JP4746463B2 - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

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本発明は、ベース部材にラッチ及びポールを回動可能に軸支して備えると共に、ポールに形成されたラッチ係合片がラッチ側へ向かう方向にポールを付勢するポール付勢バネと、ポール付勢バネの付勢力によってポールに形成されたストッパ当接片が押しつけられてポールを原点位置に位置決めするストッパとを備えた車両用ドアロック装置に関する。
この種の従来の車両用ドアロック装置では、ドアを閉じた際にドア枠に備えたストライカに押されてラッチが回動し、ラッチがアンラッチ位置からハーフラッチ位置を経由してフルラッチ位置に移動する。また、ラッチによってポール係合片が押圧されるとポールが原点位置から離れるように回動すると共に、ラッチが、アンラッチ、ハーフラッチ、フルラッチの各位置になったときには、ラッチからラッチ係合片への押圧力が排除されて、ポールが原点位置に復帰するようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
特許第2748268号公報(第2頁左段39行目−48行目、第2図)
ところで、上述した従来の車両用ドアロック装置において、ポール1に貫通形成されたポール支持孔1bと、ポール支持孔1bを貫通したポール支持シャフト2との間にクリアランスがある場合には、以下のような問題が生じ得る。
即ち、ラッチ3が、アンラッチ位置とハーフラッチ位置との間及び、ハーフラッチ位置とフルラッチ位置との間にあるときには、図11の(B)に示すように、ラッチ係合片1aがラッチ3に押されてストッパ4から離れる(ポール1が原点位置から離れる)と共に、ラッチ3からラッチ係合片1aにかかる押圧力F1と、ポール付勢バネ5からストッパ当接片1cにかかる付勢力F2とによってポール1にモーメントが発生し、ポール支持シャフト2がポール支持孔1bの内周面に当接する。
これに対し、ラッチ3が、アンラッチ、ハーフラッチ、フルラッチの各位置(ポール1が原点位置)にあるときには、図11の(A)に示すように、ストッパ当接片1cに対して互いに相反する方向からポール付勢バネ5の付勢力とストッパ4の反力とがかかるが、これらは釣り合うためポール1にモーメントは発生せず、ポール支持シャフト2がポール支持孔1bの内周面から離れた状態になる。
このため、ドアを閉めることによりラッチ3がアンラッチ位置からフルラッチ位置に移動する過程で、ポール支持シャフト2とポール支持孔1bの内周面とが繰り返し接離して、その毎に衝突音が発生するという問題が生じ得る。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ポール支持シャフトとポール支持孔の内周面との衝突音を防止することが可能な車両用ドアロック装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る車両用ドアロック装置は、ベース部材に対してラッチとポールとを回動可能に軸支し、ポールには、その回動中心を挟んで相反する方向にラッチ係合片とストッパ当接片とが張り出し形成され、ラッチ係合片とベース部材とに両端部が連結されて、ラッチ係合片がラッチ側に向かう方向にポールを付勢するポール付勢バネと、ポール付勢バネの付勢力によってストッパ当接片が押し付けられて、ポールを原点位置に位置決めするストッパとを備え、ドアを閉じた際にストライカに押されてラッチが回動しかつそのラッチにラッチ係合片が押圧されてポールが原点位置から離れるように回動すると共に、ラッチからラッチ係合片への押圧力が排除されたときにポールが原点位置に復帰する車両用ドアロック装置において、ポール又はベース部材の一方と他方とに設けられて互いに嵌合したポール支持シャフトとポール支持孔との間にクリアランスを設け、ポールは、原点位置にあるときには、ストッパからストッパ当接片にかかる反力とポール付勢バネからラッチ係合片にかかる付勢力とによって、ポール支持シャフトの外周面のうちラッチ側又はラッチと反対側の何れか一方の常時当接部がポール支持孔の内周面に当接すると共に、原点位置を離れたときには、ラッチからラッチ係合片にかかる押圧力と、ポール付勢バネからラッチ係合片にかかる付勢力とによってポール支持シャフトの外周面のうち常時当接部がポール支持孔の内周面に当接するようにモーメントを受けるように構成したところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用ドアロック装置において、ラッチ係合片のうちポール付勢バネとの連結部分をラッチから押圧力を受ける部位よりポールの回動中心側に配置したところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の車両用ドアロック装置において、ポール支持シャフトの回りに巻回されたトーションバネをポール付勢バネとして備えると共に、ベース部材は、ストッパが嵌合したストッパ嵌合凹所を備え、そのストッパ嵌合凹所の奥側にトーションバネの一端部が係合したバネ係合凹所が形成されたところに特徴を有する。
