JP4752587B2 - 永久磁石埋設型回転電機及びカーエアコン用モータ並びに密閉型電動圧縮機 - Google Patents
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Description
ここにおける直線は、回転子の回転中心軸線に対して直交する仮想平面と、回転子の外周面とが交差したときに得られる交差線のうち、凸形状部上において得られる交差直線のことである。直線によって角部を形成する構成は、簡便である。
好適な例では、前記3つの直線を繋いで形成される前記凸形状部の両側の直線は、前記凸形状部を周方向に2等分割する2等分割線に関して鏡映対称であり、前記回転子の回転中心を中心とした前記円周部の角度幅をAとし、前記永久磁石埋設型回転電機における極数をpとし、前記両側の直線のそれぞれの両端が前記回転子の回転中心を中心としてなす角度幅をθcとし、前記円周部の半径をRとし、前記凸形状部から前記回転子の回転中心に至る最小距離と半径Rとの差を深さDhとし、Dhr=Dh×25.5/Rとすると、角度幅Aは、下記の式(a1),(a2),(ex1)の全てを満たすように設定されており、式(a1),(a2)を満たす角度幅Aoにおいて、角度幅θcは、下記の式(b1),(b2),(b3)のうちのいずれか1つを満たすように、且つ下記の式(b4),(b5),(b6),(ex2)の全てを満たすように設定されている。
−(−18.9×Dhr+12.7)〕°・・・(a1)
Ao<〔60−2×acos(1−Dhr/25.5)〕° ・・・(a2)
θco≦10°・・・(b1)
θco≦(−0.5×Ao+16)°・・・(b2)
θco≦(2.5×Ao−30)° ・・・(b3)
〔60−Ao−2×acos(1−Dhr/25.5)〕°/2<θco
・・・(b4)
〔−0.5×Ao+(−14.1×Dhr+26.7)〕°≦θco
・・・(b5)
θco<(60−Ao)°/2・・・(b6)
A=Ao×6/p ・・・(ex1)
θc=θco×6/p・・・(ex2)
式(ex1),(ex2)は、p≠6の場合には、式(a1),(a2),(b1),(b2),(b3),(b4),(b5),(b6)で設定される角度幅Ao,θcoの範囲に対して、角度幅A,θcに設定するための換算式である。つまり、p=6以外の場合、式(a1),(a2),(b1),(b2),(b3),(b4),(b5),(b6)におけるAo,θcoは、式(ex1),(ex2)によって、A×p/6,θc×p/6に置き換えられる。例えばp=12の場合には、式(a1),(a2),(b1),(b2),(b3),(b4),(b5),(b6)におけるAo,θcoがA×p/6=A×12/6=A×2及びθc×p/6=θc×12/6=θc×2に置き換えられる。つまり、式(ex1),(ex2)の換算を行い、A,θcを設定角度幅として用いる。
22°≦Ao≦〔−10×Dhr+37〕°(Dhr≦0.5の場合)
・・・(a3)
(−21.4×Dhr+32.8)°≦Ao≦(−10×Dhr+37)°
(0.5<Dhr≦0.8の場合)・・・(a4)
(−38.75×Dhr+46.5)°≦Ao≦(−27.5×Dhr+51)°
(0.8<Dhrの場合)・・・(a5)
θco≦〔(−2.5×Dhr+2.5)×(Ao−16°)+10〕°
・・・(b7)
式(ex1),(ex2)は、p≠6の場合には、式(a3),(a4),(a5),(b7)で設定される角度幅Ao,θcoの範囲に対して、角度幅A,θcに設定するための換算式である。つまり、p=6以外の場合、式(a3),(a4),(a5),(b7)におけるAo,θcoは、式(ex1),(ex2)によって、A×p/6,θc×p/6に置き換えられる。つまり、式(ex1),(ex2)の換算を行い、A,θcを設定角度幅として用いる。このような範囲で角度幅A,θcを設定すれば、トルクリップル(出力トルクの変動幅の大きさ)の基本次数成分を外周半径一定のロータの場合よりも0.7倍以下にすることができる。
(−2.5×Dhr+27.25)°≦Ao≦(−2.5×Dhr+30.25)°
・・・(a6)
(−12.5×Dhr+15.25)°≦θco≦
(−12.5×Dhr+18.25)°・・・(b8)
θco<(60―Ao)°/2 ・・・(b9)
