以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の画像処理装置の第1実施形態である多機能周辺装置(以下、「MFP(Multi Function Peripheral)」と称す)1の外観構成を示した斜視図である。
このMFP1は、フォトキャプチャー機能、コピー機能、スキャナ機能、メディアキャプチャ機能などの各種機能を有する多機能周辺装置である。メディアキャプチャ機能では、後述するスロット部6に装着されたメディアカード(特許請求の範囲の記憶媒体の一例)から画像ファイルを読み出して印刷出力する処理、メディアカードから読み出した画像ファイルに対応した画像をLCD5に表示出力する処理、スキャナ機能により読み取られた画像データをメディアカードに保存する処理などを実行できる。
特に、本実施形態のMFP1は、スロット部6に装着されたメディアカード内の画像ファイルの内容をユーザが把握できるように、インデックス画像を配列した閲覧性の良い画像一覧を印刷するように構成されているが、詳細は後述する。
MFP1の上部には、原稿を読み取るためのスキャナ2が配置されている。また、筐体内部には記録用紙に画像を印刷する装置として、所謂インクジェットプリンタで構成されたプリンタ3が内蔵されている。
また、MFP1の前面には、スロット部6が設けられている。このスロット部6には、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカードなどの各種メディアカードを直接挿入できるカードスロットが設けられている。
また、原稿カバー体の前方には、操作パネルが設けられており、複数のキーやタッチパネルで構成される操作部4、およびLCD5を具備する。MFP1は、LCD5に操作手順や実行中の処理の状態を表示させると共に、操作部4の操作に対応する情報を表示させる。
図2を参照して、MFP1の電気的構成について説明する。図2は、MFP1の電気的構成を示すブロック図である。MFP1は、CPU11、ROM12、RAM13、EEPROM14、スキャナ2、プリンタ3、操作部4、LCD5、スロット部6を主に有している。
このうち、CPU11、ROM12、RAM13、EEPROM14は、バスライン26を介して互いに接続されている。また、スキャナ2、プリンタ3、操作部4、LCD5、スロット部6、バスライン26は、入出力ポート27を介して互いに接続されている。
CPU11は、ROM12、RAM13やEEPROM14に記憶される固定値やプログラムに従って、MFP1が有している各機能の制御や、入出力ポート27と接続された各部を制御するものである。
ROM12は、CPU11によって実行される制御プログラム12aを記憶すると共に、電源遮断後も内容を保持可能な不揮発性のメモリである。制御プログラム12aは、後述する図7〜図13にフローチャートで示す処理を実行するためのプログラムを含んでいる。
ROM12には、さらに横方向画像配置数記憶領域12b、1ページ画像配置数記憶領域12cが設けられている。
横方向画像配置数記憶領域12bは、「横方向の配置枚数」を記憶する領域である。「横方向の配置枚数」は、画像一覧において、横一列に並べて配置可能なインデックス画像の数を示す値である。なお、本実施形態のMFP1には、予め印刷用紙サイズ(L版、A4、Letterなど)、および印刷モード(高精細、普通、高速など)に応じて、複数種類の「横方向の配置枚数」が記憶されており、後述する配置印刷処理(図12,図13参照)では、この中から適した値を読み出して用いるものとして説明する。
1ページ画像配置数記憶領域12cは、「1ページ内画像配置数」を記憶する領域である。「1ページ内画像配置数」は、1ページ分の記録用紙に形成する画像一覧に、最大で何個分のインデックス画像を配置可能であるかを示す値である。なお、本実施形態においては、予め印刷用紙サイズおよび印刷モードに応じて、複数種類の「1ページ内画像配置数」が記憶されており、後述する配置印刷処理(図12,図13参照)では、この中から適した値を読み出して用いるものとして説明する。
RAM13は、MFP1の各操作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するためのメモリであり、処理ファイル数記憶領域13b、処理画像総数記憶領域13c、生成ページ数記憶領域13d、ファイル情報記憶領域13h、配置情報記憶領域13i、フレーム画像情報記憶領域13j、デコードデータ記憶領域13k、カウンタ記憶領域13m、動画像ファイル数記憶領域13o、ダイナミックレンジ情報管理領域13s、第1調査フレーム記憶領域13t、第2調査フレーム記憶領域13uが設けられている。
ここで、本実施形態で用いる用語の意味を説明する。本実施形態において、「動画像」とは、多数のフレーム画像を切り替え表示することにより再生される画像を意味している。「動画像ファイル(動画像情報の一例)」は、動画像を再生するためのファイルであって、例えば、AVI動画ファイル、クイックタイム動画ファイルなどで構成される。ただし、動画像を再生可能な情報であれば、どのような形式のファイルであっても差し支えない。また、本実施形態において、「フレーム画像情報」は、動画像を構成する1のフレーム画像に対応した情報を意味している。
処理ファイル数記憶領域13bは、「総処理ファイル数」を記憶する領域である。「総処理ファイル数」は、メディアカードに格納される静止画像ファイル(静止画像情報の一例)と動画像ファイルの合計を示す値である。
処理画像総数記憶領域13cは、「処理画像総数」を記憶する領域である。「処理画像総数」は、画像一覧内に形成するインデックス画像の総数を示す値である。生成ページ数記憶領域13dは、「生成ページ数」を記憶する領域である。「生成ページ数」は、後述する配置印刷処理(図12、図13)の実行により出力する画像一覧の総ページ数を示す値である。
ファイル情報記憶領域13h、配置情報記憶領域13iについては、図5、図6を参照して後述する。
フレーム画像情報記憶領域13jは、動画ファイルから抽出されるフレーム画像情報を格納する領域である。デコードデータ記憶領域13kは、フレーム画像情報をデコード処理した結果、または、静止画像ファイルをデコード処理した結果を記憶する領域である。
カウンタ記憶領域13mは、各種カウンタを記憶する領域である。動画像ファイル数記憶領域13oは、メディアカードが格納する動画像ファイルの個数を記憶する領域である。
ダイナミックレンジ情報管理領域13s、第1調査フレーム記憶領域13t、第2調査フレーム記憶領域13uは、第1実施形態のMFP1では用いなくても良いため、第2実施形態と共に説明することとし、ここでの説明は省略する。EEPROM14は、書換可能な不揮発性のメモリである。
図3は、MFP1が印刷する、1ページ分の画像一覧20の一例を示す図である。図3に示すように、画像一覧20には、動画像ファイルの内容を示す動画インデックス画像21と、静止画像ファイルの内容を示す静止画インデックス画像22とからなる画像群が配列されている。
詳細は図4を参照して後述するが、MFP1は、動画像から抽出するフレーム画像の枚数を、メディアカードに格納された動画像ファイルの各々について、個別に決定する。