[請求項1及び2の発明]
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、ポールが原点位置のとき、即ち、ラッチからラッチ係合片への押圧力が排除され、ストッパ当接片がポール付勢バネによってストッパに押しつけられているときには、ストッパからストッパ当接片にかかる反力とポール付勢バネからラッチ係合片にかかる付勢力とによって、ポール支持シャフトの外周面のうちラッチ側又はラッチと反対側の何れか一方の常時当接部がポール支持孔の内周面に当接する。
これに対し、ポールが原点位置から離れたとき、即ち、ラッチがラッチ係合片を押圧してストッパ当接片がストッパから離れたときに、ポールは、ラッチからラッチ係合片にかかる押圧力と、ポール付勢バネからラッチ係合片にかかる付勢力とによってポール支持シャフトの外周面のうち前記常時当接部がポール支持孔の内周面に当接するようにモーメントを受ける。
つまり、ラッチの回動位置、換言すれば、ポールが原点位置か否かに関係なく、常に、ポール支持シャフトの外周面の常時当接部がポール支持孔の内周面に当接するから、ドアを閉めたときにポール支持シャフトとポール支持孔の内周面とが接離することによる衝突音を防止することができる。
ここで、ポールが原点位置から離れたときに、ラッチからラッチ係合片にかかる押圧力とポール付勢バネからラッチ係合片にかかる付勢力とによってポールが上記したモーメントを受けるためには、例えば、請求項2の発明のように、ラッチ係合片のうちポール付勢バネとの連結部分をラッチから押圧力を受ける部位よりポールの回動中心側に配置すればよい。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、トーションバネの一端部がストッパ嵌合凹所の奥側のバネ係合凹所に係合し、その状態でストッパ嵌合凹所にストッパが嵌合したことで、トーションバネのバネ係合凹所からの離脱が防止される。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。本実施形態の車両用ドアロック装置10(以下、単に「ドアロック装置10」という)は、車両のドアに取り付けられ、車両本体のドア枠に備えたストライカ40と係合する。
ストライカ40は、例えば断面円形の線材を門形に屈曲させてなり、ドア枠の内面から略水平方向に突出している。また、ストライカ40のうち門形の両脚部はドアの開閉方向に並べられ、それらのうち一方の脚部に相当する部分がドアロック装置10と係合する。なお、図1、図2及び図5〜図8には、ストライカ40のうちドアロック装置10と係合する部分のみの断面図が示されている。
ドアロック装置10は、ベース部材11にラッチ20及びポール30を往復回動可能に組み付けた構成になっている。ベース部材11は、ラッチ20及びポール30を収容した収容空間を有する樹脂ベース11aと、樹脂ベース11aの側面開口に宛がわれた金属プレート50とから構成されている。
樹脂ベース11a及び金属プレート50は、それぞれボルト固定部13を上下2カ所に備えている。そして、樹脂ベース11aに金属プレート50を宛がって、ドアの一端壁を貫通した図示しないボルトをボルト固定部13に通す(又は、螺合する)ことで、それら樹脂ベース11a及び金属プレート50が一体化されると共に、ベース部材11がドアに固定される。なお、金属プレート50の各部には補強用のビード53が形成されている。
図2に示すように、樹脂ベース11aのうち車内側を向いた前縁部(図2の左側の縁部)と上縁部とからは、ドア枠側(図2における紙面手前側)に向けて突壁11Tが起立している。また、樹脂ベース11aのうち、ボルト固定部13の周縁部と前縁側の下端角部とには、ドア枠側に向けて段付き状に隆起しかつ突壁11Tよりも低い隆起部11Rが形成されている。そして、これら3つの隆起部11Rの端面に金属プレート50が敷設されて樹脂ベース11aの側面開口が塞がれている。