A=Ao×6/p ・・・(ex1)
θc=θco×6/p・・・(ex2)
式(ex1),(ex2)は、p≠6の場合には、式(a6),(b8),b9)で設定される角度幅Ao,θcoの範囲に対して、角度幅A,θcに設定するための換算式である。つまり、p=6以外の場合、式(a6),(b8),b9)におけるAo,θcoは、式(ex1),(ex2)によって、A×p/6,θc×p/6に置き換えられる。このような範囲で角度幅A,θcを設定すれば、出力トルクのトルクリップルにおける基本次数(例えば、6極18スロットならば18次)成分の大きさを基本次数の倍の次数(例えば、6極18スロットならば36次)成分以下とすることができる。
好適な例では、前記凸形状部は、複数の直線と、前記回転子の半径方向の外側へ向けて凸の凸曲線とで形成され、隣り合う一対の前記直線は、前記凸曲線で繋がれている。
好適な例では、前記複数の円周部は、等ピッチで配設されている。
好適な例では、前記ティースと前記回転子の外周との間の空隙の大きさは、隣り合う一対の前記永久磁石の間に位置する磁極切り替わり部に対応する空隙が最も大きい。
好適な例では、前記固定子の巻き線方式は、波巻きであり、振動抑制に有利である。
請求項18の発明は、回転電機によって駆動される回転軸の回転に基づく圧縮動作体の圧縮動作によって圧縮室内のガスを圧縮して吐出する密閉型電動圧縮機において、請求項17に記載のカーエアコン用モータを前記回転電機として用いた。
図1(a)に示すように、固定子11は、環状のコア12と、コア12の内周に複数配列されたティース121間のスロット122に施されたコイル13とからなる。本実施形態では、ティース121及びスロット122の個数は、18個である。スロット122は、環状の固定子11の周方向に等ピッチで配列されている。図2に示すように、コア12は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板14を積層して構成されている。又、スロット122に施されたコイル13は、波巻きで巻かれている。
例えば、3相、q=1の場合には、スロット数Kと極数pとの関係は、4極12スロット、6極18スロット、8極24スロット等となる。又、例えば、3相、q=1.5の場合には、スロット数Kと極数pとの関係は、4極18スロット、6極27スロット、8極36スロット等となる。
図6に示すDmaxは、中間位置Hoと中間位置190との直線距離を表し、半径Rと最小距離Rminとの差を表す。以下、Dmaxを仮想最大差Dmaxと記す。仮想最大差Dmax=R×{1−cos(〔(360°/p)−A〕/2)}であり、深さDhは、仮想最大差Dmaxよりも小さい。
図12(a)は、凸形状部20を用いた場合の出力トルクをフーリエ級数展開して得られる特定の次数におけるトルクリップルの次数成分比を示す棒グラフである。ブリッジ間角度Θbは、5.2°に設定されており、角度幅Aは、28°に設定されている。深さDhは、0.3mmに設定されており、角度幅θcは、13°に設定されている。
曲線Q1rmにおけるトルクリップルと曲線Q2rmにおけるトルクリップルとが違う理由は、以下の二点である。
回転子25を用いた場合には、エアギャップ変化は、図15(b)に示すように滑らかな変化となる。又、外に凸な円弧にて極間部が構成されているため、リラクタンストルク変動は滑らかで小さなものとなり、波長の基調となる回転18次成分は、磁石トルク波形の回転基本次数(18次)の成分波形の振幅に対して一般的に小さくなる。角部H11,H12を備えた回転子15を用いた場合には、角部H11,H12が存在することによってエアギャップgh1が図15(a)に示すようになる。このようなエアギャップ変化が合成リラクタンストルクの18次成分及び36次成分を際だたせる。
リラクタンストルクにおける18次成分の波形の位相は、盛り上がり部Qro12の発生位置によって調整することができる。例えば、図20(d)における波形Π6と図20(e)における波形Π7とを考える。波形Π6は、図20(a)の正弦波Π3に図20(b)の波形Π4を足し合わせて生成したモデル波形であり、波形Π7は、図20(a)の正弦波Π3に図20(c)の波形Π5を足し合わせて生成したモデル波形である。図20(d),(e)における波形Π6,Π7は、同じ正弦波Π3に対して発生位置の異なる盛り上がり部Qroを有する波形である。
