。ヒト抗体はまた、ファージディスプレイライブラリーから誘導することもできる(Hoogenboom et al., J. Mol. Biol. 227:381 (1991); Marks et al., J. Mol. Biol. 222:581-597 (1991); Vaughan, et al., Nature Biotech 14:309 (1996))。
二重特異性抗体
二重特異性抗体は、2個の重鎖が異なる特異性を有する、2個の免疫グロブリン重鎖/軽鎖ペアの組換え共発現により生産することができる。二重特異性抗体は、少なくとも2個の異なる抗原に対する結合特異性を有する、モノクローナルの、好ましくはヒト又はヒト化抗体である。本発明では、結合特異性のうちの1つは補体成分に対するものであり、もう1つはCD14経路の成分に対するものである。一般に、本発明の補体阻害剤は、二重特異性抗体上の抗補体成分結合部位であり、本発明のCD14経路阻害剤は、二重特異性抗体上の抗CD14成分結合部位である。好ましくは、二重特異性抗体は、C5aに対する1つの結合特異性と、CD14に対するもう1つの結合特異性とを有するが、他の多数の組み合わせが本発明の一部として意図される。免疫グロブリンの重鎖及び軽鎖はランダムに組み合わされるので、これらのハイブリドーマは可能な10種類の異なる抗体の混合物を生産する。しかしながら、これらの抗体のうちのただ1つが正しい二重特異的構造を有する。正しい分子の回収及び精製は、通常はアフィニティークロマトグラフィーにより達成される。
所望の結合特異性(抗体−抗原結合部位)を有する抗体可変領域は、免疫グロブリン定常領域配列に融合することができる。好ましくは融合は、ヒンジ、CH2及びCH3領域の少なくとも一部を含む免疫グロブリン重鎖定常領域とともに行なわれる。好ましくは、軽鎖の結合に必要な部位を含む第一の重鎖定常領域(CH1)が、融合の少なくとも1つに存在する。免疫グロブリン重鎖、及び、所望であれば免疫グロブリン軽鎖をコードするDNAを、別々の発現ベクターに挿入し、適切な宿主生物に共トランスフェクトする。二重特異性抗体を生産するのに適した技術は、Suresh et al., Methods in Enzymology, 121:210 (1986)に記載されている。
ヘテロ結合抗体
ヘテロ結合抗体は、例えば、1つの抗体のアミノ基を他の抗体又は他のペプチドのチオール基と結合させるような、公知のタンパク質融合法を用いて生産できる。必要であれば、チオール基は公知の方法により導入することができる。例えば、抗体又は抗体断片とポリペプチド毒素とを含む免疫毒素は、ジスルフィド交換反応を用いるか又はチオエーテル結合を形成することにより生産できる。この目的のために適切な試薬の例として、イミノチオレート及びメチル‐4‐メルカプトブチルイミデートが挙げられる。このような抗体は、免疫の補体成分を標的とするため及び敗血症を予防又は治療するために利用することができる。
補体阻害剤及びCD14経路阻害剤は、標的細胞に該阻害剤を到達させ得るいずれの手段を用いても患者に投与することができる。これらの方法は、経口、直腸内、経鼻、局所、皮内、皮下、静脈内、筋肉内、気管内、及び腹腔内投与を包含するが、これらに限定されない。1つの具体例では、該阻害剤は、典型的には吸入又は気管滴下によって、直接肺内に入れることにより投与される。投与のタイミングと用量のレベルを正確に制御することができるので、非経口的注射が好ましい。非経口投与のために、補体阻害剤は、例えば、生理学的に許容される非経口的賦形剤に結合させた溶液、懸濁液、エマルジョン又は凍結乾燥粉末として製剤され得る。そのような賦形剤の例としては、水、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、及び5%ヒト血清アルブミンがある。リポソーム及び固定油のような非水性の賦形剤を用いてもよい。賦形剤又は凍結乾燥粉末は、等張性(例えば塩化ナトリウム、マンニトール)及び化学的安定性(例えば緩衝液及び防腐剤)を維持する添加剤を包含し得る。該製剤は従来用いられる技術によって滅菌される。例えば、注射で投与するのに適した非経口の組成物は、1.5重量%の活性成分を0.9%塩化ナトリウム溶液中に溶解することによって調製される。
