JP4767379B2 - 中間調表示方法および表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフレーム或いはフィールド内時間分割法で中間調表示を行う中間調表示方法および表示装置に関し、特に、ガス放電パネルの動画像部に発生する中間調の乱れを改善すると共に動画偽輪郭(色偽輪郭)の発生を防止する中間調表示方法および表示装置に関する。
【0002】
近年、表示装置の大型化に伴って薄型の表示装置が要求され、各種類の薄型の表示装置が提供されている。例えば、ディジタル信号のままで表示するマトリックスパネル、すなわち、プラズマディスプレイ等のガス放電パネルや、DMD(Digital Micromirror Device) 、EL表示素子、蛍光表示管、液晶表示素子等のマトリックスパネル等が提供されている。かかる薄型の表示装置のうち、ガス放電パネルは、簡易なプロセスのため大画面化が容易であること、自発光タイプで表示品質が良いこと、並びに、応答速度が速いこと等の理由から大画面で直視型のHDTV(高品位テレビ)用表示デバイスの最有力候補として考えられている。しかしながら、このような表示装置において、特に、動画像部の中間調表示に乱れが生じて表示品位を損ねるという問題があり、これに対して、正また負の等化パルスを原信号に重畳して偽輪郭を低減することが考えられている。しかしながら、画像の移動速度の増大に伴って、画像の乱れは視認できるようになってしまう。そこで、移動速度の大きい動画像に対しても、中間調表示に乱れの生じない中間調表示技術が提案されているが、さらなる表示品質の向上が要望されている。
【0003】
【従来の技術】
従来、メモリ型ガス放電パネルの中間調表示方法は、フレーム或いはフィールド内時間分割法で行われており、1フレーム(或いは、1フィールド:何れも、例えば、60Hz周期を規定する期間)を輝度の重みの異なるN個の画面(サブフレーム:発光ブロック)で構成している。なお、フィールドとは、例えば、インターレース動作を行っている場合に、2フィールドで1フレームを構成するもの、或いは、他の表示動作(表示処理)において、1フレームを複数フィールドで構成するもの等における呼称であり、本質的にはフレームと同等のものである。
【0004】
従来、サブフレーム(発光ブロック)は、輝度の重みの小さい側から各々SF0,SF1,SF2,・・・,SF(N−1)と呼ばれ、それらの輝度の重みの比は20 ,21 ,22 ,・・・2N-1 となっている。そして、1フレーム内の中間調輝度は、これらサブフレームの発光の有無を選択することにより行われ、人の目の視覚特性、すなわち、残光特性により、人の目の感じる輝度はサブフレームの各々の輝度の和で表される。このときのサブフレームの1フレーム内での発光の組み合わせ、すなわち、表現できる中間調数は2N 通りである。なお、本発明が適用さる得るサブフレームの点灯シーケンスは、例えば、後述する図19に示すような1つの階調表示を複数通りのサブフレームの組み合わせで表現することができる冗長性を持ったものであるが、まず、各サブフレームの輝度の重みの比が20 ,21 ,22 ,・・・2N-1 となっている点灯シーケンスから説明を始めることにする。
【0005】
図1は従来の各サブフレームの点灯シーケンスの一例を示す図であり、上述した従来の中間調表示方法を用いた場合の1フレーム内の点灯シーケンスを示すものである。
図1に示されるように、1フレーム(1フィールド)は8個(N=8)の輝度の重みの異なるサブフレーム(発光ブロック)で構成され、輝度の重みの大きい方からSF7,SF6,・・・,SF0と呼ばれている。ここで、SF7を最上位bit(MSB)側、SF0を最下位bit(LSB)側と呼んでいる。なお、各々のサブフレームは1フレームの中にSF0,SF1,・・・,SF7と輝度の重みの小さいものから順に並んでいる。
【0006】
しかしながら、図1のようにサブフレームが並んでいる点灯シーケンスの場合(256階調の場合)において、輝度の大きさが同じ位で、発光しているサブフレームの重なりが無いか、或いは、時間的に少ない中間階調レベルがフレーム毎に交互に点灯する場合には、そのセルの発光がフレーム周波数の半分の周期になってフリッカが発生し、表示品位を著しく阻害されることが知られている。
【0007】
図2は中間階調レベルが127と128における各サブフレームの点灯状態の一例を示す図である。図2から明らかなように、中間階調レベル127では、サブフレームSF0〜SF6が全て点灯してSF7だけが点灯せず、また、中間階調レベル128では、サブフレームSF0〜SF6が全て点灯せずにSF7だけが点灯する。
【0008】
すなわち、図2に示されるように、例えば、中間階調レベルの127と128がフレーム毎に交互に点灯した場合、1フレームの期間、全く点灯しない期間と点灯する期間が交互に繰り返されることになり、その結果、フレーム周期の半分の点灯周期となってフリッカが発生する。このような特定の中間階調レベル間を交互に繰り返す表示は、例えば、なだらかに輝度が変化している部分のアナログ映像表示データをA/D変換する場合において、フレーム間(フレーム或いはフィールド間)における変換誤差やノイズの影響等で絶えず発生している。そのため、A/D変換時の変換誤差やノイズ等がフリッカとして増幅されて表示され、映像品質を低下させているという問題があった。
【0009】
これに対して、従来、上記のフリッカを改善する中間調表示方法として、例えば、日本国特開平3−145691号公報に示されるように、サブフレーム配列を、SF0,SF2,SF4,SF6,SF7,SF5,SF3,SF1のように配列して改善することが提案されている。
また、図1の中間調表示においては、輝度の大きさが同じ位で、発光しているサブフレームの重なりが無いか、或いは、時間的に少ない中間階調レベルを隣合わせて表示した場合、それらの境界部にフリッカが発生して表示品質が著しく阻害される。この表示品質の阻害は、輝度が高いほど激しく起こることが知られている。そこで、上記のフリッカを改善するために、例えば、日本国特開平4−127194号公報に示されるように、最上位サブフレームの発光を2分割し、それより小さいサブフレームを挟んで配置することが提案されている。
【0010】
また、前述した中間調表示方法において、動画像部の動きに滑らかさが無く映像品位を損ねているということが、例えば、日本国特開平5−127612号公報に報告され、また、その改善方法が提案されている。
日本国特開平5−127612号公報の中間調表示方法は、70Hz以下のフレーム周波数の入力画像信号の入力部において、表示装置のフレーム周波数を2倍に上げる手段を設け、この2倍のフレーム周波数を有するフレーム内で、最上位ビットを表示するサブフレームを含む正規ビットを表示する1つ以上の正規ビット用サブフレーム、および、正規ビット未満のビットを表示する1つ以上の非正規ビット用サブフレームを持つように構成している。そして、静止画像部については、2倍のフレーム周波数を有するフレームを2フレーム単位で処理し、また、動画像については、2倍のフレーム周波数を有するフレームを1フレーム単位で中間調を表示するようになっており、さらに、2倍のフレーム周波数を有するフレームの表示データを新たに作成するために入力画像信号に基づいて画像信号(表示信号)を新たに作成するようになっている。
【0011】
図3は第1のフレームと第2のフレームにおける点灯状態を説明する図である。図3において、参照符号31は第一フレーム、また、32は第二フレームを示し、第一および第二のフレーム31、32はフレーム周波数が2倍に上げられたフレームを示している。ここで、各フレーム間で同じ輝度の重みに設定されているサブフレームを正規ビット用サブフレームと称し、31a,31b、32a,32bにより示される。また、それ以外のサブフレームを非正規ビット用サブフレームと称する。
【0012】
上述した従来技術において、静止画および動きの遅い動画像部の表示では中間調の乱れは改善されるが、動きの速い動画部では中間調の乱れが依然として発生している。この中間調の乱れの発生機構をフレーム内のサブフレーム数が6個で、フレーム内のサブフレーム配列がフレームの先頭側よりSF5,SF4,SF3,SF2,SF1,SF0,の場合(64階調の場合)について、図4〜図7を参照しながら説明する。
【0013】
図4は従来の中間調表示方法の一例における中間調輝度の乱れの発生原因の一例を説明する図、図5は従来の中間調表示方法の一例における中間調輝度の乱れの発生原因の他の例を説明する図、図6は従来の中間調表示方法の一例における中間調輝度の乱れの発生原因のさらに別の例を説明する図、そして、図7は中間階調レベルが31から32に変化する場合におけるサブフレームの分離状態の一例を示す図である。
【0014】
図4に示されるように、例えば、青色の縦1ラインのSF5を点灯させた表示を右側から左側へスクロールする表示において、1フレーム(フィールド)に1ピクセルを移動させた場合、そのラインがあたかも点灯していない他の色のセルの上を移動しているように見え、スムーズな動きが観測される。このスムーズな動きは、1フレームに移動するピクセルがかなり大きな場合でも観測され、また、この現象は心理学の分野で仮現運動、或いは、β運動と呼ばれている。
【0015】
次に、青色の縦1ラインのSF5,SF4を点灯させた表示を1フレームに1ピクセルづつ右側から左側へスクロールさせると、図4に示すようにサブフレームの発光が空間的に分離して表示されるのが観測される。便宜上、SF5の発光は青色のセル(B)上に表現されているが、上記したのと同じ理由でそれらの発光は赤色のセル(R)緑色のセル(G)上をあたかも移動しているように見える。
【0016】
これは、例えば、SF5が点灯してから表示データの書き込み期間の約2msecの時間遅れてSF4が発光した時には、上述した仮現運動により、SF5の発光はスクロール方向側へ移動し、あたかもSF4の発光がSF5の発光を追いかけているように、人の目が認識してしまうためである。同様に、1フレーム内に全サブフレームを点灯させてスクロールすると、図5に示されるように、1ピクセル内にSF5〜SF0の発光が空間的に分離して発光しているように見える。
【0017】
図6は1フレームに2ピクセル移動した場合の観測結果であるが、この場合、実際に発光しているセルの間隔が2ピクセルとなり移動距離が長くなった分だけ、仮現運動で移動する光の速さが大きくなる。従って、例えば、SF5が発光してから約2msecの時間遅れてSF4が発光した時には、SF5の発光部はより遠くに移動していることになり、サブフレームの空間的な発光間隔が拡がったように見える。このような観測結果から、仮現運動発生時のサブフレームの空間的な拡がり(分離)は、1フレームの期間に移動したピクセル内に拡がることが判る。
【0018】
従って、本来同じセルで発光すべき各々のサブフレームの発光が動画像部では異なる場所(セル)で発光することになり、セルの中間調輝度が各サブフレームの和で表現できなくなり、その結果、動画部で中間調輝度に乱れが発生することになる。
具体的な例として、単色のグラディエーション表示を勾配方向にスクロールした場合においては、特定の中間階調レベルの境界部に明線や暗線が発生する。この説明を図7〜図9を参照して行う。
【0019】
フレーム(フィールド)内のサブフレーム数が6個で、その配列が輝度の重たいものからフレームの先頭側より配置されている表示方法において、表示画面の左側から右側へ中間階調レベルを大きくしていく青色のグラディエーション表示を行い、輝度の高い勾配方向にスクロール、すなわち、右側へスクロールするとサブフレームの点灯数が大きく異なる中間階調レベル間の境界部に暗線が発生する。具体的に、例えば、中間階調レベル31と32、15と16、7と8等で境界部に暗線が発生する。図7は、1フレーム毎に2ピクセル移動した場合における中間階調レベル31と32の境界部に発生する暗線の様子を模式化して表すものである。
【0020】
図7に示されるように、動画像部では、サブフレームの空間的な分離が発生するため、中間階調レベル31と32の境界部で発光していないセルが1ピクセル分生じ、その結果、暗線が発生する。
また、輝度の低い勾配方向にスクロール、すなわち、左側へスクロールすると、図8に示されるように、中間階調レベル31と32の境界部は、発光が密で輝度が高くなり、その結果、明線が発生する。なお、図9に示すように、右側へスクロールする場合でも、輝度の低い勾配方向にスクロールすれば、中間階調レベル31と32の境界部は、発光が密で輝度が高くなり、明線が発生することになる。
【0021】
ここで、単色表示や色の無い表示、すなわち、点灯サブフレームがピクセル内で各色同じであれば動画像部に発生する中間調の乱れは明線や暗線として発生し、中間色の表示、すなわち、点灯サブフレームがピクセル内で各色毎に異なると静止時とは異なる色が発生する。
上述の従来技術を適用して動画像を表示した場合に生じる動画偽輪郭(色偽輪郭)の発生機構を、さらに図10〜図12を参照して詳述する。
【0022】
図10は表示画像をスクロールした状態を示す図であり、図10(a)は左側から右側へ表示画像を1フレーム毎に1画素スクロールした状態を示し、また、図10(b)は右側から左側へ表示画像を1フレーム毎に1画素スクロールした状態を示している。ここで、図10(a)および図10(b)において、縦軸は時間tを示し、横軸は空間的な位置xを示している。また、1F〜4Fはそれぞれフレーム(フィールド)を示している。
【0023】
図11は左側から右側へ表示画像をスクロールした時に生じる問題を説明するための図であり、また、図12は右側から左側へ表示画像をスクロールした時に生じる問題を説明するための図である。
図10(a)に示されるように、中間階調レベル128と127を隣り合わせて表示した状態で左側から右側方向へ1フレーム毎に1画素移動させると、人間の目は移動物体を追従する性質があるため、網膜上の座標原点は図中の破線矢印(ROR)上を移動することになる。この状態を網膜上の座標を固定して、図を書き直したものが図11(a)である。図11(a)における横軸の目盛りは、網膜上の位置を示し、表示画像が1フレーム期間に移動する距離(網膜上の長さ)を1としている。
【0024】
同様に、図10(b)に示されるように、中間階調レベル128と127を隣り合わせて表示した状態が右側から左側方向へ1フレーム毎に1画素移動させると、人間の目は移動物体を追従する性質があるため、網膜上の座標原点は図中の破線矢印(ROL)上を移動することになる。この状態を網膜上の座標を固定して、図を書き直したものが図12(a)である。なお、図12(a)における横軸の目盛りは、図11(a)における横軸の目盛りと同様である。
【0025】
ここで、中間階調レベル127は、サブフレームSF0〜SF6が全て点灯してSF7だけが点灯しない状態であり、また、中間階調レベル128は、サブフレームSF0〜SF6が全て点灯せずにSF7だけが点灯する状態である。また、図11(a)および図12(a)では、説明を簡単にするため、放電セルには面積を持たせていない。
【0026】
まず、図11(b)に示されるように、中間階調レベル128と127を隣り合わせて表示した状態で左側から右側へ表示画像をスクロールすると、網膜上の位置(x)においける輝度K(x)は、中間階調レベル128と127の間に間隙が生じることになる。その結果、図11(c)に示されるように、網膜上の刺激量L(x)が上記中間階調レベル128と127の間の間隙で落ち込む(バレーを示す)ことになる。
【0027】
すなわち、図11(c)に示されるように、x=2.5〜3.5,3.5〜4.5,4.5〜5.5のそれぞれの刺激量の積分値をL(1),L(2),L(3)とすると
L(1)≒L(3)>>L(2)
となっていることが判る。すなわち、中間階調レベル128と127の境界部に暗線DLが発生する。この現象が中間調の乱れの発生機構である。
【0028】
なお、網膜上の刺激量L(x)は、以下の式により表される。
【0029】
【数1】
【0030】
ここで、λは任意の整数を示している。なお、上記の式における積分範囲は、λ−0.5からλ+0.5までとしたが、この積分範囲の取り方は任意であり、中間調の乱れの生じる範囲にほぼ等しくすることが望ましい。
次に、図12(b)に示されるように、中間階調レベル128と127を隣り合わせて表示した状態で右側から左側へ表示画像をスクロールすると、網膜上の位置(x)においける輝度K(x)は、中間階調レベル128と127とが連続することになる。その結果、図12(c)に示されるように、網膜上の刺激量L(x)が上記中間階調レベル128と127の境界でピークを示すことになる。
【0031】
すなわち、図12(c)に示されるように、x=2.5〜3.5,3.5〜4.5,4.5〜5.5のそれぞれの刺激量の積分値をL(1),L(2),L(3)とすると
L(1)≒L(3)<<L(2)
となっていることが判る。すなわち、中間階調レベル128と127の境界部に明線BLが発生する。
【0032】
これは、色の有る中間階調レベルを移動した場合、例えば、緑色の中間階調レベル128と127、赤色の中間階調レベル64のみを右側から左側へ移動した場合には、緑色の中間階調レベル境界部には暗線が発生するが、赤色は中間階調レベルの境界が存在しないため一定の輝度レベル(階調レベル)を示すことになる。すなわち、人は、各色を合成した結果を認識するため、緑色の暗線部は赤色が目立って、色の輪郭が発生する。