そして、決定した枚数のフレーム画像に対応したフレーム画像情報を、動画像ファイルの各々から抽出(取得)し、その抽出したフレーム画像情報に対応するフレーム画像を、規定サイズに縮小もしくは拡大した画像を、動画インデックス画像21として画像一覧20に配置する。
したがって、動画像毎に適切な個数の動画インデックス画像21が配置された、閲覧性の良い画像一覧20を出力することができる。
また、MFP1は、静止画像を出力するための静止画像ファイルがメディアカードに記憶されている場合は、その静止画像ファイルに対応した静止画像を、規定サイズに縮小もしくは拡大した画像を、静止画インデックス画像22として、動画インデックス画像21と共に画像一覧20に配置する。
よって、メディアカードに、静止画像ファイルと動画像ファイルとが混在している場合であっても、静止画像ファイルと動画像ファイルの内容をまとめて視認できるような、閲覧性の良い画像一覧20を出力することができる。
また、MFP1は、インデックス画像21,22を含む画像群が、撮影日時(生成時刻の一例)の昇順または降順となるように、インデックス画像群を構成するインデックス画像の各々について配置順序を決定し、その決定した配置順序でインデックス画像21,22を配列した画像一覧20を印刷する。
図3に示す画像一覧20はその一例であるが、例えば、画像一覧20の左側から右側へ向かうにつれて、撮影日時が新しくなるような順序で、横一列分のインデックス画像21,22が配列し、その横一列分の配列の下に、次に撮影日時が新しい横一列分のインデックス画像21,22が配列されるように、インデックス画像21,22の各々について配置順序を決定する。よって、撮影日時順でインデックス画像21,22が整列された、ユーザにとって閲覧性のよい画像一覧を出力できる。
なお、図3に示すように、MFP1は、同一の動画像ファイルに由来する複数のインデックス画像21が隣接して配置される場合、例えば、映画用フィルムを擬した図柄により連結した体裁で、印刷出力することとしている。このようにすれば、ユーザは、同一の動画像ファイルに由来するインデックス画像21をまとめて把握できると共に、静止画像ファイルに対応するインデックス画像22と、フレーム画像情報に対応するインデックス画像21とを一目で区別することができ、閲覧性が良い。
図4は、第1実施形態のMFP1によって決定される、動画像から抽出するフレーム画像の枚数と、録画時間長さとの関係を模式的に示す図である。
図4に示すように、MFP1は、動画像の録画時間長さ(すなわち、録画開始Sから録画終了Eまでの時間)が大であるほど、その動画像から抽出するフレーム画像の枚数が大となるように、動画像ファイルの各々について、フレーム画像の枚数を決定する。より具体的には、録画時間長さの割合に応じて、各動画像から抽出されるフレーム画像の枚数が決定される。つまり、録画時間の長い動画像の方が、録画時間の短い動画像よりも多くのフレームが抽出されるようにフレーム枚数が決定される。
このようにすれば、録画時間が長い動画像情報については、より多数の動画インデックス画像21が、画像一覧20に配置されることとなる。録画時間が長い動画像ファイルには、より多くのシーンが撮影されていることが予想されるので、多数の動画インデックス画像21を画像一覧20に配置することにより、その動画像ファイルの内容を、ユーザに的確に把握させることができる。
図5は、ファイル情報記憶領域13hの構成を模式的に示す図である。図5に示すように、ファイル情報記憶領域13hには、ファイルIDを記憶するファイルID記憶領域201、ファイル名を記憶するファイル名記憶領域202、ファイル種類を記憶するファイル種類記憶領域203、抽出フレーム数を記憶する抽出フレーム数記憶領域204、総フレーム数を記憶する総フレーム数記憶領域205、fps情報を記憶するfps情報記憶領域206、ファイル日付情報を記憶するファイル日付情報記憶領域207、ファイル時間情報を記憶するファイル時間情報記憶領域208、ファイル付加情報記憶領域209が設けられ、ファイル名、ファイル種類、抽出フレーム数、fps情報、ファイル日付情報、ファイル時間情報、ファイル付加情報からなるファイル情報200を、そのファイル情報200を管理するファイルIDに対応付けた情報を記憶する。MFP1は、画像一覧20(図3参照)におけるインデックス画像21,22の配置順序を決定するための準備処理として、メディアカード内に格納された静止画像ファイルまたは動画像ファイルの各々についてファイル情報200を作成し、ファイル情報記憶領域13hに格納する。
ファイルID記憶領域201は、ファイルIDを記憶する領域である。ファイル名記憶領域202は、静止画像ファイルまたは動画像ファイルのファイル名を格納する領域である。図5に示すように、各ファイル名には、拡張子が付加されている。例えば、画像ファイルがJPEGファイルである場合は拡張子「jpg」が付加され、AVI動画ファイルである場合は拡張子「avi」が付加され、クイックタイム動画ファイルである場合は拡張子「mov」が付加される。
ファイル種類記憶領域203は、各画像ファイルの種類(フォーマット)を示す値を格納する領域である。画像ファイルの種類は、例えば、ファイル名に付加された拡張子に基づいて判定することができる。本実施形態では、画像ファイルの形式がJPEGファイル(拡張子jpg)である場合、JPEGファイルであることを示す値「0」をファイル種類記憶領域203に格納し、画像ファイルの形式がAVI動画ファイル(拡張子avi)である場合、値「1」をファイル種類記憶領域203に格納し、画像ファイルの形式がクイックタイム動画ファイル(拡張子mov)である場合、値「2」をファイル種類記憶領域203に格納する。
なお、各画像ファイルの先頭から数バイト分に格納されている情報に基づいて画像ファイルの種類を判定することもできる。例えば、先頭から2バイトが「0xFFD8」であればJPEGファイルであると判定できるし、先頭から2バイトが「0x424D」であれば、ビットマップデータであると判定することができる。これらの情報に基づいて、画像ファイルの種類を判定しても差し支えない。
抽出フレーム数記憶領域204は、何枚分のフレーム画像に対応したフレーム画像情報を、画像ファイルから抽出するかを示す値を記憶する領域である。なお、静止画像ファイルの場合、抽出フレーム数記憶領域204には「1」が格納される。動画像ファイルの場合は、後述する抽出フレーム数決定処理(図9参照)で決定されたフレーム画像抽出数が記憶される。
総フレーム数記憶領域205は、各画像ファイルの総フレーム数を格納する領域である。動画像ファイルの場合は動画像ファイルに含まれる総フレーム数が格納され、静止画像である場合は常に1が格納される。
fps情報記憶領域206は、各画像ファイルのfps(Frame Per Second)情報を格納する領域である。静止画像ファイルである場合には「0」が格納される。一方、動画像ファイルである場合には、例えば、1秒間に60フレーム画像が存在することを示す「60」や、1秒間に30フレーム画像が存在することを示す「30」が、このfps情報記憶領域206に格納される。
ファイル日付情報記憶領域207は、各画像ファイルの撮影日を表すファイル日付情報を格納する領域である。例えば、撮影日「2008年1月15日」は、ファイル日付情報「20080115」として表すものとする。
