JP4753248B2 - マスクブランクス、マスクブランクスの製造方法、転写マスクの製造方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

マスクブランクス、マスクブランクスの製造方法、転写マスクの製造方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、転写マスクを作製するための原版であるマスクブランクス、マスクブランクスの製造方法、転写マスクの製造方法及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置、フォトマスク等を製造する分野においては、基板の一主表面に形成されたレジスト膜のうち、不要な一部分を除去することがしばしば要求される。例えば、基板上にレジスト膜を塗布する際、略水平に保持した基板上に塗布液を滴下し、基板を回転することによりその遠心力を利用して基板上に均一なレジスト膜を形成する回転塗布方法を行った場合、塗布膜が基板の全面に均一に形成されるような低速で回転させると、基板表面の周縁部に働く遠心力が小さくなり、レジスト液が基板表面の周縁部にとどまり、その部分の膜厚が厚くなってしまう。この膜厚の厚化による、基板表面の周縁部の盛り上がりがあると、以下のような問題がある。
【0003】
即ち、フォトマスクブランクスの製造工程において、基板表面にレジストが形成された後、その基板は各種処理工程を経る間に、搬送機構に保持されたり、基板収納ケースに挿抜されたりする。このとき、基板の周縁部が搬送機構のチャック部や、収納ケース内の収納溝に接触することにより、基板周縁部のレジスト膜が剥離して発塵源となり、その剥離したレジストがフォトマスクブランクスの主表面に付着することによる欠陥が生じてしまう。
【0004】
そこで、上述した事態を回避するため、基板にレジストを回転塗布してレジスト膜を形成させた後、基板周縁部のレジスト膜を予め除去しておく処理が施される。この処理は、基板を所定の回転中心回りに水平回転させながら、基板周縁部のレジストにレジストを溶解する処理液を供給し、この基板周縁部の被膜を溶解除去することにより行われている。
例えば、基板周縁部の不要なレジスト膜を除去する技術として、特許文献1に開示されている方法がある。
【0005】
この不要膜除去方法は、レジスト膜を回転塗布方法により形成後、基板周縁部(除去する不要膜の上方に位置する部位)に微細な孔が多数形成されたカバー部材を基板上に載置し、基板とカバー部材が一体となって回転した状態で、カバー部材の上方より溶剤を供給することにより、溶剤は微細な孔を介して基板周縁部に供給され、基板周縁部に形成されたレジストを溶解除去するものである。
【0006】
尚、基板周縁部には、アライメントマークやQA(品質保証)パターンを形成することから、アライメントマークやQAパターンのパターン不良が起きないように、基板側面から数mm程度の領域におけるレジスト膜を除去している。
【特許文献1】
:特開2001−259502号公報
【発明の開示】
【0006】
上述のフォトマスクブランクスの中でも、半導体集積回路の製造の際に、パターン転写のために露光装置(以下、ステッパーと記載する場合もある。)に装着され縮小露光装置用マスクとして用いられる転写マスク(以下、レチクルと記載する場合もある。)は、少なくともその主表面が鏡面仕上げされた透明なガラス基板上にスパッタリング方法等によって、クロム等を含む遮光膜からなるパターンが形成されたものである。そして、通常レチクルは、転写パターンが形成された側の主表面を被転写基板側へ向けて装着される。そして、レクチルが装着される際には、そのパターンエリアを広くかつ、ステッパーの稼動時に基板がずれることがないように、基板主表面の周縁部において真空チャックされる。
【0007】
第11図にステッパーにおける代表的なレチクルの吸着機構を示す模式的な縦断面図である。
【0008】
第11図において、レチクル1は基板保持装置5に基板保持部材6により吸着されてセットされる。基板保持部材6は吸引管8を介して真空装置(図示されていない。)に接続されており、この真空装置により吸引されレチクル1が吸引される。
【0009】
レチクル1において、基板保持部材6が接触する被支持領域は、露光装置メーカー毎で異なるが、だいたい基板側面から十数mm程度である。
【0010】
上述の基板周縁部のレジスト膜が除去されたフォトマスクブランクスを使用してフォトマスクを作成する場合、遮光膜が露出されている基板側面から数mmの領域は、フォトマスク製造工程のエッチング処理時に除去される。そのため、基板保持部材6に対応する領域に、遮光膜の境界が入った場合、遮光膜の膜厚分(通常1000オングストローム程度)の段差が生じてしまう。従って、今後、パターンの微細化の進行に伴い、この段差に起因して、真空チャックされたレチクルが変形し、レチクル(転写パターン)の位置精度が低下したり、及びフォーカス精度が低下する危険性が考えられる。上述の問題は、半導体デザインルールで65nmノードが対象となるArFエキシマレーザー(波長:193nm)や、それより波長が短いF2エキシマレーザー(波長:157nm)露光用のマスクブランクス、転写マスクにおいて顕著になる。
【0011】
そこで本発明は、上述の問題点を鑑みてなされたものであり、露光装置の基板保持部材に転写マスクを装着したときに、転写マスクの変形を抑制し、転写パターンの位置精度の低下を最小限に抑え、またフォーカス精度の低下を最小限に抑えることができるマスクブランクス及びその製造方法、並びに転写マスクの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
上記課題を解決するための手段として、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
転写マスクを作製するための原版であって、転写マスクが作製された場合に転写パターンを構成することになる薄膜と、転写マスクを作製する際に用いられるレジスト膜とを基板主表面上に備えているマスクブランクスにおいて、
前記マスクブランクスによって転写マスクが作製された場合に、この転写マスクに形成されることになる補助パターンの形成領域と、前記転写マスクを用いて転写を行う際に露光装置の基板保持部材によって支持されることになる領域であるマスクブランクスの被支持領域とを、前記基板主表面の周縁部に有し、
前記マスクブランクスの被支持領域においては、前記レジスト膜が形成されていない領域を有し、そのレジスト膜が形成されていない領域は、前記マスクブランクスによって作製された転写マスクを露光装置の基板保持部材で支持して転写を行う際に所望の転写パターン位置精度及び所望のフォーカス精度が得られる位置精度で保持されることになる範囲に選定された領域であることを特徴とするマスクブランクス。
【0013】
(構成2)
前記補助パターン形成領域には、前記薄膜及び前記レジスト膜が形成されていることを特徴とする構成1にかかるマスクブランクス。
【0014】
(構成3)
転写マスクを作製するための原版であって、転写マスクが作製された場合に転写パターンを構成することになる薄膜と、転写マスクを作製する際に用いられるポジ型レジスト膜とを基板主表面上に備えているマスクブランクスにおいて、
前記マスクブランクスによって転写マスクが作製された場合に、この転写マスクに形成されることになる補助パターンの形成領域と、前記転写マスクを用いて転写を行う際に露光装置の基板保持部材によって支持されることになる領域であるマスクブランクスの被支持領域とを、前記基板主表面の周縁部に有し、
