JP4754904B2 - アルミ接合製品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも二つのアルミニウム部材を摩擦攪拌接合によって接合してなるアルミ接合製品及びその製造方法に関する。
アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミ製品は、ステンレス等の金属に比べて軽量化が図れるため、自動車のフレーム、足回り部品であるサブフレーム等に用いられる。このようなアルミ製品としては、複数のアルミニウム部材を接合してなるアルミ接合製品が用いられている。
アルミ接合製品は、従来、押出材、板成形材、及びハイドロフォーム等のアルミニウム部材をアーク溶接等によって接合して作製されていた。しかし、アーク溶接は入熱が大きく、熱歪みが起こりやすいため、製品の寸法精度を確保することが困難になるという問題があった。また、例えば6000系アルミニウム合金からなるアルミニウム部材を接合する場合には、溶接入熱によって接合部付近が軟化し、接合部の強度が低下してしまうおそれがあった。この接合部の強度低下を回避するために、接合部付近の厚みを大きくしておく必要があった。したがって、アーク溶接によってアルミ接合製品を作製する場合には、薄肉軽量化に限界があった。
そこで、アルミニウム部材を摩擦攪拌接合によって接合させることによりアルミ接合製品を作製する技術が開発されている(特許文献1〜2参照)。摩擦攪拌接合においては、2つのアルミニウム部材を当接させ、その当接部に回転工具のプローブを挿入し当接部に沿って移動させることにより2つのアルミニウム部材間に塑性流動を生じさせて接合を行うことができる。このような摩擦攪拌接合を利用することにより、アーク溶接等のように接合部の厚みを過度に大きくする必要がなくなるため、アルミニウム接合製品の薄肉軽量化及びコスト削減が図れる。
また、自動車のサブフレーム等のように、複雑な形状のアルミ接合製品を製造する場合においても、摩擦攪拌接合を適用することができる。例えば鋳物や板材等の複数のアルミニウム部材を摩擦攪拌接合によって接合してアルミ接合製品を作製することができる(特許文献3参照)。
しかしながら、サブフレーム等のように複雑な形状のアルミ接合製品を摩擦攪拌接合によって作製すると、接合部の強度にばらつきが生じるおそれがあった。
即ち、サブフレーム等の作製においては、厚みが大きく変動するアルミニウム部材を接合する必要があるため、上述のごとくアルミニウム部材の当接部に回転工具のプローブを挿入し移動させて摩擦攪拌接合を行うと、アルミニウム部材の厚みの大きい部分等において、部分的に接合が不充分になるおそれがあった。その結果、得られるアルミ接合製品は、使用中に接合部が破損するという問題が生じるおそれがあった。
特開2003−236682号公報 特開2002−11583号公報 特開2004−42713号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、接合部の強度に優れたアルミ接合製品及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、パイプ状又は棒状を呈する第1継手部を有すると共に、該第1継手部の先端面にその外径よりも小さい径のボス部を突出させてなる第1アルミニウム部材と、上記ボス部に外挿させると共に上記第1継手部の上記先端面に当接する当接面を有するパイプ状の第2継手部を有し、該第2継手部の肉厚が周方向において変動している第2アルミニウム部材とを、上記第1継手部の上記先端面と上記第2継手部の上記当接面とのリング状の境界面を摩擦攪拌接合することによって接合してなるアルミ接合製品であって、
上記摩擦攪拌接合による塑性流動によって形成された上記第1アルミニウム部材と上記第2アルミニウム部材とが入り交じった攪拌部が、上記第1継手部と上記第2継手部との接合部の全周に渡って、上記第1継手部の上記ボス部の外周面と上記第2継手部の内周面との重合面を越える深さまで達しており、
上記第1継手部と上記第2継手部との上記接合部は、その断面形状が、円弧状輪郭の一部を部分的に表面外方に突出させたティアドロップ形状を有していることを特徴とするアルミ接合製品にある(請求項1)。
上記第1の発明のアルミ接合製品において最も注目すべき点は、上記攪拌部が、上記第1継手部と上記第2継手部との接合部の全周に渡って上記重合面を越える深さまで達していることにある。
即ち、従来においては、一般に、摩擦攪拌接合によって形成される上記攪拌部は、表面から均一な深さで形成されていた。そのため、上記第2アルミニウム部材のように、継手部の肉厚が変動するアルミニウム部材を用いて接合を行った場合には、攪拌部が部分的に上記重合面に到達できず、その部分の強度が弱くなるおそれがあった。
