JP4756437B2 - 電動機 - Google Patents
電動機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4756437B2 JP4756437B2 JP2001267567A JP2001267567A JP4756437B2 JP 4756437 B2 JP4756437 B2 JP 4756437B2 JP 2001267567 A JP2001267567 A JP 2001267567A JP 2001267567 A JP2001267567 A JP 2001267567A JP 4756437 B2 JP4756437 B2 JP 4756437B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bearing
- bearing housing
- stator
- recess
- rotating shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば工作機械の主軸駆動などに使用される玉軸受を使用した電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば工作機械の主軸駆動などに使用される玉軸受を使用した電動機は、図3のようになっている。図3は工作機械の主軸駆動などに使用される電動機であって、(a)は従来技術と本発明に共通な電動機の側断面図、(b)は第1の従来技術を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図である。
1は回転軸、2は軸受、3、10は軸受ハウジング、4は予圧ばね、8は回転子,9は固定子、11は固定子巻線、12は強制冷却用ファン、13はモータハウジング、14は冷却孔である。
電動機は、固定子巻線11を巻装した積層鉄心からなる固定子9と、固定子9と磁気的空隙を介して設けられ、積層鉄心からなる回転子8と、回転子8を外周に固着した回転軸1と、回転軸1の先端をおよび後端をそれぞれ突出させて固定子9の両端部に取り付けられた負荷側の軸受ハウジング10および反負荷側の軸受ハウジング3と、軸受ハウジング3の外周に空間を介して設けられ、かつ、固定子9の後端部を密閉するモータハウジング13とで構成されている。
また、電動機には、固定子9の軸方向に沿って穿設した冷却孔14と、回転軸1の後端に配設した強制冷却用ファン12を設け、電動機全体を冷却する方法が取られている。
さらに、回転軸1は、軸受ハウジング3、10にそれぞれ内嵌された軸受2によって、回転自在に支持されている。回転軸1が仮に回転軸先端に取り付けた負荷(不図示)などで生じる軸方向の反力あるいは回転軸自体の温度上昇で生じる熱応力による軸方向変位を吸収できるよう、反負荷側の軸受2については、軸受2と軸受ハウシング3との間に軸方向に予圧ばね4を挟持させ、負荷側、反負荷側の両軸受2に一定の予圧を与える構造としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来技術では、以下のような問題があった。なお、図4は第1の従来技術の不具合状態を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図、図5は第2の従来技術を示す軸受ハウジング部と軸受の拡大図である。
上記の電動機において、例えば図4のように、摺動側となる軸受ハウシング3の内径面の加工精度が悪く、しかも当該内径面に傾斜θがついた状態、あるいは軸受2の外輪と軸受ハウシング3とのすきまが小さい場合は、軸受2が円滑に摺動しないため回転軸1の軸方向変位を吸収できず、過大な荷重が軸受2に加わり、軸受2の焼損等の不具合を引き起こすことがある。前記不具合は電動機が高速回転になるほど顕著に現れる傾向がある。前記不具合を防止するため、軸受ハウシング3の傾斜を小さくするとか、軸受ハウシング3と軸受2の外輪とのすきまを適正に調整するなどの対策を講じているが、高速回転になるほど数μm単位の加工精度が必要になる。そこで、軸受ハウシング3の内径面の軸受2との摺動面全面を研摩加工したり、第5図のように軸受2を軸受ハウシング3に対して傾き難くするために軸受2の外輪に内外周を全面研摩加工した幅の広いカラ−5を固着させ、カラ−5と軸受ハウシング2間で摺動させるなどの対策を講じていた。しかし、これらの方法では機械加工工数の増加や、組立工数および部品点数が増加し、製造コストが増大するという課題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、電動機の軸受と軸受ハウシング間の円滑な摺動を維持し、軸受の不具合を防止すると共に、機械加工工数、組み立て工数および部品点数の削減により、製造コストを低減させる電動機を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の本発明は、固定子巻線を巻装した積層鉄心からなる固定子と、前記固定子と磁気的空隙を介して設けられ、積層鉄心からなる回転子と、前記回転子を外周に固着した回転軸と、前記回転軸の先端および後端を突出させて前記固定子の両端部に取り付けられた軸受ハウジングと、前記回転軸を回転可能に支持するように前記軸受ハウジングの内径面にそれぞれ内嵌された軸受と、前記内径面に形成された凹部と、前記凹部の両側に形成され前記軸受を支持する支持部と、前記凹部の両端にそれぞれ装着されたOリングと、前記Oリング間に封入された固体潤滑剤と、前記軸受ハウジングに設けられ前記軸受に予圧を与え前記回転軸の軸方向変位を吸収する予圧ばねと、を備えたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施例を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図である。なお、本発明の構成要素が従来技術と同じものについて同一符号を付してその説明を省略するとともに、異なる点についてのみ説明する。
図において、3aは支持部、3bは凹部である。
本発明が従来技術と異なる点は、以下のとおりである。
