JP4746281B2 - 生体内脂質調節剤 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な生体内脂質調節剤に関し、より詳細には、コージオリゴ糖を有効成分として含有する生体内脂質調節剤、及びこれを配合してなる組成物に関するものである。
近年、我が国を含め多くの国において、生活水準の向上にともない、食習慣が欧米化し、従来に比して、カロリーや脂肪が過剰に摂取されるにようになり、高脂血症、高コレステロール血症、糖尿病、高血圧症、肥満などの生活習慣病の患者やその予備群が増加してきている。なかでも、生体内の脂質の過剰な増加に起因する肥満は、これら生活習慣病の危険因子として健康上大きな問題となっている。さらに、肥満は、高脂血症、高コレステロール血症、循環器系疾患、肝臓疾患、悪性新生物発生の危険因子であり、また、痛風、胆石症などの発症や悪化にも強く関係しているといわれている。
特に、高齢化社会を目前にした日本では、予防医学の観点から、生活習慣病の危険因子である肥満の予防は、重要な課題として取り上げられている。また、特に思春期以降の女性の肥満回避への意識は非常に強く、そのため、誤った方法や身体に過度の負担となるダイエットが原因で、ホルモンバランスの変調や、骨粗鬆症などの重篤な症状に陥るなどの問題が生じている。
一般に、肥満や高脂血症の治療や予防の手段としては、低脂肪や低カロリーの食品を摂取してカロリーを制限する方法や、有酸素運動により消費カロリーを増加する方法が推奨されている。しかし、食事制限による摂取カロリーの制限や、運動により消費カロリーを増加させるためには、適切な指導が必要であり、その期間も長期に及ぶため、実際には、途中で断念する場合も多い。また、食事を制限することは、精神衛生上も好ましくない。薬物の服用は効果的ではあるものの、副作用やコストに問題がある。
日常の食生活において、美味しくて、安全な食事、間食、或いは健康食品を摂取しながら、同時に、肥満、高脂血症、高コレステロール血症などの予防が効果的に実践できることは、これらの疾患を持つ患者やその予備群にとっては、特に望ましいことである。そこで、食品業界では、それ単独で摂取しても、或いは、食事として摂取しても美味で、且つ、肥満、高脂血症、高コレステロール血症などの予防や治療に有効な作用効果を有する素材の開発が進められている。さらに、近年の健康ブーム、或いは、特定保健用食品などの保健機能食品制度の創設に伴い、飲食品による肥満、高脂血症、高コレステロール血症などの予防や治療に関する一般の認識も高まっていることを反映して、既に、脂質やコレステロールの体内への吸収を阻害するジアシルグリセロールや植物ステロールのような脂肪や、高甘味度甘味料や糖アルコールなどの低カロリー甘味料が食品素材として多数市販されている。また、例えば、特許文献1乃至3には、キシログルカンやアガロオリゴ糖などの糖質を有効成分とする脂肪の低減剤が、特許文献4にはヘスペレチンやナリンゲニンなどを有効成分とする脂質代謝改善剤が記載されている。さらに、非特許文献1には、セルロースやガム類などをはじめとする食物繊維が、脂質代謝、胆汁酸代謝、コレステロール代謝などに関与していることが記載されており、これらは生活習慣病の改善効果があることが記載されている。しかしながら、これらの中には、飲食品の原料として使用した場合には、その飲食品の味、香り、食感等の風味の低下をきたすものや、大量に摂取しないと効果が認められないものや、体調や体質によっては、下痢などが発生するなどの問題のある食品素材も少なくない。現在の多様な食生活に対応するためには、継続的に摂取しても、摂取時の飲食品の味、香り、食感等の風味の低下をもたらすことなく、しかも、安全で、かつ、肥満、高脂血症、高コレステロール血症などの予防や治療効果を有する機能に優れた食品素材のさらなる開発が望まれている。
一方、本出願人は、特許文献5及び非特許文献2乃至3において、コージオリゴ糖を含有する糖質の新規製造方法とこれらの糖質を含有する組成物を開示し、さらに、非特許文献3では、これらの糖質が、消化管内酵素による分解を受けにくく、食物繊維作用を有していることを開示した。しかしながら、これら本出願人自身による開示を含め特許文献1乃至5及び非特許文献1乃至3にはコージオリゴ糖、或いは、この糖質を含有する組成物に脂質の調節作用があることについては開示されていない。
