JP4752448B2 - 光導波路用ヒータ回路、光導波路デバイス - Google Patents

光導波路用ヒータ回路、光導波路デバイス Download PDF

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Description

本発明は、光導波路の一部を加熱することによって、屈折率分布を変化させて、光の進行経路を切り換えたり、伝搬される光の強度を調整する光導波路用ヒータ回路、光導波路デバイスに関し、特に、光導波路と光導波路用ヒータ回路とによって光スイッチ又は光減衰器などの光デバイスを構成するための技術に関する。
従来より、熱光学(TO)効果を利用した光導波路型デバイスには、光スイッチや光減衰器などがある。これらの導波路型デバイスは、光導波路の一部をヒータで加熱して、光導波路のコア周辺の屈折率分布を変化させることにより、光の進行経路を切り換えたり、伝搬される光の強度を減衰させたりするものである。
このような光導波路型デバイスには、下記の特許文献1に示すような熱光学光スイッチが知られている。この熱光学光スイッチは、例えば図11に示すように、チップ状の光スイッチ100のクラッド層102内にY字状のコア101が2つ並設されており、2チャンネル分の2本のコア101が4本のコア101に分岐して、2チャンネル分の入力光を4チャンネル分の出力光としている。この分岐したコア101a,101bには、それぞれにヒータ103a,103bが形成されている。
このヒータ103a、103bには、正極及び負極となるパッドと、配線とからなる給電回路とが接続される。この給電回路は、外部から給電されると、ヒータ103a,103bを発熱させる。
ヒータ103aは、一方端が配線105aを介してパッド104aと接続されると共に、他方端が配線105bを介してパッド104bに接続されている。また、ヒータ103bは、一方端が配線105cを介してパッド104cと接続されると共に、他方端が配線105dを介してパッド104dに接続されている。例えば片側のヒータ103aは、パッド104aを正極とし、パッド104bを負極とし、パッド104aとパッド104bとの間に所定の電圧を印加すると、発熱してヒータ周辺の屈折率が変化する。これによって、この光スイッチ100は、コア101から分岐したコア101aあるいはコア101bのいずれかから光を出力する。熱光学定数が正であるか、負であるかにより出力されるチャンネル数は異なる。このような光スイッチ100における給電回路は、独立に形成すると4つの出力チャンネル分の制御を行うために、8個のパッドから構成される必要がある。
更なるチャンネル数の集積化のために、4チャンネル分の光入力を行って8チャンネル分の光出力を得る同様の光スイッチ100を作製するためには、16個のパッドを備えた給電回路を構成する必要がある。この場合、図11に示すパッドの間隔と同様の間隔で16個のパッドを配置するためには、光スイッチ100のチップ面積を増加させる必要がある。これに対し、特許文献1に記載の熱光学光スイッチは、1つのチャンネルに対して、例えば負極側のパッド及び配線を共通とすることによって、3個のパッドで給電回路を構成している。
特開2004−198690号公報
上述の特許文献1に記載された熱光学光スイッチを始めとする、熱光学効果を利用した光導波路型デバイスにおいては、チップ面積の増加を避けつつ、更なるチャンネルの集積化を図るために、一般的に、給電回路を構成するパッド数の削減と共に、配線の効率的な引き回しの為にできるだけ配線を共通化することが望まれる。
また、チャンネルの集積化をした場合であっても、隣接するチャンネル間における光スイッチング特性又は光減衰特性の干渉を回避し、且つ、各チャンネルにおいて略同一の光スイッチング特性又は光減衰特性を維持するという課題もある。