JP4768428B2 - 消音装置、電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器の消音装置に関するものであり、特に、異なる音圧ピークを有する複数の騒音からなる複合騒音を効果的に消音するのに適した消音装置に関するものである。
現在、画像表示素子上に生成された画像をスクリーン上に拡大投写する投写型表示装置が、業務用としてのみでなく、一般家庭用としても広く普及している。かかる投写型表示装置のうち、画像表示素子にDMD(Digital Micro-mirror Device)を用いたDLP(Digital Light Processing)プロジェクタは、次のようにしてスクリーン上に画像を表示する。光源から出射された白色光がリフレクタで反射され、反射光がカラーホイールによってR/G/Bの3色の色光に時分割される。時分割された各色光(照明光)は、色分離に同期して時分割駆動されるDMDによって、ビデオ信号に応じた光が画素毎に反射され、反射された光が投写光学系を介してスクリーンに投写される。尚、前記DMDを構成している微小ミラーはアルミニウムで形成され、ミラー単体の反射率は90%前後と高い。しかし、各微小ミラー間のギャップ等により、デバイス全体としての光利用効率は65%程度である。
ここで、光束密度の高い照明光を用いる場合、光損失は光学吸収による発熱効果を生み、過度の高温は微小ミラーのヒンジ変形(金属クリープ現象)を加速させ、デバイスの長期信頼性に悪影響を及ぼす。そこで、DMDパッケージの背面には冷却機構が用意されており、主に強制空冷によって、発生した熱を効果的に取り除くような工夫が施されている。
一方、画像表示素子に液晶パネルを用いた液晶プロジェクタは、次のようにしてスクリーン上に画像を表示する。光源から出射された白色光は、リフレクタによって反射された後に偏光変換を受け、さらにR/G/Bの各色光に分離される。分離された各色光は、対応する各液晶パネルに入射し、該液晶パネルによって、ビデオ信号に従った光変調を受ける。光変調された各色光は、色合成プリズムにおいて合成され、投写光学系を介してスクリーンに投写される。
この場合、TN(Twisted Nematic)液晶パネルは、特定の直線偏光成分しか扱えないため、入射側偏光板において各色光の偏光方向が所定の偏光方向(例えばP偏光)に揃えられる。その後、液晶パネルによって光変調された光は、出射側偏光板によってP偏光成分がカットされ、S偏光成分のみが抽出される。
このような構成の光変調部では、液晶パネルの前後に配され、該液晶パネルと共にユニット(液晶ユニット)を構成している入射側偏光板及び出射側偏光板は、各々1軸方向の偏光光のみを通過させ他の偏光光を遮蔽する。このため、入射側偏光板及び出射側偏光板は、吸光により発熱し易い。また、液晶パネルの各画素境界にあるブラックマトリクスにおいても透過光が遮光されるので、液晶パネルもその動作時に発熱を伴う。
これら液晶パネルや偏光板には有機材料が用いられることも多く、長時間にわたり波長の短い光が照射されたり、高温に曝されたりすると、パネル配向膜がダメージを受けたり、偏光選択特性が低下したりするなど、その機能が著しく損なわれてしまう。そこで、これらの光変調部には強制空冷等の熱対策が必要となる。
また、DLPプロジェクタであるか液晶プロジェクタであるかを問わず、プロジェクタの光源として利用される高圧水銀ランプは、点灯中に多量の熱を発生する。そして、バルブ温度が過度の高温になると発光管の破裂を招き、規定温度に達しなければ水銀未蒸発によるフリッカを引き起こす。このため、ランプバルブやリフレクタ、ランプユニット等を所定の温度に保ち、安定した発光を維持するために、ランプバルブの冷却を行う必要もある。
図12(a)に一般的な液晶プロジェクタ1aの外観を、同図(b)に液晶プロジェクタ1aの内部構造を示す。また、図13に液晶プロジェクタ1aの内部構成例を模式的に示す。
主に図13に示すように、液晶プロジェクタ1aの筐体内には、光変調部2aを強制空冷するための第1のシロッコファン3と第1の導風ダクト4、及びランプバルブ5を強制空冷するための第2のシロッコファン6と第2の導風ダクト7とが実装されている。さらに、高温になった筐体内の空気を外部へ排気するための排気ファン8aも用意されている。この他にも、電源ユニット10を冷却するためのファンなどが必要に応じて用意される場合もある。
近年、プロジェクタに対する小型・高輝度化の要求はますます高まっている。かかる要求に応えるべく、ランプ出力の増加と表示デバイスの小型化が促進され、その結果、画像表示素子(液晶ユニット、DMD)へ入射する光の光束密度が増加し、デバイスの熱負荷は上昇の一途をたどっている。
例えば、2000lmクラスの液晶プロジェクタ(1.0型-XGA)では、液晶ユニットの総発熱量は15W前後、出射側偏光板の熱流束は0.6W/cm2程度であるが、5000lmクラスになると、液晶ユニットの総発熱量は35W以上、出射側偏光板の熱流束は1.4W/cm2以上に達する。
