JP4763967B2 - 半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents

半導体記憶装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、一般に半導体記憶装置の技術分野に関し、特にメモリセルに記憶された情報を安定的に読み出すことが可能な半導体記憶装置及びその製造方法に関連する。
この種の技術分野では、メモリの高集積化や高性能化等の観点から、素子の微細化が益々進行しつつある。微細化が進むにつれて、短チャネル効果、ゲートリーク、チャネル領域の不純物に起因するランダムばらつき等の悪影響が顕著になる。特に、6つのトランジスタで構成される形式のスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)では、これらの悪影響に起因して、メモリセルからデータを正しく読み取ることができなくなったり、動作が遅くなったりすることが知られている。
図1は、6つのトランジスタより成るSRAMのメモリセル(SRAMセル)の等価回路を示す。図示されているように、SRAMセルは、2つの基準電位Vdd,GNDの間に接続された1対のCMOSインバータと、各CMOSインバータの出力ノード及びビットラインの間(N1−B1,N2−B2)にそれぞれ接続された転送(transfer)トランジスタT1,T2より成る。転送トランジスタT1,T2のゲートはワードラインWに接続される。CMOSインバータの各々は、互いに直列に接続された負荷(load)トランジスタL1(L2)及び駆動(driver)トランジスタD1(D2)から形成される。
SRAMセルの記憶内容を読み出す場合には、ワードラインW及びビットラインB1,B2を基準電位Vddに設定し、転送トランジスタT1,T2を導通させ、各CMOSインバータからの出力レベルをビットラインB1,B2に出力させ、一方のビットラインの電圧変化に基づいて記憶内容が読み出される。しかし上述したように、素子の微細化に伴って記憶内容の読み出しが適切に行なわれにくくなり、読み出し動作が不安定化する問題が生じ得る。この読み出し動作の安定性(不安定性)は、スタティックノイズマージン(SNM:static noise margin)と呼ばれる電圧パラメータで評価することができ、SNMが大きいほど安定的である。SNMは、SRAMセルの読み出し特性図(入出力特性図)を用いて表現され得る。
図2は、SRAMセルの読み出し特性図を示す。縦軸は出力ノードN1(図1)の電圧を示し、横軸は出力ノードN2の電圧を示す。参照符号VN1で示される曲線は、出力ノードN2の電圧変化に対するノードN1の電圧変化を示す。同様に、参照符号VN2で示される曲線は、出力ノードN1の電圧変化に対するノードN2の電圧変化を示す。2つの曲線VN1,VN2に内接する最も大きな正方形の一辺の長さが、スタティックノイズマージン(SNM)として定義される。図示の例では、SNMは0.214ボルトである。
SNMを大きくする1つの手法として、β比を大きくすることが挙げられる。β比とは、駆動トランジスタの駆動能力(P)と転送トランジスタの駆動能力(P)の比率(P/P)である。一般にトランジスタの駆動能力Pは、
P=(W/L)・C・μeff ・・・(1)
で定義される量であり、これは利得因子(gain factor)とも呼ばれる。ここで、Wはトランジスタのゲート幅を表し、Lはゲート長を表し、Cはゲート絶縁層の単位面積当たりの容量を表し、μeffは電子の実効的な移動度(電子移動度)を表す。Cは更に、
=ε/t=ε・ε/t ・・・(2)
と表すことができ、ここで、εは絶縁層の誘電率を表し、εは絶縁層の比誘電率を表し、εは真空の誘電率を表わり、tは絶縁層の膜厚を表す。
上述したようにβ比は、P/Pで表現されるので、駆動トランジスタの駆動能力Pを大きくしたり、転送トランジスタの駆動能力Pを小さくすることができれば、β比を大きくすることができる。尚、このβ比は、読み出し特性図中のグラフの勾配(dVout/dVin)を定める量である:(dVout/dVin)=
