JP2001242869A - 鍵盤楽器のスライド蓋構造 - Google Patents

鍵盤楽器のスライド蓋構造

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JP2001242869A
JP2001242869A JP2000052601A JP2000052601A JP2001242869A JP 2001242869 A JP2001242869 A JP 2001242869A JP 2000052601 A JP2000052601 A JP 2000052601A JP 2000052601 A JP2000052601 A JP 2000052601A JP 2001242869 A JP2001242869 A JP 2001242869A
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Hiroki Nakaya
博喜 中屋
Hiromi Negi
裕己 根木
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Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍵盤楽器のスライド蓋構造において、製造コ
ストの低減を図るとともにスライド蓋をスムーズに開閉
できるようにする。 【解決手段】 スライド蓋40は、蓋本体部41と蓋前
板部42からなり、側板12に設けた第1ガイド部31
aに沿って前後方向にスライドする。蓋前板部42の下
端部には、左右方向に垂直な断面を凹凸を有する補強部
42b1が形成されており、その下端部にはクッション
部材Mが組み付けられるとともに両端部には接触子43
が組み付けられている。接触子43は、第1ガイド部3
1aの溝31a4に嵌め込まれており、外側に行くにし
たがって細形になるように傾斜している。これにより、
蓋前板部42を簡単に製作することができるとともに、
スライド蓋40に自動調芯作用を持たせることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右方向に並設し
た複数の操作子を覆うスライド蓋を前後方向に移動可能
に一対の側板に係合させた鍵盤楽器のスライド蓋構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば特許第2907023
号公報に示されているように、鍵盤楽器の一対の側板の
各対向面に前後方向にそれぞれ延設された一対のガイド
に、左右方向に並設した複数の操作子(例えば、演奏操
作子としての鍵、音色設定等のための操作子等)を覆う
スライド蓋の左右方向両端にそれぞれ組み付けられた一
対の接触子を係合させて、同スライド蓋を前後に移動可
能にするようにした鍵盤楽器のスライド蓋構造は知られ
ている。
【0003】上記従来の装置においては、スライド蓋の
前部の強度が弱かったり、接触子の組み付けに関係した
スライド蓋の構造、同構造のための加工が複雑になった
り、スライド蓋がスムーズに平行に移動しなかったりと
いう種々の問題があった。
【0004】
【発明の概要】本発明は、上記問題に対処するためにな
されたもので、その目的は、従来の鍵盤楽器のスライド
蓋構造を改良して、製造コストの低減を図るとともに良
好な品質を有する鍵盤楽器のスライド蓋構造を提供する
ことにある。
【0005】上記目的を達成するために、本発明の構成
上の特徴は、鍵盤楽器の一対の側板の各対向面に前後方
向にそれぞれ延設された一対のガイドと、左右方向に並
設した複数の操作子を覆うスライド蓋と、前記スライド
蓋の前部の左右方向両端にそれぞれ組み付けられて前記
一対のガイドに各外周面にてそれぞれ接触しながら前記
スライド蓋の前後方向の移動を可能とする一対の接触子
とを備えた鍵盤楽器のスライド蓋構造において、左右方
向に垂直な断面を凹凸を有する形状に形成するとともに
同左右方向に一様に形成した補強部を前記スライド蓋の
前部に備え、前記一対の接触子を前記補強部の左右方向
両端にそれぞれ組み付け、かつ前記一対の接触子を左右
方向の若干の変位を許容するように構成するとともに、
前記ガイドと接触する前記一対の接触子の各外周面を左
右方向外側に向かうにしたがってそれぞれ同一方向に傾
斜させて構成したことにある。例えば、ガイドと接触す
