JP4750413B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像表示装置に係り、特に、電子放出素子を用いた平面型の画像表示装置に関する。
近年、次世代の画像表示装置として、電子放出素子を多数並べ、蛍光面と対向配置させた平面型画像表示装置の開発が進められている。電子放出素子には様々な種類があるがいずれも基本的には電界放出を用いており、これらの電子放出素子を用いた表示装置は、一般に、フィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDと称する)と呼ばれている。FEDの内、表面伝導型電子放出素子を用いた表示装置は、表面伝導型電子放出ディスプレイ(以下、SEDと称する)とも呼ばれているが、本願においてはSEDも含む総称としてFEDという用語を用いる。
FEDは、1〜2mm程度の狭いギャップを置いて対向配置された前面基板および背面基板を有し、これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周縁部同士を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。真空容器の内部は、真空度が10−4Pa程度以下の高真空に維持されている。また、背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、両基板間には複数のスペーサが設けられている。
前面基板の内面には赤、青、緑の蛍光体層を含む蛍光面が形成され、背面基板の内面には、蛍光体を励起して発光させる電子を放出する多数の電子放出素子が設けられている。また、多数の走査線および信号線がマトリックス状に形成され、各電子放出素子に接続されている。蛍光面にはアノード電圧が印加され、電子放出素子から出た電子ビームがアノード電圧により加速されて蛍光面に衝突することにより、蛍光体が発光し映像が表示される。
上記のように構成されたFEDにおいて、実用的な表示特性を得るためには、通常の陰極線管と同様の蛍光体を用い、更に、蛍光体の上にメタルバックと呼ばれるアルミ薄膜を形成した蛍光面を用いることが必要となる。この場合、蛍光面に印加するアノード電圧は最低でも数kV、できれば10kV以上にすることが望まれる。
しかし、前面基板と背面基板との間のギャップは、解像度やスペーサの特性などの観点からあまり大きくすることはできず、1〜2mm程度に設定する必要がある。したがって、FEDでは、前面基板と背面基板との小さいギャップに強電界が形成されることが避けられず、両基板間の放電が問題となる。
放電ダメージ抑制に関して何の対策も導入しないと、放電により電子放出素子、蛍光面、ドライバIC、駆動回路の破壊や劣化が引き起こされる。これらをまとめて放電ダメージと呼ぶことにする。このようなダメージが起こる状況では、FEDを実用化するためには、長期間に渡り、放電が絶対に発生しないようにしなければならない。しかし、これを実現するのは非常に難しい。
そこで、万が一放電が起きても放電ダメージが発生しないか無視できるレベルに抑制できるように、放電電流を低減する対策が重要となる。このための技術として、メタルバックを分断する技術が公知である。なお、FEDの構成によってはメタルバックの上に真空度維持のためのゲッター層を形成することもある。この場合はゲッターも分断することが必要だが、以後、ゲッターの分断をも適宜含むものとして、便宜的にメタルバック分断や分断メタルバックという用語を用いる。
メタルバック分断には大きく分けて、1方向のみに分断し短冊状の分断メタルバックにする1次元分断と、2方向に分割し、アイランド状の分断メタルバックにする2次元分断とがある。2次元分断では1次元分断よりも放電電流を小さくすることが可能である。本発明は2次元分断に関するものであり、1次元分断についての公知例の例示は省略するが、その基本構成は特許文献1に開示されている。2次元分断については、特許文献1(実施例9)、特許文献2、特許文献3に開示がされている。
メタルバックを分断した場合、ビーム電流の経路を確保し輝度低下を許容レベルにすることと、放電時に分断したギャップ間に発生する電位差による放電を防ぐようにすることが必要である。これに関し、特許文献1、特許文献3では、分断メタルバック間に抵抗層を設ける構成が開示されている。また、特許文献2では、分断メタルバックをそれぞれ抵抗層を介して近傍まで延びた給電ラインに接続する構成が開示されている。なお、分断メタルバック間に抵抗層を設けることに関しては、2次元分断の実施例は例示されてはいないものの、特許文献4にも開示がされている。