−[(W/L・C・μ)/(W/L・C・μ)]1/2
ここで、添え字のDは駆動トランジスタ側の量を表し、Tは転送トランジスタ側の量を表す。
下記の特許文献1に記載された発明では、駆動トランジスタのゲート絶縁層に、誘電率の大きな材料(窒化シリコン)を使用することで、ゲート容量Cひいては駆動能力Pを向上させようとしている。
特開平6−295999号公報
しかしながら、特許文献1記載発明のように、ゲート絶縁層に高誘電性の材料を使用すると、駆動トランジスタの閾電圧が変化する。駆動トランジスタは一般的にはNMOSトランジスタから形成されるが、例えば、ゲート絶縁層に酸化ハフニウム(HfO)を使用したとすると、高誘電率の材料を使うことで移動度が劣化するから、その結果、駆動トランジスタの駆動能力(P)を充分に大きくすることが困難になる。上記(1)式に示されるように、駆動能力は、ゲート容量Cだけでなく電子移動度μeffにも比例するからである。従って、意図されているようにβ比を向上させ、読み出し動作を安定化させることが充分になされない虞がある。
一方、β比を大きくするために、転送トランジスタの駆動能力(P)を小さくすることも考えられる。読み出し時の読出電流は転送トランジスタT1,T2を通じて伝送される。従って、転送トランジスタの駆動能力(P)を小さくすると、読出電流も小さくなり、読み出し速度が遅くなってしまう虞が生じる。
素子の微細化がそれほど重要でない製品用途では、レイアウト設計の自由度が比較的大きく、ゲート幅や長さ等を適宜調整することで駆動能力等を所望の値に維持することが可能である。しかしながら、微細化が進むにつれて、そのようなレイアウト設計の自由度(特に面積に直結する自由度)は小さくなる。従って、上記のような問題点は、微細化に配慮しなければならない高集積度の素子に特に顕著に生じる虞がある。
本発明は、上記の問題点の少なくとも1つに対処するためになされたものであり、その課題は、半導体記憶装置を構成するメモリセルに記憶された情報を安定的に読み出すことが可能な半導体記憶装置及びその製造方法を提供することである。
一実施例による方法は、
インバータを形成するように互いに直列に接続された負荷トランジスタ及び駆動トランジスタと、前記インバータの出力及びビットラインの間に接続された転送トランジスタとを備えるセル構造を有する半導体記憶装置の製造方法であって、
シリコン基板に、下地層の格子定数とは異なる格子定数を有する歪みシリコン層を設けるステップと、
前記歪みシリコン層上に窒化シリコンの酸化防止膜を成膜するステップと、
前記駆動トランジスタを形成するための第1領域以外の第2領域に属する前記酸化防止膜の少なくとも一部を除去するステップと、
前記酸化防止膜が除去された領域に二酸化シリコン層を成膜するステップと、
前記第1領域に属する前記酸化防止膜を除去するステップと、
前記第1領域及び前記二酸化シリコン層上に、二酸化シリコンの誘電率より高い誘電率を有する高誘電層を成膜するステップと、
前記高誘電層上に導電層を成膜するステップと、
前記導電層をパターニングしてゲート電極を形成し、前記第1領域に前記駆動トランジスタを、前記第2領域に前記負荷トランジスタ及び前記転送トランジスタを形成するステップと
を有する、半導体記憶装置の製造方法である。
本発明による半導体記憶装置によれば、メモリセルに記憶された情報を安定的に読み出すことが可能になる。
以下、各図を参照しながら本発明の一実施例によるSRAMセル及びその製造方法を説明する。図3乃至図10の各図は、本発明に特に関連する主要な製造工程を説明するためのものである。
