JP4746504B2 - スタビライザブッシュ - Google Patents

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Description

本発明は、車両のスタビライザ(スタビライザスプリング、スタビライザバー、アンチロールバーともいう)のトーション部を保持するスタビライザブッシュに関する。
従来から車両のスタビライザのトーション部は、略筒状に形成されたゴム等の弾性体からなる防振用のスタビライザブッシュを挿通し、ブラケットを用いて車体にボルトで取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
このようなスタビライザは、車両がカーブや悪路等を走行中に、左右の車輪の上下方向に不同の入力があったときに、スタビライザが捩れて、その反力によって車体のローリングを抑制する働きをする。このため、スタビライザブッシュは、そのスタビライザを保持する軸受としての働きと、スタビライザの振動が車体に伝達されるのを低減する防振部材としての働きとを有している。
スタビライザブッシュは、一般に、潤滑剤が含有されたゴム材料等からなり、この潤滑剤が表面に析出することによってスタビライザの回転運動を円滑にしている。また、ゴム弾性体よりなる外筒の内周に、高摺動性ゴムよりなる内筒を射出成形によって積層したスタビライザブッシュもある(例えば、特許文献2参照)。
そして、特許文献1のスタビライザブッシュには、軸孔の左右の開口端部に、スタビライザに密着するリップがそれぞれ形成されている。スタビライザブッシュは、そのリップによって、土砂や塵埃や泥水等が、軸孔の内面とスタビライザの摺動面との間に侵入するのを防止している。
図14は、従来のスタビライザブッシュをそれぞれ示すであり、(a)はスリットを有するスタビライザブッシュの側面図、(b)はスリットがないスタビライザブッシュの断面図である。
図14(a)、(b)に示すように、スタビライザブッシュ100,200は、1つの弾性成形品によって形成されていて、一般に、スリット130を有するタイプのものと、スリット130がないタイプのものとがある。
図14(a)に示すスタビライザブッシュ100は、外周面120から軸孔110に連通するスリット130が形成されてスタビライザ300への取り付けを容易にしている。そのスタビライザブッシュ100をスタビライザ300に取り付ける場合には、スリット130を拡げて、このスリット130の外側から軸孔110内にスタビライザ300を挿通させて、スタビライザブッシュ100の軸孔110にスタビライザ300を嵌合させている。さらに、スタビライザブッシュ100は、車体取り付け用のブラケット(図示せず)でスタビライザブッシュ100を覆い、そのブラケットをボルトによって車体に固定することで、車体に取り付けられている。
スタビライザブッシュ100は、軸孔110の内径寸法が、スタビライザ300の外径寸法よりも僅かに小さく形成され、スタビライザブッシュ100の外径寸法が、ブラケットの内周寸法よりも大きく形成されて、スタビライザ300の外周部とスタビライザブッシュ100の内周部との間の締め付け代を持たせている。
このようにして、スタビライザブッシュ100とスタビライザ300との間の摺動面に、土砂等が浸入することを防止している。
図14(b)に示すスタビライザブッシュ200は、このスタビライザブッシュ200に過大な圧力が負荷されたときに、軸孔210が変形して口開きしないようにするために、筒状に形成されて、前記スリット130が形成されていない。
実開平4−11710号公報(実用新案登録請求の範囲、第1図〜第3図) 特開2005−133954号公報(特許請求の範囲、図1)
しかしながら、特許文献1に示すようなスタビライザブッシュでは、リップの裏面側とスタビライザとの間に、窪み状の隙間(空間)が形成されることにより、リップが劣化し易いという問題点がある。
さらに、そのリップは、薄肉状の突出片から形成されていることにより、弾性変形し易くなっているため、軸孔の開口端部の剛性が低下するという問題点がある。このような場合には、車両の走行中に、左右の車輪のサスペンションの上下動によりスタビライザが振動することによって、軸孔が弾性変形し、軸孔とスタビライザとの間に隙間が発生することがある。この場合、スタビライザブッシュに外力が負荷されると、その隙間が開いてリップの内側のその隙間に土砂等が侵入して、土砂が軸孔内に滞留することがある。
また、特許文献2に開示されたスタビライザブッシュは、内筒のスタビライザに対するシール性が考慮されていないため、軸孔内に土砂等が侵入し易いという問題点がある。
前記特許文献1,2のスタビライザブッシュでは、土砂が軸孔内に滞留した場合、その土砂によって摩擦係数が増加し、ステックスリップ音(異音)のような音を発生したり、土砂がスタビライザの塗膜を削って錆劣化を促進させたり、あるいは、スタビライザの金属面に傷を付けたりして、スタビライザの信頼性を低下させるという問題点があった。
特許文献1,2のようなスタビライザブッシュとスタビライザとの間に土砂が侵入することを防止するためには、スタビライザブッシュとスタビライザとの間の締め付け代を大きくすることが挙げられる。
しかしながら、締め付け代を大きくした場合には、スタビライザが回転運動するときのフリクションが増加して、自動車の操縦安定性や乗り心地が低下するという問題点があるため、締め付け代を大きくすることができない。