特開平7−147934号公報 特開平9−224608号公報 特開平11−349485号公報 特開平8−280358号公報 特開平10−304882号公報 『食物繊維−基礎と臨床−』、株式会社朝倉書店(1997年) ジャーナル オブ バイオサイエンス アンド バイオエンジニアリング(Journal of Bioscience and Bioengineering)第92巻、第2号、173頁(2001年) ジャーナル オブ バイオサイエンス アンド バイオエンジニアリング(Journal of Bioscience and Bioengineering)第92巻、第2号、177頁(2001年)
本発明は、飲食品などから摂取した脂質や、生体内で合成された脂質が、血中に増加し、生体の組織や器官に蓄積することに起因して、肥満、高脂血症、高コレステロール血症などが進行し、循環器系疾患や糖尿病など生活習慣病が重篤な状態へと進行することを予防、或いは、治療するための生体内脂質調節剤を提供することを第一の課題とし、また、この生体内脂質調節剤を配合してなる脂質調節用の組成物を提供することを第二の課題とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決する目的で、糖質を有効成分とする生体内脂質調節剤について長年に渡り研究を進めてきた。その結果、コージオリゴ糖が、生体内の脂質調節に強く働くこと、さらには、体重の増加の抑制や、血中コレステロールを健常値、或いは、より健常値に近い範囲に調節する作用を有することを見出し、新規な生体内脂質調節剤、及び、この生体内脂質調節剤を配合してなる脂質調節用の組成物を確立し、本発明を完成するに至った。
本発明の生体内脂質調節剤は、摂取することにより、ヒトを含む動物の体内の脂質の量を健常値、或いは、より健常値に近い範囲に調節することができ、高脂血症などをはじめとする生体内脂質量の異常に起因する生活習慣病の改善が期待できる。
本発明の生体内脂質調節剤の有効成分であるコージオリゴ糖とは、分子内にα−1,2−グルコシド結合を一箇所以上含むオリゴ糖を意味し、α−1,2−グルコシド結合のみを有するオリゴ糖の他、α−1,2−グルコシド結合とそれ以外の結合とを有するオリゴ糖も含む。具体的には、二糖であるコージビオース[O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−D−グルコピラノース]、三糖であるコージトリオース[O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−D−グルコピラノース]、セラギノース(コージビオシルグルコシド)[O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−α−D−グルコピラノシル−(1,1)−α−D−グルコピラノシド]、又はコージビオシルフラクトシド[O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−α−D−グルコピラノシル−(1,2)−β−D−フラクトフラノシド]、四糖であるコージテトラオース[O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−D−グルコピラノース]、コージトリオシルグルコシド[O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→2)−O−α−D−グルコピラノシル−(1,1)−α−D−グルコピラノシド]などが例示できる。
本発明で使用されるコージオリゴ糖は、上記の構造を有するものである限り、その由来や製法は特に限定されず、発酵法、酵素法、有機合成法など、いずれの方法により製造されたものでもよい。これらの方法により得られる反応液は、コージオリゴ糖、或いは、これを含有する糖質を含む溶液として、そのまま、或いは、イオン交換樹脂などで、部分精製して、さらには、高純度に精製して用いることができる。コージオリゴ糖は、例えば、特許文献5に開示した、糖供与体β−グルコース 1−リン酸と、糖受容体グルコ−スまたはスクロース、ガラクトース、キシロースなどをコージビオースホスホリラーゼによって変換する方法、或いは、トレハロースホスホリラーゼとコージビオースホスホリラーゼを組み合わせてトレハロースから、または、マルトースホスホリラーゼとコージビオースホスホリラーゼを組み合わせてマルトースからコージオリゴ糖を製造する方法、また、特開2003−169665号公報に開示されている、パエシロマイセス(Paecilomyces sp.)属真菌に由来するα−グルコシダーゼをα−グルコオリゴ糖に作用させて製造する方法などの、酵素法により製造することができる。このうち、コージビオースホスホリラーゼと、それ以外の二糖ホスホリラーゼとのカップリングによる製造方法は、マルトースやトレハロースなどの豊富で安価な糖質を原料とし、高効率かつ安価にコージオリゴ糖を製造できることから、工業的に有利に実施できる。
