JP4752647B2 - 蓋開閉装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電子ピアノなどの鍵盤楽器や家具などに用いられる蓋開閉装置に関する。
例えば、電子ピアノなどの鍵盤楽器においては、楽器本体内に設けられた鍵盤部を蓋体で開閉可能に覆うように構成されている。このような蓋開閉装置には、特許文献1に記載されているように、楽器本体に設けられた鍵盤部を覆う蓋体に軸部を取り付け、この軸部の端部側にピ二オンを取り付け、このピ二オンを楽器本体の内側面に設けられたラックに転動可能に噛み合わせると共に、軸部の端部を楽器ケースの内側面に設けられたガイド溝に移動可能に挿入させた構成のものがある。
特開平10−207448号
このような蓋開閉装置では、蓋体を開閉するときに、蓋体に設けられた軸部の端部が楽器本体のガイド溝内を移動すると共に、軸部に取り付けられたピ二オンが楽器本体のラックに噛み合って転動するので、蓋体の重量が重くても、蓋体を軽い操作力で滑らかに移動させて、蓋体を開閉することができる。
しかしながら、このような従来の蓋開閉装置では、蓋体の重量が重くても、軽い操作力で蓋体を移動させることができるので、蓋体を開閉するときに蓋体に重量感がなく、蓋体の開閉操作が不自然で、勢い良く蓋体を移動させてしまうことがある。このため、蓋体が鍵盤部を覆って完全に閉じるときに、蓋体と楽器本体との間に指や手を挟んで怪我をする危険性がある。
この発明が解決しようとする課題は、蓋体を開閉するときに、その蓋体に重量感を付与し、蓋体の急速な動作を防ぐことができる蓋開閉装置を提供することである。
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、装置本体と、この装置本体の開放部を覆う蓋体とを備え、この蓋体に回転体を有する軸部を設け、前記装置本体に前記回転体が転動するガイドレールと前記軸部の端部をガイドするガイド溝とを設け、前記軸部の前記端部が前記ガイド溝によってガイドされながら、前記回転体が前記ガイドレール上を転動することにより、前記装置本体に対し前記蓋体がスライドして開閉する蓋開閉装置において、
前記軸部の前記端部に、前記ガイド溝内を摺動するスライド部材を設けるとともに、前記スライド部材は、前記蓋体を開くときに前記ガイド溝に対する接触抵抗が小さく、前記蓋体を閉じるときに前記ガイド溝に対する接触抵抗が大きくなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記スライド部材には前記軸部の前記端部が移動可能に挿入する長孔状の軸穴が前記ガイド溝に対し後下がりに斜めに設けられ、前記スライド部材の外周面は前記ガイド溝内の対向面に接触するほぼ円形状に形成されていると共に、このほぼ円形状の外周面における前記軸穴の深さ方向に対応する個所で且つ前記蓋体の閉動作方向に位置する部分に、山形状の突起部が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、装置本体と、この装置本体の開放部を覆う蓋体とを備え、この蓋体に回転体を有する軸部を設け、前記装置本体に前記回転体が転動するガイドレールと前記軸部の端部をガイドするガイド溝とを設け、前記軸部の前記端部が前記ガイド溝によってガイドされながら、前記回転体が前記ガイドレール上を転動することにより、前記装置本体に対し前記蓋体がスライドして開閉する蓋開閉装置において、
前記軸部の前記端部に、前記ガイド溝内を摺動するスライド部材を設けるとともに、前記軸部の前記端部の外周面には複数の小突起が設けられ、前記スライド部材は前記ガイド溝内の対向面に接触するほぼ直方体状に形成され、その一側面に前記軸部が挿入する軸穴が設けられ、この軸穴の内周面には、前記複数の小突起が順次乗り越える複数の山形部が設けられていると共に、この山形部における両側の斜面うち、前記蓋体が閉じるときの前記軸部の回転に伴って前記小突起が当接する斜面が急な傾斜に形成され、前記蓋体が開くときの前記軸部の回転に伴って前記小突起が当接する斜面が緩やかな傾斜に形成されていることを特徴とする