また、図14(a)に示すような従来のスタビライザブッシュ100では、例えば、車両がカーブや悪路等を走行中に、左右の車輪に上下方向の逆相する大きな外力が負荷されたときに、スリット130が形成された分だけ変形し易くなるので、スタビライザ300とスタビライザブッシュ100との間に隙間Sが発生する場合がある。そのような隙間Sが発生する場合には、その隙間Sに、土砂等が浸入して摩擦係数が増加することにより、ステックスリップ音のような異常な音が発生する場合があった。
これを防止するためには、スタビライザブッシュ100とスタビライザ300との間の締め付け代を大きくして、この締め付け代が圧縮されることによって、スタビライザブッシュ100を車体にしっかりと取り付ける手法がある。
しかしながらこの手法は、スタビライザ300が回転運動するときのフリクションが増加して、操縦安定性や乗り心地感が低下するという問題点があり、軸孔110内に土砂等が侵入することを防止するために必要な十分な締め付け代を与えることができなかった。
このような土砂の侵入防止対策としては、図14(b)に示すようなシール形状部分を有するスタビライザブッシュ200がある。スタビライザブッシュ200は、スリット130がないので、スタビライザ300に取り付ける場合に、棒状のスタビライザ300の端部から挿入して所定位置まで移動させなければならない。丸棒状のスタビライザ300の両端部は、リンク部材を連結するために、平板状に潰して外径が大きくなっている。このため、スタビライザブッシュ200は、軸孔210を拡げてスタビライザ300を挿入する必要があり、スタビライザ300の取り付け作業の作業性が悪いという問題点があった。
そこで、本発明は、前記課題を解消すべく発明されたものであり、スタビライザブッシュの軸孔とスタビライザとの接触面との間に、土砂等が侵入することを防止すると共に、組み付け性が良好なスタビライザブッシュを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のスタビライザブッシュは、弾性体に穿設された軸孔に、スタビライザのトーション部を挿通して保持し、前記弾性体の外周面を、車体に取り付けられるブラケットによって保持するスタビライザブッシュにおいて、前記弾性体は、前記トーション部側に配置された内側弾性体と、前記内側弾性体の外側に同軸に配置された外側弾性体と、によって構成され、前記内側弾性体は、前記軸孔を有する筒状に形成されて当該内側弾性体の外周面から前記軸孔に連通するスリットがなく、方向の端部の内径が、軸方向の中心部の内径よりも小さく形成され、前記内側弾性体の軸方向の前記端部には、前記軸孔の開口端に沿って環状溝が形成され、前記内側弾性体の軸方向の両端部で、前記環状溝の径方向外側にフランジ部が形成され、前記外側弾性体は、当該外側弾性体の外周面から内周面に連通するスリットを有し、前記内側弾性体の外側に嵌合され、軸方向に沿った断面において、前記内側弾性体の前記外側弾性体が嵌合される外周面と、前記フランジ部との境目に、前記軸方向に対して傾斜する傾斜面が形成され、前記傾斜面は、前記環状溝に対して軸方向でオーバーラップするように配置されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、スタビライザブッシュの弾性体は、トーション部側に配置された内側弾性体と、内側弾性体の外側に同軸に配置された外側弾性体との2つの部材で構成されていることにより、それぞれの部材を最適な材料に設定することができる。例えば、弾性体は、内側弾性体を滑剤が含まれて摩擦抵抗の低い材料で形成し、外側の外側弾性体を滑剤が含まれず防振性の良好な材料で形成して、滑動性と防振性とを兼ね備えたスタビライザブッシュにすることも可能となる。
また、内側弾性体は、軸孔を有する筒状に形成されてスリットが形成されていないことにより、1つの成形体からなる従来の筒状のスタビライザブッシュと比較して、外周方向に対して強度を有するので、肉厚を薄く形成することができる。その結果、内側弾性体は、薄肉に形成されて変形し易く形成できるので、筒状であっても、スタビライザに嵌め込み易く、組み付け性を向上させることができる。
さらに、外側弾性体は、その外周面から内周面に連通するスリットを有することにより、スリットの対向面の間隔を拡げることによって、その外側弾性体を内側弾性体の横側から被せるように嵌合させることができるため、容易に内側弾性体の外側に取り付けることができ、組み付け性が良好である。
内側弾性体は、軸孔を有する筒状に形成されてスリットがなく、さらに、その外側に外側弾性体が嵌合されて覆われたことにより、軸孔の内面が外周方向に変形することを外側弾性体によって抑制できる。このため、軸孔が外力によって変形することを防止できる。その結果、組み付け性を損なうことなく、スタビライザブッシュの軸孔とスタビライザとの接触面との間に、土砂や塵埃や泥水等が侵入することを防止できる。
また、スタビライザブッシュは、トーション部側に配置された内側弾性体の軸方向の端部の径が、軸方向の中心部より小径に形成されていることによって、軸孔の開口端部の内径が漸減して形成されている。これにより、軸孔の左右の開口端側が、スタビライザの摺接面に密着して閉塞されるため、土砂や塵埃や泥水等の侵入による異音の発生を防止することができる。
また、スタビライザブッシュは、薄肉弾性体のフランジ部間の外周面に、厚肉弾性体が装着されることにより、スタビライザブッシュ全体が厚肉状態になって補強される。