本発明の生体内脂質調節剤により調節する脂質とは、生体内に存在する、単純脂質、複合脂質、及び、誘導脂質を意味し、具体的には、トリグリセリドなどの中性脂肪などの単純脂質、グリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフィンゴ糖脂質などの複合脂質、高密度リポ蛋白コレステロール(HDL−コレステロール)、低密度リポ蛋白コレステロール(LDL−コレステロール)、レムナント様リポ蛋白コレステロールなど血漿リポ蛋白や細胞膜中のリポ蛋白など複合脂質、及び、ステアリン酸、パルミチン酸などの飽和脂肪酸、α−リノール酸、α−リノレン酸などの不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸などを含む遊離脂肪酸、脂肪族アルコール、ステロイド、コレステロールなどの誘導脂質をいう。なお、本明細書中では、血液中の高密度リポ蛋白コレステロール(HDL−コレステロール)、低密度リポ蛋白コレステロール(LDL−コレステロール)、レムナント様リポ蛋白コレステロールなど血漿リポ蛋白に含まれるコレステロール及び遊離コレステロールを併せて総コレステロールと呼ぶ場合がある。
本発明の生体内脂質調節剤は、生体内の脂質を健常或いはそれに近い状態に低減及び/又は維持する効果を発揮出来ればよく、コージオリゴ糖のみで構成されていてもよいし、コージオリゴ糖の製造方法に由来するグルコース、イソマルトース、マルトース、オリゴ糖、デキストリンなどの他の糖質を含有していてもよい。本発明の生体内脂質調節剤が、さらにアミノ酸などの分子内にアミノ基を含む生理活性物質などを含む場合には、グルコースをはじめとする還元性糖質が混在するとメイラード反応などによりアミノ基を含む生理活性物質が変化し、生体内脂質調節剤の品質低下が予想される。このような場合には本発明の生体内脂質調節剤は、メイラード反応をおこしにくいコージオリゴ糖の含量が比較的高いものが好適であり、或いは、コージオリゴ糖と共存する還元性の糖質を水素添加して、その還元性を低減したものを用いることも好ましい。また、コージオリゴ糖は安定な糖質なので、本発明の生体内脂質調節剤の効果や品質を低下させない範囲で、分散性の向上や増量などを含めたそれぞれの目的に応じて、還元性糖質、コージオリゴ糖を除く非還元性糖質、サイクロデキストリン、糖アルコール、水溶性多糖などの糖質、上記以外のフラボノイドやカテキンなどのポリフェノール、甘味料、香辛料、酸味料、旨味料、酒、有機酸、有機酸の塩、無機塩、乳化剤、香料、色素、酸化防止剤、キレート作用を有する物質から選ばれる1種又は2種以上と併用することも随意である。さらに必要であれば、公知の保存料、旨味料、甘味料、安定剤、アルコール、殺菌剤などの1種又は2種以上を適量併用することも随意である。このようにして得られた生体内脂質調節剤は、その形状を問わず、例えば、シラップ、ペースト、マスキット、粉末、結晶などの何れの形状であってもよい。
本発明の生体内脂質調節剤は、その味質を調整する目的で、必要に応じて、例えば、粉飴、ブドウ糖、マルトース、トレハロース、蔗糖、異性化糖、蜂蜜、メープルシュガー、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、キシロオリゴ糖、アガロオリゴ糖、キトオリゴ糖、ビートオリゴ糖、特開平7−143876号公報などに開示されたα−グルコシルα,α−トレハロースやα−マルトシルα,α−トレハロースなどのα,α−トレハロースの糖質誘導体、ラクトスクロース、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、エリスリトール、ジヒドロカルコン、ステビオシド、α−グリコシルステビオシド、レバウディオシド、グリチルリチン、L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル、サッカリン、グリシン、アラニン、アセスルファムK、スクラロースなどのような糖質、甘味料などの1種または2種以上の適量と混合して使用することもできる。