本発明においては、上記のごとく、上記接合部の全周にわたって上記攪拌部が上記重合面を越える深さまで形成されている。そのため、上記第2継手部の肉厚が周方向において変動していても、上記第1継手部と上記第2継手部とは、接合部の全周に渡って優れた強度で接合され、破損等が生じ難くなる。したがって、上記アルミ接合製品は、優れた接合強度が要求されるサブフレーム等の自動車用部品等に好適に用いることができる。
このように、本発明によれば、接合部の強度に優れたアルミ接合製品を提供することができる。
第2の発明は、パイプ状又は棒状を呈する第1継手部を有すると共に、該第1継手部の先端面にその外径よりも小さい径のボス部を突出させてなる第1アルミニウム部材と、上記ボス部に外挿させると共に上記第1継手部の上記先端面に当接する当接面を有するパイプ状の第2継手部を有し、該第2継手部の肉厚が周方向において変動している第2アルミニウム部材とを接合させてアルミ接合製品を製造する方法であって、
上記第1継手部の上記ボス部に上記第2継手部の端部を外挿させ、上記第1継手部の上記先端面と上記第2継手部の上記当接面とを当接させて当接部を形成する外挿工程と、
先端に伸縮可能なピン状プローブを備えた回転工具を回転させつつ上記当接部に挿入し、該当接部に沿って相対的に周方向に移動させることにより、上記当接部を摩擦攪拌接合によって接合する接合工程とを有し、
上記接合工程においては、上記摩擦攪拌接合時に上記ピン状プローブの周辺に生じる塑性流動によって上記第1アルミニウム部材と第2アルミニウム部材とが入り交じった攪拌部の先端位置が、上記当接部の全周に渡って上記第1継手部の上記ボス部の外周面と上記第2継手部の内周面との重合面を越えるように、上記当接部に挿入された上記ピン状プローブの伸縮を制御して接合を行うことを特徴とするアルミ接合製品の製造方法にある(請求項)。
上記第2の発明においては、上記外挿工程と上記接合工程とを行うことにより、上記第1継手部を有する上記第1アルミニウム部材と上記第2継手部を有する上記第2アルミニウム部材とを接合させてアルミ接合製品を作製する。
上記外挿工程においては、上記第1継手部の上記ボス部に上記第2継手部の端部を外挿させ、上記第1継手部の上記先端面と上記第2継手部の上記当接面とを当接させて当接部を形成する。また、上記接合工程においては、先端に伸縮可能なピン状プローブを備えた回転工具を回転させつつ上記当接部に挿入し、該当接部に沿って相対的に周方向に移動させて、上記当接部を摩擦攪拌接合によって接合する。このとき、上記ピン状プローブの周辺に生じる塑性流動によって上記第1アルミニウム部材と第2アルミニウム部材とが入り交じった攪拌部の先端位置が、上記当接部の全周に渡って上記重合面を越えるように、上記当接部に挿入された上記ピン状プローブの伸縮を制御する。
その結果、上記攪拌部が上記接合部の全周に渡って上記重合面を越える深さまで形成された上記アルミ接合製品を製造することができる。該アルミ接合製品は、上記第1継手部と上記第2継手部とが、上記接合部の全周に渡って優れた強度で接合されている。そのため、上記アルミ接合製品は、サブフレーム等の自動車用部品に用いても、破損等が生じ難い。
次に、本発明の実施の好ましい形態について説明する。
上記アルミ接合製品は、上記第1アルミニウム部材の上記第1継手部と上記第2アルミニウム部材の上記第2継手部とを摩擦攪拌接合(Friction Stir Welding;FSW)によって接合してなる。
摩擦攪拌接合は、先端に突起(上記ピン状プローブ)の付いた硬質の工具を高速で回転させて母材(上記第1アルミニウム部材及び上記第2アルミニウム部材)を掻き回すことにより、溶融させることなく母材を接合する技術である。
上記第1アルミニウム部材2と上記第2アルミニウム部材3とを摩擦攪拌接合によって接合させると、その接合部5に第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とが入り交じった上記攪拌部4が形成される(図3参照)。上記アルミ接合製品1においては、攪拌部4が、上記第1継手部21と上記第2継手部31との接合部5の全周に渡って、第1継手部21の上記ボス部215の外周面217と第2継手部31の内周面317との重合面51を越える深さまで達している。
また、上記第1アルミニウム部材及び上記第2アルミニウム部材としては、純アルミニウムからなるものの他に、アルミ合金からなるものを用いることができる。アルミ合金からなるアルミニウム部材としては、具体的には例えば、Al−Cu−Mg系(2000系)、Al−Mg系(5000系)、Al−Mg−Si系(6000系)、Al−Zn−Mg系(7000系)等からなるものを用いることができる。
上記アルミ接合製品は、上記外挿工程と上記接合工程とを行うことにより作製することができる。即ち、上記外挿工程においては、上記第1継手部の上記ボス部に上記第2継手部の端部を外挿させ、上記第1継手部の上記先端面と上記第2継手部の上記当接面とを当接させて当接部を形成する。また、上記接合工程においては、回転工具を回転させつつ上記当接部に挿入し、該当接部に沿って相対的に周方向に移動させる。これにより、上記当接部を摩擦攪拌接合によって接合する。