(1)図7(a)のグラフから明らかなように、本実施形態の回転子15の場合におけるトルク定数は、外周が半径一定(=R)の回転子21の場合におけるトルク定数とあまり変わらない。又、本実施形態の回転子15の場合におけるトルク定数は、回転子22,23,24の各場合におけるトルク定数よりも大きい。つまり、回転子22,23,24の各場合におけるトルクの低下は、本実施形態の回転子15の場合よりも大きく、特に回転子23,24の各場合におけるトルクの低下が著しい。
次に、トルクリップル率比Rx/Riが1以下となる角度幅A,θcの範囲について図22〜図24に基づいて説明する。
図24のグラフは、回転子15を用いて角度幅θcを変化させた場合のトルクリップル率比Rx/Riの変化をFEM(有限要素法)解析によって求めた例を示す。横軸は、角度幅θcの値を示し、縦軸は、トルクリップル率比Rx/Riの値を示す。グラフ中の黒点は、FEM解析によって得られた実データである。
図22(a),(b),(c)及び図23(b),(c)のグラフは、角度幅θcを変化させた場合のトルクリップル率比Rx/Riの変化をFEM(有限要素法)解析によって求めたデータ(図24のグラフに相当するデータであって、図示はしないが、確認されているデータ)に基づいて角度幅A,θcの適正範囲を決定するために用意された説明図である。図22(a)のグラフは、深さDh=0.1mmの場合に対応し、図22(b)のグラフは、深さDh=0.3mmの場合に対応する。図22(c)のグラフは、深さDh=0.5mmの場合に対応する。図23(b)のグラフは、深さDh=1.0mmの場合に対応し、図23(c)のグラフは、深さDh=1.2mmの場合に対応する。半径Rは、いずれも25.5mmである。
・・・(4)
最大値Amaxは、比率Dh/R=0.004〔=0.1/R〕のときに最大値Amax(1)を表し、比率Dh/R=0.012〔=0.3/R〕のときに最大値Amax(2)を表す。又、最大値Amaxは、比率Dh/R=0.02〔=0.5/R〕のときに最大値Amax(3)を表し、比率Dh/R=0.028〔=0.7/R〕のときに最大値Amax(4)を表す。又、最大値Amaxは、比率Dh/R=0.039〔=1/R〕のときに最大値Amax(5)を表し、比率Dh/R=0.047〔=1.2/R〕のときに最大値Amax(6)を表す。
・・・(5)
acos(1−Dh/R)は、(1−Dh/R)という値をもたらすcosσにおける角度σを表す。式(5)は、比率Dh/R=0.004〔=0.1/R〕のときに下限線β1を表し、比率Dh/R=0.012〔=0.3/R〕のときに下限線β2を表し、比率Dh/R=0.02〔=0.5/R〕のときに下限線β3を表す。又、式(5)は、比率Dh/R=0.028〔=0.7/R〕のときに下限線β4を表し、比率Dh/R=0.039〔=1/R〕のときに下限線β5を表し、比率Dh/R=0.047〔=1.2/R〕のときに下限線β6を表す。
θc=〔−0.5×A+(−14.1×Dh+26.7)〕°
・・・(6)
式(6)は、比率Dh/R=0.004〔=0.1/R〕のときに直線ξ1を表し、比率Dh/R=0.012〔=0.3/R〕のときに直線ξ2を表し、比率Dh/R=0.02〔=0.5/R〕のときに直線ξ3を表す。又、式(6)は、比率Dh/R=0.028〔=0.7/R〕のときに直線ξ4を表し、比率Dh/R=0.039〔=1/R〕のときに直線ξ5を表し、比率Dh/R=0.047〔=1.2/R〕のときに直線ξ6を表す。
θc=(2.5×A−30)°・・・(7−2)
直線zo,z1がある図23(b)では、斜線領域で示すように、比率Dh/R=0.039〔=1/R〕の場合における角度幅Aを直線δoと直線J5との間(直線δoよりも右側、且つ直線J5よりも左側の領域)に制限し、且つ角度幅θcを上限線αと直線ξ5との間(上限線αよりも下側、且つ直線ξ5を含む上側の領域)に制限すれば、トルクリップル率比Rx/Riは、1以下となる。直線z1は、次式(8)で表される。
