JP2002095194A - 埋込磁石型モータ - Google Patents

埋込磁石型モータ

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JP2002095194A
JP2002095194A JP2000274490A JP2000274490A JP2002095194A JP 2002095194 A JP2002095194 A JP 2002095194A JP 2000274490 A JP2000274490 A JP 2000274490A JP 2000274490 A JP2000274490 A JP 2000274490A JP 2002095194 A JP2002095194 A JP 2002095194A
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core
permanent magnets
stator
motor
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Tsutomu Michioka
力 道岡
Takashi Kurimoto
隆志 栗本
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Daihatsu Motor Co Ltd
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単でかつ安価な構成により、脈動のない起電
力を発生可能なモータを提供できるようにする。 【解決手段】ロータコア15と、これに交互に埋設され
たN極及びS極の合計6個の平板状永久磁石17n、1
7sとによりロータ13を構成し、このロータ13をス
テータ3の内側に配設する。このロータコア15は、そ
の外周面とステータコア3の内周面との空隙長が、ロー
タ磁極の中央付近で最小、ロータ磁極の端部付近で最大
となるように、外周形状がロータ磁極の中央付近で外向
きに突出した断面弧状に形成し、永久磁石17n、17
sの発生磁束がステータ巻線5の巻線ピッチ(電気角で
120゜)とほぼ同等の範囲内に集中するように、電気
角で180゜ごとに各永久磁石17n、17sを配設
し、ロータ磁極の端部付近に隣接するN極及びS極の永
久磁石17n、17sの各端部(境界部)を位置させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、分割ステータコ
ア及びこれに施された集中巻線から成るステータと、ロ
ータコアに永久磁石が埋設されて成るロータとを備えた
埋込磁石型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小容量サーボモータを中心に広く
用いられている永久磁石同期電動機(PMモータ)は、
インバータで駆動され、保守性、制御性、耐環境性に優
れ、高効率、高力率運転が可能であり、なかでもロータ
内に永久磁石を埋め込んだ埋込磁石構造のモータ(埋込
磁石型モータ)は、埋め込まれた永久磁石の磁束により
発生するマグネット磁束を、ステータ巻線起磁力による
電機子反作用によって低減できるため、モータの端子電
圧がインバータの出力電圧と同等以上となる回転速度に
おいても運転が可能であり、広い運転速度領域を実現で
きるモータとして期待されている(武田、森本、大山、
山際「PMモータ制御法と回転子構造による特性比
較」、電学論D、114巻6号、1994(平成6)
年、662〜667頁参照)。
【0003】そして、このような埋込磁石型モータは、
例えば図6に示すように、三相の埋込磁石型モータ1
は、9分割して形成されたコア素体2から成るステータ
コア3と、各コア素体2の歯部2aに集中して施されて
ステータコア3と共にステータ4を構成するu、v、w
相の各ステータ巻線5と、ステータコア3の内側に配設
される断面円形のロータコア7にN極及びS極の永久磁
石8n、8sが交互に隣接して合計6個埋設されて成る
ロータ9と、により構成されている。
【0004】このような分割コアステータの特徴とし
て、各コア素体2の歯部2aに対して1個のステータ巻
線5を巻回する集中巻線方式を採ることが可能で、集中
巻線では巻線にテンションをかけながら巻き付けること
ができるため、一般的な分布巻線方式の場合に比べて、
スロット内に無駄な空間が生じにくく、スロットの空間
におけるステータ巻線5の占積率を高くすることができ
るという利点がある。また、ステータ巻線5の形状をす
べて同じに形成できるため、分布巻線方式の場合に比べ
て、量産性に優れコスト的にも有利である。
【0005】ところで、通常のステータに分布巻線を施
す場合には、ある1つの巻線が挿入されるスロットが必
ずしも隣接するスロットとは限らないため、隣接するス
ロットを塞がないようにステータコアの外部に露出する
コイルエンド部分をステータコアの外周に向けて折り曲