特開平10−326583号公報 特開2001−243893号公報 特開2004−158232号公報 特開2000−251797号公報
従来技術のメタルバックを分断する構成においては、(1)放電電流を許容電流以下にすること、(2)分断されたギャップ間の抵抗にビーム電流が流れることで発生するアノード電圧の低下に伴う輝度低下を許容レベル以下にすること、(3)放電時に分割されたギャップ間に発生する電圧による放電が起こらないようにすることの3つが重要課題として挙げられる。なお、例えば特許文献2に記載された分断メタルバックを個々に給電線に接続する構成は、放電電流を減らす観点からは限界があると考えられ、以後は、特許文献1および特許文献3に示されているような分断メタルバック間に抵抗層を設ける構成を前提として従来技術の課題について説明する。
2次元分断構造において重要な電気的パラメータは、X方向およびY方向の分断メタルバック間の抵抗Rx,Ryである。ここで、X方向、Y方向は典型的な横長画面のFEDを想定すると長軸方向、短軸方向に対応するが、一般的な定義については後述する。
上記の課題(1)の観点からは、Rx,Ryを高くする方が有利である。一方、課題(2)と(3)の観点からは、Rx,Ryを低くする方が有利である。このように課題(1)と課題(2)、(3)とが、トレードオフの関係にあるため、放電電流の低減には限界がある。
一般に2次元分断の放電電流低減性能は、輝度、精細度、寿命、信頼性、量産性、コストなどさまざまな因子と複雑に結びついている。このため、諸制約の中で、できる限り放電電流低減性能を高めることができれば、より高性能、低コストの画像表示装置を実現することができる。
ところが、筆者らがさまざまに検討したところ、単純にRx,Ryの値を最適化するだけでは、要求仕様によっては、放電電流低減性能が十分とはいえない場合があることがわかった。このため、従来以上に放電電流低減性能を高めることができる技術が望まれていた。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、従来以上に放電電流低減性能を高めることができる2次元分断構造を実現することにより、高性能、低コストの画像表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の形態に係る画像表示装置は、蛍光体層と、前記蛍光体層の間に設けられた抵抗層と、前記蛍光体層および少なくとも前記抵抗層の一部を覆っており、画像表示の走査方向と直交する方向である第1の方向XにはギャップGxで分断され、画像表示の走査方向である第2の方向YにはギャップGyで分断された分断メタルバック層と、前記分断メタルバック層に高圧を印加する高圧印加手段と、を有する前面基板と、前記前面基板に対向して設けられ、複数の電子放出素子を配置した背面基板と、を具備する画像表示装置において、前記ギャップGx間の前記分断メタルバック間抵抗を電圧V[V]の減少関数としてRx(V)、前記ギャップGy間のメタルバック間抵抗を電圧V[V]の減少関数としてRy(V)としたとき、Rx(1)>Ry(1)であり、かつRx(100)/Rx(1)<Ry(100)/Ry(1)であることを特徴としている。
この発明の他の形態に係る画像表示装置は、蛍光体層と、前記蛍光体層の間に設けられた抵抗層と、前記蛍光体層および少なくとも前記抵抗層の一部を覆っており、画像表示の走査方向と直交する方向である第1の方向XにはギャップGxで分断され、画像表示の走査方向である第2の方向YにはギャップGyで分断された分断メタルバック層と、前記第1の方向XにはギャップGxgで分断され、前記第2の方向YにはギャップGygで分断された分断ゲッター層と、前記分断メタルバック層に高圧を印加する高圧印加手段と、を有する前面基板と、前記前面基板に対向して設けられ、複数の電子放出素子を配置した背面基板と、を具備する画像表示装置において、前記ギャップGxg間の前記分断ゲッター間抵抗を電圧V[V]の減少関数としてRxg(V)、前記ギャップGyg間のゲッター間抵抗を電圧V[V]の減少関数としてRyg(V)としたとき、Rxg(1)>Ryg(1)であり、かつRxg(100)/Rxg(1)<Ryg(100)/Ryg(1)であることを特徴としている。
