JP2006092963A - 画像表示装置 - Google Patents

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JP2006092963A JP2004278163A JP2004278163A JP2006092963A JP 2006092963 A JP2006092963 A JP 2006092963A JP 2004278163 A JP2004278163 A JP 2004278163A JP 2004278163 A JP2004278163 A JP 2004278163A JP 2006092963 A JP2006092963 A JP 2006092963A
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Abstract

【課題】メタルバック層に供給する高圧電位を均一にし、輝度むらの要因を削減する。
【解決手段】前面基板と背面基板間が真空雰囲気となった外囲器を有し、前記前面基板は、ガラス基板上の画像表示領域として、蛍光体層とこの蛍光体層周囲のブラックマトリックス層を有し、さらに前記蛍光体層の上面及び前記ブラックマトリックス層の上面の一部にメタルバック層を含む高電位部を有した平面型表示装置において、前記ガラス基板と前記蛍光体層との間に設けられた導電配線と、前記導電配線と前記メタルバック層とを、ブラックマトリックス層を介して通電させる高抵抗体とを有する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、平面型の画像表示装置に関し、特に、輝度むらを改善し得るように工夫したものである。
近年、次世代の画像表示装置として、電子放出素子を多数並べ、蛍光面と対向配置させた平面型画像表示装置の開発が進められている。電子放出素子には様々な種類があるが、いずれも基本的には電界放出を用いており、これらの電子放出素子を用いた表示装置は、一般に、フィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDと称する)と呼ばれている。FEDの内、表面伝導型エミッタを用いた表示装置は、表面伝導型電子放出ディスプレイ(以下、SEDと称する)とも呼ばれているが、本願においてはSEDも含む総称としてFEDという用語を用いる。
FEDは、一般に、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有し、これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周縁部同士を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。真空容器の内部は、真空度が10−4Pa程度以下の高真空に維持されている。また、背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これらの基板の間には複数の支持部材が配設されている。
前面基板の画素領域の内面には赤(R)、青(B)、緑(G)の蛍光体層を含む蛍光面が形成されている。一方、背面基板の内面には、蛍光体を励起して発光させるための電子を放出する多数の電子放出素子が設けられている。また、多数の走査線および信号線がマトリックス状に形成され、各電子放出素子に接続されている。走査線及び信号線を介して、映像信号に相当する電圧が電子放出素子に印加される。
蛍光面にはアノード電圧が印加され、電子放出素子から出た電子ビームがアノード電圧により加速されて蛍光面に衝突することにより、蛍光体が発光し映像が表示される。
このようなFEDでは、前面基板と背面基板との隙間を数mm以下に設定することができ、現在のテレビやコンピュータのディスプレイとして使用されている陰極線管(CRT)と比較して、軽量化、薄型化を達成することができる。
上記のように構成されたFEDにおいて、実用的な表示特性を得るためには、通常の陰極線管と同様の蛍光体を用い、更に、蛍光体の上にメタルバックと呼ばれるアルミ薄膜を有する蛍光面を用いることが必要となる。
この場合、蛍光面に印加するアノード電圧は最低でも数kV、できれば10kV以上にすることが望まれる。しかし、前面基板と背面基板との間の隙間は、解像度や支持部材の特性などの観点からあまり大きくすることはできず、1〜2mm程度に設定する必要がある。そのため、FEDでは、高いアノード電圧を蛍光面に印加すると、前面基板と背面基板との小さい隙間に強電界が形成され、両基板間の放電(絶縁破壊)が問題となる。
放電が起こると、瞬間的に10A以上の電流が流れることがあり、電子放出素子や蛍光面の破壊あるいは劣化、さらには駆動回路の破壊を引き起こす可能性もある。これらをまとめて放電によるダメージと呼ぶことにする。このような不良発生につながる放電は製品としては許容されない。したがって、FEDを実用化するためには、長期間に渡り、放電によるダメージが発生しないように構成しなければならない。しかしながら、放電を長期間に渡って完全に抑制するのは非常に難しい。