【0033】
上記現象は、特に滑らかに中間階調レベルが変化している肌色部分に顕著に発生し、それは人が振り返る映像における頬部分に赤や緑の輪郭(色偽輪郭)を発生することになる。
すなわち、例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)では、動画を表示すると目の残像効果により画像に乱れが発生する。この乱れは、通常顔の輪郭部等に特に顕著に現れるため、動画偽輪郭と呼ばれ、PDPの画質劣化の大きな原因となっている。今現在は、動画偽輪郭を目立たなくする手法として階調数を落とし、さらに重ね合わせ処理を行っている。そして、上記処理により少なくなった階調数を、誤差拡散処理を行うことで擬似的に256階調に引き上げている。しかし、これらの方式を用いると自然な映像表現を行うことができないため、低階調部まで自然な映像表現をするには、階調数を落とすことなく動画偽輪郭を低減する必要がある。
【0034】
そこで、本発明者達は、日本国特開平10−39828号公報において、各々の画素の階調レベルが変化する場合、該変化の状態に従って各画素に予め定められた輝度調整のための発光ブロック(等化パルス)を加え、或いは、減ずるようにした中間調表示方法および表示装置を提案した。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
図13は日本国特開平10−39828号公報で提案した従来の中間調表示方法を説明するための図である。
図13(a)は表示階調が127レベルから128レベルに変化するときの、放電セルの発光状態I(t)を示し、横軸tは時間を示している。この図13(a)に示されるように、初めの2フレーム(フィールド:1F,2F)は127レベルで、次の2フレーム(3F,4F)は128レベルとなっている。
【0036】
この発光状態Iを人間の目で観測すると、網膜刺激強度P(t)は、図13(b)のようになる。網膜刺激強度Pは、127レベルを表示している期間はP1とP2の間で周期的に変化するが、128レベルを表示するフレーム(3F)の初めでは、この値はP2よりも低くなってしまう。さらに、128レベルのフレーム(4F,・・・)が十分に長く続くと、刺激強度は再びほぼP1とP2の間における振動へ戻る。
【0037】
この網膜刺激強度Pが一時的に低くなる現象のため、目には中間調が乱れて観測される。視認される強度B(t)は網膜を刺激する強度P(t)を残像程度の時間で積分したものであり、ほぼ図13(c)のようになる。図中、もしS1<S2<S3の関係が満足されていれば、中間調の乱れは観測されない。しかしながら、図13(c)は明らかにこの関係を満足していない。この場合、階調の境目は原画像よりも暗く表れる。ここで、強度ΔSをS2に補充し、S1<S2+ΔS<S3とすれば、中間調に乱れは生じない。
【0038】
そこで、日本国特開平10−39828号公報で提案した中間調表示方法では、発光強度が図13(d)で表わされる等化パルスEPを加える。この等化パルスEPによる網膜刺激強度P(t)を図13(e)に示し、視認される強度B(t)を図13(f)に示す。このような等化パルスEPを加えた結果の発光強度I(t)、網膜刺激強度P(t)、および、視認される強度B(t)をそれぞれ図13(g)、図13(h)、および、図13(i)に示す。
【0039】
図13(c)と図13(i)の比較から明らかなように、等化パルスEPを加える(EPA)ことにより、視認される発光強度の乱れが減少していることが判る。ここで、挿入する等化パルスEPは、負の場合(EPS)も有り得る。このときは発光ブロックの幅を狭くして、輝度を減らすことになる。
このような等化パルスの挿入は、例えば、図14に示す回路により実現される。
【0040】
図14は従来の輝度調整用発光ブロック挿入回路の一例を示すブロック図である。図14において、参照符号310は1垂直同期期間(1V)の遅延を与えるためのフレームメモリ、400は輝度調整用発光ブロック追加回路、410は等化パルス判別回路、そして、420は等化パルス追加回路を示している。
図14に示す輝度調整用発光ブロック挿入回路において、等化パルス判別回路410は、比較回路(比較部)410aおよびルックアップテーブル(LUT:ROM)410bにより構成され、また、等化パルス追加回路420は加算部(加算回路)として構成されている。比較部410aは、第nフレームのビットデータと該第nフレームの次の第n+1フレームのビットデータとを比較し、該ビットデータが点灯から非点灯になったビットに対しては“+1”、非点灯から点灯になったビットに対しては“−1”、そして、両フレーム間でデータの変化が無かったビットに対しては“0”を出力するようになっている。
【0041】
LUT410bは、例えば、予め所定のデータが書き込まれたROMとして構成され、比較部410aの出力に応じて、予め定められた(予め書き込まれた)等化パルスを発生する。このLUT410bから出力される等化パルスは正負の符号を有している。
加算部420は、原信号(表示データ210)に対して等化パルス(正負の符号付)を加算し(等化パルスが負の場合には、減ずることになる)、等化パルス加減後の表示信号(220)を出力するようになっている。
【0042】
日本国特開平10−39828号公報において提案した従来の中間調表示方法(等化パルス法)は、目に入力する全光束が原信号と等しくなるという点では優れている。すなわち、図13(i)におけるS2+ΔSの区間は、視認される強度に時間的増減はあるものの、総量はS1或いはS3とほぼ等しくなる。従って、表示画像をディスプレイ装置(PDP画面)から十分離れて見れば、中間調の乱れは視認できず、中間調輝度の乱れが改善されることになる。
【0043】
ところで、上記の『全光束が原信号と等しい』という内容は、静止画像に対しても動画像に対しても正しいが、動きの速い画像に対して視認される強度の空間的非一様性が激しくなると、必ずしも満足できる画質が得られない。
そこで、本発明者達は、日本国特開平10−133623号公報において、移動速度の大きい動画像における映像の動画色偽輪郭を改善することができる中間調表示方法および表示装置を提案した。すなわち、日本国特開平10−133623号公報において提案した中間調表示方法によれば、各々の画素における特定の発光ブロックの点灯パターンが連続するフレーム或いはフィールド間において変化する場合、該点灯パターンのフレーム或いはフィールド間変化と等しい変化をする画素が表示画面上で直線的に連続する数が算定される。さらに、連続する画素を挟む2つの画素のフレーム或いはフィールド内での点灯ブロックの状態が検出され、この連続する画素数、連続する画素を挟む2つの画素の状態および点灯パターンのフレーム或いはフィールド間変化の状態に従って予め定められた輝度調整用発光ブロックが選択される。そして、この選択された輝度調整用発光ブロックが連続する画素の原信号に加え、或いは、減ずるようにされる。
【0044】
図15〜図18はこの日本国特開平10−133623号公報で提案した従来の中間調表示方法(動き補償等化パルス法)の一例を説明するための図であり、正の重み付け等化パルスEPAを付加する場合を示すものである。ここで、図15〜図18の説明は、前述した図1に示す1フレームを8ビットのサブフレームSF0〜SF7に分割して階調表示を行う点灯シーケンスを前提としている。
【0045】
図15は、画像を右側から左側方向へ3画素/フレームの速度で移動する場合を示し、縦軸は時間t(フレーム時間:1F,2F,3F)を示し、横軸はディスプレイパネルの水平ライン上での位置X(画素A,B,C,・・・,P)を示している。なお、説明を簡略化するために、ここでは単色表示を考えるが、カラー表示の場合は各々の色(R,G,B)について考え、これらを加え合わせればよい。また、画素の面積は十分小さいとしている。
【0046】
図15において、縦線は各画素の発光状態を示し、第1フレーム(0≦t<1F)では画素A〜CおよびPは非発光、画素D〜Iは階調レベル127(127階調レベル)で発光し、そして、画素J〜Oは階調レベル128(128階調レベル)で発光している。従って、このフレームの前半では画素D〜Iが、後半では画素J〜Oが発光する。第2フレーム(1F≦t<2F)では、画素A〜Fが127階調レベルで発光し、画素G〜Lは128階調レベルで発光するため、第2フレームの前半では画素A〜Fが発光し、そして、後半では画素G〜Lが発光する。以下、同様な発光パターンが続くものとする。
【0047】
パネル内の全水平ラインに同一のパターンを表示すると、目には縦に長いベルトパターンが見える。このベルトの左半分の6画素は127階調レベル、右半分の6画素は128階調レベルで発光しており、さらに、該パターンは1フレーム当たり3画素(3画素/フレーム)の速度で右側から左側方向へ移動している。発光の位置および時間的変化は離散的ではあるが、目はこれをスムーズな動きとして捕え、網膜の中心は、このベルトパターンを追うことになる。
【0048】
図16(a)において、横軸は網膜上に固定した位置座標xをとっている。画像が右側から左側方向へ移動する場合には、目がパターンを追うため、網膜上に投影される画素は相対的に網膜上を左側から右側方向へ移動する。従って、図16(a)では、右下がりの直線上を動くことになる。図16(a)において、左側は127階調レベルであり、また、右側は128階調レベルである。ここで、図16(a)の上部に示した画素記号A〜Pは、時間t=0のときの位置であり、時間と共に左側から右側方向へ移動する。
【0049】
図16(b)は、網膜が認識する発光強度の場所的変化を示すものであり、時間t=0.5Fと1.5Fの間(1フレーム分の長さに対応)の発光を積分したものである。なお、以下の図17および図18等においても同様である。
図16(b)に示されるように、127階調レベルと128階調レベルの間には、暗い発光部DPが表れる。この時間の範囲では画素G,HおよびIの3画素が、第1フレームと第2フレームの間で127階調レベルから128階調レベルに移行するため、全く発光しない期間が1フレーム(DD)生じることになる。これが、暗い発光部DPが発生する原因である。
【0050】
従って、3つの画素(G,H,I)に等化パルスを加える必要がある。図17(図17(a))は、本発明者達が日本国特開平10−39828号公報において提案した従来の中間調表示方法(等化パルス法)に対応するものであり、画素G,H,Iに対して、それぞれの原信号に等化パルス(正の重み付け等化パルス)EPAを重畳した例を示している。ここで、等化パルスEPAの大きさは、図13を参照して説明したように、例えば、輝度レベル63(階調レベル63)と計算される。
【0051】
図17(b)と図16(b)との比較から明らかなように、図17(b)のように等化パルスEPAを加えることにより、網膜が認識する発光強度は図16(b)に比べると、改善されることが判る。特に、127或いは128の輝度レベル(階調レベル)と比較して明るすぎる量と暗すぎる量とが相殺しているため、ディスプレイパネルから十分離れた位置から表示画像を観測すると、中間調の乱れは視認できなくなる。
【0052】
しかしながら、パネルを近くから観察すると、輝度の増減は視認され、さらに、図15〜図18のシミュレーション結果を参照して説明したように、画像(画素)の移動速度が3画素/フレームからさらに大きい場合(4画素/フレーム、或いは、5画素/フレーム等の場合)には、この輝度の増減はさらに目立つことになる。
【0053】
図18は本発明の中間調表示方法により等化パルスに重み付けをした一実施例を示すものであり、正の重み付け等化パルスEPAを付加する場合を示すものである。
図18(a)に示されるように、本実施例では、画素Gに対して階調レベル127の等化パルスEPA1を付加し、画素Hに対して階調レベル63の等化パルスEPA2を付加し、そして、画素Iに対して階調レベル0の等化パルスEPA3を付加する(すなわち、画素Iには等化パルスを付加しない)ようになっている。これらの等化パルスの総量(EPA1+EPA2+EPA3=127+63+0=190)は、図17で加えた等化パルスの総量(3・EPA=189)とほぼ等しくなるように設定されている。
【0054】
図18(b)に示されるように、網膜が認識する発光強度は図17(b)に比べてさらに改善されることが判る。
ところで、近年、サブフレームの点灯シーケンスとして、前述した図1に示すような輝度の重みの比を20 ,21 ,22 ,・・・2N-1 とした複数の発光ブロックSF0,SF1,SF2,・・・,SF(N−1)で構成するものに対して、輝度の重みの大きい(例えば、最も輝度の重みの大きい)発光ブロックを複数設けて、1つの階調表示を複数通りのサブフレーム(発光ブロック)の組み合わせで表現するようにしたものが主流になりつつある。
【0055】
図19は本発明が対象とする従来の各サブフレームの点灯シーケンスの一例を示す図であり、上記の1つの階調表示を複数通りのサブフレームの組み合わせで表現することができるものである。
図19に示されるように、1フレーム(1フィールド)は10個(N=0〜9)のサブフレーム(発光ブロック)で構成され、輝度の重みの小さい方からSF0,SF1,・・・,SF9となっている。ここで、最も輝度の重みの大きい発光ブロックは、SF6,SF7,SF8,SF9の4つあり、それぞれ48階調レベル(階調レベル48:輝度レベル48)とされている。なお、以下の記載において、これら48階調レベルの発光ブロックSF6,SF7,SF8,SF9をそれぞれD1,D2,D3,D4とも記載する。
【0056】
図19の点灯シーケンスでは、図1の点灯シーケンスにおける重みの大きい2つの発光ブロック(最上位側の2ビット)SF6およびSF7の階調レベルの和(64+128=192)を、最も重みの大きい48階調レベルの4つの発光ブロックSF6,SF7,SF8,SF9(48+48+48+48=192)としたものである。なお、図19の点灯シーケンスにおける発光ブロックSF0〜SF5は、図1の点灯シーケンスにおける発光ブロックSF0〜SF5に対応している。
【0057】
図20は図19に示す点灯シーケンスにおける課題を説明するための図である。図20において、横軸は網膜上に固定した位置座標xを示し、また、縦軸は時間tを示している。なお、縦軸tにおける0および1Fは、ある時点のフレーム(フィールド)における画像(0)および次のフレームにおける画像(1F)を示している。また、参照符号AAは48階調レベルの発光ブロック(最も輝度の重みの大きい発光ブロック)を2つ(D1,D2)使用して階調表示を行う場合を示し、さらに、参照符号BBは48階調レベルの発光ブロックを3つ(D1,D2,D3)使用して階調表示を行う場合を示している。すなわち、159−AAは、48階調レベルの発光ブロックを2つ使用して159階調レベルを表示する画素を示し、また、160−BBは、48階調レベルの発光ブロックを3つ使用して160階調レベルを表示する画素を示している。
【0058】
ところで、図15〜図18を参照して説明した中間階調表示方法(動き補償等化パルス法)は、連続した2フレーム間の画素の輝度を比較し、ビット変化のある画素に対して重みを付けた等化パルスを重畳することによって、偽輪郭の低減を図るものである。この従来の中間階調表示方法は、階調が滑らかに増加する場合や減少する場合には有効なものであるが、階調が微細に変化する場合には有効なものとはいえなかった。
【0059】
すなわち、図20に示されるように、階調が159レベルの中に1画素だけ160レベルがあり、例えば、像が右側から左側方向へ3画素/フレームの速度で移動する場合、画素eは160階調レベルから159階調レベルに変化し、また、画素bは159階調レベルから160階調レベルに変化することになる。
ここで、159階調レベルは、理論的には、SF0〜SF5および2つの48階調レベル(SF6〜SF9の内の2つ:例えば、SF6,SF7(D1,D2))により表示(1+2+4+8+16+32+48+48=159)することができるが、SF0〜SF4および3つの48階調レベル(SF6〜SF9の内の3つ:例えば、SF6,SF7,SF8(D1,D2,D3))により表示(1+2+4+8+48+48+48=159)することもできる。すなわち、159階調レベルは、最も輝度の重みの大きい発光ブロック(48階調レベル)を2つまたは3つ使用することで、1つの階調表示を2通りのサブフレームの組み合わせ(最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数の選択が2通り)で表現することができる。なお、最も輝度の重みの大きい4つの発光ブロックD1〜D4(SF6〜SF9)における組み合わせを考え合わせると10通りの表現となる。
【0060】
これに対して、160階調レベルは、SF1〜SF4および3つの48階調レベル(SF6〜SF9の内の3つ:例えば、SF6,SF7,SF8(D1,D2,D3))により表示(16+48+48+48=160)することができる。すなわち、160階調レベルは、最も輝度の重みの大きい発光ブロック(48階調レベル)を必ず3つ使用しなければならず、その発光ブロックの組み合わせも1通りに限定される。
【0061】
しかしながら、従来技術においては、例えば、159階調レベルを表示する場合には最も重みの大きい発光ブロック(48階調レベル)の数を最小限(2つ)として行うようになっており、論理的には、2通りの表現が可能(最も重みの大きい発光ブロックの使用個数の選択が2通り可能)であってもそれを有効に利用しようとする発想そのものが存在しなかった。
