JP4748659B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スティルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置における撮像時の手ぶれを補正するための手ぶれ補正機能に係り、特に、固体撮像素子等の撮像素子によって得た画像情報を記録媒体に記録する、いわゆるディジタルカメラ等に好適な手ぶれ補正機能を有する撮像装置に関するものである。
スティルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置においては、静止画すなわちスティル画像を撮影する際にも動画、すなわちビデオ画像を撮影する際にも手ぶれによる像のぶれによって撮影される画像が劣化する。この手ぶれを補正するために、角速度センサ等のぶれセンサまたは連続的に撮像視野画像を取得して経時的な画像間の差異により撮影画像の動きを検出する画像処理で、ぶれおよびそのぶれ量を検出し、そのぶれ量に応じてぶれを相殺するように撮影される画像位置を補正することが行われる。ぶれの補正には、撮影光学系の少なくとも一部または撮像素子を偏向またはシフト移動させて補正を行う光学的補正と、撮像素子により撮影される画像の切り出し領域をシフト移動させて補正を行う電子式補正とがあるが、いずれにせよ、ぶれ量に応じて撮影画像を移動させることに変わりはない。
従来の手ぶれ補正技術としては、例えば特許文献1〜特許文献3に示されるようなものがある。特許文献1(特開平11−275431号)には、ビデオカメラにおけるパンニング等のように撮影視野を連続的に変化させる際にぶれ補正により撮影視野のなめらかな変化が阻害されるのを防止するための技術が示されている。すなわち、特許文献1においては、ぶれ補正を制限し且つこの制限量を所定の特性に従って連続的に変化させるようにしている。特許文献1の構成では、パンニング等のように撮影視野を連続的に変化させる際には、ぶれ検出のカットオフ周波数を上げてぶれ補正の補正能力を制限し、通常撮影時には、カットオフ周波数を下げてぶれ補正能力を充分に発揮させ、また、ぶれ補正量がぶれ補正可能範囲の限界に近付くこととなる場合にも、ぶれ補正の補正能力を漸次制限し、ぶれ補正が補正端に衝突することによる不自然さを防止するようにしている。
特許文献2(特開平11−266390号)には、撮影画像の画素数よりも大きな画素数の撮像素子を用い、撮像素子の全視野から所要の画素数の撮影画像を切り出す位置をぶれ量に対応して相対的に移動させてぶれ補正を行うものにおいて、変倍撮影光学系の変倍値に応じてぶれ補正の補正量を制限する技術が示されている。すなわち、特許文献2の構成では、変倍撮影光学系の有効像円径に応じてぶれ補正の動作範囲を制限するようにして、変倍値の変化に伴う違和感の発生を防止している。
特許文献3(特開2004−184887号)には、ぶれセンサ等の検出信号に混入する低周波ノイズを、ぶれ量の小さなぶれと誤認して、実際のぶれがないときにもぶれ補正動作を行って無用な電力を消費することを防止するために、検出信号に対応するぶれ量が所定基準よりも小さいときには、低域周波数のぶれに対するぶれ補正能力を低下させる技術が示されている。すなわち、特許文献3の構成では、検出信号に基づくぶれ量が所定基準よりも小さいときに、低域周波数のぶれ補正能力を低下させ、実際のぶれに対応しない低周波ノイズ等に感応して無用なぶれ補正動作を行うことがないようにしている。
ところで、このような手ぶれ補正を行う場合、撮影レンズの特性から、光軸中心から離れ周辺に近付くにしたがって光学性能の劣化が起きるため、実質的に撮影に使用できる有効画角には限度がある。カメラが小型化すれば、その制約条件も大きくなり、手ぶれ補正に使用することができる範囲にも大きな制約が生ずる。
このような制約を受ける状況にあって、手ぶれに対して最大のぶれ補正効果を得るために、有効画素範囲を超えるぶれ補正が必要となるようなぶれが発生した場合には、画素数よりもぶれ補正に重点を置いて、ぶれ画像の補正を行うことが有効であると考えられる。すなわち、高解像度の画像であっても、ぶれが発生すれば、撮影画像のほぼ全体にわたる画質が劣化する。これに対して、有効画角外に達する補正が必要なぶれが発生した場合には、画素数を犠牲にしても有効なぶれ補正を行うことによって、ぶれによる画質の著しい劣化を効果的に抑制することが可能であるはずである。