他の局面において、本発明は、敗血症を予防及び治療するのに有用な組成物であって、1以上の補体阻害剤、1以上のCD14経路阻害剤、並びに好ましくは1以上の薬理学的に許容されるアジュバント、担体、賦形剤、及び/又は希釈剤を含む組成物を提供する。医薬組成物を作製するための許容されるアジュバント、担体、賦形剤、及び/又は希釈剤は、例えばHoover, John E., Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania 1975にあるように、当業者に周知である。薬剤成形についての他の考察はLiberman, H. A. and Lachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980中に見出すことができる。最も好ましくは、該阻害剤は、用量の調製及び投与を容易にし得る組成物を形成するために薬理学的に許容される担体と混合される。不揮発性の発熱物質を含まない水、滅菌水、及び静菌水から調製され、少なくとも0.025Mの緩衝塩、例えばリン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどを含む水性賦形剤もまた注射可能な補体阻害剤溶液を形成するのに適している。これらの緩衝液に加えて、数種の他の水性賦形剤を使用することができる。これらは、塩化ナトリウム、リンゲル液、デキストロース、デキストロースと塩化ナトリウム、及び乳酸加リンゲル液のような、滅菌可能な等張性の注射組成物を包含する。メタノール、エタノールまたはプロピレングリコールのような水溶性の溶媒を加えることにより、一般にこれらの賦形剤中での該阻害剤の可溶性及び安定性が増大する。綿実油、ゴマ油、又は落花生油のような非水性賦形剤及びミリスチン酸イソプロピルのようなエステルもまた、該賦形剤のための懸濁溶媒系として用いることができる。加えて、抗菌性保存剤、酸化防止剤、キレート化剤および緩衝剤を包含する、該組成物の安定性、無菌性及び等張性を高める種々の添加剤を加えることができる。しかしながら、使用するいかなる賦形剤、希釈剤又は添加剤も、生体適合性並びに本発明の阻害剤との適合性を有していなければならない。
補体阻害剤又はCD14経路阻害剤が抗体又は抗体断片である場合、製剤は例えば米国特許出願第20020136719号に記載されているような固形の抗体製剤、米国特許第6,267,958号に記載されているような再生凍結乾燥製剤、又は米国特許第6,171,586号に記載されているような水性製剤のような、患者に抗体を投与するのに適したいずれかの公知の剤形である。
患者に投与される補体阻害剤又はCD14経路阻害剤の総量又は用量は、患者の型、患者の年齢、患者の大きさ、阻害剤の型、処置頻度、投与目的(治療か予防か)、及び敗血症の重症度に応じて異なる。一般に、補体阻害剤は1日につき体重1キログラム当り約1〜50ミリグラム(mg/kg)、好ましくは約5〜30mg/kg/日の用量で患者に投与される。吸入又は気管滴下によって投与する場合、該補体阻害剤は約0.5〜20mg/kgの用量で1日2回患者に投与される。一般に、CD14経路阻害剤は、1日につき体重1キログラム当り約10〜200mg (mg/kg)、好ましくは約25〜100mg/kg/日の用量で患者に投与される。吸入又は気管滴下によって投与する場合、CD14経路阻害剤は約1〜40mg/kgの用量で1日2回患者に投与される。補体阻害剤は1回で投与してもよく、又は投与の回数を増やすことができるように低用量に分割してもよい。
好ましい具体例では、敗血症を予防または治療するため、約25mg/kgの抗C5aと約40mg/kgの抗CD14とを含む抗C5a抗体及び抗CD14抗体の混合物を毎日患者に投与する。同様に、該混合物は、抗CD14抗体に代えて約40mg/kgの抗LPS抗体を含んでいてもよい。
補体阻害剤及びCD14経路阻害剤は別々に投与することもできるため、本発明は他の局面において、補体阻害剤とCD14経路阻害剤とを単一包装内の別々の容器中に含んだ、敗血症を予防又は治療し得る組成物を患者に投与するためのキット形式の製品をも提供する。該キットは、患者に投与した際に、約25mg/kg/日の補体阻害剤を供給し得る量の補体阻害剤と、約40mg/kg/日のCD14経路阻害剤を供給し得る量のCD14経路阻害剤とを含む。
本発明を、以下の好ましい具体例によりさらに例示する。もっとも、これらの実施例は、単に例示のために記載するものであり、他に断りがない限り本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
材料及び方法
装置:使用した全ての装置及び溶液は製造者の情報に基づきエンドトキシンフリーであった。ポリプロピレンチューブは補体の活性化のバックグラウンドを低くするために用いた。