ファイル時間情報記憶領域208は、各画像ファイルの撮影時間を表すファイル時間情報を格納する領域である。例えば、撮影時間「12時50分45秒」は、ファイル時間情報「125045」として表すものとする。画像ファイルが動画像ファイルの場合は、撮影開始時間を表す情報が、ファイル時間情報として格納される。
以降の説明では、各画像ファイルのヘッダに記述された情報を読み出してくることにより、総フレーム数、fps情報、ファイル日付情報およびファイル時間情報を取得するものとするが、他の手段により、これらの情報を取得しても良い。
ファイル付加情報記憶領域209には、各画像ファイルのその他の固有情報を格納する領域である。本第1実施形態では、ファイル付加情報記憶領域209には、動画像ファイルの録画時間の長さを表す録画長情報が格納される。なお、図5のファイル付加情報記憶領域209に示す値の単位は「秒」である。また、静止画像ファイルの場合、ファイル付加情報記憶領域209には、一律に「1」を格納する。
図6は、配置情報記憶領域13iの構成を模式的に示す図である。図6に示すように、配置情報記憶領域13iは、ファイルID、抽出フレーム位置、抽出フレーム番号、画像日付情報、画像時間情報、画像付加情報からなる配置情報300と、その配置情報300に対応する配置順序とを記憶する。
図6に示すように、配置情報記憶領域13iには、配置順序記憶領域301、ファイルID記憶領域302、抽出フレーム位置記憶領域303、抽出フレーム番号記憶領域304、画像日付情報記憶領域305、画像時間情報記憶領域306が設けられる。
配置情報記憶領域301は、配置順序を記憶する領域である。後述する配置印刷処理(図12,図13参照)では、配置順序に従った順序で、配置情報300が読み出され、各配置情報300で特定されるフレーム画像または静止画像のインデックス画像21,22が、配置順序に従った順序で、画像一覧20に配列される。
ファイルID記憶領域302は、ファイルIDを記憶する領域である。図5を参照して説明したように、ファイル情報記憶領域13hには、ファイルIDとファイル名とが1対1で対応付けて記憶されているので、ファイルIDから、1の画像ファイルを特定することができる。
抽出フレーム位置記憶領域303は、1の動画像ファイルにおける先頭から数えて何番目のフレーム画像情報であるかを示す「抽出フレーム位置」を記憶する領域である。なお、抽出フレーム位置の算出方法は後述する。
抽出フレーム番号記憶領域304は、1の動画像ファイルから抽出されるフレーム画像情報の中で、先頭から数えて何番目に当たるかを示す「抽出フレーム番号」を記憶する。
画像日付情報記憶領域305は、ファイルID記憶領域302に格納されたファイルIDで特定される画像ファイルの撮影日を表す画像日付情報が格納される領域である。画像時間情報記憶領域306は、撮影時間を表す画像時間情報が格納される領域である。静止画像ファイルについては、ファイル情報記憶領域13hの対応する領域に格納されたファイル時間情報が、この画像時間情報記憶領域306にコピーされる。
一方、動画像ファイルについては、フレーム画像情報毎に、撮影時間を表す画像時間情報を取得し、画像時間情報記憶領域306に記憶する。なお、フレーム画像情報毎の画像時間情報を算出する具体的演算例については、図10に示すフローチャートを参照して後述する。
図7は、MFP1で実行されるレイアウト画像印刷処理を示すフローチャートである。このレイアウト画像印刷処理は、ユーザによって、画像一覧20の印刷出力の開始指示が入力されると実行される。
図7に示すように、レイアウト画像印刷処理では、まず、ファイル情報200を作成し、ファイル情報記憶領域13h(図5参照)へ格納する画像情報取得処理(S101)を実行する。処理の詳細は図8を参照して後述する。
次に、動画像から抽出するフレーム画像の枚数を決定する抽出フレーム数決定処理を実行する(S101a)。処理の詳細は、図9を参照して後述する。
次に、配置情報決定処理を実行する(S102)。この処理は、インデックス画像21,22の配置順序を決定する。この処理の詳細は、図10を参照して後述する。次に、配置印刷処理を実行する(S103)。配置印刷処理(S103)の詳細は、図12,図13を参照して後述する。
MFP1は、レイアウト画像印刷処理を実行することにより、図3を参照して説明した画像一覧20を出力する。
図8は、画像情報取得処理(S101)を示すフローチャートである。画像情報取得処理(S101)は、ファイル情報200(図5参照)を作成する処理である。
まず、メディアカードに記憶されている総処理ファイル数を算出し、処理ファイル数記憶領域13bに記憶する(S299)。次に、メディアカードに記憶されている動画像ファイル数を算出し、動画像ファイル数記憶領域13oに記憶する(S300)。
そして、ファイル数をカウントするファイル数カウンタを0で初期化する(S301)。このファイル数カウンタは、カウンタ記憶領域13m(図2参照)に設けられている。
次に、メディアカードに格納された画像ファイルのうち、1の画像ファイルを処理対象として選択し、その画像ファイルのファイル名、ファイル日付情報、ファイル時間情報を取得する(S302)。そして、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した領域に、取得したファイル名、ファイル日付情報、ファイル時間情報を記憶する(S303)。なお、ファイル名はファイル名記憶領域202へ記憶し、ファイル日付情報はファイル日付情報記憶領域207へ記憶し、ファイル時間情報はファイル時間情報記憶領域208(図5参照)へ記憶する。
次に、選択した画像ファイルの種類を解析する(S304)。この処理では、例えば、ファイル名に付加された拡張子を解析することにより、画像ファイルの種類を判定している。そして、判定した画像ファイルの種類を、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した、ファイル種類記憶領域203(図5参照)へ記憶する(S305)。
そして、取得した画像ファイルの種類に基づいて、選択した画像ファイルが動画像ファイルであるか静止画像ファイルであるかを判断する(S306)。
S306の判断において、動画像ファイルであると判断した場合(S306:動画像)、動画像ファイルの録画時間長さを表す録画長情報を取得する(S307)。本実施形態では、動画像ファイルのヘッダ情報に含まれる録画長情報を取得するものとして説明する。ただし、例えば、動画像ファイルのヘッダ情報に含まれる、総フレーム数をfps情報で除した値を、録画長情報として取得するなど、他の手段により録画長情報を取得しても良い。
そして、取得した録画長情報を、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した、ファイル付加情報記憶領域209(図5参照)へ記憶する(S308)。
一方、S306の判断において、静止画像ファイルであると判断した場合(S306:静止画像)、ファイル付加情報記憶領域209に「1」を記憶する(S309)。
このようにして、S308またはS309の処理のうち、いずれかが実行されると、次に、処理画像数カウンタに1を加算し(S310)、ファイル数カウンタの値が、総処理ファイル数を超えたか否かを判断する(S311)。