特開平11−275431号公報 特開平11−266390号公報 特開2004−184887号公報
そこで本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、常にぶれ補正を優先して画質の劣化を最小限に抑えた手ぶれ補正を可能とする撮像装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、特に、有効画角外に至るような補正を必要とする手ぶれが発生した場合にも、効果的な手ぶれ補正を行って、ぶれによる撮影画像全体にわたる大きな画質劣化を防止し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、手ぶれ補正によって撮影画像の画素数の犠牲が所定量を超える場合に、それをユーザに的確に報知し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、手ぶれ補正によって撮影画像の画素数の犠牲が所定量を超える場合に、ぶれ補正を抑制し、ぶれと画素数減少との適切な兼ね合いを達成する撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、撮影画像の画素数が全画素数に比較して小さい場合、有効画角外に至るような補正が必要な手ぶれに対して、像倍率を変更して、実質的に有効ぶれ補正範囲を拡大して、画質劣化のない効果的なぶれ補正を可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、像倍率を変更しても、手ぶれ補正によって撮影画像の画素数の犠牲が所定量を超える場合に、それをユーザに的確に報知し得る撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、像倍率を変更しても、手ぶれ補正によって撮影画像の画素数の犠牲が所定量を超える場合に、ぶれ補正を抑制し、ぶれと画素数減少との適切な兼ね合いを達成する撮像装置を提供することにある。
請求項1に記載した本発明に係る撮像装置は、上述した目的を達成するために、
撮影光学系の少なくとも一部または撮像素子を偏向またはシフト移動させてぶれ補正を行う撮像装置であって、
手ぶれによるぶれ量を検出するぶれ検出手段と、
前記ぶれ検出手段で検出されたぶれ量に基づいてぶれ補正に必要な画像の移動量に対応するぶれ補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量算出手段により算出されるぶれ補正量に従って画像を移動させるぶれ補正処理を行うぶれ補正手段と、
前記ぶれ補正手段におけるぶれ補正処理により移動される画像について撮影光学系による有効画角範囲内かどうかを判断する範囲判断手段と、
記範囲判断手段による判断に基づいて有効画角範囲内の画像を撮影画像として決定する画像決定手段とを備え、
前記撮像素子のサイズをDとし、前記撮像素子のサイズDよりも範囲が広い前記撮影光学系による有効画角範囲をR1とし、前記有効画角範囲R1よりも範囲が広く前記ぶれ補正手段で補正可能なぶれ補正範囲をR2としたとき、
前記範囲判断手段によりDがR1を超えないと判断したときは、前記画像決定手段はDの画像をそのまま撮影画像のサイズとし、
前記範囲判断手段によりDがR1を超えると判断したときは、前記画像決定手段はR1内のDの画像を撮影画像とすることを特徴としている。
請求項2に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1の撮像装置であって、前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、警告を発生する警告表示手段を含むことを特徴としている。
請求項3に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1または請求項2の撮像装置であって、前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、前記ぶれ補正手段による補正範囲を制限する補正制限手段を含むことを特徴としている。
請求項4に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1の撮像装置であって、予め設定されている指定画素数が、全画素数に比較して小さい場合に、像倍率を変更して、有効ぶれ補正範囲を大きくする像倍率変更手段をさらに含むことを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項4の撮像装置であって、前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、警告を発生する警告表示手段を含むことを特徴としている。