直線zo,z1がある図23(c)では、斜線領域で示すように、比率Dh/R=0.047〔=1.2/R〕の場合における角度幅Aを直線δoと直線J6との間(直線δoよりも右側、且つ直線J6よりも左側の領域)に制限し、且つ角度幅θcを上限線αと直線ξ6との間(上限線αよりも下側、且つ直線ξ6を含む上側の領域)に制限すれば、トルクリップル率比Rx/Riは、1以下となる。
−(−18.9×Dh+12.7)〕°
=〔Amax−(−18.9×Dh+12.7)〕°・・・(9)
角度A(ε)は、比率Dh/R=0.004〔=0.1/R〕のときに角度A(ε1)を表し、比率Dh/R=0.012〔=0.3/R〕のときに角度A(ε2)を表し、比率Dh/R=0.02〔=0.5/R〕のときに角度A(ε3)を表し、比率Dh/R=0.028〔=0.7/R〕のときに角度A(ε4)を表す。
つまり、角度幅Aが次式(10)を満たし、且つ角度幅θcが次式(11)を満たせば、トルクリップル率比Rx/Riが1以下となる。
−(−18.9×Dh+12.7)〕°
=〔Amax−(−18.9×Dh+12.7)〕°
且つ
A<〔60−2×acos(1−Dh/R)〕°=Amax
・・・(10)
〔60−A−2×acos(1−Dh/R)〕°/2
=(Amax−A)°/2<θc<(60−A)°/2・・・(11)
以上の式(3)〜(6),(7−1),(7−2),(8),(9),(9−1),(10),(11)から総合すると、下記の式(a11),(a21)で表される範囲で角度幅Aを設定すると共に、下記の式(b11),(b21),(b31),(b41),(b51),(b61)で表される範囲で角度幅θcを設定すれば、トルクリップル率比Rx/Riを1以下とすることができる。この場合、角度幅Aは、下記の式(a11),(a21)の全てを満たすように設定されており、式(a11),(a21)を満たす角度幅Aにおいて、角度幅θcは、下記の式(b11),(b21),(b31)のうちのいずれか1つを満たすように、且つ下記の式(b41),(b51),(b61)のうちの全てを満たすように設定されている。
−(−18.9×Dh+12.7)〕°・・・(a11)
A<〔60−2×acos(1−Dh/R)〕° ・・・(a21)
θc≦10°・・・(b11)
θc≦(−0.5×A+16)°・・・(b21)
θc≦(2.5×A−30)° ・・・(b31)
〔60−A−2×acos(1−Dh/R)〕°/2<θc・・・(b41)
〔−0.5×A+(−14.1×Dh+26.7)〕°≦θc・・・(b51)
θc<(60−A)°/2 ・・・(b61)
式(a11),(a21),(b11),(b21),(b31),(b41),(b51),(b61)は、R=25.5mm及び極数p=6の場合に対応するものであるが、半径Rが25.5mmでない場合、あるいは極数pが6でない場合にも、Dhr=Dh×25.5/Rとすることによって、式(a11),(a21),(b11),(b21),(b31),(b41),(b51),(b61)を次式(a1),(a2),(b1),(b2),(b3),(b4),(b5),(b6),(ex1),(ex2)に拡張することができる。この場合、角度幅Aは、下記の式(a1),(a2),(ex1)の全てを満たすように設定されており、式(a11),(a21)を満たす角度幅Aoにおいて、角度幅θcは、下記の式(b1),(b2),(b3)のうちのいずれか1つを満たすように、且つ下記の式(b4),(b5),(b6),(ex2)のうちの全てを満たすように設定されている。
−(−18.9×Dhr+12.7)〕°・・・(a1)
Ao<〔60−2×acos(1−Dhr/25.5)〕° ・・・(a2)
θco≦10°・・・(b1)
θco≦(−0.5×Ao+16)°・・・(b2)
θco≦(2.5×Ao−30)° ・・・(b3)
〔60−Ao−2×acos(1−Dhr/25.5)〕°/2<θco
・・・(b4)
〔−0.5×Ao+(−14.1×Dhr+26.7)〕°≦θco・・・(b5)
θco<(60−Ao)°/2・・・(b6)
A=Ao×6/p ・・・(ex1)
θc=θco×6/p・・・(ex2)
式(ex1),(ex2)は、p≠6の場合には、式(a1),(a2),(b1),(b2),(b3),(b4),(b5),(b6)で設定される角度幅Ao,θcoの範囲に対して、角度幅A,θcに設定するための換算式である。つまり、p=6以外の場合、式(a1),(a2),(b1),(b2),(b3),(b4),(b5),(b6)におけるAo,θcoは、式(ex1),(ex2)によって、A×p/6,θc×p/6に置き換えられる。つまり、式(ex1),(ex2)の換算を行い、A,θcを設定角度幅として用いる。