S311の判断が否定される場合(S311:No)、S302に戻り処理を繰り返すが、肯定される場合(S311:Yes)、この画像情報取得処理(S101)を終了する。そして、図9に示す処理に移行する。
図9は、抽出フレーム数決定処理(S101a)を示すフローチャートである。抽出フレーム数決定処理(101a)では、動画像から抽出するフレーム画像の枚数を、メディアカードに格納された動画像ファイルの各々について決定する。
まず、ファイル数カウンタを0で初期化する(S400)。次に、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した、ファイル種類記憶領域203を参照し、画像ファイルの種類が動画像であるか静止画像であるかを判断する(S402)。
静止画像であると判断された場合(S402:静止画像)、フレーム画像抽出数「1」を、ファイルカウンタ値のファイルIDに対応した抽出フレーム数記憶領域204(図5参照)へ記憶し(S402a)、ファイル数カウンタに1を加算する(S407)。そして、ファイル数カウンタの値が、総処理ファイル数以上となったか否かを判断する(S408)。S408の判断が否定される場合(S408:No)、S402に戻り処理を繰り返す。
一方、動画像であると判断された場合(S402:動画像)、処理対象の動画像ファイルの録画長情報をファイル付加情報記憶領域209(図5参照)から読み出し(S403)、その録画長情報を、予め定められた単位時間で除算して、フレーム画像の抽出数(フレーム画像抽出数)を決定する(S404)。なお、フレーム画像の抽出数としては、1以上の整数を算出するものとする。また、単位時間は、ユーザが操作部4から入力できるように構成されても良い。
さらに、フレーム画像抽出数の具体的算出方法は、上述した例に限られるものではなく、別の方法も採用し得る。例えば、全ての動画像ファイルの録画長情報を平均した「平均録画時間」と、規定の基準抽出枚数とを用いて、下記数式4のように算出しても良い。
(数式4)
フレーム画像抽出枚数=(録画長情報/平均録画時間)×基準抽出枚数
次に、決定したフレーム画像抽出数を、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した、抽出フレーム数記憶領域204(図5参照)へ記憶する(S406)。
そして、ファイル数カウンタの値に1を加算し(S407)、S408の判断が否定される間(S408:No)、S402から処理を繰り返す。そして、処理を繰り返すうちに、ファイル数カウンタの値が総処理ファイル数以上となると(S408:Yes)、抽出フレーム数決定処理を終了する。
このようにすれば、動画像ファイルの各々について、適切なフレーム画像抽出数が決定される。
図10は、配置情報決定処理を示すフローチャートである。まず、ファイル数カウンタ、処理画像数カウンタおよびフレーム画像抽出枚数カウンタを、それぞれ0で初期化する(S1001)。なお、これらのカウンタは、カウンタ記憶領域13m(図2参照)に設けられている。
次に、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した画像ファイルの種類を判定する(S1002)。最初は、ファイル数カウンタの値が「0」であるため、ファイルID「0」の画像ファイルの種類を判定することとなる。
画像ファイルの種類が動画像であると判断した場合(S1002:動画像)、動画像ファイルの撮影日を表すファイル日付情報、動画像ファイルの撮影開始時間を表すファイル時間情報、動画像ファイルのfpsを表すfps情報、および動画像ファイルの総フレーム数を表す総フレーム数情報を、その動画像ファイルのヘッダから読み出す(S1003)。
そして、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応したファイル日付情報記憶領域207へファイル日付情報を記憶し、ファイル時間情報記憶領域208へファイル時間情報を記憶し、fps情報記憶領域206へfps情報を記憶し、総フレーム数記憶領域205へ総フレーム数情報を記憶する(S1004)。
次に、処理対象の画像ファイルについて配置情報を作成し、配置情報記憶領域13i(図6参照)へ記憶する処理を行う。具体的には、まず、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応したファイルID記憶領域302へ、現時点におけるファイル数カウンタの値をファイルIDとして記憶する。また、現時点におけるフレーム画像抽出枚数カウンタ値に基づいて、抽出フレーム番号および抽出フレーム位置を算出し、抽出フレーム位置記憶領域303および抽出フレーム番号記憶領域304にそれぞれ記憶する(S1004a)。
なお、抽出フレーム位置は、例えば、下記数式5のように算出することができる。
(数式5)
抽出フレーム位置 = (総フレーム数/抽出フレーム数)×抽出フレーム番号
次に、抽出フレーム位置で特定されるフレーム画像情報の画像時間情報を算出して取得し、配置順序に対応する画像時間情報記憶領域306へ記憶する(S1005)。本実施形態においては、一例として、以下のように、画像時間情報を算出するものとする。
ここで、動画像ファイルの撮影開始時間を表すファイル時間情報をVideoTime、fps情報をFPS、フレーム画像情報の撮影時間を表す画像時間情報をFrameTime、処理対象のフレーム画像情報の抽出フレーム位置をNとする。
そして、ファイル時間情報VideoTimeを、以下数式6のように、動画像時間情報VT_Hour、動画像分情報VT_Minute、動画像秒情報VT_Secondに分解する。
(数式6)
VT_Hour = [ VideoTime/10000 ]
VT_Minute = [ (VideoTime - VT_Hour×10000)/100 ]
VT_Second = VideoTime - (VT_Hour×10000 + VT_Minute×100)
次に、フレーム時情報Frame_Hour、フレーム分情報Frame_Minute、フレーム秒情報Frame_Secondを下記数式7の通り算出する。
(数式7)
ここでCal_Second,Cal_Minute,Cal_Hourは上記情報を求めるための一時変数とする。
また、A mod BはAをBで割った時の剰余を表す
Cal_Second = VT_Second + [ N / FPS]
Cal_Minute = VT_Minute + [ Cal_Second / 60 ]
Cal_Hour = VT_Hour + [ Cal_Minute / 60 ]
Frame_second = Cal_Second mod 60
Frame_Minute = Cal_Minute mod 60
Frame_Hour = Cal_Hour mod 24
以上を、例えば、下記の数式8を用いて結合し、フレーム画像情報の撮影時間を表す画像時間情報FrameTimeを算出する。
(数式8)
FrameTime = Frame_Hour×10000 + Frame_Minute×100 + Frame_Second