本発明によれば、分断メタルバック間の抵抗の電圧依存性を規定することにより、放電電流低減性能を従来以上に高めることができるので、より厳しい許容電流仕様にも対応できるようになる。これに伴い、輝度、解像度、寿命などの性能を高め、また、ローコスト化を図ることが可能になる。
以下、図面を参照しながら、この発明を適用したFEDの実施形態について詳細に説明する。
図1および図2に示すように、FEDは、それぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜2mmのギャップを置いて対向配置されている。前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が10−4Pa程度以下の高真空に維持された偏平な矩形状の真空外囲器10を構成している。側壁13は、例えば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材23により、前面基板11の周縁部および背面基板12の周縁部に封着され、これらの基板同士を接合している。
前面基板11の内面には蛍光面15が形成されている。この蛍光面15は、赤、緑、青に発光する蛍光体層R、G、Bとマトリックス状の遮光層17とで構成されている。蛍光面15上には、例えば、アルミニウムを主成分としアノード電極として機能するメタルバック層20が形成されている。更に、メタルバック層20に重ねてゲッター膜22が形成されている。表示動作時、メタルバック層20には所定のアノード電圧が印加される。蛍光面の詳細な構造は後述する。
背面基板の内面には、蛍光面15の蛍光体層R、G、Bを励起する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。第2基板12の内面上には、電子放出素子18を駆動する多数本の配線21がマトリックス状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。
背面基板12および前面基板11の間には、これらの基板に作用する大気圧を支持するため、多数の板状のスペーサ14が配置されている。これらのスペーサ14はそれぞれ背面基板12の長手方向に延びているとともに、幅方向に所定の間隔を置いて配設されている。なお、スペーサは、板状に限らず、柱状のスペーサとしてもよい。
FEDにおいて、画像を表示する場合、メタルバック層20を介して蛍光体層R、G、Bにアノード電圧を印加し、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光層へ衝突させる。これにより、対応する蛍光体層R、G、Bが励起されて発光し、カラー画像を表示する。
次に、前面基板11の構成について詳細に説明する。図3に示すように、蛍光面15は、赤、青、緑に発光する多数の矩形状の蛍光体層R、G、Bを有している。横長画面の場合でいうと長軸方向を第1方向X、短軸方向を第2方向Yとした場合、蛍光体層R、G、Bは、第1方向Xに所定のギャップをおいて繰り返し配列され、第2方向には同一色の蛍光体層が所定のギャップをおいて配列されている。蛍光体層R、G、Bは、周知のスクリーン印刷やフォトリソグラフィーにより形成される。遮光層17は、前面基板11の周縁部に沿って延びた矩形枠部17a、および矩形枠部の内側で蛍光体層R、G、Bの間をマトリックス状に延びたマトリックス部17bを有している。
以後、寸法の目安のため、画素(3色の蛍光体層R、G、Bをまとめたもの)がピッチ600μmの正方画素である場合を例にとり適宜数値を示す。
図4ないし図6に示すように、遮光層17の上には、抵抗調整層30が形成されている。抵抗調整層30は、マトリックス部17bの領域においては、それぞれ第1方向Xに隣合う蛍光体層間を第2方向Yに延びた複数の第1抵抗調整層31Vと、それぞれ第2方向に隣合う蛍光体層間を第1方向Xに延びた複数の第2抵抗調整層31Hとを有している。蛍光体層は第1方向XにR、G、Bと並んでいるため、第1抵抗調整層31Vは、第2抵抗調整層31Hよりもはるかに幅が狭くなっている。例えば、第1抵抗調整層31Vの幅は40μm、第2抵抗調整層31Hの幅は300μmである。
抵抗調整層30の上には、薄膜分断層32が形成されている。薄膜分断層32は、それぞれ抵抗調整層30の第1抵抗調整層31V上に形成された縦線部33V、およびそれぞれ抵抗調整層30の第2抵抗調整層31H上に形成された横線部33Hを有している。薄膜分断層32は、表面が凸凹になるように適切な密度で粒子が分散され、これにより、この後に蒸着などにより形成される薄膜が分断される。薄膜分断層32は、遮光層17よりも少し細めに形成されており、数値例を示すと、薄膜分断層の横線部33Hの幅は260μm、縦線部33Vの幅は20μmとなっている。