また、2000lmクラスの液晶プロジェクタ(0.6型-XGA)では、光源として出力190W前後のランプが使用されるのに対し、同4000lmクラス(1.0型-XGA)の高輝度プロジェクタでは、275W前後の高出力ランプが使用されている。同様に、2000lmクラス(0.7型-DDR)のDLPプロジェクタでは、出力250W前後のランプが使用されるのに対し、3500lmクラス(0.9型-DDR)のDLPプロジェクタでは、350W前後のランプが使用される。ランプの発光効率は徐々に改善されつつあるものの、消費電力の増加はそのままランプ発熱量の増加につながるため、プロジェクタの高輝度化への流れによって冷却性能向上の要求が高まっている。
冷却に強制空冷方式を採用する場合、ファン送風量を増加させて発熱体周りの風速を高めることによって、熱伝達効率を改善し伝熱量を増加させるとともに、排気熱輸送量を増やして冷却性能を引き上げることで、増大する熱負荷に対応することが行われる。
このとき、ファン回転数を上げることによってファン送風量の増加を図ると、動作騒音の増大を招く。そこで、大型のファンを低回転で使用することにより静音化を図ったり、消音効果の高い通風ダクトを採用して静音化を図ったりしている。
図14に吸音ダクト型消音器の一例を示す。該吸音ダクト型消音器は、長手方向一端にファン8bが設けられたダクト13aと、ダクト13aの内面に内張りされたグラスウールなどの多孔質吸音材料14aとを有する。ダクト13a内を伝播する音は、媒質(多孔質吸音材料14a)に入射し、繊維質内での空気振動の粘性減衰と、繊維運動による音エネルギから熱エネルギへの変換とによって減衰する。
図15に吸音エルボ型消音器の一例を示す。該吸音エルボ型吸音器は、一端にファン8cが設けられた屈曲ダクト13bと、屈曲ダクト13bの内面に内張りされた多孔質吸音材料14bとを有する。この種の消音器では、屈曲ダクト13bの屈曲部における入射波と反射波との位相干渉による減音効果と、屈曲部において拡散された音の多孔質吸音材料14bによる減音効果との双方が得られる。特許文献1には、上記吸音エルボ型消音器を備えたプロジェクタが開示されている。具体的には、内面に多孔質吸音材が内張りされた屈曲型の吸気ダクト及び排気ダクトを備えたプロジェクタが開示されている。
図16にアクティブ型消音器の一例を示す。該アクティブ型消音器は、ダクト13c内の騒音に応じた信号を出力するマイクロフォン17aと、マイクロフォン17aから出力された信号を分析し、該信号と逆位相の信号を作り出すコントローラ17bと、コントローラ17bによって生成された信号を増幅する増幅器17cと、増幅器17cによって増幅された信号に応じた音を発するスピーカ17dと、ダクト13c内の騒音(音波)とスピーカ17dから発せられた音(音波)とが互いに打ち消し合っているかを確認し、確認結果をコントローラ17bへフィードバックさせる誤差マイクロフォン17eとを有する。上記説明から明らかなように、この種の消音器では、2次音源による音波干渉を利用して騒音を減衰させている。特許文献2には、同種の消音装置、すなわち、ダクト内で発生した定在波の騒音を消去する能動型消音装置の例が開示されている。
またヘルムホルツ型共鳴器を利用した共鳴型消音器を用いて騒音の低減を図った例もいくつか報告されている。特許文献3には、互いに間隔をおいて対向する平板状の1対の主壁部と両主壁部の外周を結合し両主壁部の間の内部空間を形成する副壁とで遮音壁本体を構成し、両主壁部の間に略均等な間隔をおいて両主壁部を貫通し空気通路を形成する筒部を設け、筒部には空気通路と内部空間とを連通させる連通穴を設けた遮音壁を設計するのに際し、内部空間体積および空気通路数を騒音の中心周波数と音速の関係式に従って決定することによって、連通穴と空気通路の背後空間とにより形成されるヘルムホルツ共鳴器における音の減衰作用を高めるようにした遮音壁の設計方法および遮音壁が開示されている。
また、特許文献4には、外部部材および内部部材が空気層を介して対向配置され、内部部材は複数の貫通穴を有し、貫通穴部の厚さ、貫通穴の直径、および開口率が30Hz以下の音に対して貫通穴を通過する空気に粘性減衰効果を発生させるように設定され、ヘルムホルツ共鳴原理を用いて低周波数の音に対して比較的広い周波数帯域で高い防音効果が発揮できる多孔質防音構造体の貫通穴の直径、開口率、貫通穴部の厚さの好ましい条件が開示されている。
ここでヘルムホルツ型共鳴器の共鳴原理と吸音動作について説明する。図17はヘルムホルツ型共鳴器の基本構成を示す模式図である。ヘルムホルツ型共鳴器18は、大きな体積V0をもつ空洞部19に小さい首部(クビ部)20aが設けられた構造を有する。かかる構造体の空気バネ振動の共振周波数(共鳴周波数)に一致した周波数の音響(騒音)が首部20aを通過して空洞部19へ伝わると、共鳴現象を生じて首部20aの空気が激しく振動し、粘性損失により音のエネルギの一部が熱エネルギに変換され吸音作用を生じる。
このようなヘルムホルツ型共鳴器を消音器として応用する場合、図18に示すように、導管の一部を二重管とし、内側の管(内側管22)に複数の貫通穴24aを空けて外側の閉塞管23とともに多孔管共鳴型消音器21aを構成して用いることが多い。このときの共鳴周波数(fr)は、次式(1)で、透過損失(TL)は平面波理論の適用範囲において次式(2)でそれぞれ表される。