図2に示すように樹脂ベース11aには、水平方向に延びた溝部12が備えられている。この溝部12は、ドアのうち車内面側に開放口12Kを有し、その開放口12Kと反対側は閉じている。また、図1に示すように樹脂ベース11aに宛がわれた金属プレート50にも溝部12に対応して水平方向に延びると共に車内面側に開放しかつ反対側が閉じた切り欠き51が形成されている。
なお、ベース部材11が取り付けられたドアの一端壁にも溝部12に対応した切り欠き(図示せず)が備えられている。そして、ドアを閉じると開放口12Kから溝部12内にストライカ40が進入する。
ベース部材11のうち溝部12より上方には、金属プレート50を貫通して固定されたラッチ支持シャフト20Jが備えられ、そこにラッチ20が回動可能に軸支されている。ラッチ20は、金属板を樹脂層で覆って防音を図った構造になっている。ラッチ20には、互いに平行になった1対の係止爪21,22が備えられ、それら係止爪21,22の間がストライカ受容部23になっている。なお、以下、係止爪21,22のうち開放口12K側に配置された一方の係止爪21を「前側係止爪21」といい、他方の係止爪22を「後側係止爪22」という。
前側係止爪21と後側係止爪22のそれぞれの基端側にはラッチ緩衝部24,24が形成されている。ラッチ緩衝部24は、例えば、ラッチ20を覆った樹脂層の一部を帯板にして、その帯板の両端がラッチ20を構成する金属板の側面から立ち上がって内側に閉じた空間を有した構造(具体的には、門形構造)になっている。そして、ラッチ20を図2における時計回り方向に回転させたときに、前側係止爪21の基端側に備えたラッチ緩衝部24がベース部材11に備えたラッチストッパ14に当接し、これによりラッチ20がアンラッチ位置に位置決めされる。また、ラッチ20を図2における反時計回り方向に回転させたときに、後側係止爪22の基端側に備えたラッチ緩衝部24がラッチストッパ14に当接し、これによりラッチ20がアンラッチ位置に位置決めされる。このとき、ラッチ緩衝部24はラッチストッパ14に押し付けられて撓み、衝撃を緩和する。
ラッチ20は、樹脂ベース11aとの間に設けた図示しないトーションバネによりアンラッチ位置(図2の状態)側に付勢され、ドアを開けた状態では、上述の如く、ラッチ緩衝部24とラッチストッパ14との当接によりアンラッチ位置に位置決めされる。このアンラッチ位置では、図2に示すように、前側係止爪21が溝部12の上方に退避しかつ、後側係止爪22が溝部12を横切った状態になり、ストライカ受容部23の開口端が溝部12の開放口12K側を向く。これにより、ドアを閉めることで溝部12に進入したストライカ40がストライカ受容部23内に受容されると共に、ストライカ40が後側係止爪22を押してラッチ20が図2における反時計回り方向に回動する。すると、溝部12のうちストライカ40より開放口12K側が前側係止爪21によって塞がれてラッチ20とストライカ40とが係合する。ここで、後側係止爪22のうちストライカ40が当接する部分には、ストライカ緩衝部25が形成されている。ストライカ緩衝部25は、ラッチ緩衝部24と同様にラッチ20を覆う樹脂層の一部で形成され、例えば、内側に閉じた空間を有する構造(具体的には、アーチ構造)をなしている。これにより、ストライカ緩衝部25は、ストライカ40が衝突したときの衝撃を緩和すると共に衝突音の発生を防止する。
ベース部材11のうち溝部12より下方には、金属プレート50を貫通して固定された円柱状のポール支持シャフト30Jが備えられ、そこにポール30が回動可能に軸支されている。図4に示すように、ポール30は、円板部35の中心にポール支持シャフト30Jの外径よりも僅かに大きい円形のポール支持孔33を貫通して備え、その円板部35から相反する方向にラッチ係合片31とストッパ当接片32とを突出して備えている。そしてポール支持孔33にポール支持シャフト30Jが挿入嵌合されると共に、それらポール支持シャフト30Jとポール支持孔33との間に僅かなクリアランスが設けられている。なお、図4〜図8には、説明の便宜上、ポール支持孔33の内径とポール支持シャフト30Jの外径との差が強調して示されている。
ラッチ係合片31は、所謂、鎌形状をなしており、先端部がラッチ20に近づくように上側に曲がっている。ラッチ係合片31のうち、ラッチ20側を向いた上面31Aは弓なりに反っており、下面31Bは略「く」の字状に折れ曲がっている。
ストッパ当接片32は、円板部35の径方向に突出した長板状をなしており、先端側が基端側より段付き状に幅狭となっている。そして、基端側の下面32Bと上面32Aとが互いに平行な平坦面となっている。