本発明の生体内脂質調節剤は、その有効成分であるコージオリゴ糖を、合計で、無水物換算で、約5質量%(以下、本明細書では「質量%」を単に「%」と略称する。)以上、望ましくは、10%以上、さらに望ましくは20%以上含有するものが好適である。
本発明でいう生体内脂質調節とは、生体内の脂質が代謝異常や飲食品の過剰摂取などにより血液などの体液中に増加するのを抑制したり、さらには、皮下、皮内、睾丸、腎臓、心臓、肝臓、消化管やその他の臓器、組織、或いは、これらの臓器や組織の周囲に存在する脂肪細胞、腱の周囲などに過剰に蓄積されて、脂肪肝や内臓脂肪などのように組織の脂質が増加、蓄積するのを抑制することによって、これらの部位における脂質を、健常或いはそれに近い状態に低減及び/又は維持することをいう。また、動脈硬化などにおいて血管壁に付着する、コレステロールや中性脂肪などの脂質を低減することも、当然、これに含まれる。
本発明でいう生活習慣病とは、脂質の過度の蓄積により引き起こされる慢性の疾患をいい、具体的には、高脂血症、動脈硬化、高血圧、狭心症、心筋梗塞、脂肪肝、肝硬変、肥満、便秘、肝臓癌や大腸癌などの悪性新生物、糖尿病などを意味する。
本発明の生体内脂質調節剤は、ヒトのみでなく、ウシ、豚などの家畜、鶏、アヒルなどの家禽、タイ、ヒラメ、ハマチ、アサリ、ハマグリなどの養殖魚介類、エビ、カニなど養殖甲殻類、蚕、ミツバチなどの昆虫、犬、猫、鳥などのペットの動物なども使用の対象となる。また、本発明の生体内脂質調節剤は、これらのヒトを含む動物における脂質の増加の原因が、食事や餌の過剰摂取や、先天的、或いは、後天的な、脂質代謝異常などに起因する場合にも体内の脂質の増加の調節に使用することができる。さらに、本発明の生体内脂質調節剤は、生体内の脂質の増加が続き、肥満、高脂血症、高コレステロール血症などの生活習慣病と呼ばれる状態にあるもののみでなく、これらの状態を示す指標となる数値が、健常の範囲であっても、その範囲内で、脂質を低減させる目的で使用することも随意である。
本発明でいう肥満とは、ヒトの場合には、日本肥満学会の判定基準でいう、体重(kg)を身長(m)で2回除したボディマスインデックス(BMI)が、健常値上限の25を超えている状態を意味する。また、BMIが25以下であっても、組織や内臓の特定部位の脂質量が健常よりも多い場合を含むものであり、特に、生活習慣病の危険因子として挙げられる内臓脂質量が増加している場合を含むことはいうまでもない。
本発明でいう高脂血症とは、血液及び/又は体液中の中性脂肪及び/又はコレステロールの含量が、健常値を超えている状態をいう。ヒトの場合には、血液中の中性脂肪の含量が、100ml当たり150mgを超える状態、及び/又は、高コレステロール血症にある場合をいう。本発明でいう高コレステロール血症とは、血液中の総コレステロールの含量が、100ml当たり220mg以上の場合をいい、その値が100ml当たり220mg以下の場合であっても、血液中の高密度リポ蛋白コレステロール(HDL)の含量が100ml当たり41mg以下の場合や、血液中のレムナント様コレステロールの含量が100ml当たり7.5mg以上の場合も含む。
本発明の生体内脂質調節剤の有効成分であるコージオリゴ糖は、安定で、しかも、飲食品の風味に殆ど影響を与えないことから、そのままで、あるいは、例えば、特許文献1乃至4に開示されているキシログルカンやその加水分解物、ポルフィランの加水分解物のガラクト硫酸オリゴ糖などの糖質や、ヘスペレチン、ナリンゲニンなどの、生体内の脂質代謝に影響を与えることの知られている1種又は2種以上の成分と適宜組み合わせて使用してもよく、さらには、非特許文献1に開示されたセルロース、ペクチン、プルランをはじめとする食物繊維と組み合わせることも自由である。また、これらの成分に加えて、ヘスペリジン、酵素処理ヘスペリジン、ナリンジン、酵素処理ナリンジン、ルチン、酵素処理ルチン、プロアントシアニジンなどのフラボノイド、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキンなどのカテキン、さらには、ジアシルグリセロール、ポリエンホスファチジルコリンをはじめとする植物ステロール、ローヤルゼリー、プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、シンフィブラート、ニコチン酸、ニコモール、クリノフィブラート、クロフィブラート、パンテチン、酪酸リボフラビンなどの脂質の代謝調節に関与することが知られている公知の成分の1種又は2種以上を併用して、生体内脂質調節効果をさらに増強することも自由である。