Figure 0004768428
f:周波数(Hz)
W:空洞(外側閉塞管)の直径(m)
L:空洞(外側閉塞管)の長さ(m)
V:空洞(外側閉塞管)の容積(m3)
S:ダクト(内側管)断面積(m2
n:貫通穴の個数
a:貫通穴の半径(m)
lc:貫通穴の長さ(内側管厚=首部長さ)(m)
C:音速(m/s)
上記式(1)(2)では、両端を無反射端とし内側管22の貫通穴24aにおける粘性抵抗は無視している。
特許文献5には、通風ダクトに上述した多孔管共鳴型消音器を配置して消音効果を狙った例が開示されている。図19に、特許文献5に開示されたプロジェクタの液晶パネル冷却用ダクト内部における共鳴消音装置の概略構成を示している。特許文献5の発明では、図19に示すように、液晶パネル冷却用ダクト25の空気吸込側及び空気吹出側の双方に、第1共鳴室26及び貫通穴24bからなる第1共鳴消音器28と、第2共鳴室27および貫通孔24cからなる第2共鳴消音器29を構築しており、液晶パネル冷却用ダクト25の内部で発生したファン30の動作騒音を前記共鳴消音器の共鳴現象によって減衰させて消音している。
特開2001-68882号公報 特開平6-282278号公報 特開2001-92468号公報 特開2005-18042号公報 特開2001-222065号公報
しかしながら、大型ファンを低回転で動作させることによって静音化を図ると、ファンの実装容積が増加し、装置の小型化が阻害される。
特許文献1には、通風用の屈曲ダクトに吸音材を内張りした消音構造が開示されているが、ダクト内に多孔質吸音材料(グラスウール等)からなる吸音材を内張りして減音を図る場合、中・高音域(1kHz〜5kHz)で十分な消音効果を得るためには、吸音材の厚みを10mm〜30mm以上とする必要がある。このため、ダクト内部の通風面積の確保が難しく、場合によってはダクト自体が大型化するといった課題がある。
さらに吸気ダクト側に吸音材を適用する場合、例えば液晶ユニット冷却では、吸気フィルタを通過した後の空気がダクト内を通ることになる。このため、経年変化による高分子材の劣化等により繊維屑が発生すると、液晶ユニット部が直接塵埃に曝されることになり、画像品質や装置信頼性を損なう恐れがある。
一方、排気ダクト側に吸音材を適用する場合、例えばランプ近傍の空気温度は150℃以上、筐体排気前の空気温度でも最大80℃以上になることがある。よって、動作中の排気ダクトは高温環境に曝されており、高分子材やその粘着材の劣化が問題となる。加えて近年の装置小型化への流れは高密度実装を要求し、図12(b)に示したプロジェクタの内部構造をみても判るように、吸気/排気用ダクトに十分なスペースを確保するための余裕がない。
また特許文献2には、排気ダクト内部にアクティブ型消音システムを適用して音波干渉により排気騒音を減衰する能動型消音装置が開示されているが、このアクティブ型消音システムは、250Hz以下の低周波音に関しては高い減衰効果が得られるものの、中・高音域(1kHz〜5kHz)の騒音に対しては十分な消音効果が得られない。図20に液晶プロジェクタの騒音周波数分析結果の一例を示す。この結果からも判るように、プロジェクタのように複数の冷却ファンを備えた電子機器のファンノイズは、低音域から中・高音域にかけて複数の音圧ピークを有する騒音スペクトルを持つ。よって、アクティブ型消音システムは、このような複合騒音に対して安定した制御が難しく、またスピーカやマイクロフォンの使用環境(ダクト内の高音・高湿・腐食性など)に対する制約も厳しい上に、システム自体が高価であるといった欠点もある。
特許文献3には、貫通穴と空気通路の背後空間とにより形成されるヘルムホルツ共鳴器における騒音の減衰作用を高めるようにした遮音壁の設計方法および遮音壁が開示されているが、共鳴吸音構造自体は住宅建材の防音壁などに古くから利用されている。このような吸音共鳴器は、空気共振(共鳴)によるエネルギ変換(振動エネルギから熱エネルギへの変換)を音響減衰に利用している。このため、中・高音域の騒音に対しては比較的小型で高い吸音効果を得ることができる一方、低域の騒音に対しては、空洞容積を大きく設計しなければ十分な減衰効果を得られないといった欠点がある。
図21に、式(1)に基づいて、空洞容積(V)を揃えた上で貫通穴の径(a)を変更し、異なる共鳴周波数(消音周波数:fr=500Hz、fr=2kHz)になるように設計した2種類の多孔管共鳴型消音器の透過損失を比較したグラフを示す。式(1)は粘性抵抗の影響を無視した理論式であるため、共振点(消音周波数)における透過損失は無限大となるが、グラフではプロットする周波数分解能の制約により有限値を示している(実際の多孔管共鳴型消音器は空気粘性の影響を受けるため、共振ピークは有限の値に鈍る)。このグラフから、空洞容積が等しい場合の共鳴周波数近傍の透過損失を比較すると、消音周波数が低いと減衰効果も低いことが判る。
特許文献4には、特に30Hz以下の低周波音に対応可能な多孔質防音構造体の貫通穴の直径、開口率、貫通穴部の厚さ(首部長さ)の好ましい条件が開示されている。本発明とは条件が異なるが、複合騒音の吸音性能を確保するために、複数の多孔質壁材を特定の間隔で保持して空洞部体積内に積層し、各々に異なる共鳴特性を持たせる構造を提示している。しかしながら空洞部体積内を厚み方向に必要な吸音周波数ごとに分割するため、構造が複雑になるとともに消音周波数の増加に応じて消音構造が大型化するので、プロジェクタの吸排気ダクトのような小型電子機器への内部実装は困難である。