請求項6に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項4または請求項5の撮像装置であって、前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、前記ぶれ補正手段による補正範囲を制限する補正制限手段を含むことを特徴としている。
本発明によれば、常にぶれ補正を優先して画質の劣化を最小限に抑えた手ぶれ補正を可能とする撮像装置を提供することができる。
すなわち本発明の請求項1の撮像装置によれば、
撮影光学系の少なくとも一部または撮像素子を偏向またはシフト移動させてぶれ補正を行う撮像装置であって、
手ぶれによるぶれ量を検出するぶれ検出手段と、
前記ぶれ検出手段で検出されたぶれ量に基づいてぶれ補正に必要な画像の移動量に対応するぶれ補正量を算出する補正量算出手段と、
前記補正量算出手段により算出されるぶれ補正量に従って画像を移動させるぶれ補正処理を行うぶれ補正手段と、
前記ぶれ補正手段におけるぶれ補正処理により移動される画像について撮影光学系による有効画角範囲内かどうかを判断する範囲判断手段と、
記範囲判断手段による判断に基づいて有効画角範囲内の画像を撮影画像として決定する画像決定手段とを備え、
前記撮像素子のサイズをDとし、前記撮像素子のサイズDよりも範囲が広い前記撮影光学系による有効画角範囲をR1とし、前記有効画角範囲R1よりも範囲が広く前記ぶれ補正手段で補正可能なぶれ補正範囲をR2としたとき、
前記範囲判断手段によりDがR1を超えないと判断したときは、前記画像決定手段はDの画像をそのまま撮影画像のサイズとし、
前記範囲判断手段によりDがR1を超えると判断したときは、前記画像決定手段はR1内のDの画像を撮影画像とすることにより、特に、有効画角外に至るような補正を必要とする手ぶれが発生した場合にも、効果的な手ぶれ補正を行って、ぶれによる撮影画像全体にわたる大きな画質劣化を防止することができる。
また、本発明の請求項2の撮像装置によれば、請求項1の撮像装置において、前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、警告を発生する警告表示手段を含むことにより、特に、手ぶれ補正によって撮影画像の画素数の犠牲が所定量を超える場合に、それをユーザに的確に報知することができる。
本発明の請求項3の撮像装置によれば、請求項1または請求項2の撮像装置において、前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、前記ぶれ補正手段による補正範囲を制限する補正制限手段を含むことにより、特に、手ぶれ補正によって撮影画像の画素数の犠牲が所定量を超える場合に、ぶれ補正を抑制し、ぶれと画素数減少との適切な兼ね合いを達成することができる。
本発明の請求項4の撮像装置によれば、請求項1の撮像装置において、予め設定されている指定画素数が、全画素数に比較して小さい場合に、像倍率を変更して、有効ぶれ補正範囲を大きくする像倍率変更手段をさらに含むことにより、特に、撮影画像の画素数が全画素数に比較して小さい場合、有効画角外に至るような補正が必要な手ぶれに対して、像倍率を変更して、実質的に有効ぶれ補正範囲を拡大して、画質劣化のない効果的なぶれ補正が可能となる。
本発明の請求項5の撮像装置によれば、請求項4の撮像装置において、前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、警告を発生する警告表示手段を含むことにより、特に、像倍率を変更しても、手ぶれ補正によって撮影画像の画素数の犠牲が所定量を超える場合に、それをユーザに的確に報知することができる。
本発明の請求項6の撮像装置によれば、請求項4または請求項5の撮像装置において、前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、前記ぶれ補正手段による補正範囲を制限する補正制限手段を含むことにより、特に、像倍率を変更しても、手ぶれ補正によって撮影画像の画素数の犠牲が所定量を超える場合に、ぶれ補正を抑制し、ぶれと画素数減少との適切な兼ね合いを達成することができる。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明の撮像装置を詳細に説明する。