一方、放電が発生しないようにするのではなく、放電が起きても電子放出素子ヘの影響を無視できるよう、放電の規模を抑制するという対策も考えられる。このような考え方に関連する技術として、例えば、特開2000−311642号公報には、蛍光面に設けられたメタルバックに切り欠きを入れてジグザグなどのパターンを形成し、蛍光面の実効的なインダクタンス・抵抗を高める技術が開示されている。また、特開平10−326583号公報には、メタルバックを分割或は分断する技術が開示されている。
これらの技術を適用する場合には、予め形成したメタルバックの一部領域を何らかの手段で取り除く必要がある。あるいは、メタルバックを形成する際に、例えばマスキングを行って所定の領域のみにメタルバックが分断して形成されるような製造方法とする必要がある。
また、真空度を長期に渡って維持するために、真空チャンバー中で、通常ゲッタと呼ばれるガス吸着膜を蛍光面上に形成し、そのまま大気暴露することなく、前面基板と背面基板を封着するという方法が好適である。この場合、ゲッタ膜をメタルバック分断部に沿って電気的に分断した構造を用いることがさらに好適である。
特開2000−311642号公報 特開平10−326583号公報
上記したように、平面型表示装置では、陽極としてのメタルバック層が蛍光体層の上面に設けられ、このメタルバック層に向けて、電子放出素子からの電子放出される。この電子は蛍光体を励起し、蛍光体の発光が得られる。しかしメタルバック層は、上述したように放電防止のために分断領域が形成される。このような要因も伴い、メタルバック層の高圧供給位置の近傍と、この位置から離れた部分では、電圧降下のために、同じ電位とは限らない。例えば、画像表示領域の左右の電位に比べて中央の電位が低いという現象が生じることがある。すると、画像表示領域の周囲の輝度に比べて中央の輝度が低くなるという輝度むら現象が生じる。
そこで本発明は、上記の問題点を改善すべくなされたもので、メタルバック層に供給する高圧電位を均一にし、輝度むらの要因を削減することがきる平面表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の態様では、前面基板と背面基板間が真空雰囲気となった外囲器を有し、前記前面基板は、ガラス基板上の画像表示領域として、蛍光体層とこの蛍光体層周囲のブラックマトリックス層を有し、さらに前記蛍光体層の上面及び前記ブラックマトリックス層の上面の一部にメタルバック層を含む高電位部を有した平面型表示装置において、前記ガラス基板と前記蛍光体層との間に設けられた導電配線と、前記導電配線と前記メタルバック層とを、前記ブラックマトリックス層あるいは蛍光体層を介して通電させる抵抗膜とを有するものである。
上記構成の平面型表示装置によると、導電配線と、メタルバック層と、抵抗膜を介して、画像表示領域の中央と周囲に対して均等な高電位を与えることができる。
以下、図面を参照しながら、この発明を適用したFEDの実施の形態について詳細に説明する。
図1および図2に示すように、このFEDは、それぞれ矩形状のガラスをメイン基板としている前面基板2、および背面基板1を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。前面基板2および背面基板1は、矩形枠状の側壁3を介して周縁部同士が接合され、内部が10−4Pa程度以下の高真空に維持された偏平な矩形状の真空外囲器4を構成している。
前面基板2の画像表示領域の内面には蛍光面6が形成されている。この蛍光面6は、後述するように、赤、緑、青に発光する蛍光体層とマトリックス状の黒色遮光層(ブラックマトリックスと称される)とで構成されている。蛍光体層はストライプ状あるいはドット状に形成されている。蛍光面6上には、アノード電極として機能するメタルバック層7が形成されている。表示動作時には、メタルバック層7に所定のアノード電圧が印加される。
背面基板1の内面上には、蛍光体層を励起する電子ビームを放出する多数の電子放出素子8が設けられている。これらの電子放出素子8は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。電子放出素子は図示しないマトリックス配線(走査線、信号線)からの信号により駆動される。
背面基板1および前面基板2の間には、これらの基板に作用する大気圧荷重を支えるために、板状あるいは柱状に形成された多数のスペーサ10が配置されている。
蛍光面6にはメタルバック層7を介してアノード電圧が印加され、電子放出素子8から放出された電子ビームはアノード電圧により加速され蛍光面6に衝突する。これにより、対応する蛍光体層が発光し画像が表示される。