請求項に記載の発明によれば、スライド部材が、蓋体を開くときにガイド溝に対する接触抵抗を小さくし、蓋体を閉じるときにガイド溝に対する接触抵抗を大きくする構成であることにより、蓋体を開閉するときにスライド部材とガイド溝との接触抵抗によって蓋体に重量感を付与することができると共に、蓋体の急速な動作を確実に防ぐことができるほか、特に蓋体を開くときと、蓋体を閉じるときとで、蓋体の重量感を変えることができる。
すなわち、蓋体を開くときに、ガイド溝に対するスライド部材の接触抵抗が小さいので、蓋体の重量感を軽くすることができ、また蓋体を閉じるときに、ガイド溝に対するスライド部材の接触抵抗が大きいので、蓋体の重量感を重くすることができる。このため、蓋体をゆっくり閉じることができるので、蓋体と装置本体との間に指や手を挟んで怪我をする危険性を回避することができる。
請求項に記載の発明によれば、スライド部材に、軸部の端部が移動可能に挿入する長孔状の軸穴がガイド溝に対し後下がりに斜めに設けられ、スライド部材の外周面が装置本体のガイド溝内の対向面に接触するほぼ円形状に形成されていると共に、このほぼ円形状の外周面における軸穴の深さ方向に対応する個所で且つ蓋体の閉動作方向に位置する部分に、山形状の突起部が設けられていることにより、請求項に記載の発明と同様、蓋体が開閉するときにスライド部材とガイド溝との接触抵抗によって蓋体に重量感を付与することができると共に、蓋体の急速な動作を確実に防ぐことができるほか、蓋体を開くときと、蓋体を閉じるときとで、蓋体の重量感を変えることができる。
すなわち、蓋体を開く方向に移動させるときには、軸部の端部がスライド部材の長孔状の軸孔を斜め下側に移動して、スライド部材の外周面に設けられた山形状の突起部を装置本体のガイド溝内の対向面から離間させ、この状態でスライド部材のほぼ円形状の外周面が装置本体のガイド溝内の対向面に線接触した状態で摺動するので、接触抵抗が小さく、蓋体の重量感が軽くなり、滑らかに蓋体を移動させることができる。
また、蓋体を閉じる方向に移動させるときには、軸部の端部がスライド部材の長孔状の軸孔を斜め上側に移動して、スライド部材の外周面に設けられた山形状の突起部を装置本体のガイド溝内の対向する一面に押し付け、この状態でスライド部材がガイド溝内を摺動するので、スライド部材の山形状の突起部が装置本体のガイド溝内の対向する一面に面接触した状態で移動することになる。このため、スライド部材とガイド溝との接触抵抗が大きくなり、蓋体の重量感が重くなり、これにより蓋体を閉じるときに蓋体の急速な動作を防いで、蓋体と装置本体との間に指や手を挟んで怪我をする危険性を回避することができる。
請求項に記載の発明によれば、軸部の端部の外周面に複数の小突起が設けられ、スライド部材がガイド溝内の対向面に接触するほぼ直方体状に形成され、その一側面に軸部の端部が挿入する軸穴が設けられ、この軸穴の内周面には、複数の小突起が順次乗り越える複数の山形部が設けられ、この山形部の一方が緩やかな斜面で他方が急な斜面に形成されていることにより、請求項1に記載の発明と同様、蓋体が開閉するときにスライド部材とガイド溝との接触抵抗によって蓋体に重量感を付与することができると共に、蓋体の急速な動作を確実に防ぐことができるほか、特に蓋体を開くときと、蓋体を閉じるときとで、蓋体の操作感をも変えることができる。
すなわち、蓋体を開く方向に移動させてスライド部材がガイド溝内を摺動するときに、回転体の回転に伴って軸部が山形部の緩やかな斜面から急な斜面に向けて回転するので、軸部の端部の外周面に設けられた複数の小突起が、スライド部材の軸穴の内面に設けられた複数の山形部の緩やかな斜面に沿って移動して順次山形部を乗り越える。このため、軸部の小突起とスライド部材の山形部との接触抵抗が小さく、軸部の端部がスライド部材の軸穴内で空転しやすいので、蓋体の操作感が軽く感じ、蓋体を滑らかに移動させることができる。
また、蓋体を閉じる方向に移動させさせてスライド部材がガイド溝内を摺動するときに、回転体が上記と逆の方向に回転し、この回転体の回転に伴って軸部の逆方向に回転するので、この軸部の端部の外周面に設けられた複数の小突起が、スライド部材の軸穴の内面に設けられた複数の山形部の急な斜面に沿って移動して順次山形部を乗り越える。このため、軸部の小突起とスライド部材の山形部との接触抵抗が大きくなり、軸部の端部がスライド部材の軸穴内で空転しにくいので、蓋体の操作感が重く感じる。これにより、蓋体が閉じるときに蓋体の急速な動作を防いで、蓋体と装置本体との間に指や手を挟んで怪我をする危険性を回避することができる。