請求項2に記載のスタビライザブッシュは、請求項1に記載のスタビライザブッシュであって、前記フランジ部の軸方向内側に、前記外側弾性体が配置されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、内側弾性体は、外側弾性体より薄肉に形成されていることにより、軸孔が広がるように変形し易くなるため、スタビライザに嵌め込み易く、組み付け作業の作業性を向上させることができる。一方、外側弾性体は、内側弾性体より厚肉に形成されて、内側弾性体の外側に設置されることにより、内側弾性体を覆って保護する保護部材としての役目を有する。
スタビライザブッシュは、内側弾性体および外側弾性体の各フランジ部の外周部が、ブラケットにより囲まれるようにして固定されて、軸方向の移動が阻止されているため、内側弾性体と外側弾性体との間の軸方向のずれを防止することができる。
請求項に記載のスタビライザブッシュは、請求項1または請求項2に記載のスタビライザブッシュであって、前記内側弾性体の両端の内径は、前記スタビライザの外径よりも小さく形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、スタビライザブッシュは、内側弾性体の両端の内径が、スタビライザの外径よりも小さく形成されていることにより、軸孔の開口端部の付近がスタビライザに密着するようになるため、安定した締め付け代を確保することができる。
請求項に記載のスタビライザブッシュは、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュであって、前記内側弾性体は、滑剤が配合された材料からなることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、スタビライザブッシュは、内側弾性体に、滑剤が配合された材料で形成されていることによって、スタビライザに摺接する軸孔内の摺接面の摩擦係数を低下させることができる。このため、内側弾性体は、スタビライザとの摩擦により、全体がうねるように変形することがなくなるため、開口端部が局部的に変形することを防止できる。また、内側弾性体は、滑剤による撥水性によって、泥水の浸入や、ステックスリップ音(異音)の発生や、軸孔内に侵入した土砂による損傷等を防止することができる。
請求項に記載のスタビライザブッシュは、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュであって、前記外側弾性体は、複数の前記スリットが形成されて、複数に分割された成形品からなることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、外側弾性体は、複数のスリットが形成されて、複数に分割された成形品からなることによって、複数に分割した状態で内側弾性体に組み付けることができるため、内側弾性体の周囲に容易に取り付けることができ、組み付け性が向上させる。
請求項に記載のスタビライザブッシュは、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュであって、前記内側弾性体は、前記環状溝の径方向内側に配置され、軸方向外側に伸びる延出部と、前記延出部の軸方向の端部に形成された突起と、を有し、前記延出部は、軸方向外側に向かうに連れ拡径するように設けられ、前記内側弾生体の内周面において、前記環状溝の径方向内側が、最も内径が小さくなるように形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、スタビライザブッシュは、弾性体の軸方向の端部に突起が形成されていることによって、スタビライザの組み付け時に、その突起を指で摘んで作業できるため、弾性体をスタビライザに、容易に嵌入することができる。また、弾性体は、軸方向の端部に突起が形成されていることによって、その突起が、車両の走行中に跳ねた泥水や飛石が弾性体に直接当たることを防止するスプラッシュガードとしての機能を果たす。
請求項に記載のスタビライザブッシュは、請求項1ないし請求項いずれか1項に記載のスタビライザブッシュであって、前記内側弾性体および前記外側弾性体のいずれか一方に、他方と係合して軸方向の相対変位を防止するための変位防止用突起が形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、スタビライザブッシュは、内側弾性体および外側弾性体のいずれか一方に、他方と係合して軸方向の相対変位を防止するための変位防止用突起が形成されていることによって、外力による内側弾性体と外側弾性体との間の軸方向のずれを効果的に抑制することができる。
請求項に記載のスタビライザブッシュは、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュであって、前記外側弾性体は、軸孔の車体側半分の部位の平均肉厚と、ブラケット側半分の部位の平均肉厚が、ほぼ同等の寸法で形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、外側弾性体は、軸孔の車体側半分の部位の平均肉厚と、ブラケット側半分の部位の平均肉厚が、ほぼ同等の寸法で形成されていることによって、薄肉の内側弾性体の外周面全体に均等な締付力がかかるようになる。
そして、外側弾性体は、例えば、下側に配置される車体側半分の部位の平均肉厚が過大である場合、下側方向(車体方向)に荷重が負荷されたときに、車体側半分の部位の変形が大きくなるため、軸孔とこの軸孔に挿入されたスタビライザとの間に隙間が発生する口開きを防止することができる。
