JP4748155B2 - 樹脂組成物及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物及びこれを用いた半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性及び印刷性に優れた樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置に関する。
ポリイミド樹脂などの耐熱性樹脂は、耐熱性及び機械的性質に優れていることから、エレクトロニクスの分野で半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜としてすでに広く使われている。最近、これら表面保護膜用や層間絶縁膜用、応力緩和材用等のポリイミド系樹脂膜の像形成方法として露光、現像あるいはエッチングなどの繁雑な工程を必要としないスクリーン印刷法が着目されている。
スクリーン印刷法には、ベース樹脂、フィラー及び溶剤を構成成分とし、チキソトロピー性を持つ耐熱性樹脂ペーストが使用される。これまでに開発された耐熱性樹脂ペーストのほとんどは、チキソトロピー性を付与するためのフィラーとしてシリカ微粒子や非溶解性ポリイミド微粒子を用いているため、加熱乾燥時にフィラー界面に多数の空隙や気泡が残留し、膜強度が低い、電気絶縁性に劣るといった問題が指摘されている。
そこでこれらの問題が無く、加熱乾燥時にフィラーがまず溶解し、ベース樹脂に相溶・成膜化する特殊な有機フィラー(可溶型フィラー)・ベース樹脂・溶剤の組合せとすることによって、特性に優れたポリイミドパターンを形成できる耐熱性樹脂ペーストが開示されている(日本国特開2−289646号公報参照)。また、ウエハレベルCSPの応力緩和材として使用するため、上記ペーストに低弾性フィラーや液状ゴム等を添加する技術もある(国際公開01−066645号公報参照)。
しかし、メタルポスト型のウエハレベルCSPの応力緩和材として上記低弾性ペーストを使用すると、メタルポスト埋め込み性が悪く、出来上がった半導体装置の信頼性が低下する。そこで、メタルポスト埋め込み性を改良するために低粘度のペーストを使用すると、印刷後の形状保持性が低下する。したがって、メタルポスト埋め込み性及び印刷後の形状保持性を両立できる粘度管理が必要となっている。
本発明の目的は、パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性及び印刷性に優れた樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、発明者らは、一定のせん断応力の下、5Hz及び50Hz程度の周波数で測定した樹脂組成物の粘度を、印刷時のメタルポスト埋め込み性が優れる程度に小さくする一方、5Hz程度の周波数で測定した粘度と50Hz程度の周波数で測定した粘度の差を大きくすることによって、パターン埋め込み性と印刷後の形状保持性を共に満たし、なおかつ密着性、耐熱性、可とう性といった特性をも満たす樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を為すに至った。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(5)に記載の事項をその特徴とするものである。
(1)(A)室温で極性溶媒に可溶な芳香族熱可塑性樹脂、(B)室温で極性溶媒に不溶であるが、加熱することにより可溶な芳香族熱可塑性樹脂、(C)平均粒径が0.1〜6μmでかつ粒径分布が0.01〜15μmであるゴム弾性を有するフィラー及び(D)極性溶媒を含有してなる樹脂組成物において、レオメーターを使用してせん断応力13Paの条件下、周波数5Hz及び50Hzで測定した粘度がそれぞれ400Pa・s未満及び3Pa・s以上であり、かつ、それら粘度の比(周波数5Hzでの粘度(Pa・s)/周波数50Hzでの粘度(Pa・s))が2以上である樹脂組成物に関する。
(2)(A)室温で極性溶媒に可溶な芳香族熱可塑性樹脂及び(B)室温で極性溶媒に不溶であるが、加熱することにより可溶な芳香族熱可塑性樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂又はこれらの前駆体である上記(1)記載の樹脂組成物に関する。
(3)ゴム弾性を有するフィラーの表面が化学修飾されている上記(1)または(2)記載の樹脂組成物に関する。
(4)化学修飾がエポキシ基による修飾である上記(3)記載の樹脂組成物に関する。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂組成物を用いた半導体装置に関する。
以上のような本発明の樹脂組成物は、パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性及び印刷性に優れたものである。特に、本発明の樹脂組成物は、パターン埋め込み性と印刷後の形状保持性という相反する特性を共に満たすものであるため、精密で複雑なパターンを、例えば、スクリーン印刷やディスペンス塗布等の公知の方法により形成することが可能である。さらに、本発明の樹脂組成物を用いた半導体装置は良好な特性を与えるものである。
なお、本出願は、同出願人により先にされた日本国特許出願、すなわち、2005−120985号(出願日2005年4月19日)、及び2005−198002号(出願日2005年7月6日)に基づく優先権主張を伴うものであって、これらの明細書を参照のためにここに組み込むものとする。
図1は、配線が形成された半導体基板に樹脂組成物をスクリーン印刷する際の模式図であり、図1(a)が印刷前、図1(b)が印刷後である。なお、図1における1は、樹脂組成物、2はスキージ、3は印刷用マスク、4は配線形成部分、5はスクライブライン部、6はシリコンウエハである。 図2は、本発明の耐熱性樹脂組成物を応力緩和層に用いた半導体パッケージの一例を示す断面図である。なお、図2における11ははんだボール、12は銅ポスト、13は応力緩和層、14は銅配線、15はシリコンウェハ、16はポリイミド系絶縁膜、17は電極である。