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、複数のチャンネルを有したものであっても、チャンネル間の光スイッチング特性又は光減衰特性の干渉を無くして、各チャンネルの光スイッチング特性又は光減衰特性を独立に安定して制御できる光導波路用ヒータ回路、光導波路デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、複数の光導波路が形成されたデバイスに設けられ、当該各光導波路を加熱して屈折率を制御するために、各光導波路に対応してデバイスに形成された複数の給電パッドと、複数の光導波路で共通してデバイスに形成された共通給電パッドと、各給電パッドと共通給電パッドとを接続する配線であって、それぞれが同一の抵抗値を有する複数の給電回路と、各給電回路の配線に設けられ、各給電パッドと共通給電パッドとの間に電圧が印加されて発熱する複数のヒータ部とを備え、上述の課題を解決するために、共通給電パッドから光導波路数分の配線を引き出し各給電回路を構成し、各給電パッドと共通給電パッドとを接続する配線のうち、各給電パッドから各ヒータに接続された配線と共通給電パッドから引き出されて各ヒータ部に接続された配線とからなる各配線の各抵抗値を同一としている。
本発明によれば、共通給電パッドから光導波路数分の配線を引き出して、各給電回路を構成しているので、複数の給電回路の配線を共通化して複数の光導波路に対応したヒータ部を同時に発熱させた場合のチャンネル間の光スイッチング特性又は光減衰特性の干渉を無くして、各チャンネルの光スイッチング特性又は光減衰特性を独立に安定して制御できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明を適用した光導波路用ヒータ回路は、図1の平面図に示すような光導波路デバイス1に設けられる。この光導波路デバイス1は、光通信分野におけるWDM(Wavelength Division Multiplexing、波長分割多重方式)通信において、光出力のオンオフを切り換える光スイッチ又は光の強度を減衰させる光減衰器として機能する。なお、図1に示した光導波路デバイス1は、光減衰器の一例を示したものである。
図1に示す光導波路デバイス1は、8本の光導波路で伝搬される光の強度を調整して出力して、8チャンネル分の光出力を得るものである。なお、図1では、説明上、4本の光導波路と、当該光導波路の下方に光導波路用ヒータ回路が設けられている光導波路デバイス1を示しているが、上方にも4本の光導波路及び光導波路用ヒータ回路が存在するものとする。
光導波路デバイス1は、クラッド層内に4本の光導波路2a,2b,2c,2dが並設されたチップで構成されている。この光導波路2a,2b,2c,2dには、それぞれ、ヒータ部3a,3b,3c,3dがクラッド層上に形成されている。ヒータ部3a,3b,3c,3dは、図示しない制御回路によって電圧の印加状態が制御されて、当該電圧が印加されている時に発熱する。この制御回路は、ヒータ部3a,3b,3c,3dをそれぞれ独立に発熱させることによって、光導波路2a,2b,2c,2dそれぞれの屈折率を変化させて、光導波路2a,2b,2c,2dのそれぞれに伝搬される光の強度を調整する。
このような光導波路デバイス1における光導波路用ヒータ回路は、制御回路の制御に従ってヒータ部3a,3b,3c,3dに給電を行う。光導波路用ヒータ回路は、制御回路と接続された正極となる給電パッド4a,4b,4c,4dと、ヒータ部3a,3b,3c,3dと、負極となる共通給電パッド5と、ヒータ部3a,3b,3c,3dの一方端と給電パッド4a,4b,4c,4dとを接続する配線部6a,6b,6c,6dと、ヒータ部3a,3b,3c,3dの他方端と接続される配線部7a,7b,7c,7dとを備える。この配線部7a,7b,7c,7dは、それぞれが共通給電パッド5と接続されている。すなわち、給電回路は、図1中の点線で示しているように、共通給電パッド5からチャンネル数分の配線を引き出して、配線部7a,7b,7c,7dを構成している。
この光導波路用ヒータ回路において、配線部6a,6b,6c,6d、配線部7a,7b,7c,7dは、給電パッド4a,4b,4c,4dと共通給電パッド5との間に設けられ、ヒータ部3a,3b,3c,3dに給電を行う給電回路として機能する。配線部6a,6b,6c,6dは、各チャンネルで独立して光スイッチング状態又は光減衰状態を調整するために、光導波路2a,2b,2c,2dごとに形成されており、配線部7a,7b,7c,7dは、それぞれが独立して単一の共通給電パッド5に接続されている。