請求項に記載のスタビライザブッシュは、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュであって、前記フランジ部は、前記軸孔の開口端部に形成されたシール部よりも軸方向の外側に突出した突出部を有していることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、フランジ部は、軸孔の開口端部に形成されたシール部よりも軸方向の外側に突出した突出部を有することよって、開口端部の強度が向上されて軸孔が弾性変形し難い構造になるため、その突出部によりスタビライザが軸方向に移動することを抑制することができると共に、軸孔の開口端部の耐久性を向上させることができる。
本発明に係るスタビライザブッシュによれば、スタビライザブッシュの軸孔とスタビライザとの接触面とのに、土砂等が侵入することを防止すると共に、組み付け性が良好なスタビライザブッシュを提供することができる。
次に、図1〜図7を参照して、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを説明する。図1は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの設置状態を示す要部分解斜視図である。
≪スタビライザの構成≫
図1に示すように、スタビライザ2は、車両が旋回した際の車体Vのローリングを抑制するものであり、左右の車輪(図示せず)がそれぞれ独自に動けるように、例えば、車体V(例えば、サブフレーム)に設置されたインディペンデントサスペンション1に取り付けられている。スタビライザ2は、棒状のばね部材から構成されるトーション部2aを備え、左右端部には、リンク部材1A等に締結するためのボルト挿通孔2bが形成されている。このスタビライザ2の左右の途中には、スタビライザブッシュ4が嵌着されている。
トーション部2aは、嵌入されたスタビライザブッシュ4をブラケットBで覆うように囲んで、ボルト3によって車体Vのブラケット取付部Vaに固定される。
ボルト挿通孔2bは、略四角形に形成された平板部2cの中央部に穿設されている。平板部2cは、リンク部材1Aおよびサスペンションアーム1Bを介在して車体Vにボルト締めされている。
≪スタビライザブッシュの構成≫
図1に示すように、スタビライザブッシュ4は、略棒状のスタビライザ2を保持するための軸受と、スタビライザ2の振動が車体Vに伝達されるのを低減するための防振部材としての役目を果たす部材であり、略筒状をした合成ゴム等の弾性体4aによって形成されている。スタビライザブッシュ4は、弾性体4aに左右横方向に向けて穿設された軸孔4bに、スタビライザ2のトーション部2aを挿通して保持し、弾性体4a(厚肉弾性体42)の外周面42cを、車体Vのブラケット取付部Vaに取り付けられるブラケットBによって保持される。スタビライザブッシュ4は、側面視して外周面42cが略U字状に形成されている。
図2は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、(a)は(b)のV−V断面図、(b)は(a)のU−U断面図である。
<弾性体の構成>
図2(a)、(b)に示すように、弾性体4aは、トーション部2a側(軸芯側)に配置された薄肉弾性体41と、この薄肉弾性体41より厚肉(または同等の厚さ)で薄肉弾性体41の外側に同軸に配置された厚肉弾性体42との2つの部材によって構成されている。この弾性体4aは、摩擦係数の低減作用がある潤滑剤等の滑剤が配合された弾性を有する材料によって形成され、例えば、天然ゴムや合成ゴムや合成樹脂等に油類を含有させた含油ゴム等で形成された成形品からなる。
なお、滑剤は、少なくとも厚肉弾性体42の内側に設置される薄肉弾性体41に配合されていれば、厚肉弾性体42には滑剤が含まれていなくても構わない。滑剤は、その他、高級脂肪酸アミド、シリコーン系、脂肪酸系、金属石けん系、炭化水素系、エステル系等の材料であってもよく、また、液体型滑剤であっても固体型滑剤であってもどちらでも構わない。
<薄肉弾性体の構成>
図2(a)、(b)に示すように、薄肉弾性体41は、厚肉弾性体42と比較して薄肉に形成されたブッシュであり、中央部に穿設された軸孔4bによってスタビライザ2を軸支するすべり軸受を構成する略円筒状の部材からなる。薄肉弾性体41は、軸方向の左右両端部にフランジ部41a,41aを有する。薄肉弾性体41において、軸方向の左右両端部のフランジ部41a,41aの基端部には、軸孔4bの近傍に、この軸孔4bの開口端に沿って、断面が半円形の環状溝41bが形成されている。
薄肉弾性体41の軸方向の端部の内径d1は、図2(a)に示すように、軸方向の中心部の内径d2より小径に形成されている。すなわち、軸孔4bは、軸方向の中心から外側に向かって内径d2が内径d1に漸減して形成されている。そして、薄肉弾性体41(弾性体4a)の両端の内径d1は、スタビライザ2の外径Dよりも小さく形成されている。軸孔4bの開口端部41dは、軸孔4bにスタビライザ2を挿入して組み付けると、常に、スタビライザブッシュ4の開口端部41d付近がスタビライザ2に密着して圧接した状態に組み付けられるようになっている。
なお、筒状の薄肉弾性体41の軸孔4b内に挿入されるスタビライザ2は、端部の平板部2c(図3参照)をこの軸孔4b内に押し込んで、トーション部2aまで移動させて保持される。
薄肉弾性体41のフランジ部41a,41a間の外周面41cは、厚肉弾性体42が装着されることにより、スタビライザブッシュ4全体が厚肉状態になって補強されている。フランジ部41a,41aは、図2(b)に示すように、上側外周面がブラケットB(図1参照)の湾曲形状に沿って略U字状に形成されて、下側外周面がブラケット取付部Vaの座面形状に合わせて平らに形成されている。
なお、薄肉弾性体41は、特許請求の範囲に記載の「内側弾性体」に相当する。
<厚肉弾性体の構成>