また、コージオリゴ糖を有効成分として含有する本発明の生体内脂質調節剤は、そのままで、または必要に応じて、増量剤、賦形剤、結合剤などと混合して、顆粒、球状、短棒状、板状、立方体、錠剤など各種形状に成型して使用することも随意である。
さらに、コージオリゴ糖を含有する本発明の生体内脂質調節剤は、酸味、塩から味、渋味、旨味、苦味などの他の呈味を有する各種物質とよく調和し、耐酸性、耐熱性も大きいので、一般の飲食物、医薬部外品、医薬品、飼料、餌料などの原料として有利に利用できる。そして、本発明の生体内脂質調節剤を配合した製品は、これを含有させない場合と同様に使用できる上に、これらの製品には生体内脂質調節作用が付与されていることから、ダイエットや、生活習慣病の予防、さらには肥満、糖尿病、高脂血症、脂肪肝などの治療や予防の目的で、カロリーや脂肪の摂取量を制限された生活習慣病者用の飲食品、医薬部外品、医薬品、その中間加工品や原材料として有利に利用できる。
また、本発明の生体内脂質調節剤は、例えば、調味料、複合調味料、各種の和菓子・洋菓子、パン、氷菓、シロップ、ペースト、野菜の加工食品、漬物、漬物の素、畜肉製品、魚介製品、珍味、惣菜食品、乳製品、清涼飲料水、各種プレミックス、即席食品、冷蔵食品、冷凍食品、チルド食品、レトルト食品、乾燥食品、さらには、離乳食、治療食、ドリンク剤、ペプチド食品、冷凍食品などの各種飲食物の製造に使用することができる。本発明の生体内脂質調節剤を配合したこれらの飲食品は、生体内脂質調節能が付与されているので、生体内脂質調節用の組成物として有利に利用できる。また、コージオリゴ糖を有効成分として含有する生体内脂質調節剤を、家畜、家禽、その他蜜蜂、蚕、淡水魚或いは海水魚、甲殻類などの飼育動物用の飼料、餌料、ペットフードなどに含有させて、これらに脂質調節機能を付与することも随意である。さらに、コージオリゴ糖は、整腸作用及び腸内の胆汁酸の再吸収を阻害する作用を有することから、本発明の生体内脂質調節剤を、整腸用及び/又は胆汁酸の代謝調節用として使用することも随意である。
本発明の生体内脂質調節剤を、対象とする組成物に含有させる方法としては、特に制限はなく、目的の組成物が完成されるまでに、或いは、完成品に対して、含有させればよく、その方法としては、例えば、混和、混捏、溶解、融解、分散、懸濁、乳化、浸透、晶出、散布、塗布、付着、噴霧、被覆(コーティング)、注入、晶出、固化などの公知のものが適宜に選ばれる。
さらに、本発明の生体内脂質調節剤の1日当たり必要な摂取量は、生体内脂質調節剤が、脂質の調節効果を発揮できる量であればよく、特に制限はないが、通常、体重1kg当たり、その有効成分であるコージオリゴ糖を、合計で、無水物換算で約0.5g以上、望ましくは、約1.5g以上、さらに望ましくは、約3.5g以上が好適である。通常0.5g未満では、脂質調節機能を効果的に発揮するには不充分である。また、本発明の生体内脂質調節剤の1日当たりの必要な摂取回数は、生体内脂質調節剤が、脂質の調節効果を発揮できる量のコージオリゴ糖を摂取できる回数であればよく、特に制限はなく、一度に一日の必要量の全量を摂取してもよいし、数回に分けて摂取してもよい。また、本発明の生体内脂質調節剤は、体質によっては、一度に摂取する量が多い場合に、おなかが緩くなる場合があるので、通常は、数回に分けて摂取するのが望ましく、とりわけ、食事の原材料として使用するか、食事と前後して摂取するのが望ましい。なお、本発明の生体内脂質調節剤は、通常、そのままで、或いは、飲食品、医薬品、医薬部外品などの組成物として経口的に摂取すればよく、それが不可能な場合には、カテーテルなどを使用して、直接、胃や腸管内に注入することも随意である。
以下、実験例に基づいて、コージオリゴ糖を使用した生体内脂質調節剤についてより詳細に説明する。
<実験1:コージオリゴ糖及びその誘導体を含有する糖質の摂取がラットの生体内脂質に及ぼす影響>
非特許文献3に開示されているとおり、コージオリゴ糖は、食物繊維作用を有することが知られていることから、生体に何らかの影響を与えていると考え、ラットの脂質代謝に着目して、これに及ぼす影響を調べる実験を、代表的な食物繊維のセルロースを含有する飼料及び、食物繊維を含有しない飼料を対照として、以下のように行った。
<ラットの飼育と体重の測定>