本発明の樹脂組成物は、(A)室温で極性溶媒に可溶な芳香族熱可塑性樹脂、(B)室温で極性溶媒に不溶であるが、加熱することにより可溶な芳香族熱可塑性樹脂、(C)平均粒径が0.1〜6μmでかつ粒径分布が0.01〜15μmであるゴム弾性を有するフィラー及び(D)極性溶媒を含有してなる樹脂組成物において、レオメーターを使用してせん断応力13Paの条件下、周波数5Hz及び50Hzで測定した粘度がそれぞれ400Pa・s未満及び3Pa・s以上であり、かつ、それら粘度の比(周波数5Hzでの粘度(Pa・s)/周波数50Hzでの粘度(Pa・s))が2以上であることをその特徴とするものであり、これによれば、パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性及び印刷性に優れた樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置を提供することが可能となる。
本発明において、レオメーターを使用してせん断応力13Paの条件下、周波数5Hzで測定した粘度は、400Pa・s未満である必要があるが、好ましくは280Pa・s未満であり、より好ましくは250Pa・s未満であり、さらに好ましくは220Pa・s未満であり、特に好ましくは200Pa・s未満である。周波数5Hzで測定した粘度が400Pa・s以上であると、メタルポスト等のパターン埋め込み性に劣る傾向がある。また、同条件下、周波数50Hzで測定した粘度は、3Pa・s以上である必要があるが、好ましくは6Pa・s以上であり、より好ましくは9Pa・s以上であり、特に好ましくは12Pa・s以上である。周波数50Hzで測定した粘度が3Pa・s未満であると、印刷後の形状保持性に劣る傾向がある。さらに、上記周波数5Hz測定した粘度と周波数50Hzで測定した粘度の比(5Hzでの粘度(Pa・s)/50Hzでの粘度(Pa・s))は2以上である必要があるが、好ましくは2.1以上であり、より好ましくは2.2以上であり、さらに好ましくは2.3以上であり、特に好ましくは2.4以上である。この比が2未満であると、メタルポスト等のパターン埋め込み性と印刷後の形状保持性両立するこが困難になる傾向がある。
各周波数における粘度は、樹脂組成物の不揮発分濃度(以下NVとする)や、(A)室温で極性溶媒に可溶な芳香族熱可塑性樹脂あるいは(B)室温で極性溶媒に不溶であるが、加熱することにより可溶な芳香族熱可塑性樹脂の分子量を調整すること等によって制御できる。具体的には、NVあるいは各種芳香族熱可塑性樹脂の分子量を小さくすると各周波数における粘度が低下する傾向がある。
なお、上記粘度は、室温にてレオメーター(動的粘弾性測定装置)を用いて測定することが可能であり、そのような装置としては、例えば、BOHLIN INSTRUMENTS社製レオメーター、CSR−10型等を挙げることができる。
本発明における、(A)室温で極性溶媒に可溶な芳香族熱可塑性樹脂及び(B)室温で極性溶媒に不溶であるが、加熱することにより可溶な芳香族熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂又はこれらの前駆体であることが好ましい。特に、(B)成分は、本発明の樹脂組成物にチキソトロピーを付与し、スクリーン印刷やディスペンス塗布等による精密なパターン形成を可能ならしめるものであることが好ましい。なお、上記「室温」とは、特に溶媒温度の指定や調節を行わず、室内に放置しておいたような場合の温度条件を示し、特に制限されないが、10〜40℃の範囲内の温度であることが好ましい。また、「加熱」とは溶媒を好ましくは80℃以上に、より好ましくは80℃〜200℃に、さらに好ましくは100〜180℃に昇温することである。加熱温度が80℃未満だと(C)フィラーの分散が十分でなく、得られる塗膜の表面平坦性が低下する傾向がある。
上記ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、またはこれらの前駆体を得る方法としては、例えば、芳香族、脂肪族あるいは脂環式ジアミン化合物と、ジカルボン酸あるいはその反応性酸誘導体及び/又はトリカルボン酸あるいはその反応性酸誘導体及び/又はテトラカルボン酸二無水物との反応による方法等、公知の方法によればよく、それぞれの原料物質の反応性等により適宜選択することができる。反応は、無溶媒あるいは有機溶媒の存在下で行うことができる。反応温度は、25℃〜250℃とすることが好ましく、反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件などにより適宜選択することができる。
上記(A)成分及び(B)成分を製造するときの有機溶媒としては、特に制限は無く、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄系溶媒、γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の含窒素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができ、好ましくは、生成する樹脂を溶解する溶媒を選択して使用する。
また、それぞれポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を脱水閉環してポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂とする方法も特に制限は無く、一般的な方法を使用することができる。例えば、常圧あるいは減圧下において加熱によって脱水閉環する熱閉環法、触媒の存在下あるいは非存在下、無水酢酸等の脱水剤を使用する化学閉環法等を使用することができる。
熱閉環法の場合、脱水反応で生じる水を系外に除去しながら行うことが好ましい。このとき80〜400℃、好ましくは100〜250℃に反応液を加熱することにより行う。この際、ベンゼン、トルエン、キシレン等のような水と共沸するような溶剤を併用し、水を共沸除去してもよい。
化学閉環法の場合、化学的脱水剤の存在下、0〜120℃、好ましくは10〜80℃で反応させる。化学的脱水剤としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物等を用いるのが好ましい。このとき、ピリジン、イソキノリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、アミノピリジン、イミダゾール等の環化反応を促進する物質を併用することが好ましい。化学的脱水剤はジアミン化合物の総量に対して90〜600モル%、環化反応を促進する物質はジアミン化合物の総量に対して40〜300モル%使用される。また、トリフェニルホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト、トリフェニルホスフェート、リン酸、五酸化リン等のリン化合物、ホウ酸、無水ホウ酸等のホウ素化合物等の脱水触媒を用いてもよい。