上記回転工具としては、先端に伸縮可能なピン状プローブを備えた工具を用いる。具体的には、例えば軸周りに回転可能なロッド状本体の先端部(ショルダー部)に、伸縮可能なピン状プローブが同心的に形成された回転工具がある。該回転工具において、上記ピン状プローブは、その一方の端部側が部分的に上記先端部内に収納されており、上記ピン状プローブを上記先端部に対して相対的に進退させることにより、上記先端部から露出した他端側を伸縮させることができる。
次に、上記第2アルミニウム部材としては、上記第2継手部の肉厚が周方向において変動しているものを用いる。
上記第2継手部の肉厚の変動幅は2〜6倍であることが好ましい(請求項2、請求項)。
上記第2継手部の肉厚の変動幅が2倍未満の場合には、上記重合面を越える深さまで上記攪拌部を形成することによって接合部の強度を向上できるという上述の作用効果の発現が小さくなるおそれがある。一方、変動幅が6倍を超える場合には、上記攪拌部が上記重合面を越える上記アルミ接合製品を作製することが困難になるおそれがある。即ち、例えば上記接合工程における上記ピン状プローブの伸縮幅が大きくなり、上記回転工具のピン状プローブの先端位置を制御することが困難になるおそれがある。また、特別な回転工具が必要となるおそれがある。
上記第1の発明において、上記アルミ接合製品は、対面して配置された2つの上記第1アルミニウム部材と、該第1アルミニウム部材の両端近傍をつなぐように配置された2つの上記第2アルミニウム部材とを有する自動車用のサブフレームであることが好ましい(請求項3)。
また、上記第2の発明において、上記アルミ接合製品は、自動車用のサブフレームであり、上記外挿工程においては、略平行に配置される2つの上記第2アルミニウム部材を挟むように、2つの上記第1アルミニウム部材を配置し、上記当接部を形成させることが好ましい(請求項)。
これらの場合には、上記アルミ接合製品の優れた強度を最大限に生かすことができる。
即ち、一般に自動車用のサブフレームは、複雑な構造を有し、肉厚が変化するアルミニウム部材を複数接合して作製されている。そのため、FSWによって接合を行うと、接合部における肉厚差のため、充分に接合されていない部分が発生しやすくなる。その結果、接合部の強度が部分的に低くなり、自動車のサブフレームに用いることができなくなるおそれがある。上記のごとく、本発明のアルミ接合製品は、接合部の全周に渡って優れた強度で接合されているため、自動車のサブフレームに好適な優れた接合強度を示すことができる。
次に、本発明において、上記第1アルミニウム部材は鋳物よりなり、上記第2アルミニウム部材は押出材又はハイドロフォーミング材よりなることが好ましい(請求項4、請求項)。
全体が鋳物からなる場合には、開構造にならざるを得なくなる。さらに、補強のため、あるいは金型抜きのために、厚肉にならざるを得なくなる。これに対し、上記のごとく、鋳物からなる第1アルミニウム部材と、押出材又はハイドロフォーミング材からなる第2アルミニウム部材とを組み合わせることにより、強度が必要な部位を閉構造とすることが可能になり、さらに肉厚についても制限が少ないため軽量化が可能である。
上記第2アルミニウム部材としては、具体的には、例えば押出偏肉パイプや、等肉厚の押出パイプのハイドロフォーミング材等を用いることができる。
上記第1の発明において、上記第1継手部と上記第2継手部との上記接合部は、その断面形状が、円弧状輪郭の一部を部分的に表面外方に突出させたティアドロップ形状を有していることが好ましい
また、上記第2の発明において、上記第1アルミニウム部材及び上記第2アルミニウム部材としては、上記当接部における断面形状が円弧状輪郭の一部を部分的に表面外方に突出させたティアドロップ形状を有するものを用い、上記接合工程においては、上記当接部における上記ティアドロップ形状の突出部の先端近傍を接合開始点として、該接合開始点に上記ピン状プローブを挿入し、上記突出部とは反対側に向けて上記当接部に沿って摩擦攪拌接合を行うことが好ましい(請求項)。
この場合には、自動車のサブフレーム等のように複雑な形状の上記アルミ接合製品をFSWによって容易に作製することができる。
即ち、接合部(当接部)における断面が円形状又は楕円形状の場合には、摩擦攪拌接合において、回転工具を挿入した接合開始点から接合を開始し、接合部に沿って側面を周回させて接合開始点に達したところ又は接合開始点を越えたところで接合を完了させる必要がある(図8及び図9参照)。この場合には、接合部(当接部)にそって回転工具を1回転以上周回させる必要がある。しかし、複雑な形状を有するアルミニウム部材を接合させる場合には、回転工具の周回時に、回転工具がアルミニウム部材に衝突してしまう場合がある。特に、上述のごとく、上記アルミ接合製品として、対面して配置された2つの上記第1アルミニウム部材と、該第1アルミニウム部材の両端近傍をつなぐように配置された2つの上記第2アルミニウム部材とを有する自動車用のサブフレームを作製する場合には、このような問題が生じやすい。