特許文献5には、液晶プロジェクタの吸気ダクト内部に多孔管共鳴型消音器を配置した構造が開示されているが、この場合、ダクト内部の吸気ファンノイズの低減には有効であるが、図20に示したようなプロジェクタ全体の複合騒音の低減には個別に対応できない。また通風ダクト途上に消音器を配置する構造は実装容積を圧迫し装置の小型化を阻害し、ダクト自体の実装スペースが十分に確保できないモデルも少なくない。さらに特許文献4との組み合わせで複数の吸音特性を持たせようとすると、特に低域での共鳴吸音設計では空洞容積の拡大が要求され、さらなる大型化を招くことになる。
本発明の目的は、簡易な構造で広帯域の複合騒音を効果的に低減可能な消音装置と該消音装置を備えた電子機器を提供することである。
本発明の消音装置は、電子機器の筐体に形成され、該筐体の内外に連通する開口部に装着される消音装置であって、多孔管共鳴型消音機構と板状吸音機構の双方を兼ね備えていることを特徴とする。具体的には次のような構成を有する。
本発明の消音装置は、所定間隔で対向配置された第1板材及び第2板材と、第1板材と第2板材との間に外部から区画された第1空間及び第2空間を形成する仕切り部材と、第1板材及び第2板材にそれぞれ形成され、第2空間と外部とを連通させる2以上の第1通孔と、仕切り部材に形成され、第1空間と第2空間とを連通させる第2通孔と、を有する。
前記仕切り部材は、第1板材と第2板材とを連結して両板材間に第1空間を形成する外側枠体と、第1板材と第2板材とを外側枠体の内側において連結して、第1空間の内側に第2空間を形成する内側枠体と、から構成することができる。この場合、第2通孔は前記内側枠体に形成されている。
また、前記仕切り部材は、第1板材と第2板材とを連結して、両板材間に空間を形成する外周壁と、外周壁によって形成された空間を第1空間と第2空間とに二分する隔壁と、から構成することができる。この場合、第2通孔は前記隔壁に形成される。
さらに、前記仕切り部材は、第1板材と第2板材とを連結して、両板材間に第2空間を形成する枠体と、枠体に隣接して第1空間を形成する側壁と、から構成することができる。この場合、第2通孔は第1空間と第2空間とを区画している前記枠体の一部に形成される。換言すれば、第2通孔が形成されている枠体の一部は、第1空間と第2空間とを区画する壁として機能している。
ここで、前記第1板材に形成された各第1通孔の開口面積の合計と、前記第2板材に形成された各第1通孔の開口面積の合計とを異ならせることによって、両板材の開口率を異ならせることもできる。また、前記第1板材の第1通孔と前記第2板材の第1通孔とを両板材の対向方向において重ならないようにするか、部分的にのみ重なるようにすることによって、通風抵抗を確保しつつ遮光性を得ることができる。ここでの遮光性とは、当該消音装置が装着される電子機器の筐体内へ外光が入射することを抑制することと、筐体内の光が筐体外に漏れることを抑制することの双方または一方を意味する。
また、前記第1板材及び前記第2板材の各々の開口率や板厚あるいは材質等を変更して、異なる1次振動の固有値を持たせることによって、低音域で個別の吸音特性を持つ板状吸音構造体を構築し、実装する電子機器の複合騒音に最適化してもよい。
さらに、前記第1空間を2以上の小空間に分割すると共に、各小空間と前記第2空間とを少なくとも1つの第2通孔を介して連通し、かつ、第2通孔の径と個数の双方または一方を小空間ごとに異ならせることによって、複数の異なる共鳴特性を有する多孔管共鳴型消音機構を形成することもできる。各小空間と第2空間と隔てる部材(内側枠体、隔壁、又は枠体の一部)の厚みを小空間ごとに異ならせることによっても複数の異なる共鳴特性を有する多孔管共鳴型消音機構を形成することができる。
本発明の電子機器は、前記本発明の消音装置が、筐体内に空気を取り込むための吸気口と、前記筐体内の空気を該筐体外に排気するための排気口との双方または一方に設けられていることを特徴とする。
本発明の電子機器の消音装置は、多孔管共鳴型消音機構と板状吸音機構の双方を兼ね備えているので、複合的な動作騒音を効果的に低減させることができる。さらに、板状吸音構機構と多孔管共鳴消音機構とは独立して作用するため、吸音周波数の設計に関する自由度が高く、電子機器の複合騒音に最適化した小型の消音装置が実現可能である。
(実施形態1)
本発明の消音装置の実施形態の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。図1(a)は、本例の消音装置32aが実装された電子機器(液晶プロジェクタ31)の外観斜視図であり、同図(b)は、消音装置32aを液晶プロジェクタ31から取り外した状態の斜視図である。図2は、本例の消音装置32aの分解斜視図である。図3は、本例の消音装置32aを構成する第1板材35aに形成されたパンチング加工穴39aと、第2板材36aに形成されたパンチング加工穴39bとの相対的位置関係を示す拡大模式図である。図4は、本例の消音装置32aの正面断面図である。図5は、本例の消音装置32aによる消音作用の一つを示す原理図である。図6は、本例の消音装置32aを液晶プロジェクタ31に実装する場合の実装位置の例を示した平面図である。図7は、本例の消音装置32aによる消音作用の他の一つを示す原理図である。