脱水反応によりイミド化を終了した反応液を、メタノール等の低級アルコール、水又はこれらの混合物等の上記有機溶媒と相溶性であって、かつ樹脂に対して貧溶媒である大過剰の溶媒に注ぎ、樹脂の沈殿物を得て、これをろ別し、溶媒を乾燥することによって、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂を得る。残存するイオン性不純物の低減化等を考慮すると、前述の熱閉環法が好ましい。
本発明の樹脂組成物において、上記(A)成分と(B)成分のそれぞれの配合量は特に制限されず、任意でよいが、好ましくは(A)成分100重量部に対して、(B)成分10〜300重量部、より好ましくは(A)成分100重量部に対して、(B)成分10〜200重量部配合する。(B)成分の配合量が10重量部より少ないと、得られる樹脂組成物のチキソトロピー性が低下する傾向があり、300重量部より多いと得られる膜物性が低下する傾向がある。
本発明における(C)ゴム弾性を有するフィラーとしては、樹脂組成物の弾性率を低下させることができるものであれば、特に制限はないが、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム等の弾性体のフィラーやこれらの液状ゴム等が挙げられる。本発明の樹脂組成物の耐熱性を考慮すると、シリコーンゴムが好ましく、例えば、トレフィルEシリーズ(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名)を用いることができる。(C)成分の平均粒径は0.1〜6μmであることが好ましく、0.2〜5μmであることがより好ましく、0.3〜4μmであることが特に好ましい。平均粒径が0.1μm未満では粒子間の凝集が起き、フィラーを十分に分散させることが困難な傾向があり、6μmを超えると、ろ過工程を導入することが困難となり、得られる塗膜の表面平坦性が低下する傾向がある。また、その形状は、球形又は不定形に微粒子化されていることが好ましい。さらに、(C)成分の粒径分布は、0.01〜15μmであることが好ましく、0.02〜15μmであることがより好ましく、0.03〜15μmであることが特に好ましい。粒径が0.01μm未満のものが存在すると粒子間の凝集が起き易くなり、フィラーを十分に分散させることが難しくなる傾向があり、15μmを超えるものが存在すると、ろ過工程を導入することが困難となり、得られる塗膜の表面平坦性が低下する傾向がある。
また、(C)成分であるフィラーの表面は官能基で化学的に修飾されていることが好ましい。このような官能基としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、アクリル基、ビニル基、フェニル基等を挙げることができ、好ましくはエポキシ基である。例えば、上記トレフィルEシリーズのトレフィルE−601のシリコーンゴムは、その表面がエポキシ基で修飾されており、(C)成分として好適である。
また、(C)成分は、(A)成分および(B)成分を含む芳香族熱可塑性樹脂の全総量100重量部に対して、5〜900重量部使用することが好ましく、5〜800重量部使用することがより好ましい。このような(C)フィラーを、耐熱性を有する熱可塑性樹脂に添加することにより、樹脂組成物の耐熱性及び密着性を損なうことなく、低弾性にすることが可能となり、また、その弾性率をコントロールすることが可能となる。
本発明における(D)極性溶媒は、有極性分子から構成される溶媒であれば特に制限されないが、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルアセドアミド、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の含窒素化合物、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の含硫黄化合物、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジプロピルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。
(D)成分の配合量は、本発明の樹脂組成物の粘度を考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、本発明の樹脂組成物中の全樹脂総量100重量部に対して、100〜3500重量部配合することが好ましく、150〜1000重量部配合することがより好ましい。
また、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、着色剤、カップリング剤等の添加剤、樹脂改質剤を添加してもよい。着色剤としては、カーボンブラック、染料、顔料等が挙げられる。カップリング剤としては、シラン系、チタン系、アルミニウム系などが挙げられるが、シラン系カップリング剤が最も好ましい。
シラン系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノプロピル−トリメトキシシラン、3−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イル−プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−ジメトキシシラン、3−シアノプロピル−トリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、アミルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキエトキシ)シラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、トリメチルシリルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネートなどを使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