図1は、本発明の撮像装置一つの実施の形態に係るディジタルカメラのシステムの概略構成を示している。
図1に示すディジタルカメラは、鏡胴ユニット1、ストロボ発光部2、測距ユニット3、リモコン(リモートコントロール)受光部4、サブLCD(液晶表示部)5、LCDモニタ6、AF(オートフォーカス)−LED(発光ダイオード)7、ストロボLED8、操作部9およびカードスロット10を具備している。記録媒体としてのメモリカード11は、カードスロット10に取り外し可能に装着格納され、電源電池12は、図示されていない電池装填部に取り外し可能に装填される。
鏡胴ユニット1は、被写体撮影光を入射結像させる撮影光学系を備えている。ストロボ発光部2は、被写体に照射すべくストロボ照明光を発光する。測距ユニット3は、オートフォーカス(AF)の際に被写体との距離を測定するために用いられる。リモコン(リモートコントロール)受光部4は、図示されていないリーモートコントローラ(リモコン)からのリモートコントロール用の光信号を受光する。サブLCD(液晶表示部)5は、撮影枚数または撮影可能枚数等を表示する。LCDモニタ6は、撮影画像等を表示する。AF−LED7は、撮影時のAFの合焦/非合焦等のフォーカシング状態を示し、ストロボLED8は、ストロボの電源コンデンサの充電状態を示す。
AF−LED7およびストロボLED8は、システムの動作モード等によっては、AFおよびストロボ以外の表示用途、例えばメモリカード11をアクセス中であることを示す表示などの表示用途にも流用される。操作部9は、レリーズボタン、モードダイヤル、電源スイッチおよびズームボタンを含む各種操作ボタン等を含んでおり、これらを総称して操作部9としている。
さらに、図1に示すディジタルカメラは、ズームレンズ20、ズーム駆動モータ21、フォーカスレンズ23、フォーカス駆動モータ24、絞り26、絞りモータ27、メカニカルシャッタ(メカシャッタ)29、メカシャッタモータ30、モータドライバ32、CCD(電荷結合素子)固体撮像素子35、F/E(フロントエンド)−IC(集積回路)36、システムコントローラ40、ROM(リードオンリメモリ)55、RAM(ランダムアクセスメモリ)56、SDRAM(シンクロナスダイナミックRAM)57、内蔵メモリ58、LCDドライバ59、ビデオアンプ(ビデオ増幅器)60、ビデオジャック61、USB(Universal Serial Bus)コネクタ62、シリアルドライバ回路63、RS−232Cコネクタ64、サブCPU(中央処理部)65、ブザー66、サブLCDドライバ67、マイク(マイクロフォン)69、マイクアンプ(マイク増幅器)70、音声記録回路71、スピーカ73、音声再生回路74、オーディオアンプ75、DC−DC(直流−直流)コンバータ76、ストロボ回路81、ぶれ検出部91およびぶれ補正部92を具備している。
ズームレンズ20およびズーム駆動モータ21は、ズーム光学系22を構成し、フォーカスレンズ23およびフォーカス駆動モータ24は、フォーカス光学系25を構成し、絞り26および絞りモータ27は絞りユニット28を構成し、そしてメカシャッタ29およびメカシャッタモータ30は、メカシャッタユニット31を構成している。F/E−IC36は、CDS(Correlated Double Sampling〜相関二重サンプリング)部37、AGC(Auto Gain Controller〜自動利得制御器)38、A/D(アナログ−ディジタル)変換器39およびTG(Timing Generator〜タイミング発生器)42を有している。
システムコントローラ40は、第1のCCD信号処理ブロック41、第2のCCD信号処理ブロック43、CPU(中央処理部)ブロック44、ローカルSRAM(スタティックRAM)45、USBブロック46、シリアルブロック47、JPEG−CODECブロック48、リサイズブロック49、TV(テレビジョン)信号表示ブロック50およびメモリカードブロック51を備えている。
すなわち、図1において、鏡胴ユニット1は、被写体の光学画像を取り込む被駆動部材としてのズームレンズ20および該ズームレンズ20を駆動する駆動源モータとしてのズーム駆動モータ21を備えたズーム光学系22と、フォーカスレンズ23およびフォーカス駆動モータ24を備えたフォーカス光学系25と、絞り26および絞りモータ27を備えた絞りユニット28と、メカシャッタ29およびメカシャッタモータ30を備えたメカシャッタユニット31と、これらズーム駆動モータ21、フォーカス駆動モータ24、絞りモータ27およびメカシャッタモータ30等の直流モータを駆動するモータドライバ32とを設けて構成されている。