げ、ステータ巻線を整形するという繁雑な整形作業が必
要になる。しかも、数個分の巻線について、このように
コイルエンド部分が折り曲げられて折り重なるため、コ
イルエンド部分のはみ出し長が大きくなってモータの大
型化を招く。
【0006】これに対し、集中巻線が可能な分割コアス
テータの場合、コイルエンド部分が他の巻線と折り重な
ることがなく、ステータコア3の外周方向に巻線を折り
曲げる作業も不要となり、コイルエンド部分を小さくす
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の埋込磁
石型モータ1の場合、図6及び図7に示すように、ロー
タコア7に埋め込まれた各永久磁石8n、8sは、平板
状であるため、隣接するN極及びS極の永久磁石8n、
8sの端部(境界)付近に磁束が集中するため(図8参
照)、図5(a)に示すように起電力波形に脈動を生じ
るという問題がある。但し、図8中の横軸は電気角φ
r、縦軸はロータ表面の磁束密度である。
【0008】また、このような磁束集中を防止して起電
力波形の脈動を抑制するには、埋め込む永久磁石の形状
を、ロータコアの外周曲率とほぼ同じ曲率を有する円弧
状にした上で、磁石間に空隙、もしくは、図11に示す
ように、突極Tを有するロータ鉄心を配置することで、
平板状の永久磁石の端部における着磁力を中央部よりも
弱くすることにより、磁極端部での磁束の集中を低減す
ることが考えられるが、前者の場合には永久磁石を円弧
状に加工する必要があり、後者の場合には永久磁石の着
磁加工の際に強弱をつける必要があることから、製造コ
ストの上昇を招くおそれがある。
【0009】一方、分割コアステータの場合、上記した
分布巻きに比べてスロット数が少ないため、コアの歯部
の幅が分布巻きよりも大きくなるため、ある1つのコア
素体2の歯部2aに、ロータ9のN極及びS極の双方が
対向する状態のときに、図9中に矢印で示す経路を透る
短絡磁束、つまりステータ巻線5に鎖交しないままコア
素体2の歯部2aの先端を経由してN極からS極に進む
磁束が生じ、磁束の無駄が生じるという問題あった。
【0010】更に、図10に示すように、ステータ巻線
5を上記したようにu、v、wの三相とした場合、1相
当りの巻線ピッチは電気角で120゜(=360゜÷
3)であるのに対し、ロータ7の磁極ピッチは電気角で
180゜(=360゜÷2)となり、巻線ピッチが磁極
ピッチよりも小さいため、巻線ピッチ(120゜)から
はみ出た部分の磁極からでる磁束は、ステータ巻線5を
逆向きに鎖交することになって起電力を低下させるよう
に作用し、モータの発生トルクや力率の低下を招くとい
う問題もあった。ところで、分布巻きの場合には、巻線
ピッチを180゜まで取ることが可能であるため、この
ような問題は生じない。
【0011】そこで、本発明は、簡単でかつ安価な構成
により、脈動のない起電力を発生可能なモータを提供で
きるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、複数に分割して形成されたコア素体
から成るステータコアと、前記各コア素体の歯部に集中
して施された複数相のステータ巻線と、前記ステータコ
アの内側に配設されるロータコアに極性の異なる永久磁
石が交互に隣接して複数埋設されて成るロータとを備え
た埋込磁石型モータにおいて、前記ロータコアが、前記
ロータの外周面と前記ステータコアの内周面との空隙長
が、ロータ磁極の中央付近で最小となり、ロータ磁極の
端部付近で最大となる形状を有することを特徴としてい
る。
【0013】このような構成によれば、ロータの外周面
とステータコアの内周面との空隙長がロータ磁極の端部
付近で最大となり、ロータ磁極の端部付近では磁束が通
りにくくなるため、ロータ磁極の端部付近での磁束集中
を抑制することができ、従来のようなステータコアの歯
部先端との間における短絡磁束の発生を防止し、永久磁
石の発生磁束を有効にステータ巻線に鎖交させて起電力
の低下を防止することができる。
【0014】更に、ロータの外周面とステータコアの内
周面との空隙長が、ロータ磁極の中央付近で最小、ロー
タ磁極の端部付近で最大となる形状にロータコアを形成
したことにより、電気角に対する磁束密度の分布をほぼ
正弦波状にすることが可能になり、ロータ回転時のステ
ータ巻線との鎖交磁束を滑らかに増減させることがで
き、起電力波形の脈動を実用上無視できる程度に小さく
抑制することができる。
【0015】また、本発明は、前記永久磁石の発生磁束
が、前記ステータ巻線の巻線ピッチとほぼ同等の範囲内
に集中するように、前記各永久磁石が配設されているこ
とを特徴としている。
【0016】このような構成によれば、永久磁石の発生
磁束のほとんどがステータ巻線に有効に鎖交するため、
磁束の無駄をなくすことができ、起電力の低下を確実に
防止することができる。
【0017】また、本発明は、前記空隙長が最大となる
