JP4746945B2 - 解像度変換装置及び方法 - Google Patents
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Description
速度変換及び補間処理の技術について、図14、図15A〜図15Cを参照して説明する。
図14は、変倍される元画像データ10を示している。この例では元画像データ10は、4つの画素データ1〜4からなり、各画素データ1〜4は、走査方法に相当するX軸方向に沿ってドット距離5のピッチにて配置されている。つまり、X軸方向において、画素データ1は「0」の位置に、画素データ2は「1」の位置に、画素データ3は「2」の位置に、画素データ4は「3」の位置に、それぞれ配置される。
元画像データ10を例えば拡大処理することは、拡大倍率に応じて画素数を増やすことに対応する。例えば上述の4つの画素からなる元画像データ10を、X軸方向に1.5倍するときには、画素数は6つ(=4×1.5)になる。ここで、どの画素をいくつ増やすかの方法として、ドット距離5を伸延して画素領域6を形成する方法がある。このとき、画素データは、伸延前のドット距離5にて、上記「0」、「1」、「2」、…の位置に配置される。このような速度変換手法について、元画像データ10を拡大処理する場合を例に採り以下に具体的に説明する。
図15Bには、元画像データ10をX軸方向に2.5倍に拡大する場合を示している。上述の場合と同様に、ドット距離5が2.5倍に伸延され、画素領域6Bは、X軸方向の位置において、「0」から「2.5」の位置まで、「2.5」から「5」の位置まで、…となる。したがって、「0」〜「2」の位置までは画素データ1が配置され、「3」及び「4」の位置では画素データ2が配置され、「5」〜「7」の位置までは画素データ3が配置され、「8」〜「10」の位置では画素データ4が配置される。
図15Cには、元画像データ10をX軸方向に3.5倍に拡大する場合を示している。上述の場合と同様に、ドット距離5が3.5倍に伸延され、画素領域6Cは、X軸方向の位置において、「0」から「3.5」の位置まで、「3.5」から「7」の位置まで、…となる。したがって、「0」〜「3」の位置までは画素データ1が配置され、「4」〜「6」の位置までは画素データ2が配置され、「7」〜「10」の位置までは画素データ3が配置され、「11」〜「13」の位置では画素データ4が配置される。
上述のようにして元画像データ10を拡大した場合、例えば図15Bを見ると、「0」〜「2」の位置までは画素データ1が配置され、「3」及び「4」の位置では画素データ2が配置され、「5」〜「7」の位置までは画素データ3が配置される。よって、画素の濃度値が変化する位置部分、例えば「2」と「3」の位置部分や「4」と「5」の位置部分、及びその近傍部分では、濃度変化が過度になりすぎ、不自然な画像となってしまう。そこで、過度な濃度変化がない画像を生成するため、拡大処理した場合、速度変換された画像に対して滑らかな濃度変化となるように画素データの修正処理つまり補間処理が実行される。
又、他の拡大処理方法として、特許文献1に記載されるように、元画像のラインデータを、拡大倍率に応じた画素数毎に区分したブロックに分け、当該ブロックの画素数を1個だけ増やすことで拡大処理する方法もある。
図16Aに示すように、元画像データ11が例えば画素データ1〜画素データ6の6つからなるとする。上述した手法により、元画像データ11を1.5倍に拡大する速度変換することで、図16Bに示すように、「1」〜「9」の各位置に対応して、画素データ1、画素データ1、画素データ2、画素データ3、画素データ3、画素データ4、画素データ5、画素データ5、画素データ6が配置された拡大画像データ12が生成される。又、元画像データ11を2.5倍に拡大する速度変換することで、図16Cに示すように、「1」〜「15」の各位置に対応して、画素データ1、画素データ1、画素データ1、画素データ2、画素データ2、画素データ3、画素データ3、画素データ3、画素データ4、画素データ4、画素データ5、画素データ5、画素データ5、画素データ6、画素データ6が配置された拡大画像データ13が生成される。又、元画像データ11を3.5倍に拡大する速度変換することで、図16Dに示すように、「1」〜「21」の各位置に対応して、画素データ1、画素データ1、画素データ1、画素データ1、画素データ2、画素データ2、画素データ2、画素データ3、画素データ3、画素データ3、画素データ3、画素データ4、画素データ4、画素データ4、画素データ5、画素データ5、画素データ5、画素データ5、画素データ6、画素データ6、画素データ6が配置された拡大画像データ14が生成される。