ポール30と樹脂ベース11aとの間にはトーションバネ34が備えられており、このトーションバネ34によってポール30が図2における反時計回り方向に付勢されている。トーションバネ34は、ポール支持シャフト30Jの外側に巻回されており、一端部が樹脂ベース11aに固定されると共に他端部がラッチ係合片31の基端側の下面31Bに係止されている。
図2に示すように、樹脂ベース11aのうち、前縁側の下端角部に形成された隆起部11Rには、例えば、ゴム製のポールストッパ16(本発明の「ストッパ」に相当する)が配置されている。ポールストッパ16は、ブロック状をなし基端部が側方に張り出している。これに対し、隆起部11Rには、金属プレート50が宛がわれた端面と斜め上方を向いた段差面とに開放したストッパ嵌合凹所17が陥没形成されており(図3の(A)を参照)、ここに、ポールストッパ16の基端部が嵌合されて、先端部が隆起部11Rの段差面から突出している。そして、トーションバネ34の付勢力によってポールストッパ16にストッパ当接片32の下面32Bが押しつけられて、ポール30が原点位置に位置決めされる。なお、図示しないが、ポールストッパ16を厚さ方向(図3(A)の上下方向)に貫通した孔をポールストッパ16の先端部に設けてクッション性を高めた構造としてもよい。
樹脂ベース11aのうち、ストッパ嵌合凹所17の奥側にはバネ係合凹所18が形成されている。バネ係合凹所18は、ストッパ嵌合凹所17の奥壁において直線状に延びた溝構造をなし、そのバネ係合凹所18に、トーションバネ34の一端部の直線部分が収容されている(図3の(B)を参照)。そして、トーションバネ34の一端部に重ねてポールストッパ16が嵌合されたことで、トーションバネ34の一端部がバネ係合凹所18から離脱することが防止されている。
なお、ポール30は、例えば、金属板で構成されており、ストッパ当接片32のみが樹脂層で覆われ、それ以外の部分は金属板が露出した構造になっている。そして、ドアに備えたインサイドドアハンドルやアウトサイドドアハンドル(図示せず)を操作すると、ポール30がトーションバネ34の弾発力に抗して図2における時計回り方向に回動して、ラッチ20をフルラッチ位置からアンラッチ位置側へ回動可能となる。
ドアに勢いを付与して閉じると、ドアがドア枠との間の防音部材(図示せず)を最大限に押し潰した位置まで閉じられ、このとき、ラッチ20は、ポール30を通過しかつそのポール30から僅かに離間したオーバーストローク位置に至る。そして、防音部材の弾発力によりドアが戻され、これに伴ってラッチ20がオーバーストローク位置からアンラッチ位置側に若干戻されて、図8に示すようにラッチ20における前側係止爪21がポール30と当接可能なフルラッチ位置に至る。具体的にはラッチ20における前側係止爪21の先端部には、ポール当接部26が形成されている。ポール当接部26は、ラッチ20を構成する金属板の一部を樹脂層から露出してなり、例えば、ポール30のラッチ係合片31における先端面と面当接可能な当接面を備えている。そして、ラッチ20がオーバーストローク位置からフルラッチ位置に移動したときに、ポール30(詳細には、ラッチ係合片31の先端面)とポール当接部26との当接により、ラッチ20のアンラッチ側(図2における時計回り方向)への回転が規制され、ドアが閉塞状態に係止される。
また、ドアに閉じる際の勢いが弱いために、ラッチ20がオーバーストローク位置又はフルラッチ位置に至らない状態で、防音部材の弾発力によりドアが戻されると、図6に示すようにラッチ20の後側係止爪22がポール30に当接可能なハーフラッチ位置に至る。具体的には、後側係止爪22の先端部には、半ドア用ポール当接部27が形成されている。半ドア用ポール当接部27は、樹脂層によって覆われており、ポール30のラッチ係合片31における先端面に、点当接又は線当接可能な突起を備えている。そして、ラッチ20がオーバーストローク位置又はフルラッチ位置側からハーフラッチ位置に移動したときに、ポール30(詳細には、ラッチ係合片31の先端面)と半ドア用ポール当接部27とが当接して、ラッチ20のアンラッチ側(図2における時計回り方向)への回転が規制され、ドアが、所謂、半ドア状態で係止される。ここで、本実施形態におけるハーフラッチ位置とは、後側係止爪22の半ドア用ポール当接部27がラッチ係合片31の先端面に当接した位置から、前側係止爪21の先端部がラッチ係合片31の上面31Aに当接した位置となるまでの間のことである。