ロータ磁極の端部付近に、互いに極性の異なる前記永久
磁石の隣接する端部が位置することを特徴としている。
【0018】このような構成によれば、ステータコアの
歯部先端に、ロータのN極及びS極の双方が対向する、
つまりN極とS極との境界部分が対向する状態のとき
に、ロータとステータとの空隙長が最大となって磁束が
通りにくいことから、ステータコアの歯部先端との間に
おける短絡磁束の発生を確実に防止することができる。
【0019】また、本発明は、前記ロータコアのロータ
磁極部分の外周形状が、ロータ磁極の中央付近で外向き
に突出した断面弧状を成していることを特徴としてい
る。
【0020】このような構成によれば、電気角に対する
磁束密度の分布がほぼ正弦波状に変化するため、ロータ
回転時のステータ巻線との鎖交磁束を滑らかに増減させ
ることができ、起電力波形の脈動を実用上無視できる程
度に確実に抑制することができる。
【0021】また、本発明は、駆動用モータを搭載し、
バッテリの出力を前記駆動用モータに給電し、前記駆動
用モータを併用して走行する電気車両の前記駆動用モー
タに適用されることを特徴としている。
【0022】このような構成によれば、脈動のない起電
力を発生可能な埋込磁石型モータを電気車両に適用する
ことにより、電圧マージンをなくすことができるため、
搭載されたバッテリの電圧を有効に利用して安定したモ
ータ出力を効率よく得ることができる。言い換えれば、
同じ出力を得るのに、バッテリの搭載量を低減すること
が可能になる。
【0023】また、本発明は、前記電気車両が、内燃機
関及び走行モータ併用して走行するハイブリッド自動車
から成り、前記走行モータに適用されることを特徴とし
ている。
【0024】このように、脈動のない起電力を発生可能
な埋込磁石型モータをハイブリッド自動車のアシスト用
走行モータに適用することにより、簡単でかつ安価にモ
ータを構成することができ、しかも搭載されたバッテリ
の電圧を有効に利用して広い回転速度領域で安定したモ
ータ出力を効率よく得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態について図
1ないし図5を参照して説明する。但し、図1はステー
タとロータを組み立てた状態における平面図、図2はス
テータの平面図、図3はロータの平面図、図4及び図5
は動作説明図である。尚、図1ないし図3において、上
記した図6と同一符号は同一もしくは相当するものを示
している。
【0026】図1ないし図3に示すように、本実施形態
における埋込磁石型モータ11では、そのステータの構
成は図6に示すステータ4と同じであり、ロータの構成
が図6に示すものと以下のように相違している。
【0027】即ち、図1及び図2に示すように、ステー
タ4は、9分割して形成されたコア素体2から成るステ
ータコア3と、各コア素体2の歯部2aに集中して施さ
れたu、v、w相の各ステータ巻線5とにより構成され
ている。
【0028】一方、ロータ13は、図1及び図3に示す
ように、後に詳述するロータコア15と、このロータコ
ア15に合計6個埋設されたN極及びS極の永久磁石1
7n、17sとにより構成されている。ここで、永久磁
石17n、17sは平板状を有する。また、ロータコア
15は、その外周面とステータコア3の内周面との空隙
長が、ロータ磁極の中央付近で最小、ロータ磁極の端部
付近で最大となるように、ロータ磁極部分の外周形状が
ロータ磁極の中央付近で外向きに突出した断面弧状に形
成されている。
【0029】更に、永久磁石17n、17sの発生磁束
が図2に示すステータ巻線5の巻線ピッチ(電気角で1
20゜)とほぼ同等の範囲内に集中するように、電気角
で180゜(図3参照)ごとに、各永久磁石17n、1
7sが配設され、空隙長が最大となるロータ磁極の端部
付近に、隣接するN極及びS極の永久磁石17n、17
sの各端部(境界部)が位置している。
【0030】このように、ロータ13の外周面とステー
タコア3の内周面との空隙長がロータ磁極の端部付近で
最大となっているため、ロータ磁極の端部付近では磁束
が通りにくくなり、ロータ磁極の端部付近での磁束集中
が抑制される。しかも、永久磁石17n、17sの発生
磁束がステータ巻線5の巻線ピッチ(電気角で120
゜)とほぼ同等の範囲内に集中するように各永久磁石1
7n、17sを配設することで、各永久磁石17n、1
7sの発生磁束のほとんどがステータ巻線5に有効に鎖
交して磁束の無駄がない。
【0031】そのため、従来のようなステータコア3の
歯部2a先端との間における短絡磁束の発生を防止で
き、各永久磁石17n、17sの発生磁束を有効に各ス
テータ巻線5に鎖交させて起電力の低下を防止できる。
【0032】また、ロータ13の外周面とステータコア
3の内周面との空隙長が、ロータ磁極の中央付近で最
小、ロータ磁極の端部付近で最大となる形状にロータコ
ア15を形成したことにより、図3中に1点鎖線で示す