図3に示される工程で用意される構造は、シリコン(Si)より成る半導体基板10の上に順に、バッファ層12と、シリゲル層14と、歪みシリコン層(strained Si layer)16とが成膜されている。バッファ層12は、シリコン及びゲルマニウムより成り、層内での組成は、膜厚方向に沿ってSi(1−x)Ge(x=0〜2)のように徐々に変化する構造を有する。シリゲル層14は、Si0.8Ge0.2で表される構造を有し、格子緩和されたシリゲル層(relaxed SiGe layer)である。歪みシリコン層16は、シリゲル層14上に、例えばUHVCVD法を用いて例えば25nmの厚さに成膜される。歪みシリコン層16内の原子数は、例えば2×1017cmー3である。歪みシリコン層16とその下地層であるシリゲル層14との格子定数が異なることに起因して、歪みシリコン層16では、層の面内方向の電子の移動度μeffが大きくなる。歪みシリコン層16の膜厚は、臨界膜厚(critical thickness)より薄く形成される。臨界膜厚とは、その膜厚より厚くなると、格子欠陥等に起因して電子の移動度の増加効果が損なわれるような臨界的な膜厚である。
図4に示される工程では、素子分離やウェル注入等の工程の後に、酸化防止膜18が全面に成膜される。本実施例では、酸化防止膜18として窒化シリコン(Si)が使用されているが、別の材料層を使用することも当然に可能である。但し、製造工程の容易性の観点からは、当該技術分野で周知のシリコン窒化膜の成膜工程を利用することが望ましい。
図5に示される工程では、例えばフォトリソグラフィ及びエッチングによって酸化防止膜18の一部が除去される(右側の図)。酸化防止膜18が残される領域は、駆動トランジスタD1,D2(図1)の形成されるドライバ領域であり、酸化防止膜18が除去される領域は、転送トランジスタT1,T2又は負荷トランジスタL1,L2の形成される転送/負荷領域である。
図6に示される工程では、露出した歪みシリコン層上に酸化膜(SiO)が、例えば41nmの膜厚に成膜される。酸化膜の成膜が行なわれることで、歪みシリコン層の膜厚が、例えば25nmから7nmに減少する。尚、この例では、形成される酸化膜の膜厚は、(薄化される歪みシリコン層の厚さ)に1/0.44を乗じたものとして算出されている:41nm=18(=25−7)nm×1/0.44。しかしながら、別の観点から酸化膜厚を設定することも当然に可能である。歪みシリコン層をどの程度薄化するかは、歪みシリコン層17内の電子の移動度を、歪みシリコン層16内の移動度よりもどの程度低くするかに依存して決定される。一般に、臨界膜厚より薄い歪みシリコン層では、膜厚が層内電子移動度に影響し、概して、膜厚が厚いほど移動度が大きくなり、薄いほど小さくなる。
図7に示される工程では、ドライバ領域の酸化防止膜(Si)が除去され、転送/負荷領域の酸化膜20が、例えば18nmの膜厚に薄化される。この工程は、機械的な研磨工程で行なってもよいし、化学的なエッチング工程で行なってもよい。ドライバ領域で露出する歪みシリコン層16の表面と、転送/負荷領域の酸化膜20の表面とは、以後の製造工程の容易性の観点からは等しい高さになっていることが望ましいが、一般的には段差があってもよい。
図8に示される工程では、二酸化シリコンの誘電率(約3.7)より高い誘電率を有する材料より成る高誘電層22が、例えば3nmの膜厚に成膜される。そのような材料としては、Si,HfO,Al,HfAlO等が挙げられる。
図9に示される工程では、ポリシリコンより成る導電膜24が、例えば150nmの膜厚で全面に成膜され、例えばフォトリソグラフィ及びエッチングにより各トランジスタのゲート電極の形状に規定される。ゲート電極の寸法は様々な値をとり得るが、本実施例では、ゲート幅及び長さが0.1μm程度の大きさである。
図10に示される工程では、ゲート電極24をマスクとしてソース及びドレイン領域26,28;27,29が形成され、アニール工程、配線工程等を経て駆動トランジスタ、負荷トランジスタ及び転送トランジスタが形成される。本実施例では、駆動トランジスタD1,D2及び転送トランジスタT1,T2は、N形のMOSトランジスタであるので、ソース及びドレイン領域には砒素(As)や燐(P)等のドーパントが注入される。負荷トランジスタL1,L2はP形のMOSトランジスタであるので、ホウ素(B)等のドーパントが注入される。このようにして、ドライバ領域及び転送/負荷領域に新規なトランジスタ構造が形成される。