CCD固体撮像素子35は、鏡胴ユニット3で取り込まれ結像された光学画像情報を電気信号からなるアナログ画像信号に変換する。また、F/E−IC36は、画像ノイズを除去するために相関二重サンプリングを行うCDS部37と、利得調整を行うAGC38と、画像信号のディジタル信号への変換を行うA/D変換器39と、システムコントローラ40の第1のCCD信号処理ブロック41から垂直同期信号(VD信号)および水平同期信号(HD信号)を受けて駆動タイミング信号を生成するTG42とを備えている。
システムコントローラ40は、CCD固体撮像素子35からF/E−IC36を経由して入力されたディジタル画像データに対するホワイトバランス調整設定やガンマ調整設定を行うとともに上述したようにVD信号およびHD信号を出力する第1のCCD信号処理ブロック41と、フィルタリング処理により輝度データ・色差データへの変換を行う第2のCCD信号処理ブロック43と、リモコン受光部4や操作部9から入力される信号に基づき、ROM55に格納された制御プログラムに従って、モータドライバ32やCCD固体撮像素子35等のような当該ディジタルカメラの各部の動作を制御するCPUブロック44と、このCPUブロック44の制御に必要なデータ等を一時的に保存するローカルSRAM45と、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器とUSBインタフェースを用いて通信するためのUSBブロック46と、PC等の外部機器とシリアル通信を行うためのシリアルブロック47と、JPEG方式による圧縮・伸張を行うJPEG−CODECブロック48と、画像データのサイズを補間処理により拡大/縮小するリサイズブロック49と、画像データをLCDモニタ13やTV等の外部表示機器に表示するためのビデオ信号を生成するTV信号表示ブロック50と、撮影された画像データを記録するメモリカード11の書き込み/読み出し制御を行うメモリカードブロック51とを備えている。なお、ROM55には、CPUブロック44において解読し且つ実行することが可能なコードで記述された制御プログラムや該CPUブロック44の制御に必要なデータ等が格納される。
操作部9の図示されていない電源スイッチが操作されて、ディジタルカメラの電源がオン状態になると、ROM55に格納された制御プログラムが、図示されていないメインメモリにロードされ、CPUブロック44はその制御プログラムに従ってディジタルカメラの各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータを一時的にRAM56およびローカルSRAM45に保存する。なお、ここで説明する実施の形態では、ROM55には書き換え可能なフラッシュROMを用いている。フラッシュROMのように書き換え可能な不揮発性メモリを使用することで、制御プログラムや制御に必要なパラメータ等を変更することが可能となり、機能のバージョンアップ等を容易に行うことができる。
SDRAM57は、システムコントローラ40によって各種の処理が施される際にその過程および結果における画像データを一時的に保存する。保存される画像データは、例えば、CCD固体撮像素子35からF/E−IC36を経由して取り込まれ第1のCCD信号処理ブロック41でホワイトバランス設定およびガンマ設定が行われた状態のRAW−RGB画像データ、第2のCCD信号処理ブロック43で輝度データ・色差データへの変換が行われた状態のYUV画像データおよびJPEG−CODECブロック48でJPEG圧縮等が行われた状態のJPEG画像データ等である。また、内蔵メモリ58は、例えばカードスロット10にメモリカード11が装着されていない場合等に、撮影した画像データを記憶するために設けられており、メモリカード11が装着されていない場合にも、撮影した画像データを、この内蔵メモリ58によって記憶することができるようになっている。
LCDドライバ59は、LCDモニタ6を駆動するとともに、TV信号表示ブロック50から出力されたビデオ信号をLCDモニタ6に表示するための信号に変換する。このようにすることによって、LCDモニタ6では、ユーザが撮影前に被写体の状態を監視したり、撮影した画像を確認したり、メモリカード11や内蔵メモリ58に記録された画像データを見て確認したり鑑賞したりすることができる。