【0062】
すなわち、従来技術においては、図20に示されるように、画素bに対して、1つの48階調レベルの発光ブロック(D)がOFFからONになるため、正の等化パルスを加え、一方、画素eに対しては、1つの48階調レベルの発光ブロック(D)がONからOFFになるため、負の等化パルスを加えて中間階調を表示するようになっていた。しかしながら、階調変化が滑らかな場合、すなわち、同一の最も重みの大きい発光ブロックが変化するピッチ(画素数)が、1フレーム間の画像移動距離より大きければ、等化パルスを加える画素の数は移動速度と等しくなるため、正しい動き補償が可能であるが、図20に示すような微細なパターンに対しては、正確な速度検出をすることが困難となり、例えば、移動速度を1画素/フレームと検出してしまい、その結果、乱れの低減が不十分となっていた。
【0063】
本発明は、上述した従来の中間調表示技術が有する課題に鑑み、1つの階調表示を複数通りのサブフレーム(発光ブロック)の組み合わせで表現することができる冗長性を持った点灯シーケンスを利用する場合に、その冗長性を積極的に活用して映像の動画偽輪郭(色偽輪郭)の発生そのものを低減することのできる中間調表示方法および表示装置の提供を目的とする。
【0064】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の形態によれば、画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、1つの階調レベルを複数通りの発光ブロックの組み合わせで表示する中間調表示方法であって、任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、該第1の画素に近接する第2の画素における発光ブロックの使用状況から該第1の画素が使用する発光ブロックを予め定められた手順により選択するようにしたことを特徴とする中間調表示方法が提供される。
【0065】
本発明の第2の形態によれば、画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、1つの階調レベルを複数通りの発光ブロックの組み合わせで表示する表示装置であって、画像表示部と、該画像表示部を駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段と、発光ブロックを選択すると共に原信号に対して輝度調整用発光ブロックを挿入する発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段を備え、該発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段は、任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、該第1の画素に近接する第2の画素における発光ブロックの使用状況から該第1の画素が使用する発光ブロックを予め定められた手順により選択するようになっていることを特徴とする表示装置が提供される。
【0066】
本発明の第3の形態によれば、画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、1つの階調レベルを複数通りの前記発光ブロックの組み合わせで表示し得る中間調表示方法であって、任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、該第1の画素の周囲少なくとも2つ以上の参照画素における発光ブロックの使用状況から該第1の画素が使用する発光ブロックを予め定められた手順により選択するようにしたことを特徴とする中間調表示方法が提供される。
【0067】
本発明の第4の形態によれば、画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、1つの階調レベルを複数通りの前記発光ブロックの組み合わせで表示し得る表示装置であって、画像表示部と、該画像表示部を駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段と、発光ブロックを選択すると共に原信号に対して輝度調整用発光ブロックを挿入する発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段を備え、該発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段は、任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、該第1の画素の周囲少なくとも2つ以上の参照画素における発光ブロックの使用状況から該第1の画素が使用する発光ブロックを予め定められた手順により選択するようになっていることを特徴とする表示装置が提供される。
【0068】
本発明は、微細なパターンに対しても、動き補償等化パルス法を効果的に適用できるように予め発光ブロックの選択を調整するものであり、1つの階調表示を複数通りの発光ブロックの組み合わせで表現することができる冗長性を持った点灯シーケンスを利用するものに適用される。すなわち、本発明は、1フレーム(1フィールド)を複数の発光ブロックで構成し、その発光ブロックのうち輝度の重みの大きい発光ブロック(最も輝度の重みの大きい発光ブロック)が複数設けられている点灯シーケンスを利用した中間調表示方法および表示装置に適用される。
【0069】
具体的に、本発明は、例えば、前述した図19に示すような1フレームを10個(N=0〜9:SF0〜SF9)の発光ブロックで構成し、最も輝度の重みの大きい発光ブロック(SF6〜SF9:中間調ビットデータb6〜b9)を4つとした点灯シーケンスを利用した中間調表示方法および表示装置に適用される。なお、この点灯シーケンスにおける各発光ブロック(SF0〜SF9)の階調レベルは、1(SF0),2(SF1),4(SF2),8(SF3),16(SF4),32(SF5),48(SF6:D1),48(SF7:D2),48(SF8:D3),48(SF9:D4)となる。
【0070】
この図19に示すような点灯シーケンスに対して、次の表1に示すように、画素A(第1の画素)または画素B(第2の画素)の階調レベルL(輝度レベル:0〜255)を9個のグループに分ける。
【0071】
【表1】
【0072】
上記の表1に示されるように、階調レベル(L)0〜255は、L=0〜47のグループ1(G=1),L=48〜63のグループ2(G=2),L=64〜95のグループ3(G=3),L=96〜111のグループ4(G=4),L=112〜143のグループ5(G=5),L=144〜159のグループ6(G=6),L=160〜191のグループ7(G=7),L=192〜207のグループ8(G=8),および,L=208〜255のグループ9(G=9)の9個のグループに分割される。
【0073】
ここで、グループ2,4,6,8(グループ番号G=2,4,6,8)については、階調レベル48を、中間調ビットデータb4(SF4:階調レベル16)および中間調ビットデータb5(SF5:階調レベル32)を用いて表現する第1の表現と、1個の48発光ブロックD(中間調ビットデータb6〜b9(SF6〜SF9またはD1〜D4)の内の1つ)で表現する第2の表現の2通りがある。
【0074】
本発明においては、最も輝度の重みの大きい発光ブロック(階調レベル48の発光ブロックD:D1,D2,D3,D4)の選択(組み合わせ)に関して、次のような手順を用いる。以下の説明において、注目する任意の画素(第1の画素)を画素Aとし、その画素Aに隣接する画素(第2の画素)を画素Bとし、これら画素Aおよび画素Bのグループ番号(G)をGAおよびGBとする。
【0075】
まず、画素Aのグループ番号GAを、前記の表1に従って決める。次に、画素Aが使用する輝度の重みの大きい発光ブロックD(最も輝度の重みの大きい階調レベル48の発光ブロックD1〜D4)の数を定めるために、当該画素Aのグループ番号GAと左隣りの画素Bのグループ番号GBとを比較する。そして、画素Aのグループ番号GAと左隣りの画素Bのグループ番号GBとの比較結果に応じて、当該画素Aの発光ブロックD(最も輝度の重みの大きい階調レベル48の発光ブロック)の選択数(アレンジ)を決定する。
【0076】
具体的に、例えば、画素Aおよび画素Bが共にグループ4に属している場合(GA=GB=4)、左隣りの画素Bが表1における第1の表現により表されているとき(1つの発光ブロックDが使用されているとき)、画素Aも1つの発光ブロックDを使用する第1の表現を用いて階調レベルの表示を行う。
また、左隣りの画素Bのグループ番号GBが画素Aのグループ番号GAよりも小さいとき(GB<GA)、具体的に、例えば、左隣りの画素Bのグループ番号が3(GB=3)で画素Aのグループ番号が4(GA=4)のとき、画素Aは、表1における第1の表現により決められた数の発光ブロックD(1つの発光ブロック)を使用して階調レベルの表示が行われる。
【0077】
そして、左隣りの画素Bのグループ番号GBが画素Aのグループ番号GAよりも大きいとき(GB>GA)、例えば、左隣りの画素Bのグループ番号が5(GB=5)で画素Aのグループ番号が4(GA=4)のとき、画素Aは、表1における第2の表現により決められた数の発光ブロックD(2つの発光ブロック)を使用して階調レベルの表示が行われる。
【0078】
以上の処理をまとめると、任意の画素Aは、次の各式により規定される最も輝度の重みの大きい発光ブロックDの数を使用してその階調レベルが定められることになる。
GB<GAの場合……第1の表現
GB=GAの場合……左隣りの画素Bと同一の表現
GB>GAの場合……第2の表現
ここで、画像の一番左端の画素Aに対する左隣りの画素Bは、実際には存在しないが、グループ番号を0と仮定し、また、使用する発光ブロックDの数を0と仮定する。なお、例えば、画素A(第1の画素)が一番左上の画素なら前のフレームの同じ位置の画素と比較し、画素Aがそれ以外の左端の画素ならば当該画素Aの上方向の画素と比較するように構成してもよい。また、画素B(第2の画素)が表示画面上に存在しないとき、この画素Bのグループ番号は0に限定されず任意のもの(例えば、9)と仮定することもできる。さらに、発光ブロック(階調レベル)Dは、輝度の重みが最大のものに限定されず、例えば、発光シーケンスにおける輝度の重みが2番目に大きいものであってもよい。ただし、そのときは、この輝度の重みが2番目に大きい発光ブロックが複数個あり、1つの階調レベルを表示するのに複数の表現が存在する必要がある。
【0079】
次に、最も輝度の重みの大きい階調レベル48の発光ブロックDとして、4つの発光ブロックD1〜D4の内のどれを用いるかを次の表2により決める。ここで、表2において、『0』は消灯を示し、また、『1』は点灯を示している。従って、例えば、4つの発光ブロックD1〜D4のアレンジ(設定)が(D1,D2,D3,D4)=(0101)と表現されるのは、最も輝度の重みの大きい階調レベル48の発光ブロックDを2つ点灯する場合で、発光ブロックD2およびD4を点灯し、且つ、発光ブロックD1およびD3を消灯するときである。
【0080】
【表2】
【0081】
上記の表2に示されるように、例えば、画素Aに対して、その左隣りの画素Bの階調レベルを表示するための発光ブロックDのアレンジが(0000)の場合、画素Aの階調レベルを表示するために使用する発光ブロックDの数が2つであれば、その画素Aにおける発光ブロックDのアレンジは(D1,D2,D3,D4)=(1100)となる。また、例えば、左隣りの画素Bの階調レベルを表示するための発光ブロックDのアレンジが(0111)の場合、画素Aの階調レベルを表示するために使用する発光ブロックDの数が3つであれば、その画素Aにおける発光ブロックDのアレンジは(D1,D2,D3,D4)=(0111)となる。さらに、例えば、左隣りの画素Bの階調レベルを表示するための発光ブロックDのアレンジが(1011)の場合、画素Aの階調レベルを表示するために使用する発光ブロックDの数が2つであれば、その画素Aにおける発光ブロックDのアレンジは(D1,D2,D3,D4)=(0011)となる。すなわち、左隣りの画素Bの階調レベルを表示するための発光ブロックDのアレンジができるだけ変化しないように、画素Aの階調レベルを表示するために使用する発光ブロックDのアレンジを決めるようになっている。
【0082】
ここで、例えば、左隣りの画素Bの発光ブロックDのアレンジが(1011)の場合、画素Aの階調レベルを表示するために使用する発光ブロックDの数が2つのとき、その画素Aにおける発光ブロックDのアレンジを(D1,D2,D3,D4)=(0011)とせずに、(D1,D2,D3,D4)=(1001)または(D1,D2,D3,D4)=(1010)と変化する発光ブロックDを最小限(1つ)になるように決めることもできる。
【0083】
以上の手順により、表示画面の全ての画素の発光パターンが決まる。このように、本発明によれば、1つの階調表示を複数通りの発光ブロックの組み合わせで表現することができる冗長性を持った点灯シーケンスを利用する場合に、その冗長性を積極的に活用して映像の動画偽輪郭(色偽輪郭)の発生そのものを低減することができ、また、例えば、日本国特開平10−133623号公報で提案した動き補償等化パルス法を有効に適用して表示画像の品質を向上させることができる。
[備考]
1. 画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、1つの階調レベルを複数通りの前記発光ブロックの組み合わせで表示し得る中間調表示方法であって、
任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、該第1の画素に近接する第2の画素における発光ブロックの使用状況から該第1の画素が使用する発光ブロックを予め定められた手順により選択するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0084】
2. 項目1に記載の中間調表示方法において、
前記第2の画素は、前記第1の画素と同一の色を発生し、且つ、前記第1の画素の左,右,上,或いは,下方向に最も近接する画素であることを特徴とする中間調表示方法。
3. 項目2に記載の中間調表示方法において、
前記第2の画素が表示画面上に存在しないとき、該第2の画素の表示階調を任意の値の一定のレベルとしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0085】
4. 項目1〜3のいずれか1項に記載の中間調表示方法において、
前記各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックは、最も輝度の重みの大きい発光ブロックを複数個含むように冗長を持たせて構成されていることを特徴とする中間調表示方法。
5. 項目4に記載の中間調表示方法において、
前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用を、前記第2の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用状況から決めるようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0086】
6. 項目5に記載の中間調表示方法において、
前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数を、前記第2の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数から決めるようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
7. 項目6に記載の中間調表示方法において、
前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用可能個数により全ての階調レベルをグループ分けし、
前記第1および第2の画素が表示する階調レベルに対して該グループ分けした階調レベルに応じてグループ番号を与え、
該第1および第2の画素に与えられたグループ番号を比較して、当該第1の画素の階調レベルを、前記複数通りの発光ブロックの組み合わせの内から1つ選択して表示するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0087】
8. 項目7に記載の中間調表示方法において、
前記各画素の表示階調は、前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数が少ない第1の表現と前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数が多い第2の表現の2通りで表すことができるようになっており、
前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数を、該第1の画素のグループ番号GAと前記第2の画素のグループ番号GBを比較して次の式により決めるようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0088】