体重110g乃至120gのウイスター系ラット(日本チャールズリバー株式会社販売、雄、5週齢)50匹を、表1に示す配合組成(%)の無繊維飼料で1週間馴化のために飼育した。馴化後、ラットを無作為に10匹ずつ5群に分け、各々、表1に示す繊維質としてのセルロースを含まない飼料(以下、「無繊維飼料」という)、無繊維飼料にセルロースを5%含有させた飼料(以下、「有繊維飼料」という)、無繊維飼料に後述する実施例2の方法で調製した、糖組成としてコージオリゴ糖を93%含有するシラップを噴霧乾燥した粉末(以下、コージオリゴ糖粉末と呼称する)を、無水物換算で2%、5%或いは10%となるように配合した飼料の何れか1種を与えて、4週間の飼育試験を行った。有繊維飼料及び3種類のコージオリゴ糖粉末含有飼料は、セルロース或いはコージオリゴ糖粉末とコーンスターチとの合計の配合割合が、何れの飼料でも、飼料の総質量の44.75%となるように調製した。ラットの飼育は、室温25℃で、12時間の明暗サイクルとし、飼料及び水は、自由摂取とし、試験終了時に、各群の各々の個体の体重を計測して、各群の個体の平均体重と試験期間中の増加体重の平均を求めた。また、飼育試験期間の4週間に、各群のラット1匹当たりに与えた飼料の総量、及び、一日体重当たりのコージオリゴ糖粉末の平均摂取量を計算した。これらの結果を表2に示す。
<血漿中の脂質の測定>
試験終了後、ラットを1日絶食させ、下大静脈より1%EDTAで処理した注射器を用いて血液を採取した。採取した血液を遠心分離(3,000rpm、10分)して血漿を分離し、血漿中の総コレステロール、トリグリセリド、リン脂質の含量を、それぞれコレステロールC−テスト ワコー、トリグリセリド−テスト ワコー、リン脂質C−テスト ワコー(以上、何れも和光純薬株式会社販売)により測定した。その測定結果を表3に示す。有意差検定は有繊維飼料で飼育した群に対して行った。なお、非特許文献1に記載されているように、セルロースには経口摂取によりコレステロールを低減する機能は無いとされているので、コレステロールについては、有意差検定は無繊維飼料で飼育した群に対して行った。
<臓器・組織の脂質の測定>
前記採血後、ラットを解剖して、腸管膜周囲、腎臓周囲、睾丸周囲の各々の脂肪組織、肝臓、及び盲腸を取り出し、その各々の湿質量を測定した。脂肪組織重量の測定結果を表4に示す。肝臓についてはその湿質量、総脂質量、総コレステロール量、トリグリセリド量及びリン脂質量を測定した。その結果を表5に示す。なお、肝臓の脂質量は、採取した肝臓4質量部に対して脱イオン水4質量部を加えて、ホモジナイザーを使用してホモジナイズし、この8質量部に、クロロホルムとメタノールを2:1の容積比で混合した溶液25mlを加えて、撹拌抽出し、遠心分離(3,000rpm、10分)した。この操作をさらに2回繰り返し、各操作で得られた遠心上清画分を集めてクロロホルム層を回収し、濃縮固化後、これのコレステロール、トリグリセリド、リン脂質量を、血漿中の脂質の測定と同じ方法により測定した。
<盲腸内容物の質量及び盲腸内容物中の総胆汁酸量の測定>
盲腸の内容物を取り出し、組織のみの重量を測定した。内容物を含む上記盲腸重量からこの値を差し引いて内容物重量とした。胆汁酸濃度の測定は、取り出した盲腸内容物0.2gにメタノールと水を8:2の比で混合した溶液2mlを加えて、70℃で30分間抽出し、遠心分離(3,500rpm、10分)した後、上清を五酸化リンの入ったデシケーター内で一晩乾燥させて乾固し、胆汁酸テスト ワコー(和光純薬株式会社販売)を用いて測定した。その結果を表6に示す。
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<コージオリゴ糖の体重及び摂餌量に及ぼす影響>
表2から明らかなように、コージオリゴ糖粉末を5%或いは10%含有する飼料で飼育した群で、有繊維飼料で飼育した群と比べて、有意の体重差及び体重増加の抑制が認められた。コージオリゴ糖粉末を5%或いは10%含有する飼料で飼育した群は、他の群より試験期間中の総飼料摂取量も少なかった。試験期間中における飼料利用効率(摂取した飼料1gあたりの体重増加量)は、コージオリゴ糖粉末を10%含有する飼料で飼育した群では他の群より有意に小さかった。一方、飼料中のセルロースやコージオリゴ糖の量を差し引いて求めた正味の飼料利用効率には5つの群の間で差が認められなかった。したがって、コージオリゴ糖は、摂取による体重増加への寄与の小さい糖質であることが明らかとなった。
<コージオリゴ糖の脂質に及ぼす影響>