図1(a)(b)に示されているように、本例の消音装置32aは、液晶プロジェクタ31の筐体33に設けられている排気口34に装着される。より具体的には、排気ファン8dの作用によって筐体33内の空気を外部に排気するために該筐体33に設けられた排気口34に装着される。
消音装置32aは、図2に示すように、所定間隔で対向配置された第1板材35a及び第2板材36aと、それら第1板材35a及び第2板材36aの周縁部同士を連結して、両板材35a、36a間に外部から区画された第1空間40aを形成する外側枠体37aと、対向する第1板材35aと第2板材36aの内面同士を連結して、第1空間40aの内側に第2空間40bを形成する内側枠体38aと、を有する。さらに、第1板材35a及び第2板材36aには、それら板材35a、36aの表裏面に貫通し、第2空間40bに連通する多数のパンチング加工穴39a、39bが形成されている。すなわち、第2空間は、パンチング加工穴39a、39bを介して外部と連通している。
ここで、パンチング加工穴39a、39bが第1板材35a及び第2板材36aのそれぞれにおいて占める割合(開口率)は、図1(b)に示す排気ファン8dの通風抵抗を確保できる程度の割合としてあり、本例では、50%〜60%としてある。さらに、図3に示すように、各板材35a、36aに形成されているパンチング加工穴39a、39bは、同一の穴径(D1及びD2)を有し、同一ピッチ(P1及びP2)で千鳥配列されている。但し、第1板材35aに形成されているパンチング加工穴39aと第2板材36aに形成されているパンチング加工穴39bとは、両板材35a、36aの対向方向において完全には重ならず、部分的にのみ重なるように交互に位置をずらして形成されている。もっとも、パンチング加工穴39a、39bは、第2空間40bと外部とを連通させる連通穴であればよく、パンチング加工以外の型成形その他の方法によって形成することができる。
再び図2を参照すると、第1板材35a及び第2板材36aの表面のうち、パンチング加工穴39a、39bが形成されている領域(通風領域)は、内側枠体38aによって囲まれている。換言すれば、内側枠体38aは、両板材35a、36aの通風領域の外縁に沿って配置されており、全てのパンチング加工穴39a、39bは第2空間40bに内包されている。さらには、図4に示すように、内側枠体38aには、第1空間40aと第2空間40bとを連通させる複数の貫通穴24dが形成されている。内側枠体38aは、接着その他の任意の固定手段によって第1板材35a及び第2板材36aの内面に固定され、第2空間40b内の空気が貫通穴24d以外の部分から漏れることのないようにされている。尚、外側枠体37aも第1板材35a及び第2板材36aの周縁部に接着その他の任意の固定手段によって固定され、第1空間40a内の空気が外部に漏れないようにされている。もっとも、内側枠体38a及び外側枠体37aと第1板材35a及び第2板材36aとの間から空気が漏れることをより確実に防止すべく、シーリング処理その他の加工を施すことは自由である。
以上の構造を有する本例の消音装置32aでは、通風領域の外縁部において多孔管共鳴型消音機構が構成されると共に、第1板材35a、外側枠体37a及び内側枠体38a、或いは第2板材36a、外側枠体37a及び内側枠体38aによって板状吸音機構が構成される。
すなわち、図4に示す内側枠体38aの板厚(t1)が式(1)中の貫通穴の長さ(lc)に相当する。以下同様に、内側枠体38aに形成された貫通穴24dの穴径(d1)の1/2が貫通穴の半径(a)に、第2空間40bの断面積が内側管断面積(S)に、貫通穴24dの総数が貫通穴の個数(n)にそれぞれ相当する。また、図2に示す第1板材35aと第2板材36aとの間の距離(L1)が空洞の長さ(L)に、第1空間40aの容積が空洞の容積(V)にそれぞれ相当する。
従って、内側枠体38aの板厚(t1)や貫通穴24dの穴径(d1)等をパラメータとして、多孔管共鳴型消音機構の共鳴周波数を液晶プロジェクタ31の動作騒音のうち減衰したい周波数帯域(主に高域の音圧ピーク値周波数)に一致するように消音設計を行うとよい。例えば、消音周波数を2kHz、音速(C)を340m/sとした場合、内側枠体38aの板厚(t1)を3mm、貫通穴24dの穴径(d1)を2mm、外側枠体37aと内側枠体38aの間に形成される第1空間40aの容積を20000mm3とすると、貫通穴24dの個数は40個に設定すればよいことになる。もっとも、これは設計の一例であり、寸法パラメータなどは、空洞部容積と首部寸法(貫通穴24dの穴径及び内側枠体38aの板厚)の組み合わせにより自由度を持つ。