次に、上記FEDにおける蛍光面6およびメタルバック層7について詳細に説明する。なお、本発明ではメタルバック層という用語を用いているが、この層は、金属(メタル)に限定されるものではなく、種々の材料を使うことが可能である。しかし本願においては、便宜上、メタルバック層という用語を用いる。
図3及び図4に示すように、前面基板2の内面に設けられた蛍光面6は、蛍光体層R、G、B、および黒色遮光層22を有している。黒色遮光層(ブラックマトリックス)22は、例えば、所定の隙間を置いて平行に並んだ多数のストライプ部22aおよび蛍光面6の周縁に沿って延びた矩形枠部22bで形成されている。黒色遮光層22の表面、つまり、露出面は、10μm以下のスケールの微細な凹凸形状となっている。また、赤、青、緑に発光する多数の蛍光体層R、G、Bは、黒色遮光層22のストライプ部22aの間に形成されている。蛍光体層R、G、Bは、ストライプ状あるいは縦横マトリックス状、或は千鳥状、或は格子状に配列されてもよい。
メタルバック層7は、真空薄膜プロセスにより、蛍光面6のほぼ全面上に一括して形成されている。例えば、メタルバック層7は、真空雰囲気中で、蛍光面6上にアルミニウムを蒸着あるいはスパッタリングすることにより形成される。この際、蛍光体層R、G、B上に直接成膜すると、蛍光体層の蒸着面は凸凹しているため、鏡面を形成することができない。そこで、蛍光体層R、G、Bの表面をラッカーなどにより平滑化処理した後、メタルバック層7を成膜する。このラッカーによる平滑化処理は蛍光体層R、G、Bにのみ選択的に行い、黒色遮光層22上の凹凸形状面は維持される。
メタルバック層7の内、蛍光体層R、G、Bに重なった領域は電気的に連続したストライプ状の導電性薄膜7aを構成している。これに対し、メタルバック層7の内、黒色遮光層22に重なった領域は、メタルバック層7で不連続な導電性薄膜7bとして形成されている。すなわち、黒色遮光層22とメタルバック層7との境界部分において、黒色遮光層の表面状態は凹凸状となっている。そのため、黒色遮光層22上に蒸着法などでメタルバック層7を形成すると、凹凸によって蒸着されない影の部分が多数生じる。その結果、メタルバック層7の黒色遮光層22と重なった領域は島状に独立した不連続な導電性薄膜7bとなり、電気的に分断された薄膜となる。
この場合、黒色遮光層22上に位置した不連続な導電性薄膜7bは、蛍光体層R、G、B上に位置した導電性薄膜7aよりも高い抵抗値を有し、その差は、例えば、10Ω/□以上となっている。
また、メタルバック層7は、このメタルバック層に通電するための端子部31を含んで形成されている。メタルバック層7の膜厚は、電子ビームの透過能や膜強度を考慮すると、50〜200nm程度が好適である。
なお、本発明では、電気的に分断という表現を用いているが、一般に絶縁体といえでも抵抗値は無限大ではなく、厳密な意味で電気的に分断されるということはありえない。しかし、本願では、不連続膜になることで、連続膜の状態に比べ著しく抵抗が高くなることを、電気的に分断と表現している。
上記のように構成されたFEDによれば、導電性薄膜としてのメタルバック層7は、黒色遮光層22と重なった領域に電気的に不連続な導電性薄膜7bを有しているため、前面基板2と背面基板1との間で放電が生じた場合でもその際の放電電流を十分に抑制でき、放電によるダメージを回避することが可能となる。
これにより、アノード電圧を上げることができるとともに、前面基板と背面基板との間のギャップを小さくすることが可能となり、輝度や解像度などの表示特性が向上した画像表示装置を得ることができる。また、アノード電圧が低いほど、蛍光体劣化が問題となるが、上記のようにアノード電圧を高く設定可能であることから、蛍光体劣化を緩和し、製品の寿命を延ばすことが可能となる。
また、表面が凹凸形状に形成された遮光層を含む蛍光面6に真空成膜プロセスによってメタルバック層7を形成することにより、遮光層上に位置し電気的に不連続な領域を含むメタルバック層を蛍光面のほぼ全面上に一回の成膜プロセスにより一括して形成することができる。これにより、放電によるダメージが発生しない画像表示装置を低コストで製造することが可能となる。
メタルバック層7の矩形状の短冊部分に対しては、共通電極を介して高電圧を与えることができる。
ここで図4を再度参照してこの実施形態の特徴部について説明する。前面基板は、ガラス基板2上の画像表示領域として、蛍光体層6とこの蛍光体層周囲のブラックマトリックス層22を有し、さらに前記蛍光体層7の上面及び前記ブラックマトリックス層22の上面の一部にメタルバック層7を有する。そして、ガラス基板2と蛍光体層6との間に導電配線50を設けられている。この導電配線50は、透明導電体あるいは黒色の導電体を用いて形成される。この導電配線50は、メタルバック層7の導電薄膜7aに沿って複数が並列に設けられる。あるいは、ブラックマトリックス層22aに沿って複数が並列に設けられる。いずれの場合も表示に対して、障害とならないような方法で形成される。ブラックマトリックス層22aに沿って並列に複数設けられる導電配線が黒の場合は、ブラックマトリックス層22aがストライプ状の配列されているときが都合がよい。