前記マスクブランクスの被支持領域においては、前記レジスト膜に露光が施され露光領域とし、前記露光領域は、このレジスト膜を現像したときに未露光領域との間で現像液による溶解速度差によりレジスト膜が除去される領域であり、前記マスクブランクスによって作製された転写マスクを露光装置の基板保持部材で支持して転写を行う際に所望の転写パターン位置精度及び所望のフォーカス精度となる位置精度で保持されることになる範囲に選定された領域であることを特徴とするマスクブランクス。
【0015】
(構成4)
前記補助パターン形成領域は前記露光が施されていない未露光領域であることを特徴とする構成3にかかるフォトマスクブランクス。
【0016】
(構成5)
転写マスクを作製するための原版であるマスクブランクスの製造方法であって、基板主表面上に、転写マスクが作製された場合に転写パターンを構成することになる薄膜を形成する薄膜形成工程と、前記薄膜上にポジ型レジストを塗布するレジスト塗布工程と、前記塗布されたレジストを熱処理する熱処理工程とを有するマスクブランクスの製造方法において、
前記基板主表面の周縁部は、前記マスクブランクスによって転写マスクが作製された場合に、この転写マスクに形成されることになる補助パターンの形成領域と、前記転写マスクを用いて転写を行う際に露光装置の保持部材によって支持されることになる領域であるマスクブランクスの被支持領域とを有するものであり、
前記マスクブランクスの被支持領域においては、前記レジスト膜に露光が施され露光領域とし、前記露光領域は、このレジスト膜を現像したときに未露光領域との間で現像液による溶解速度差によりレジスト膜が除去される領域であり、前記マスクブランクスによって作製された転写マスクを露光装置の基板保持部材で支持して転写を行う際に所望の転写パターン位置精度及び所望のフォーカス精度となる位置精度で保持されることになる範囲に選定された領域であることを特徴とするマスクブランクス。
【0017】
(構成6)
前記基板主表面の周縁部に形成された不要なレジスト膜の露光処理を含み、前記露光処理後、前記露光領域に選択的に現像液を供給して、前記基板主表面の周縁部に形成された不要なレジスト膜、及び前記被支持領域に形成されたレジスト膜を除去するレジスト膜除去工程を有することを特徴とする構成5にかかるマスクブランクスの製造方法。
【0018】
(構成7)
構成5にかかるマスクブランクスの製造方法によって得られたマスクブランクスを使用した転写マスク製造工程におけるエッチング処理工程において、
転写パターンの形成とともに、前記露光処理を施した被支持領域に形成された前記薄膜も合わせて除去することを特徴とする転写マスクの製造方法。
【0019】
(構成8)
基板主表面上に転写パターンを構成することになる薄膜とこの薄膜上に形成されたポジ型レジスト膜とが形成されたマスクブランクスを用い、前記薄膜にパターンを形成して転写マスクを製造する転写マスクの製造方法であって、
前記転写マスクの周縁部は、転写を行う際に露光装置の基板保持部材によって支持されることになる領域である被支持領域を有するものであり、
前記被支持領域には前記薄膜が形成されない領域を有し、この薄膜の形成されない領域は、転写マスクを露光装置の基板保持部材で支持して転写を行う際に所望の転写パターン位置精度及び所望のフォーカス精度となる位置精度で保持されることになる範囲に選定された領域であることを特徴とする転写マスクの製造方法。
【0020】
(構成9)
構成8にかかる転写マスクの製造方法によって得られた転写マスクを使用し、リソグラフィー法により前記転写パターンを半導体基板に転写してパターンを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0021】
上述の構成1によれば、基板主表面の周縁部に存在するマスクブランクスの被支持領域であって、露光装置の基板保持部材により支持されるマスクブランクスの被支持領域において、レジスト膜が形成されない領域を有し、そのレジスト膜が形成されていない領域は、マスクブランクスによって作製された転写マスクを露光装置の基板保持部材で支持して転写を行う際に所望の転写パターン位置精度及び所望のフォーカス精度が得られる位置精度で保持されることになる範囲に選定された領域であることを特徴とする。レジスト膜のみが前記被支持領域において形成されていない場合は、転写マスク製造工程におけるエッチング処理工程で転写パターンの形成とともに、被支持領域における薄膜が除去される。
【0022】
従って、パターン位置精度及びフォーカス精度の低下に大きく起因する被支持領域においては薄膜が形成されておらず、基板が露出した状態となり、露光装置の基板保持部材により真空チャックされる転写マスクの変形を抑制することができる。よって、転写パターンの位置精度の低下を最小限に抑え、及びフォーカス精度の低下を最小限に抑えることができる。
【0023】
除去等の方法により薄膜やレジスト膜が形成されない前記被支持領域は、露光装置の基板保持部材に応じて異なり、基板に当接される側の被支持領域全体でもよいし、被支持領域にバーコードパターンやQAパターン、アライメントマーク、ペリクル位置合わせ用マークなど半導体基板には転写されない補助パターンが形成される補助パターン形成領域がかかる場合は、この補助パターンが形成される補助パターン形成領域以外の被支持領域であってもよい。パターンの微細化に伴って要求されるパターン位置精度及びフォーカス精度に応じて、薄膜やレジスト膜が形成されない所定領域を適宜決定する。
【0024】
構成2によれば、補助パターン形成領域には薄膜及びレジスト膜が形成されているので、バーコードパターン、QAパターン、アライメントマーク、ペリクル位置合わせ用マークなどの補助パターンのパターン不良を防止することができる。
【0025】
構成3、5によれば、前記薄膜をパターニングして得られる転写パターンを有する転写マスクを露光装置の基板保持部材で支持したときに、所望のパターン位置精度及び所望のフォーカス精度となるように、基板主表面の周縁部に形成されたポジ型レジスト膜が、露光装置の基板保持部材により支持されるマスクブランクスの被支持領域において露光処理され、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差が得られるようにしているので、転写マスク製造工程における現像処理工程や、マスクブランクス製造工程における露光領域のみに現像液を供給して不要なレジスト膜を除去するレジスト膜除去工程で、パターン位置精度及びフォーカス精度の低下に大きく起因する被支持領域に形成されたレジスト膜を簡単に除去することができる。
【0026】
構成4によれば、補助パターン形成領域は、露光処理されない未露光領域なので、転写マスク製造工程における現像処理工程においても、バーコードパターン、QAパターン、アライメントマーク、ペリクル位置合わせ用マークなどの補助パターン形成領域にはレジスト膜が残っており、それらの補助パターンのパターン不良を防止することができる。
【0027】
構成6によれば、マスクブランクスの製造工程において、被支持領域と、基板主表面の周縁部に形成された不要なレジスト膜も一緒に露光処理した後、露光領域に選択的に現像液を供給して、被支持領域に形成されたレジスト膜を除去するようにしているので、マスクブランクスの搬送時に把持されるチャック部や、マスクブランクス収納ケース内の収納溝に接触することによるレジスト膜剥れを防止できる。
【0028】
構成7によれば、構成5の製造方法によって得られたマスクブランクスを使用した転写マスク製造工程におけるエッチング処理工程において、転写パターンの形成とともに、パターン位置精度及びフォーカス精度の低下に大きく起因する露光処理を施した被支持領域においては薄膜も合わせて除去するので、基板が露出した状態となり、露光装置の基板保持部材に真空チャックされる転写マスクの変形を抑制することができる。よって、転写パターンの位置精度の低下を最小限に抑え、及びフォーカス精度の低下を最小限に抑えることができる。