本実施形態の構成は以上である。次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。ドアを開けた状態では、図2に示すようにラッチ20が図示しないトーションバネに付勢され、ラッチストッパ14との当接によりアンラッチ位置に配置されている。また、ラッチ20は、ポール30のラッチ係合片31と当接しているものの、押圧力は付与しておらず、ポール30は、トーションバネ34の付勢力によってストッパ当接片32をポールストッパ16に押しつけた原点位置になっている。
このとき、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2の向きと、ポールストッパ16からストッパ当接片32にかかる反力F3の向きは、図4に示すように共にラッチ20側(上方)を向いているので、ポール30に貫通形成されたポール支持孔33の内周面が、ポール支持シャフト30Jの外周面のうち、ラッチ20と反対側(下側)の面に押しつけられている。
ドアを閉めると、ドア枠に備えたストライカ40に押されて、ラッチ20がアンラッチ位置(図4に示す位置)から、ハーフラッチ位置(図6に示す位置)、フルラッチ位置(図8に示す位置)の順に移動する。
図5に示すように、ラッチ20がアンラッチ位置からハーフラッチ位置に至るまでの過程では、ラッチ20の後側係止爪22の側面とポール30のラッチ係合片31の先端部とが摺接し、ラッチ係合片31がラッチ20から下向きの押圧力F1を受ける。するとポール30がトーションバネ34の付勢力に抗して図5における時計回り方向に回動してストッパ当接片32がポールストッパ16から離れる。このとき、ラッチ20からラッチ係合片31にかかる押圧力F1が下向きであるのに対し、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2は上向きとなっており、しかも、ラッチ係合片31のうち付勢力F2がかかる部位(ラッチ係合片31の基端部)は、押圧力F1がかかる部位(ラッチ係合片31の先端部)より回動中心側になっているので、ポール30には図5における時計回り方向のモーメントが発生する。これにより、ポール30が原点位置にあるときとは接触位置が僅かに異なるが、依然として、ポール30に形成されたポール支持孔33の内周面が、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20と反対側の面に押しつけられている。
図6に示すように、ラッチ20がハーフラッチ位置に至ると、ポール30がトーションバネ34の付勢力によって図6における反時計回り方向に回動して原点位置となり、後側係止爪22の先端部に形成された半ドア用ポール当接部27にラッチ係合片31の先端部が突き当たる。このとき、ラッチ20は、ラッチ係合片31を下向きに押す押圧力を付与していない。そして、アンラッチ位置(図4を参照)のときと同様に、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2と、ポールストッパ16からストッパ当接片32にかかる反力F3が共にラッチ20側(上方)を向くので、ポール30に形成されたポール支持孔33の内周面が、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20と反対側の面に押しつけられたままとなる。
図7に示すように、ラッチ20がハーフラッチ位置からフルラッチ位置に至るまでの過程では、前側係止爪21の先端部がラッチ係合片31の先端側の上面31Aに摺接し、ラッチ係合片31がラッチ20から斜め下向きの押圧力F1を受ける。するとポール30が、トーションバネ34の付勢力に抗して図7における時計回り方向に回動し、ストッパ当接片32がポールストッパ16から離れる。このとき、ラッチ20からラッチ係合片31にかかる押圧力F1は下向きであるのに対し、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2はラッチ20側(上方)を向いており、しかも、ラッチ係合片31のうち押圧力F1がかかる部位は付勢力F2がかかる部位よりも回動中心側になっているから、ポール30には図7における時計回り方向のモーメントが発生する。これにより、ポール支持孔33の内周面が、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20と反対側の面に押しつけられたままとなる。