試薬:滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)はLife Technologies (Paisley, 英国)より得た。レピルジン(lepirudin) (登録商標Refludan)はHoechst (Frankfurt am Main, 独国)より得た。オプソニン化した大腸菌1x109個/mLはORPEGEN Pharma (Heidelberg, 独国)より得た;リムルス試験法(limulus amebocyte lysate assay)を用いて解析した際の大腸菌懸濁液中の総エンドトキシン濃度は7μg/mLであった。マウス抗ヒトC5/C5a mAb 137-26 (精製IgG1)はTanox, Inc. (Houston, テキサス州)によって生成された。マウス抗ヒトCD14 mAb 18D11 (精製IgG1)はDiatec AS (Oslo, ノルウェー国)より得て、そのF(ab')2をペプシン消化により調製した。コブラ毒因子(CVF)はQuidelの市販品を得た。細菌性リポ多糖(LPS)はHoechstの市販品を得た。マウス抗ヒトCD11b PE結合体はBecton Dickinson (San Jose, カリフォルニア州)より得た。核染料LDS-751はMolecular Probes (Eugene, オレゴン州)より得た。
実施例1
ヒト全血炎症モデルにおけるLPSではなく大腸菌による補体の活性化
本研究では、過去に詳細に記載された通り(Mollnes TE et al. Blood 2002; 100: 1869-1877)ヒト全血モデルを用いた。血液は健全ボランティアより採取し、レピルジンで抗凝固処理した。レピルジンは補体の活性化に干渉しないことを確認した。この系における補体の活性化に及ぼす大腸菌(1x108個/mL)、超音波破砕した大腸菌(1x108個/mL)及びLPS(0.5μg/mL)の効果を試験した。液相の補体活性化に関するコントロールとしてCVF (5 U/mL)を用いた。インキュベーションは全て37℃で行なった。補体の活性化の結果として形成される血漿の終末sC5b-9複合体 (TCC)は、詳細に記載された(Mollnes TE et al., Scand. J. Immunol. 1985; 22: 197-202)酵素結合免疫測定法(ELISA)によって測定した。このアッセイでは、TCCに特異的なmAbをマイクロテストプレートのウェルの表面上に被覆した。サンプルのインキュベーション後、ヒトC6に対するビオチン化マウスmAbによって不動化したTCCを検出した。次いでストレプトアビジン結合セイヨウワサビペルオキシダーゼを基質の発色のために添加した。反応産物の光学密度(OD)は、ELISAプレートリーダーで450nmにて測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004768620
表1を参照すると、LPSではなく大腸菌が補体の活性化とTCCの形成を誘導したことがわかる。mAb 137-26は大腸菌により誘導される液相のTCC形成を阻害しなかった。CVFは液相のTCC形成を誘導した(第二補体経路の活性化を経由)。これらのことより、全細菌(例えば大腸菌)は補体を活性化するが、全細菌から誘導したエンドトキシン(LPS)は活性化しないことがわかる。従って、敗血症においては菌血症及び内毒血症により2つの異なる炎症機構が引き起こされている。
実施例2
大腸菌又はLPSに曝露された顆粒球及び単球の異なる活性化経路
大腸菌(補体活性化を経て形成されたC5aを通じて)及びLPS(CD14経路の活性化を通じて)による顆粒球及び単球の活性化を調べるため、実施例1に記載した全血システムを再度用いた。顆粒球及び単球の活性化の指標としてCD11bの上方制御を用いた。血液サンプルは、抗C5/C5a mAb 137-26、抗CD14 18D11 F(ab')2、mAb 137-26と抗CD14 18D11 F(ab')2との併用、又はPBSと共に4分間プレインキュベートした。大腸菌(1 x 107個/mL)又は超音波破砕した大腸菌(1 x 107個/mL、LPS(0.5μg/mL)又はCVF(5 U/mL))を試験サンプルに添加した。PBSはネガティブコントロールの代わりに用いた。ベースラインサンプルは活性化因子の添加の直前に処理した。37℃で10分間インキュベートした後、血液100μLをフローサイトメトリーアッセイに用いた。全血サンプルはパラホルムアルデヒドで固定し、次いで抗CD11b PE及び核染料LDS-751 (Molecular Probes, Inc., Eugene, オレゴン州)で染色した。CD11bの発現はFACSCalibur flow cytometer (Becton Dickinson, San Jose, カリフォルニア州)を用いて中央値蛍光強度(median fluorescence intensity; MFI) として測定した。全ての実験は3〜5回行なった。結果を表2及び表3に示す。