薄膜分断層32の形成後、メタルバック層20を平滑に形成するためにラッカーなどによる平滑化処理が行われる。この平滑化のための膜は、メタルバック層20が形成された後には、焼成により焼失する。この平滑化処理は基本的にはCRTなどで周知のものである。なお、薄膜分断層32の領域では、平滑化作用が失われるように、条件が制御される。
平滑化処理の後、蒸着等の薄膜形成プロセスにより、メタルバック層20が形成される。これにより、薄膜分断層32により第1方向Xおよび第2方向Yに分断された分断メタルバック層20aが形成される。分断メタルバック層20aは、それぞれ蛍光体層R、G、Bに重なって位置している。この場合、分断メタルバック層20a間のギャップは薄膜分断層32の横線部33Hおよび縦線部33Vの幅とほぼ同じであり、第1方向Xには20μm、第2方向Yには260μmとなる。
メタルバック層20の上にさらに、ゲッター膜22が形成されている。FEDにおいては、長期に渡り真空度を確保するために、このように蛍光面にゲッター膜22を形成することが必要になるケースがある。一般にゲッター膜22は大気に暴露されると作用が失われてしまうため、前面基板11と背面基板12とを真空中で封着する際に蒸着等の薄膜プロセスにより形成する。メタルバック層20の形成後も薄膜分断層の作用は失われていないため、ゲッター膜22もメタルバック層20と同様のパターンに分断されて分断ゲッター膜22aが形成される。ゲッター膜22は一般に導電性の金属であるが、これにより、ゲッター膜22を形成しても、蛍光面が導通してしまうことを避けることができる。
このような製法により、それぞれX方向、Y方向にGxg=20μm、Gyg=260μmのギャップで分断されたゲッター膜が形成される。
ここで、本発明におけるX、Yの定義について説明をしておく。まず、一般的な横長画面のFEDを想定し、長軸方向をX方向、短軸方向をY方向として説明をする。この場合、典型的な構成においては、X方向に延びる走査配線とY方向に延びる変調配線がマトリックス状に形成されており、いわゆる単純マトリックス駆動を行う。すなわち、走査配線に例えば1/60秒かけて順々にY方向にシフトしながら走査信号を印加していき、走査信号が印加されている期間にその走査配線に対応する画素に関する変調信号を、変調配線に印加する。前面基板における給電(ビーム電流の供給)を考えると、X方向から給電しようとすると、同じタイミングに走査配線に対応する大量の画素に電流を供給しなければならないため、効率が悪い。このため、Y方向から給電する方が給電効率の面では有利になる。このような技術背景と関連して、本発明ではX,Yに言及している。したがって、一般には走査方向と直交する方向をX方向、走査方向をY方向とする。
図8に、前面基板11の等価回路を示す。第1方向X方向に並んだ分断メタルバック層20aは、第1抵抗調整層31Vにより接続されている。第1方向Xに隣合う分断メタルバック層20a間には抵抗Rxと容量Cxが形成されている。第2方向Yに並んだ分断メタルバック層20aは、第2抵抗調整層31Hにより接続されている。第2方向Yに隣合う分断メタルバック層20a間には抵抗Ryと容量Cyが形成されている。
蛍光面15の外側には、前面基板の各辺に沿って延びた共通電極40が形成されている。分断メタルバック層20aの内、最も外周側で第2方向Yに並んだ分断メタルバック層20aは、第1方向Xに延びた接続抵抗R2xを介して共通電極40に電気的に接続されている。最も外周側で第1方向Xに並んだ分断メタルバック層20aは、それぞれ第2方向Yに延びた接続抵抗R2yを介して共通電極40に電気的に接続されている。共通電極40は、図示しない高圧供給手段を介して外部の高圧電源に接続されている。
本発明においては、抵抗値の電圧依存性に注目している。本発明者らが調べた限りでは、一般的に抵抗材は電圧により抵抗値が変化する特性を有していた。また、その変化の仕方は抵抗材によって異なっていた。そこで、この依存性を表現するため、例えばRxを電圧Vの関数として、Rx(V)などと表現することにする。R(V)は一般にVの減少関数となるようである。
そこで、本発明者らは、上述の放電電流低減、給電(輝度低下抑制)、分断メタルバック間放電抑制(分断部発生電圧低減)に関して検討を進めたところ、Ry(V)をRx(V)よりおだやかな関数にすることが有効であることを見出した。これについて以下詳細に説明をする。