【0029】
構成8によれば、転写マスクの製造過程(例えば、描画工程、現像工程)において、露光装置の基板保持部材により支持される転写マスクの被支持領域における所定領域に形成されないようにしているので、転写マスクの原版であるマスクブランクスの段階で、前記被支持領域において遮光膜やレジスト膜が形成されないようにする等を行なわなくても良いので、従来からあるレジスト膜付きマスクブランクスをそのまま利用することができる。
【0030】
構成9によれば、露光装置の基板保持部材により支持される被支持領域に薄膜が形成されていない転写マスクを使用して露光装置により転写パターンを転写して半導体基板上にパターン形成するので、パターン位置精度の低下を最小限に抑えた半導体装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】
(第1の実施形態)
第1図は、基板周縁部の不要なレジスト膜と、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に形成されたレジスト膜を除去した第1の実施形態のフォトマスクブランクスを示す図である。第1図(a)はレジスト膜が形成されている側から見たフォトマスクブランクスの平面図、第1図(b)は、A−A線断面図である。
フォトマスクブランクス100は、露光光に対して透光性を有する基板10と、基板10の主表面上に形成された遮光膜20と、遮光膜20上に形成されたレジスト膜30からなる。基板周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜30と、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域31(左辺に1箇所、右辺に1箇所の合計2箇所)に形成されたレジスト膜30は、除去してある。従って、フォトマスクブランクスの搬送時に把持されるチャック部や、マスクブランクス収納ケース内の収納溝に接触することによるレジスト膜剥れを防止でき、且つ、転写マスク製造工程における現像処理工程で、転写パターンの形成とともに、被支持領域における薄膜が除去される。従って、被支持領域は基板が露出した状態となり、薄膜の膜厚分の段差がないので、露光装置の基板保持部材に真空チャックされるレチクルの変形が抑制され、転写パターンの位置精度の低下、フォーカス精度の低下を最小限に抑えることができる。なお、基板主表面の周縁部に形成される被支持領域31以外の補助パターン形成領域32には、レジスト膜30が除去されずに残っているので、補助パターンのパターン不良は発生しない。
【0033】
(第2の実施形態)
第2図は、基板周縁部の不要なレジスト膜を除去し、且つ、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に露光処理を施し、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差が得られるようにした、第2の実施形態のフォトマスクブランクスを示す図である。第2図(a)はレジスト膜が形成されている側から見たフォトマスクブランクスの平面図、第2図(b)は、A−A線断面図である。
フォトマスクブランクス100は、露光光に対して透光性を有する基板10と、基板10の主表面上に形成された遮光膜20と、遮光膜20上に形成されたレジスト膜30からなる。基板周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜30は除去され、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域31(左辺に1箇所、右辺に1箇所の合計2箇所)に形成されたレジスト膜30は、露光処理され、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差が得られるようにしてある。
従って、基板周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜30は除去されているので、フォトマスクブランクスの搬送時に把持されるチャック部や、マスクブランクス収納ケース内の収納溝に接触することによるレジスト膜剥れを防止でき、且つ、転写マスク製造工程における現像処理工程で、転写パターンの形成とともに、露光処理を施した被支持領域のレジスト膜も合わせて除去するので、転写パターンの形成とともに、被支持領域における薄膜が除去される。従って、被支持領域は基板が露出した状態となり、薄膜の膜厚分の段差がないので、露光装置の基板保持部材に真空チャックされるレチクルの変形が抑制され、転写パターンの位置精度の低下、フォーカス精度の低下を最小限に抑えることができる。なお、基板主表面の周縁部に形成される被支持領域31以外の補助パターン形成領域32には、露光処理されず未露光領域があり、転写マスク製造工程における現像処理工程においてもレジスト膜30が除去されずに残っているので、補助パターンのパターン不良は発生しない。
尚、第2の実施形態で使用するレジストは、露光領域現像液により除去するために、ポジ型レジストとする。
また、第2の実施形態のフォトマスクブランクスにおける露光領域と未露光領域は、現像液を供給する方法や、レジストによっては屈折率や透過率の差で判別することが可能である。
【0034】
(第3の実施形態)
第3図は、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に露光処理を施し、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差がえられるようにしたフォトマスクブランクスを示す図である。第3図(a)はレジスト膜が形成されている側から見たフォトマスクブランクスの平面図、第3図(b)は、A−A線断面図である。
フォトマスクブランクス100は、露光光に対して透光性を有する基板10と、基板10の主表面上に形成された遮光膜20と、遮光膜20上に形成されたレジスト膜30からなる。露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域31(左辺に1箇所、右辺に1箇所の合計2箇所)に形成されたレジスト膜30は、露光処理され、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差が得られるようにしてある。従って、転写マスク製造工程における現像処理工程で、転写パターンの形成とともに、露光処理を施した被支持領域のレジスト膜も合わせて除去するので、転写パターンの形成とともに、被支持領域における薄膜が除去される。
【0035】
従って、被支持領域は基板が露出した状態となり、薄膜の膜厚分の段差がないので、露光装置の基板保持部材に真空チャックされるレチクルの変形が抑制され、転写パターンの位置精度の低下、フォーカス精度の低下を最小限に抑えることができる。なお、基板主表面の周縁部に形成される被支持領域31以外の補助パターン形成領域32には、露光処理されず未露光領域があり、転写マスク製造工程における現像処理工程においてもレジスト膜30が除去されずに残っているので、補助パターンのパターン不良は発生しない。
【0036】
尚、第3の実施形態で使用するレジストは、露光領域が現像液により除去するために、ポジ型レジストとする。
【0037】
また、上述と同様にフォトマスクブランクスにおける露光領域と未露光領域は、現像液を供給する方法や、レジストによっては屈折率や透過率の差で判別することが可能である。
【0038】