GB<GAの場合……第1の表現
GB=GAの場合……第2の画素と同一の表現
GB>GAの場合……第2の表現
9. 項目6に記載の中間調表示方法において、
前記最も輝度の重みの大きい全ての発光ブロックにおいて、前記第1の画素が使用する最も輝度の重みの大きい発光ブロックの選択条件を、前記第2の画素が使用する最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用条件に応じて決めるようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0089】
10. 項目6〜9のいずれか1項に記載の中間調表示方法において、
連続するフレーム或いはフィールド間で、前記第1の画素における前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックのいずれかの使用状態が変化するとき、
該第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの変化と等しい変化を示す画素が表示画面上で直線的に連続する数を検出し、
該検出された連続する画素数、および、前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの変化に応じて、予め定められた輝度調整用発光ブロックを選択し、
該選択された輝度調整用発光ブロックを、前記連続する画素の原信号に与えるようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0090】
11. 項目10に記載の中間調表示方法において、
前記輝度調整用発光ブロックを原信号に与える画素を、前記検出された連続する数の画素、および、前記第2の画素と反対側のさらに1つの画素としたことを特徴とする中間調表示方法。
12. 項目6〜9のいずれか1項に記載の中間調表示方法において、
連続するフレーム或いはフィールド間で、前記第1の画素における前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックのいずれかの使用状態が変化するとき、
該第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの変化と等しい変化を示す画素が表示画面上で直線的に連続する数を水平方向および垂直方向で検出し、
該検出された連続する水平方向および垂直方向の画素数の内小さい方の画素数、および、前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの変化に応じて、予め定められた輝度調整用発光ブロックを選択し、
該選択された輝度調整用発光ブロックを、前記連続する画素の原信号に与えるようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0091】
13. 項目12に記載の中間調表示方法において、
前記輝度調整用発光ブロックを原信号に与える画素を、前記検出された連続する水平方向および垂直方向の画素数の内小さい方の画素、および、前記第2の画素と反対側のさらに1つの画素としたことを特徴とする中間調表示方法。
14. 項目10〜13のいずれか1項に記載の中間調表示方法において、
前記連続するフレーム或いはフィールド間で使用状態が変化する前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックの検出を、該最も輝度の重みの大きい発光ブロックにおける輝度の重みの小さい側に位置する発光ブロックから順に行うようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0092】
15. 項目4〜14のいずれか1項に記載の中間調表示方法において、
前記複数の発光ブロックの数を10個とし、該各発光ブロックの輝度の重みをそれぞれ階調レベル1,2,4,8,16,32,48,48,48,48に設定したことを特徴とする中間調表示方法。
16. 画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、1つの階調レベルを複数通りの前記発光ブロックの組み合わせで表示し得る表示装置であって、
画像表示部と、該画像表示部を駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段と、発光ブロックを選択すると共に原信号に対して輝度調整用発光ブロックを挿入する発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段を備え、該発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段は、
任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、該第1の画素に近接する第2の画素における発光ブロックの使用状況から該第1の画素が使用する発光ブロックを予め定められた手順により選択するようになっていることを特徴とする表示装置。
【0093】
17. 項目16に記載の表示装置において、
前記第2の画素は、前記第1の画素と同一の色を発生し、且つ、前記第1の画素の左,右,上,或いは,下方向に最も近接する画素であることを特徴とする表示装置。
18. 項目17に記載の表示装置において、
前記第2の画素が表示画面上に存在しないとき、該第2の画素の表示階調を任意の値の一定のレベルとしたことを特徴とする表示装置。
【0094】
19. 項目16〜18のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックは、最も輝度の重みの大きい発光ブロックを複数個含むように冗長を持たせて構成されていることを特徴とする表示装置。
20. 項目19に記載の表示装置において、
前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用を、前記第2の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用状況から決めるようにしたことを特徴とする表示装置。
【0095】
21. 項目19に記載の表示装置において、
前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数を、前記第2の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数から決めるようにしたことを特徴とする表示装置。
22. 項目21に記載の表示装置において、前記発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段は、
前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用可能個数により全ての階調レベルをグループ分けした階調レベルに応じて、前記第1および第2の画素が表示する階調レベルに応じてグループ番号を与えるグループ番号付与手段と、
該第1および第2の画素に与えられたグループ番号を比較して、当該第1の画素の階調レベルを、前記複数通りの発光ブロックの組み合わせの内から1つ選択する発光ブロック組み合わせ選択手段とを具備することを特徴とする表示装置。
【0096】
23. 項目22に記載の表示装置において、
前記各画素の表示階調は、前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数が少ない第1の表現と前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数が多い第2の表現の2通りで表すことができるようになっており、
前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数を、該第1の画素のグループ番号GAと前記第2の画素のグループ番号GBを比較して次の式により決めるようにしたことを特徴とする表示装置。
【0097】
GB<GAの場合……第1の表現
GB=GAの場合……第2の画素と同一の表現
GB>GAの場合……第2の表現
24. 項目21に記載の表示装置において、
前記最も輝度の重みの大きい全ての発光ブロックにおいて、前記第1の画素が使用する最も輝度の重みの大きい複数個の発光ブロックの選択条件を、前記第2の画素が使用する最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用条件に応じて決めるようにしたことを特徴とする表示装置。
【0098】
25. 項目21〜24のいずれか1項に記載の表示装置において、前記発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段は、
連続するフレーム或いはフィールド間で、前記第1の画素における前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックのいずれかの使用状態が変化するのを検出する発光ブロック変化検出手段と、
該第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの変化と等しい変化を示す画素が表示画面上で直線的に連続する数を検出する連続画素数検出手段と、
該検出された連続する画素数、および、前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの変化に応じて、予め定められた輝度調整用発光ブロックを選択する輝度調整用発光ブロック選択手段と、
該選択された輝度調整用発光ブロックを、前記連続する画素の原信号に与える輝度調整用発光ブロック付与手段とを具備することを特徴とする表示装置。
【0099】
26. 項目25に記載の表示装置において、
前記輝度調整用発光ブロックを原信号に与える画素を、前記検出された連続する数の画素、および、前記第2の画素と反対側のさらに1つの画素としたことを特徴とする表示装置。
27. 項目21〜24のいずれか1項に記載の表示装置において、前記発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段は、
連続するフレーム或いはフィールド間で、前記第1の画素における前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックのいずれかの使用状態が変化するのを検出する発光ブロック変化検出手段と、
該第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの変化と等しい変化を示す画素が表示画面上で直線的に連続する数を水平方向および垂直方向で検出する連続画素数検出手段と、
該検出された連続する水平方向および垂直方向の画素数の内小さい方の画素数、および、前記第1の画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの変化に応じて、予め定められた輝度調整用発光ブロックを選択する輝度調整用発光ブロック選択手段と、
該選択された輝度調整用発光ブロックを、前記連続する画素の原信号に与える輝度調整用発光ブロック付与手段とを具備することを特徴とする表示装置。
【0100】
28. 項目27に記載の表示装置において、
前記輝度調整用発光ブロックを原信号に与える画素を、前記検出された連続する水平方向および垂直方向の画素数の内小さい方の画素、および、前記第2の画素と反対側のさらに1つの画素としたことを特徴とする表示装置。
29. 項目25〜28のいずれか1項に記載の表示装置において、前記発光ブロック変化検出手段は、前記連続するフレーム或いはフィールド間で使用状態が変化する前記最も輝度の重みの大きい発光ブロックの検出を、該最も輝度の重みの大きい発光ブロックにおける輝度の重みの小さい側に位置する発光ブロックから順に行うようにしたことを特徴とする表示装置。
【0101】
30. 項目19〜29のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記複数の発光ブロックの数を10個とし、該各発光ブロックの輝度の重みをそれぞれ階調レベル1,2,4,8,16,32,48,48,48,48に設定したことを特徴とする表示装置。
31. 画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、1つの階調レベルを複数通りの前記発光ブロックの組み合わせで表示し得る中間調表示方法であって、
任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、該第1の画素の周囲少なくとも2つ以上の参照画素における発光ブロックの使用状況から該第1の画素が使用する発光ブロックを予め定められた手順により選択するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0102】
32. 項目31に記載の中間調表示方法において、
前記参照画素は、前記第1の画素に対して直接に隣接する画素であることを特徴とする中間調表示方法。
33. 項目31に記載の中間調表示方法において、
前記参照画素は、前記第1の画素に対して直接に隣接する或いは他の画素を介して近接する画素であることを特徴とする中間調表示方法。
【0103】
34. 項目32または33のいずれか1項に記載の中間調表示方法において、
前記参照画素は多数決が行われ、該参照画素の過半数を超えた発光ブロックの使用状況から前記第1の画素が使用する発光ブロックを選択するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
35. 項目34に記載の中間調表示方法において、
前記参照画素が偶数であり、異なる発光ブロックの前記参照画素が同数の場合には、前記第1の画素が使用する発光ブロックを変化させずに維持するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0104】
36. 項目32または33のいずれか1項に記載の中間調表示方法において、
前記参照画素には前記第1の画素との位置関係によりそれぞれ重みが付けられており、該重み付けされた参照画素の発光ブロックの使用状況から前記第1の画素が使用する発光ブロックを選択するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
【0105】
37. 項目36に記載の中間調表示方法において、
異なる発光ブロックの前記重み付けされた参照画素が同じ場合には、前記第1の画素が使用する発光ブロックを変化させずに維持するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。
38. 画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、1つの階調レベルを複数通りの前記発光ブロックの組み合わせで表示し得る表示装置であって、
画像表示部と、該画像表示部を駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段と、発光ブロックを選択すると共に原信号に対して輝度調整用発光ブロックを挿入する発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段を備え、該発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段は、
任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、該第1の画素の周囲少なくとも2つ以上の参照画素における発光ブロックの使用状況から該第1の画素が使用する発光ブロックを予め定められた手順により選択するようになっていることを特徴とする表示装置。
【0106】
39. 項目38に記載の表示装置において、
前記参照画素は、前記第1の画素に対して直接に隣接する画素であることを特徴とする表示装置。
40. 項目38に記載の表示装置において、
前記参照画素は、前記第1の画素に対して直接に隣接する或いは他の画素を介して近接する画素であることを特徴とする表示装置。
【0107】
41. 項目39または40のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記参照画素は多数決が行われ、該参照画素の過半数を超えた発光ブロックの使用状況から前記第1の画素が使用する発光ブロックを選択するようにしたことを特徴とする表示装置。
42. 項目41に記載の表示装置において、
前記参照画素が偶数であり、異なる発光ブロックの前記参照画素が同数の場合には、前記第1の画素が使用する発光ブロックを変化させずに維持するようにしたことを特徴とする表示装置。
【0108】
43. 項目39または40のいずれか1項に記載の表示装置において、
前記参照画素には前記第1の画素との位置関係によりそれぞれ重みが付けられており、該重み付けされた参照画素の発光ブロックの使用状況から前記第1の画素が使用する発光ブロックを選択するようにしたことを特徴とする表示装置。
44. 項目43に記載の表示装置において、
異なる発光ブロックの前記重み付けされた参照画素が同じ場合には、前記第1の画素が使用する発光ブロックを変化させずに維持するようにしたことを特徴とする表示装置。
【0109】