ように、ロータ磁極の中央付近に磁束が集中して磁束密
度が大きくなり、ロータ磁極の端部に向かうほど磁束密
度が小さくなる。
【0033】その結果、図4に示すように、電気角φr
に対する磁束密度の分布がほぼ正弦波状になり、ロータ
13の回転時におけるステータ巻線との鎖交磁束を滑ら
かに増減させることができ、図5(a)に示す従来構成
の埋込磁石型モータ(図6参照)の起電力波形と比較し
ても明らかなように、図5(b)に示すように、起電力
波形の脈動を実用上無視できる程度に小さく抑制するこ
とができる。但し、図5(a)、(b)の横軸は時間t
を表わす。
【0034】更に、ロータコア15に埋設する永久磁石
17n、17sは平板状でよいため、従来のように永久
磁石を円弧状に加工する必要もなく、複雑な形状の永久
磁石が不要となる。
【0035】このような構成の埋込磁石型モータ11
を、電気車両である電気自動車の走行モータ、或いはハ
イブリッド自動車のアシスト用の走行モータとして使用
すると、上記したように脈動のない起電力を発生可能で
あることから、簡単でかつ安価にモータを構成すること
ができ、しかも搭載されたバッテリの電圧を有効に利用
して広い回転速度領域で安定したモータ出力を得ること
ができ、電気自動車の駆動用モータ、或いはハイブリッ
ド自動車のアシスト用走行モータとして好適である。
【0036】従って、上記した実施形態によれば、各永
久磁石17n、17sの発生磁束の無駄をなくし、各永
久磁石17n、17sの発生磁束を有効に各ステータ巻
線5に鎖交させることができるため、従来構成に比べて
磁石量を少なくすることができる。
【0037】また、発生する起電力波形の脈動を実用上
無視できる程度に低減できるため、脈動を含む従来のよ
うに電圧マージンを設定する必要がなく、電源容量当り
のモータ出力を大きくすることができる。
【0038】このとき、一般に電圧の基本波成分につい
ては負の励磁電流により抑制可能であるのに対し、脈動
成分については抑制が困難であることから、脈動成分が
回転速度の増加と共に基本波成分に対して相対的に大き
くなる。
【0039】そのため、特にモータの端子電圧が制限さ
れる定出力領域において、本実施形態のように脈動成分
をなくすことによって、電源電圧を有効に利用してモー
タ出力の低下を防止することができる。従って、電気自
動車の駆動用モータ、或いはハイブリッド自動車のアシ
スト用走行モータとして、この埋込磁石型モータ11を
使用することにより、脈動のない起電力を発生可能であ
ることから、簡単でかつ安価にモータを構成することが
でき、しかも広い回転速度領域で安定したモータ出力を
効率よく得ることができる。
【0040】更に、永久磁石17n、17sとして複雑
な形状のものが要らないため、磁石製造時における歩留
りの向上と加工コストの低減を図ることができ、モータ
全体の製造コストを削減することができる。
【0041】なお、上記した実施形態では、三相構造の
モータを例として説明しているが、特に三相構造に限定
されるものではなく、その他の複数相構造にも本発明を
適用することができて、上記した実施形態と同等の効果
を得ることができる。
【0042】更に、本発明にかかる埋込磁石型モータの
適用範囲は、上記したような電気自動車の駆動用モー
タ、及び、ハイブリッド自動車のアシスト用走行モータ
に限定されるものではないのは勿論である。
【0043】また、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、ロータの外周面とステータコアの内周面との空
隙長がロータ磁極の端部付近で最大となり、ロータ磁極
の端部付近では磁束が通りにくくなるため、ロータ磁極
の端部付近での磁束集中を抑制すると共に、短絡磁束の
発生を防止することができ、永久磁石の発生磁束を有効
にステータ巻線に鎖交させて起電力の低下を防止するこ
とが可能である。
【0045】また、電気角に対するロータの発生する磁
束密度の分布をほぼ正弦波状にすることが可能になり、
ロータ回転時のステータ巻線との鎖交磁束を滑らかに増
減させることができ、起電力波形の脈動を実用上無視で
きる程度に小さく抑制することが可能である。
【0046】しかも、従来の分布巻線方式のように、コ
イルエンドの整形が不要で、ロータに埋め込む永久磁石
を円弧状に加工する必要もないため、非常に簡単でかつ
安価な構成となり、脈動のない起電力を発生可能で特性
の優れたモータを提供することが可能になる。
【0047】また、請求項2に記載の発明によれば、永
久磁石の発生磁束のほとんどがステータ巻線に有効に鎖
交するため、磁束の無駄をなくすことができ、起電力の
低下を確実に防止することが可能になる。
【0048】また、請求項3に記載の発明によれば、ス
テータコアの歯部先端に、ロータのN極及びS極の双方
が対向する、つまりN極とS極との境界部分が対向する
状態のときに、ロータとステータとの空隙長が最大とな
って磁束が通りにくいことから、ステータコアの歯部先