一方、上記のごとく、ティアドロップ形状の場合には、当接部の周囲を完全に周回させることなく、接合を終了させることができる。即ち、ティアドロップ形状における突出部は、先端角αを有している。そのため、接合開始点から当接部にそって回転工具を周回させる際に、完全に周回させる場合に比べて先端角αだけ周回を省略することができる(図15〜図18参照)。それ故、接合時に、例えば突出部側に配置された他のアルミニウム部材等に回転工具が衝突することを回避することができる。
参考例
次に、本発明の参考例について、図1〜図9を用いて説明する。
図1〜図5に示すごとく、本例のアルミ接合製品1は、第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とを接合してなる。第1アルミニウム部材2は、パイプ状又は棒状を呈する第1継手部21を有すると共に、その先端面211にその外径よりも小さい径のボス部215を突出させてなる。また、第2アルミニウム部材3は、第1継手部21のボス部215に外挿させると共に第1継手部21の先端面211に当接する当接面311を有するパイプ状の第2継手部31を有する。また、図2及び図4に示すごとく、第2アルミニウム部材3においては、第2継手部21の肉厚が周方向において変動している。
アルミ接合製品1は、図4〜図9に示すごとく、第1継手部21の先端面211と第2継手部31の当接面311とのリング状の境界面52を摩擦攪拌接合することによって接合してなる。図3に示すごとく、摩擦攪拌接合による塑性流動によって形成された第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とが入り交じった攪拌部4は、第1継手部21と第2継手部31との接合部5の全周に渡って、第1継手部21のボス部215の外周面217と第2継手部31の内周面317との重合面51を越える深さまで達している。
本例のアルミ接合製品について、詳細に説明する。
図1及び図2に示すごとく、本例のアルミ接合製品1は、自動車用のサブフレームである。アルミ接合製品1は、対面して配置された2つの第1アルミニウム部材2と、これらの両端近傍をつなぐように配置された2つのパイプ状の第2アルミニウム部材3とを有する。
第1アルミニウム部材2は、6000系アルミニウム合金の鋳物からなる。また、第2アルミニウム部材3は、6000系のアルミニウム合金を一定の肉厚で押出形成してなるパイプをハイドロフォーミング加工してなる。
図2に示すごとく、第2アルミニウム部材3の第2継手部31においては、周方向において肉厚が変動しており、肉厚の大きな部分と肉厚の小さな部分とを有している。本例のアルミ接合製品1においては、第2継手部のの肉厚の変動幅はおよそ3倍程度である。
アルミ接合製品1において、第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とは、摩擦攪拌接合によって接合されている。
図3〜図5に示すごとく、接合部5においては、第1アルミニウム部材2の第1継手部21の先端面211から突出するボス部215がパイプ状の第2継手部31内に挿入されている。また、接合部5においては、第1継手部21の先端面211と第2継手部31の当接面311との境界面52に沿って、周方向に攪拌部4が形成されている。攪拌部4は、摩擦攪拌接合の塑性流動によって第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とが入り交じった部分である。図3に示すごとく、接合部5において、攪拌部4は、第1継手部21におけるボス部215の外周面217と第2継手部31の外周面317との重合面51を越える深さまで形成されている。
次に、本例のアルミ接合製品1の製造方法について説明する。
本例においては、外挿工程と接合工程とを行うことにより、図1〜図3に示すごとく、アルミ接合製品1を製造する。
外挿工程においては、図4〜図6に示すごとく、第1継手部21のボス部215に第2継手部31の端部を外挿させ、第1継手部21の先端面211と第2継手部31の当接面311とを当接させて当接部(境界面)52を形成する。
接合工程においては、図6〜図9に示すごとく、先端に伸縮可能なピン状プローブ61を備えた回転工具6を回転させつつ当接部52に挿入し、当接部52に沿って相対的に周方向に移動させることにより、摩擦攪拌接合によって接合する。このとき、当接部52に挿入されたピン状プローブ61の伸縮を制御する。これにより、摩擦攪拌接合時にピン状プローブ61の周辺に生じる塑性流動によって第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とが入り交じった攪拌部4の先端位置45が、重合面51を越えるように制御して接合を行う。