また、この光導波路用ヒータ回路において、給電パッド4a,4b,4c,4dの形成位置からの距離が異なるように光導波路2a,2b,2c,2dが並設されていても、チャンネル間で給電回路の抵抗値が略同一となるように配線部6a,6b,6c,6d及び配線部7a,7b,7c,7dが形成されている。これは、ヒータ部3a,3b,3c,3dに所定の電圧を印加した場合に、全ヒータ部3a,3b,3c,3dで同一の光スイッチング特性及び光減衰特性を得るためである。
配線部7a,7b,7c,7dは、上述のように、単一の共通給電パッド5からチャンネル数分の配線が引き出されることによって構成されている。このように各給電回路を構成した理由は、複数のチャンネル、すなわち給電回路で共通の配線構成としたことによって、各チャンネルの光スイッチング特性及び光減衰特性が、他のチャンネルの動作の影響を受けてしまうことを無くすためである。
すなわち、図1に示す光導波路用ヒータ回路に対する比較例として示す図2の光導波路用ヒータ回路のように、配線部7a,7b,7c,7dを共通とした1本の共通回路部と共通給電パッド5とを接続し、給電パッド4a,4b,4c,4dから共通給電パッド5までの配線部6a,6b,6c,6dと配線部7a,7b,7c,7dとの合計長さを各チャンネルについて同一とすることによって、各給電回路の抵抗値を同一とした場合の特性を図3及び図4に示す。
図3は、各チャンネル1,2の給電回路に供給した電力[mW]と、光導波路における光減衰量[dB]との関係を示し、図4は、チャンネル2の電力の変化に対するチャンネル1における光減衰量[dB]の関係を示す図である。図3より、一方のチャンネルを動作させた時に他方のチャンネルの動作を停止させた場合には、他のチャンネルの影響を受けずに動作するが、図4に示すように、チャンネル1のヒータ部に所定の電力(例えば25mW程度)を供給している時に、チャンネル2のヒータ部に供給する電力を次第に上昇させると、チャンネル2の電力が高くなるほど、当該チャンネル1の光減衰量は低くなってしまう。
このように、チャンネル1のヒータ部に一定の電力を供給していても、他方のチャンネル2のヒータ部に供給する電力が変化すると、チャンネル1の光スイッチング特性及び光減衰特性が変化するという不具合が発生する。
つぎに、このような光スイッチング特性及び光減衰特性の不具合が発生する理由について説明する。
図5に共通回路部を備えた光導波路用ヒータ回路の回路図を示すように、チャンネル1,2のヒータ部3のそれぞれの抵抗値をRhとし、共通回路部の抵抗値をRcとする。また、チャンネル1用パッドとヒータ部3との間の配線部6の抵抗値をR11とし、チャンネル1のヒータ部3と共通回路部との間の配線部7の抵抗値をR12とし、チャンネル2用パッドとヒータ部3との間の配線部6の抵抗値をR21とし、チャンネル2のヒータ部3と共通回路部との間の配線部7の抵抗値をR22とする。また、チャンネル1用パッドと共通給電パッドとの間に印加される電圧をV1とし、チャンネル2用パッドと共通給電パッドとの間に印加される電圧をV2とし、共通回路部からチャンネル1の抵抗に流れる電流をI1とし、共通回路部からチャンネル2の抵抗に流れる電流をI2とする。
この光導波路用ヒータ回路において、V1及びV2は、
V1=(R11+Rh+R12)×I1+Rc×(I1+I2) (式1−1)
V2=(R21+Rh+R22)×I2+Rc×(I1+I2) (式1−2)
となる。ここで、各チャンネルの給電回路の抵抗値は等しく調整されており、R=R11+Rh+R12+Rc=R21+Rh+R22+Rcとし、式1−1及び式1−2を電流I1,I2それぞれについて解くと、
I1=(R×V1−Rc×V2)/(R*2−Rc) (式2−1)
I2=(R×V2−Rc×V1)/(R*2−Rc) (式2−2)
となる。この式2−1及び式2−2のように、各ヒータ部3に流れる電流は、当該チャンネルに印加される電圧のみならず、他のチャンネルのヒータ部3に印加される電圧に依存して変化する。すなわち、チャンネル1のヒータ部3に印加する電圧を一定に維持していても、チャンネル2のヒータ部3に印加する電圧が変化すれば、チャンネル1のヒータ部3に流れる電流が変化してしまい、発熱量が変化してしまう。また、式2−1及び式2−2から、それぞれのチャンネルのヒータ部3に流れる電流値は、共通回路部の抵抗値Rcにも依存している。