導電配線50とメタルバック層7とは、ブラックマトリックス層22と、抵抗膜60を介して電気的に接続されている。抵抗膜60は、メタルバック層7と蛍光体層6との間、又は、メタルバック層7とブラックマトリックス層22との間、又はメタルバック層7と蛍光体層6及びブラックマトリックス層22との間に形成されている。
この結果、全画像表示領域のメタルバック層7に対して、均等に高電圧が印加されるようになる。つまり図5に、装置の一部を拡大して示し、且つ高圧供給路を電気抵抗も交えて示す。メタルバック層の電流制限能力を高めるためにメタルバック層7が、低抵抗部と高抵抗部を繰り返して有すると、給電部から遠い位置になるに従い、電圧降下が生じる。しかし、図5のように画面全体に渡り、導電配線50により、高電圧を降下させることなく導き、ここから、近くのメタルバック層7に給電を行う。これにより、メタルバック層7の各部の導電薄膜7a間で電位のばらつきが生じることがない。この構造を用いることによって、分断されたメタルバック層で生ずる電圧降下による面内輝度むらを抑制する事ができる。
上記の高抵抗膜60は、ブラックマトリックス層22および蛍光体層の全面に設ける場合、反射率を有するか、透明であることが好ましい。しかしブラックマトリックス層22の上のみに設ける場合は、不透明(黒)であっても構わない。また高抵抗膜状でなくてもよく、線状に形成されてもよく高抵抗体であればよい。上記のような構成であると、メタルバック層7の導電性薄膜7aと隣の導電性薄膜7aとの間で放電が生じることも容易に防ぐことができるし、本来の放電防止機能も向上できる。これは帯電による電荷が、導電配線50を通じて放出され易くなったからである。
また上記の抵抗膜60は省略しても、ブラックマトリックス層を介して給電するようにしても、効果を得ることができる。
その他、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。各構成要素の寸法、材料等は、上述の実施の形態で示した数値、材料に限定されることなく、必要に応じて種々選択可能である。
この発明の実施の形態に係るFEDを示す斜視図。 図1の線A−Aに沿った上記FEDの断面図。 上記FEDにおける前面基板の蛍光面およびブラックマトリックス層を示す説明図。 上記FEDにおける前面基板の蛍光面およびメタルバック層を示す説明図。 本発明の一実施の形態における特徴部分を示す説明図。
符号の説明
1…背面基板、2…前面基板、3…側壁、4…真空外囲器、6…蛍光面、7…メタルバック層、7a、7b…導電性薄膜、8…電子放出素子、22…黒色遮光層(ブラックマトリックス層)。

Claims (5)

  1. 前面基板と背面基板間が真空雰囲気となった外囲器を有し、前記前面基板は、ガラス基板上の画像表示領域として、蛍光体層とこの蛍光体層周囲のブラックマトリックス層を有し、さらに前記蛍光体層の上面及び前記ブラックマトリックス層の上面の一部にメタルバック層を含む高電位部を有した平面型表示装置において、
    前記ガラス基板と前記蛍光体層との間に設けられた導電配線と、
    前記導電配線と前記メタルバック層とを、前記ブラックマトリックス層または蛍光体層を介して通電させる高抵抗体と
    を有することを特徴とする平面型表示装置。
  2. 前面基板と背面基板間が真空雰囲気となった外囲器を有し、前記前面基板は、ガラス基板上の画像表示領域として、蛍光体層とこの蛍光体層周囲のブラックマトリックス層を有し、さらに前記蛍光体層の上面及び前記ブラックマトリックス層の上面の一部にメタルバック層を含む高電位部を有した平面型表示装置において、
    前記ガラス基板と前記蛍光体層との間に導電配線を設けて、この導電配線と前記メタルバック層とを、前記ブラックマトリックス層または蛍光体層を介して通電させるようにしたことを特徴とする平面型表示装置。
  3. 前記導電配線は、透明導体であることを特徴とする請求項1又は2記載の平面型表示装置。
  4. 前記導電配線は、ブラックマトリックス層に沿って形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の平面型表示装置。
    請求項1記載の平面型表示装置。
  5. 前記導電配線は、ブラックマトリックス層に沿って形成され、不透明であることを特徴とする請求項1又は2記載の平面型表示装置。
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