以下、本例の製造方法につき、図1〜図9を用いて詳細に説明する。
まず、第1アルミニウム部材2として、6000系アルミニウム合金からなる鋳物を準備した。第1アルミニウム部材は、図1〜図3に示すごとく略コの字状であり、両端部付近に2つの第1継手部21が形成されている。図4及び図5に示すごとく、第1継手部21は棒状で、先端面211には、その外径よりも径の小さいボス部215が突出している。
また、第2アルミニウム部材3としては、6000系アルミニウム合金を一定の肉厚で押出して成形したパイプを、ハイドロフォーミング加工したものを準備した。このようにして得られる第2アルミニウム部材3は、図2及び図4に示すごとく、肉厚が周方向において変動するものである。
次に、図4〜図6に示すごとく、第1継手部21のボス部215に、第2継手部31の端部を外挿させ、第1継手部21の先端面211と第2継手部31の当接面311とを当接させて当接部52を形成した。
次いで、図6〜図9に示すごとく、先端部62から突出すると共に伸縮可能なピン状プローブ61を備えた回転工具6を準備した。この回転工具6を回転させつつ当接部52にピン状プローブ61を挿入した。回転工具6は、高速回転しているため、当接部52において、回転工具6のピン状プローブ61及び先端部たるショルダー部62と第1アルミニウム部材2及び第2アルミニウム部材3との間に摩擦熱が発生し、その摩擦熱により当接部52の周辺部位を塑性流動可能な状態にし、第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とが入り交じった攪拌部4を形成することができる。そして、ピン状プローブ61を当接部52に沿って相対的に周方向に移動させた。このとき、当接部52に挿入されたピン状プローブ61の伸縮を制御することにより、攪拌部4の先端位置45が、当接部52の全周に渡って第1継手部21のボス部25における外周面217と第2継手部31の内周面317との重合面51を越えるように制御して接合を行った。
接合時においては、回転工具6のショルダー部62は、第1継手部21と第2継手部31との当接部52の外表面に当接する。また、接合時には、ショルダー部62は荷重制御し、回転工具6は母材(第1アルミニウム部材及び第2アルミニウム部材)から3°の前傾角を保ちながら当接部に沿って移動させて接合した。
摩擦攪拌接合による接合は、ピン状プローブ61を挿入して接合を開始した接合開始点から当接部52に沿って周方向にピン状プローブ61を移動させ、周方向に1周移動して再度接合開始点を越えてもピン状プローブ61を当接部52に沿って移動させ続けた。そして、1周した後さらに接合開始点から当接部52の全周距離の10%分を越えたところでピン状プローブ61を抜き始め、全周距離の20%を越えたところで完全にピン状プローブ62を抜き取り、接合を終えた。このようにして、第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とを接合した。なお、ピン状プローブ62を抜き取った接合部5の接合終了点においては、ピン状プローブの穴は残らなかった。
次いで、接合に用いた第2アルミニウム部材3と同形状の第2アルミニウム部材、及び第1アルミニウム部材2と同形状の第1アルミニウム部材を準備し、上記のごとく第1アルミニウム部材2と第2アルミニウム部材3とを接合した略L字状のアルミ接合製品にける第1アルミニウム部材2に対面するようにもう一つの第1アルミニウム部材と配置し、アルミ接合製品における第2アルミニウム部材2に対面するようにもう一つの第2アルミニウム部材を配置した。このようにして2つの第1アルミニウム部材と2つの第2アルミニウム部材とを配置すると、上述の当接部52と同様の当接部が新たに3つ形成される。これらの当接部についても、上述と同様にして、摩擦攪拌接合によって接合を行った。このようにして、図1に示すごとく、対面して配置された2つの上記第1アルミニウム部材2と、その両端近傍をつなぐように配置された2つの第2アルミニウム部材3とを有する最終的なアルミ接合製品1を作製した。
本例の製造方法においては、図6〜図9に示すごとく、先端に伸縮可能なピン状プローブ61を備えた回転工具6を用い、摩擦攪拌接合を行っている。そして、攪拌部4の先端位置45が、当接部52の全周に渡って重合面51を越えるように、当接部52に挿入されたピン状プローブ61の伸縮を制御している。
そのため、本例のように第2継手部31の肉厚が変動していても、第1継手部21と第2継手部31との接合部5の全周に渡って、攪拌部4が重合面51を越える深さまで達したアルミ接合製品1を製造することができる。かかるアルミ接合製品1は、接合部5における強度が優れている。そのため、特に優れた接合強度が要求される自動車のサブフレーム等に好適に用いることができる。