また、例えば光スイッチとして光導波路デバイス1を機能させる場合のように、各チャンネルに印加する電圧V1,V2が等しい場合であっても、
I1=I2=V1/(R+Rc)=V2/(R+Rc) (式3)
となる。したがって、この場合も、電流値I1、I2は、共通回路部の抵抗値Rcに影響を受けることになる。
更に、単独でチャンネルを制御した場合には、例えばI2=0とすると、電圧値V1は、式2−1より、
V1=(R11+Rh+R12)×I1+Rc×I1=R×I1
となり、すなわち、I1は、
I1=V1/R
となる。
このことから、共通回路部の抵抗値Rcを無くす(Rc=0)ことにより、他チャンネルの影響を抑制することができ、各チャンネルの光スイッチング特性及び光減衰特性の安定度を向上させることができる。
上述したような理由から、本発明を適用した光導波路用ヒータ回路は、上述のように、共通給電パッド5からチャンネル数分の配線が引き出されて、配線部7a,7b,7c,7dを構成している。
このような光導波路用ヒータ回路を備えた光導波路デバイス1によって、あるチャンネル1に所定の電力[mW]を供給している状態で、他のチャンネル2の電力[mW]を増加させた場合には、図6に示すように、チャンネル2が動作しても、チャンネル1の光減衰量[dB]が変化しないことが分かる。
このように、本発明を適用した光導波路用ヒータ回路によれば、共通給電パッド5からチャンネル数分の配線の引き出しを行って配線部7a,7b,7c,7dと接続した給電回路を構成することにより、複数のチャンネルで共通化した配線部分を無くすことができ、多チャンネルを同時に動作させた時に当該共通化した配線の影響によって光スイッチング特性及び光減衰特性が変動することを無くすことができる。したがって、光導波路デバイス1の更なるチャンネルの集積化を実現できる。
つぎに、上述したように、共通給電パッド5からチャンネル数分の配線を引き出して給電回路を構成した光導波路用ヒータ回路において、ヒータ部3a,3b,3c,3dへの給電回路の抵抗値をチャンネル間で同一とする構成について説明する。
チャンネル間で給電回路、特に配線部6a,6b,6c,6d及び配線部7a,7b,7c,7dの抵抗値を同一とする構成としては、図1に示すように、ヒータ部3a,3b,3c,3dから低抵抗共通回路部8までの配線部7a,7b,7c,7dを全ての同じ配線長とすると共に、給電パッド4a,4b,4c,4dとヒータ部3a,3b,3c,3dとを接続する配線部6a,6b,6c,6dの配線長を同一にしている。ここで、各給電回路で配線長を同一にして抵抗値を同一とするためには、配線の配線幅や配線厚さを給電回路間で一定とする。
配線部6a,6b,6c,6dは、それぞれのチャンネルで給電パッド4a,4b,4c,4dとヒータ部3a,3b,3c,3dとの距離が異なるために、給電パッド4aとヒータ部3aとは最短距離で接続し、給電パッド4b,4c,4dとヒータ部3b,3c,3dとの間の配線引き回し距離を調整している。
また、図1に示したように給電パッド4a,4b,4c,4dとヒータ部3a,3b,3c,3dとの間で配線の引き回し距離(配線長さ)を調整してチャンネル間で抵抗値を同一にする構成ではなく、ヒータ部3a,3b,3c,3dと共通給電パッド5との間の配線部7a,7b,7c,7dの配線の引き回し距離(配線長さ)を調整しても良く、配線部6a,6b,6c,6dと配線部7a,7b,7c,7dとの双方の配線長さを調整しても良い。
このように、全チャンネルにおいて、配線部6a,6b,6c,6dと配線部7a,7b,7c,7dとを加算した配線長を同一に構成することにより、配線部6a,6b,6c,6d及び配線部7a,7b,7c,7dを同一配線幅及び同一厚さとした配線レイアウトとできる。したがって、配線部6a,6b,6c,6d及び配線部7a,7b,7c,7dの形成プロセスにおいて、スパッタやメッキ等のプロセス時間によって厚みを調整する必要なく配線形成工程を簡単にでき、当該配線形成工程を一回にすることにより、作製工数及び作製コストを削減できる。