(実施形態1)
以下、図1〜図5を参照して、この発明を鍵盤楽器に適用した実施形態1について説明する。
図1はこの発明の鍵盤楽器を示した断面図、図2はその鍵盤楽器の蓋開閉装置の要部を拡大して示した分解斜視図である。
この鍵盤楽器は、図1に示すように、楽器ケース1内に鍵盤部2が設けられ、この鍵盤部2に対応する楽器ケース1の前側上部(図1では左側上部)が開放され、この開放された部分に鍵盤蓋3が開閉可能に設けられた構成になっている。
この鍵盤蓋3は、図1に示すように、楽器ケース1の前側上部の開放された部分に後部上がり(図1では右上がり)に傾斜した状態で配置されて鍵盤部2を覆い、楽器ケース1の後部内に移動して楽器ケース1の天板1aの下側に配置されたときに鍵盤部2を露呈させるように構成されている。すなわち、この鍵盤蓋3の開閉装置4は、図1および図2に示すように、楽器ケース1の両側の側板1に設けられたガイド部材5と、鍵盤蓋3の前端部に設けられたガイドローラ6と、鍵盤蓋3の後端部に設けられた軸部7と、この軸部7に取り付けられた歯車8とを備え、ガイド部材5に沿ってガイドローラ6と歯車8とが移動することにより、鍵盤蓋3がスライドして開閉するように構成されている。
この場合、ガイド部材5は、図1に示すように、楽器ケース1の側板1bの内面における前部側から後側内部に向けて緩やかな山形状に連続して設けている。このガイド部材5における楽器ケース1の後側内部、つまり楽器ケース1の天板1aの下側に位置する個所には、図1および図2に示すように、鍵盤蓋3の後端部に設けられた軸部7の歯車8が噛み合って転動するラック9と、軸部7の端部7aが挿入して移動するガイド溝10とが、楽器ケース1の後部側に向けて緩やかに下がる傾斜した状態で設けられている。また、このガイド部材5は、その前側上端部5aを鍵盤蓋3の前端部に設けられたガイドローラ6が転動するように構成されている。
ところで、鍵盤蓋3の後端部の下面に設けられた軸部7は、図2に示すように、その端部7aが歯車8の側面から突出しており、この突出した端部7aには、図2および図3に示すように、ガイド部材5のガイド溝10内を摺動するスライド部材11が取り付けられている。このスライド部材11は、図2〜図5に示すように、ガイド部材5のガイド溝10における上下方向の幅10aとほぼ同じ大きさの直方体状に形成されており、その一側面には軸部7の端部7aが挿入する軸穴12が設けられている。これにより、スライド部材11は、軸穴12に軸部7の端部7aが挿入し、この状態でスライド部材11がガイド溝10内に挿入されると、図5に示すように、スライド部材11の上下面がガイド溝9内の互いに対向する上下面に面接触した状態で摺動するように構成されている。
このような鍵盤蓋3の開閉装置4によれば、鍵盤蓋3を開閉するときに、鍵盤蓋3の後端部に設けられた軸部7の端部7aが楽器ケース1に設けられたガイド部材5のガイド溝10に沿ってガイドされながら、軸部7の歯車8がガイド部材5のラック8に噛み合って転動すると共に、鍵盤蓋3の前端部に設けられたガイドローラ6がガイド部材5の前側上端部5a上を転動するので、鍵盤蓋3の重量が重くても、滑らかに鍵盤蓋3を移動させることができる。この場合、特に軸部7の端部7aに設けられたスライド部材11が、ガイド部材5のガイド溝10内を摺動するので、鍵盤蓋3が開閉するときにスライド部材11とガイド溝10との接触抵抗によって鍵盤蓋3に重量感を付与することができる。
すなわち、スライド部材11はガイド溝10における上下方向の幅10aとほぼ同じ大きさの直方体状に形成され、その一側面に軸部7の端部7aが挿入する軸穴12が設けられていることにより、鍵盤蓋3を開閉するときに、スライド部材11の上下面がガイド溝10内の上下面に面接触した状態で移動するので、鍵盤蓋3が開閉するときにスライド部材11とガイド溝10との接触抵抗によって鍵盤蓋3に重量感を付与することができ、これにより鍵盤蓋3の急速な動作を防ぐことができる。このため、鍵盤蓋3を閉じるときに、鍵盤蓋3と楽器ケース1との間に指や手を挟んで怪我をする危険性を回避することができる。