厚肉弾性体42は、例えば、図2(a)に示すように、薄肉弾性体41と比較して厚肉に形成された略円筒状の部材であり、中央部に、薄肉弾性体41を装着するための貫通孔42bが穿設されている。厚肉弾性体42は、左右方向の両端部に、側面視して略U字状のフランジ部42a,42aを有する。スタビライザブッシュ4は、このフランジ部42a,42a間の外周面42cにブラケットBを設けて、このブラケットBを車体Vにボルト締めすることによって、車体Vに固定されるようになっている。フランジ部42a,42a間の外周面42cには、ブラケットBを車体Vに取り付けたときに、ブラケットBの内側湾曲面に圧接する曲面状の凸部42dが形成されている。
図2(b)に示すように、厚肉弾性体42は、側面視して外周面42cが略U字状に形成されている。その厚肉弾性体42は、薄肉弾性体41の外周面41cに嵌合されて、薄肉弾性体41を覆うように設けられている。厚肉弾性体42は、外周面42cから貫通孔42bの内周面42eに連通するスリット42fを有する。
この厚肉弾性体42は、弾性材料によって形成されていることにより、弾性変形するため、スリット42fを上下方向に拡げて、筒状の薄肉弾性体41を貫通孔42b内に押し込むことで、薄肉弾性体41を内設することができるようになっている。
スリット42fは、例えば、図2(b)に示すように、貫通孔42bから斜め外側方向に向けて1つ形成されている。
なお、厚肉弾性体42は、特許請求の範囲に記載の「外側弾性体」に相当する。
≪スタビライザブッシュの作用≫
次に、図3〜図7を主に参照して、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの作用を組み付け手順と共に説明する。
図3は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、薄肉弾性体にスタビライザブッシュを組み付ける前の状態を示す説明図である。図4は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、薄肉弾性体にスタビライザブッシュを組み付けたときの状態を示す説明図である。図5は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、(a)は(b)のX−X断面図、(b)は(a)のW−W断面図である。図6は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、厚肉弾性体にブラケットを組み付けるときの状態を示す説明図である。図7は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、厚肉弾性体にブラケットを組み付けた状態を示す説明図である。
スタビライザブッシュ4をスタビライザ2に組み付ける場合には、図3に示すように、スタビライザ2の端部に設けられた平板部2cの先端を、薄肉弾性体41の軸孔4bに圧入して、トーション部2a(図1参照)まで移動させる。このとき、平板部2cの先端に形成された傾斜面2dは、軸孔4bの開口端部41dを押し拡げながら、軸孔4b内に侵入されて、反対側の開口端部41dから軸孔4bの外に出る。
このとき、薄肉弾性体41は、筒状に形成されているが、従来のスタビライザブッシュ200(図14(b)参照)よりも薄肉に形成されていることにより、変形し易いので、スタビライザ2によって開口端部41dが容易に押し広げられる。そのため、薄肉弾性体41をスタビライザ2に容易に嵌合することができる。
すると、薄肉弾性体41は、図4に示すように、軸方向の両端部の内径d1(図2(a)参照)が、スタビライザ2の外径D(図2(a)参照)より小さく形成されているので、復元力によってスタビライザ2に向かって、常に、付勢された状態となる。そのため、軸孔4bの開口端部41dの内面が、スタビライザ2に圧接した状態で組み付けられる。
次に、図5(a)、(b)に示すように、その薄肉弾性体41のフランジ部41a,41a間の外周面41cに、厚肉弾性体42を装着する。この場合は、まず、互いに対向面が略当接した状態のスリット42fを上下方向(矢印a,b方向)に拡げて、薄肉弾性体41を外周面42cからスリット42fを通して貫通孔42b内に押し込む。すると、厚肉弾性体42のフランジ部42a,42aの内側には、薄肉弾性体41のフランジ部41a,41aが、横方向に重なり合うように配置される。薄肉弾性体41は、外周面41cが、厚肉の弾性部材からなる厚肉弾性体42によって覆われることで補強された弾性体4aを形成する。
このように、スタビライザブッシュ4は、スタビライザ2の平板部2cを容易に挿通可能な薄肉弾性体41と、スリット42fを有する厚肉弾性体42と、から構成されているので、軸孔4bとスタビライザ2との密着性を損なうことなく、スタビライザ2に取り付けることができる。
次に、図6および図7に示すように、側面視して略Ω字形状のブラケットBで厚肉弾性体42を覆うように宛がってボルト3によりスタビライザブッシュ4を車体Vのブラケット取付部Vaに固定する。
このようにして車体Vに取り付けられたスタビライザブッシュ4は、薄肉弾性体41の軸方向の端部の内径d1が、図2(a)に示すように、スタビライザ2の外径Dおよび軸孔4bの中央部より小さく形成されていることによって、軸孔4bの内面が、軸方向の中心から外側に向かって内径d2から内径d1に漸減して形成されている。このため、軸孔4bの開口端部41dが比較的大きな外力を受けてスタビライザ2に圧接した場合には、軸孔4bの中央部がスタビライザ2に比較的小さな力で圧接する。その結果、スタビライザブッシュ4は、中央部と比較して軸孔4bの開口端部41dの付近が、スタビライザ2に強く密着するようになるので、安定した締め付け代を確保することができる。