直線x4は、次式(13)によって表される。
(−21.4×Dh+32.8)°=A(0.5<Dh≦0.8の場合)
・・・(13)
直線x5は、次式(14)によって表される。
直線y1,y2,y3,y4は、次式(15)によって表される。
A=(−10×Dh+37)°(Dh≦0.8の場合)・・・(15)
直線y5,y6は、次式(16)によって表される。
直線z2,z3,z4は、次式(17)で表される。
θc=〔(−2.5×Dh+2.5)×(A−16)+10〕°
・・・(17)
以上の式(12)〜(17)から総合すると、下記の式(a31),(a41),(a51)で表される範囲で角度幅Aを設定すると共に、下記の式(b71)で表される範囲で角度幅θcを設定すれば、基本次数(18次)成分を回転子21の場合に比べて0.7倍以下とすることができる。この場合、角度幅Aは、下記の式(a31),(a41),(a51)のうちのいずれか1つを満たすように、且つ式(ex1)を満たすように設定されており、式(a31),(a41),(a51)のうちのいずれか1つを満たす角度幅Aにおいて、角度幅θcは、下記の式(b71)及び式(ex2)の全てを満たすように設定されている。
22°≦A≦(−10×Dh+37)°(Dh≦0.5の場合) ・・・(a31)
(−21.4×Dh+32.8)°≦A≦(−10×Dh+37)°
(0.5<Dh≦0.8の場合)・・・(a41)
(−38.75×Dh+46.5)°≦A≦(−27.5×Dh+51)°
(0.8<Dhの場合)・・・(a51)
θc≦〔(−2.5×Dh+2.5)×(A−16)+10〕° ・・・(b71)
式(a31),(a41),(a51),(b71)は、R=25.5mm及び極数p=6の場合に対応するものであるが、半径Rが25.5mmでない場合、あるいは極数pが6でない場合にも、Dhr=Dh×25.5/Rとすることによって、式(a31),(a41),(a51),(b71)を次式(a3),(a4),(a5),(b7),(ex1),(ex2)に拡張することができる。この場合、角度幅Aは、下記の式(a3),(a4),(a5)のうちのいずれか1つを満たすように、且つ下記の式(ex1)を満たすように設定されており、式(a3),(a4),(a5)のうちのいずれか1つを満たす角度幅Aoにおいて、角度幅θcは、下記の式(b7)及び式(ex2)を満たすように設定されている。
22°≦Ao≦〔−10×Dhr+37〕°(Dhr≦0.5の場合)
・・・(a3)
(−21.4×Dhr+32.8)°≦Ao≦(−10×Dhr+37)°
(0.5<Dhr≦0.8の場合)・・・(a4)
(−38.75×Dhr+46.5)°≦Ao≦(−27.5×Dhr+51)°
(0.8<Dhrの場合)・・・(a5)
θco≦〔(−2.5×Dhr+2.5)×(Ao−16°)+10〕°
・・・(b7)
A=Ao×6/p ・・・(ex1)
θc=θco×6/p・・・(ex2)
式(ex1),(ex2)は、p≠6の場合には、式(a3),(a4),(a5),(b7)で設定される角度幅Ao,θcoの範囲に対して、角度幅A,θcに設定するための換算式である。つまり、p=6以外の場合、式(a3),(a4),(a5),(b7)におけるAo,θcoは、式(ex1),(ex2)によって、A×p/6,θc×p/6に置き換えられる。つまり、式(ex1),(ex2)の換算を行い、A,θcを設定角度幅として用いる。
(−2.5×Dh+27.25)°=A・・・(18)
直線w12,w22,w32は、次式(19)で表される。
直線w13,w23,w33は、次式(20)で表される。
(−12.5×Dh+18.25)°=θc・・・(20)
直線w14,w24,w34は、次式(21)で表される。