放電電流にはRxとRyがほぼ同じ重みで影響を与える。また、放電時にはRx,Ryに印加される電圧が徐々に増大し例えば数百V〜数kV程度にまで達するので、特にRx,Ryの高圧での値が重要となる。また、Rx,Ryが大きくなると、容量Cx,Cyによる誘導性の結合が電流に影響を与える度合いが大きくなるので、放電電流への影響の度合いは小さくなっていく。これに対し、上述のように給電に関してはRyの方が寄与が大きい。また放電が起きていない通常の動作状態においては、Rx,Ryに印加される電圧はせいぜい1Vのオーダーである。一方、分断部電圧はほぼ放電電流とリンクして増大していくので、やはり高圧での値と関連している。ただ、分断部電圧は電流が急激に増大した後に変化が緩やかになってからの値なので、Cx,Cyの寄与について放電電流とは違いがある。
まず電圧依存性を考えない場合、望まれる方向は以下のようになる。給電の面からは、上述の給電効率の違いからRyをできるだけ低くし、Rxをできるだけ高くすることが有利である。放電電流抑制の面からは、RxもRyも高くすることが有利である。カット間電圧低減の面からは、Rx,Ryもできるだけ低くすることが有利であるが、X方向のメタルバック間ギャップの方がY方向のメタルバック間ギャップより小さいため、Rxの方がより低くすることが求められる。このトレードオフが放電電流低減性能を決めてしまうことになる。
そこで、電圧依存性を考慮すると、以下のようなことがいえる。Ryは給電の面からは低くなる傾向があるので、Ry(V)がVにより低下する度合いが大きいと電流増大への影響が大きい。一方、Ryが低くなった分だけRxは高くすることが望まれるが、Rxが高い分Cxの寄与が出てくるので、RxがVにより低下する度合いは大きくても電流増大への寄与は小さくなる。このことから、Ry(V)をRx(V)よりゆるやかな関数とすることが有利であるといえる。
さらには、分断部電圧のことも考えると、Rxは低圧では高めにしておくことで、放電電流の増大を初期段階で抑制し、その後Rxが低下することで電流増大を抑え気味にしつつ分断部発生電圧を抑制することができるので、Rx(V)は適度な減少関数であることが有利である。
ここで、関数の変化を表現するための指標について説明をする。給電の際にRx,Ryに印加される電圧はせいぜい1Vのオーダーであることから1Vでの抵抗値に注目する。放電の際には、最低でも100Vの電圧が印加されることから100Vの抵抗値に注目する。これらの比をとって、
Kx=Rx(100)/Rx(1)
Ky=Ry(100)/Ry(1)
という指標を定義する。Ry(V)の方がRx(V)よりゆるやかな関数ということは、上述の技術内容を考慮すると、一般的には
Kx<Ky
と表現することができる。
本実施形態では、Rx(V)は第1抵抗調整層31Vにより、Ryは第2抵抗調整層31Hによりほぼ決まる。第1抵抗調整層31Vは、抵抗性の金属酸化物の微粒子を母材としフリットガラス等のバインダを含有した材料を印刷することにより厚膜抵抗として形成されている。第2抵抗調整層31Hは、抵抗性の金属酸化物を蒸着、スパッタリングして形成された薄膜抵抗により構成されている。このようにすることで、Kx=0.3、Ky=0.9程度としている。一般的には、Kx、Kyはこのような値に限らず上記関係が成り立ちさえすれば効果が期待できる。
従来、電圧依存性に言及した公知文献はないが、本発明者らの従来構成の試作FEDにおいては、Kx=0.3、Ky=0.2となっていた。そこで、比較したところ、上記実施形態の方が、放電電流を0.4倍にできることがわかった。
なお、上記実施形態では、Kyをとりわけ大きくするため、薄膜抵抗を利用したが、一般には、厚膜抵抗でも用いる抵抗材やバインダとの組成比により電圧依存性はさまざまに変化するので、両方を厚膜抵抗で形成してもよい。
次に、この発明の第2の実施形態に係るFEDについて説明する。なお、第1の実施形態と、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。図8に示すように、第2の実施形態によれば、遮光層17自体により第1抵抗調整層および第2抵抗調整層を形成している。これを実現するために、第1および第2抵抗調整層には、第1の実施形態と同様に抵抗を適正化しつつ、更に、遮光層に求められる黒色に近く低反射率の材料を用いている。これにより、プロセスの簡易化、歩留まりの向上、コストダウンを図ることが可能になる。