ビデオアンプ60は、TV信号表示ブロック50から出力されたビデオ信号を例えばインピーダンス75Ωのビデオ信号にインピーダンス変換するアンプであり、ビデオジャック61は、ビデオ信号を表示し得るTV等の外部表示機器に接続するためのジャックである。USBコネクタ62は、PC等の外部機器との間でUSBによる通信を行うために、そのような外部機器にUSB接続するためのコネクタである。シリアルドライバ回路63はPC等の外部機器との間でシリアル通信を行うためにシリアルブロック47の出力信号電圧を変換する回路であり、RS−232Cコネクタ64は、PC等の外部機器とシリアル接続を行うためのコネクタである。
サブCPU65は、例えばROMやRAM等を含んでワンチップに内蔵したマイクロプロセッサ等からなるCPUであり、リモコン受光部4や操作部9からの出力信号をユーザの操作情報としてCPUブロック44に出力するとともに、このCPUブロック44から出力されたディジタルカメラの状態に応じた制御情報をサブLCD5、AF−LED7、ストロボLED8およびブザー66等に対する制御信号に変換して出力する。LCDドライバ67は、サブCPU65からの出力信号に基づいてサブLCD5を駆動するドライブ回路である。
ユーザが音声信号を入力するマイク69と、入力された音声信号を増幅するマイクアンプ70と、増幅された音声信号を記録する音声記録回路71とで、音声記録ユニット68を構成する。また、記録された音声信号をスピーカ73から出力するための信号に変換する音声再生回路74と、変換された音声信号を増幅してスピーカ73を駆動するためのオーディオアンプ75と、増幅された音声信号を音響出力するスピーカ73とで、音声再生ユニット72を構成する。
そして、ぶれ検出手段としてのぶれ検出部91は、明確には図示していないが、例えば角度検出器としてのジャイロセンサ、ハイパスフィルタ(HPF)、増幅回路およびA/D(アナログ−ディジタル)変換回路を備えており、ジャイロセンサによって手ぶれの角速度を検出し、ハイパスフィルタで低周波ノイズを除去し、増幅回路で増幅して得られる角速度データをA/D変換して、システムコントローラ40のCPUブロック44に与える。CPUブロック44は、補正量算出手段を構成しており、取り込んだ角速度データをCCD固体撮像素子35の位置補正データに変換して、ぶれ補正手段としてのぶれ補正部92に転送する。CCD固体撮像素子35は、ぶれ補正部92によって、結像面上で上下左右に移動させることができ、ぶれを相殺する方向に移動させることによって、レリーズ操作時等における当該ディジタルカメラのぶれによる像ぶれを補正する。このぶれ補正部92によるCCD固体撮像素子35の移動には、圧電セラミック、ボイスコイル、またはパルスモータ等が使用され、この移動によるCCD固体撮像素子35の位置検出には、フォトリフレクタまたはホール素子等が使用されて、CCD固体撮像素子35の位置制御が行われる。
図1に示したディジタルカメラによる手ぶれ補正の詳細を図2〜図4を参照して説明する。図2は、CCD固体撮像素子35とレンズ系22,25等による有効撮影範囲R1と本発明におけるCCD固体撮像素子35の移動補正による実質的なぶれ補正範囲R2との関係を示している。本来、レンズの有効撮影範囲R1は、円形であるが、一般に撮影画像は四角形であるので四隅において有効範囲が決定され、四角形の領域として示している。ぶれ補正範囲R2は、四角形の受光面を有するCCD固体撮像素子35を、X,Y方向に移動させて補正するため四角形になる。
図3は、一般的なぶれ補正範囲におけるぶれ補正動作を示しており、レンズ有効範囲R1内だけでぶれ補正が行われる場合の例である。この場合、CCD固体撮像素子35のサイズがそのまま撮影画像P1のサイズとなる。従来のぶれ補正は、この範囲内でのみ行われていた。図4は、本発明により、レンズ有効範囲R1を超えてぶれ補正を行った場合を示しており、この場合、CPUブロック44は、CCD固体撮像素子35のレンズ有効範囲R1内にかかる網掛け部分のみを撮影画像P2とする。
この場合の画素数は、
A:ぶれ補正量
C:レンズ有効撮影範囲(R1)
D:CCDサイズ
とすると、
A≦(C−D)
の場合には、撮影画素数つまり撮影画像の画素数に変更はない。しかし、
A>(C−D)
の場合には、撮影画素数が次式のように変更されることになる。