Figure 0004768620
Figure 0004768620
表2及び表3を参照すると、大腸菌は顆粒球及び単球を活性化するが、他方でLPSは単球のみを活性化することがわかる。抗C5/C5a mAb 137-26は大腸菌によって誘導される顆粒球の活性化を濃度に依存して効率的に阻害するが、単球の活性化に対しては中程度の阻害効果しか示さなかった。mAb 137-26はLPS誘導性の単球の活性化に対しては有意な阻害効果を示さなかった。コントロールのCVFは、補体を活性化するものであるが、好中球及び単球の両者の活性化を誘導した。該活性化はmAb 137-26によって効果的に阻害された。抗CD14 F(ab')2は、大腸菌によって誘導される顆粒球及び単球の活性化に対し最小の効果を示した(表3)。対照的に、LPS誘導性の単球の活性化は効果的に阻害した。抗CD14 F(ab')2と抗C5/C5a mAb 137-26とを併用することで、大腸菌又はLPSのいずれかによって誘導される好中球及び単球の活性化が完全に阻害された。
表2及び表3の結果を総括すると、大腸菌(菌血症)は、補体の活性化を通してC5aの産生を誘導し、主に顆粒球を活性化すると共に、程度は劣るが単球を活性化する。他方で細菌性LPSは、補体とは独立したCD14に依存の経路を通じて主に単球を活性化する。従って、補体阻害剤とCD14経路阻害剤とを併用して患者に投与することは、敗血症を予防又は治療するための方法として用いることができる。
明細書において、本発明の典型的な好ましい具体例を開示し、また、特定の用語を用いたが、それらは一般的かつ記述的な意味のみに用いており、限定の目的のために用いているものではなく、本発明の範囲は請求の範囲に記載されている。明らかなように、上記の教示に照らし、本発明の多くの修飾及び変形が可能である。従って、請求の範囲内において、本発明は、特に記述したものと異なるように実施することができることが理解される。

Claims (11)

  1. 1以上の補体阻害剤と、1以上のCD14経路阻害剤とを含む、敗血症の予防又は治療のための組成物であって、前記1以上の補体阻害剤が抗C5a抗体又はその結合性断片であり、前記1以上のCD14経路阻害剤が、抗CD14抗体若しくはその断片、CD14アンチセンス核酸配列、CD14 siRNA又はCD14 RNAiであり、経口、非経口、直腸内、経鼻、局所、皮内、皮下、静脈内、筋肉内、気管内又は腹腔内投与で用いられる組成物。
  2. 改変されたエフェクター機能を有する抗体を含む、請求項記載の組成物。
  3. 前記補体阻害剤が抗C5a抗体又はその結合性断片であり、前記CD14経路阻害剤が抗CD14抗体又はその結合性断片である、請求項1記載の組成物。
  4. 補体阻害剤である第一の結合要素と、CD14経路阻害剤である第二の結合要素とを含む二重特異性抗体を含む、敗血症の予防又は治療のための組成物であって、前記補体阻害剤が抗C5a抗体若しくはその結合性断片であり、前記CD14経路阻害剤が抗CD14抗体若しくはその結合性断片である組成物。
  5. 1以上の薬理学的に許容されるアジュバント、担体、賦形剤、及び/又は希釈剤をさらに含む請求項1記載の組成物。
  6. 請求項1記載の組成物を含むキット。
  7. 前記補体阻害剤と前記CD14経路阻害剤とが別々に供給される請求項記載のキット。
  8. 前記補体阻害剤が抗C5a抗体である請求項記載のキット。
  9. 前記CD14経路阻害剤が抗CD14抗体である請求項記載のキット。
  10. 補体阻害剤又はCD14経路阻害剤の量が1日につき体重1キログラム当り1〜200ミリグラムの用量を満たすものである請求項記載のキット。
  11. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の組成物の、敗血症の治療又は予防に有用な薬剤を調製するための使用。
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