(第4の実施の形態)
第4図は転写パターンとなる薄膜を、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に形成されないようにした第4の実施の形態のフォトマスクブランクスを示す図である。第4図(a)はレジスト膜が形成されている側からみたフォトマスクブランクスの平面図、第4図(b)はA−A線断面図である。
【0039】
フォトマスクブランクス100は、露光光に対して透光性を有する基板10と、基板10の主表面上に形成された遮光膜20と、遮光膜20上に形成されたレジスト膜30からなる。遮光膜20は、スパッタリング法等の成膜時において、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域31(左辺に1箇所、右辺に1箇所の合計2箇所)に遮光膜20が形成されないように遮蔽部材を利用するなどして形成される。
従って、第4の実施の形態のフォトマスクブランクスを使って転写マスクにした場合、露光装置の被支持領域は基板が露出した状態となり、薄膜の膜厚分の段差がないので、露光装置の基板保持部材に真空チャックされるレチクルの変形が抑制され、転写パターンの位置精度の低下やフォーカス精度の低下を最小限抑えることができる。なお、基板主表面の周縁部に形成される被支持領域31以外の補助パターン形成領域32には、薄膜が形成されているので、補助パターンのパターン不良は発生しない。また、上述の第4実施の形態において、基板周縁部の不要なレジスト膜が除去されたフォトマスクブランクスでもかまわない。
【0040】
尚、上述の第1〜第3の実施形態では、露光装置の被支持領域全面のレジスト膜について、除去又は露光処理を行ったものを挙げて説明したが、これに限らず、被支持領域にバーコードパターンやQAパターンなどの補助パターンが形成される転写マスクにおいては、露光装置の基板保持部材に真空チャックされるレチクルの変形を抑制し、転写パターンの位置精度の低下及びフォーカス精度の低下を最小限に抑えられる被支持領域における所定領域(バーコードパターンやQAパターンなどの補助パターン形成領域の全部または一部)に対して、レジスト膜が残るようにしても良い。
【0041】
そして、上述の第1〜第4の実施形態において基板の被支持領域における平坦度は、転写パターンの位置精度が低下することがないように、0.5μm以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、0.3μm以下が望ましい。尚、基板の端部形状は、基板の側面に向かって盛りあがった形状よりも垂れている形状(縁ダレ形状)が好ましい。ここで、平坦度とは、基板主表面の表面側に任意に設けた基準面から主表面面内における表面形状の最大高さと最小高さの差(測定面から最小自乗法で算出される仮想絶対平面(焦平面)に対する測定面の最大値と最小値の差)をいう。
【0042】
さらに、被支持領域以外の基板主表面の周縁部に形成されたレジスト膜は、マスクブランクスの搬送時に把持されるチャック部や、マスクブランクス収納ケース内の収納溝に接触することによるレジスト膜剥れを防止するために、合わせて除去されている方が好ましい。被支持領域以外の基板主表面の除去幅は、アライメントマークやQAパターンなどの補助パターンのパターン不良がないように、1〜3mm程度とする。
【0043】
尚、本発明でいうマスクブランクスは、透過型マスクブランクス、反射型マスクブランクスの何れも指し、これらの構造は、基板上に被転写体に転写すべく転写パターンとなる薄膜と、レジスト膜とを有する。
【0044】
透過型マスクブランクスは、基板として透光性基板を使用し、転写パターンとなる薄膜は、被転写体に転写するときに使用する露光光に対し光学的変化をもたらす薄膜(例えば、遮光機能を有する薄膜)が使用されたフォトマスクブランクスである。ここで、露光光に対し光学的変化をもたらす薄膜とは、露光光を遮断する遮光膜や、露光光の位相を変化させる位相シフト膜などを指す。また、遮光機能を有する薄膜とは、遮光機能と位相シフト機能を有する所謂ハーフトーン膜と、遮光機能を有する遮光膜とを含む。
従って、透過型マスクブランクスは、遮光膜が形成されたフォトマスクブランクス、ハーフトーン膜が形成された位相シフトマスクブランクス(ハーフトーン型位相シフトマスクブランクス)、位相シフト膜が形成された位相シフトマスクブランクスなどを含む。
また、反射型マスクブランクスは、基板として熱膨張係数の小さいものを使用し、この基板上に光反射多層膜、転写パターンとなる光吸収体膜とを有するマスクブランクスである。
【0045】
また、本発明のマスクブランクスには、上述の膜以外に、レジスト下地反射防止膜(BARC:Bottom Anti-Reflective Coating)、レジスト上層反射防止膜(TARL:Top Anti-Reflective Layer)、レジスト上層保護膜、導電性膜等の膜が形成されても良い。
【0046】
以下、上述の第1〜第3の実施形態におけるフォトマスクブランクスの製造方法を、図面を参照しながら説明する。
【0047】
まず、上述の第1の実施形態における周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜の除去、及び露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に形成されたレジスト膜の除去、並びに第2の実施形態における周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜の除去を行うための不要膜除去装置について、第5図乃至第9図を用いて説明する。第5図は不要膜除去装置の構成を示す断面図、第6図及び第7図は、第5図の部分拡大断面図、第8図は、第5図に示す不要膜除去装置の部分拡大斜視図、第9図は、第5図に示す不要膜除去装置の分解斜視図である。
【0048】
第5図乃至第9図において、不要膜除去装置に載置するフォトマスクブランクス(当該フォトマスクブランクスには、符号101を付与する。)について説明する。フォトマスクブランクス101は基板10を有し、基板10は、露光光に対し透光性を有する基板であって、基板10上に遮光膜20が形成され、さらに、この遮光膜20の上に回転塗布方法等で形成された未ベークの状態のレジスト膜30が形成されている。
【0049】
不要膜除去装置は、第5図に示されるように、回転台50に載置保持されたフォトマスクブランクス101の上面側をカバー部材60によって覆い、このカバー部材60の上方からノズル70よりレジスト膜30を溶解する薬液80を噴出させてカバー部材60の薬液供給孔61を通じて不要膜部分(第9図にて、符号32aを付与した部分)に供給してこれを溶解除去するものである。
【0050】
カバー部材60は、フォトマスクブランクス101を上方から被せるようにして覆うもので、中心から周縁にかけての大部分は平坦部62である。この平坦部62から外周部にかけて傾斜部63が形成され、この傾斜部63からさらに外周部に向けて肉厚な周縁平坦部64が形成され、この周縁平坦部64の外周端が下方に延在して、側部65が形成されている。
【0051】
周縁平坦部64には、多数の貫通孔である薬液供給孔61を有する薬液供給部材68が脱着自在に嵌めこまれている。薬液供給部材68は、周縁平坦部64に設けた嵌合溝67に嵌めこまれている。嵌合溝67の底部には、第5図(b)に示すように、薬液供給孔61よりも径の小さな多数の孔69が設けられる。嵌合溝67の底部は譬えて言えば金網状を呈しており、薬液供給量はこれらの孔69ではなく、薬液供給孔61の孔径によって決まるようになっている。薬液供給部材68が溝67に嵌めこまれて平坦部が構成される。また、カバー部材60の本体と側部65とは、上記嵌合溝67の底部によって連結されることになる。