45. 項目38〜44のいずれか1項に記載の表示装置において、該表示装置は、表示画面全体を予め定められた点灯パターンに設定する点灯パターン設定手段を備えたことを特徴とする表示装置。
46. 項目45記載の表示装置において、
前記点灯パターン設定手段は、表示画面全体の各画素について、最も輝度レベルの重みの大きな発光ブロックをできるだけ多く使う発光状態にするようになっていることを特徴とする表示装置。
【0110】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明に係る中間調表示方法および表示装置の実施例を詳述する。
まず、本発明に係る中間調表示方法を実現する表示装置の一例を図21を参照して説明する。
【0111】
図21は、上述した本発明に係る中間調表示方法を実施する場合の表示装置の一例を示すブロック図である。図21において、参照符号100は表示装置、200は発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段を示している。ここで、参照符号210は原信号(表示データ)を示し、220は輝度調整用発光ブロック挿入後の信号を示している。
【0112】
図21に示されるように、表示装置100は、画像表示部(ディスプレイパネル)102、該画像表示部102を駆動するXデコーダ131並びにXドライバ132、Yデコーダ141並びにYドライバ142、および、Xドライバ132並びにYドライバ142を駆動制御する制御部5を備えて構成されている。なお、画像表示部102は、縦方向にnライン有り、各ラインの横方向にm個の画素が設けられた(縦,横)=(n,m)の画素構成とされている。
【0113】
ここで、1フレームの画像は、例えば、図19に示されるように、複数個のサブフレーム(発光ブロック)により階調を変化させながら画像表示部102に表示するようになており、該複数個のサブフレームは、例えば、それぞれアドレス期間と維持放電期間とで構成されている。なお、本発明が適用される表示装置としては、プラズマディスプレイ等のガス放電パネルの他に、フレーム或いはフィールド内時間分割法で中間調表示を行う様々な表示装置、例えば、DMD(Digital Micromirror Device) やELパネル等に対しても適用可能なのはもちろんである。
【0114】
すなわち、図21における表示装置100は、基本的には、サブフレームを利用して階調表示を行う構造のものであれば、如何なるパネルでも使用することが可能であり、本発明の適用は、表示データ(原信号210)を発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段200を介して表示装置100に供給すればよいことになる。ここで、発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段200は、後述するように、例えば、最も輝度の重みの大きい複数の発光ブロックD(D1〜D4)を適切な数に選択すると共に、原信号210のフレーム(或いは、フィールド)間の信号の変化の有無に従って、該原信号に輝度調整用の発光ブロック(等化パルス:サブフレーム)を加え、或いは、減じた信号220を出力するようになっている。
【0115】
本発明の中間調表示方法および表示装置は、前述した図19に示すような輝度の重みの大きい(例えば、最も輝度の重みの大きい)発光ブロックを複数有するサブフレームの点灯シーケンスを前提とするものであり、1つの階調表示を複数通りのサブフレーム(発光ブロック)の組み合わせで表現できる冗長性を持った点灯シーケンスが前提となる。そして、本発明は、例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)の放電セルに加える等化パルスの総量を一定に保ちつつ、表示画像の動きに対して視認される発光強度パターンの場所的変化が一様となるように各等化パルスに重み付けをする場合、その前処理として点灯シーケンスの冗長性を積極的に活用し、発光ブロックの組み合わせを制御して映像の動画偽輪郭(色偽輪郭)の発生そのものを低減することで表示画像をより一層改善しようとするものである。
【0116】
本発明においては、左に隣接する画素の発光パターンに従って、前述した表1における2通りの発光パターン(第1の表現および第2の表現)のいずれを選ぶかが決められ、そして、動き補償等化パルスを正確に加えることができるようになっている。
図22は本発明に係る中間調表示方法の原理を説明するための図であり、前述した図20に対応するものである。
【0117】
図22において、横軸は網膜上に固定した位置座標xを示し、また、縦軸は時間tを示している。なお、縦軸tにおける0および1Fは、ある時点のフレーム(フィールド)における画像(0)および次のフレームにおける画像(1F)を示している。また、参照符号AAは48階調レベルの発光ブロック(最も輝度の重みの大きい発光ブロック)を2つ(例えば、D1,D2)使用して階調表示を行う場合を示し、さらに、参照符号BBは48階調レベルの発光ブロックを3つ(例えば、D1,D2,D3)使用して階調表示を行う場合を示している。すなわち、159−AAは、48階調レベルの発光ブロックを2つ使用して159階調レベルを表示する画素を示し、159−BBは、48階調レベルの発光ブロックを3つ使用して159階調レベルを表示する画素を示し、また、160−BBは、48階調レベルの発光ブロックを3つ使用して160階調レベルを表示する画素を示している。
【0118】
図22に示されるように、ある時点(時刻0)のフレームの画像において、画素a,b,c,dは発光ブロックD(最も輝度の重みの大きい発光ブロック)を2つ使用(点灯)して階調表示を行っており、画素eは発光ブロックDを3つ使用して階調表示を行っている。このとき、画素f以降の画素も、左隣りの画素における発光ブロックDの個数に従って、発光ブロックDを3つ使用して階調表示を行う。すなわち、表1において、画素d,e,fのグループ番号Gd,Ge,GfはGd=6,Ge=7,Gf=6となり、また、グループ番号を比較すると、Gd<Ge,Ge>Gfとなる。従って、画素eは第1の表現(160−BB)により表され、また、画素fは第2の表現(159−BB)により表されることになる。なお、画素a,b,c,dは、それぞれグループ番号Ga,Gb,Gc,Gdが6となるので、G0(0)<Ga,Ga=Gb,Gb=Gc,Gc=Gdとなり、画素aは第1の表現(159−AA)で、画素b,c,dは左隣りの画素(a,b,c)と同一の表現(第1の表現:159−AA)により表されることになる。ここで、画素(左端の画素)aに対する左隣りの画素(0)は実際には存在しないが、前述したように、その画素0のグループ番号G0は0と仮定する。
【0119】
さらに、次のフレーム(1F)の画像において、3画素/フレームの速度で画像が右側から左側方向へ移動した場合、3つの画素b,c,dはいずれも発光ブロックDの数が1つ増加する。すなわち、表1において、画素a,b,cのグループ番号Ga,Gb,GcはGa=6,Gb=7,Gc=6となり、また、グループ番号を比較すると、G0(0)<Ga,Ga<Gb,Gb>Gcとなる。従って、画素aは第1の表現(159−AA)により表され、画素bも第1の表現(160−BB)により表され、そして、画素cは第2の表現(159−BB)により表されることになる。なお、画素c,d,e,fは、それぞれグループ番号Gc,Gd,Ge,Gfが6となるので、Gc=Gd,Gd=Ge,Ge=Gfとなり、画素d,e,fは左隣りの画素(c,d,e)と同一の表現(第2の表現:159−BB)により表されることになる。従って、連続した2つのフレーム間において、使用する発光ブロックDの数の変化が同一である画素が連続する数より、画像の移動速度が3画素/フレームと正しく検出することができ、これらの3つの画素に対して、例えば、日本国特開平10−133623号公報で提案した動き補償等化パルス法を適用することにより、動画偽輪郭の低減を図って表示画像の品質向上を行うことができる。
【0120】
次に、等化パルス(動き補償等化パルス)の加え方について説明する。すなわち、本発明は、上述のような処理を行って各画素の階調表示を行うが、さらに、複数(4つ)の最も輝度の重みの大きい発光ブロックD(D1〜D4)に関しては、次のようにしてルックアップテーブルを作成して等化パルスによる動き補償を行う。
【0121】
図23は本発明に係る中間調表示方法を概略的に示すフローチャートであり、発光ブロックD(D1〜D4)に変動があるときの等化パルスの加え方を示すものである。
図23のフローチャートに示されるように、動き補償等化パルスの挿入処理(加減処理)は、まず、ステップST91において、連続した2つのフレーム(フィールド)間の輝度信号のDブロックの変化、すなわち、連続した2つのフレーム間におけるある画素の階調レベルを表示するために使用する最も輝度の重みの大きい発光ブロックD(D1〜D4)の変化を調べて、ステップST92へ進む。ステップST92では、第1の発光ブロックD1が変化するか否かを判別し、発光ブロックD1が変化すると判別されればステップST93へ進み、発光ブロックD1が変化しないと判別されればステップST94へ進む。ステップST94では、ステップST92と同様に、第2の発光ブロックD2が変化するか否かを判別し、発光ブロックD2が変化すると判別されればステップST95へ進み、発光ブロックD2が変化しないと判別されればステップST96へ進む。
【0122】
さらに、ステップST96では、ステップST92およびST94と同様に、第3の発光ブロックD3が変化するか否かを判別し、発光ブロックD3が変化すると判別されればステップST97へ進み、発光ブロックD3が変化しないと判別されればステップST98へ進む。ステップST98では、ステップST96と同様に、第4の発光ブロックD4が変化するか否かを判別し、発光ブロックD4が変化すると判別されればステップST99へ進み、発光ブロックD4が変化しないと判別されれば、ステップST91へ戻って、次の画素に対してステップST91〜ST99の処理を行う。
【0123】
一方、ステップST93では、連続した2つのフレーム間で変化する第1の発光ブロックD1に対する等化パルスの挿入処理(加減処理)を行い、ステップST95では、第2の発光ブロックD2に対する等化パルスの挿入処理を行い、ステップST97では、第3の発光ブロックD3に対する等化パルスの挿入処理を行い、そして、ステップST99では、第4の発光ブロックD4に対する等化パルスの挿入処理を行って、それぞれステップST91へ戻って、次の画素に対してステップST91〜ST99の処理を行う。
【0124】
ここで、各発光ブロックD1〜D4が変化したときに挿入する等化パルス(動き補償等化パルス)は次の表3〜表6(ルックアップテーブル)から求める。
【0125】
【表3】
【0126】
【表4】
【0127】
【表5】
【0128】
【表6】
【0129】
上記の表3〜表6において、『0』は発光ブロックD(D1〜D4)の消灯を示し、また、『1』は発光ブロックDの点灯を示している。従って、D1が0→1とは、最も輝度の重みの大きい発光ブロックDにおける第1の発光ブロックD1が消灯から点灯に変化する場合を示し、このとき、等しい変化をする画素が連続する数に応じて、それぞれ輝度調整用発光ブロック(等化パルス)を挿入処理(加減処理)するようになっている。また、D2が1→0とは、最も輝度の重みの大きい発光ブロックDにおける第2の発光ブロックD2が点灯から消灯に変化する場合を示し、このとき、等しい変化をする画素が連続する数に応じて、それぞれ輝度調整用発光ブロックを挿入処理するようになっている。
【0130】
具体的に、表3に示されるように、例えば、連続した2つのフレーム(フィールド)間で第1の発光ブロックD1が消灯から点灯に変化するとき(D1が0→1)、等しい変化をする画素が3つ連続する場合には、これら各画素に対して階調レベル29,0,0の等化パルスを与える(挿入する)。また、表4に示されるように、例えば、連続した2つのフレーム間で第3の発光ブロックD3が消灯から点灯に変化するとき(D3が0→1)、等しい変化をする画素が5つ連続する場合には、これら各画素に対して階調レベル47,47,31,13,0の等化パルスを与える。
【0131】
また、表5に示されるように、例えば、連続した2つのフレーム間で第2の発光ブロックD2が点灯から消灯に変化するとき(D2が1→0)、等しい変化をする画素が4つ連続する場合には、これら各画素に対して階調レベル−47,−27,0,0の等化パルスを与える。また、表6に示されるように、例えば、連続した2つのフレーム間で第4の発光ブロックD4が点灯から消灯に変化するとき(D4が1→0)、等しい変化をする画素が2つ連続する場合には、これら各画素に対して階調レベル−47,−25の等化パルスを与える。
【0132】
図24は本発明に係る中間調表示方法の一例を説明するためのフローチャートであり、任意の方向への移動に対する動き補償等化パルスの与え方を示すものである。ここで、図24におけるステップST191〜ST199は、基本的には前述した図23のステップST91〜ST99に対応するものである。
図24のフローチャートに示されるように、動き補償等化パルスの挿入処理(加減処理)は、まず、ステップST191において、パネル内の全画素に対し、第nフレーム(フィールド)と第n+1フレーム(フィールド)における最も輝度の重みの大きい発光ブロックD(D1〜D4)の変化を調べ、変化する領域と変化しない領域を選び出してステップST192へ進む。ステップST192では、最も輝度の重みの大きい発光ブロックDの内の第1の発光ブロックD1が変化するか否かを判別し、発光ブロックD1が変化すると判別されればステップST193へ進み、発光ブロックD1が変化しないと判別されればステップST194へ進む。
【0133】
ステップST194では、ステップST192と同様に、第2の発光ブロックD2が変化するか否かを判別し、発光ブロックD2が変化すると判別されればステップST195へ進み、発光ブロックD2が変化しないと判別されればステップST196へ進む。さらに、ステップST196では、ステップST192およびST194と同様に、第3の発光ブロックD3が変化するか否かを判別し、発光ブロックD3が変化すると判別されればステップST197へ進み、発光ブロックD3が変化しないと判別されればステップST198へ進む。ステップST198では、ステップST196と同様に、第4の発光ブロックD4が変化するか否かを判別し、発光ブロックD4が変化すると判別されればステップST199へ進み、発光ブロックD4が変化しないと判別されれば、ステップST191へ戻って、次の画素に対してステップST191〜ST199の処理を行う。
【0134】
一方、ステップST193では、連続した2つのフレーム間で変化する第1の発光ブロックD1に対する等化パルスの挿入処理(加減処理)を行うが、まず、第1の発光ブロックD1が変化する領域内において、D1の0→1(消灯から点灯)または1→0(点灯から消灯)の変化を水平方向に連続する画素数を数える。さらに、第1の発光ブロックD1が変化する領域内において、D1の0→1または1→0の変化を垂直方向に連続する画素数を数える。そして、D1の0→1または1→0の変化が水平方向および垂直方向に連続する画素数の内、そのD1の変化が連続する画素数の小さい方(水平方向または垂直方向)を選択する。そして、前述した表3〜表6、或いは、後述する表7に従って第1の発光ブロックD1に対する動き補償等化パルスを与える(挿入する)。
【0135】
また、ステップST195では、第2の発光ブロックD2に対して、ステップST193と同様の処理を行って、第2の発光ブロックD2に対する動き補償等化パルスを与える。同様に、ステップST197では、第3の発光ブロックD3に対する動き補償等化パルスを与え、そして、ステップST199では、第4の発光ブロックD4に対する動き補償等化パルスを与える。
【0136】
このように、本実施例では、画像が任意の方向に移動する場合に、最も輝度の重みの大きい発光ブロックD(D1〜D4)の変化が同一である画素を水平方向および垂直方向について数え、連続している数の少ない方(水平方向または垂直方向)を画像の移動方向として選択する。さらに、この選択された画像の移動方向において、動き補償等化パルスの大きさを選択し、原信号に重畳するようになっている。
【0137】
【表7】
【0138】
前述した表3〜表6では、各発光ブロックD1〜D4が変化したときに挿入する(加減する)等化パルスの一例を示したが、上記の表7は、この表3〜表6に対する他の例を示すものである。
すなわち、表3〜表6では、画像の移動速度v[画素/フレーム]に対して、v個の画素に等化パルスを与えていた。しかしながら、表7に示す例では、さらに右隣りの1画素を加えたv+1個の画素に対して等化パルスを与える(挿入する)ようになっている。
【0139】
具体的に、表7に示されるように、例えば、連続した2つのフレーム(フィールド)間で第1の発光ブロックD1が消灯から点灯に変化するとき(D1が0→1)、等しい変化をする画素が1つの場合には、その画素および右隣りの画素の合計2つの画素に対して階調レベル12,−4の等化パルスを与える。また、例えば、連続した2つのフレーム間で第3の発光ブロックD3が消灯から点灯に変化するとき(D3が0→1)、等しい変化をする画素が2つの場合には、それら変化する2つの画素およびその右隣りの画素の合計3つの画素に対して階調レベル47,9,−4の等化パルスを与える。さらに、例えば、連続した2つのフレーム間で第4の発光ブロックD3が点灯から消灯に変化するとき(D4が1→0)、等しい変化をする画素が3つの場合には、それら変化する3つの画素およびその右隣りの画素の合計4つの画素に対して階調レベル−14,−48,−50,2の等化パルスを与える。