以上の式(18)〜(21)から総合すると、下記の式(a61)で表される範囲で角度幅Aを設定すると共に、下記の式(b81),(b91)で表される範囲で角度幅θcを設定すれば、出力トルクのトルクリップルにおける基本次数(例えば、6極18スロットならば18次)成分の大きさを基本次数の倍の次数(例えば、6極18スロットならば36次)成分以下にすることができる。この場合、角度幅Aは、下記の式(a61),(ex1)の全てを満たすように設定されており、式(a61)を満たす角度幅Aにおいて角度幅θcは、下記の式(b81),(b91),(ex2)の全てを満たすように設定されている。
(−2.5×Dh+27.25)°≦A≦(−2.5×Dh+30.25)°
・・・(a61)
(−12.5×Dh+15.25)°≦θc≦(−12.5×Dh+18.25)°
・・・(b81)
θc<(60―A)°/2 ・・・(b91)
式(a61),(b81),(b91)は、R=25.5mm及び極数p=6の場合に対応するものであるが、半径Rが25.5mmでない場合、あるいは極数pが6でない場合にも、Dhr=Dh×25.5/Rとすることによって、式(a61),(b81),(b91)を次式(a6),(b8),(b9),(ex1),(ex2)に拡張することができる。この場合、角度幅Aは、下記の式(a6),(ex1)の全てを満たすように設定されており、式(a6)を満たす角度幅Aoにおいて、角度幅θcは、下記の式(b8),(b9),(ex2)の全てを満たすように設定されている。
(−2.5×Dhr+27.25)°≦Ao≦(−2.5×Dhr+30.25)°
・・・(a6)
(−12.5×Dhr+15.25)°≦θco≦
(−12.5×Dhr+18.25)°・・・(b8)
θco<(60―Ao)°/2 ・・・(b9)
A=Ao×6/p ・・・(ex1)
θc=θco×6/p・・・(ex2)
式(ex1),(ex2)は、p≠6の場合には、式(a6),(b8),(b9)で設定される角度幅Ao,θcoの範囲に対して、角度幅A,θcに設定するための換算式である。つまり、p=6以外の場合、式(a6),(b8),(b9)におけるAo,θcoは、式(ex1),(ex2)によって、A×p/6,θc×p/6に置き換えられる。つまり、式(ex1),(ex2)の換算を行い、A,θcを設定角度幅として用いる。
第2の実施形態では、隣り合う直線H1と直線H2とは、回転子15の半径方向の外側へ向けて凸の凸曲線ψで繋がれており、隣り合う直線H1と直線H3とは、回転子15の半径方向の外側へ向けて凸の凸曲線ψで繋がれている。本実施形態では、凸曲線ψは、半径が仮想最大差Dmax以下の円ψoの一部である。
(1)凸形状部の形状を4つ以上の平面を繋いで形成した凸多角形状としてもよい。
(2)永久磁石の個数を6個以外の複数個にしてもよい。
(4)固定子における巻き線方式は、分布巻きであってもよく、この場合にも同様の効果が得られる。
(6)隣り合う永久磁石の極性がN−N−S−S−N−N−S−S−・・・となるように、一対の永久磁石をV字型に、かつ対の永久磁石を複数対埋め込んだ回転子を備える回転電機に本発明を適用してもよい。
〔1〕環状の固定子の内周に複数配列されたティース間のスロットに巻き線が施されており、前記固定子の内側で回転する回転子の内部に複数の永久磁石が埋設されている永久磁石埋設型回転電機において、
前記永久磁石の磁極中心部に対応する前記回転子の外周が前記回転子の回転中心と同心の円周面形状の円周部であり、前記永久磁石に対応する前記各円周部は、互いに離れており、隣り合う一対の前記円周部は、前記円周部を含む円周面よりも内側において半径方向の外側へ向けて凸の凸形状部で結ばれており、前記凸形状部は、半径方向の外側へ向けて凸の角部を複数有しており、前記凸形状部は、出力トルクの波形を高次数化する永久磁石埋設型回転電機。
〔3〕永久磁石は、平板形状であり、平板形状の永久磁石は、回転子の半径線と直交する請求項1乃至請求項16、前記〔1〕,〔2〕項のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
〔5〕前記Θbは、5.2°である請求項9に記載の永久磁石埋設型回転電機。
Claims (18)
- 環状の固定子の内周に複数配列されたティース間のスロットに巻き線が施されており、前記固定子の内側で回転する回転子の内部に複数の永久磁石が埋設されている永久磁石埋設型回転電機において、