表3から明らかなように、血漿中の脂質については、コージオリゴ糖粉末を10%含有する飼料で飼育した群で、無繊維飼料で飼育した群と比べて、有意の総コレステロール量の低下が認められ、また、有繊維飼料で飼育した群と比べて、有意のトリグリセリド量の低下が認められた。リン脂質は、コージオリゴ糖摂取群において、摂取量の増大とともに低下する傾向が認められたものの、有意な差は認められなかった。表4から明らかなように、コージオリゴ糖粉末を5%又は10%含有する飼料で飼育した群で、有繊維飼料で飼育した群と比べて、腸管周囲脂肪、腎周囲脂肪、睾丸周囲脂肪の蓄積が、何れも有意に抑制されていた。また、コージオリゴ糖粉末を2%含有する飼料で飼育した群で、有繊維飼料で飼育した群と比べて、睾丸周囲脂肪の蓄積が有意に抑制されていた。表5から明らかなように、肝臓の総脂肪量及びトリグリセリド量は、コージオリゴ糖粉末を5%又は10%含有する飼料で飼育した群で、有繊維飼料で飼育した群と比べて有意の低下が認められた。また、表5には示していないけれども、コージオリゴ糖粉末を5%又は10%含有する飼料で飼育した群と無繊維飼料で飼育した群との間で有意差検定をおこなったところ、有意の差は認められなかった。一方、その他の脂質については有意の差は認められなかった。
<コージオリゴ糖の盲腸内容物及び盲腸内の胆汁酸に及ぼす影響>
表6から明らかなように、コージオリゴ糖粉末を5%或いは10%含有する飼料で飼育した群で、有繊維飼料で飼育した群と比べて、盲腸内容物及び盲腸内胆汁酸量の有意の増加が認められ、コージオリゴ糖粉末を2%含有する飼料で飼育した群では、有繊維飼料で飼育した群と比べて、盲腸内胆汁酸量の有意の増加が認められた。
これらの結果から、コージオリゴ糖が、血漿中のトリグリセリド、臓器周辺の脂質(内臓脂肪)などの脂質調節作用を有しており、これらの作用が代表的な食物繊維のセルロースの持つ作用よりも遥かに強いことが明らかになった。特に、血漿中のトリグリセリド、内臓周囲の脂質に対しては、著しい脂質調節効果があり、また、肝臓のトリグリセリドも低下傾向を示したことから、血漿中の脂質の低下が、トリグリセリドを脂肪組織に蓄積する機構によるものではなく、コージオリゴ糖を摂取したラットでは、生体内の脂質そのものが減少していることを示している。また、この生体内の脂質が低減する脂質調節作用は、コージオリゴ糖の摂取量に依存しており、脂質の種類による程度差はあるものの、コージオリゴ糖粉末を2%含有する飼料(コージオリゴ糖の1日の平均摂取量が、体重1kg当たり1.4g)で既に低減効果が認められ、コージオリゴ糖粉末を5%以上含有する場合(コージオリゴ糖の1日の平均摂取量が、体重1kg当たり3.5g以上)では顕著な調節作用があることが確認された。また、脂質の吸収への関与が知られている胆汁酸量が、盲腸内で増加していることから、コージオリゴ糖が胆汁酸の小腸での再吸収を阻害し、それに伴う、小腸での脂質の吸収が抑制されている可能性が高く、コージオリゴ糖による脂質調節機構の一つが、胆汁酸の小腸での再吸収の阻害によることが示唆された。
なお、具体的なデータは示さないが、5%のコージオリゴ糖粉末を含有する飼料で飼育したラットの10匹の内4匹で、また、10%のコージオリゴ糖粉末を含有する飼料で飼育したラットの10匹の内10匹でコージオリゴ糖の摂取開始の翌日から4〜5日間軟便を生じ、その後回復した。このことは、コージオリゴ糖が難消化性であることを示しており、同じ出願人らが、非特許文献3において開示した内容と一致している。また、2%のコージオリゴ糖粉末を含有する飼料の摂取では軟便が発生せず、10%のコージオリゴ糖粉末を含有する飼料を摂取した群でも摂取を継続すると軟便が改善することから、腸内菌叢の馴化が徐々に進行していることを示している。
以上の実験結果から、コージオリゴ糖は、生体内の脂質調節に利用できることが判明した。
以下に、本発明のコージオリゴ糖を有効成分として含有する生体内脂質調節剤と、これを配合してなる組成物の例を、以下の実施例で具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<コージオリゴ糖を有効成分として含有する生体内脂質調節剤>
特許文献5の実施例A−11に開示された方法に準じて、コージビオースとスクロースから、濃度75%、固形物当たり約55%のコージビオシルフラクトシドを含有するシラップ状の生体内脂質調節剤を調製した。本品は、そのままで、或いは、これを、可食材料、医薬材料、飼餌材料などの原材料、又は、中間製品などに含有させることにより、脂質調節用の飲食物、医薬部外品、医薬品、飼料、餌料などの組成物の調製に有利に利用できる。