一方、第1板材35a或いは第2板材36aと、外側枠体37a及び内側枠体38aとによって構成される板状吸音機構の吸音特性は、第1板材35a或いは第2板材36aの撓み剛性によって規定される。具体的には、枠組に板材を固定した場合、図5に示すように、背後空気層と板材との間で振動系が形成される。このとき、音の周波数と振動系の共鳴周波数とが一致すると、板材は振動し内部摩擦により吸音作用が得られる。このときの共鳴周波数は次式で与えられる。
Figure 0004768428
f0:共鳴周波数(Hz)
m :板材の面密度(kg/m2)
L0 :背後空気層厚さ(cm)
K :板の剛性(kg/m2・s2)
本例の消音装置32aにおいては、第1板材35a及び第2板材35aの剛性は、主に内側枠体38aの位置によって規定される。よって、外側枠体37aは、板状吸音機構の剛性(K)に大きくは寄与しない。また、本例のように背後空気層が100cm以上になると、共鳴周波数は(K)の値で決まり、共鳴周波数(f0)は空気層(L0)に無関係となる。また第1板材35a及び第2板材36aは、その通風領域において穴あき板の様相を呈しているが、通風抵抗抑制のために開口率が50%以上に設定され、また背後空気層も用意されていない。この場合、第1板材35a及び第2板材36aは、穴あき板吸音構造体としてではなく板状吸音構造体として作用する。
次に、図6及び図7を参照しながら、本例の消音装置32aの消音動作について詳細に説明する。尚、図6中において、図13と同一の符号は同一の構成を示す。
本例では、上記構造の消音装置32aが、液晶プロジェクタ31の排気口34に、第1板材35aが筐体33の内側を向き、第2板材36aが筐体33の外側を向くように装着されている。この場合、排気ファン8dにより生じる空気流42は、第1板材35a及び第2板材36aの通風領域に設けられたパンチング加工穴39a、39bを通って筐体33の外部へ排気される。
このとき、筐体33の内部で発生した複合騒音(排気ファン8dを含む複数ファンの動作ノイズ等)は、第1板材35aから入射し、第2板材36aから放射されるが、この間、中・高音域の音響エネルギは、図4に示す内側枠体38aに形成された貫通穴24dに入射し、第1空間40a(共鳴室)と貫通穴24d(首部)との間で形成される空気バネの共鳴振動により熱エネルギに変換され減衰する。この場合、貫通穴24dが、第1板材38aからの入射波と第2板材36aからの反射波が干渉する狭隘な板間に形成されているので、より効果的に音響エネルギを減衰させることができる。
一方、低音域の音響エネルギは、第1板材35a及び第2板材36aの板振動(1次固有振動)により、その共振周波数に一致する騒音周波数の音響エネルギが板振動の粘性抵抗により減衰されて吸音される。
このように本例の消音装置32aでは、単一の構造体に異なる動作原理の吸音機構を持たせてあるため、小型の電子機器の複合騒音に対して個別に消音設計を行うことができ、効果的に静音化を図ることができる。
尚、実装スペースに余裕がある場合は、内側枠体38aの外面(外側枠体37aと対向する面)や、外側枠体37aの内面(内側枠体38aと対向する面)に、多孔質材料を貼り付けて吸音効果を高めることもできる。また、筐体33内に空気を取り込む吸気口が形成されている場合には、該吸気口に消音装置32aを装着することもできる。
(実施形態2)
本発明の消音装置の実施形態の他例について図8を参照しながら説明する。本例の消音装置32bは、実施形態1の消音装置32aと基本的構成を共通にする。よって、消音装置32aとの相違点についてのみ以下に説明する。
図8に示す消音装置32bは、電子機器の減衰したい騒音スペクトルが中・高音域に複数存在する場合に好適な構成を有する。具体的には、実施形態1の消音装置32aには、特定の共鳴吸音特性を有する1種類の多孔管共鳴型消音機構しか設けられていないのに対して、図8に示す消音装置32bには、異なる共鳴吸音特性を持つ複数種類の多孔管共鳴型消音機構が設けられている。さらに具体的には、外側枠体37bと内側枠体38bとの間に形成された空間を隔壁43a〜43dによって4つの小空間41a〜41dに分割し、各小空間41a〜41dと第2空間40cとを隔てる内側枠体38bの板厚や貫通穴24eの穴径を各小空間41a〜41dごとに異ならせてある。かかる構成によって、異なる共鳴吸音特性を持つ複数種類の多孔管共鳴型消音機構が構成され、複数の消音特性が得られる。尚、各多孔管共鳴型消音機構の消音動作原理は実施形態1の消音装置のそれと同様である。
(実施形態3)
本発明の消音装置の実施形態のさらに他例について図9(a)を参照しながら説明する。本例の消音装置32cは、実施形態1の消音装置32aと基本的構成を共通にする。よって、消音装置32aとの相違点についてのみ以下に説明する。
図9に示す消音装置32cは、対向配置された第1板材35b及び第2板材(不図示)と、両板材の周縁部同士を連結している外周壁50とによって囲まれた空間を隔壁51によって二分することによって、両板材間に、第1空間40dと、第2空間40eとを形成したものである。第1板材35b及び不図示の第2板材には、実施形態1と同様のパンチング加工穴39c、39d(パンチング加工穴39dは不図示)が形成され、隔壁51には貫通穴24fが形成されており、消音動作の原理は実施形態1の消音装置32aと同様である。尚、隔壁51は、外周壁50と一体に成形することもできる。