チタン系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(n−アミノエチル)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート、テトラメチルオルソチタネート、テトラエチルオルソチタネート、テトラプロピルオルソチタネート、テトライソブチルオルソチタネート、ステアリルチタネート、クレシルチタネートモノマー、クレシルチタネートポリマー、ジイソプロポキシ−ビス(2,4−ペンタジオネート)チタニウム(IV)、ジイソプロピル−ビス−トリエタノールアミノチタネート、オクチレングリコールチタネート、テトラ−n−ブトキシチタンポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートなどを使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
アルミニウム系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウム=モノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノ−エチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−イソ−プロポキシド−モノ−エチルアセトアセテート等のアルミニウムキレート化合物、アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウムエチレート等のアルミニウムアルコレートなどを使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
上記の添加剤は(A)成分および(B)成分を含む芳香族熱可塑性樹脂の全総量100重量部に対して、50重量部以下の配合量にすることが好ましい。上記添加剤の添加量が50重量部より多いと、得られる塗膜物性が低下する傾向がある。
また、本発明の樹脂組成物には、放射線重合性化合物を添加しても良い。
放射線重合性化合物としては特に制限は無く、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、ペンテニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1,3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,2−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、トリス(β−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリレート、下記一般式(I)
Figure 0004748155
(式中、Rは水素又はメチル基を示し、q及びrは1以上の整数である。)
で表される化合物、ジオール類、一般式(II)
Figure 0004748155
(式中、nは0〜1の整数であり、Rは炭素原子数が1〜30の2価あるいは3価の有機性基である。)
で表されるイソシアネート化合物、一般式(III)
Figure 0004748155
(式中、Rは水素又はメチル基であり、Rはエチレン基あるいはプロピレン基である)
で表される化合物からなるウレタンアクリレート又はウレタンメタクリレート、一般式(IV)
Figure 0004748155
(式中、Rは炭素原子数が2〜30の2価の有機基を示す)
で表されるジアミン、および一般式(V)
Figure 0004748155
(式中、nは0〜1の整数である)
で表される化合物からなる尿素メタクリレート、官能基を含むビニル共重合体に少なくとも1個のエチレン性不飽和基と、オキシラン環、イソシアネート基、水酸基、カルボキシル基等の官能基を少なくとも1個有する化合物を付加反応させて得られる放射線重合性共重合等などが挙げられ、これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。
上記放射線重合性化合物に使用量は、(A)成分および(B)成分を含む芳香族熱可塑性樹脂の全総量100重量部に対して50重量部以下の配合量にすることが好ましい。上記添加剤の添加量が50重量部より多いと、得られる塗膜物性が低下する傾向がある。
また、本発明の樹脂組成物には、活性光の照射によって遊離ラジカルを生成する光重合開始剤を添加することもできる。このような光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパノン−1、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体などが挙げられ、これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。上記光重合開始剤の使用量としては、特に制限はないが、上記放射線重合性化合物100重量部に対して通常0.01〜30重量部である。
本発明の樹脂組成物を用いて精密なパターンを形成する方法としては、特に制限はないが、例えば、スクリーン印刷法、ディスペンス塗布法、ポッティング法、カーテンコート法、凸版印刷法、凹版印刷法、平版印刷法等が挙げられるが、作業性等を考慮するとスクリーン印刷法またはディスペンス塗布が好ましい。
本発明の樹脂組成物を用いた半導体装置は、例えば、基板又はリードフレームに本発明の樹脂組成物を塗布又は本発明の樹脂組成物からなる樹脂フィルムを張り付け、樹脂層を形成した後、当該樹脂層上にチップを接着して得られる。勿論、チップ表面に本発明の樹脂組成物を塗布又は本発明の樹脂組成物からなる樹脂フィルムを張り付けた後、これを基板又はリードフレームに接着してもよい。塗布乾燥は公知の方法によって行うことができる。この際、イミド化を伴わず、かつ250℃以下の溶剤乾燥の工程で樹脂層を得ることができる。形成された樹脂層のガラス転移温度Tgが180℃以上で、熱分解温度が300℃以上であると、十分な耐熱性を有するため好ましい。また、樹脂層の引張り弾性率は0.2〜3.0GPaの範囲でコントロール可能なことから、あらゆる半導体装置に対応することができる。
本発明の樹脂組成物を用いた半導体装置は、例えば、同一構造の配線が複数形成された半導体基板に、本発明の樹脂組成物を塗布・乾燥して樹脂層を形成する工程、必要に応じて前記樹脂層上に前記半導体基板上の電極と電気的に導通した再配線を形成する工程、必要に応じて前記再配線あるいは樹脂層上に保護層を形成する工程、必要に応じて前記保護層に外部電極端子を形成する工程、次いで、必要に応じてダイシングする工程を行い製造される。上記半導体基板としては、特に制限されないが、例えば、シリコンウエハ等が挙げられる。上記樹脂層の塗布方法としては、特に制限はないが、スクリーン印刷またはディスペンス塗布であることが好ましい。樹脂層の乾燥方法は公知の方法によって行うことができる。また、再配線を形成する工程で必要とされる耐スパッタ性、耐メッキ性、耐アルカリ性等を有することから、あらゆる半導体装置に対応することができる。また、シリコンウエハの反り量も低減することができる。この方法により製造される半導体装置は歩留まりの向上が期待でき、生産性の向上が可能となる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<(A)成分及び(B)成分の合成>