次に、画像日付算出処理を実行する(S1006)。画像日付算出処理は、フレーム年情報Frame_Year、フレーム月情報Frame_Month、フレーム日情報Frame_Dayを算出し、取得する処理である。
図11は、画像日付算出処理を示すフローチャートである。なお、図11のフローチャートに示す変数Mは、現日付からM日進めることを意味する変数である。
まず、フレーム年情報Frame_Year、フレーム月情報Frame_Month、フレーム日情報Frame_Dayに、それぞれ、動画像年情報VD_Year、動画像月情報VD_Month、動画像日情報VD_Dayを代入する(S1201)。次に、変数Mに、[Cal_Hour/24]を代入する(S1202)。次にMが0であるかを判断し(S1203)、肯定されると(S1203:Yes)、本処理を終了する。
一方、否定されると(S1203:No)、フレーム日情報Frame_Dayを判断する(S1204)。「1以上27以下」と判断されると(S1204:1以上27以下)、Frame_Dayに「1」を加算する(S1205)。
一方、S1204の判断において、「28または29」と判断されると(S1204:28or29)、Frame_Monthが「2」であるか否かを判断する(S1206)。否定される場合(S1206;No)、S1205の処理に移行する。
一方、肯定されると(S1206:Yes)、次に、Frame_Dayが「28」であるかを判断する(S1208)。否定される場合(S1208:No)、Frame_Dayに「1」を代入し、Frame_Monthに「1」を加算する(S1210)。
一方、S1208の判断が肯定されると(S1208:Yes)、Frame_Yearで示される年がうるう年か否かを判断する(S1209)。肯定される場合(S1209:Yes)、S1205の処理に進む。否定される場合(S1209:No)、S1210の処理に進む。
次に、S1204の判断において、「30」と判断されると(S1204:30)、次に、Frame_Monthが4,6,9,11のいずれかであるかを判断する(S1211)。肯定される場合(S1211:Yes)、S1210の処理に進む。
一方、否定される場合(S1211:No)、Frame_Dayに「1」を加算する(S1216)。次に、S1204の判断において、「31」と判断されると(S1204:31)、次に、Frame_Yearが12であるかを判断する(S1215)。否定される場合(S1215:No)、S1216の処理に進む。
一方、肯定される場合(S1215:Yes)、Frame_Dayに「1」を代入し、Frame_Monthに「1」を代入し、Frame_Yearに「1」を加算する(S1217)。
S1205,S1210,S1216,S1217の処理の後は、変数Mから「1」減算し(S1212)、S1203に戻る。そして、S1203の判断が肯定されると(S1203:Yes)、本処理を終了する。
図10に戻り説明する。図11に示す処理で算出した値を、例えば下記数式11を用いて結合し、フレーム画像情報の撮影日付を表す画像日付情報FrameDateを算出する。算出された画像日付情報は、画像日付情報記憶領域305へ記憶する(S1007)。
(数式11)
FrameDate = Frame_Year×10000 + Frame_Month×100 + Frame_Day
なお、S1005,S1006の処理で取得される、画像時間情報および画像日付情報が、特許請求の範囲に記載の日時情報の一例に相当する。また、画像時間情報および画像日付情報で特定される撮影日時が、特許請求の範囲に記載の、撮影日時の一例に相当する。
このようして、動画像ファイルから抽出される1のフレーム画像情報について、配置情報が作成され、配置情報記憶領域13iへ記憶すると、次に、処理済みの画像数をカウントする処理画像数カウンタ、およびフレーム画像抽出枚数カウンタに、それぞれ「1」を加算する(S1008)。
そして、フレーム画像抽出枚数カウンタの値が、その動画像ファイルについて決定されたフレーム画像抽出数以上となったか否かを判断する(S1009)。S1009の判断が否定される場合(S1009:No)、S1004aに戻り処理を繰り返す。
一方、S1009の判断が肯定される場合(S1009:Yes)、次にフレーム画像抽出枚数カウンタを0で初期化し(S1010)、ファイル数カウンタに1を加算する(S1016)。なお、フレーム画像抽出枚数カウンタは、カウンタ記憶領域13m(図2参照)に設けられている。そして、ファイル数カウンタの値が、メディアカードに格納される静止画像ファイルと動画像ファイルの合計を示す「総処理ファイル数」以上となったか否かを判断する(S1017)。S1017の判断が否定される場合(S1017:No)、S1002の処理に戻り、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した次の画像ファイルを処理対象として選択し、処理を繰り返す。
次に、処理対象の画像ファイルが静止画像ファイルであると判断された場合(S1002:静止画像)について説明する。静止画像ファイルである場合も、同様に、まず、その静止画像ファイルに関するファイル情報を作成し、ファイル情報記憶領域13h(図4参照)へ格納する。
具体的には、まず、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応したファイルID記憶領域302(図6参照)へ、現時点におけるファイル数カウンタの値を記憶し、抽出フレーム位置記憶領域303および抽出フレーム番号記憶領域304(図6参照)へ「1」を記憶する(S1011a)。そして、処理対象の静止画像ファイルの撮影日を表すファイル日付情報および撮影時間を表すファイル時間情報を読み出し(取得し)(S1011)、ファイル情報記憶領域13hのうち、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した領域へ、取得したファイル日付情報とファイル時間情報とを記憶する(S1012)。なお、fps情報記憶領域206には「0」を記憶する。ここで、ファイル日付情報およびファイル時間情報が、特許請求の範囲に記載の日時情報の一例に相当する。また、ファイル日付情報およびファイル時間情報で特定される撮影日時が、特許請求の範囲に記載の、撮影日時の一例に相当する。
次に、ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した処理対象の静止画像ファイルのファイル日付情報を、配置情報記憶領域13i(図6参照)における、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応する画像日付情報記憶領域305へ記憶し、同配置順序に対応する画像時間情報記憶領域306へ、処理対象の静止画像ファイルのファイル時間情報を記憶する(S1013)。そして、処理画像数カウンタに1を加算し(S1015)、S1016の処理に移行する。
このようにして処理を繰り返すうちに、S1017の判断が肯定されると(S1017:Yes)、次に、画像時間情報の小さい順に配置情報をソートし(S1018)、配置情報決定処理(S102)を終了する。配置情報決定処理(S102)により、配置情報で特定されるインデックス画像21,22の各々について、対応する配置順序が決定する。