このようにスタビライザブッシュ4は、左右の開口端部41dが、常に、スタビライザ2に密着して圧接状態となっている。このため、スタビライザブッシュ4は、軸孔4b内に土砂や塵埃や泥水等が侵入することを防止できると共に、土砂が軸孔4bに入り込んでスタビライザ2に摺接して異音を発生することを防止できる。
そして、スタビライザブッシュ4に大きな荷重がかかって、スタビライザブッシュ4が軸方向に大きく動いた場合であっても、開口端部41dがスタビライザ2に密着した状態が保持されていることにより、開口端部41dが開くことがないため、土砂等が軸孔4b内に侵入することを確実に防止できる。
スタビライザブッシュ4を形成する弾性体4aには、滑剤が配合されていることによって、スタビライザ2に摺接する軸孔4b内の摺接面の摩擦係数を低下させることができる。このため、弾性体4aは、スタビライザ2との摩擦により、全体がうねるように変形して、開口端部41dが局部的に変形することを防止できる。さらに、弾性体4aは、滑剤による撥水性によって、泥水が軸孔4b内に浸入することを抑制することもできる。
[変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造および変更が可能であり、本発明はこれら改造および変更された発明にも及ぶことは勿論である。
次に、図8〜図13を参照して、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第1〜第6変形例を順次に説明する。
[第1変形例]
図8は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第1変形例を示す説明図である。
前記実施形態のスタビライザブッシュ4(図2(a)参照)は、略ボビン形状のものに限定されるものではない。
例えば、図8に示すスタビライザブッシュ5の弾性体5aの薄肉弾性体51のように、軸方向の端部に、突起51aが形成されているものであってもよい。
この場合、突起51aは、軸孔5bの開口端部51cの周縁部から軸方向の外側に向かって拡開するように略ラッパ状に形成されている。突起51aは、例えば、スタビライザ2の端部の平板部2cが圧嵌したときに、この突起51aが外側に反り曲がるように変形して、スタビライザ2を圧入し易くするために、切欠部51bが形成されている。
このように、弾性体5aは、軸方向の少なくとも片側の端部に突起51aが形成されていることによって、スタビライザ2の組み付け時に、その突起51aを指で摘んで作業できるため、弾性体5aをスタビライザ2に、さらに、容易に嵌入することができるようになる。また、弾性体5aは、その突起51aが、車両の走行中に跳ねた泥水や飛石が弾性体5aに直接当たることを防止するスプラッシュガードとしての機能を果たす。
[第2変形例]
図9は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第2変形例を示す断面図である。
前記実施形態のスタビライザブッシュ4は、図2(a)に示すように、薄肉弾性体41の外周面41cおよび厚肉弾性体42の内周面42eが略円筒形状のものに限定されるものではない。
例えば、図9に示すスタビライザブッシュ6の弾性体6aには、薄肉弾性体61と厚肉弾性体62との間で相対的な軸方向の変位を防止するための変位防止用突起61aが形成されているものであってもよい。
この場合、変位防止用突起61aの形状は、特に限定されないが、例えば、薄肉弾性体61の外周面61bから突出した断面が四角形の環状突起からなる。そして、厚肉弾性体62には、変位防止用突起61aの対向面に、この変位防止用突起61aが嵌合する凹部62aが形成されている。
このように、薄肉弾性体61および厚肉弾性体62のいずれか一方には、他方と係合して軸方向の相対変位を防止するための変位防止用突起61aが形成されていることにより、軸方向の外力によって、薄肉弾性体61と厚肉弾性体62との間の軸方向のずれを効果的に抑制することができる。
[第3変形例]
図10は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第3形例を示す断面図である。
前記実施形態のスタビライザブッシュ4を車体Vに固定するためのブラケットBは、図7に示すように、厚肉弾性体42のフランジ部42a,42a間の外周面42cに取り付けられるものに限定されるものではない。
例えば、図10に示すように、スタビライザブッシュ7の弾性体7aは、薄肉弾性体71および厚肉弾性体72のそれぞれの両端部に、フランジ部71a,72aが形成され、各フランジ部71a,72aの外周部71b,72bを囲むように設けられたブラケットB1が設置されているものであってもよい。
この場合、ブラケットB1は、厚肉弾性体72のフランジ部72a,72a間の外周面72cを覆う筒部包囲部B1aと、薄肉弾性体71および厚肉弾性体72の各フランジ部71a,72aの外周部71b,72bを覆う断面コ字状に形成されたフランジ保持部B1bと、を備えている。すなわち、ブラケットB1は、左右のフランジ部71a,72aの外周部71b,72bから、フランジ部72a,72a間の厚肉弾性体72の外周面72cにわたってスタビライザブッシュ6の略全体を覆うように係合される。
このように、弾性体7aは、薄肉弾性体71および厚肉弾性体72の各フランジ部71a,72aの外周部71b,72bが、ブラケットB1によって囲まれるよう保持されて車体Vに固定されることにより、軸方向の移動が阻止されている。このため、外力によって薄肉弾性体71に対して厚肉弾性体72が、軸方向にずれることを防止できる。