特許文献5の実施例A−15に開示された方法に準じて(但し、マルトースホスホリラーゼの代わりにトレハロースホスホリラーゼを使用する)、トレハロースを原料としてコージオリゴ糖含有シラップを調製した。本糖液のコージオリゴ糖含有率を高めるため、特許文献5の実施例A−10に開示された方法に従ってカラムクロマトグラフィーを行い、コージオリゴ糖高含有画分を採取した。更に、精製、濃縮して、濃度81%、固形物当たり、グルコース0.1%、トレハロース6.2%、コージビオース0.7%、コージトリオース12.7%、セラギノース(コージビオシルグルコシド)71.4%、コージテトラオース4.0%、コージトリオシルグルコシド4.4%及びその他の糖質0.5%を含有するシラップ状の生体内脂質調節剤を得た。本品は、そのままで、或いは、これを、可食材料、医薬材料、飼餌材料などの原材料、又は、中間製品などに含有させることにより、脂質調節用の飲食物、医薬部外品、医薬品、飼料、餌料などの組成物の調製に有利に利用できる。
<脂質調節用テーブルシュガー>
実施例2の方法で調製したコージオリゴ糖含有シラップを噴霧乾燥して得た粉末状の脂質調節剤50質量部に対して、無水結晶マルチトール46質量部、糖転移ヘスペリジン(東洋精糖株式会社販売、商品名「αGヘスペリジン」)3質量部、スクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社販売)1質量部を200質量部の水に溶解し、常法により噴霧乾燥して脂質調節用の粉末甘味料を調製した。本品は、コージオリゴ糖及び糖転移ヘスペリジンが体内の脂質調節をすることから、ダイエットの目的や、生活習慣病の予防、或いは、脂質の摂取を制限された肥満、高脂血症などの生活習慣病の患者用のテーブルシュガーとして好適である。
<脂質調節用野菜ジュース>
市販野菜ジュース97.5質量部に、キシログルカン部分分解物1質量部、実施例1で調製したシラップ状の脂質調節剤1質量部、糖転移ナリンジン0.5質量部を加えて混合し、脂質調節用の野菜ジュースを調製した。本品は、コージビオシルフラフトシド、キシログルカン部分分解物、糖転移ナリンジン及び野菜由来の食物繊維を含有しているので、本品、或いは、本品を用いて調製する飲食品、飼料、餌料などを摂取すると、体内の脂質調節がされることから、ダイエットの目的や、生活習慣病の予防、或いは、脂質の摂取を制限された肥満、高脂血症などの生活習慣病の患者用の健康補助食品として好適である。
<脂質調節用の錠剤>
ガンマ−オリザノール200質量部に対して、実施例2の方法で調製したコージオリゴ糖含有シラップを噴霧乾燥して得た粉末状の脂質調節剤650質量部、糖転移ヘスペリジン50質量部、ステアリン酸マグネシウム2質量部を均一に混合し、常法により打錠して、1錠が250mgの錠剤を調製した。本品は、ガンマ−オリザノール、コージオリゴ糖及び糖転移ヘスペリジンが体内の脂質調節をすることから、肥満、脂肪肝、高脂血症などの患者用の脂質調節剤として好適である。
以上説明したとおり、本発明は、ヒトを含む動物の生体内の脂質調節に使用することのできる、コージオリゴ糖を有効成分として含有する生体内脂質調節剤、及び、この生体内脂質調節剤を配合してなる組成物に関するものである。しかも、コージオリゴ糖は、経口摂取しても安全で、且つ、非常に安定であることから、本発明によるコージオリゴ糖を有効成分として含有する生体内脂質調節剤は、飲食品、化粧品、医薬部外品、医薬品など多岐の分野に渡り利用することができる。本発明は、この様に顕著な作用効果を有する発明であり、産業上の貢献は誠に大きく、意義のある発明である。

Claims (3)

  1. コージビオース、コージトリオース、コージビオシルグルコシド、コージテトラオース及びコージトリオシルグルコシドから選ばれる1種又は2種以上のコージオリゴ糖を有効成分として含有する生体内脂質調節剤。
  2. コージオリゴ糖を、無水物換算で5質量%以上含有する請求項1記載の生体内脂質調節剤。
  3. 高脂血症、動脈硬化、高血圧、狭心症、心筋梗塞、脂肪肝、肝硬変、肥満、便秘、大腸癌及び糖尿病から選ばれる1種又は2種以上の生活習慣病を改善することを特徴とする請求項1又は2記載の生体内脂質調節剤。
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