(実施形態2)
次に、図6〜図9を参照して、この発明を鍵盤楽器に適用した実施形態2について説明する。なお、図1〜図5に示された実施形態1と同一部分には同一符号を付して説明する。
この鍵盤楽器における鍵盤蓋3の開閉装置20は、スライド部材21が実施形態1と異なる構成であり、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。この場合、鍵盤蓋3の後部下面に設けられた軸部7は、歯車8の側面から突出した端部7aに小径の軸突起22が軸方向に突出して設けられ、この軸突起22がガイド部材5のガイド溝10内に挿入するように構成されている。
スライド部材21は、鍵盤蓋3を開くときにガイド部材5のガイド溝10に対する接触抵抗が小さくなり、鍵盤蓋3を閉じるときにガイド部材5のガイド溝10に対する接触抵抗が大きくなるように構成されている。すなわち、このスライド部材21は、図6〜図9に示すように、ガイド部材5のガイド溝10における上下方向の幅10aの長さと同じ直径のほぼ円柱状に形成されており、その一端面、つまり軸部7に対応する面には、図6〜図9に示すように、軸部7の端部7aに設けられた小径の軸突起22が移動可能に挿入する長孔状の軸穴23が設けられている。
この場合、スライド部材21は、図8および図9に示すように、長孔状の軸穴23がガイド溝10に対し後下がりに傾斜した状態で、つまり上部側が楽器ケース1の前側(同図では左側)に位置し、下部側が楽器ケース1の後側(同図では右側)に位置する傾斜状態で、ガイド溝10内に移動自在に配置されている。また、このスライド部材21の外周面は、図6および図7に示すように、ガイド部材5のガイド溝10内の互いに対向する上下面に接触するほぼ円形状に形成されていると共に、このほぼ円形状の外周面における軸穴23の長手方向に対応する個所で且つ鍵盤蓋3の閉動作方向(図8および図9では左側)に位置する部分には、山形状の突起部24が設けられている。
すなわち、このスライド部材21は、図8に示すように、鍵盤蓋3が閉じる方向に移動すると、これに伴って軸部7の軸突起22が軸穴23内を斜め上方に向けて移動し、軸穴23の上部側に位置することにより、突起部24がガイド溝10内の下面に押し付けられて面接触し、また図9に示すように、鍵盤蓋3が開く方向に移動すると、これに伴って軸部7の軸突起22が軸穴23内を斜め下方に向けて移動し、軸穴23の下部側に位置することにより、突起部24がガイド溝10内の下面から離れて、ガイド溝10内の互いに対向する上下面の間に浮いた状態で配置されるように構成されている。
このような鍵盤蓋3の開閉装置20によれば、スライド部材21に、軸部7の軸突起22が移動可能に挿入する長孔状の軸穴23がガイド溝10に対し後下がりに傾斜して設けられ、スライド部材21の外周面がガイド溝10の互いに対向する上下面に接触するほぼ円形状に形成されていると共に、このほぼ円形状の外周面における軸穴23の長手方向に対応する個所で且つ鍵盤蓋3の閉動作方向に位置する部分に、山形状の突起部24が設けられているので、実施形態1と同様、鍵盤蓋3が開閉するときにスライド部材21とガイド溝10との接触抵抗によって鍵盤蓋3に重量感を付与することができると共に、鍵盤蓋3の急速な動作を防ぐことができるほか、特に鍵盤蓋3を開くときと、閉じるときとで、鍵盤蓋3の重量感を変えることができる。
すなわち、鍵盤蓋3を開く方向に移動させると、図9に示すように、軸部7の軸突起22が軸穴23内を斜め下方に移動して軸穴23の下部側に位置する。このときには、軸部7の軸突起22によってスライド部材21が図9において時計回り、つまり図9に示す矢印X方向に回転するので、スライド部材21の突起部24がガイド溝10内の互いに対向する上下面間に浮いた状態で配置される。このため、図9に示すように、スライド部材21のほぼ円形状の外周面がガイド溝10の上下面に線接触する。この状態で、スライド部材21がガイド溝10内を移動するので、スライド部材21とガイド溝10との接触抵抗が小さくなり、これにより鍵盤蓋3の重量感を軽くして、鍵盤蓋3を滑らかに移動させることができる。