(実施例
本例は、第1継手部及び上記第2継手部との接合部の断面形状が、円弧状輪郭の一部を部分的に表面外方に突出させたティアドロップ形状を有するアルミ接合製品を作製する例である。
図10及び図11に示すごとく、本例のアルミ接合製品7は、参考例と同様に、対面して配置された2つの第1アルミニウム部材71と、その両端近傍をつなぐように配置された2つの第2アルミニウム部材72とを接合してなる自動車用のサブフレームである。本例のアルミ接合製品7においては、接合部8の断面形状が、円弧状輪郭の一部を部分的に表面外方に突出させたティアドロップ形状をなしている点を除いては参考例と同様のものである。
即ち、図12及び図13に示すごとく、第1アルミニウム部材71は、参考例と同様に、棒状の第1継手部711を有すると共に、その先端面712にその外径よりも小さい径のボス部713を突出させてなる。第1継手部711及びボス部713は、外方に突出する突出部73、74を有し、ティアドロップ形状をなしている。
第2アルミニウム部材72は、参考例と同様に、第1継手部711のボス部713に外挿させると共に第1継手部711の先端面712に当接する当接面722を有するパイプ状の第2継手部721を有する。第2継手部721は、ティアドロップ形状の開口部723を有しており、同様にティアドロップ形状の第1継手部711のボス部713に外挿させることができる。
図10に示すごとく、アルミ接合製品1において、2つの第2アルミニウム部材72は、第2継手部721のティアドロップ形状の突出部74が互いに対向するように配置されている。
また、図11及び図12に示すごとく、第1アルミニウム部材71と第2アルミニウム部材72とは、接合部8において、摩擦攪拌接合にって接合されている。摩擦攪拌接合の塑性流動によって形成された第1アルミニウム部材71と第2アルミニウム部材72とが入り交じった攪拌部85は、第1継手部711のボス部713の外周面714と第2継手部721の内周面724との重合面81を越える深さまで達している。
本例のアルミ接合製品の製造にあたっては、図13及び図14に示すごとく、まず、第1アルミニウム部材71として、6000系アルミニウム合金からなる鋳物を準備した。第1アルミニウム部材71は、図10に示すごとく略コの字状であり、両端部付近に2つの第1継手部711が形成されている。図13及び図14に示すごとく、第1継手部711は、棒状であり、円弧状輪郭の一部を側表面外方に突出させた突出部74を有しており、ティアドロップ形状をなしている。また、第1継手部711の先端面712には、その外径よりも径の小さいボス部713が突出しており、ボス部713もティアドロップ形状をなしている。
また、第2アルミニウム部材72としては、6000系アルミニウム合金を一定の肉厚で押出して成形したパイプを、ハイドロフォーミング加工したものを準備した。このようにして得られる第2アルミニウム部材72は、図13に示すごとく、肉厚が周方向において変動するものである。
また、第2アルミニウム部材72は、その両端に第1アルミニウム部材71における第1継手部711のボス部713を外挿する第2継手部721を有し、第2継手部721は、円弧状輪郭の一部を部分的に側表面外方に突出させた突出部75を有するティアドロップ形状をなしている。
次に、図13〜図16に示すごとく、参考例と同様に、第1アルミニウム部材71における第1継手部711のボス部713に、第2アルミニウム部材72の第2継手部721の端部を外挿させ、第1継手部71の先端面712と第2継手部721の当接面722とを当接させて当接部82を形成した。
次いで、図17〜図19に示すごとく、参考例と同様に、先端部62から突出すると共に伸縮可能なピン状プローブ61を備えた回転工具6を準備した。この回転工具6を回転させつつ当接部82に挿入した。このとき、ピン状プローブ61を当接部82におけるティアドロップ形状の突出部76近傍に挿入した。そして、参考例と同様に、ピン状プローブ61を当接部82に沿って相対的に周方向に移動させると共に、当接部82に挿入されたピン状プローブ61の伸縮を制御することにより、攪拌部85の先端位置851が、当接部82の全周に渡って第1継手部711のボス部713における外周面714と第2継手部721の内周面724との重合面81を越えるように制御して接合を行った。
参考例と同様に、接合時においては、回転工具6のショルダー部62は、第1継手部711と第2継手部721との当接部82の外表面に当接する。また、接合時には、ショルダー部62は荷重制御し、回転工具6は、母材(第1アルミニウム部材及び第2アルミニウム部材)から3°の前傾角を保ちながら接合した。