図9(a)には、図中左側に第1空間40dが形成され、右側に第2空間40eが形成された例が示されているが、第1空間40dと第2空間40eの位置を逆転させることも可能である。また、第1板材35b、第2板材及び外周壁50によって囲まれた空間を隔壁51によって上下に二分して、第1空間40d及び第2空間40eを形成しても構わない。
また、図9(a)に示す構成と実質的に同一の構成は、図9(b)に示すようにして形成することも可能である。すなわち、第1板材35bと第2板材との間に、方形の枠体52によって第2空間40eを形成すると共に、コ字形の側壁53によって、第2空間40eの隣に第1空間40dを形成する。この場合、側壁53と枠体52の一部(枠体52の一辺52a)とが共同して第1空間40dを形成していると共に、該枠体52の一辺52aに貫通穴24fが形成される。
本例の消音装置は、電子機器の筐体内における機器レイアウトや筐体の形状・寸法などから消音装置の外形や寸法が制約を受ける場合に、かかる制約を回避しつつ必要な空洞容積Vを確保する場合に好適である。
(実施形態4)
本発明の消音装置の実施形態のさらに他例について図10(a)(b)を参照しながら説明する。本例の消音装置32cは、実施形態1の消音装置32aと基本的構成を共通にする。よって、消音装置32aとの相違点についてのみ以下に説明する。
実施形態1の消音装置32aでは、パンチング加工穴39a、39bの相対的位置関係を除き、第1板材35aと第2板材36aとの間に構造上の違いはない。しかし、上記式(3)から判るように、図1等に示す第1板材35aの剛性と第2板材36aの剛性とを個別に設定することにより、第1板材35a、外側枠体37a及び内周枠体38aとで構成される板状吸音機構と、第2板材36a、外側枠体37a及び内側枠体38aとで構成される板状吸音構機構の吸音特性を独立して設計でき、これにより低音域の複合騒音の抑制に対応することができる。
そこで図10(a)に示す消音装置32dでは、第1板材35cの板厚(t2)と第2板材36cの板厚(t3)とを異なるように設定して2枚の板材35c、36cの撓み剛性の差別化を図り、板状吸音機構の吸音周波数(1次固有振動数)を互いにシフトさせている。尚、図10(a)において、図1、図2と同一の符号は同一の構成を示す。
一方、図10(b)に示す消音装置32eでは、第1板材35dと第2板材36dの通風領域におけるパンチング加工条件を変えることによって、2枚の板材35d、36dの撓み剛性の差別化を図り、板状吸音機構の吸音周波数(1次固有振動数)を互いにシフトさせている。具体的には、第1板材35dに形成されているパンチング加工穴39eの穴径(D3)やピッチ(P3)と、第2板材36dに形成されているパンチング加工穴39fの穴径(D3)やピッチ(P4)とを異ならせてある。尚、図10(a)において、図1、図2と同一の符号は同一の構成を示す。
図11(a)(b)に、図10(b)に示す本実施形態に基づいて作成した消音装置32eのシュミレーションモデルの固有振動モード例を示す。このモデルでは、第1板材35dと第2板材36dの開口率を変更して、1次振動モードの周波数を第1板材側(fc=535Hz)と第2板材側(fc=483Hz)とで異なるように設計して異なる吸音特性が得られるようにしてある。この他にも、例えば第1板材35dの材質をポリカ(PC)とし、第2板材36dの材質をアルミとするなど、板材の材料を変更して同様の作用効果を得ることもできる。
以上の説明から判るように、本例の消音装置32d、32eは、電子機器の減衰したい騒音スペクトルの音圧ピークが低音域に複数存在する場合に好適である。
本発明の消音装置の実施形態の一例を示す図であって、(a)は、消音装置が実装された液晶プロジェクタの外観斜視図、(b)は、液晶プロジェクタから消音装置が取り外された状態の斜視図である。 図1に示す消音装置の分解斜視図である。 第1板材に形成されたパンチング加工穴と、第2板材に形成されたパンチング加工穴との相対的位置関係の一例を示す拡大模式図である。 図1に示す消音装置の正面断面図である。 本発明の消音装置による消音作用の一つを示す原理図である。 本発明の消音装置を液晶プロジェクタに実装する場合の実装位置の一例を示す平面図である。 本発明の消音装置による消音作用の他の一つを示す原理図である。 本発明の消音装置の実施形態の他例を示す正面断面図である。 (a)(b)は、本発明の消音装置の実施形態の他例を示す正面断面図である。 (a)(b)は、本発明の消音装置の実施形態の他例を示す正面断面図である。 (a)は図10(b)に示す第1板材の1次共振モードを示すモードシェイプを示す模式図、(b)は第2板材の1次共振モードを示すモードシェイプを示す模式図である。 (a)は、一般的な液晶プロジェクタの外観斜視図、(b)は内部の実装状態を示す斜視図である。 一般的な液晶プロジェクタの内部構成を示す模式図である。 吸音ダクト型消音器の一例を示す図である。 吸音エルボ型消音器の一例を示す図である。 アクティブ型吸音器の一例を示す図である。 ヘルムホルツ型共鳴器の基本構成を示す図である。 ヘルムホルツ型共鳴器の消音器への応用例を示す図である。 特許文献5に開示された電子機器の消音装置の概略構成を示した模式図である。 一般的な液晶プロジェクタの動作騒音の周波数分析結果を示す図である。 多孔管共鳴型消音器の透過損失特性の一例を示す図である。