【0140】
なお、表3〜表6および表7は、それぞれ動き補償等化パルス挿入処理の例を示すものであり、本発明はこれらのものに限定されるものではない。
図25および図26は本発明に係る中間調表示方法の一例の動作を示すフローチャートである。
図25に示されるように、中間調表示処理が開始すると、ステップST101において、座標(x,y)=(0,0)の画素を設定して、ステップST102へ進む。ここで、表示画像(画像表示部102)は、縦方向にnラインで横方向にm行、すなわち、(縦,横)=(0,0)〜(n,m)の画素により構成されている。なお、表示画像の左端の画素(0,0)〜(0,m)は、その左隣に階調レベル0の画素が存在すると仮定して処理を行う。
【0141】
ステップST102において、表1に従ってグループ番号Gxyを決定し、ステップST103へ進む。ステップST103では、x=m−1が成立するか否か、すなわち、xがそのラインの最終画素(m個目の画素)まで来たかどうかを判別し、x=m−1であればステップST105へ進み、そうでなければステップST104へ進む。ステップST104では、x=x+1としてステップST102へ戻り、次の画素について表1に従ったグループ番号Gxyの決定を行い、x=m−1が成立するまでステップST102およびST104の処理を繰り返す。
【0142】
ステップST105では、y=n−1が成立するか否か、すなわち、yが最終ライン(nライン目)まで来たかどうかを判別し、y=n−1であればステップST107へ進み、そうでなければステップST106へ進む。ステップST106では、(x,y)=(0,y+1)としてステップST102へ戻り、次のラインの画素について表1に従ったグループ番号Gxyの決定を行い、y=n−1が成立するまでステップST102〜ST104およびST106の処理を繰り返す。以上の処理により、全ての画素に対して、グループ番号Gxyが付与されたことになる。
【0143】
ステップST107では、(x,y)=(0,0)と置き直して、ステップST108へ進み、表1における第1の表現に従って、最も輝度の重みの大きい発光ブロックDの数D0yを決定する。さらに、ステップST109において、x=x+1としてステップST110へ進む。ステップST110では、隣接する2つの画素のグループ番号が、Gxy>G(x-1)yを満たすか否かの判別を行い、Gxy>G(x-1)yが成立すれば、すなわち、画素(x,y)のグループ番号Gxyが左隣の画素(x−1,y)のグループ番号G(x-1)yよりも大きければ、ステップST111へ進み、小さければステップST112へ進む。
【0144】
ステップST111では、表1における第1の表現に従って、最も輝度の重みの大きい発光ブロック(D)の数Dxyを決定する。従って、画素(x,y)のグループ番号Gxyが左隣の画素(x−1,y)のグループ番号G(x-1)yよりも大きければ、その画素(x,y)における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの数Dxyは、表1における第1の表現に従って決められる。
【0145】
ステップST112では、隣接する2つの画素のグループ番号が、Gxy=G(x-1)yを満たすか否かの判別を行い、Gxy=G(x-1)yが成立すれば、すなわち、画素(x,y)のグループ番号Gxyが左隣の画素(x−1,y)のグループ番号G(x-1)yと同じであれば、ステップST113へ進み、そうでなければ(Gxy<G(x-1)yならば)ステップST114へ進む。
【0146】
ステップST113では、Dxy=D(x-1)yとして、すなわち、画素(x,y)における最も輝度の重みの大きい発光ブロックDの数Dxyを左隣の画素(x−1,y)における最も輝度の重みの大きい発光ブロックDの数D(x-1)yと同じに設定する。従って、画素(x,y)のグループ番号Gxyが左隣の画素(x−1,y)のグループ番号G(x-1)yと同じであれば、その画素(x,y)における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの数Dxyは、表1における第1の表現に従って決められる。
【0147】
ステップST114では、Dxy<D(x-1)yのとき、Dxyが表1における第2の表現に従って決められる。従って、画素(x,y)のグループ番号Gxyが左隣の画素(x−1,y)のグループ番号G(x-1)yよりも小さければ、その画素(x,y)における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの数Dxyは、表1における第2の表現に従って決められる。
【0148】
そして、ステップST111,ST113およびST114の処理が行われると、ステップST115に進んで、前記のステップST103と同様に、x=m−1が成立するか否か、すなわち、xがそのラインの最終画素(m個目の画素)まで来たかどうかを判別し、x=m−1であればステップST116へ進み、そうでなければステップST109へ戻って、x=m−1が成立するまでステップST109〜ST114の処理を繰り返す。
【0149】
ステップST116では、y=n−1が成立するか否か、すなわち、yが最終ライン(nライン目)まで来たかどうかを判別し、y=n−1であれば中間調表示処理を終了し、そうでなければステップST117へ進む。ステップST117では、前記のステップST106と同様に、(x,y)=(0,y+1)としてステップST108へ戻り、ステップST108〜ST115およびST117の処理をy=n−1が成立するまで繰り返す。以上の処理により、全ての画素における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの数Dxyが決められる。なお、各画素に対して最も輝度の重みの大きい発光ブロックの数Dxyが決まれば、それぞれの階調レベルを表示する発光ブロックの組み合わせが決まることになる。
【0150】
以下、等化パルス処理を、図27〜図35のフローチャートを参照して説明する。なお、この中間調表示方法は、回路等により構成することができるが、コンピュータを以下のフローチャートに従って実行させるためのプログラムとして構成することもできる。また、コンピュータ用のプログラムは、例えば、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気的記憶媒体、および、CDROMやMOディスク等の光学的記憶媒体等を介して頒布され、或いは、不揮発性メモリ装置等に書き込まれて頒布されて使用される。
【0151】
ここで、各中間調ビットデータb0〜b9は次の表8の通りとする。
【0152】
【表8】
【0153】
図27は本発明が適用される中間調表示方法の処理の一例を示すフローチャートであり、等化パルス処理のメインパス(メインルーチン)を示すものである。なお、本発明が適用される中間調表示方法は、前述した図19に示すような輝度の重みの大きい発光ブロックが複数有る点灯シーケンスを前提としている。
図27に示されるように、等化パルス処理(中間調表示処理)が開始すると、ステップST1において、N=9を設定してステップST2へ進む。ここで、参照符号Nは、輝度信号のビット番号を表わし、例えば、N=9は最上位信号ビット(SF9:D4;48階調レベル)、N=5はその下の輝度信号ビット(SF5:32階調レベル)を現している。なお、例えば、48階調レベルの中間調ビットデータは、b9の他にb6,b7,b8が有り、全部で4つの48階調レベルの中間調ビットデータb6〜b9がある。
【0154】
次いで、ステップST2で、『ビット切替り部検出処理』をN=9ビットの輝度信号について、第nフレームと第n+1フレームについて実行し、画素毎にビット切替り部を検出し、その検出結果を記憶手段に記憶する。さらに、ステップST3へ進んで、『動画偽輪郭改善処理』をステップST2のビット切替り部の検出結果に基づいて実行し、ステップST4へ進む。
【0155】
ステップST4では、N=6(48階調レベルSF6〜SF9における最下位ビット:SF6)が成立するか否かを判別し、N=6であれば(真:Yes)等化パルス処理を終了し、N=6でなければ(偽:No)、ステップST5へ進む。ステップST5では、N=N−1を実行した後、ステップST2へ戻り、以下、順にステップST3,ST4と進み、ステップST4で真(N=6)となるまで、テップST2およびST3の処理を繰り返す。ここで、ステップST4におけるN=6の判別は、例えば、図19に示すような点灯シーケンスにおいて、4つの最大の階調レベル(48階調レベルのSF6〜SF9)の全てに付いて等化パルス処理を行うことに相当する。従って、これらの処理は、点灯シーケンスの構成および等化パルス処理が必要とされるビット構成等により変化するものであり、例えば、重みが最大の発光ブロックが7つの32階調レベルで構成される場合(SF0〜SF4は図19と同じで、SF5〜SF11が全て32階調レベルの場合)には、ステップST2ではN=11となり、ステップST4ではN=5の判別を行うことになる。
【0156】
図28は図27のフローチャートにおけるビット切替り部検出処理(ステップST2)の一例を示すフローチャートである。
図28に示されるように、図27のフローチャートにおける『ビット切替り部検出処理ST2』が開始すると、ステップST21において、j=0として初期設定を行い、また、ステップST22において、i=0として初期設定を行う。ここで、参照符号iおよびjは、画素の横方向および縦方向の位置(画素番号)を示している。なお、横方向の画素番号iおよび縦方向の画素番号jは、共に“0”から始まり、横方向はk、また、縦方向はmの大きさを持っている。すなわち、画素数は、横方向が(k+1)個で、縦方向が(m+1)個となっている。
【0157】
次いで、ステップST23へ進んで、座標(0,0)のフレーム番号nと(n+1)の中間調ビットデータb9(n) およびb9(n+1) を読み込んで、ステップST24へ進む。ステップST24では、ステップST23で読み込んだ中間調ビットを比較し、下記の表9に従った値(yij)を記憶手段に書き込む。
【0158】
【表9】
【0159】
さらに、ステップST25へ進んで、横方向の座標番号を比較(i=k)し、横方向の画素番号iがkに一致しなければ(すなわち、比較した結果、横方向の画素番号iが横方向画素数kよりも小さければ)、ステップST26へ進んでi=i+1としてステップST23へ戻り、ステップST25でi=kが成立するまで(すなわち、同じラインの端から端までの画素に対して)、同様の処理を繰り返す。また、ステップST25でi=kが成立すると判別されると、ステップST27へ進む。
【0160】
ステップST27では、縦方向の座標番号を比較(j=m)し、縦方向の画素番号jがmに一致しなければ(すなわち、比較した結果、縦方向のライン番号jが縦方向の表示最大表示ライン数mよりも小さければ)、ステップST28へ進んでj=j+1としてステップST22へ戻り、ステップST27でj=mが成立するまで同様の処理を繰り返す。また、ステップST27でj=mが成立すると判別されると、ビット切替り部検出処理ST2を終了し、メインルーチンへ戻る(図27中のステップST3へ進む)。
【0161】
図29は図27のフローチャートにおける動画偽輪郭改善処理(ステップST3)の一例を示すフローチャートである。ここで、本フローチャートは、主として『動き量検出処理用サブルーチン(ST35)』および『等化パルス加減処理用サブルーチン(ST36)』を備えて構成され、これらの処理は、後に図30〜図32および図33〜図35を参照して詳述する。ここでは、これらステップST35およびST36のサブルーチンの動作には触れずに全体的な処理の流れを説明する。
【0162】
図29に示されるように、図27のフローチャートにおける『動画偽輪郭改善処理ST3』が開始されると、ステップST31において、j=0として初期設定を行い、また、ステップST32において、i=0として初期設定を行う。ここで、参照符号iおよびjは、画素の横方向の画素番号(検索ドット)および縦方向の位置(処理ライン番号)に対応する。
【0163】
次いで、ステップST33へ進んで、座標(0,0)のy00を読み込みy00の値が、bまたはc(すなわち、中間階調レベルの桁上げ/桁下げ)があるか否かを判別する。ステップST33で、桁上げ/桁下げが有ると判別されると、ステップST34へ進み、また、桁上げ/桁下げが無いと判別されると、ステップST37へ進む。
【0164】
ステップST34では、現在検索中の画素が現フレームにおける他の画素の処理結果により等化パルスが加減されていないかどうかを判別する。そして、ステップST34で、等化パルスが加減されていると判別されると、ステップST37へ進み、また、等化パルスが加減されていないと判別されると、ステップST35へ進んで『動き量検出処理』が行われ、さらに、ステップST36へ進んで『等化パルス加減処理』が行われ、その後、ステップST37へ進む。
【0165】
ステップST37では、現在検索中の画素の横方向の位置iが横方向の画素の最大値kであるか否かが判別され、横方向の画素番号iが横方向最大画素kに一致しなければ、ステップST38へ進んでi=i+1としてステップST33へ戻り、ステップST37でi=kが成立するまで(すなわち、同じラインの端から端までの画素に対して)、同様の処理を繰り返す。また、ステップST37でi=kが成立すると判別されると、ステップST39へ進む。
【0166】
ステップST39では、縦方向のライン番号jが縦方向の表示最大表示ライン数mに一致しなければ、ステップST30へ進んでj=j+1としてステップST32へ戻り、ステップST39でj=mが成立するまで同様の処理を繰り返す。また、ステップST39でj=mが成立すると判別されると、動画偽輪郭改善処理ST3を終了し、メインルーチンへ戻る(図27中のステップST4へ進む)。
【0167】
図30〜図32は図29のフローチャートにおける動き量検出処理ST35の一例を示すフローチャートであり、図30のフローチャートは横方向の動き量検出処理を示し、また、図31および図32のフローチャートは縦方向の動き量検出処理を示している。ここで、図30〜図32に示すサブルーチン(動き量検出処理ST35)は、画素ijにおいて、桁上げ或いは桁下げ(桁上げ/桁下げ)が発生した場合(yij=bまたはc)に処理が開始するようになっている。
【0168】
図30に示されるように、動き量検出処理(横方向の動き量検索処理)が開始すると、ステップST41において、桁上げ/桁下げのあった画素で未だ等化パルスが加減されていない画素(i,j)を動き検索開始画素の座標とし、この座標を改めて(Xs ,Ys )として、本サブルーチンが終了するまで記憶しておく。
【0169】
次いで、ステップST411において、横方向の検索開始位置iより1を引き、改めてiと置き(i=i−1)、ステップST412へ進む。ステップST412では、検索画素がパネル表示領域をオーバしていないかどうか(i<0)が判別され、検索画素がパネル表示領域をオーバしていると判別されると、ステップST415へ進み、また、オーバしていないと判別されると、ステップST413へ進む。
【0170】
ステップST413では、検索している画素の座標(Ys,i)と検索を開始する座標の画素の状態変化Yiys,YXsYsを比較し、異なればステップST414へ進み、また、同じであればステップST411へ戻って、異なるようになるまで並びに横方向の表示画面の端に到達するまで同様の処理を繰り返す。ステップST414では、検索が終了した画素の位置iに対して1を加え、横方向の桁上がり/桁下がり(桁上がりまたは桁下がり)の状態の先頭座標の位置Xeaを求める(Xea=i+1)。また、ステップST415において、横方向の桁上がり/桁下がりの状態が表示領域の端まで続いた場合は、Xea=0と置くことになる。このようにして、左横方向の動き量の検索処理(上側への検索処理)が実行される。
【0171】
ステップST414およびST415の処理が終了すると、共にステップST416へ進み、以下に示す右横方向の動き量の検索処理が実行される。ステップST416では、横方向の検索スタート位置iを改めてi=XS と置き、さらに、ステップST42へ進んで、横方向の検索スタート位置iに1を加え、改めてiと置く(i=i+1)。そして、ステップST43へ進んで、ステップST42で求めたiが横方向の表示領域kをオーバしたかどうか(i>k)を判別し、オーバしていると判別されれば検索動作を終了してステップST47へ進み、オーバしていないと判別されればステップST44へ進む。
【0172】
ステップST44では、新しい横方向の検索画素の座標(i,ys )が検索開始画素の位置のビット切り替り状態と同じかどうかの判別が行われ、状態が同じ(yiYs =yXsYs)であればステップST42へ戻り、該ステップST44で状態が異なると判別されるまで、同様の処理を繰り返す。そして、ステップST44で状態が異なると判別されると、検索処理を終了してステップST45へ進む。ここで、ステップST45は、横方向の検索画素の終了位置が表示画素端まで到達しなかった場合に実行され、検索終了位置の横方向の座標iから1を引き、その値をXeb(Xeb=i−1)として記憶する。