る一対の接触子の各下端面が、左右方向外側に向かうに
したがってそれぞれ上方又は下方に傾斜させて構成され
ている。
【0006】前記のような構成においては、接触子は左
右方向への若干の変位が許容されているので、製作誤
差、振動などによりスライド蓋が左右方向に基準位置か
ら若干変位しても接触子とガイドとの摩擦によりスライ
ド蓋が移動不能になることはなく、またこのスライド蓋
の変位は、接触子の外周面を傾斜させて構成したことに
より、スライド蓋の自重により自動的に復帰する、すな
わち自動調芯作用が発揮される。また、スライド蓋の前
部は、左右方向に垂直な凹凸断面形状に形成された補強
部により補強されて強度が高くなり、またこの凹凸断面
形状を利用して接触子を組み付けることが可能になるの
で、接触子を組み付けるための特別な構成を必要とする
ことがなく製造コストを低減できる。
【0007】また、本発明の他の構成上の特徴は、鍵盤
楽器の一対の側板の各対向面に前後方向にそれぞれ延設
された一対のガイドと、蓋本体部及び同蓋本体部の前部
に設けた蓋前板部からなって左右方向に並設した複数の
操作子を覆うスライド蓋と、前記蓋前板部の左右方向両
端にそれぞれ組み付けられて前記一対のガイドにそれぞ
れ接触しながら前記スライド蓋の前後方向の移動を可能
とする一対の接触子とを備えた鍵盤楽器のスライド蓋構
造において、前記スライド蓋を閉じた状態で口棒部に接
する前記蓋前板部の下端面にクッション部材を組み付け
るとともに、前記一対の接触子を前記下端面近傍の蓋前
板部にそれぞれ組み付けたことに特徴がある。
【0008】前記のような構成においては、スライド蓋
を閉めたとき蓋前板部の下端面と口棒部との間にクッシ
ョン部材が介装されるので、蓋前板部又は口棒部が傷つ
かなくなる。また、このクッション部材は接触子の近傍
位置にて蓋前板部に組み付けられ、このことは、蓋前板
部においてクッション部材と接触子を組み付けるための
構造部分が集中して形成されていることを意味し、この
集中した構造部分ではクッション部材と接触子を組み付
けるために共通の構造を用いることが可能となるので、
材料の節約、蓋前板部の加工のための製造コストの低減
を図ることができる。
【0009】さらに、本発明の他の構成上の特徴は、鍵
盤楽器の一対の側板の各対向面に前後方向にそれぞれ延
設された各一対の第1及び第2ガイドと、左右方向に並
設した複数の操作子を覆うスライド蓋と、スライド蓋の
前端部の左右方向両端にそれぞれ組み付けられるととも
に各第1ガイドと外周面にてそれぞれ接触してスライド
蓋の前端部の各第1ガイドに沿った移動を許容する一対
の接触子と、スライド蓋の後端部の左右方向両端にそれ
ぞれ組み付けられるとともに各第2ガイドとそれぞれ係
合してスライド蓋の後端部の各第2ガイドに沿った移動
を許容する一対の係合部材とを備えた鍵盤楽器のスライ
ド蓋構造において、一対の接触子を左右方向の若干の変
位を許容するように構成するとともに、第1ガイドと接
触する一対の接触子の各外周面を左右方向外側に向かう
にしたがってそれぞれ同一方向に傾斜させて構成し、か
つ一対の係合部材を、同各係合部材の左右方向の若干の
変位を許容するように構成するとともに、スライド蓋の
移動時に前後方向に同時にかつ同一距離だけ変位するよ
うに一対の第2ガイドに係合するように構成したことに
ある。
【0010】前記のような構成においては、接触子と第
1ガイドとの関係により、上述した発明のように、製作
誤差、振動などによりスライド蓋が移動不能になること
がなくなるとともに、上記自動調芯作用も発揮される。
また、係合部材と第2ガイドとの関係により、スライド
蓋の前端部が左右方向に変位した場合には、後端部も同
方向に変位することになり、スライド蓋が変形して前後
方向の移動に対して不要な力が作用することを回避でき
るので、スライド蓋を前後方向にスムーズに移動でき
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1〜図3は、本発明に係るス
ライド蓋構造を適用した電子鍵盤楽器の本体Aを示して
いて、この本体Aは、箱体10と、箱体10の内部に配
設された鍵盤21及びパネル22と、スライド蓋40を
備えている。箱体10は、棚板11、側板12,13、
口棒14、後板15及び天板16によって構成されてい
て、上部前方が開口している。複数の鍵(演奏操作子)