(合成例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた0.5リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下BAPPとする)45.92g(112ミリモル)を入れ、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPとする)50gを加えて溶解した。次に20℃を超えない様に冷却しながら無水トリメリット酸クロライド(以下TACとする)23.576g(112ミリモル)を加えた。室温で1時間撹拌した後、20℃を超えない様に冷却しながらトリエチルアミン(以下TEAとする)13.5744g(134.4ミリモル)を加えて、室温で3時間反応させてポリアミック酸ワニスを製造した。得られたポリアミック酸ワニスを更に190℃で脱水反応を6時間行い、ポリアミドイミド樹脂のワニスを製造した。このポリアミドイミド樹脂のワニスを水に注いで得られる沈殿物を分離、粉砕、乾燥して極性溶媒に室温で可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−1)を得た。得られたポリアミドイミド樹脂(PAI−1)の重量平均分子量をゲル浸透クロマトグラフィー(以下GPCとする)を使用して標準ポリスチレン換算で測定したところ88,000だった。
(合成例2)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた0.5リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、BAPP45.92g(112ミリモル)を入れ、NMP50gを加えて溶解した。次に20℃を超えない様に冷却しながらTAC23.576g(112ミリモル)を加えた。室温で1時間撹拌した後、20℃を超えない様に冷却しながらTEA 13.5744g(134.4ミリモル)を加えて、室温で3時間反応させてポリアミック酸ワニスを製造した。得られたポリアミック酸ワニスを更に190℃で脱水反応を3時間行い、ポリアミドイミド樹脂のワニスを製造した。このポリアミドイミド樹脂のワニスを水に注いで得られる沈殿物を分離、粉砕、乾燥して極性溶媒に室温で可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−2)を得た。得られたポリアミドイミド樹脂(PAI−2)の重量平均分子量をGPCを使用して標準ポリスチレン換算で測定したところ68,000だった。
(合成例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた0.5リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、BAPP45.92g(112ミリモル)を入れ、NMP50gを加えて溶解した。次に20℃を超えない様に冷却しながらTAC14.1456g(67.2ミリモル)及び3,4,3´,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ無水物(以下BTDAとする)14.4256g(44.8ミリモル)を加えた。室温で1時間撹拌した後、20℃を超えない様に冷却しながらTEA8.145g(80.64ミリモル)を加えて、室温で3時間反応させてポリアミック酸ワニスを製造した。得られたポリアミック酸ワニスを更に190℃で脱水反応を6時間行い、ポリアミドイミド樹脂のワニスを製造した。このポリアミドイミド樹脂のワニスを水に注いで得られる沈殿物を分離、粉砕、乾燥して極性溶媒に室温では不溶であるが、加熱することにより可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−3)を得た。得られたポリアミドイミド樹脂(PAI−3)の重量平均分子量をGPCを使用して標準ポリスチレン換算で測定したところ90,000であった。
(合成例4)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた0.5リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、BAPP45.92g(112ミリモル)を入れ、NMP50gを加えて溶解した。次に20℃を超えない様に冷却しながらTAC14.1456g(67.2ミリモル)及びBTDA14.4256g(44.8ミリモル)を加えた。室温で1時間撹拌した後、20℃を超えない様に冷却しながらTEA8.145g(80.64ミリモル)を加えて、室温で3時間反応させてポリアミック酸ワニスを製造した。得られたポリアミック酸ワニスを更に190℃で脱水反応を3時間行い、ポリアミドイミド樹脂のワニスを製造した。このポリアミドイミド樹脂のワニスを水に注いで得られる沈殿物を分離、粉砕、乾燥して極性溶媒に室温では不溶であるが、加熱することにより可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−4)を得た。得られたポリアミドイミド樹脂(PAI−4)の重量平均分子量をGPCを使用して標準ポリスチレン換算で測定したところ60,000であった。
<樹脂組成物の製造>