前記永久磁石の磁極中心部に対応する前記回転子の外周が前記回転子の回転中心と同心の円周面形状の円周部であり、前記永久磁石に対応する前記各円周部は、互いに離れており、隣り合う一対の前記円周部は、前記円周部を含む仮想の円周面よりも内側において半径方向の外側へ向けて凸の凸形状部で結ばれており、前記凸形状部は、半径方向の外側へ向けて凸の角部を複数有している永久磁石埋設型回転電機。 - 前記複数の角部は、複数の直線を繋いで形成されている請求項1に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記凸形状部は、2つの角部を有し、前記2つの角部は、3つの直線を繋いで形成されている請求項2に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記2つの角部は、前記凸形状部を周方向に2等分割する2等分割線に関して鏡映対称である請求項3に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記3つの直線を繋いで形成される前記凸形状部の両側の直線の一方の長さは、前記仮想の円周面に交わる位置まで前記両側の直線の一方を中央の直線側へ延長した延長線よりも長く、前記両側の直線の他方の長さは、前記仮想の円周面に交わる位置まで前記他方を中央の直線側へ延長した延長線よりも長い請求項4に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記3つの直線を繋いで形成される前記凸形状部の両側の直線は、前記凸形状部を周方向に2等分割する2等分割線に関して鏡映対称であり、前記回転子の回転中心を中心とした前記円周部の角度幅をAとし、前記永久磁石埋設型回転電機における極数をpとし、前記両側の直線のそれぞれの両端が前記回転子の回転中心を中心としてなす角度幅をθcとし、前記円周部の半径をRとし、前記凸形状部から前記回転子の回転中心に至る最小距離と半径Rとの差を深さDhとし、Dhr=Dh×25.5/Rとすると、角度幅Aは、下記の式(a1),(a2),(ex1)の全てを満たすように設定されており、式(a1),(a2)を満たす角度幅Aoにおいて、角度幅θcは、下記の式(b1),(b2),(b3)のうちのいずれか1つを満たすように、且つ下記の式(b4),(b5),(b6),(ex2)の全てを満たすように設定されている請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
Ao≦〔60−2×acos(1−Dhr/25.5)
−(−18.9×Dhr+12.7)〕°・・・(a1)
Ao<〔60−2×acos(1−Dhr/25.5)〕° ・・・(a2)
θco≦10°・・・(b1)
θco≦(−0.5×Ao+16)°・・・(b2)
θco≦(2.5×Ao−30)° ・・・(b3)
〔60−Ao−2×acos(1−Dhr/25.5)〕°/2<θco
・・・(b4)
〔−0.5×Ao+(−14.1×Dhr+26.7)〕°≦θco
・・・(b5)
θco<(60−Ao)°/2・・・(b6)
A=Ao×6/p ・・・(ex1)
θc=θco×6/p・・・(ex2) - 角度幅Aは、下記の式(a3),(a4),(a5)のうちのいずれか1つを満たすように、且つ前記式(ex1)を満たすように設定されており、式(a3),(a4),(a5)のうちのいずれか1つを満たす角度幅Aoにおいて、角度幅θcは、下記の式(b7)及び前記式(ex2)の全てを満たすように設定されている請求項6に記載の永久磁石埋設型回転電機。
Dhr≦1.2mmの範囲において、
22°≦Ao≦〔−10×Dhr+37〕°(Dhr≦0.5の場合)
・・・(a3)
(−21.4×Dhr+32.8)°≦Ao≦(−10×Dhr+37)°
(0.5<Dhr≦0.8の場合)・・・(a4)
(−38.75×Dhr+46.5)°≦Ao≦(−27.5×Dhr+51)°
(0.8<Dhrの場合)・・・(a5)
θco≦〔(−2.5×Dhr+2.5)×(Ao−16°)+10〕°