図12は、配置印刷処理を示すフローチャートである。図12に示す配置印刷処理(S103)は、配置情報決定処理(S102;図10参照)によって決定された順序でインデックス画像21,22が配列された画像一覧20を、記録用紙に印刷出力する。
まず、画像一覧20に配列される横一列分のインデックス画像21,22の数を示す「横方向の配置枚数」を、横方向画像配置数記憶領域12bから読み出す(S1101)。次に、1ページ分の画像一覧20に配置可能なインデックス画像21,22の数を示す「1ページ内画像配置数」を、1ページ内画像配置数記憶領域12cから読み出す(S1102)。
次に、ページカウンタを1で初期化し(S1103)、静止画像ファイルの総数と、フレーム画像の抽出数の総数とを合計した値である「処理画像総数」を、処理画像総数記憶領域13c(図2参照)から算出する(S1104)。なお、ページカウンタは、カウンタ記憶領域13mに設けられている。
次に、処理画像総数と、1ページ内画像配置数とから、何ページ分の画像一覧を印刷出力するかを示す「生成ページ数」を算出し、生成ページ数記憶領域13d(図2参照)へ記憶する(S1105)。
本実施形態では、生成ページ数page_noは下記数式12を用いて算出する。ここでは、処理画像総数をTotalImageNo,1ページ内画像配置数をLAYOUT_NUMとしている。
(数式12)
page_no = [ TotalImageNo / LAYOUT_NUM ] + 1
次に、レイアウト画像カウンタを0で初期化し(S1106)、1枚の記録用紙内に配置する配置画像数layout_noを算出する(S1107)。本実施形態においては、layout_noは下記数式13を用いて算出する。また、レイアウト画像カウンタは、カウンタ記憶領域13mに設けられている。
(数式13)
(ページカウンタ値) < 生成ページ数 の時
layout_no = (1ページ内画像配置数)
(ページカウンタ値) ≧ 生成ページ数 の時
layout_no = (グループ画像数) - { (1ページ内画像配置数) × (ページカウンタ値) }
次に、配置順序に対応したファイルIDと、抽出フレーム番号とを配置情報記憶領域13iから読み出す(S1108)。そして、読み出したファイルIDに対応する画像ファイルが、動画像ファイルであるか静止画像ファイルであるかを判定する(S1109)。
S1109の判定において、動画像ファイルと判定される場合(S1109:動画像)、次に、抽出フレーム番号に対応した、1フレーム画像分のフレーム画像情報を動画像ファイルから抽出する(S1110)。
次に、抽出したフレーム画像情報をデコード処理する(S1111)。そして、デコードしたフレーム画像情報をインデックス画像21,22の規定サイズに縮小または拡大し、配置用バッファの所定位置に配置する(S1112)。
一方、S1109の判定において、静止画像ファイルと判定される場合(S1109:静止画像)、配置順序に対応したファイルIDで特定される静止画像ファイルを抽出し、デコード処理する(S1113)、そして、デコードされた静止画像ファイルをインデックス画像21,22の規定サイズに縮小または拡大し、配置用バッファの所定位置に配置する(S1114)。
このようにして、フレーム画像情報または静止画像ファイルのいずれかをデコード処理して配置用バッファに配置する配置処理を実行した後、次に、横方向に配置できる画像数の上限である「横方向の配置枚数」回分の配置処理を行ったか否かを判断する(S1115)。S1115の判断が否定される場合(S1115:No)、配置用バッファにおける次のデータの配置位置を示す横方向位置を更新する(S1119)。
そして、レイアウト画像カウンタに「1」を加算し(S1120)、レイアウト画像カウンタの値が、現在の処理対象の記録用紙に配置するインデックス画像21,22の数「layout_no」以上となったか否かを判断する(S1121)。S1121の判断が否定される場合(S1121:No)、S1108の処理に戻り、次の配置順序に対応した配置情報を処理する。
このようにして処理を繰り返す内に、「横方向の配置枚数」回分の配置処理が実行されると、S1115の判断が肯定されるので(S1115:Yes)、次に、配置用バッファのデータをプリンタ3(図2参照)へ渡す(S1116)。これにより、配置用バッファのデータがプリンタ3における印刷処理にかけられる。ただし配置用バッファに画像が配置されない領域については印刷出力しない。
次に、配置用バッファにおける次のデータの横方向配置位置を示す横方向位置を初期化し(S1117)、また、配置用バッファにおける次のデータの縦方向配置位置を示す縦方向位置を更新する(S1118)。この横方向位置および縦方向位置によって、画像一覧20における次の行の左端から、次のインデックス画像21,22が配列されるように、配置用バッファにおける次のデータの配置位置が決定される。そして、上述したS1120、S1121の処理を実行する。
このようにして、処理対象の1ページ分の記録用紙に配置するインデックス画像21,22の全てについて印刷処理を完了すると、S1121の判断が肯定されるので(S1121:Yes)、図13に示す次の処理に移行する。
図13は、図12に示す配置印刷処理の続きを示すフローチャートであって、S1121の判断が肯定される場合に実行される。
まず、配置用バッファに、未だ印刷処理を行っていないデータが存在するかを判断する(S1122)。S1122の判断が肯定される場合(S1122:Yes)、その残りのデータをプリンタ3に渡し(S1123)、プリンタ3にて印刷出力をさせ、S1124の処理に移行する。一方、S1122の判断が否定される場合(S1122:No)、S1123の判断をスキップし、S1124の処理に移行する。
そして、1ページ分のデータ出力が完了したことを示す印刷完了命令をプリンタ3に渡し(S1124)、ページカウンタに「1」を加算する(S1125)。次に、配置用バッファにおける次のデータの配置位置を示す横方向位置および縦方向位置を初期化する(S1126)。そして、ページカウンタの値が「生成ページ数」より大となったかを判断する(S1127)。S1127の判断が否定される場合(S1127:No)、図12に示すS1106の処理に戻り、次ページの処理を開始する。
一方、S1127の判断が肯定される場合(S1127:Yes)、配置印刷処理を終了する。
なお、図12、図13に示す配置印刷処理(S103)において、同一の動画像ファイルに由来するインデックス画像21が、画像一覧20において互いに隣接する場合には、それらのインデックス画像21,22を連結する図柄(図3参照)を形成して印刷しても良いが、処理の詳細については、説明を省略する。
このように、第1実施形態のMFP1によれば、図3を参照して説明したように、閲覧性の良い画像一覧20を出力することができる。
次に、第2実施形態のMFP1について説明する。なお、第2実施形態のMFP1の外観構成および電気的構成は、第1実施形態のMFP1と同一であるため、第2実施形態のMFP1については、抽出フレーム数決定処理のみ図示することとする。