また、チャンネル間で給電回路の抵抗値を同一にする他の構成としては、図7の光導波路デバイス1の平面図に示すように、光導波路デバイス1の平面視における配線部6a,6b,6c,6d及び配線部7a,7b,7c,7dの配線幅を等しくし、長さ又は厚みを調整するものであっても良い。この光導波路用ヒータ回路は、給電パッド4a,4b,4c,4dからヒータ部3a,3b,3c,3dまでの配線部6a,6b,6c,6dの配線長をチャンネル間で任意の長さとしている。図7においては、給電パッド4a,4b,4c,4dとヒータ部3a,3b,3c,3dとを接続する配線部6a,6b,6c,6dを、図中縦方向の配線と図中横方向の配線とで構成することによって、できるだけ配線長を短くしている。なお、この場合に限らず、給電パッド4a,4b,4c,4dとヒータ部3a,3b,3c,3dとの間の配線長が最短となるように斜め方向に配線を形成しても良い。
図7において、給電パッド4aからヒータ部3aまでの配線部6aの長さ(a−a’間配線長)をL1、給電パッド4bからヒータ部3bまでの配線部6bの長さ(b−b’間配線長)をL2、給電パッド4cからヒータ部3cまでの配線部6cの長さ(c−c’間配線長)をL3、給電パッド4dからヒータ部3dまでの配線部6dの長さ(d−d’間配線長)をL4とする。この場合、チャンネル間の配線の長さは、
L1>L2>L3>L4
という関係となる。このため、配線部6aの厚みをt1、配線部6bの厚みをt2、配線部6cの厚みをt3、配線部6dの厚みをt4とすると、
L1/t1=L2/t2=L3/t3=L4/t4=一定
とすることにより、チャンネル間で給電回路の抵抗値を同一にできる。すなわち、配線長が長いほど、配線厚さを厚くする。
このように、全チャンネルにおいて給電回路の平面視における配線幅を同一としても、各チャンネルの配線長と配線厚さとの比を、全チャンネルにおいて同一とすることにより、チャンネル間で給電回路の抵抗値を同一にでき、配線レイアウトの自由度が制限されることなく、回路設計を行うことができる。これによって、光導波路デバイス1における光導波路2a,2b,2c,2dのピッチを小さくしてチャンネル数の増加をし易くなり、光導波路デバイス1のチャンネル集積化に有利となる。
また、給電パッドとヒータ部との距離が最も長い配線長に他の配線長を合わせる必要がなく、チャンネルごとの配線長の相違に応じて厚みを調整して、配線長が最も長いチャンネルにおける配線厚さを厚くすることにより、給電回路の抵抗値を低くできる。この結果、給電回路における電力消費を低減して、効率的にヒータ部に電力供給して、低消費電力化に貢献できる。
また、チャンネル間で給電回路の抵抗値を同一にする他の構成としては、図8の光導波路デバイス1の平面図に示すように、配線部6a,6b,6c,6d及び配線部7a,7b,7c,7dの配線厚さを等しくし、配線長又は配線幅を調整するものであっても良い。図8の光導波路用ヒータ回路は、給電パッド4a,4b,4c,4dからヒータ部3a,3b,3c,3dまでの配線部6a,6b,6c,6dの長さをチャンネル間で任意の長さとしている。
図8において、各給電回路の配線長をL1,L2,L3,L4とし、配線幅をWa,Wb,Wc,Wdとする。この場合、
L1/Wa=L2/Wb=L3/Wc=L4/Wd=一定
とすることにより、チャンネル間で給電回路の抵抗値を同一にできる。すなわち、配線長が長いほど、配線幅を広くする。
このように、全チャンネルにおいて給電回路の平面視における配線厚さを同一としても、各チャンネルの配線長と配線幅との比を、全チャンネルにおいて同一とすることにより、チャンネル間で給電回路の抵抗値を同一にできる。
また、給電パッドとヒータ部との距離が最も長い配線長に他の配線長を合わせる必要がなく、チャンネルごとの配線長の相違に応じて配線幅を調整して、配線長が最も長いチャンネルにおける配線幅を広くすることにより、給電回路の抵抗値を低くできる。この結果、給電回路における電力消費を低減して、効率的にヒータ部に電力供給して、低消費電力化に貢献できる。
更に、給電回路の形成プロセスにおいて、チャンネルごとに配線厚さを調整する必要なく、配線形成工程を一回にすることができ、作製工数及び作製コストを削減できる。