軸受ハウシング3は、当該ハウジングの内径面、つまり軸受2の外輪との対向面(摺動面)の中央近傍に1個設けた凹部3bと、凹部3bの両側に回転軸1を支持するように設けた支持部3aとを備えている。
このように本発明の第1の実施例は、軸受ハウシング3の内径面である軸受2との中央部に凹部3bを設け、凹部3bの軸方向両側の支持部3aで軸受2を支持する構成にしたため、精度が必要な機械加工範囲は、支持部3aのみとなり、摺動面の機械加工面積が小さくなり、加工が容易になると共に高い加工精度を得ることができる。その結果、軸受2の外輪が軸方向に動こうとする力が働いても、軸受ハウジング3の内径面に対して、軸受2が円滑に摺動し回転軸1の軸方向変位を予圧ばね4により吸収することができ、過大な荷重が軸受2に加わって軸受2の焼損等の不具合を引き起こすことはない。
また、第2の従来技術と比較しても、軸受傾き防止のための追加部品が不要であり、組み立て工数、機械加工工数、および部品点数を削減することがきる。
【0006】
図2は本発明の第2の実施例を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図である。
第2の実施例が第1の実施例が異なる点は、凹部3bの両端にOリング6を装着し、Oリング6間に固体潤滑剤7を封入した点である。
軸受ハウジング3の凹部3bの内部に固体潤滑剤7を封入する構成にしたため、軸受2の外輪と軸受ハウジング3との摺動をさらに円滑にかつ長期にわたり維持することが可能であり、その効果は極めて大きいものである。
【0007】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば以下の効果がある。
(1)第1の実施例は、軸受ハウシングの内径面である軸受との中央部に凹部を設け、凹部の軸方向両側の支持部で軸受を支持する構成にしたので、精度が必要な機械加工範囲は、支持部のみとなり、摺動面の機械加工面積が小さくなり、加工が容易になると共に高い加工精度を得ることができる。その結果、軸受の外輪が軸方向に動こうとする力が働いても、軸受ハウジングの内径面に対して、軸受が円滑に摺動し回転軸の軸方向変位を予圧ばねにより吸収することができ、過大な荷重が軸受に加わって軸受の焼損等の不具合を引き起こすことはない。
(2)第2の実施例は、軸受ハウジングの凹部3bの内部に固体潤滑剤7を封入する構成にしたので、軸受の外輪と軸受ハウジングとの摺動をさらに円滑にかつ長期にわたり維持することが可能であり、その効果を極めて大きいものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図である。
【図3】工作機械の主軸駆動などに使用される電動機であって、(a)は従来技術と本発明に共通な電動機の側断面図、(b)は第1の従来技術を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図である。
【図4】第1の従来技術の不具合状態を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図である。
【図5】第2の従来技術を示す軸受ハウジング部と軸受部を拡大した側断面図である。
【符号の説明】
1 回転軸
2 軸受
3、10 軸受ハウジング
3a 支持部
3b 凹部
4 予圧ばね
5 カラー
6 Oリング
7 固体潤滑剤
8 回転子
9 固定子
11 固定子巻線
12 強制冷却用ファン
13 モータハウジング
14 冷却孔
Claims (1)
- 固定子巻線を巻装した積層鉄心からなる固定子と、前記固定子と磁気的空隙を介して設けられ、積層鉄心からなる回転子と、前記回転子を外周に固着した回転軸と、前記回転軸の先端および後端を突出させて前記固定子の両端部に取り付けられた軸受ハウジングと、前記回転軸を回転可能に支持するように前記軸受ハウジングの内径面にそれぞれ内嵌された軸受と、前記内径面に形成された凹部と、前記凹部の両側に形成され前記軸受を支持する支持部と、前記凹部の両端にそれぞれ装着されたOリングと、前記Oリング間に封入された固体潤滑剤と、前記軸受ハウジングに設けられ前記軸受に予圧を与え前記回転軸の軸方向変位を吸収する予圧ばねと、を備えたことを特徴とする電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001267567A JP4756437B2 (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001267567A JP4756437B2 (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 電動機 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003074573A JP2003074573A (ja) | 2003-03-12 |
JP2003074573A5 JP2003074573A5 (ja) | 2008-10-09 |
JP4756437B2 true JP4756437B2 (ja) | 2011-08-24 |
Family
ID=19093680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001267567A Expired - Fee Related JP4756437B2 (ja) | 2001-09-04 | 2001-09-04 | 電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4756437B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10312614A1 (de) | 2003-03-21 | 2004-10-14 | Robert Bosch Gmbh | Elektrische Maschine mit in den Stator integrierter Rotorlagerung |