各拡大画像データ12〜14について、例えば第8番目の「8」の位置の画素データに着目する。拡大画像データ12の場合、「8」の位置における画素データは、画素データ5である。よって、補間処理を実行するためには、2つ前の画素データ3、一つ前の画素データ4、及び一つ後の画素データ6を、拡大画像データ12から抽出する必要がある。拡大画像データ12において、2つ前の画素データ3は「5」の位置に存在し、一つ前の画素データ4は「6」の位置に存在し、一つ後の画素データ6は「9」の位置に存在する。又、拡大画像データ13の場合、「8」の位置における画素データは、画素データ3である。よって2つ前の画素データ1、一つ前の画素データ2、及び一つ後の画素データ4を拡大画像データ13から抽出する必要がある。拡大画像データ13において、2つ前の画素データ1は「3」の位置に存在し、一つ前の画素データ2は「5」の位置に存在し、一つ後の画素データ4は「9」の位置に存在する。又、拡大画像データ14の場合、「8」の位置における画素データは、画素データ3である。よって2つ前の画素データ1、一つ前の画素データ2、及び一つ後の画素データ4を拡大画像データ14から抽出する必要がある。拡大画像データ14において、2つ前の画素データ1は「4」の位置に存在し、一つ前の画素データ2は「7」の位置に存在し、一つ後の画素データ4は「12」の位置に存在する。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、装置構成及びソフトウエアにおける負担軽減可能な解像度変換装置及び方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明の第1態様の解像度変換装置は、主走査方向に沿ったラインスキャンにて得られ複数の画素データを有する画像データに対して速度変換し速度変換された画像データに対してバイキュービック法を用いて補間演算を実行して変換後データを生成する解像度変換装置において、
上記画像データが供給され、上記画像データの上記補間演算に必要となる参照画像データを有する補間用画像データを生成する参照画像データ生成部と、
上記参照画像データ生成部にて生成された上記補間用画像データについて速度変換を行う速度変換部と、
を備えたことを特徴とする。
上記格納部に格納された上記速度変換後参照画像データ及び上記速度変換後画像データから同一アドレスに存在する補間用参照画素データ及び補間用画素データを抽出する画素データ抽出部と、をさらに備えることもできる。
上記画像データの上記補間演算に必要となる参照画像データを有する補間用画像データを生成し、
生成された上記補間用画像データに対して速度変換を行う、
ことを特徴とする。
解像度変換装置110は、主走査方向に沿ったラインスキャンにて得られ複数の画素データを有する画像データに対して速度変換及び補間演算を実行して変換後データを生成する装置である。図1に示すように、解像度変換装置110は、基本的な構成部分として、参照画像データ生成部111と、速度制御部115を有する速度変換部112と、補間演算部116とを備え、さらに格納部113、及び画像データ抽出部114を備えるのが好ましい。
参照画像データ生成部111は、画像データが供給され、該画像データの補間演算に必要となる参照画像データを有する補間用画像データを生成する部分である。図2を参照して具体的に説明する。ある画像が主走査方向に沿ったラインスキャンにて読み取られることで、例えば1ラインが約7000画素にてなる画像データが、複数ライン分、生成される。図2の(a)には、このようにして得られた画像情報200の内、1ライン分の、さらにその内の一部分の画像データ201が示されている。該画像データ201は、スキャンされ読み取られた順に沿って、図示するように「1」から「9」…の画素データを有する。尚、以後、「1」の画素データを画素データ1、「2」の画素データを画素データ2、…と記す。このような画像データ201について、主走査方向250に沿って速度変換して拡大処理を行い、拡大された画像データに対して補間演算を施す場合を考える。又、補間演算方法として、本実施形態ではバイキュービック法を用いる。
又、バイキュービック法では、上記近傍画素として、補間対象画素201aである画素データ3の近傍に位置する画素データ2、画素データ1、及び画素データ4を選択する。又、補間演算方法として例えばバイリニア法を採る場合には、補間対象画素201aを含め2つの画素データを選択すればよい。このように、補間演算方法に従い、生成される参照画像データ203の数は変化する。
速度変換部112にて、例えば1.5倍の速度変換を施した場合、図3に示すように、第1参照画像データ203aは、主走査方向250に沿って、画素データ1、画素データ1、画素データ2、画素データ3、画素データ3、画素データ4、…のデータを有する速度変換後第1参照画像データ206aとなり、第2参照画像データ203bは、主走査方向250に沿って、画素データ2、画素データ2、画素データ3、画素データ4、画素データ4、画素データ5、…のデータを有する速度変換後第2参照画像データ206bとなり、第3参照画像データ203cは、主走査方向250に沿って、画素データ4、画素データ4、画素データ5、画素データ6、画素データ6、画素データ7、…のデータを有する速度変換後第3参照画像データ206cとなり、着目画像データ202は、主走査方向250に沿って、画素データ3、画素データ3、画素データ4、画素データ5、画素データ5、画素データ6、…のデータを有する速度変換後画像データ207となる。又、2.5倍の速度変換を施した場合を図4に示し、3.5倍の速度変換を施した場合を図5に示す。尚、速度変換後第1参照画像データ206a、速度変換後第2参照画像データ206b、及び速度変換後第3参照画像データ206cを総称して速度変換後参照画像データ206と記す。