からなる鍵盤21は、棚板11の上方前方にて左右方向
に並設されている。また、パネル22は、鍵盤21より
も後方に配設されており、その上面には、音色設定等の
ための操作子(又は演奏操作子)が配設されている。
【0012】左右一対の側板12,13は、箱体10の
左右側壁を構成するもので、その各対向面にはそれぞれ
樹脂製のガイド部材31,32が延設されている。ガイ
ド部材31,32は、左側の側板12に組み付けられた
ガイド部材31を例にして説明すると、図1に示したよ
うに、前後方向において側板12よりやや短く形成され
ており、中間部より前方には第1ガイド部31aが形成
されるとともに、中間部より後方には第2ガイド部31
bが形成されている。
【0013】第1ガイド部31aは、図4に示したよう
に、箱体10内方に向けて突出する上壁31a1及び第
1ガイドとしての下壁31a2と、縦壁31a3と、こ
れら上壁31a1、下壁31a2及び縦壁31a3によ
って形成される溝31a4を有しており、口棒14の上
端に対応する位置から上方に立ち上がり、側板12の前
端及び上端に対応して後方に延び、天板16の前端に対
応する位置まで形成されている。
【0014】第2ガイド部31bは、図5に示したよう
に、箱体10内方に向けて突出する突出部31b1と、
この突出部31b1に没入形成された溝31b2と、突
出部31b1の下端から連続して形成されて上面に第2
ガイドとしてのラックRが形成されたラック部31b3
を有しており、第1ガイド部31aの後端から後方に向
けて連続的に延びており、後板15の内端面に対応する
位置まで形成されている。
【0015】なお、右側の側板13に組み付けられたガ
イド部材32は、上記したガイド部材31と対称形状を
していて、ガイド部材31と実質的に同様の構成とされ
ている。
【0016】スライド蓋40は、ガイド部材31,32
に沿って箱体10の上方を前後方向に移動するもので、
閉じることにより箱体10の上部開口を塞いで鍵盤21
及びパネル22の上方を覆うようになっていて、蓋本体
部41と、蓋前板部42を有している。木製の蓋本体部
41は、平板で平面視にて長方形形状をしていて、箱体
10の上部開口と略同じ幅及び略同じ奥行きとされてお
り、その前端下面には、アルミ製の蓋前板部42が組み
付けられている。
【0017】蓋前板部42は、押し出し成形によって形
成されていて、蓋本体部41と左右方向において同一幅
を有し、縦断面が略L字形状の固定部42aと、同固定
部42aの略中間部位から下方に延びる鍵盤隠し部42
bとからなる。固定部42aは、蓋本体部41の前端下
面に複数のネジSによって固定されている。
【0018】鍵盤隠し部42bは、スライド蓋40を閉
じた状態において鍵盤21の前方を覆うものであり、そ
の下方部位には、前後方向において厚肉とされた補強部
42b1が左右方向に一様に形成されている。補強部4
2b1は、下端部の縦断面が凹凸を有する形状に形成さ
れていて、下端部の凹所にはクッション部材Mが組み付
けられている。クッション部材Mは、ゴム製のもの(他
の可撓性部材で実施することも可能)で、補強部42b
1の凹所に左右方向に一様に組み付けられていて、その
下端部は補強部42b1の下端部の凸所より下方に突出
している。このため、スライド蓋40は、閉じられた状
態でクッション部材Mにて口棒14と接触するようにな
っている(図2参照)。
【0019】また、補強部42b1の左右方向両端部
(側板12,13に対向する部位)においては、クッシ
ョン部材Mが組み付けられる凹所の上方近傍の対称部位
に、雌ねじ部42b2,42b3がそれぞれ設けられて
いて、この雌ねじ部42b2,42b3には、接触子4
3,44が左右対称になるようにそれぞれ組み付けられ
ている。
【0020】接触子43,44は、第1ガイド部31
a,32aの溝31a4,32a4内をスライドするも
ので、雄ねじ部43a1,44a1を有する本体43
a,44aと、樹脂製の円錐体43b,44bから構成
されている。これら接触子43,44は、雄ねじ部43
a1,44a1が雌ねじ部42b2,42b3にそれぞ
れ螺合されることによって蓋前板部42bに組み付けら
れるようになっている。
【0021】円錐体43b,44bは、中空状で円錐台
形状に形成されていて、小径部側から本体43a,44
aに回転不能に嵌め込まれるようになっており、これら
円錐体43b,44bの外周面にて、第1ガイド部31