JP5222877B2 (ja) * | 2010-03-24 | 2013-06-26 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 軸部材保持機構、感光体ドラムユニット及び画像形成装置 |
JP6467324B2 (ja) * | 2015-09-29 | 2019-02-13 | 株式会社神戸製鋼所 | スクリュ圧縮機 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02134318U (ja) * | 1989-04-13 | 1990-11-07 | ||
JPH1096427A (ja) * | 1996-07-30 | 1998-04-14 | Nippon Seiko Kk | ころ軸受装置 |
JP2000002257A (ja) * | 1998-06-17 | 2000-01-07 | Nippon Seiko Kk | 転がり軸受 |
JP2000120669A (ja) * | 1998-10-07 | 2000-04-25 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
JP2001208159A (ja) * | 2000-01-28 | 2001-08-03 | Toshiba Mach Co Ltd | 直動装置およびその駆動制御方法 |
-
2001
- 2001-09-04 JP JP2001267567A patent/JP4756437B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02134318U (ja) * | 1989-04-13 | 1990-11-07 | ||
JPH1096427A (ja) * | 1996-07-30 | 1998-04-14 | Nippon Seiko Kk | ころ軸受装置 |
JP2000002257A (ja) * | 1998-06-17 | 2000-01-07 | Nippon Seiko Kk | 転がり軸受 |
JP2000120669A (ja) * | 1998-10-07 | 2000-04-25 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
JP2001208159A (ja) * | 2000-01-28 | 2001-08-03 | Toshiba Mach Co Ltd | 直動装置およびその駆動制御方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003074573A (ja) | 2003-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5160866A (en) | Spindle motor | |
JPH1175340A (ja) | モータ | |
JP2004040926A5 (ja) | ||
EP1134423B1 (en) | A blower | |
JP2006506939A (ja) | 固定子内に組み込まれた回転子支承部を備えた電気機械 | |
JP2004092910A (ja) | 流体軸受システム | |
EP1069669B1 (en) | Bearing structure for flat motor | |
JP4756437B2 (ja) | 電動機 | |
JP2599707B2 (ja) | 磁気デイスク装置 | |
US20230327511A1 (en) | Cooling structure of in-wheel motor | |
TW201338362A (zh) | 旋轉電機 | |
JP2003239955A (ja) | 回転体の軸受支持構造 | |
JP2006170431A (ja) | 流体動圧軸受装置およびこの動圧軸受装置を搭載したスピンドルモータ並びに記録ディスク駆動装置 | |
JP2623873B2 (ja) | ポリゴンスキヤナモータ及びその製造方法 | |
US5820273A (en) | Hard disc drive with a compound bearing assembly | |
JPH10225802A (ja) | 工作機械の主軸装置 | |
JP2009273222A (ja) | 電動モータ | |
JP2844379B2 (ja) | スピンドルモータ | |
JP3593374B2 (ja) | モータ | |
JP2523108Y2 (ja) | スピンドルモ−タ | |
JPH05115163A (ja) | 外側回転子形回転電機 | |
JPH02211036A (ja) | ディスクの回転支持装置 | |
JPS61112544A (ja) | デイスク駆動モ−タ | |
JPH0630541A (ja) | スピンドルモータ | |
JPH05225688A (ja) | 磁気ディスク装置のスピンドルモータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080825 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080825 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110217 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110223 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110315 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110509 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110522 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140610 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |