JP2003032983A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JP2003032983A
JP2003032983A JP2001215443A JP2001215443A JP2003032983A JP 2003032983 A JP2003032983 A JP 2003032983A JP 2001215443 A JP2001215443 A JP 2001215443A JP 2001215443 A JP2001215443 A JP 2001215443A JP 2003032983 A JP2003032983 A JP 2003032983A
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electric machine
armature
rotating electric
machine according
poles
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Application number
JP2001215443A
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English (en)
Inventor
Masanori Shin
政憲 新
Tomoyuki Hattori
伴之 服部
Norio Takahashi
則雄 高橋
Kazuto Sakai
和人 堺
Takashi Araki
貴志 荒木
Masakatsu Matsubara
正克 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分数スロットを用いた回転電機において、出
力密度が高く、かつ、振動と騒音が少ない回転電機を提
供する。 【解決手段】 電機子13のスロット数Nsと回転子1
9の極数Pの間に下記(1)式の関係を有することを特
徴とする回転電機である。 Ns=3×{P/2−INT(P/10)} …
(1) ただし、(1)式中、P≠6nまたは8m(n、mは整
数)であり、INT(P/10)はPを10で除した商
の整数部の値である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機に関し、
特に分数スロットを用いた回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】回転電機は、周知の通り、電動機や発電
機として様々な機器や装置に用いられているものであ
る。
【0003】近年、電気自動車の動力源や自然エネルギ
ーを利用した発電などのために高出力、高効率な回転電
機の開発が積極的に行われている。
【0004】回転電機の効率を上げるためのひとつに、
スロットリップルを低減する方法がある。
【0005】スロットリップルは、電機子に巻き線を納
めるために設けられている電機子鉄心開口部の影響によ
り、磁気回路のパーミアンスが脈動することにより発生
し、発生したスロットリップルは、コギングトルクや誘
起起電圧の高調波分として現れ、効率の低下や回転ムラ
などといった回転電機の性能を低下させる原因となる。
【0006】そこで、電機子のスロットないし界磁スロ
ットに1スロット分のスキューを採用したり、電機子巻
き線スロットにいわゆる分数溝を採用したりすることに
より、パーミアンスの変動を避け、スロットリップルを
低減する方法が用いられている。
【0007】しかし、このようなスキューや分数溝を施
す方法では、スロットリップルを低減することはできる
ものの、次のような問題があった。
【0008】第1に、電機子を構成する積層鉄心にスキ
ューや分数溝を形成するため、スロット内面が段々状に
なり、スロット面積が減少して巻き線導体の占積率が高
くなり、電機子巻き線や磁石の挿入の作業性が悪くな
る。
【0009】第2に、インボリュート曲線状に巻き線を
挿入する必要があるため、これも作業性を悪くする。
【0010】第3に、スキューや分数溝を施す事によ
り、巻き線長がこれらを施さない場合と比較して長くな
り、電機子銅損が増加して効率が低下する。
【0011】第4に、界磁用の永久磁石をスキューする
場合は、スキュー量に応じて磁石成形型を数多く用意す
る必要があり、製作が難しいといった問題がある。
【0012】このため、スキューや分数溝を採用せず、
また、過度にスロット数を増加させることなしにスロッ
トリップルを低減させる対策として、毎極毎相あたりの
スロット数として分数スロットを適用する方法がある。
【0013】この分数スロットを採用した回転電機は、
スキューや分数溝を採用したものより製作しやすく、か
つ、スロットリップルを低減する効果がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、分数ス
ロットを用いた場合、効率は改善されるものの振動や騒
音が同じような効率の回転電機と比較して大きくなると
いった問題があった。特に、性能試験の結果では、トル
ク出力を大きくすると振動や騒音が増大する傾向にあ
る。
【0015】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的としては、分数スロットを用いた回転電機にお
いて、出力密度が高く、かつ、振動と騒音が少ない回転
電機を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、前記電機子のスロット数Ns
と回転子の極数Pの間に下記(1)式の関係を有するこ
とを要旨とする回転電機である。
【0017】 Ns=3×{P/2−INT(P/10)} …(1) ただし、(1)式中、P≠6nまたは8m(n、mは整
数)であり、INT(P/10)はPを10で除した商
の整数部の値である。
【0018】この発明は、電機子のスロット数と、回転
子の極数を(1)式を満たす数にすることで、分数スロ
ットを用いることによる効率の向上とともに、回転子の
回転とは逆方向に遺贈する磁界成分を無くして、振動や
騒音の発生を抑えようとするものである。
【0019】なお、(1)式において、P≠6nとした
のは6の倍数極数(6極、12極…)の場合は、U相、
V相、W相の巻線数がバランスする三相巻線とならない
ためであり、P≠8mとしたのは8の倍数極では、2お
よび4極の低次の回転磁界成分が全体の4〜13%発生
し、振動と騒音の原因となるからである。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の回
転電機において、前記回転子は、回転位置により磁気抵
抗が異なり、当該磁気抵抗の高い部分を通る電機子巻き
線に生じる磁束を打ち消し、前記界磁の磁化容易な方向
とは異なる方向に磁化されていて、その発生する空隙磁
束密度の基本波の振幅値が0.1〜0.7[T]である
永久磁石を有することを要旨とする。
【0021】この発明は、回転子の回転位置により磁気
抵抗が異なり、かつ、この磁気抵抗の高い部分を通る電
機子巻き線に生じる磁束を打ち消して、界磁の磁化容易
な方向とは異なる方向に磁化されていて、なおかつ、そ
の発生する空隙磁束密度の基本波の振幅値が0.1〜
0.7[T]の永久磁石を用いることで、リラクタンス
型の回転電機を構成し、このリラクタンス型の回転電機
において、効率が高く、かつ、振動や騒音を抑えようと
するものである。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の回転電機において、前記電機子は、鉄心歯に電機
子巻き線を巻きつけた構成であることを要旨とする。
【0023】この発明は、電機子を鉄心歯に電機子巻き
線を巻きつけた単純な構成とすることで、回転電機の製
作を容易にしようとするものである。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項3記載の回
転電機において、前記電機子巻き線は、絶縁性のボビン
に巻きつけられていることを要旨とする。
【0025】この発明は、電機子巻き線をボビンに巻き
つけることにより、鉄心歯に電機子巻き線を容易に形成
することができるようにしようとするものである。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項3記載の回
転電機において、前記鉄心歯は、対向する辺が平行な長
方形状であることを要旨とする。
【0027】この発明は、鉄心歯の形状を対向する辺同
士が平行で長方形となるようにすることで、電機子に形
成される磁界の効率をよくしようとするものである。
【0028】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれか一つに記載の回転電機において、前記電機子は、
複数のスロット穴が形成された電磁鋼板を積層して環状
に形成した電機子鉄心を有することを要旨とするこの発
明は、積層電磁鋼板よりなる電機子鉄心を用いること
で、界磁効率を高めようとするものである。
【0029】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれか一つに記載の回転電機において、前記極数は、1
0極以上であることを要旨とする。
【0030】この発明は、極数が10極以上の場合に本
発明のスロット数を選択すると、回転子と電機子巻線の
磁気的結合の良さを表わす、いわゆる巻線係数を0.9
6程度にすることが出来、1極あたりのスロット数が少
ない設計において他のスロット数を選択する場合より、
回転機の構成を小さくすることができ、かつ、低極数の
回転磁界の発生を小さくし、振動・騒音を小さくしよう
とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添
付した図面を参照して説明する。
【0032】(第1の実施の形態)図1は、本発明を適
用した回転電機の要部の構成を示す断面図である。
【0033】この回転電機1は、14極の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機である。この回転電機1は、電機
子巻き線11を有する電機子13と、永久磁石15を内
蔵して磁気的な凹凸を有する円筒状の回転子19からな
る。
【0034】電機子13は、多数枚の電磁鋼板を積層し
て構成した電機子鉄心21と、この電機子鉄心21の内
周側に設けられているスロット23に収容された電機子
巻き線11とからなる。
【0035】電機子鉄心21には、スロット23によっ
て隔てられた鉄心歯25があり、電機子巻き線11が、
この鉄心歯25を中心に巻きつけられている。
【0036】このような電機子13は、1枚の帯状の電
磁鋼板にあらかじめスロットとなる穴を多数打ち抜いた
ものを用意するとともに、別途絶縁性のボビン(不図
示)に電機子巻き線となるコイルを巻いたものを用意し
ておき、電磁鋼板は複数枚積層して、スロットによって
隔てられることにより形づくられる各鉄心歯に、ボビン
ごと電機子巻き線を取り付け、その後、この鉄心を環状
に成形することで電機子鉄心を形成している。
【0037】なお、電機子鉄心21の鉄心歯25は、磁
界効率を高めるために対向する辺が平行となるようにし
た長方形であることが好ましい。
【0038】一方、回転子19は、多数枚の電磁鋼板を
積層して構成した回転子鉄心17と、回転子鉄心17内
に保持された永久磁石15とから構成され、回転子19
の各磁極軸に沿った方向に配置される切り欠き27によ
って、永久磁石15からの磁界が円周方向に磁気的に凹
凸となるようにしている。
【0039】永久磁石15は、この回転電機1がリラク
タンス型であるため、回転子19の回転位置により磁気
抵抗が異なり、かつ、この磁気抵抗の高い部分を通る電
機子巻き線11に生じる磁束を打ち消し、界磁の磁化容
易な方向とは異なる方向に磁化されているものを用いて
いる。
【0040】また、この永久磁石15は、発生する空隙
磁束密度の基本波の振幅値が0.1〜0.7[T]であ
ることが好ましい。これは、空隙磁束密度の基本波の振
幅値が0.1未満では、リラクタンス型回転機の主磁束
を直角に横方向に磁化するいわゆる横軸磁界を打消すこ
とができなくなり、回転子と電機子巻線の間に漏れ磁界
が大きくなり、回転機としての力率が低下するためであ
る。
【0041】一方、0.7を越えると、高速回転時に、
この回転子の磁束により、電機子巻線に誘起される電圧
が大きくなり、この電圧を打消しながら、トルクを得る
ために電機子電流の位相を調整して運転するいわゆる弱
め界磁運転において、電機子電流が過大になり、効率が
いちじるしく低下したり、運転が困難になるためであ
る。
【0042】ここで、この回転電機1における回転子1
9の極数Pと電機子13のスロット数Nsとの関係を説
明する。
【0043】本実施の形態では、回転子19の極数Pは
14であり、スロット数Nsは18として、下記(2)
式に示すように、本発明の条件である上記(1)式に適
合させている。
【0044】 Ns=3×{14/2−INT(14/10)} =3×{7−INT(1.4)}=18 …(2) 以下、図2を参照して本実施の形態の作用を説明する。
【0045】図2は、本第1の実施の形態における回転
電機を試作し、その電磁界解析を行った結果を示す図面
である。
【0046】試作した回転電機は、上記のとおり14極
18スロットである。
【0047】図2から、この回転電機には、主磁極数で
ある14極(14P)成分以外にも2極(2P)成分と
10極(10P)成分の電磁界が発生していることがわ
かる。しかし、主磁極と逆向きに回転して振動や騒音の
原因となるような2極成分として作用する(14+
2)、すなわち16極(16P)成分は発生していない
ことがわかる。
【0048】また、本実施の形態のおける14極18ス
ロットの場合は、毎極毎相スロット数qは、下記(3)
式のとおり分数スロットである。
【0049】 q=18/(3×14)=3/7 …(3) このため、分数スロットの効果によりトルクの極大値と
極小値を取る位置が電機子と界磁の対向する面内に分散
されるためトルクリップルが発生せず、かつ、振動と騒
音の原因となるような主磁極と逆向きに回転する電磁界
成分が無いため、振動や騒音を抑えることができる。
【0050】これに対して、従来法により回転電機(以
下比較例の回転電機と称する)を試作し、電磁解析を行
った結果を図3に示す。
【0051】比較例の回転電機は、本第1の実施の形態
と同様にスキュー無しとする一方、回転子極数を8極、
電機子スロット数を33スロットとしている。したがっ
て、極数とスロットの関係は、下記(4)式に示すとお
りとなる。
【0052】 Ns=3×{8/2−INT(8/10)} =3×{4−INT(0.8)}=12 …(4) このため、この比較例の回転電機では、本発明による
(1)式の条件を満たしていない。
【0053】また、毎極毎相スロット数qは、33/
(3×8)=11/8となり、分数スロットである。
【0054】比較例の回転電機では、図3に示すよう
に、主磁極数である8極(8P)成分以外に、2極(2
P)成分、4極(4P)成分、10極(10P)成分、
14極(14P)成分が発生していることがわかる。こ
のうち、10極成分は、主磁極と逆向きに回転する成分
となり、電機子には(10−8)で2極成分として作用
する。
【0055】このため、この比較例の回転電機を3相出
力インバーターにより駆動し、騒音を測定したところ、
図4に示す様に重力加速度を基準単位として表わした振
動加速度が10Gを越えると100dBを越える騒音が
発生した。
【0056】この比較例の回転電機では、分数スロット
の効果によってトルクがその極大値と極小値を取る位置
では電機子と界磁の対向する面内に分散されるためトル
クリップルの発生はないが、径方向成分としては低次の
磁極成分が残すため、これが振動と騒音を誘起してしま
うと考えられる。
【0057】以上の結果からも、先に示したように本実
施の形態による回転電機では、トルクリップルの発生が
なく、振動と騒音が防止できていることがわかる。
【0058】特に、本第1の実施の形態では、振動や騒
音の原因となる磁界成分そのものを抑えることに成功し
ているため、スロット数が少なく毎極毎相スロット数q
が1/2以下となるような振動対策の難しい回転電機に
おいて効果的に振動や騒音を抑えることができる。
【0059】また、この回転電機においては、回転子極
数を10極以上とすることが好ましい。これは、極数が
10極以上の場合に本実施の形態のスロット数を選択す
ると、回転子と電機子巻線の磁気的結合の良さを表わ
す、いわゆる巻線係数を0.96程度にすることが出
来、1極あたりのスロット数が少ない設計において他の
スロット数を選択する場合より、回転機の構成を小さく
することができ、かつ、低極数の回転磁界の発生を小さ
くし、振動・騒音を小さくしようとするものである。
【0060】なお、極数の上限については特になく、回
転電機として使用されている極数であればよい。
【0061】さらに、本第1の実施の形態では、磁束の
利用率である電機子と界磁の結合を示す巻き線係数は、
0.9以上となっており、出力密度を高く設定できる通
常の整数スロットの分布巻き線を用いた回転電機と同程
度の高出力を得ることが出来る。また、トルクリップル
が小さく、所望するトルクの発生に必要な電流が小さく
なるため回転電機の効率が高くなる。
【0062】(第2の実施の形態)次に、本発明による
回転電機の利用例として、本発明による回転電機を用い
た電動車両について説明する。
【0063】図5は、本発明の回転電機を用いたハイブ
リッド型自動車の駆動系要部を示すブロック図である。
【0064】通常、ハイブリッド型自動車51は、車体
53を4つの車輪(前輪55および後輪56)によって
支持している。そして、このハイブリッド型自動車51
は前輪駆動である。
【0065】本発明による回転電機1は、この駆動輪を
前方の車軸57にトランスミッションとデフ59を介し
てエンジン61とともに取り付けられている。
【0066】したがって、車軸57には、回転電機1か
らのトルクとエンジン61からのトルクがあわせて供給
されて前輪55が回転する。
【0067】回転電機1は、制御装置63によって駆動
トルクが制御されている。そして、回転電機1は、駆動
輪を駆動するときにはバッテリー65から供給される電
力により電動機として働き、逆に、回生エネルギーを回
収する際には、発電機として働くことになる。
【0068】このように、本発明による回転電機を電動
車両に用いることで、回転電機の動作による振動を低減
することができるので、振動や騒音として失われるエネ
ルギーを抑制することができるため、車両の燃料消費を
低くすることが可能となる。
【0069】以上本第2の実施の形態では、電動車両と
してハイブリッド型自動車を例に説明したが、内燃機関
であるエンジンを持たない電気自動車に適用すること
も、もちろん可能であり、その場合、駆動装置である回
転電機からの振動や騒音を低くすることができるので、
乗り心地を改善することにも役立つ。
【0070】また、電気自動車に限らず、電気機関車な
どの駆動源としても使用することができ、上記と同様
に、振動や騒音の低減、さらには、燃費の向上や乗り心
地の改善に寄与することができる。
【0071】(第3の実施の形態)次に、本発明による
回転電機の他の利用例として、本発明による回転電機を
用いたエレベーターについて説明する。
【0072】図6は、本発明の回転電機を用いたエレベ
ーターの要部を示すブロック図である。
【0073】エレベーター71は、本発明による回転電
機1、トラクションシーブ75、および制御装置77が
取り付け架台(不図示)を介して建物に取り付けられて
おり、回転電機1が駆動されることにより、釣合重り7
9とケーブル81によって接続されているケージ83を
巻き上げる仕組みとなっている。
【0074】なお、回転電機1の動力は、図示していな
い商用電源から供給され、この電力が制御装置77を介
して回転電機1に供給されトルクを発生する。したがっ
て、本発明による回転電機1は、ここでは電動機として
機能することになる。
【0075】回転電機1により発生したトルクは、トラ
クションシーブ75に供給されて、釣合重り79を巻き
下げるとともにケージ83を巻き上げることで、ケージ
83の上昇下降が行われる。
【0076】このように、本発明による回転電機をエレ
ベーターに用いることで、回転電機の動作による振動を
低減することができるので、振動や騒音として失われる
エネルギーが少なくなり、電力消費を低くすることが可
能となる。また、エレベーターの駆動源である回転電機
からの振動や騒音が少なくなることで、ケージ83に伝
わる振動も少なくなり、建物内における騒音も少なくす
ることができる。
【0077】以上本第3の実施の形態では、回転電機を
エレベーターに用いるものとして説明したが、この他
に、たとえばクレーンや、エスカレーターなどの運搬、
搬送装置の駆動にも使用することができ、上記同様に、
振動や騒音の抑制、電力消費の低減を行うことが可能と
なる。
【0078】(第4の実施の形態)次に、本発明による
回転電機のさらに他の利用例として、本発明による回転
電機を用いた風力発電装置について説明する。
【0079】図7は、本発明の回転電機を用いた風力発
電装置の要部を示すブロック図である。
【0080】この風力発電装置91は、本発明による回
転電機1が、風をうけ機械的トルクを発生する風車93
に軸95によって直接接続され、取り付け架台(不図
示)に設置されている。
【0081】ここで回転電機1は、風車93によって発
生したトルクにより電力を発生する発電機として機能す
る。
【0082】回転電機1は、風車93からの機械的トル
クにより回転し、風車93の回転数とトルクに応じた電
力を発生する。発生した電力は、制御装置97によって
電力系統の周波数と電圧に変換されて、電力系統に供給
される。
【0083】このように、本発明による回転電機を風力
発電装置に用いることで、回転電機の動作による振動を
低減することができるので、振動や騒音として失われる
エネルギーが少なくなり、発電効率を高めることが可能
となる。また、回転電機からの振動や騒音が少なくなる
ことで、環境に与える騒音問題の解決にも貢献すること
ができる。
【0084】以上本第4の実施の形態では、回転電機を
風力発電装置の発電機として用いる例を説明したが、こ
の他に、たとえば水力発電装置の発電機として用いるこ
とも可能である。この場合にも、上記と同様に振動や騒
音による発電ロスを抑え、発電効率を向上することが可
能となる。
【0085】以上、本発明の回転電機の実施の形態、な
らびにこの回転電機を用いた様々な利用形態を説明した
が、本発明はこのような回転電機やその利用形態に限定
されるものではない。たとえば回転電機としては、永久
磁石式リラクタンス型回転電機の他に、表面永久磁石式
回転電機、内部永久磁石式回転電機など、様々な永久磁
石式の回転電機に適用することができる。また、利用形
態としても電動機や発電機を用いる各種機器、装置に本
発明の回転電機を適用することが可能である。
【0086】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、振動と