このように、光導波路用ヒータ回路において、給電回路の抵抗値をチャンネル間で同一にするように配線部6a,6b,6c,6d及び配線部7a,7b,7c,7dを構成したので、全ヒータ部3a,3b,3c,3dで同一の発熱特性を得ることができ、上述の他チャンネルからの影響を抑制することができるという効果と相まって、チャンネル間の光スイッチング特性及び光減衰特性のばらつきを更に抑制できる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明を適用した光導波路用ヒータ回路を備えた光導波路デバイスの平面図である。 比較例としての光導波路デバイスの構成を示す平面図である。 比較例としての光導波路デバイスにおいて、ヒータ部に供給する電力と、光減衰量との関係を示す図である。 比較例としての光導波路デバイスにおいて、一方のチャンネルのヒータ部に一定の電力を供給している時に、他のチャンネルのヒータ部に供給する電力を変化させた時の一方のチャンネルの光減衰量の変化を示す図である。 本発明を適用した光導波路用ヒータ回路の回路図である。 本発明を適用した光導波路用ヒータ回路を備えた光導波路デバイスにおいて、一方のチャンネルに供給する電力を一定にして、他のチャンネルに供給する時の電力を変化させた時の当該一方のチャンネルにおける光減衰量の変化を示す図である。 本発明を適用した光導波路用ヒータ回路を備えた光導波路デバイスにおいて、チャンネル間で給電回路の抵抗値を同一にするために配線部の長さ又は厚さを調整した構成を説明するための平面図である。 本発明を適用した光導波路用ヒータ回路を備えた光導波路デバイスにおいて、チャンネル間で給電回路の抵抗値を同一にするために配線部の幅を調整した構成を示す平面図である。 従来の光導波路デバイスの構成を示す平面図である。
符号の説明
1 光導波路デバイス
2 光導波路
3 ヒータ部
4 給電パッド
5 共通給電パッド
6,7 配線部

Claims (5)

  1. 複数の光導波路が形成されたデバイスに設けられ、当該各光導波路を加熱して屈折率を制御する光導波路用ヒータ回路において、
    前記各光導波路に対応して前記デバイスに形成された複数の給電パッドと、
    前記複数の光導波路で共通して前記デバイスに形成された共通給電パッドと、
    前記各給電パッドと前記共通給電パッドとを接続する配線であって、それぞれが同一の抵抗値を有する複数の給電回路と、
    前記各給電回路の配線に設けられ、前記各給電パッドと前記共通給電パッドとの間に電圧が印加されて発熱する複数のヒータ部とを備え、
    前記共通給電パッドから光導波路数分の配線を引き出して前記各給電回路を構成し、前記各給電パッドと前記共通給電パッドとを接続する配線のうち、前記各給電パッドから前記各ヒータに接続された配線と前記共通給電パッドから引き出されて前記各ヒータ部に接続された配線とからなる各配線の各抵抗値を同一としたこと
    を特徴とする光導波路用ヒータ回路。
  2. 前記各給電回路は、それぞれの配線長が等しく構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路用ヒータ回路。
  3. 前記各給電回路は、それぞれの配線幅が等しく構成されており、配線長が長いほど配線厚さを厚くしたことを特徴とする請求項1に記載の光導波路用ヒータ回路。
  4. 前記各給電回路は、それぞれの配線厚さが等しく構成されており、配線長が長いほど配線幅を広くしたことを特徴とする請求項1に記載の光導波路用ヒータ回路。
  5. 複数の光導波路が形成され、当該各光導波路が加熱されて屈折率が制御される光導波路デバイスにおいて、
    前記各光導波路に対応して形成された複数の給電パッドと、
    前記複数の光導波路で共通して形成された共通給電パッドと、
    前記各給電パッドと共通給電パッドとを接続する配線であって、それぞれが同一の抵抗値を有する複数の給電回路と、
    前記各給電回路の配線に設けられ、前記各給電パッドと前記共通給電パッドとの間に電圧が印加されて発熱する複数のヒータ部とが、前記複数の光導波路が内部に形成されたチップに形成され、
    前記共通給電パッドから光導波路数分の配線を引き出して前記各給電回路を構成し、前記各給電パッドと前記共通給電パッドとを接続する配線のうち、前記各給電パッドから前記各ヒータに接続された配線と前記共通給電パッドから引き出されて前記各ヒータ部に接続された配線とからなる各配線の各抵抗値を同一としたこと
    を特徴とする光導波路デバイス。
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