【0052】
また、フォトマスクブランクス101の薬液供給孔61の適宜の数ヵ所には、薬液に耐性のある(例えば、樹脂系)糸90が通され、カバー部材60の内壁とフォトマスクブランクス101の表面との間に介在されてこれらの間隙の大きさを設定するようになっている。即ち、この糸90は、薬液供給孔61を通り、嵌合溝67の底壁とフォトマスクブランクス101の表面の側部65の外側、及び周縁平坦部64の外周端を通過してループ状に形成されている。
【0053】
糸90の太さは、嵌合溝67の底壁とフォトマスクブランクス101の表面との間隙の大きさd1を、この間隙に薬液を供給したときに薬液の表面張力により、薬液が間隙中を伝わって間隙中に広がることが可能な大きさに設定する。例えば、間隙の大きさd1を0.05mm〜3mmとする。この範囲以外だと、薬液が間隙中を伝わって間隙中に広がることが困難になり、除去できない部分ができたり、除去部分と他の部分との境界がギザギザ状態になる場合がある。
【0054】
また、側部65の内壁とフォトマスクブランクス101の側面との間隙の大きさd2は、この間隙中を薬液がレジスト膜30に接触しながら通過できる大きさであればよい。
また、カバー部材60の中心部から周縁にかけての大部分である平坦部62の内壁と対向するフォトマスクブランクス101の表面の領域は、必要なレジスト膜の領域である。この領域においては、薬液の表面張力が働かないように、カバー部材60の内壁とフォトマスクブランクス101の表面との間の間隙をd1よりも大きくするが、フォトマスクブランクスのレジスト膜30の温度分布が、カバー部材60の内壁面からの熱伝達によって影響を受けないように所定以上大きく、かつ、間隙で気体の対流が生じてこの対流によってフォトマスクブランクス101のレジスト膜3に温度分布が生じないように所定以下に小さく設定した値であるd3とする。
【0055】
例えば、このd3は、0.05mm〜20mmとすることが好ましい。0.05mm未満だとカバー部材60からの熱伝達を受け易くなり、例えば、カバー部材表面に薬液の気化熱が不規則に作用して大きな温度分布が生じた場合、この温度分布を直接反映してレジスト膜30に温度分布を与え、膜厚変動や感度変化を与えてしまう恐れが高くなる。一方、20mm超だと自然の対流が生じて、レジスト膜に温度分布を生じさせる恐れが高くなる。
【0056】
上述したように、カバー部材60は、薬液供給装置によって供給された薬液を不要なレジスト膜部分(周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜、露光装置の基板保持部材の被支持領域に形成されたレジスト膜)に供給して、レジスト膜を溶解除去する薬液供給孔61を有する。この薬液供給孔61は、カバー部材60の嵌合溝67に嵌合される薬液供給部材68に設けられる。薬液供給部材68に設けられる薬液供給孔61の径又は/及び薬液供給孔61の配置を決めておけば、薬液供給孔61を通じて不要なレジスト膜部分へ供給される薬液の供給量又は/及び供給位置を調整できる。従って、薬液供給孔61を有する薬液供給部材68は、各露光装置の基板保持部材の被支持領域に対応するように、又は/及び周縁部の不要領域の除去幅毎に予め複数用意して、これらを交換することによって、薬液の供給量又は/及び供給位置を調整する調整手段を構成できる。
【0057】
不要なレジスト膜を除去する薬液の薬液供給孔の大きさ又は/及び位置を、薬液供給部材68の交換によって、適宜調整可能としているので、カバー部材全体を設計・準備・交換することなく、除去領域を適宜制御することができる。
【0058】
さて、薬液供給部材68を嵌めたカバー部材60を被されたフォトマスクブランクス101は、回転台50に保持されて回転されながら処理される。回転台50は回転軸51に取りつけられた4本の水平方向に放射状に延びた支持腕52と、それぞれの支持腕52の先端部に設けられた一対の保持台座53とを有する。保持台座53は、その上にフォトマスクブランクス101の4角を配置して保持するものである。回転軸51は、図示しない回転駆動装置に結合され、所望の回転数で回転されるようになっている。なお、フォトマスクブランクス101の下方にも、薬液供給用のノズル70aが設けられており、該ノズル70aから薬液80aを供給して、不要なレジスト膜を確実に除去することができるようになっている。
【0059】
<実施例1>
上述の不要膜除去装置によって、以下のようにして第1の実施形態のフォトマスクブランクスを作製する。
第10図は、フォトマスクブランクス周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜、及び露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に形成されたレジスト膜が除去されたフォトマスクブランクスを製造するためのカバー部材を示す図である。第10図(a)は、カバー部材の断面図、第10図(b)は、カバー部材の上方からみた平面図である。
カバー部材60の周縁部の4辺に、所定の孔径をもつ薬液供給孔61を有する4つの薬液供給部材68a〜68dがそれぞれ嵌めこまれる。各薬液供給部材68の長さを同じに設定することにより、薬液供給部材68を嵌めこんだときに、カバー部材60の4つのコーナー部に順に各薬液供給部材68の一端が来るようにしてある。ここで、薬液供給孔61の形成位置は、4つの薬液供給部材68を嵌めこんだときに、上下辺に沿って直線状に配列されることになる薬液供給孔61を外側寄り(基板側面より約2mmの位置)に形成されている。また、左右辺に、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域のレジスト膜を除去するように、内側寄り(基板側面より十数mmの位置)に基板保持部材用薬液供給孔61bが形成され、それ以外の領域には上下辺と同様に、外側寄りに直線状に配列した薬液供給孔61が形成されている。
【0060】
(a)ネガ型レジストの場合
まず、基板10上に膜厚1000Åのクロムからなる遮光膜20がスパッタリング法により形成され、この遮光膜20上に未ベークの状態のレジスト膜30が形成されたフォトマスクブランクス101を、回転台50にセットして、第10図のカバー部材60を被せたら、ノズル70から供給量を調節しながら薬液80を供給する。(薬液は、レジスト膜が溶解するものであれば何でもよく、有機溶剤などを使用する。)同時に、回転台50を回転数100〜1000rpmで1〜60秒間回転させる。これにより、薬液80を薬液供給孔61を通じて、フォトマスクブランクス周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜、及び露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に形成されたレジスト膜に浸透させて溶解除去する。
【0061】
さらに、上記処理が終盤に近く担った時点で、ノズル70aから薬液80aを噴出させて溶解除去を確実なものにする。次ぎに、ベーク処理等を施して、フォトマスクブランクス周縁部のレジスト膜、及び露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域のレジスト膜が除去されたレジスト膜付きフォトマスクブランクスを得た。
このフォトマスクブランクスは、第1図に示されるように、左右の2辺に隣接してある被支持領域31の部位がレジスト膜除去領域であり、基板側面からの幅aが十数mmであり、上下2辺に隣接して設けられたレジスト膜除去領域の基板側面からの幅bは1.8mmである。
【0062】