[第4変形例]
図11は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第4形例を示す図であり、(a)は(b)のZ−Z断面図、(b)は(a)のY−Y断面図である。
前記実施形態のスタビライザブッシュ4の厚肉弾性体42は、図2に示すように、車両に対する上下方向の平均肉厚が、軸孔4bの上側半分の部位の厚さ(平均肉厚)と、下側半分の部位の厚さ(平均肉厚)とで相違した厚さになっているものに限定されるものではない。
例えば、図11に示すスタビライザブッシュ8の厚肉弾性体82は、軸孔8aの車体側半分の部位82bの平均肉厚L1と、ブラケット側半分の部位82aの平均肉厚L2が、ほぼ同等の寸法で形成されてあってもよい。
このように、薄肉弾性体81の外側にある厚肉弾性体82は、軸孔8aのブラケット側半分の部位82aの平均肉厚L2と、車体側半分の部位82bの平均肉厚L2が、ほぼ同等の寸法で形成されていることによって、薄肉弾性体81のフランジ部81a,81a間の外周面81b全体に均等な締付力が負荷されて軸孔8a側に押圧されることになる。
スタビライザブッシュ8は、設置する状態によって車体Vに対しての取り付け方向が相違する。例えば、厚肉弾性体82の車体Vに対する取り付け方向(上下方向)が、軸孔8aの車体側半分の部位82bが下側で、ブラケット側半分の部位82aが上側の場合、厚肉弾性体82は、下側に配置される車体側半分の部位82bの平均肉厚L1が比較的薄く形成される。その結果、下側方向(車体方向)に荷重が負荷されたときに、車体側半分の部位82bの変形が小さいため、軸孔8aとこの軸孔8aに挿入されたスタビライザ2との間に隙間S(図14参照)が発生する口開きを抑制することができる。
[第5変形例]
図12は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第5形例を示す要部断面図である。
前記実施形態のスタビライザブッシュ4(図2(a)参照)は、略ボビン形状のものに限定されるものではない。
例えば、図12に示すスタビライザブッシュ9の薄肉弾性体91のように、フランジ部91aには、軸孔9aの開口端部91bに形成されたシール部91cよりも軸方向の外側に突出した突出部91dが形成されているものであってもよい。
この場合、突出部91dは、スタビライザ2の曲げ部2eがある側のフランジ部91aの外側側面の一方または両方に形成される。なお、突出部91dは、軸孔9aの開口端部91bに形成されたシール部91cよりもフランジ部91aから軸方向の外側に突出して形成されていれば、その形状は特に限定されない。突出部91dの形状は、例えば、軸孔9aの開口端部91bに沿ってこの開口端部91bの周囲近傍に形成された断面が四角形の環状突起からなる。
このように、フランジ部91aは、軸孔9aの開口端部91bに形成されたシール部91cよりも軸方向に突出して形成されていることよって、開口端部91bの強度が向上されて弾性変形し難い構造になるため、その突出部91dによりスタビライザ2が軸方向に移動することを抑制することができる。さらに、突出部91dは、シール部91cに局部的に過大な圧力が作用することを防止できる。このため、軸孔9aの開口端部91bの耐久性が向上される。
[第6変形例]
図13は、本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第6形例を示す断面図である。
また、前記実施形態のスタビライザブッシュ4(図2(b)参照)の厚肉弾性体42に形成されたスリット42fは、1つに限定されるものではない。スタビライザブッシュ10の厚肉弾性体12は、例えば、図13に示すように、スリット12aが複数形成されているものであってもよい。
例えば、図13に示すように、厚肉弾性体12に2つのスリット12a,12aが形成されて厚肉弾性体12が2つに上下に二分割されている場合には、薄肉弾性体11を上下方向から上側弾性体12bと下側弾性体12cとで挟持することができるようになるため、組み付け性が向上される。
なお、上側弾性体12bと下側弾性体12cとの合わせ面であるスリット12a,12bの表面には、位置ずれを防止するための係合凸部と係合溝部(図示せず)とを形成してもよい。
本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの設置状態を示す要部分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、(a)は(b)のV−V断面図、(b)は(a)のU−U断面図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、薄肉弾性体にスタビライザブッシュを組み付ける前の状態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、薄肉弾性体にスタビライザブッシュを組み付けたときの状態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、(a)は(b)のX−X断面図、(b)は(a)のW−W断面図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、厚肉弾性体にブラケットを組み付けるときの状態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュを示す図であり、厚肉弾性体にブラケットを組み付けた状態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第1変形例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第2変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第3形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第4形例を示す図であり、(a)は(b)のZ−Z断面図、(b)は(a)のY−Y断面図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第5形例を示す要部断面図である。 