図8に示すように、ラッチ20がフルラッチ位置に至ると、ポール30がトーションバネ34の付勢力によって図8における反時計回り方向に回動して原点位置になり、ラッチ20の前側係止爪21の先端部に形成されたポール当接部26に、ポール30のラッチ係合片31の先端部が突き当たる。このとき、ラッチ20は、ラッチ係合片31を下向きに押す押圧力を付与していない。そして、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2と、ポールストッパ16からストッパ当接片32にかかる反力F3は、共にラッチ20側(上方)を向くので、ポール30に形成されたポール支持孔33の内周面が、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20と反対側の面に押しつけられたままとなる。
このように、本実施形態の車両用ドアロック装置10によれば、ポール30が原点位置のとき、即ち、ラッチ20がアンラッチ、ハーフラッチ、フルラッチの各位置にあるときには、ラッチ20からラッチ係合片31への押圧力が排除され、ストッパ当接片32がトーションバネ34によってポールストッパ16に押しつけられる。そして、ポールストッパ16からストッパ当接片32にかかる反力F3と、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2とによって、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20と反対側の面がポール支持孔33の内周面に当接する。
これに対し、ポール30が原点位置から離れたとき、即ち、ラッチ20がアンラッチ位置とハーフラッチ位置との間及び、ハーフラッチ位置とフルラッチ位置との間にあるときには、ラッチ20がラッチ係合片31を押圧してストッパ当接片32がポールストッパ16から離れる。そして、ラッチ20からラッチ係合片31にかかる押圧力F1と、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2とによってポール30にモーメントが生じ、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20と反対側の面がポール支持孔33の内周面に当接する。
つまり、ラッチ20の回動位置、換言すればポール30が原点位置か否かに関係なく、常に、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20と反対側の面(本発明の「常時当接部」に相当する)がポール支持孔33の内周面に当接するから、ラッチ20の回動によりポール支持シャフト30Jとポール支持孔33の内周面とが接離することによる衝突音を防止することができる。
[第2実施形態]
この第2実施形態はベース部材11にポール支持孔33が貫通形成され、ポール30にポール支持シャフト30Jが設けられている点が、上記第1実施形態と異なる。その他の構成については上記第1実施形態と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態の車両用ドアロック装置10によれば、ポール30が原点位置のとき、即ち、ラッチ20がアンラッチ、ハーフラッチ、フルラッチの各位置にあるときには、ラッチ20からラッチ係合片31への押圧力が排除され、ストッパ当接片32がトーションバネ34によってポールストッパ16に押しつけられる。そして、図9に示すように、ポールストッパ16からストッパ当接片32にかかる反力F3と、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2とによって、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20側の面がポール支持孔33の内周面に当接する。
これに対し、ポール30が原点位置から離れたとき、即ち、ラッチ20がアンラッチ位置とハーフラッチ位置との間及び、ハーフラッチ位置とフルラッチ位置との間にあるときには、ラッチ20がラッチ係合片31を押圧してストッパ当接片32がポールストッパ16から離れる。そして、図10に示すようにラッチ20からラッチ係合片31にかかる押圧力F1と、トーションバネ34からラッチ係合片31にかかる付勢力F2とによってポール30にモーメントが生じ、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20側の面がポール支持孔33の内周面に当接する。