前述した実施形態においては、抵抗調整層30は遮光層17のマトリックス部に対応させてマトリックス状に形成していたが、例えば、第2抵抗調整層31Hは2ラインごと、第1抵抗調整層31vは、R、G、Bを3つまとめて1画素とした場合に、この画素ごとに形成する構成としても良い。このような構成とすることで、メタルバック層の分断数を減らすことができ、製造歩留まりの面などで有利となる。一般に、分断のピッチは、目標を満たせる範囲でさまざまに選択できることはいうまでもない。
なお、上記実施形態においては、ゲッター膜を形成する構成のFEDを想定しているが、ゲッター膜を形成しない構成のFEDもありうる。この場合は、Rx,Ryを形成するのは、ゲッターの分断ギャップGxg,Gygではなく、メタルバックの分断ギャップGx,Gyとなる。なお、Rx,Ryは厳密には抵抗調整材だけでなく、薄膜分断材によっても多少影響を受けるので、ゲッター膜を形成する場合は、ゲッター膜形成後の抵抗値がRx,Ryとなる。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本明細書中において、分割メタルバック層のギャップとは、メタルバック層の一部が除去されることで形成されるもののみに限られず、上述のように薄膜分断層により分断されたギャップや、メタルバック層の一部を酸化等の処理により変質させて、抵抗値を高めることで形成されるギャップをも含むものである。各構成要素の寸法、材料等は、上述の実施形態で示した数値、材料に限定されることなく、必要に応じて種々選択可能である。
この発明の第1の実施形態に係るFEDを示す斜視図。 図1の線A−Aに沿った上記FEDの断面図。 上記FEDにおける前面基板の蛍光面を示す平面図。 前記FEDの蛍光面および抵抗調整層部分を拡大して示す平面図。 図4の線B−Bに沿った蛍光面等の断面図 図4の線C−Cに沿った上記蛍光面等の断面図。 前記FEDの前面基板およびその等価回路を示す平面図。 この発明の第2の実施形態に係るFEDの蛍光面等を示す断面図。
符号の説明
11…前面基板、 12…背面基板、 15…蛍光面、 17…遮光層、
18…電子放出素子、 20…メタルバック層、 20a…分断メタルバック層、
22…遮光層、 30…抵抗調整層、 31V…第1抵抗調整層、
31H…第2抵抗調整層、 32…薄膜分断層、 40…ゲッター膜、
40a…分断ゲッター層

Claims (2)

  1. 蛍光体層と、前記蛍光体層の間に設けられた抵抗層と、前記蛍光体層および少なくとも前記抵抗層の一部を覆っており、画像表示の走査方向と直交する方向である第1の方向XにはギャップGxで分断され、画像表示の走査方向である第2の方向YにはギャップGyで分断された分断メタルバック層と、前記分断メタルバック層に高圧を印加する高圧印加手段と、を有する前面基板と、前記前面基板に対向して設けられ、複数の電子放出素子を配置した背面基板と、を具備する画像表示装置において、
    前記ギャップGx間の前記分断メタルバック間抵抗を電圧V[V]の減少関数としてRx(V)、前記ギャップGy間のメタルバック間抵抗を電圧V[V]の減少関数としてRy(V)としたとき、Rx(1)>Ry(1)であり、かつRx(100)/Rx(1)<Ry(100)/Ry(1)であることを特徴とする画像表示装置。
  2. 蛍光体層と、前記蛍光体層の間に設けられた抵抗層と、前記蛍光体層および少なくとも前記抵抗層の一部を覆っており、画像表示の走査方向と直交する方向である第1の方向XにはギャップGxで分断され、画像表示の走査方向である第2の方向YにはギャップGyで分断された分断メタルバック層と、前記第1の方向XにはギャップGxgで分断され、前記第2の方向YにはギャップGygで分断された分断ゲッター層と、前記分断メタルバック層に高圧を印加する高圧印加手段と、を有する前面基板と、前記前面基板に対向して設けられ、複数の電子放出素子を配置した背面基板と、を具備する画像表示装置において、
    前記ギャップGxg間の前記分断ゲッター間抵抗を電圧V[V]の減少関数としてRxg(V)、前記ギャップGyg間のゲッター間抵抗を電圧V[V]の減少関数としてRyg(V)としたとき、Rxg(1)>Ryg(1)であり、かつRxg(100)/Rxg(1)<Ryg(100)/Ryg(1)であることを特徴とする画像表示装置。
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