本願実施例における駆動トランジスタD1,D2(ドライバ領域に形成されるトランジスタ)は、ゲート電極24とチャネル領域(歪みシリコン層)16との間に、誘電率の高い高誘電層22が設けられている。このため、単位面積当たりのゲート容量Cが大きくなり、駆動能力を大きくすることに寄与する。それと同時に電子移動度を小さくしようとするかもしれないが、本実施例では、通常より高い電子移動度を有する歪みシリコン層16がチャネル領域を形成しているので、電子移動度の劣化を補償することができる。高誘電層22だけでなく歪みシリコン層16を設けることで、トランジスタの駆動能力を大きくすることが可能になる、即ちβ比を大きくして読み出し動作の安定化を図ることが可能になる。図2のような特性図上では、グラフの曲線の勾配(dVout/dVin)を急峻にすることで、スタティックノイズマージン(SNM)に関する正方形を大きくすることが可能になる。
β比を大きくする観点からは、上記のように駆動トランジスタD1,D2の駆動能力を向上させ、転送トランジスタT1,T2(負荷トランジスタL1,L2に流れる電流は小さいので、簡単のため無視する)を通常のMOSトランジスタとすることが可能である。通常のMOSトランジスタ構造とは、SiOより成るゲート絶縁層や、歪みシリコン層のものより低い電子移動度を有するチャネル層等を備えているが、高誘電層22も歪みシリコン層17も備えていないような構造である。このような通常のMOSトランジスタ構造を転送トランジスタT1,T2に採用しても充分な読み出し速度が得られるならよいが、上述したように、転送トランジスタを経由する読み出し電流が少ないと、読み出し速度が遅くなってしまうことが懸念される。従って、転送トランジスタT1,T2も、通常のMOSトランジスタより大きな駆動能力を有することが望ましい。
上記の実施例では、転送/負荷領域で、ソース及びドレイン領域間のチャネル領域に歪みシリコン層17を用いることで電子移動度を向上させている。但し、歪みシリコン層17の厚さは、駆動トランジスタの歪みシリコン層16の厚さより薄い。従って、転送トランジスタT1,T2の電子移動度μeffは、駆動トランジスタD1,D2の電子移動度μeffよりも小さいが、通常のMOSトランジスタの電子移動度μeffよりは大きい。更に、上記の実施例では、駆動トランジスタのゲート電極24とチャネル領域(歪みシリコン層)16の間には、高誘電層22が介在しているに過ぎないが、転送トランジスタのゲート電極24とチャネル領域(歪みシリコン層)17の間には、高誘電層22と二酸化シリコン層20が介在している。従って、駆動トランジスタD1,D2のゲート容量Cは、転送トランジスタT1,T2のゲート容量Cより大きい。高誘電層22の誘電率をεHigh(≒10)とし、酸化膜20の誘電率をεOX(≒3.7)とすると、駆動トランジスタ側の誘電率はεHigh(≒10)であるが、転送トランジスタ側の(合成)誘電率は、(εHigh −1+εOX −1−1(≒2.7)となる(簡単のため、膜厚等のパラメータは1としている)。従って、誘電率に比例するゲート容量にも同様な大小関係が生じる。上記(1)式に示されるように、トランジスタの駆動能力は、ゲート容量C及び電子移動度μeffに比例するので、転送トランジスタT1,T2の駆動能力(P)は、駆動トランジスタD1,D2の駆動能力(P)よりも小さいが、通常のMOSトランジスタの駆動能力(Pref)よりは大きくなるようにすることが可能になる:P>P>Pref。P>Pが成立するので、β比を大きくすることが可能になり、P>Prefが成立するので、読出電流が過剰に小さくなることを回避することが可能になる。
説明の便宜上、駆動トランジスタD1,D2は、歪みシリコン層16上に高誘電層22が設けられている。しかし、歪みシリコン層16との界面を平滑化し、電子移動度の向上性を促す観点からは、高誘電層22と歪みシリコン層16の間に例えば0.8nmの膜厚の薄い二酸化シリコン層を設けることが有利である。
上記実施例では、転送トランジスタの側にも高誘電層22を設けているが、この層は必須ではない。転送トランジスタT1,T2のゲート電極24配下の絶縁層が、駆動トランジスタのゲート電極24配下の絶縁層の誘電率よりも小さな誘電率を有していればよいからである。