【0173】
さらに、ステップST451において、ステップST45で得られたXebがXeb=0となっているか否かが判別される。ステップST451で、Xeb=0であると判別されると、ステップST50へ進み、Xeb=0ではないと判別されると、ステップST46へ進む。ステップST46においては、XeaがXea=0となっているか否かが判別されるが、Xea=0であると判別されると、ステップST49へ進み、Xea=0ではないと判別されると、ステップST48へ進む。
【0174】
一方、ステップST47では、画素Xeaが表示先頭位置より開始されたか否かの判別が行われるが、検索スタート画素が表示先頭位置より開始された(Xea=0)と判別されるとステップST52へ進み、また、開始されていないと判別されるとステップST51へ進むことになる。
ステップST48では、横方向の動き量BXsYsをBXsYs=Xeb−Xea+1とし、且つ、横方向のビットの切り替わりのあった画素の両端の画素状態(α,β)=(YXea-1,Ys, YXeb+1,Ys)として求めて記憶する。また、ステップST49では、BXsYs=Xeb+1、且つ、(α,β)=(Y0,Ys, YXeb+1,Ys)として求めて記憶し、ステップST50では、BXsYs=1、且つ、(α,β)=(Y0,Ys, Y0,Ys)として求めて記憶し、ステップST51では、BXsYs=k−Xea+1、且つ、(α,β)=(YXea-1,Ys, Yk,Ys)として求めて記憶し、そして、ステップST52では、BXsYs=k+1、且つ、(α,β)=(Y0,Ys, Yk,Ys)として求めて記憶する。これにより、各ステップST48,ST49,ST50,ST51,ST52において、横方向の動き量および連続する画素を挟む2つの画素状態が検索され、次いで、それぞれステップST53へ進む。
【0175】
図31に示されるように、ステップST53では、縦方向の検索開始位置jより1を引き、改めてjと置き(j=j−1)、ステップST54へ進む。この時、横方向の検索画素の位置はXs である。ステップST54では、検索画素がパネル表示領域をオーバしていないかどうか(j<0)が判別され、検索画素がパネル表示領域をオーバしていると判別されると、ステップST57へ進み、また、オーバしていないと判別されると、ステップST55へ進む。
【0176】
ステップST55では、検索している画素の座標(Xs ,j)と検索を開始する座標の画素の状態変化YXsj,YXsYsを比較し、異なればステップST56へ進み、また、同じであればステップST53へ戻って、異なるようになるまで並びに縦方向の表示画面の端に到達するまで同様の処理を繰り返す。ステップST56では、検索が終了した画素の位置jに対して1を加え、縦方向の桁上がり/桁下がり(桁上がりまたは桁下がり)の状態の先頭座標の位置Yeaを求める(Yea=j+1)。また、ステップST57において、縦方向の桁上がり/桁下がりの状態が表示領域の端まで続いた場合は、Yea=0と置くことになる。このようにして、縦方向の動き量の検索処理(上側への検索処理)が実行される。
【0177】
ステップST56およびST57の処理が終了すると、共にステップST58へ進み、以下に示す縦方向の動き量の検索処理(下側への検索処理)が実行される。ステップST58では、縦方向の検索スタート位置jを改めてj=YS と置き、さらに、ステップST59へ進んで、縦方向の検索スタート位置jに1を加え、改めてjと置く(j=j+1)。
【0178】
次いで、ステップST60へ進んで、検索画素の位置jが縦方向の表示領域mをオーバしていないかどうか(j>m)が判別され、オーバしていればステップST68へ進み、オーバしていなければステップST61へ進む。ステップST61では、検索している画素の座標(Xs ,j)と検索を開始する座標の画素の状態変化YXsj,YXsYsを比較し、異なればステップST62へ進み、同じであれば(YXsj =YXsYs)ステップST59へ戻って、異なるようになるまで並びに縦方向の表示画面の端に到達するまで同様の処理を繰り返す。
【0179】
図32に示されるように、ステップST62では、検索が終了した画素位置jより1を引き、縦方向の桁上がり/桁下がり(桁上がりまたは桁下がり)の状態の後側の座標の位置Yebを求め(Yeb=j−1)、さらに、ステップST63へ進む。ステップST63では、ステップST62で求められたYebがYeb=0となるかどうかが判別され、縦方向の桁上がり/桁下がりの状態の後側の座標Yeb=0が成立すると判別されるとステップST67へ進み、また、Yeb=0が成立しないと判別されるとステップST64へ進む。
【0180】
ステップST64では、状態変化の先頭の座標Yeaが画面の端(=0)であるか否かが判別され、画面の端でなければステップST65へ進み、画面の端であれば(Yea=0)ステップST66へ進む。同様に、ステップST68でも、状態変化の先頭の座標Yeaが画面の端であるか否かが判別され、画面の端でなければステップST69へ進み、画面の端であれば(Yea=0)ステップST70へ進む。
【0181】
ステップST65では、縦方向の動き量CXsYsをCXsYs=Yeb−Yea+1とし、且つ、縦方向のビットの切り替わりのあった画素の両端の画素状態(γ,δ)=(YXs,Yea-1, YXs,Yeb+1)として求めて記憶し、ステップST66では、CXsYs=Yeb+1、且つ、(γ,δ)=(YXs,0, YXs,Yeb+1)として求めて記憶し、ステップST67では、CXsYs=1、且つ、(γ,δ)=(YXs,0, YXs,0)として求めて記憶し、ステップST69では、CXsYs=m−Yea+1、且つ、(γ,δ)=(YXs,Yea-1, YXs,m)として求めて記憶し、そして、ステップST70では、CXsYs=m+1、且つ、(γ,δ)=(YXs,0, YXs,m)として求めて記憶する。これにより、横方向の動き量と共に、縦方向の動き量も検索して、動き量検出処理ST35を終了し、メインルーチンへ戻る(図29中のステップST36へ進む)。
【0182】
図33および図34(図35)は図29のフローチャートにおける等化パルス加減処理ST36の一例を示すフローチャートである。
図33に示されるように、等化パルス加減処理ST36が開始すると、ステップST71において、検索された動き領域を挟む横方向の画素(α,β)が(a,d)および(d,a)であるか否か(条件1)が判別され、判別結果が真(Yes)であればステップST72へ進み、偽(No)であればステップST76へ進む。
【0183】
ステップST72では、検索された動き領域を挟む縦方向の画素(γ,δ)が(a,d)および(d,a)であるか否か(条件2)が判別され、判別結果が真であればステップST73へ進み、偽であればステップST74へ進む。さらに、ステップST73では、横方向および縦方向の動き量BXsYsおよびCXsYsがCXsYs≧BXsYs(条件3)により判別され、CXsYs≧BXsYsが成立すると判別されるとステップST74へ進み、また、成立しないと判別されるとステップST75へ進む。
【0184】
同様に、ステップST76でも、検索された動き領域を挟む縦方向の画素(γ,δ)が(a,d)および(d,a)であるか否か(条件2)が判別され、判別結果が真であればステップST75へ進み、偽であればステップST77へ進む。さらに、ステップST77では、横方向および縦方向の動き量BXsYsおよびCXsYsがCXsYs≧BXsYs(条件3)により判別され、CXsYs≧BXsYsが成立すると判別されるとステップST78へ進み、また、成立しないと判別されるとステップST79へ進む。
【0185】
ステップST74では、動き量VXsYs、動き量を挟む画素(ε,ζ)、および、検出スタート画素YXsYsが記憶される(VXsYs=BXsYs,(ε,ζ)=(α,β),YXsYs)。同様に、ステップST75では、VXsYs=CXsYs,(ε,ζ)=(γ,δ),YXsYsが記憶される。また、ステップST78では、動き量VXsYs、動き量を挟む画素、および、検出スタート画素YXsYsが記憶される(VXsYs=BXsYs,(ε,ζ)=(α,β),YXsYs)。さらに、ステップST79では、VXsYs=CXsYs,(ε,ζ)=(γ,δ),YXsYsが記憶される。そして、ステップST74およびST75の処理が終わるとステップST80へ進み、また、ステップST78およびST79の処理が終わるとステップST84へ進んで、それぞれ動き補償用の等化パルスを加減する。
【0186】
図34に示されるように、ステップST80では、予め設けられたルックアップテーブル(LUT)により検出された動き量VXsYsに対応する行を選択し、さらに、ステップST81に進んで、YXsYsの状態により正負どちらの等化パルスを加えるかを選択する。さらに、ステップST82において、動き量を挟む画素(ε,ζ)により等化パルスの重み付け方向を決定し、ステップST83に進んで、動き量を挟む画素(ε,ζ)に挟まれた領域に重み付け等化パルスを順に加えて、等化パルス加減処理ST36を終了し、メインルーチンへ戻る(図29中のステップST37へ進む)。
【0187】
一方、ステップST84では、ルックアップテーブルLUTにより検出スタート画素YXsYsの状態に従う従来技術と同様の等化パルス(図27および図35に示す等化パルス)を選択する。さらに、ステップST85に進んで、動き量を挟む画素(ε,ζ)に挟まれた領域に等化パルスを順に加えて、等化パルス加減処理ST36を終了し、メインルーチンへ戻る(図29中のステップST37へ進む)。
【0188】
図35は図33および図34に示す等化パルス加減処理の変形例を説明するための図であり、図35(a)および図35(b)は、それぞれ図33および図34に示す等化パルス加減処理における参照符号FからGの間の処理の変形例を示すものである。すなわち、図33および図34中のステップST77〜ST79およびステップ84,ST85は、図35(a)に示すステップST86およびST87、或いは、図35(b)に示すステップST88として処理することができる。
【0189】
図33,図34および図35(a)に示されるように、ステップST76において、検索された動き領域を挟む縦方向の画素(γ,δ)が(a,d)および(d,a)ではないと判別されると、図33中のステップST77へ進む代わりに、図35(a)中のステップST86へ進む。ステップST86では、予め設けられたルックアップテーブルLUTにより検出スタート画素YXsYsの状態に従った等化パルスを選択し、さらに、ステップST87に進んで、座標(Xs,Ys )に対してのみ上記YXsYsの状態に対応した等化パルスを順に加えて、等化パルス加減処理ST36を終了し、メインルーチンへ戻る(図29中のステップST37へ進む)。このように、図33および図34中のステップST77〜ST79およびステップ84,ST85を、図35(a)に示すステップST86およびST87として処理することができる。
【0190】
さらに、図33,図34および図35(b)に示されるように、ステップST76において、検索された動き領域を挟む縦方向の画素(γ,δ)が(a,d)および(d,a)ではないと判別されると、図33中のステップST77へ進む代わりに、図35(b)中のステップST88へ進み、等化パルスを加えないで、等化パルス加減処理ST36を終了し、メインルーチンへ戻る(図29中のステップST37へ進む)。すなわち、図33および図34中のステップST77〜ST79およびステップ84,ST85を、図35(b)に示すステップST88として処理してもよい。
【0191】
このように、図27〜図35のフローチャートを参照して説明したように、本発明が適用される中間調表示方法は、様々な移動速度および移動方向の動画像に対して、特に、例えば、移動速度が5画素/フレームを越えるような高速な動画像に対しても、中間調表示の乱れを減少して、映像の動画偽輪郭を改善することができる。
【0192】
図36は本発明に係る中間調表示方法が適用される表示装置における表示画像の一例を示す図であり、図37は図36に示す表示画像に対して本発明を適用した場合の課題を説明するための図であり、前述した図20および図22に関連するものである。
前述した本発明に係る中間調表示方法の形態は、例えば、表示パネルにおいて、1つの画素PXL32だけが160−BBで、他の画素が159−AAの場合、図37に示されるように、画素PXL33は、左隣のPXL32(160−BB:48階調レベルの発光ブロックを3つ使用した160階調レベルの表示)に合わせて、48階調レベルの発光ブロックを3つ使用した159階調レベルの表示(159−BB)となり、また、画素PXL34およびPXL35も159−BBとなる。すなわち、前述した中間調表示方法は、冗長性のある発光ブロックの重み付けを利用して、隣接する画素の発光パターンにより自身の発光パターンを決定するものであり、図37に示されるように、画素PXL33〜PXL35の発光パターンを隣接する画素PXL32(160−BB)と揃える(159−BB)ことにより、ライン毎の速度検出を正確に行うようになっている。
【0193】
なお、前述したのと同様に、参照符号AAは、例えば、48階調レベルの発光ブロック(最も輝度の重みの大きい発光ブロック)を2つ(D1,D2)使用して階調表示を行う場合を示し、また、参照符号BBは48階調レベルの発光ブロックを3つ(D1,D2,D3)使用して階調表示を行う場合を示している。従って、159−AAは48階調レベルの発光ブロックを2つ使用して159階調レベルを表示する画素を示し、159−BBは48階調レベルの発光ブロックを3つ使用して159階調レベルを表示する画素を示し、そして、160−BBは48階調レベルの発光ブロックを3つ使用して160階調レベルを表示する画素を示している。
【0194】
以上の説明は、1つのラインについてのものであり、実際の平面的な表示パネルを考えた場合には、次のような解決すべき課題がある。
すなわち、図36および図37に示されるように、例えば、画素PXL32だけが160−BBで他の画素が159−AAのとき、表示パネル上の映像が水平方向(横方向)に動くのであれば、速度検出を正確に行うことができて問題はない。しかしながら、もし、この映像が垂直方向に移動すると、垂直方向の1ライン(列)で図20を参照して説明したのと同様の問題が生じ、動画偽輪郭がほとんど低減されないことになるだけでなく、ライン(複数の画素)で発光状態を揃えているため、乱れもライン状に発生してしまう。このライン状の乱れは、通常発生する動画偽輪郭の発生場所とは異なる場所に現れるため、乱れが視認されやすい。
【0195】
以下に説明する本発明の他の形態は、上述したように、例えば、周りの画素と階調の異なるノイズのような特異点であっても、その画素に隣接しているとそれに習って発光パターンを決定するために生じるライン状の乱れ等をなくし、水平および垂直のどちらの方向に対しても発光パターンをできるだけ揃えると共に、ノイズのような特異点による悪影響を削減して、前述の動き補償等化パルス法をより一層効果的に適用せんとするものである。また、本発明の他の形態は、前述した前述した図21に示す表示装置に対してそのまま適用することができる。
【0196】
なお、本発明の他の形態においても、1フレーム(1フィールド)を複数の発光ブロックで構成し、その発光ブロックのうち輝度の重みの大きい発光ブロック(最も輝度の重みの大きい発光ブロック)が複数設けられている点灯シーケンスを利用した中間調表示方法および表示装置に適用される。
図38〜図41は本発明に係る中間調表示方法の他の形態の実施例を説明するための図であるが、それぞれの図において、各画素の本来の発光パターンは、図36に示されるもの(例えば、最大輝度の発光ブロックの数を最小として発光パターンを規定したもの)であり、また、処理の対象とする画素(注目画素)は画素PXL33とする。なお、以下の各実施例の説明においては、本発明の他の形態をより一層理解し易くするために、各画素の本来の発光パターンを、図36に示される以外のものについても言及する。
【0197】
図38は本発明に係る中間調表示方法の他の形態の第1実施例を説明するための図である。
図38に示されるように、本第1実施例では、注目画素PXL33に対して、その周囲の4つの画素(参照画素)PXL22,PXL23,PXL24,PXL32が使用する発光ブロックを参照して、当該注目画素PXL33が使用する発光ブロックを規定するようになっている。具体的に、図38の場合には、3つの参照画素PXL22,PXL23,PXL24は159−AAで、1つの参照画素PXL32は160−BBとなっているため、これら4つの参照画素の多数決を行って、過半数を超えた発光ブロックの使用状況(159−AA:48階調レベルの発光ブロックを2つ使用)から注目画素PXL33の発光パターンを、159−AA(48階調レベルの発光ブロックを2つ使用)と規定する。
【0198】
ここで、例えば、図38において、3つの参照画素PXL22,PXL23,PXL24が160−BBで、1つの参照画素PXL32が159−AAとなっている場合には、過半数を超えた発光ブロックの使用状況(160−BB:48階調レベルの発光ブロックを3つ使用)から注目画素PXL33の発光パターンを、159−BB(48階調レベルの発光ブロックを3つ使用)と規定することになる。