摩擦攪拌接合による接合においては、図17〜図19に示すごとく、当接部82におけるティアドロップ形状の突出部76の先端近傍を接合開始点88とし、この接合開始点88にピン状プローブ61を挿入して接合を開始し、当接部82に沿って突出部76とは反対側に向けて周方向にピン状プローブ61を移動させて摩擦攪拌接合を行った。ピン状プローブ61が接合開始点88からティアドロップ形状の突出部76近傍における接合開始点88と反対側に位置する接合終了点89においてピン状プローブを抜き取り、接合を終了させた。
次いで、参考例と同様に、接合に用いた第2アルミニウム部材721と同形状の第2アルミニウム部材、及び第1アルミニウム部材711と同形状の第1アルミニウム部材を準備し、上記のごとく第1アルミニウム部材711と第2アルミニウム部材721とを接合した略L字状のアルミ接合製品にける第1アルミニウム部材711に対面するようにもう一つの第1アルミニウム部材と配置し、アルミ接合製品における第2アルミニウム部材721に対面するようにもう一つの第2アルミニウム部材を配置した。このようにして2つの第1アルミニウム部材721と2つの第2アルミニウム部材722とを配置すると、上述の当接部82と同様の当接部が新たに3つ形成される。これらの当接部についても、上述と同様にして、摩擦攪拌接合によって接合を行った。このようにして、図10に示すごとく、対面して配置された2つの上記第1アルミニウム部材721と、その両端近傍をつなぐように配置された2つの第2アルミニウム部材722とを有する最終的なアルミ接合製品1を作製した。
本例においては、上記のごとく、ティアドロップ形状の当接部を摩擦攪拌接合してアルミ接合製品を作製した。
そのため、図17〜図19に示すごとく、当接部82の周囲を完全に周回させることなく、接合を終了させることができる。即ち、ティアドロップ形状における突出部は、先端角αを有している。そのため、接合開始点88から当接部82にそって回転工具6を周回させる際に、完全に周回させる場合に比べて先端角αだけ周回を省略することができる。
本例のように、対面して配置される2つの第1アルミニウム部材71と、対面して配置された2つの第2アルミニウム部材72とを、それぞれの両端近傍をつなぐように接合してアルミ接合製品1を作製する場合において、当接部82の断面形状がティアドロップ形状ではなく、円や楕円形状等の場合には、回転工具6を当接部に沿って1回以上周回させて接合を行う必要がある。この場合には、回転工具6を周回させて接合を行う際に、対面に配置された第1アルミニウム部材71又は第2アルミニウム部材72に回転工具6の駆動装置等(図示略)が衝突するおそれがある。これを回避するためには、第1アルミニウム部材、第2アルミニウム部材、又はアルミ接合製品の形状を変更する必要があり、最終的なアルミ接合製品が特定形状のものに限定されてしまうおそれがある。
本例のように、当接部82をティアドロップ形状にすると、上述のごとく角度α分だけ周回を省略させることができるため、対面に配置された第1アルミニウム部材71又は第2アルミニウム部材72に、回転工具6が衝突することなく、接合を行うことができる。
その他の作用効果は参考例と同様である。
参考例にかかる、アルミ接合製品の全体を示す説明図。 参考例にかかる、アルミ接合製品の接合部を示す拡大説明図。 参考例にかかる、アルミ接合製品における接合部の部分断面説明図 参考例にかかる、第1アルミニウム部材と第2アルミニウム部材とを第1継手部と第2継手部とで当接する様子を示す部分拡大説明図。 参考例にかかる、第1アルミニウム部材と第2アルミニウム部材とを第1継手部と第2継手部とで当接する様子を示す部分断面説明図。 参考例にかかる、第1継手部と第2継手部との当接部に回転工具を挿入する様子を示す断面説明図。 参考例にかかる、第1継手部と第2継手部との当接部に回転工具を挿入した状態を示す説明図。 図7のA−A線矢視断面図 参考例にかかる、第2アルミニウム部材側から見た当接面を示し、該当接面に沿って摩擦攪拌接合を行う様子を示す説明図。 実施例にかかる、アルミ接合製品の全体を示す説明図。 実施例にかかる、アルミ接合製品の接合部を示す拡大説明図。 実施例にかかる、アルミ接合製品における接合部の断面説明図 実施例にかかる、第1アルミニウム部材と第2アルミニウム部材とを第1継手部と第2継手部とで当接する様子を示す部分拡大説明図。 実施例にかかる、第1アルミニウム部材と第2アルミニウム部材とを第1継手部と第2継手部とで当接する様子を示す断面説明図。 実施例にかかる、第1継手部と第2継手部との当接部の断面説明図。 図15のB−B線矢視断面図 実施例にかかる、第2アルミニウム部材側から見た当接面を示し、該当接面に回転工具を挿入した状態を示す説明図。 実施例にかかる、第2アルミニウム部材側から見た当接面を示し、該当接面に沿って摩擦攪拌接合を行う様子を示す説明図。 実施例にかかる、第2アルミニウム部材側から見た当接面を示し、摩擦攪拌接合を完了して回転工具を引き抜く様子を示す説明図。