a,32aにおける下壁31a2,32a2の上方隅角
部に接触するようになっている(図4参照)。なお、各
円錐体43b,44bは、各本体43a,44aに対し
て回転可能に嵌め込むようにしてもよい。また、各接触
子43,44の頭部頂面と第1ガイド部31a,32a
における各縦壁31a4,32a4との間には、スライ
ド蓋40が基準位置(左右方向における中間位置)にあ
るときに、所定の隙間L1が形成されるように隙間が設
けられている。
【0022】また、スライド蓋40においては、蓋本体
部41の左側後端に金属製の軸受け部材45を介して樹
脂製のピニオン46が組み付けられるとともに、右側後
端に金属製の軸受け部材(図示省略)を介して樹脂製の
ピニオン(図示省略)が組み付けられている。ピニオン
46は、第2ガイドであるラックRに係合する係合部材
であって、その幅をラックRの左右方向幅よりも小さく
設定されており、軸受け部材45に組み付けられた支軸
Pに回転可能に組み付けられている。また、ピニオン4
6の外方には、ピニオン46が抜けることを防止するた
めの抜け止め部材47が組み付けられている。支軸P
は、金属製のもので、その先端は、第2ガイド部31b
の溝31b2内に突入しており、支軸Pの先端面と溝3
1b2との間には、スライド蓋40が基準位置にあると
きに、所定の隙間L2(隙間L1とは異なる幅の隙間)
が形成されるように隙間が設けられている。また、この
隙間L2は、突出部31b1の箱体10内方側端面と抜
け止め部材47の外方端面との間にも形成されるように
なっている。このため、ピニオン46は、隙間L2分だ
けラックR上を平行移動可能とされている。
【0023】なお、蓋本体部41の右側後端に組み付け
られたピニオン(図示省略)及び軸受け部材(図示省
略)は、ピニオン46及び軸受け部材45と対称形状を
していて、ピニオン46及び軸受け部材45と実質的に
同様の構成とされている。このため、スライド蓋40
は、各ピニオンと各ラックの関係により、前後方向に移
動する際、前後方向に同時にかつ同一距離だけ移動する
ようになっている。
【0024】上記のように構成した本実施形態におい
て、スライド蓋40を閉じた状態(図1の実線で示した
状態)から開く場合には、スライド蓋40の前端部を鍵
盤21の高さ分だけ上方に持ち上げ、その後、後方に向
けて押しやって移動させる。その際、スライド蓋40の
前端部は、各接触子43,44における円錐体43b,
44bの外周面が第1ガイド部31a,32aにおける
下壁31a2,32a2の上方隅角部に接触しながら溝
31a4,32a4にガイドされて後方に移動する。一
方、スライド蓋40の後端部は、左側のピニオン46が
ラックRに噛み合うとともに、右側のピニオン(図示省
略)が右側のラック(図示省略)に噛み合いながら後方
に移動する。なお、スライド蓋40を開いた状態から閉
じる場合には、開く場合と逆の動作を行う。
【0025】ところで、スライド蓋40の上記開閉動作
にあたっては、各接触子43,44は、所定の隙間L1
分だけ左右方向への若干の変位が許容されているので、
製作誤差、振動などによりスライド蓋40が左右方向に
基準位置から若干変位しても各接触子43,44と各第
1ガイド部31a,32aの各縦壁31a3,32a3
との摩擦によりスライド蓋40が移動不能になることは
なく、またこのスライド蓋40の変位は、各接触子4
3,44における各円錐体43b,44bを円錐台形状
にしてその外周面を傾斜させて構成したことにより、ス
ライド蓋40の自重により自動的に復帰する、すなわち
自動調芯作用が発揮される。なお、スライド蓋40が左
右方向に平行に変位しても、各接触子43,44の頭部
頂面と第1ガイド部31a,32aにおける各縦壁31
a3,32a3との間に設けた隙間L1と、支軸Pの先
端面と第2ガイド部31b,32bにおける溝31b2
(第2ガイド部32bにおける溝は図示省略)との間に
設けた隙間L2との幅を異ならせてあるので、左側に変
位した場合には接触子43の頭部頂面又は支軸Pの左端
面のいずれか一方が接触するのみで、また、右側に変位
した場合には接触子44の頭部頂面又は支軸Pの右端面
のいずれか一方が接触するのみで、スライド蓋40を開
閉する際の摩擦力を小さくすることができる。
【0026】また、各ピニオンが各ラックに対して所定
の隙間L2だけ平行移動可能とされているため、スライ