(製造例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた室温で可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−1)110g、合成例3で得られた極性溶媒に室温では不溶であるが、加熱することにより可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−3)33g、γ−ブチロラクトン(以下γ−BLとする)300g及びトリエチレングリコールジメチルエーテル(以下DMTGとする)129gを加えて攪拌しながら130℃まで昇温した。130℃で2時間攪拌後、加熱を停止し、攪拌しながら室温まで放冷し、黄色樹脂組成物を得た。得られた黄色樹脂組成物にトレフィルE−601(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名、シリコーンゴムパウダー、平均粒径:約2μm、粒径分布1〜10μm、以下E−601とする)61.3gを添加してプラネタリミキサで混練、分散した後、ろ過器KST−47(アドバンテック(株)製)に充填し、シリコンゴム製ピストンを挿入し、3.0kg/cmの圧力で加圧ろ過して樹脂組成物(P−1)を得た。得られた樹脂組成物を金属シャーレ上に数g秤量し、不揮発分濃度(以下NVとする)を下記条件で測定した。組成及び特性をまとめて表1に示す。
・NV(%)=(加熱乾燥後の樹脂組成物量(g)/加熱乾燥前の樹脂組成物量(g))×100
乾燥条件:150℃−1時間+250℃−2時間
(製造例2)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例2で得られた室温で可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−2)110g、合成例3で得られた極性溶媒に室温では不溶であるが、加熱することにより可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−3)33g、γ−BL300g及びDMTG129gを加えて攪拌しながら130℃まで昇温した。130℃で2時間攪拌後、加熱を停止し、攪拌しながら室温まで放冷し、黄色樹脂組成物を得た。得られた黄色樹脂組成物にE−601を61.3g添加してプラネタリミキサで混練、分散した後、ろ過器KST−47(アドバンテック(株)製)に充填し、シリコンゴム製ピストンを挿入し、3.0kg/cmの圧力で加圧ろ過して樹脂組成物(P−2)を得た。得られた樹脂組成物のNVを製造例1と同様に測定した。組成及び特性をまとめて表1に示す。
(製造例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた室温で可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−1)110g、合成例4で得られた極性溶媒に室温では不溶であるが、加熱することにより可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−4)33g、γ−BL300g及びDMTG129gを加えて攪拌しながら130℃まで昇温した。130℃で2時間攪拌後、加熱を停止し、攪拌しながら室温まで放冷し、黄色樹脂組成物を得た。得られた黄色樹脂組成物にE−601を61.3g添加してプラネタリミキサで混練、分散し後ろ過器KST−47(アドバンテック(株)製)に充填し、シリコンゴム製ピストンを挿入し、3.0kg/cmの圧力で加圧ろ過して樹脂組成物(P−3)を得た。得られた樹脂組成物のNVを製造例1と同様に測定した。組成及び特性をまとめて表1に示す。
(製造例4)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例2で得られた室温で可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−2)110g、合成例4で得られた極性溶媒に室温では不溶であるが、加熱することにより可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−4)33g、γ−BL300g及びDMTG129gを加えて攪拌しながら130℃まで昇温した。130℃で2時間攪拌後、加熱を停止し、攪拌しながら室温まで放冷し、黄色樹脂組成物を得た。得られた黄色樹脂組成物にE−601を61.3g添加してプラネタリミキサで混練、分散し後ろ過器KST−47(アドバンテック(株)製)に充填し、シリコンゴム製ピストンを挿入し、3.0kg/cmの圧力で加圧ろ過して樹脂組成物(P−4)を得た。得られた樹脂組成物のNVを製造例1と同様に測定した。組成及び特性をまとめて表1に示す。
(製造例5)
製造例1において、トレフィルE−601の代わりに表面が化学的に修飾されていないトレフィルE−600(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名、シリコーンゴムパウダー、平均粒径:約2μm、粒径分布1〜10μm、以下E−600とする)を用いた以外は、製造例1と全く同様にして、樹脂組成物(P−5)を得た。得られた樹脂組成物のNVを製造例1と同様に測定した。組成及び特性をまとめて表1に示す。
(製造例6)
製造例1において、トレフィルE−601の代わりにトレフィルR−902A(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名、シリコーンゴムパウダー、平均粒径:約8μm、粒径分布1〜30μm、以下R−902Aとする)を用いた以外は、製造例1と全く同様にして、樹脂組成物(P−6)を得た。得られた樹脂組成物のNVを製造例1と同様に測定した。組成及び特性をまとめて表1に示す。
Figure 0004748155
(実施例1)
製造例1で得られた樹脂組成物(P−1)100gに1,3−ジメチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(以下DMPUとする)18gを加えた後、自転公転式真空脱泡機((株)日本アプライドテクノロジ製、AR−360M型)で脱泡し、樹脂組成物(P−7)を得た。
<レオロジー特性>
得られた樹脂組成物(P−7)について、その粘度(レオロジー特性)を測定した。この測定には、BOHLIN INSTRUMENTS社製レオメーター、CSR−10型を用い、13Paのせん断応力を60秒負荷した後、せん断応力を13Paに固定した状態で、周波数を50Hzから5Hzまで変動させて測定した。この際、測定中のサンプリングポイントは15点とし、それぞれの測定待ち時間は30秒とした。結果を表2に示す。
<ペースト特性>
得られた樹脂組成物(P−7)を配線及び銅ポストが形成された半導体基板(ピッチ寸法5.3mm×6.3mm、スクライブライン100μm、銅ポスト径:300μm、銅ポスト高さ:100μm)上にスクリーン印刷機(ニューロング精密工業(株)製、アライメント装置付きLS−34GX)、ニッケル合金レーザーエッチングメタル版((株)プロセス・ラボ・ミクロン製、厚み200μm、開口部寸法5mm×6mm、ピッチ寸法5.3mm×6.3mm)及びナイロン製Jスキージ(ニューロング精密工業(株)製)を用いて、印刷し、その印刷性(ペースト特性)を評価した。