・・・(b7) - 前記3つの直線を繋いで形成される前記凸形状部の両側の直線は、前記凸形状部を周方向に2等分割する2等分割線に関して鏡映対称であり、前記回転子の回転中心を中心とした前記円周部の角度幅をAとし、前記永久磁石埋設型回転電機における極数をpとし、前記両側の直線の両端が前記回転子の回転中心を中心としてなす角度幅をθcとし、前記円周部の半径をRとし、前記凸形状部から前記回転子の回転中心に至る最小距離と半径Rとの差を深さDhとし、Dhr=Dh×25.5/Rとすると、角度幅Aは、下記の式(a6),(ex1)の全てを満たすように設定されており、式(a6)を満たす角度幅Aoにおいて、角度幅θcは、下記の式(b8),(b9),(ex2)の全てを満たすように設定されている請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
Dhr≦0.5mmの範囲において、
(−2.5×Dhr+27.25)°≦Ao≦(−2.5×Dhr+30.25)°
・・・(a6)
(−12.5×Dhr+15.25)°≦θco≦
(−12.5×Dhr+18.25)°・・・(b8)
θco<(60―Ao)°/2 ・・・(b9)
A=Ao×6/p ・・・(ex1)
θc=θco×6/p・・・(ex2) - 前記永久磁石は、前記回転子に設けられた収容孔に収容されており、隣り合う一対の前記収容孔のうちの一方の収容孔側の起点と、隣り合う一対の前記収容孔のうちの他方の収容孔側の起点とが前記回転子の回転中心を中心としてなす角度幅のうち、最大の角度幅をブリッジ間角度Θbとすると、ブリッジ間角度Θbは、0<Θb≦10°の範囲で設定されており、前記一方の収容孔側の起点は、前記3つの直線を繋いで形成される前記凸形状部の両側の直線の一方を平行移動して前記一方の収容孔の形成壁面と接する点と、前記凸形状部の中央の直線を平行移動して前記一方の収容孔の形成壁面と接する点とのうち、前記両側の直線の一方が移動した距離と、前記中央の直線が移動した距離との短い方の点であり、前記他方の収容孔側の起点は、前記凸形状部の両側の直線の他方を平行移動して前記他方の収容孔の形成壁面と接する点と、前記凸形状部の中央の直線を平行移動して前記他方の収容孔の形成壁面と接する点とのうち、前記両側の直線の他方が移動した距離と、前記中央の直線が移動した距離との短い方の点である請求項3乃至請求項8のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記凸形状部は、複数の直線と、前記回転子の半径方向の外側へ向けて凸の凸曲線とで形成され、隣り合う一対の前記直線は、前記凸曲線で繋がれている請求項1に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記複数の永久磁石は、周方向に交互に異なる極性となるように埋設されている請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記複数の円周部は、等ピッチで配設されている請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記ティースと前記回転子の外周との間の空隙の大きさは、隣り合う一対の前記永久磁石の間に位置する磁極切り替わり部に対応する空隙が最も大きい請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記固定子における巻き線方式は、波巻きである請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記永久磁石埋設型回転電機における極数は、6に設定されている請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 前記永久磁石埋設型回転電機におけるスロット数は、18に設定されている請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の永久磁石埋設型回転電機。
- 請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の永久磁石埋設型回転電機をカーエアコン用モータとして用いたカーエアコン用モータ。
- 回転電機によって駆動される回転軸の回転に基づく圧縮動作体の圧縮動作によって圧縮室内のガスを圧縮して吐出する密閉型電動圧縮機において、
請求項17に記載のカーエアコン用モータを前記回転電機として用いた密閉型電動圧縮機。
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