符号の説明
8d 排気ファン
24d、24e、24f 貫通穴
31 液晶プロジェクタ
32a、32b、32c、32d、32e 消音装置
33 筐体
34 排気口
35a、35b、35c、35d 第1板材
36a、36c、36d 第2板材
37a、37b 外側枠体
38a、38b 内側枠体
39a、39b、39c、39d、39e、39f パンチング加工穴
40a 第1空間
40b 、40c 第2空間
41a、41b、41c、41d 小空間
42 空気流
43a、43b、43c、43d 隔壁
50 外周壁
51 隔壁
52 枠体
53 側壁

Claims (10)

  1. 電子機器の筐体に形成され、該筐体の内外に連通する開口部に装着される消音装置であって、
    所定間隔で対向配置された第1板材及び第2板材と、
    前記第1板材と前記第2板材との間に、外部から区画された第1空間と第2空間とを形成する仕切り部材であって、前記第1板材と前記第2板材とを連結して、両板材間に前記第1空間を形成する外側枠体と、前記第1板材と前記第2板材とを前記外側枠体の内側において連結して、前記第1空間の内側に前記第2空間を形成する内側枠体と、から構成されている仕切り部材と、
    前記第1板材及び前記第2板材にそれぞれ形成され、前記第2空間と外部とを連通させる2以上の第1通孔と、
    前記仕切り部材の前記内側枠体に形成され、前記第1空間と前記第2空間とを連通させる第2通孔と、を有し、
    前記第1通孔による前記第1板材及び前記第2板材の開口率は50%以上であり、
    前記第1板材及び前記第2板材は、それぞれ一次固有振動数を有する板状吸音構造体として機能し、
    前記第1空間と前記第2通孔は、多孔管共鳴型消音機構を構成している、消音装置。
  2. 請求項1に記載の消音装置において、前記第1板材と前記第2板材の双方または一方の1次固有振動数が前記電子機器の動作騒音周波数の音圧ピークの1つと一致することを特徴とする消音装置。
  3. 請求項1に記載の消音装置において、前記第1板材の1次固有振動数が前記電子機器の動作騒音周波数の音圧ピークの1つと一致し、前記第2板材の1次固有振動数が前記電子機器の動作騒音周波数の音圧ピークの他の1つと一致することを特徴とする消音装置。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の消音装置において、下記数式によって求められる前記多孔管共鳴型消音機構の共鳴周波数fr[Hz]が前記電子機器の動作騒音周波数の音圧ピークの1つと一致することを特徴とする消音装置。
    Figure 0004768428
    C:音速(m/s)
    n:第2通孔の数
    a(d1/2):第2通孔の半径(m)
    V:第1空間の容積(m3
    lc:第2通孔の長さ(m)
  5. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の消音装置において、前記第1板材に形成されている前記第1通孔と、前記第2板材に形成されている前記第1通孔とが同一の径と配列ピッチとを有し、かつ、前記第1板材に形成されている前記第1通孔と前記第2板材に形成されている前記第1通孔とが、両板材の対向方向において部分的に重なっていることを特徴とする消音装置。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の消音装置において、前記第1板材に形成されている前記第1通孔と、前記第2板材に形成されている前記第1通孔とが同一の径と配列ピッチとを有し、かつ、前記第1板材に形成されている前記第1通孔と前記第2板材に形成されている前記第1通孔とが、両板材の対向方向において重なっていないことを特徴とする消音装置。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の消音装置において、前記第1板材に形成された各第1通孔の開口面積の合計と、前記第2板材に形成された各第1通孔の開口面積の合計とが異なることを特徴とする消音装置。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の消音装置において、前記第1板材と前記第2板材の厚みが異なることを特徴とする消音装置。
  9. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の消音装置において、前記第1板材と前記第2板材の材質が異なることを特徴とする消音装置。
  10. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の消音装置が、筐体内に空気を取り込むための吸気口と、前記筐体内の空気を該筐体外に排気するための排気口との双方または一方に設けられていることを特徴とする電子機器。
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