評価は、光学顕微鏡を使用して、配線へのペースト埋め込み性及び印刷後の形状保持性を下記基準で評価することで行った。結果を表2に示す。
・配線及び銅ポストへのペースト埋め込み性
◎:埋め込み不良によるボイドの発生無し
○:埋め込み不良によるボイドの発生僅かに有り
(ボイド発生率:銅ポスト総数の10%未満)
△:埋め込み不良によるボイドの発生若干有り
(ボイド発生率:同ポスト総数の10〜50%)
×:埋め込み不良によるボイドの発生ほぼ全面に有り
(ボイド発生率:銅ポスト総数の50%以上)
※上記◎及び○が合格
・印刷後の形状保持性
◎:スクライブライン形成
○:スクライブライン形成されているが若干の流れ込み有り
△:スクライブライン潰れが一部で発生
×:スクライブライン潰れ(ほぼ全面)
※上記◎及び○が合格
また、得られた樹脂組成物(P−7)のNVを製造例1と同様に測定した。結果を表2に示す。
<フィルム特性>
さらに、得られた樹脂組成物(P−7)をテフロン(登録商標)基板上に塗布し、250℃で加熱して、有機溶媒を乾燥させて、膜厚25μmのフィルムを形成した。このフィルムについて、動的粘弾性スペクトロメーター((株)岩本製作所製)により、引張り弾性率(25℃、10Hz)及びガラス転移温度(周波数10Hz、昇温速度2℃/min)を測定した。また、熱天秤により昇温速度:10℃/min、雰囲気:空気の条件で熱分解開始温度を測定した。それぞれの結果を表2に示す。
<半導体装置の製造とその評価>
また、得られた樹脂組成物(P−7)を配線が形成された半導体基板に、スクリーン印刷で複数回塗布し、乾燥し、樹脂層を形成する工程、前記樹脂層上に前記半導体基板上の電極と電気的に導通した再配線を形成する工程、前記再配線上に保護層を形成する工程、前記保護層に外部電極端子を形成する工程を行い、さらにダイシングして半導体装置を製造した。
この半導体装置について、ヒートサイクル試験(−55℃/30min←→125℃/30min、1000サイクル)を行い、樹脂層にクラックが発生するかどうか調べた。結果を表2に示す。なお、表中における評価結果の記載が、例えば、「1/10」の場合、サンプル数10のうちクラックが1個発生したことを示す。
(実施例2)
実施例1において用いた樹脂組成物(P−1)の代わりに、製造例5で得られた樹脂組成物(P−5)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−8)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−8)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1において添加したDMPUの量を25gにした以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−9)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−9)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例1において添加したDMPUの量を35.5gにした以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−10)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−10)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1において用いた樹脂組成物(P−1)の代わりに製造例2で得られた樹脂組成物(P−2)を用い、DMPUの量を8gにした以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−11)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−11)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(実施例6)
実施例5において添加したDMPUの量を16gにした以外は、実施例5と全く同様にして樹脂組成物(P−12)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−12)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(実施例7)
実施例5において添加したDMPUの量を25gにした以外は、実施例5と全く同様にして樹脂組成物(P−13)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−13)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(実施例8)
実施例1において用いた樹脂組成物(P−1)の代わりに製造例3で得られた樹脂組成物(P−3)を用い、DMPUの量を16gにした以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−14)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−14)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(実施例9)
実施例1において用いた樹脂組成物(P−1)の代わりに製造例4で得られた樹脂組成物(P−4)を用い、DMPUの量を8gにした以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−15)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−15)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(実施例10)