撮影画素数=CCD画素数*((D−(A−(C−D)))/D) (1)
この場合のぶれ補正の結果として得られる撮影画素数の補正量は、各補正方向について(すなわちX方向およびY方向について)かならずしも同一であるわけではなく、ぶれ補正の補正方向によって(すなわちX方向とY方向とで)、異なる場合がある。このため、それぞれの方向について(1)式の計算を行って、得られるX方向の画素数とY方向の画素数とを掛け合わせることによって、撮影画像の画素数を求めることができる。但し、現実には、画像の縦横比の制約があるため、実際にはXおよびY方向のうちの補正の割合が最大となる最大補正量に基づいて演算する必要があり、最大補正方向の値に基づいて計算することになる。
また、このときの焦点距離に関しても、上述と同様に計算することができ、
撮影焦点距離=設定焦点距離*((D−(A−(C−D)))/D) (2)
となる。
このようにして、撮影画素数が変更された場合には、ユーザに撮影画素数が変更されたことを警告表示によって知らせる。警告表示は、LCDモニタ6に、設定値と実撮影値を表示するようにしても良いし、違いが出ていることのみを表示するようにしても良い。これらの警告表示は、ブザー66の鳴動等を併用するようにしても良い。
(1)式および(2)式より、画素数の下限値や焦点距離の最低変化範囲を設定するようにすれば、ぶれ補正範囲R2を計算することができ、補正をその値で停止させるようにすることができる。
また、CCD固体撮像素子35の画素数に余裕が有る場合は、設定画素数で決まる、最低CCDサイズを求め、焦点距離をそのCCDサイズで決まる焦点距離に設定することによって、CCDサイズが小さくなったのと等価になるため、手ぶれ補正量を大きく取ることが可能となる。
図5は、この実施の形態におけるぶれ補正動作を示すフローチャートである。このフローチャートの動作は、基本的にCPUブロック44により処理される。手ぶれ補正撮影が開始されると、ぶれ検出部91による手ぶれ検出が作動した後(ステップS11)、ぶれ補正部92によるぶれ補正動作を開始し(ステップS12)、露光を行う(ステップS13)と同時に露光中のぶれ補正部92によるぶれ補正の最大補正量を記憶する(ステップS12)。露光が完了した時点で(ステップS14)、最大補正量Aと予め設定されている限界補正量Bとを比較し(ステップS15)、補正量Aが限界補正量B以下の場合は、普通に撮影画像を読み込んで(ステップS16)、従来と同様の通常の画像処理を行う。
一方、補正量Aが限界補正量Bを超える場合には、超えた量によって決定される画像の切りだし範囲を求め、切出した画像を撮影画像として記憶する(ステップS17)。そして、切出し範囲に基づいて、撮影画素数と焦点距離の計算を行って、表示し(ステップS18)、通常の画像処理に移る。
このようにして、有効画角を超える手ぶれが発生した場合にも、撮影画像を小さくすることによって、ぶれ補正を行って、画像の劣化を必要最低限に抑えることができる。また、このぶれ補正によって画素数が変更された場合、それを表示することによって、警告することができる。また、補正量の限界値を定めることによって、画素数の極端な低下による画像の劣化を抑制することができる。補正による撮影画像範囲の縮小に対応させて焦点距離、すなわち画角、を変化させることによって、実質的に画素数を低下させることなく、ぶれ補正範囲を広げることができる。
本発明の撮像装置の一つの実施の形態に係るディジタルカメラの要部のシステムブロック図である。 図1のディジタルカメラにおけるぶれ補正に係るCCDサイズ、有効撮影範囲およびぶれ補正範囲の関係を模式的に示す図である。 図1のディジタルカメラにおける有効撮影範囲内でのぶれ補正を模式的に説明する図である。 図1のディジタルカメラにおける有効撮影範囲を超えるぶれ補正を模式的に説明する図である。 図1のディジタルカメラにおけるぶれ補正動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 鏡胴ユニット
2 ストロボ発光部
3 測距ユニット
4 リモコン(リモートコントロール)受光部
5 サブLCD(液晶表示部)
6 LCDモニタ
7 AF(オートフォーカス)−LED(発光ダイオード)
8 ストロボLED
9 操作部
10 カードスロット
11 メモリカード
12 電源電池
20 ズームレンズ
21 ズーム駆動モータ
22 ズーム光学系
23 フォーカスレンズ
24 フォーカス駆動モータ