つまり、ラッチ20の回動位置、換言すればポール30が原点位置か否かに関係なく、常に、ポール支持シャフト30Jの外周面のうちラッチ20側の面(本発明の「常時当接部」に相当する)がポール支持孔33の内周面に当接するから、本実施形態の構成でも、第1実施形態と同様な効果を奏する。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)トーションバネ34は、ポール支持シャフト30Jの外側に巻回されていなくてもよく、例えば、ベース部材11のうちポール30の斜め下方位置に筒壁を設けて、その筒壁の外側にトーションバネ34のコイル部分を嵌合し、一端部をベース部材11に係止すると共に、他端部をラッチ係合片31の下面31Bに突き当てる又は係止させた構造としてもよい。
(2)上記実施形態では、トーションバネ34の他端部をラッチ係合片31の下面31Bに係止させていたが、ラッチ係合片31に係止孔を貫通形成して、そこにトーションバネ34の他端部を係止させてもよい。
(3)上記実施形態では、本発明に係る「ポール付勢バネ」としてトーションバネ34を例示したが、例えば、ポール30のラッチ係合片31を下面31B側から押し上げるコイルバネで構成してもよい。
本発明の第1実施形態に係る車両用ドアロック装置の平面図 金属プレートを取り外した状態の車両用ドアロック装置の平面図 ストッパ係合凹所の拡大斜視図 アンラッチ位置におけるラッチ及びポールの平面図 アンラッチ位置とハーフラッチ位置との間におけるラッチ及びポールの平面図 ハーフラッチ位置におけるラッチ及びポールの平面図 ハーフラッチ位置とフルラッチ位置との間におけるラッチ及びポールの平面図 フルラッチ位置におけるラッチ及びポールの平面図 第2実施形態に係る車両用ドアロック装置のアンラッチ位置におけるラッチ及びポールの平面図 アンラッチ位置とハーフラッチ位置との間におけるラッチ及びポールの平面図 従来の車両用ドアロック装置の平面図
符号の説明
10 車両用ドアロック装置
11 ベース部材
16 ポールストッパ
17 ストッパ嵌合凹所
18 バネ係合凹所
20 ラッチ
30 ポール
30J ポール支持シャフト
31 ラッチ係合片
32 ストッパ当接片
33 ポール支持孔
34 トーションバネ
40 ストライカ
F1 押圧力
F2 付勢力
F3 反力

Claims (3)

  1. ベース部材に対してラッチとポールとを回動可能に軸支し、前記ポールには、その回動中心を挟んで相反する方向にラッチ係合片とストッパ当接片とが張り出し形成され、
    前記ラッチ係合片と前記ベース部材とに両端部が連結されて、前記ラッチ係合片が前記ラッチ側に向かう方向に前記ポールを付勢するポール付勢バネと、
    前記ポール付勢バネの付勢力によって前記ストッパ当接片が押し付けられて、前記ポールを原点位置に位置決めするストッパとを備え、
    ドアを閉じた際にストライカに押されて前記ラッチが回動しかつそのラッチに前記ラッチ係合片が押圧されて前記ポールが前記原点位置から離れるように回動すると共に、前記ラッチから前記ラッチ係合片への押圧力が排除されたときに前記ポールが原点位置に復帰する車両用ドアロック装置において、
    前記ポール又は前記ベース部材の一方と他方とに設けられて互いに嵌合したポール支持シャフトとポール支持孔との間にクリアランスを設け、
    前記ポールは、前記原点位置にあるときには、前記ストッパから前記ストッパ当接片にかかる反力と前記ポール付勢バネから前記ラッチ係合片にかかる付勢力とによって、前記ポール支持シャフトの外周面のうち前記ラッチ側又は前記ラッチと反対側の何れか一方の常時当接部が前記ポール支持孔の内周面に当接すると共に、前記原点位置を離れたときには、前記ラッチから前記ラッチ係合片にかかる押圧力と、前記ポール付勢バネから前記ラッチ係合片にかかる付勢力とによって前記ポール支持シャフトの外周面のうち前記常時当接部が前記ポール支持孔の内周面に当接するようにモーメントを受けるように構成したことを特徴とする車両用ドアロック装置。
  2. 前記ラッチ係合片のうち前記ポール付勢バネとの連結部分を前記ラッチから押圧力を受ける部位より前記ポールの回動中心側に配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアロック装置。
  3. 前記ポール支持シャフトの回りに巻回されたトーションバネを前記ポール付勢バネとして備えると共に、
    前記ベース部材は、前記ストッパが嵌合したストッパ嵌合凹所を備え、そのストッパ嵌合凹所の奥側に前記トーションバネの一端部が係合したバネ係合凹所が形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用ドアロック装置。
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