騒音が小さく、出力密度が高い回転電機を提供すること
ができる。
【0087】また、本発明による回転電機を電動機とし
て用いれば、振動や騒音によるエネルギーロスが少な
く、かつ、高効率でエネルギー消費量の少ない電動機を
提供することができる。
【0088】さらに、本発明による回転電機を発電機と
して用いれば、振動や騒音によるエネルギーロスが少な
く、かつ、発電効率の高い発電機を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した回転電機の要部の構成を示す
断面図である。
【図2】本発明による回転電機における電磁界解析結果
を示す図面である。
【図3】従来の回転電機における電磁界解析結果を示す
図面である。
【図4】従来の回転電機における騒音測定結果を示す図
面である。
【図5】本発明の回転電機を用いたハイブリッド型自動
車の駆動系要部を示すブロック図である。
【図6】本発明の回転電機を用いたエレベーターの要部
を示すブロック図である。
【図7】本発明の回転電機を用いた風力発電装置の要部
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 回転電機 11 電機子巻き線 13 電機子 15 永久磁石 17 回転子鉄心 19 回転子 21 電機子鉄心 23 スロット 25 鉄心歯 27 切り欠き 51 ハイブリッド型自動車 53 車体 55 前輪 56 後輪 57 車軸 59 デフ 61 エンジン 63 制御装置 65 バッテリー 71 エレベーター 75 トラクションシーブ 77 制御装置 81 ケーブル 83 ケージ 91 風力発電装置 93 風車 95 軸 97 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 則雄 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 堺 和人 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 荒木 貴志 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内 (72)発明者 松原 正克 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内 Fターム(参考) 5H002 AA03 AA04 AA09 AB06 AB07 AE02 AE06 AE08 5H621 AA02 BB07 GA04 GA11 GA16 GB08 HH01 5H622 AA02 CA02 CA10 CA11 CB05 PP10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子のスロット数Nsと回転子の極数
    Pの間に下記(1)式の関係を有することを特徴とする
    回転電機。 Ns=3×{P/2−INT(P/10)} …(1) ただし、(1)式中、P≠6nまたは8m(n、mは整
    数)であり、INT(P/10)はPを10で除した商
    の整数部の値である。
  2. 【請求項2】 前記回転子は、回転位置により磁気抵抗
    が異なり、当該磁気抵抗の高い部分を通る電機子巻き線
    に生じる磁束を打ち消し、前記界磁の磁化容易な方向と
    は異なる方向に磁化されていて、その発生する空隙磁束
    密度の基本波の振幅値が0.1〜0.7[T]である永
    久磁石を有することを特徴とする請求項1記載の回転電
    機。
  3. 【請求項3】 前記電機子は、鉄心歯に電機子巻き線を
    巻きつけた構成であることを特徴とする請求項1または
    2記載の回転電機。
  4. 【請求項4】 前記電機子巻き線は、絶縁性のボビンに
    巻きつけられていることを特徴とする請求項3記載の回
    転電機。
  5. 【請求項5】 前記鉄心歯は、対向する辺が平行な長方
    形状であることを特徴とする請求項3記載の回転電機。
  6. 【請求項6】 前記電機子は、複数のスロット穴が形成
    された電磁鋼板を積層して環状に形成した電機子鉄心を
    有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに
    記載した回転電機。
  7. 【請求項7】 前記極数は、10極以上であることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の回転電
    機。
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