符号の説明
1 アルミ接合製品
2 第1アルミニウム部材
21 第1継手部
211 先端面
215 ボス部
217 外周面
3 第2アルミニウム部材
31 第2継手部
311 当接面
317 内周面
4 攪拌部
5 接合部
51 重合面
52 境界面

Claims (9)

  1. パイプ状又は棒状を呈する第1継手部を有すると共に、該第1継手部の先端面にその外径よりも小さい径のボス部を突出させてなる第1アルミニウム部材と、上記ボス部に外挿させると共に上記第1継手部の上記先端面に当接する当接面を有するパイプ状の第2継手部を有し、該第2継手部の肉厚が周方向において変動している第2アルミニウム部材とを、上記第1継手部の上記先端面と上記第2継手部の上記当接面とのリング状の境界面を摩擦攪拌接合することによって接合してなるアルミ接合製品であって、
    上記摩擦攪拌接合による塑性流動によって形成された上記第1アルミニウム部材と上記第2アルミニウム部材とが入り交じった攪拌部が、上記第1継手部と上記第2継手部との接合部の全周に渡って、上記第1継手部の上記ボス部の外周面と上記第2継手部の内周面との重合面を越える深さまで達しており、
    上記第1継手部と上記第2継手部との上記接合部は、その断面形状が、円弧状輪郭の一部を部分的に表面外方に突出させたティアドロップ形状を有していることを特徴とするアルミ接合製品。
  2. 請求項1において、上記第2継手部の肉厚の変動幅は2〜6倍であることを特徴とするアルミ接合製品。
  3. 請求項1又は2において、上記アルミ接合製品は、対面して配置された2つの上記第1アルミニウム部材と、該第1アルミニウム部材の両端近傍をつなぐように配置された2つの上記第2アルミニウム部材とを有する自動車用のサブフレームであることを特徴とするアルミ接合製品。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記第1アルミニウム部材は鋳物よりなり、上記第2アルミニウム部材は押出材又はハイドロフォーミング材よりなることを特徴とするアルミ接合製品。
  5. パイプ状又は棒状を呈する第1継手部を有すると共に、該第1継手部の先端面にその外径よりも小さい径のボス部を突出させてなる第1アルミニウム部材と、上記ボス部に外挿させると共に上記第1継手部の上記先端面に当接する当接面を有するパイプ状の第2継手部を有し、該第2継手部の肉厚が周方向において変動している第2アルミニウム部材とを接合させてアルミ接合製品を製造する方法であって、
    上記第1継手部の上記ボス部に上記第2継手部の端部を外挿させ、上記第1継手部の上記先端面と上記第2継手部の上記当接面とを当接させて当接部を形成する外挿工程と、
    先端に伸縮可能なピン状プローブを備えた回転工具を回転させつつ上記当接部に挿入し、該当接部に沿って相対的に周方向に移動させることにより、上記当接部を摩擦攪拌接合によって接合する接合工程とを有し、
    上記接合工程においては、上記摩擦攪拌接合時に上記ピン状プローブの周辺に生じる塑性流動によって上記第1アルミニウム部材と第2アルミニウム部材とが入り交じった攪拌部の先端位置が、上記当接部の全周に渡って上記第1継手部の上記ボス部の外周面と上記第2継手部の内周面との重合面を越えるように、上記当接部に挿入された上記ピン状プローブの伸縮を制御して接合を行うことを特徴とするアルミ接合製品の製造方法
  6. 請求項5において、上記第2継手部の肉厚の変動幅は2〜6倍であることを特徴とするアルミ接合製品の製造方法。
  7. 請求項5又は6において、上記アルミ接合製品は、自動車用のサブフレームであり、上記外挿工程においては、略平行に配置される2つの上記第2アルミニウム部材を挟むように、2つの上記第1アルミニウム部材を配置し、上記当接部を形成させることを特徴とするアルミ接合製品の製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項において、上記第1アルミニウム部材は鋳物よりなり、上記第2アルミニウム部材は押出材又はハイドロフォーミング材よりなることを特徴とするアルミ接合製品の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項において、上記第1アルミニウム部材及び上記第2アルミニウム部材としては、上記当接部における断面形状が円弧状輪郭の一部を部分的に表面外方に突出させたティアドロップ形状を有するものを用い、上記接合工程においては、上記当接部における上記ティアドロップ形状の突出部の先端近傍を接合開始点として、該接合開始点に上記ピン状プローブを挿入し、上記突出部とは反対側に向けて上記当接部に沿って摩擦攪拌接合を行うことを特徴とするアルミ接合製品の製造方法。
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