(b)ポジ型レジストの場合
レジスト膜30がポジ型レジストの場合は、上述の製造方法の他に、以下の製造方法でもフォトマスクブランクスを作製することができる。
【0063】
基板10上に膜厚1000Åのクロムからなる遮光膜20がスパッタリング法により形成され、この遮光膜20上に未ベークの状態のレジスト膜30が形成されたフォトマスクブランクス101において、フォトマスクブランクス周縁部の不要領域及び、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域へ、露光光源より光ファイバー等の伝送装置を介して露光処理を行う。この露光処理は、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差が得られるようにするためである。
【0064】
次ぎに、上述の(a)ネガ型レジストの場合と同様にして、上述の不要膜除去装置に、露光処理を終えたフォトマスクブランクスをセットし、露光領域のみに現像液の薬液が供給されるようにして、フォトマスクブランクス周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜、及び露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に形成されたレジスト膜に浸透させて溶解除去する。レジスト膜の溶解除去が終わったら、ベーク処理等を施し、フォトマスクブランクス周縁部のレジスト膜、及び露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域のレジスト膜が除去されたレジスト膜付きフォトマスクブランクスを得た。このフォトマスクブランクスも、第1図に示されるように、左右の2辺に隣接してある被支持領域31の部位がレジスト膜除去領域であり、基板側面からの幅aが十数mmであり、上下2辺に隣接して設けられたレジスト膜除去領域の基板側面からの幅bは1.8mmである。
【0065】
第2、第3の実施形態におけるフォトマスクブランクスの製造方法は、レジスト膜30がポジ型レジストの場合に適用される。
【0066】
<実施例2>
まず、基板10上に膜厚1000Åのクロムからなる遮光膜20がスパッタリング法により形成され、この遮光膜20上に未ベークの状態のレジスト膜30が形成されたフォトマスクブランクス101において、フォトマスクブランクス周縁部の不要な領域、及び露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に、露光光源より光ファイバー等の伝送装置を介して露光処理を行う。
【0067】
露光処理の終わったフォトマスクブランクスを、上述の実施例1と同様の不要膜除去装置にセットする。ここへ、薬液供給孔61が、フォトマスクブランクス周縁部の不要な領域に対応して形成されているカバー部材60(基板側面より約2mmの位置に対応して設けられた薬液供給孔61を有するカバー部材)を設置し、フォトマスクブランクス周縁部の不要な領域のみに現像液の薬液が供給されるようにして、フォトマスクブランクス周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜に浸透させて溶解除去する。
【0068】
不要領域に形成されたレジスト膜が溶解除去されたフォトマスクブランクスへ、ベーク処理等を施して、フォトマスクブランクス周縁部のレジスト膜が除去され、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域のレジスト膜が露光処理され、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差が得られるようにしたレジスト膜付きフォトマスクブランクスを得た。このフォトマスクブランクスは、第2図に示されるように、左右の2辺に隣接してある被支持領域31の部位が露光領域(現像により溶解速度差が得られるようにした領域)であり、基板側面からの幅aが十数mmであり、また上下左右4辺に隣接して設けられたレジスト膜除去領域の基板側面からの幅bは1.8mmである。
【0069】
尚、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に形成されているレジスト膜30は、転写マスク製造工程における現像処理工程で、転写パターンの形成とともに、除去される。
【0070】
尚、上述の実施例2では、フォトマスクブランクス周縁部の不要な領域、及び露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に露光処理を行った後、フォトマスクブランクス周縁部の不要な領域のみに現像液の薬液を供給したが、有機溶剤の薬液により、まずフォトマスクブランクス周縁部の不要な領域に形成されたレジスト膜を除去した後、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に露光処理を行ってもかまわない。
【0071】
<実施例3>
まず、基板10上に膜厚1000Åのクロムからなる遮光膜20をスパッタリング法により形成し、この遮光膜20上に未ベークの状態のレジスト膜30が形成されたフォトマスクブランクス101において、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に、露光光源より光ファイバー等の伝送装置を介して露光処理を行い、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差が得られるようにしたレジスト膜付きフォトマスクブランクスを得た。
【0072】
露光領域は、転写マスク製造工程における現像処理工程で、転写パターンの形成とともに、被支持領域のレジスト膜も合わせて除去されることになる。このフォトマスクブランクスは、第3図に示されるように、左右の2辺に隣接してある被支持領域31の部位が露光領域(現像により溶解速度差が得られるようにした領域)であり、基板側面からの幅aが十数mmである。
【0072】
<実施例1〜3共通>
上述の実施例1〜3によって得たレジスト膜付きフォトマスクブランクスの転写パターン形成領域(被支持領域及び補助パターン形成領域の内側)に、ホールパターンとライン・アンド・スペースパターンを描画し、現像処理、ポストベーク処理、レジスト剥離、洗浄を行って転写マスク(レチクル)を作製した。得られた転写マスク(レチクル)において、ステッパーの基板保持部材に対応した被支持領域には、遮光膜が形成されておらず、鏡面研磨された基板が露出していた。
【0073】
ここで、基板変形試験を行うために、第11図に示すステッパーの基板保持部材と同じように、基板の2辺を真空チャックする基板変形試験機を準備し、実施例1〜3によって得られた転写マスク(レチクル)を、真空チャックによりチャッキングし、光学式干渉計(ZygoMarkGPI)で平坦度変化量を測定したところ、0.1μm以下となり、基板変形はほとんど認められなかった。
【0074】
<実施例4>