端との間における短絡磁束の発生を確実に防止すること
が可能になる。
【0049】また、請求項4に記載の発明によれば、電
気角に対する磁束密度の分布がほぼ正弦波状に変化する
ため、ロータ回転時のステータ巻線との鎖交磁束を滑ら
かに増減させることができ、起電力波形の脈動を実用上
無視できる程度に確実に抑制することが可能になる。
【0050】また、請求項5に記載の発明によれば、脈
動のない起電力を発生可能な埋込磁石型モータを電気自
動車等の電気車両に適用することにより、電圧マージン
をなくすことができるため、搭載されたバッテリの電圧
を有効に利用して安定したモータ出力を効率よく得るこ
とができ、換言すれば、同じ出力を得るのに、バッテリ
の搭載量を低減することが可能になり、特性の優れた電
気自動車等の電気車両を提供することができる。
【0051】また、請求項6に記載の発明によれば、脈
動のない起電力を発生可能な埋込磁石型モータをハイブ
リッド自動車のアシスト用走行モータに適用することに
より、簡単でかつ安価にモータを構成することができ、
しかも搭載されたバッテリの電圧を有効に利用して広い
回転速度領域で安定したモータ出力を効率よく得ること
が可能になり、特性の優れたハイブリッド自動車を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態のステータとロータを組
み立てた状態における平面図である。
【図2】この発明の一実施形態のステータの平面図であ
る。
【図3】この発明の一実施形態のロータの平面図であ
る。
【図4】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図5】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図6】従来例の平面図である。
【図7】図6におけるロータの平面図である。
【図8】従来例の動作説明図である。
【図9】従来例の動作説明図である。
【図10】従来例の動作説明図である。
【図11】他の従来例におけるロータの平面図である。
【符号の説明】
2 コア素体 2a 歯部 3 ステータコア 4 ステータ 5 ステータ巻線 11 埋込磁石型モータ 13 ロータ 15 ロータコア 17n、17s N極、S極永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA01 AA07 AA09 AB05 AB06 AC06 AE08 5H621 AA03 GA01 GA04 GA14 GA16 HH01 5H622 AA03 CA02 CB05 CB06 PP11 QB02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数に分割して形成されたコア素体から
    成るステータコアと、前記各コア素体の歯部に集中して
    施された複数相のステータ巻線と、前記ステータコアの
    内側に配設されるロータコアに極性の異なる永久磁石が
    交互に隣接して複数埋設されて成るロータとを備えた埋
    込磁石型モータにおいて、 前記ロータコアが、前記ロータの外周面と前記ステータ
    コアの内周面との空隙長が、ロータ磁極の中央付近で最
    小となり、ロータ磁極の端部付近で最大となる形状を有
    することを特徴とする埋込磁石型モータ。
  2. 【請求項2】 前記永久磁石の発生磁束が、前記ステー
    タ巻線の巻線ピッチとほぼ同等の範囲内に集中するよう
    に、前記各永久磁石が配設されていることを特徴とする
    請求項1に記載の埋込磁石型モータ。
  3. 【請求項3】 前記空隙長が最大となるロータ磁極の端
    部付近に、互いに極性の異なる前記永久磁石の隣接する
    端部が位置することを特徴とする請求項1または2に記
    載の埋込磁石型モータ。
  4. 【請求項4】 前記ロータコアのロータ磁極部分の外周
    形状が、ロータ磁極の中央付近で外向きに突出した断面
    弧状を成していることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の埋込磁石型モータ。
  5. 【請求項5】 駆動用モータを搭載し、バッテリの出力
    を前記駆動用モータに給電し、前記駆動用モータを併用
    して走行する電気車両の前記駆動用モータに適用される
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    埋込磁石型モータ。
  6. 【請求項6】 前記電気車両が、内燃機関及び走行モー
    タ併用して走行するハイブリッド自動車から成り、前記
    走行モータに適用されることを特徴とする請求項5に記
    載の埋込磁石型モータ。
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