【0199】
なお、例えば、図38において、2つの参照画素PXL22,PXL23が159−AAで、2つの参照画素PXL24,PXL32が160−BBの場合、すなわち、多数決を行った結果が同数の場合には、注目画素PXL33の発光パターンを変化させずに159−AA(最大輝度の発光ブロックの数を最小として発光パターンを規定したもの)とすればよい。また、注目画素が最も左上側の画素PXL11の場合には、この注目画素PXL11に対する参照画素が存在しないことになるが、この場合には、例えば、最も輝度の大きい発光ブロック(例えば、48階調レベルの発光ブロック)の数を0として処理を行えばよい(従って、注目画素PXL11は本来の発光パターンを維持することになる)。
【0200】
従って、前述した本発明の中間調表示方法の説明と同様に、例えば、1つの階調が最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数が少ない第1の表現および最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数が多い第2の表現の2通りで表すことができる場合、注目画素PXL33における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数は、参照画素PXL22,PXL23,PXL24,PXL32における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数の多数決により決める。すなわち、注目画素PXL33における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数は,参照画素PXL22,PXL23,PXL24,PXL32における最も輝度の重みの大きい発光ブロックの使用個数が異なる場合(グループ番号GAおよびGB:表1参照)、グループ番号GAの参照画素の数NAとグループ番号GBの参照画素の数NBとの多数決により決める。
【0201】
NB<NAの場合……第1の表現(グループ番号GAによる表現)
NB=NAの場合……(注目画素の本来の表現)
NB>NAの場合……第2の表現(グループ番号GBによる表現)
図39は本発明に係る中間調表示方法の他の形態の第2実施例を説明するための図である。
【0202】
上述した第1実施例では、参照画素を偶数個としたために多数決で同数となる場合が生じたが、本第2実施例では、参照画素を奇数個とするようになっている。すなわち、本第2実施例では、図38における4つの参照画素PXL22,PXL23,PXL24,PXL32に1つの参照画素PXL42を加えて、参照画素を5つ(奇数個)とするようになっている。ここで、参照画素としては、各画素の本来の発光パターン(最大輝度の発光ブロックの数を最小として発光パターンを規定したもの)を使用してもよいが、順次処理を行った後の発光パターンを使用してもよい。従って、例えば、注目画素を、各ライン(例えば、Y1)において左側から右側へ(PXL11→PXL12→PXL13,→)移動し、さらに、上方から下方へ(Y1→Y2→Y3→)移動して処理を行う場合、本第2実施例では、参照画素PXL22,PXL23,PXL24,PXL32は処理を行った後の発光パターンを有する画素となり、参照画素PXL42は処理前の本来の発光パターンを有する画素となる。
【0203】
図40は本発明に係る中間調表示方法の他の形態の第3実施例を説明するための図である。
上述した図38および図39に示す第1および第2実施例では、注目画素PXL33に対して直接に隣接する画素(PXL22,PXL23,PXL24,PXL32;PXL42)を参照画素として多数決処理を行ったが、図40に示す第3実施例では、注目画素PXL33に対して直接に隣接する4つの画素(PXL22,PXL23,PXL24,PXL32)だけでなく、注目画素PXL33に対して他の画素を介して近接する7つの画素(PXL11,PXL12,PXL13,PXL14,PXL15,PXL21,PXL31)も参照画素として、すなわち、注目画素PXL33の周囲の11個の参照画素により多数決処理を行うようになっている。
【0204】
図41は本発明に係る中間調表示方法の他の形態の第4実施例を説明するための図である。
本第4実施例は、前述した図39に示す第2実施例と同じ画素PXL22,PXL23,PXL24,PXL32,PXL42を参照画素としているが、各参照画素に重み付けをするようになっている。具体的に、参照画素PXL22に対して『3』の重みを付け、参照画素PXL23,PXL32に対して『2』の重みを付け、そして、参照画素PXL24,PXL42に対して『1』の重みを付けるようになっている。従って、前述の多数決処理は、各参照画素に対して指定された重みの大きさを掛け合わせ、その結果を多数決する。
【0205】
例えば、本来の発光パターンに基づいて処理を行う場合、図41において、参照画素PXL22も160−BBのとき、すなわち、重み『3』の参照画素PXL22および重み『2』の参照画素PXL32が160−BBで他の参照画素PXL23,PXL24,PXL42が159−AAのとき、前述の第2実施例では注目画素PXL33は159−AAとなるが、本第4実施例では注目画素PXL33は159−BBとなる。
【0206】
以上、本発明の他の形態の第1〜第4実施例において、各参照画素の決め方或いは参照画素の数、および、参照画素に対する重みの与え方等は、あくまでも単なる例示であり、様々に変化させうるのはいうまでもない。
このように、本発明の他の形態によれば、例えば、周囲と階調の異なるノイズのような特異点があったとしても、各画素の発光状態を平面的に均一化することができ、より正確な動き補償等化パルスを効果的に付加することが可能となる。
【0207】
なお、本発明が適用される表示装置としては、プラズマディスプレイ等のガス放電パネルの他に、フレーム或いはフィールド内時間分割法で中間調表示を行う様々な表示装置、例えば、DMD(Digital Micromirror Device) やELパネル等に対しても適用可能なのは前述した通りである。
【0208】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、1つの階調表示を複数通りのサブフレーム(発光ブロック)の組み合わせで表現することができる冗長性を持った点灯シーケンスを利用する場合に、その冗長性を積極的に活用して映像の動画偽輪郭(色偽輪郭)の発生そのものを低減することができ、また、動き補償等化パルス法を有効に適用して表示画像の品質をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の各サブフレームの点灯シーケンスの一例を示す図である。
【図2】中間階調レベルが127と128における各サブフレームの点灯状態の一例を示す図である。
【図3】第1のフレームと第2のフレームにおける点灯状態を説明する図である。
【図4】従来の中間調表示方法の一例における中間調輝度の乱れの発生原因の一例を説明するための図である。
【図5】従来の中間調表示方法の一例における中間調輝度の乱れの発生原因の他の例を説明するための図である。
【図6】従来の中間調表示方法の一例における中間調輝度の乱れの発生原因のさらに別の例を説明するための図である。
【図7】中間階調レベルが31から32に変化する場合におけるサブフレームの分離状態の一例を示す図である。
【図8】図7に示す具体例において、右方向スクロールを行った場合のサブフレームの分離状態の一例を示す図である。
【図9】中間階調レベルが32から31に変化する場合におけるサブフレームの分離状態の一例を示す図である。
【図10】表示画像をスクロールした状態を示す図である。
【図11】左側から右側へ表示画像をスクロールした時に生じる問題を説明するための図である。
【図12】右側から左側へ表示画像をスクロールした時に生じる問題を説明するための図である。
【図13】従来の中間調表示方法の他の例を説明するための図である。
【図14】従来の輝度調整用発光ブロック挿入回路の一例を示すブロック図である。
【図15】従来の中間調表示方法のさらに他の例を説明するための図(その1)である。
【図16】従来の中間調表示方法のさらに他の例を説明するための図(その2)である。
【図17】従来の中間調表示方法のさらに他の例を説明するための図(その3)である。
【図18】従来の中間調表示方法のさらに他の例を説明するための図(その4)である。
【図19】本発明が対象とする従来の各サブフレームの点灯シーケンスの一例を示す図である。
【図20】図19に示す点灯シーケンスにおける課題を説明するための図である。
【図21】本発明が適用される表示装置の一例を概略的に示すブロック図である。
【図22】本発明に係る中間調表示方法の原理を説明するための図である。
【図23】本発明に係る中間調表示方法を概略的に示すフローチャートである。
【図24】本発明に係る中間調表示方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図25】本発明に係る中間調表示方法の一例の動作を示すフローチャート(その1)である。
【図26】本発明に係る中間調表示方法の一例の動作を示すフローチャート(その2)である。
【図27】本発明が適用される中間調表示方法の処理の一例を示すフローチャートである。
【図28】図27のフローチャートにおけるビット切替り部検出処理の一例を示すフローチャートである。
【図29】図27のフローチャートにおける動画偽輪郭改善処理の一例を示すフローチャートである。
【図30】図29のフローチャートにおける動き量検出処理の一例を示すフローチャート(その1)である。
【図31】図29のフローチャートにおける動き量検出処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
【図32】図29のフローチャートにおける動き量検出処理の一例を示すフローチャート(その3)である。
【図33】図29のフローチャートにおける等化パルス加減処理の一例を示すフローチャート(その1)である。
【図34】図29のフローチャートにおける等化パルス加減処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
【図35】図33および図34に示す等化パルス加減処理の変形例を説明するための図である。
【図36】本発明に係る中間調表示方法が適用される表示装置における表示画像の一例を示す図である。
【図37】図36に示す表示画像に対して本発明を適用した場合の課題を説明するための図である。
【図38】本発明に係る中間調表示方法の他の形態の第1実施例を説明するための図である。
【図39】本発明に係る中間調表示方法の他の形態の第2実施例を説明するための図である。
【図40】本発明に係る中間調表示方法の他の形態の第3実施例を説明するための図である。
【図41】本発明に係る中間調表示方法の他の形態の第4実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
100…表示装置
102…画像表示部
131…Xデコーダ
132…Xドライバ
141…Yデコーダ
142…Yドライバ
105…制御部
200…発光ブロック選択および輝度調整用発光ブロック挿入手段
310…遅延手段
400…輝度調整用発光ブロック追加手段
410…等化パルス判別手段
410a…比較部
410b…ルックアップテーブル(LUT)
420…等化パルス追加手段
D(D1〜D4)…最も輝度の重みの大きい発光ブロック(48階調レベルの発光ブロック)
EPA,EPS…等化パルス
Claims (8)
- 画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、複数の前記発光ブロックは最も輝度重みの大きい発光ブロックを複数個含むように冗長性を持たせて構成されており、1つの階調レベルを複数通りの前記発光ブロックの組み合わせで表示し得る中間調表示方法であって、
任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、
前記第1の画素の左,右,上,或いは,下方向に最も近接する参照画素の内の少なくとも前記左方向に最も近接する画素を含む1つ以上の前記参照画素における、複数の前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの内の何れの発光ブロックが点灯状態であるかを示す前記参照画素が使用する前記最も輝度重みの大きい発光ブロックのアレンジと前記第1の画素の原信号の階調レベルとに応じて、前記参照画素が使用する前記最も輝度重みの大きい発光ブロックのアレンジとできるだけ変化しないように前記第1の画素における複数の前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの内の点灯させる発光ブロックのアレンジを決定するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。 - 請求項1に記載の中間調表示方法であって、
連続するフレーム或いはフィールド間で、前記第1の画素における複数の前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの内の何れかの発光ブロックの使用状況が変化するとき、
前記第1の画素における前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの使用状況の変化と等しい変化を示す画素が表示画面上で直線的に連続する数を検出し、該検出された連続する画素数と前記第1の画素における前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの変化とに応じて、予め定められた輝度調整用発光ブロックを前記連続する画素のうち少なくとも一部の画素の原信号に加減処理するようにしたことを特徴とする中間調表示方法。 - 請求項2に記載の中間調表示方法であって、
前記輝度調整用発光ブロックを原信号に加減処理する画素として、前記連続する画素に、当該連続する画素の前記第1の画素とは反対側に隣接する1つの画素を追加したことを特徴とする中間調表示方法。 - 請求項2または3に記載の中間調表示方法であって、
前記連続する画素に加減処理される前記輝度調整用発光ブロックが、当該連続する画素内で異なる大きさを有することを特徴とする中間調表示方法。 - 画像を表示するために各々のフレーム或いはフィールド内に予め定められた複数の発光ブロックを有し、複数の前記発光ブロックは最も輝度重みの大きい発光ブロックを複数個含むように冗長性を持たせて構成されており、1つの階調レベルを複数通りの前記発光ブロックの組み合わせで表示し得る表示装置であって、
画像表示部と、該画像表示部を駆動する駆動手段と、該駆動手段を制御する制御手段と、発光ブロックを選択する発光ブロック選択手段を備え、
該発光ブロック選択手段は、
任意の第1の画素の階調表示に使用する発光ブロックを定めるに当り、
前記第1の画素の左,右,上,或いは,下方向に最も近接する参照画素の内の少なくとも前記左方向に最も近接する画素を含む1つ以上の前記参照画素における、複数の前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの内の何れの発光ブロックが点灯状態であるかを示す前記参照画素が使用する前記最も輝度重みの大きい発光ブロックのアレンジと前記第1の画素の原信号の階調レベルとに応じて、前記参照画素が使用する前記最も輝度重みの大きい発光ブロックのアレンジとできるだけ変化しないように前記第1の画素における複数の前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの内の点灯させる発光ブロックのアレンジを決定するようにしたことを特徴とする表示装置。 - 請求項5に記載の表示装置であって、
連続するフレーム或いはフィールド間で、前記第1の画素における複数の前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの内の何れかの発光ブロックの使用状況が変化するとき、
前記第1の画素における前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの使用状況の変化と等しい変化を示す画素が表示画面上で直線的に連続する数を検出し、該検出された連続する画素数と前記第1の画素における前記最も輝度重みの大きい発光ブロックの変化とに応じて、予め定められた輝度調整用発光ブロックを前記連続する画素のうち少なくとも一部の画素の原信号に加減処理するようにしたことを特徴とする表示装置。 - 請求項6に記載の表示装置であって、
前記輝度調整用発光ブロックを原信号に加減処理する画素として、前記連続する画素に、当該連続する画素の前記第1の画素とは反対側に隣接する1つの画素を追加したことを特徴とする表示装置。 - 請求項6または7に記載の表示装置であって、
前記連続する画素に加減処理される前記輝度調整用発光ブロックが、当該連続する画素内で異なる大きさを有することを特徴とする表示装置。
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