図11は、スタティックノイズマージン(SNM)又は規格化された読出電流と比誘電率との関係を示す特性図である。図中左側の縦軸はSNM(ボルト)を表し、右側の縦軸は読み出し電流を表すが、通常のMOSトランジスタに関する読み出し電流を標準値として規格化された電流値が示されている。図中横軸は、比誘電率の値を表す。参照記号「VSNM」で示されるグラフは、様々な比誘電率を有する材料を用いてトランジスタ(SRAMセル)を形成した場合の、スタティックノイズマージンを示す。グラフ中最も左側の点は、比誘電率が約3.7(SiO)であり、SNMが0.214V(図2参照)であることを示す。グラフ上のこの点は、通常のMOSトランジスタでSRAMセルを構成した場合の状況を示す。左から2番目の点は、誘電性材料として窒化シリコン(Si)を利用し、比誘電率を約7.5にすると、SNMが約0.32V(約1.5倍)に急増することを示す。比誘電率を10,15に増やしてもSNMは約0.33Vに留まり、比誘電率を20,25に増やすと逆にSNMは約0,31V,0.28Vに減少している。
参照記号「Iread」で示されるグラフは、様々な比誘電率を有する材料を用いてトランジスタ(SRAMセル)を形成した場合の、規格化された読み出し電流を示す。グラフ中最も左側の点は、比誘電率が約3.7(SiO)であり、規格化電流が1であることを示す。即ち、この点は基準点であることを示す。左から2番目の点は、誘電性材料として窒化シリコン(Si)を利用し、比誘電率を約7.5にすると、規格化電流が約1.45(約1.5倍)に急増することを示す。SNMのグラフVSNMとは異なり、比誘電率を10,15,20,25のように増やしても、規格化電流は約1.5に留まっている。
このように、SRAMセルを構成するトランジスタに高誘電層及び歪みシリコン層を設けることで(特に駆動トランジスタ側)、SNMも読出電流も向上させることが可能になる。従って、本実施例によるSRAMは、SRAMセルに記憶された情報を安定的に読み出すことが可能であり、且つ高速に動作することも可能である。
以下、本発明により教示される手段を例示的に列挙する。
(付記1)
インバータを形成するように互いに直列に接続された負荷トランジスタ及び駆動トランジスタと、前記インバータの出力及びビットラインの間に接続された転送トランジスタとを備えるセル構造を有する半導体記憶装置であって、前記駆動トランジスタは、
シリコン基板上に、所定の導電性を有する2つの拡散領域と、それら2つの拡散領域の間の第1チャネル領域とを有し、更に前記第1チャネル領域上に第1絶縁層を介して導電層を有し、
前記第1チャネル領域を形成する歪みシリコン層は、その下地層の格子定数とは異なる格子定数を有する
ことを特徴とする半導体記憶装置。
(付記2)
前記転送トランジスタ又は負荷トランジスタが、シリコン基板上に、所定の導電性を有する2つの拡散領域と、それら2つの拡散領域の間の第2チャネル領域とを有し、更に前記第2チャネル領域上に第2絶縁層を介して導電層を有し、
前記第2チャネル領域を形成する歪みシリコン層は、その下地層の格子定数とは異なる格子定数を有する
ことを特徴とする付記1記載の半導体記憶装置。
(付記3)
前記第1歪みシリコン領域の膜厚が、前記第2歪みシリコン領域の膜厚より厚いことを特徴とする付記2記載の半導体記憶装置。
(付記4)
前記第1絶縁層の誘電率が、前記第2絶縁層の誘電率より高いことを特徴とする付記2記載の半導体記憶装置。
(付記5)
前記第1又は第2チャネル領域の前記下地層が、シリコン及びゲルマニウムより成り、格子緩和したシリゲル層を形成することを特徴とする付記2記載の半導体記憶装置。
(付記6)
前記第1及び第2絶縁層が、それぞれ、二酸化シリコン層と、二酸化シリコンの誘電率より高い誘電率を有する高誘電層とを含むことを特徴とする付記2記載の半導体記憶装置。
(付記7)
前記第1絶縁層に含まれる二酸化シリコン層の膜厚が、前記第2絶縁層に含まれる二酸化シリコン層の膜厚より薄いことを特徴とする付記2記載の半導体記憶装置。
(付記8)
インバータを形成するように互いに直列に接続された負荷トランジスタ及び駆動トランジスタと、前記インバータの出力及びビットラインの間に接続された転送トランジスタとを備えるセル構造を有する半導体記憶装置の製造方法であって、