上述の実施例1において、基板101に遮光膜20をスパッタリング法により形成する際、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域に遮光膜20が形成されないようにブロックして遮光膜20を形成し、さらにレジスト膜形成後は、第5図に記載の不要膜除去装置を使用し、基板周縁部に形成された不要なレジスト膜のみを溶解除去した以外は実施例1と同様にしてレジスト膜付きフォトマスクブランクスを作製した。このフォトマスクブランクスは、第5図に示されるように、左右の2辺に隣接してある被支持領域31の部位に遮光膜が形成されない領域であり、基板側面からの幅aが十数mmである。このレジスト膜付きフォトマスクブランクスの転写パターン形成領域(被支持領域及び補助パターン形成領域の内側)に、ホールパターンとライン・アンド・スペースパターンとを描画し、現像処理、ポストベーク処理、レジスト剥離、洗浄を行って転写マスク(レチクル)を作製した。得られた転写マスク(レチクル)において、ステッパーの基板保持部材に対応した被支持領域には、遮光膜が形成されておらず、鏡面研摩された基板が露出していた。ここで、基板変形試験を行なうために、第11図に示すステッパーの基板保持部材と同じように、基板の2辺を真空チャックする基板変形試験機を準備し、実施例4によって得られた転写マスク(レチクル)を、真空チャックによりチャッキングし、光学式干渉計(ZygoMarkGPI)で平坦度変化量を測定したところ、0.1μm以下となり、基板変形はほとんど認められなかった。
【0075】
<参考例1>
まず、基板10上に膜厚1000Åのクロムからなる遮光膜20がスパッタリング法により形成され、この遮光膜20上に未ベークの状態のレジスト膜30が形成されたフォトマスクブランクス101において、フォトマスクブランクス周縁部の不要な領域に、露光光源より光ファイバー等の伝送装置を介して露光処理を行う。
【0076】
露光処理の終わったフォトマスクブランクスを、上述の実施例1と同様の不要膜除去装置にセットする。ここへ、薬液供給孔61が、フォトマスクブランクス周縁部の不要な領域に対応して形成されているカバー部材60(基板側面より約2mmの位置に対応して設けられた薬液供給孔61を有するカバー部材)を設置し、フォトマスクブランクス周縁部の不要な領域のみに現像液の薬液が供給されるようにして、フォトマスクブランクス周縁部の不要領域に形成されたレジスト膜に浸透させて溶解除去する。不要領域に形成されたレジスト膜が溶解除去されたフォトマスクブランクスへ、ベーク処理等を施して、フォトマスクブランクス周縁部のレジスト膜が除去された、レジスト膜付きフォトマスクブランクスを得た。
【0077】
実施例1〜4へ共通して行ったものと同様に、レジスト膜付きフォトマスクブランクスの転写パターン形成領域(被支持領域及び補助パターン形成領域の内側)に、ホールパターンとライン・アンド・スペースパターンを描画し、現像処理、ポストベーク処理、レジスト剥離、洗浄を行って転写マスク(レチクル)を作製した。得られた転写マスク(レチクル)におけるステッパーの基板保持部材に対応した被支持領域には、遮光膜の境界が形成されており、遮光膜の膜厚(1000Å)分、鏡面研磨された基板上に段差が形成されていた。
【0078】
さらに、実施例1〜4へ共通して行ったものと同様に、基板変形試験機による平坦度変化量を測定したところ、基板変形は0.2μm程度であった。上述の実施例で作製した転写マスクと、参考例で作製した転写マスクを使用し、公知のリソグラフィー法(露光光源をArFエキシマレーザーとした)により転写マスクに形成されている転写パターンを半導体基板上に転写してパターン形成を行なった。その結果、転写マスク起因のみによるフォーカス精度、パターン位置精度は、参考例に比べて実施例はフォーカス精度において6nmの改善(50%以上の改善)、パターン位置精度において25nmの改善(50%以上の改善)をすることができた。
【0079】
上述の結果から明らかなように、本発明の構成を有するマスクブランクスは、露光装置に転写マスクを装着したときの基板変形が抑制され、パターン位置精度の低下、フォーカス精度の低下を最小限に抑えることができることが判る。
【0080】
尚、上述の実施例では、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域全面のレジスト膜について、除去又は露光処理を行ったものを挙げて説明した。しかし本発明の適用は、これに限らず、被支持領域にバーコードパターンやQAパターンなどの補助パターンが形成される転写マスクにおいては、補助パターンを形成する領域に相当するレジスト膜が残るような薬液供給部材をカバー部材に装着することとしても良い。
【0081】
当該領域にレジスト膜を残すことで、真空チャックによるレチクルの変形が抑制され、転写パターンの位置精度の低下及びフォーカス精度の低下を最小限に抑えられることから好ましい構成である。
【0082】
また、上述の実施例では、転写マスクにしたときに、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域における所定領域に薄膜が形成されないようにマスクブランクスの段階で細工(薄膜が形成されないようにすること、レジスト膜を除去すること、レジスト膜に露光処理を施すこと)を行う例を掲げて説明したが、これに限らず、転写マスクの製造過程において、露光装置の基板保持部材に対応した被支持領域における所定領域に薄膜が形成されないようにしてもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明のフォトマスクブランクスによれば、薄膜をパターニングして得られる転写パターンを有する転写マスクを露光装置の基板保持部材で支持したときに、所望のパターン位置精度及び所望のフォーカス精度となるように、基板主表面の周縁部に形成された薄膜及び/又はレジスト膜が、露光装置の基板保持部材により支持されるマスクブランクスの被支持領域における所定領域において除去されているので、露光装置の基板保持部材に転写マスクを装着したときに、転写マスクの変形を抑制し、転写パターンの位置精度の低下及びフォーカス精度の低下を最小限に抑えることができる。
【0084】
また、本発明のフォトマスクブランクスの製造方法によれば、レジスト塗布工程の後、薄膜をパターニングして得られる転写パターンを有する転写マスクを露光装置の基板保持部材で支持したときに、所望のパターン位置精度及び所望のフォーカス精度となるように、露光装置の基板保持部材により支持されるマスクブランクスの被支持領域における所定領域に対し露光処理を行い、露光領域と未露光領域との間で現像液による溶解速度差が得られるようにしていることにより、転写マスク製造工程における現像処理工程、エッチング処理工程で、転写パターンの形成とともに、露光装置の保持部材により支持されるマスクブランクスの被支持領域におけるレジスト膜、薄膜が除去されるので、露光装置の基板保持部材に転写マスクを装着したときに、転写マスクの変形を抑制し、転写パターンの位置精度の低下及びフォーカス精度の低下を最小限に抑えることができるフォトマスクブランクスを簡単に製造することができる。
【0085】
また、本発明の転写マスクの製造方法によれば、現像処理工程、エッチング処理工程で、転写パターンの形成とともに、所望のパターン位置精度及び所望のフォーカス精度となるように、露光装置の基板保持部材により支持されるマスクブランクスの被支持領域における所定領域のレジスト膜、薄膜が除去されるので、露光装置の基板保持部材に転写マスクを装着したときに、転写マスクの変形を抑制し、転写パターンの位置精度の低下及びフォーカス精度の低下を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
第1図は、第1の実施の形態にかかるフォトマスクブランクスの説明図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第2図は、第2の実施の形態にかかるフォトマスクブランクスの説明図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第3図は、第3の実施の形態にかかるフォトマスクブランクスの説明図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第4図は、第4の実施の形態にかかるフォトマスクブランクスの説明図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