ド蓋40の前端部が左右方向に変位した場合には、後端
部も同方向に変位することになり、スライド蓋40が変
形して前後方向の移動に対して不要な力が作用すること
を回避できるので、スライド蓋40を前後方向にスムー
ズに移動できる。
【0027】また、蓋前板部42bは、左右方向に垂直
な凹凸断面形状に形成された補強部42b1により補強
されて強度が高くなり、またこの凹凸断面形状を利用し
て両接触子43,44を組み付けることが可能になるの
で、両接触子43,44を組み付けるための特別な構成
を必要とすることがなく製造コストを低減できる。
【0028】また、本実施形態においては、スライド蓋
40を閉めたとき蓋前板部42bの下端面と口棒14と
の間にクッション部材Mが介装されているので、蓋前板
部42b又は口棒14が傷つかなくなる。また、このク
ッション部材Mは両接触子43,44の下方近傍にて蓋
前板部42bに組み付けられ、このことは、蓋前板部4
2bにおいてクッション部材Mと両接触子43,44を
組み付けるための構造部分が集中して形成されているこ
とを意味し、この集中した構造部分ではクッション部材
Mと両接触子43,44を組み付けるために共通の構造
を用いることが可能となるので、材料の節約、蓋前板部
42bの加工のための製造コストの低減を図ることがで
きる。
【0029】なお、上記実施形態においては、一対の係
合部材として一対のピニオンを採用するとともに一対の
第2ガイドとして一対のラックを採用して本発明を実施
したが、本発明は、一対の係合部材が、スライド蓋の移
動時に前後方向に同時にかつ同一距離だけ変位するよう
に一対の第2ガイドに係合するようにされておればよ
く、ピニオン以外の係合部材及びラック以外の第2ガイ
ドを採用して実施することも可能である。
【0030】また、上記実施形態においては、平板な蓋
本体部41の前端下面に、蓋前板部42を組み付けてス
ライド蓋40を構成したが、蓋本体部41と蓋前板部4
2を一部材で構成して実施することも可能である。この
場合、蓋前板部42に対応するスライド蓋40の前部
に、補強部42b1を設けたり、接触子43,44を組
み付けるようにすればよい。
【0031】また、上記実施形態においては、複数の鍵
(演奏操作子)からなる鍵盤21及びパネル22に設け
た操作子の両者をスライド蓋40で覆うようにしたが、
パネル22に設けた音色設定等のための操作子(又は演
奏操作子)のみをスライド蓋40で覆うようにして実施
することも可能である。
【0032】また、上記実施形態においては、接触子4
3,44の円錐体43b,44bを円錐台形状とし、接
触子43,44をスライド蓋40に組み付けた状態で
は、それぞれ外方に向かうにしたがって径が小さくなる
形状(すなわち、正面から見たときに、接触子43,4
4の下部外周面が外側に向けて上方に傾斜する形状)と
して実施したが、図6に示した変形実施形態のように、
接触子43,44をスライド蓋40に組み付けた状態で
は、それぞれ外方に向かうにしたがって径が大きくなる
形状(すなわち、正面から見たときに、接触子43,4
4の下部外周面が外側に向けて下方に傾斜する形状)と
して実施することも可能である。この場合には、下壁3
1a2,32a2における箱体10側端部に上方へ延び
る突出部Tを設ける必要がある。
【0033】また、上記実施形態及びその変形実施形態
においては、第1ガイドである各下壁31a2,32a
2と接触する各接触子43,44の円錐体43b,44
bの各外周面を左右方向外側に向かうにしたがってそれ
ぞれ同一方向に傾斜させて実施したが、図7に示した実
施形態のように、各接触子43,44の各円錐体43
b,44bに代えて円筒状の円筒体143b,144b
を採用し、第1ガイドである各下壁131a2,132
a2の上面を左右方向外側に向かうにしたがって上方向
に傾斜するようにして実施することも可能である。
【0034】また、上記実施形態においては、本発明を
電子鍵盤楽器に適用した例について説明したが、本発明
は、例えば、電気ピアノ、ピアノ等の複数の鍵を左右方
向に並設した鍵盤を有する楽器であれば、他の鍵盤楽器
にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスライド蓋構造を適用した電子
鍵盤楽器の本体の縦断側面図である。
【図2】 図1の要部拡大図である。