シリコン基板に、下地層の格子定数とは異なる格子定数を有する歪みシリコン層を設けるステップと、
前記歪みシリコン層上に酸化防止膜を成膜するステップと、
前記駆動トランジスタを形成するための第1領域以外の第2領域に属する酸化防止膜の少なくとも一部を除去するステップと、
酸化防止膜の除去された領域に二酸化シリコン層を成膜するステップと、
前記第1領域及び前記二酸化シリコン層上に、二酸化シリコンの誘電率より高い誘電率を有する高誘電層を成膜するステップと、
前記高誘電層上に導電層を成膜するステップと、
前記導電膜をパターニングしてゲート電極を形成し、前記第1領域に前記駆動トランジスタを、前記第2領域に前記負荷トランジスタ及び前記転送トランジスタを形成するステップと
を有することを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
(付記9)
前記酸化防止膜が、シリコン窒化膜より成ることを特徴とする付記8記載の製造方法。
(付記10)
前記二酸化シリコン層を成膜するステップは、前記第2領域に属する歪みシリコン層の膜厚が、前記第1領域に属する歪みシリコン層の膜厚より薄くなるまで行なわれることを特徴とする付記8記載の製造方法。
(付記11)
前記二酸化シリコン層は、熱酸化膜であることを特徴とする付記8記載の製造方法。
(付記12)
前記歪みシリコン層を薄膜化するステップは、前記第2領域に属する歪みシリコン層のドライエッチング及びアニーリングにより行なわれることを特徴とする付記8記載の製造方法。
読み出し時のSRAMセルの等価回路図を示す。 SRAMセルの読出特性図を示す。 本発明の一実施例によるSRAMの製造工程を示す図である。 本発明の一実施例によるSRAMの製造工程を示す図である。 本発明の一実施例によるSRAMの製造工程を示す図である。 本発明の一実施例によるSRAMの製造工程を示す図である。 本発明の一実施例によるSRAMの製造工程を示す図である。 本発明の一実施例によるSRAMの製造工程を示す図である。 本発明の一実施例によるSRAMの製造工程を示す図である。 本発明の一実施例によるSRAMの製造工程を示す図である。 ノイズマージン又は規格化された読出電流と比誘電率との関係を示す特性図である。
符号の説明
10 シリコン基板
12 バッファ層
14 格子緩和したシリゲル層
16,17 歪みシリコン層
18 酸化防止膜
20 酸化膜
22 高誘電層
24 導電層
26,27 ソース領域
28,29 ドレイン領域

Claims (2)

  1. インバータを形成するように互いに直列に接続された負荷トランジスタ及び駆動トランジスタと、前記インバータの出力及びビットラインの間に接続された転送トランジスタとを備えるセル構造を有する半導体記憶装置の製造方法であって、
    シリコン基板に、下地層の格子定数とは異なる格子定数を有する歪みシリコン層を設けるステップと、
    前記歪みシリコン層上に窒化シリコンの酸化防止膜を成膜するステップと、
    前記駆動トランジスタを形成するための第1領域以外の第2領域に属する前記酸化防止膜の少なくとも一部を除去するステップと、
    前記酸化防止膜除去された領域に二酸化シリコン層を成膜するステップと、
    前記第1領域に属する前記酸化防止膜を除去するステップと、
    前記第1領域及び前記二酸化シリコン層上に、二酸化シリコンの誘電率より高い誘電率を有する高誘電層を成膜するステップと、
    前記高誘電層上に導電層を成膜するステップと、
    前記導電層をパターニングしてゲート電極を形成し、前記第1領域に前記駆動トランジスタを、前記第2領域に前記負荷トランジスタ及び前記転送トランジスタを形成するステップと
    を有する半導体記憶装置の製造方法。
  2. 前記高誘電層が、Si ,HfO ,Al 又はHfAlOにより形成されている、請求項1記載の製造方法。
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