実施例9において添加したDMPUの量を16gにした以外は、実施例9と全く同様にして樹脂組成物(P−16)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−16)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1において用いた樹脂組成物(P−7)の代わりに製造例1で得られた樹脂組成物(P−1)をそのまま用い、実施例1と全く同様にして半導体装置を作製した。樹脂組成物(P−1)と得られた半導体装置を、実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例1において添加したDMPUの量を8gにした以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−17)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−17)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例1において添加したDMPUの量を48gにした以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−18)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−18)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例9において添加したDMPUの量を35.5gにした以外は、実施例9と全く同様にして樹脂組成物(P−19)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−19)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(比較例5)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた室温で可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−1)110g、γ−BL300g及びDMTG129gを加えて攪拌しながら130℃まで昇温した。130℃で2時間攪拌後、加熱を停止し、攪拌しながら室温まで放冷し、黄色樹脂組成物を得た。得られた黄色樹脂組成物にE−601を61.3g添加してプラネタリミキサで混練、分散した後、ろ過器KST−47(アドバンテック(株)製)に充填し、シリコンゴム製ピストンを挿入し、3.0kg/cmの圧力で加圧ろ過後、自転公転式真空脱泡機((株)日本アプライドテクノロジ製、AR−360M型)で脱泡し、樹脂組成物(P−20)を得た。得られた樹脂組成物(P−20)を実施例1における樹脂組成物(P−7)の代わりに用い、実施例1と全く同様にして半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−20)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(比較例6)
温度計、撹拌機、窒素導入管及び冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた室温で可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−1)110g、合成例3で得られた極性溶媒に室温では不溶であるが、加熱することにより可溶なポリアミドイミド樹脂粉末(PAI−3)33g、γ−BL300g及びDMTG129gを加えて攪拌しながら130℃まで昇温した。130℃で2時間攪拌後、加熱を停止し、攪拌しながら室温まで放冷し、黄色樹脂組成物を得た。得られた黄色樹脂組成物をろ過器KST−47(アドバンテック(株)製)に充填し、シリコンゴム製ピストンを挿入し、3.0kg/cmの圧力で加圧ろ過後、自転公転式真空脱泡機((株)日本アプライドテクノロジ製、AR−360M型)で脱泡し、樹脂組成物(P−21)を得た。得られた樹脂組成物(P−21)を実施例1における樹脂組成物(P−7)の代わりに用い、実施例1と全く同様にして半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−21)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(比較例7)
実施例1において用いた樹脂組成物(P−1)の代わりに製造例6で得られた樹脂組成物(P−6)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして樹脂組成物(P−22)及び半導体装置を作製した。得られた樹脂組成物(P−22)及び半導体装置を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
Figure 0004748155

Claims (4)

  1. (A)室温で極性溶媒に可溶な芳香族熱可塑性樹脂、(B)室温で極性溶媒に不溶であるが、加熱することにより可溶な芳香族熱可塑性樹脂、(C)平均粒径が0.1〜6μmでかつ粒径分布が0.01〜15μmであるゴム弾性を有するフィラー及び(D)極性溶媒を含有してなる樹脂組成物において、
    前記(A)室温で極性溶媒に可溶な芳香族熱可塑性樹脂が、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンと無水トリメリット酸クロライドとの重合体であり、
    前記(B)室温で極性溶媒に不溶であるが、加熱することにより可溶な芳香族熱可塑性樹脂が、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンと無水トリメリット酸クロライドと3,4,3´,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物との重合体であり、
    前記(D)極性溶媒が、有機性分子から構成される溶媒であり、
    レオメーターを使用してせん断応力13Paの条件下、周波数5Hz及び50Hzで測定した粘度がそれぞれ400Pa・s未満及び3Pa・s以上であり、かつ、それら粘度の比(周波数5Hzでの粘度(Pa・s)/周波数50Hzでの粘度(Pa・s))が2以上である樹脂組成物。
  2. 前記ゴム弾性を有するフィラーの表面が化学修飾されている請求項記載の樹脂組成物。
  3. 前記化学修飾がエポキシ基による修飾である請求項記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜のいずれか1項記載の樹脂組成物を用いた半導体装置。
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