図14,図15は、第2実施形態のMFP1が実行する抽出フレーム数決定処理(S101b)を示すフローチャートである。この抽出フレーム数決定処理(S101b)は、第1実施形態で説明した抽出フレーム数決定処理(S101a)に代えて実行される。
第2実施形態の抽出フレーム数決定処理(S101b)は、動画像に含まれるシーン切り替え回数が大であるほど、その動画像から抽出するフレーム画像の枚数(フレーム画像抽出数)が大となるように、動画像ファイルの各々について、フレーム画像抽出数を決定する処理である。
まず、ファイル数カウンタ、抽出フレーム数カウンタ、処理画像数カウンタを0で初期化する(S501)。
次に、ファイル数カウンタ値に対応するファイル種類記憶領域203(図5参照)を参照し、画像ファイルの種類が、動画像ファイルであるか静止画像ファイルであるかを判断する(S502)。静止画像ファイルであると判断された場合(S502:静止画像)、図15に示すS525の処理に移行する。
一方、動画像ファイルであると判断された場合(S502:動画像)、ファイル数カウンタ値に対応するファイルID記憶領域201からファイルIDを読み出す(S503)。そして、そのファイルIDに対応する動画像ファイルから総フレーム数を読み出し、ファイル数カウンタ値に対応する総フレーム数記憶領域205に記憶する(S504)。
次に、ファイル数カウンタ値に対応するfps情報を、fps情報記憶領域206から読み出し、そのfps情報に基づいて、調査フレーム抽出間隔を算出する(S507)。調査フレーム抽出間隔は、例えば、下記の数式15に基づいて算出できる。
(数式15)
調査フレーム抽出間隔= (fps情報 / 間隔係数)
上記間隔係数は、予め定められた固定値であっても良いし、ユーザが操作部4から設定できるように構成されても良い。
次に、総フレーム数、調査フレーム抽出間隔から調査フレーム数を算出する(S507)。調査フレーム数は、例えば、下記の数式16に基づいて算出できる。
(数式16)
調査フレーム数 =[総フレーム数/調査フレーム抽出間隔]
次に、抽出フレーム数カウンタを「0」で初期化する(S509)。そして、抽出フレーム数カウンタ値にフレーム抽出間隔を乗算して得られる値をフレーム抽出位置として、そのフレーム抽出位置で特定されるフレーム画像情報を抽出する(S510)。
そして、そのフレーム画像情報を、第1調査フレーム記憶領域13t(図2参照)に記憶する(S511)。そして、抽出フレーム数カウンタに「1」を加算し(S512)、図15に示す処理に移行する。
図15は、図14に示す抽出フレーム決定処理(S101b)の後半部分を示す処理である。まず、抽出フレーム数カウンタ値にフレーム抽出間隔を乗算して得られる値をフレーム抽出位置として、そのフレーム抽出位置で特定されるフレーム画像情報を抽出する(S513)。
次に、そのフレーム画像情報を、第2調査フレーム記憶領域13u(図2参照)に記憶する(S514)。そして、その第2調査フレーム記憶領域13uに格納したフレーム画像情報と、第1調査フレーム記憶領域13tに格納したフレーム画像情報との差分を算出する(S515)。
具体的には、画素毎に画素値の差分を算出し、その差分を全画素分について合計した値を、2つのフレーム画像情報の差分として算出する。ただし、処理速度の観点からは、予め定めた数ポイントについてのみ画素値の差分を算出し、その差分を合計した値を、2つのフレーム画像情報の差分としても良い。
次に、算出した差分が閾値以上であるか否かを判断する(S516)。ここで、閾値は、先に抽出されたフレーム画像情報と今回抽出されたフレーム画像情報との間に、シーンの切り替えがあったか否かを検出するために、予め定められた固定値であるものとして説明するが、ユーザが操作部4から設定できるように構成されても良い。
S516の判断が否定される場合(S516:No)、S519に移行する。一方、S516の判断が肯定される場合(S516:Yes)、すなわち、動画像に含まれるシーンの切り替えが検出された場合、抽出フレーム数カウンタ、処理画像数カウンタに「1」を加算する(S517)。
そして、S513の処理で算出されたフレーム抽出位置を、処理画像数カウンタ値に対応する抽出フレーム位置記憶領域303(図6参照)に記憶し、現時点における抽出フレーム数カウンタ値を、抽出フレーム番号記憶領域304に記憶する(S518)。
次に、第2調査フレーム記憶領域13uのデータを、第1調査フレーム記憶領域13tに記憶し(S519)、抽出フレーム数カウンタに「1」を加算する(S520)。
次に、抽出フレーム数カウンタ値が調査フレーム数以上か否かを判断する(S521)。S521の判断が否定される間(S521:No)、S513に戻り処理を繰り返す。
すなわち、先に抽出されたフレーム画像情報との間の差分が閾値以上と判断されたフレーム画像情報が、後に実行される配置印刷処理において抽出されるように、フレーム抽出位置が抽出フレーム位置記憶領域303に記憶される。
その結果、処理対象の動画像に複数のシーンが含まれる場合には、各シーンから少なくとも1枚のフレーム画像が抽出され、動画インデックス画像21が画像一覧20に配置されるように、フレーム抽出位置を決定することができる。
そして、S521の判断が肯定されると(S521:Yes)、次に、ファイル数カウンタ値に対応するファイル付加記憶領域209(図5参照)へ、シーン切り替え回数を記憶する(S522)。
次に、現時点における抽出フレーム数カウンタ値を、処理対象の動画像から抽出するフレーム画像の枚数として決定し、ファイル数カウンタ値に対応する抽出フレーム数記憶領域204へ記憶する(S524)。そして、抽出フレーム数カウンタ値を「0」で初期化し(S525)、ファイル数カウンタを「1」加算する(S526)。
次に、ファイル数カウンタ値が、総処理ファイル数以上となったか否かを判断し(S527)、S527の判断が否定される場合(S527:No)、S502に戻り処理を繰り返す。
このようにして処理を繰り返すうちに、S527の判断が肯定されると(S527:Yes)、抽出フレーム数決定処理(S101b)を終了する。
第2実施形態のMFP1も、第1実施形態のMFP1と同様に、抽出フレーム数決定処理によって決定された枚数のフレーム画像に対応するフレーム画像情報が、後に実行される配置印刷処理(S103)において抽出され、動画インデックス画像22として出力される。
よって、第2実施形態のMFP1によれば、シーン切り替え回数が大である動画像ファイルについては、より多数の動画インデックス画像21が、画像一覧20に配置される。シーン切り替え回数が大である動画像ファイルについては、多数の動画インデックス画像21を画像一覧20に配置することにより、その動画像ファイルの内容を、ユーザに的確に把握させることができる。
また、動画像に複数のシーンが含まれる場合であっても、シーン毎に少なくとも1つの動画インデックス画像21が画像一覧20に配置されることとなるので、動画像ファイルに記録された多数のシーンの各々を、より的確に把握させることができる。
次に、第3実施形態のMFP1について説明する。なお、第3実施形態のMFP1の外観構成および電気的構成は、第1実施形態のMFP1と同一であるため、第3実施形態のMFP1については、抽出フレーム数決定処理のみ図示することとする。