また、鍵盤蓋3を閉じる方向に移動させるときには、図8に示すように、軸部7の軸突起22が軸穴23内を斜め上方に移動して軸穴23の上部側に位置する。このときには、軸突起22によってスライド部材21が図8において反時計回り、つまり図8に示す矢印Y方向に回転するので、スライド部材21の突起部24がガイド溝10内の下面に押し付けられて面接触する。この状態で、スライド部材21がガイド溝10内を摺動するので、スライド部材21とガイド溝10との接触抵抗が大きくなり、鍵盤蓋3の重量感を重くすることができる。これにより、鍵盤蓋3が閉じるときに、鍵盤蓋3の急速な動作を防いで、鍵盤蓋3と楽器ケース1との間に指や手を挟んで怪我をする危険性を回避することができる。
(実施形態3)
次に、図10〜図13を参照して、この発明を鍵盤楽器に適用した実施形態3について説明する。この場合にも、図1〜図5に示された実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
この鍵盤楽器における鍵盤蓋3の開閉装置30も、スライド部材31が実施形態1と異なる構成であり、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。この場合、鍵盤蓋3の後部下面に設けられた軸部7は、図10に示すように、歯車8の側面から突出した端部7aの外周面に複数の小突起32が所定間隔で設けられた構成になっている。
スライド部材31は、図10〜図13に示すように、ガイド部材5のガイド溝10における上下方向の幅10aとほぼ同じ大きさの直方体状に形成され、その一側面つまり軸部7の端部7aが挿入する軸穴33が設けられた構成になっている。この場合、軸穴33の内周面には、図11および図12に示すように、軸部7の複数の小突起32が順次乗り越える複数の山形部34が設けられている。
この複数の山形部34は、図12に示すように、それぞれ両側の斜面34a、34bのうち、鍵盤蓋3を閉じるときに軸部7が図12において反時計回り回転して軸部7の小突起32が当接する斜面34aが急な傾斜に形成され、鍵盤蓋3を開くときに軸部7が図12において時計回りに逆回転して軸部7の小突起32が当接する斜面34bが緩やかな傾斜に形成されている。
このような鍵盤蓋3の開閉装置30によれば、軸部7の端部7aにおける外周面に、複数の小突起32を設け、スライド部材31がガイド部材5のガイド溝10における上下方向の幅10aに対応する大きさのほぼ直方体状に形成され、その一側面に軸部7の端部7aが挿入する軸穴33を設け、この軸穴33の内周面に複数の小突起32が順次乗り越える複数の山形部34を設けたことにより、実施形態1と同様、鍵盤蓋3が開閉するときにスライド部材31とガイド溝10との接触抵抗によって鍵盤蓋3に重量感を付与することができると共に、鍵盤蓋3の急速な動作を防ぐことができるほか、特に鍵盤蓋3を開くときと、閉じるときとで、鍵盤蓋3の操作感をも変えることができる。
すなわち、鍵盤蓋3を開く方向に移動させてスライド部材31がガイド溝10内を摺動するときに、軸部7の端部7aが歯車8の回転に伴って反時計回りに回転する。このため、軸部7の端部7aにおける外周面に設けられた複数の小突起32が、スライド部材31の軸穴33内で回転移動し、軸部7の複数の小突起32が、軸穴33の内面に設けられた複数の山形部34における緩やかな傾斜の斜面34bに沿って移動して順次山形部34を乗り越える。このときには、軸部7の複数の小突起32とスライド部材31の複数の山形部34との接触抵抗が小さく、軸部7の端部7aがスライド部材31の軸穴33内で空転しやすいので、鍵盤蓋3の操作感が軽く感じ、鍵盤蓋3を滑らかに移動させることができる。
また、鍵盤蓋3を閉じる方向に移動させてスライド部材31がガイド溝10内を摺動するときに、軸部7の端部7aが歯車8の逆回転に伴って上記と逆の時計回りに回転する。このため、軸部7の複数の小突起32が、スライド部材31の軸穴33の内面に設けられた複数の山形部34における急な傾斜の斜面34aに沿って移動して順次山形部34を乗り越える。このときには、軸部7の各小突起32とスライド部材31の各山形部34との接触抵抗が大きく、軸部7の端部7aがスライド部材31の軸穴33内で空転しにくいので、鍵盤蓋3の操作感が重く感じる。これにより、鍵盤蓋3の急速な動作を防ぎ、鍵盤蓋3と楽器ケース1との間に指や手を挟んで怪我をする危険性を回避することができる。