【図3】 右側の第1ガイド部を破断した一部破断正面
図である。
【図4】 接触子と第1ガイド部との関係を示す一部破
断図である。
【図5】 第2ガイド部とピニオンとの関係を示す縦断
正面図である。
【図6】 本発明の変形実施形態を示す図4相当図であ
る。
【図7】 本発明の他の変形実施形態を示す図4相当図
である。
【符号の説明】
12,13…側板、14…口棒、21…鍵盤、31,3
2…ガイド部材、31a2,32a2…下壁(第1ガイ
ド)、40…スライド蓋、41…蓋本体部、42…蓋前
板部、42b1…補強部、43,44…接触子、46…
ピニオン(係合部材)、M…クッション部材、R…ラッ
ク(第2ガイド)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鍵盤楽器の一対の側板の各対向面に前後方
    向にそれぞれ延設された一対のガイドと、左右方向に並
    設した複数の操作子を覆うスライド蓋と、前記スライド
    蓋の前部の左右方向両端にそれぞれ組み付けられて前記
    一対のガイドに各外周面にてそれぞれ接触しながら前記
    スライド蓋の前後方向の移動を可能とする一対の接触子
    とを備えた鍵盤楽器のスライド蓋構造において、 左右方向に垂直な断面を凹凸を有する形状に形成すると
    ともに同左右方向に一様に形成した補強部を前記スライ
    ド蓋の前部に備え、 前記一対の接触子を前記補強部の左右方向両端にそれぞ
    れ組み付け、かつ前記一対の接触子を左右方向の若干の
    変位を許容するように構成するとともに、前記ガイドと
    接触する前記一対の接触子の各外周面を左右方向外側に
    向かうにしたがってそれぞれ同一方向に傾斜させて構成
    したことを特徴とする鍵盤楽器のスライド蓋構造。
  2. 【請求項2】鍵盤楽器の一対の側板の各対向面に前後方
    向にそれぞれ延設された一対のガイドと、蓋本体部及び
    同蓋本体部の前部に設けた蓋前板部からなって左右方向
    に並設した複数の操作子を覆うスライド蓋と、前記蓋前
    板部の左右方向両端にそれぞれ組み付けられて前記一対
    のガイドにそれぞれ接触しながら前記スライド蓋の前後
    方向の移動を可能とする一対の接触子とを備えた鍵盤楽
    器のスライド蓋構造において、 前記スライド蓋を閉じた状態で口棒部に接する前記蓋前
    板部の下端面にクッション部材を組み付けるとともに、
    前記一対の接触子を前記下端面近傍の蓋前板部にそれぞ
    れ組み付けたことを特徴とする鍵盤楽器のスライド蓋構
    造。
  3. 【請求項3】鍵盤楽器の一対の側板の各対向面に前後方
    向にそれぞれ延設された各一対の第1及び第2ガイド
    と、左右方向に並設した複数の操作子を覆うスライド蓋
    と、前記スライド蓋の前端部の左右方向両端にそれぞれ
    組み付けられるとともに前記各第1ガイドと外周面にて
    それぞれ接触して前記スライド蓋の前端部の前記各第1
    ガイドに沿った移動を許容する一対の接触子と、前記ス
    ライド蓋の後端部の左右方向両端にそれぞれ組み付けら
    れるとともに前記各第2ガイドとそれぞれ係合して前記
    スライド蓋の後端部の前記各第2ガイドに沿った移動を
    許容する一対の係合部材とを備えた鍵盤楽器のスライド
    蓋構造において、 前記一対の接触子を左右方向の若干の変位を許容するよ
    うに構成するとともに、前記第1ガイドと接触する前記
    一対の接触子の各外周面を左右方向外側に向かうにした
    がってそれぞれ同一方向に傾斜させて構成し、かつ前記
    一対の係合部材を、同各係合部材の左右方向の若干の変
    位を許容するように構成するとともに、前記スライド蓋
    の移動時に前後方向に同時にかつ同一距離だけ変位する
    ように前記一対の第2ガイドに係合するように構成した
    ことを特徴とする鍵盤楽器のスライド蓋構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008015389A (ja) * 2006-07-10 2008-01-24 Casio Comput Co Ltd 蓋開閉装置

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