図16は、第3実施形態のMFP1で実行される抽出フレーム数決定処理(S101c)を示すフローチャートである。この抽出フレーム数決定処理(S101c)は、第1実施形態で説明した抽出フレーム数決定処理(S101a)に代えて実行される。なお、第3実施形態の抽出フレーム数決定処理(S101c)は、上述した第1実施形態の抽出フレーム数決定処理(S101a)におけるS403,S404の処理に代えて、S601〜S603の処理が設けられている点において異なり、他は同一であるので、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図16に示すように、第3実施形態の抽出フレーム数決定処理(S101c)は、処理対象の動画像ファイルの総フレーム数を読み出し(S601)、総フレーム数記憶領域205(図5参照)に記憶する(S602)。そして、総フレーム数から例えば、下の数式Aまたは数式Bのいずれかにより、フレーム画像抽出数を算出する。
(数式A)
フレーム画像抽出数 = 総フレーム数 / 単位フレーム数
ここで、単位フレーム数は、予め定められた値であっても良いし、ユーザが操作部4から入力できるように構成されていても良い。
(数式B)
フレーム画像抽出数 =(総フレーム数/平均総フレーム数)×基準抽出枚数
ここで、平均総フレーム数は、全動画像ファイルの総フレーム数を平均した値であり、基準抽出枚数は、予め定められた値であっても良いし、ユーザが操作部4から入力できるように構成されていても良い。
第3実施形態のMFP1によれば、動画像に多数のフレーム画像が含まれる動画像ファイルについては、フレーム画像抽出数として大きい値が決定されるので、より多数の動画インデックス画像21が、画像一覧20に配置されることとなる。多数のフレーム画像で構成される動画像には、より多くのシーンが含まれていることが予想されるので、より多数の動画インデックス画像21を画像一覧20に配置することにより、その動画像ファイルの内容を、ユーザに的確に把握させることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施形態では、画像一覧20を記録用紙に印刷出力するものとして説明したが、LCD5など表示装置に画像一覧20を表示出力する場合にも、本発明を適用できる。
また、本発明を、例えば、パーソナルコンピュータに適用し、PCのモニターに、画像一覧20を表示出力する場合、あるいは、パーソナルコンピュータからプリンタを制御して画像一覧を印刷出力する場合にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態で説明した抽出フレーム数決定処理(S101a,S101b,S101c)を変形し、例えば、画像一覧20に配置する、静止画インデックス画像22の個数に基づいて、フレーム画像抽出数を決定するように、構成しても良い。
例えば、第1実施形態の抽出フレーム数決定処理(101a)において、最初に、メディアカードに格納された静止画像ファイルの個数を算出することとする。そして、その個数が例えば、10であった場合(すなわち、画像一覧20に配置することとなる静止画インデックス画像22の個数が10個である場合)には、その静止画インデックス画像22の個数に基づき、一の最長録画時間の動画の最大抽出枚数を、例えば10フレーム、あるいは20フレームといった枚数に設定する。
そして、その動画像よりも録画時間の短い動画ファイルがあれば、その最長録画時間に対する、各動画像の録画時間の割合を、先に算出した最大抽出枚数に乗算することにより、各動画像ファイルについて、フレーム画像抽出数を決定する。このようにすれば、静止画インデックス画像22の個数に基づくフレーム画像抽出数を決定することができる。
なお、静止画インデックス22の個数に対する動画像の最大抽出枚数については、予め、テーブルに記憶させておいてもよいし、静止画インデックス22の個数と同じ数を最大抽出枚数としてもよい。また、静止画インデックス画像22の個数を利用した特定の数式により、導き出すものでもよい。
さらに、静止画インデックス画像22の個数に基づいて、フレーム画像抽出数を決定する変形例としては、次のような例も考えられる。例えば、上記数式4や、上記数式Bの「基準抽出枚数」に、静止画インデックス画像22の個数を代入することにより、フレーム画像抽出数を算出する。このようにしても、静止画インデックス画像22の個数に基づく(すなわち、静止画インデックス画像22の個数と一定の相関関係を有する)、フレーム画像抽出数を決定することができる。
本変形例のように、静止画インデックス画像22の個数に基づいて、フレーム画像抽出数を決定することとすれば、ユーザにとって、閲覧性の良い画像一覧20を提供することができる。例えば、静止画像ファイル及び動画像ファイルが夫々1ファイルずつ記録媒体に格納されている場合、動画ファイルから抽出したフレームが100枚もあると、100個の動画インデックス画像21の中で、1個の静止画インデックス画像22は紛れてしまうことがある。そのような場合、画像一覧20を印刷しても、ユーザは静止画インデックス画像21がどこに印刷され、どのような静止画かを確認するのが非常に煩わしい。本変形例によれば、例えば、静止画の枚数とフレームの「基準抽出枚数」を同じ値に設定しておけば、静止画像の枚数とフレーム画像の枚数のバランスを保つことができ、そのような煩わしさが低減される。
また、上述した実施形態では、動画像ファイルおよび静止画像ファイルは、共に撮影により生成された画像ファイルであるものとして説明したが、動画像ファイルおよび静止画像ファイルは、撮影以外の方法で生成されるものであっても、本発明を適用可能である。その場合は、撮影日時に代えて、ファイルの作成日時を表すファイルの生成日時情報や、ファイルの更新日時情報など、他の条件を元に、インデックス画像21,22の配置順序を決定するように構成されても良い。
また、上述した実施形態では、メディアカード内に、静止画像ファイルと動画像ファイルとが混在している場合について説明したが、メディアカード内に動画像ファイルのみが格納されている場合にも本発明は適用可能である。
また、上述した実施形態では、着脱可能なメディアカード内に記憶されている画像情報を処理対象としていたが、MFP1の内部メモリに格納された画像情報を処理対象とする場合にも、本発明は適用可能である。
また、上記実施形態以外の条件に基づいて、フレーム画像抽出数を決定するように構成しても良い。例えば、動画像情報に含まれる音声情報を解析する解析手段と、その解析手段による解析に基づいて、音量が閾値以上となった回数または時間を検出する音声解析手段とを備え、その音声解析手段により検出される回数または時間が大となるほど、その動画像から切り出すフレーム画像の枚数が大となるように、前記動画像情報の各々についてフレーム画像の枚数を決定するようにしても良い。また、大音量の音声が録音されているシーンに対応した位置をフレーム抽出位置として決定しても良い。
また、特定周波数の音声のみについて、その音声が検出された回数または時間を検出するものであっても良い。
さらに、上記実施形態では、撮影日時に基づいて配置順序をソートしていたが、例えば、ダイナミックレンジや、平均輝度、画像に顔が含まれるか否か、など、他の条件で、配置順序をソートするものであっても良い。