なお、上記実施形態1〜3では、鍵盤楽器における鍵盤蓋3の開閉装置に適用した場合について述べたが、必ずしも鍵盤楽器の鍵盤蓋3である必要はなく、例えば家具などの蓋体の開閉装置に広く適用することができる。
この発明を適用した鍵盤楽器の断面図である。(実施形態1) 図1の鍵盤蓋の開閉装置における要部を拡大して示した分解斜視図である。 図2の軸部の端部にスライド部材を取り付けた状態の要部を示した拡大側面図である。 図3のスライド部材を示した正面図である。 図4のスライド部材をガイド部材のガイド溝内に配置した状態を示した図である。 この発明を適用した鍵盤楽器における鍵盤蓋の開閉装置の軸部にスライド部材を取り付けた状態の要部を示した拡大側面図である。(実施形態2) 図6のスライド部材を示した正面図である。 図7のスライド部材をガイド部材のガイド溝内に配置して鍵盤蓋を閉じるときのスライド部材の動作状態を示した図である。 図8の状態で鍵盤蓋を開くときのスライド部材の動作状態を示した図である。 この発明を適用した鍵盤楽器における鍵盤蓋の開閉装置の軸部にスライド部材を取り付けた状態の要部を示した拡大側面図である。(実施形態3) 図10のスライド部材を示した正面図である。 図10のA−A矢視における拡大断面図である。 図12のスライド部材をガイド部材のガイド溝内に配置した状態を示した図である。
符号の説明
1 楽器ケース
2 鍵盤部
3 鍵盤蓋
4、20、30 開閉装置
5 ガイド部材
7 軸部
7a 端部
8 歯車
9 ラック
10 ガイド溝
11、21、31 スライド部材
12、23、33 軸穴
22 軸突起
24 突起部
32 小突起
34 山形部
34a 急な斜面
34b 緩やかな斜面

Claims (3)

  1. 装置本体と、この装置本体の開放部を覆う蓋体とを備え、この蓋体に回転体を有する軸部を設け、前記装置本体に前記回転体が転動するガイドレールと前記軸部の端部をガイドするガイド溝とを設け、前記軸部の前記端部が前記ガイド溝によってガイドされながら、前記回転体が前記ガイドレール上を転動することにより、前記装置本体に対し前記蓋体がスライドして開閉する蓋開閉装置において、
    前記軸部の前記端部に、前記ガイド溝内を摺動するスライド部材を設けるとともに、前記スライド部材は、前記蓋体を開くときに前記ガイド溝に対する接触抵抗が小さく、前記蓋体を閉じるときに前記ガイド溝に対する接触抵抗が大きくなることを特徴とする蓋開閉装置。
  2. 前記スライド部材には前記軸部の前記端部が移動可能に挿入する長孔状の軸穴が前記ガイド溝に対し後下がりに斜めに設けられ、前記スライド部材の外周面は前記ガイド溝内の対向面に接触するほぼ円形状に形成されていると共に、このほぼ円形状の外周面における前記軸穴の深さ方向に対応する個所で且つ前記蓋体の閉動作方向に位置する部分に、山形状の突起部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の蓋開閉装置。
  3. 装置本体と、この装置本体の開放部を覆う蓋体とを備え、この蓋体に回転体を有する軸部を設け、前記装置本体に前記回転体が転動するガイドレールと前記軸部の端部をガイドするガイド溝とを設け、前記軸部の前記端部が前記ガイド溝によってガイドされながら、前記回転体が前記ガイドレール上を転動することにより、前記装置本体に対し前記蓋体がスライドして開閉する蓋開閉装置において、
    前記軸部の前記端部に、前記ガイド溝内を摺動するスライド部材を設けるとともに、前記軸部の前記端部の外周面には複数の小突起が設けられ、前記スライド部材は前記ガイド溝内の対向面に接触するほぼ直方体状に形成され、その一側面に前記軸部が挿入する軸穴が設けられ、この軸穴の内周面には、前記複数の小突起が順次乗り越える複数の山形部が設けられていると共に、この山形部における両側の斜面うち、前記蓋体が閉じるときの前記軸部の回転に伴って前記小突起が当接する斜面が急な傾斜に形成され、前記蓋体が開くときの前記軸部の回転に伴って前記小突起が当接する斜面が緩やかな傾斜に形成されていることを特徴とする蓋開閉装置。
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