本発明の実施形態に係るスタビライザブッシュの第6形例を示す断面図である。 従来のスタビライザブッシュをそれぞれ示すであり、(a)はスリットを有するスタビライザブッシュの側面図、(b)はスリットがないスタビライザブッシュの断面図である。
符号の説明
2 スタビライザ
2a トーション部
4,5,6,7,8,9,10 スタビライザブッシュ
4a,5a,6a,7a 弾性体
4b,5b,8a,9a 軸孔
11,41,51,61,71,81,91 薄肉弾性体(内側弾性体)
12,42,62,72,82 厚肉弾性体(外側弾性体)
12a,42f スリット
41a,42a,71a,72a,81a,91a フランジ部
41c,42c,72c,81b 外周面
41d,91b 開口端部
42e 内周面
51a 突起
62a 変位防止用突起
71b,72b 外周部
82a ブラケット側半分の部位
82b 車体側半分の部位
91c シール部
B,B1 ブラケット
d1 軸方向の端部の内径(内側弾性体の両端の内径)
d2 軸方向の中心部の内径
D スタビライザの外径
L1 車体側半分の部位の厚さ
L2 ブラケット側半分の部位の厚さ
V 車体

Claims (9)

  1. 弾性体に穿設された軸孔に、スタビライザのトーション部を挿通して保持し、前記弾性体の外周面を、車体に取り付けられるブラケットによって保持するスタビライザブッシュにおいて、
    前記弾性体は、前記トーション部側に配置された内側弾性体と、前記内側弾性体の外側に同軸に配置された外側弾性体と、によって構成され、
    前記内側弾性体は、前記軸孔を有する筒状に形成されて当該内側弾性体の外周面から前記軸孔に連通するスリットがなく
    軸方向の端部の内径が、軸方向の中心部の内径よりも小さく形成され、
    前記内側弾性体の軸方向の前記端部には、前記軸孔の開口端に沿って環状溝が形成され、
    前記内側弾性体の軸方向の両端部で、前記環状溝の径方向外側にフランジ部が形成され、
    前記外側弾性体は、当該外側弾性体の外周面から内周面に連通するスリットを有し、前記内側弾性体の外側に嵌合され、
    軸方向に沿った断面において、
    前記内側弾性体の前記外側弾性体が嵌合される外周面と、前記フランジ部との境目に、前記軸方向に対して傾斜する傾斜面が形成され、
    前記傾斜面は、前記環状溝に対して軸方向でオーバーラップするように配置されていること
    を特徴とするスタビライザブッシュ。
  2. 記フランジ部の軸方向内側に、前記外側弾性体が配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載のスタビライザブッシュ。
  3. 前記内側弾性体の両端の内径は、前記スタビライザの外径よりも小さく形成されていること
    を特徴とする請求項1または請求項に記載のスタビライザブッシュ。
  4. 前記内側弾性体は、滑剤が配合された材料からなること
    を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュ。
  5. 前記外側弾性体は、複数の前記スリットが形成されて、複数に分割された成形品からなること
    を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュ。
  6. 前記内側弾性体は、前記環状溝の径方向内側に配置され、軸方向外側に伸びる延出部と、
    前記延出部の軸方向の端部に形成された突起と、を有し、
    前記延出部は、軸方向外側に向かうに連れ拡径するように設けられ、
    前記内側弾体の内周面において、前記環状溝の径方向内側が、最も内径が小さくなるように形成されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュ。
  7. 前記内側弾性体および前記外側弾性体のいずれか一方に、他方と係合して軸方向の相対変位を防止するための変位防止用突起が形成されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項いずれか1項に記載のスタビライザブッシュ。
  8. 前記外側弾性体は、軸孔の車体側半分の部位の平均肉厚と、ブラケット側半分の部位の平均肉厚が、ほぼ同等の寸法で形成されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュ。
  9. 前記フランジ部は、前記軸孔の開口端部に形成されたシール部よりも軸方向の外側に突出した突出部を有していること
    を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のスタビライザブッシュ。
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