25 フォーカス光学系
26 絞り
27 絞りモータ
28 絞りユニット
29 メカニカルシャッタ(メカシャッタ)
30 メカシャッタモータ
31 メカシャッタユニット
32 モータドライバ
35 CCD(電荷結合素子)固体撮像素子
36 F/E(フロントエンド)−IC(集積回路)
37 CDS(相関二重サンプリング)部
38 AGC(自動利得制御器)
39 A/D(アナログ−ディジタル)変換器
40 システムコントローラ
41 第1のCCD信号処理ブロック
42 TG(Timing Generator〜タイミング発生器)
43 第2のCCD信号処理ブロック
44 CPU(中央処理部)ブロック
45 ローカルSRAM(スタティックRAM)
46 USBブロック
47 シリアルブロック
48 JPEG−CODECブロック
49 リサイズブロック
50 TV(テレビジョン)信号表示ブロック
51 メモリカードブロック
55 ROM(リードオンリメモリ)
56 RAM(ランダムアクセスメモリ)
57 SDRAM(シンクロナスダイナミックRAM)
58 内蔵メモリ
59 LCDドライバ
60 ビデオアンプ(ビデオ増幅器)
61 ビデオジャック
62 USB(Universal Serial Bus)コネクタ
63 シリアルドライバ回路
64 RS−232Cコネクタ
65 サブCPU(中央処理部)
66 ブザー
67 サブLCDドライバ
68 音声記録ユニット
69 マイク(マイクロフォン)
70 マイクアンプ(マイク増幅器)
71 音声記録回路
72 音声再生ユニット
73 スピーカ
74 音声再生回路
75 オーディオアンプ
76 DC−DC(直流−直流)コンバータ
81 ストロボ回路91
91 ぶれ検出部
92 ぶれ補正部

Claims (6)

  1. 撮影光学系の少なくとも一部または撮像素子を偏向またはシフト移動させてぶれ補正を行う撮像装置であって、
    手ぶれによるぶれ量を検出するぶれ検出手段と、
    前記ぶれ検出手段で検出されたぶれ量に基づいてぶれ補正に必要な画像の移動量に対応するぶれ補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記補正量算出手段により算出されるぶれ補正量に従って画像を移動させるぶれ補正処理を行うぶれ補正手段と、
    前記ぶれ補正手段におけるぶれ補正処理により移動される画像について撮影光学系による有効画角範囲内かどうかを判断する範囲判断手段と、
    記範囲判断手段による判断に基づいて有効画角範囲内の画像を撮影画像として決定する画像決定手段とを備え、
    前記撮像素子のサイズをDとし、前記撮像素子のサイズDよりも範囲が広い前記撮影光学系による有効画角範囲をR1とし、前記有効画角範囲R1よりも範囲が広く前記ぶれ補正手段で補正可能なぶれ補正範囲をR2としたとき、
    前記範囲判断手段によりDがR1を超えないと判断したときは、前記画像決定手段はDの画像をそのまま撮影画像のサイズとし、
    前記範囲判断手段によりDがR1を超えると判断したときは、前記画像決定手段はR1内のDの画像を撮影画像とすることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、警告を発生する警告表示手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、前記ぶれ補正手段による補正範囲を制限する補正制限手段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
  4. 予め設定されている指定画素数が、全画素数に比較して小さい場合に、像倍率を変更して、有効ぶれ補正範囲を大きくする像倍率変更手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、警告を発生する警告表示手段を含むことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記画像決定手段において決定される撮影画像の画素数が予め設定されている指定画素数未満である場合に、前記ぶれ補正手段による補正範囲を制限する補正制限手段を含むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の撮像装置。
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