第5図は、 本発明の実施例にかかる不要膜除去装置の説明図であり、(a)は断面図、(b)はA−A線断面図である。
第6図は、第5図の部分拡大断面図である。
第7図は、第5図の部分拡大断面図である。
第8図は、実施例にかかる不要膜除去装置の部分拡大斜視図である。
第9図は、実施例にかかる不要膜除去装置の分解斜視図である。
第10図は、実施例にかかるフォトマスクブランクスを製造するためのカバー部材の説明図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
第11図は、ステッパーにおける基板吸着機構を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
10:基板
20:遮光膜
30:レジスト膜
31:被支持領域
32:補助パターン形成領域
50:回転台
60:カバー部材
61:薬液供給孔
62:平坦部
63:傾斜部
64:周縁平坦部
65:側部
67:嵌合溝
68:薬液供給部材
69:孔
70:ノズル
80:薬液
90:糸
100、101:フォトマスクブランクス

Claims (13)

  1. 転写マスクを作製するための原版であって、転写マスクが作製された場合に転写パターンを構成することになる薄膜と、転写マスクを作製する際に用いられるレジスト膜とを基板主表面上に備えているマスクブランクスにおいて、
    前記基板の主表面の周縁部にある不要領域の内側に位置し、前記転写マスクを用いて転写を行う際に露光装置の基板保持部材によって支持されることになる領域であるマスクブランクスの被支持領域を有し、
    前記マスクブランクスの被支持領域においては、前記薄膜が形成され、かつ前記レジスト膜が形成されていない領域を有し、
    前記転写マスクを作製する際に、前記転写パターンの形成とともに前記被支持領域における薄膜が除去されることを特徴とするマスクブランクス。
  2. 前記マスクブランクスによって転写マスクが作製された場合に、この転写マスクに形成されることになる補助パターンの形成領域を有し、
    前記補助パターン形成領域以外の前記マスクブランクスの被支持領域には、前記レジスト膜が形成されておらず、
    前記補助パターン形成領域には、前記薄膜及び前記レジスト膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載のマスクブランクス。
  3. 転写マスクを作製するための原版であって、転写マスクが作製された場合に転写パターンを構成することになる薄膜と、転写マスクを作製する際に用いられるレジスト膜とを基板主表面上に備えているマスクブランクスにおいて、
    前記レジスト膜は、ポジ型のレジスト膜であり、
    前記基板の主表面の周縁部にある不要領域の内側に位置し、前記転写マスクを用いて転写を行う際に転写装置の保持部材によって支持されることになる領域であるマスクブランクスの被支持領域と、該被支持領域の内側に位置する転写パターン形成領域とを有し、
    前記マスクブランクスの被支持領域においては、前記レジスト膜を現像したときにレジスト膜が除去されるようにレジスト膜に露光が施されている領域を有し、
    前記転写パターン形成領域においては、レジスト膜に露光が施されていないことを特徴とするマスクブランクス。
  4. 前記マスクブランクスによって転写マスクが作製された場合に、この転写マスクに形成されることになる補助パターンの形成領域を有し、
    前記補助パターン形成領域以外の前記マスクブランクスの被支持領域は、露光が施されており、
    前記補助パターン形成領域は前記露光が施されていない未露光領域であることを特徴とする請求項3に記載のマスクブランクス。
  5. 前記不要領域のレジスト膜が除去されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のマスクブランクス。
  6. 転写マスクを作製するための原版であって、転写マスクが作製された場合に転写パターンを構成することになる薄膜と、転写マスクを作製する際に用いられるレジスト膜とを基板主表面上に備えているマスクブランクスにおいて、
    前記基板の主表面の周縁部にある不要領域の内側に位置し、前記転写マスクを用いて転写を行う際に露光装置の基板保持部材によって支持されることになる領域であるマスクブランクスの被支持領域を有し、
    前記マスクブランクスの被支持領域においては、前記薄膜が形成されておらず、かつ前記レジスト膜が形成されている領域を有することを特徴とするマスクブランクス。
  7. 前記マスクブランクスによって転写マスクが作製された場合に、この転写マスクに形成されることになる補助パターンの形成領域を有し、
    前記補助パターン形成領域以外の前記マスクブランクスの被支持領域には、前記薄膜が形成されておらず、
    前記補助パターン形成領域には、前記薄膜が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のマスクブランクス。
  8. 前記不要領域のレジスト膜の除去幅は、基板側面から1〜3mmであることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のマスクブランクス。
  9. 転写マスクを作製するための原版であるマスクブランクスの製造方法であって、基板主表面上に、転写マスクが作製された場合に転写パターンを構成することになる薄膜を形成する薄膜形成工程と、前記薄膜上にポジ型レジストを塗布するレジスト塗布工程とを有するマスクブランクスの製造方法において、
    前記マスクブランクスは、前記基板の主表面の周縁部にある不要領域の内側に位置し、
    前記転写マスクを用いて転写を行う際に露光装置の保持部材によって支持されることになる領域であるマスクブランクスの被支持領域と、該被支持領域の内側に位置する転写パターン形成領域とを有し、
    前記マスクブランクスの被支持領域に対して、前記レジスト膜を現像したときにレジスト膜が除去されるようにレジスト膜に露光処理を施すと共に、前記転写パターン形成領域に対しては、レジスト膜に露光処理を施さない露光工程を備えることを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
  10. 前記露光工程は、前記不要領域に形成されたレジスト膜の露光処理を含み、
    前記露光工程後、前記露光が施された領域に選択的に現像液を供給して、前記不要領域に形成されたレジスト膜、及び前記被支持領域に形成されたレジスト膜を除去するレジスト膜除去工程を有することを特徴とする請求項9記載のマスクブランクスの製造方法。
  11. 請求項3乃至5の何れかに記載のマスクブランクスを使用した転写マスクの製造方法であって、
    転写パターンの形成とともに、前記露光処理を施した被支持領域に形成された前記薄膜も合わせて除去するエッチング処理工程を備えることを特徴とする転写マスクの製造方法。
  12. 請求項6に記載のマスクブランクスを使用した転写マスクの製造方法。
  13. 請求項12に記載の転写マスクの製造方法によって得られた転写マスクを使用し、リソグラフィー法により前記転写パターンを半導体基板に転写してパターンを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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