例えば図3を参照して、以下に具体的に説明する。
例えば上述の補間対象画素201aである画素データ3が存在する第1番目の第1アドレスについて、画像データ抽出部114が格納部113から各画素データを抽出する場合を例に採る。
速度変換後画像データ207にあっては、上記第1アドレスに存在する画素データは「3」であり、該画素データ3が補間用画素データ208として画像データ抽出部114によって抽出される。又、速度変換後第2参照画像データ206bでは、上記第1アドレスに存在する画素データは「2」であり、該画素データ2が補間用第2参照画素データ209bとして画像データ抽出部114によって抽出される。又、速度変換後第1参照画像データ206aでは、上記第1アドレスに存在する画素データは「1」であり、該画素データ1が補間用第1参照画素データ209aとして画像データ抽出部114によって抽出される。又、速度変換後第3参照画像データ206cでは、上記第1アドレスに存在する画素データは「4」であり、該画素データ4が補間用第3参照画素データ209cとして画像データ抽出部114によって抽出される。尚、補間用第1参照画素データ209a、補間用第2参照画素データ209b、及び補間用第3参照画素データ209cの総称が補間用参照画素データである。
尚、参照画像データ213の生成方法としては、上述のような演算による方法が省装置構成、及び処理時間の短縮化等の面で有利であるが、上記演算方法に限定されず、例えば、記憶部に各ラインの画像データを格納しておき、上記記憶部から必要なラインの画像データを読み出す形態を採ることもできる。
114…画素データ抽出部、116…補間演算部、120…速度制御器、
121…速度変換パラメータ、
201…画像データ、201a…補間対象画素、202…着目画像データ、
203…参照画像データ、204…補間用画像データ、205…変換後データ、
206…速度変換後参照画像データ、207…速度変換後画像データ、
208…補間用画素データ、209…補間用参照画素データ、
211a〜211d…画像データ、215…変換後データ、250…主走査方向、
1121…第1速度変換器、1122〜1124…第2速度変換器。
Claims (7)
- 主走査方向に沿ったラインスキャンにて得られ複数の画素データを有する画像データに対して速度変換し速度変換された画像データに対してバイキュービック法を用いて補間演算を実行して変換後データを生成する解像度変換装置において、
上記画像データが供給され、上記画像データの上記補間演算に必要となる参照画像データを有する補間用画像データを生成する参照画像データ生成部と、
上記参照画像データ生成部にて生成された上記補間用画像データについて速度変換を行う速度変換部と、
を備えたことを特徴とする解像度変換装置。 - 上記補間用画像データに含まれる上記参照画像データについて上記速度変換部にて速度変換された速度変換後参照画像データ、及び上記補間用画像データに含まれる上記画像データについて上記速度変換部にて速度変換された速度変換後画像データをそれぞれ格納する格納部と、
上記格納部に格納された上記速度変換後参照画像データ及び上記速度変換後画像データから同一アドレスに存在する補間用参照画素データ及び補間用画素データを抽出する画素データ抽出部と、をさらに備える、請求項1記載の解像度変換装置。 - 上記画素データ抽出部にて、上記速度変換後参照画像データから抽出された上記補間用参照画素データ、及び上記速度変換後画像データから抽出された上記補間用画素データを用いて上記補間演算を行う補間演算部をさらに備えた請求項2記載の解像度変換装置。
- 上記補間用画像データには上記画像データが含まれ該画像データは、上記画像データ内の補間対象画素から始まる着目画像データであり、上記補間用画像データに含まれる上記参照画像データは、上記補間対象画素の近傍に位置する近傍画素から始まる画像データである、請求項1から3のいずれかに記載の解像度変換装置。
- 上記補間用画像データに含まれる上記参照画像データは、上記補間用画像データに含まれる上記画像データに対して副走査方向において近傍に位置する近傍ラインの画像データである、請求項1から3のいずれかに記載の解像度変換装置。
- 上記速度変換部は、上記補間用画像データに含まれる上記画像データを速度変換する第1速度変換器と、上記補間用画像データに含まれる上記参照画像データを速度変換する第2速度変換器と、上記第1速度変換器及び上記第2速度変換器に対して同一の速度変換パラメータを供給する速度制御器とを有する、請求項1から5のいずれかに記載の解像度変換装置。
- 主走査方向に沿ったラインスキャンにて得られ複数の画素データを有する画像データに対して速度変換し速度変換された画像データに対してバイキュービック法を用いて補間演算を実行して変換後データを生成する解像度変換方法において、
上記画像データの上記補間演算に必要となる参照画像データを有する補間用画像データを生成し、
生成された上記補間用画像データに対して速度変換を行う、
ことを特徴とする解像度変換方法。
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