JP4746242B2 - 無水ギ酸を製造する際の消泡剤としての抽出剤の使用 - Google Patents

無水ギ酸を製造する際の消泡剤としての抽出剤の使用 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は無水もしくはほぼ無水のギ酸を製造するための装置および方法ならびにギ酸を後処理する際に使用される抽出剤の使用に関する。
【0002】
"Ullmanns Encyklopaedie der technischen Chemie"、第4版、第7巻、第365頁から、ホルムアミドを硫酸によって酸分解することによってギ酸を製造することは公知である。しかしこの方法は、化学量論的な量の硫酸アンモニウムが不可避的に生じるという欠点を有する
ギ酸を製造するためのもう1つの可能性は、メタノールと一酸化炭素とから合成されるギ酸メチルの加水分解である。この場合、次の化学方程式に基づいている:
【0003】
【化3】
Figure 0004746242
【0004】
"Ullmanns Encyklopaedie der technischen Chemie"、第4版、第7巻、第366頁に記載されているギ酸メチルの加水分解
HCOOCH+HO HCOOH+CHOH
は、加水分解の平衡状態が不利であるという欠点を有する。所望の方法生成物を蒸留により除去することによって平衡をシフトさせることは不可能である。というのも、ギ酸メチル(沸点32℃)は、実質的にメタノール(沸点65℃)およびギ酸(沸点101℃)よりも低い沸点を有するからである。水と共沸混合物を形成するため、生じるギ酸水溶液から無水ギ酸を容易に蒸留して取得することができない。難点はギ酸メチルの加水分解混合物から無水ギ酸を取得することである。
【0005】
EP−B−0017866に記載の、工程a)〜g)を有する方法によれば、ギ酸メチルから出発して無水ギ酸を製造することが可能である。この場合、
a)ギ酸メチルを加水分解し、
b)得られる加水分解混合物からメタノールならびに過剰のギ酸メチルを留去し、
c)蒸留b)のギ酸および水を含有する塔底生成物を、液-液抽出により主としてギ酸を吸収する抽出剤を用いて抽出し、
d)その際に得られるギ酸、抽出剤および水の部分量を含有する抽出相を蒸留し、
e)蒸留の際に得られる、水およびギ酸の部分量を含有する塔頂生成物を工程(b)の蒸留塔の下方部分に返送し、
f)主として抽出剤およびギ酸を含有する、蒸留工程(d)の塔底生成物を蒸留により無水ギ酸と抽出剤とに分離し、かつ
g)工程(f)を離れる抽出剤を方法工程に返送する
場合に、無水ギ酸が得られる。
【0006】
この方法の場合、特に
h)蒸留工程(b)および(d)を単一の塔中で実施し、
i)加水分解のために必要な水を蒸気の形で、工程(b)の実施のために備えられた塔の下方部分に導入し、
(k)加水分解(a)の際にギ酸メチルと水とを1:2〜1:10のモル比で使用し、かつ/または
l)抽出剤として一般式I
【0007】
【化4】
Figure 0004746242
【0008】
[式中、基RおよびRはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を表すか、またはRおよびRはN原子と一緒になってヘテロ環式の5員もしくは6員環を形成し、かつこの中で基の1つのみがアリール基であり、かつRは水素もしくはC〜C−アルキル基を表す]のカルボン酸アミドを使用する
ことが有利である。
【0009】
以下では前記のEP−B−0017866から公知の方法の方法工程(a)〜(i)を詳細に説明する。
【0010】
工程(a)
加水分解は通常、80〜150℃の温度範囲で実施する。
【0011】
工程(b)
加水分解混合物の蒸留は原則的に任意の圧力で、有利には0.5〜2バールで実施することができる。一般に常圧での作業が推奨される。この場合、塔底の温度は約110℃であり、かつ塔頂では約30〜40℃である。加水分解混合物は有利には80〜150℃の温度範囲で添加し、かつメタノールは液状で有利には温度55〜65℃で除去する。混合物を一方ではギ酸メチルとメタノールとに、かつ他方では水性のギ酸に、十分に分離することは、25の理論段を有する(有利には35〜45の理論段数)蒸留塔を用いてすでに可能である。工程(b)のために提案される塔の構造様式は任意であってよいが、しかし特に多孔板トレー塔もしくは充填塔が推奨される。
【0012】
工程(c)
抽出剤を用いたギ酸水溶液からのギ酸の液-液抽出は、有利には常圧および温度60〜120℃、特に70〜90℃で向流で実施する。抽出剤の種類に応じて通常、1〜12の理論分離段を有する抽出装置が必要である。このために適切な抽出装置は、特に液-液抽出塔である。多くの場合、4〜6の理論分離段で満足のいく結果が達成される。
【0013】
抽出剤の選択は制限されない。抽出剤として特に前記の一般式Iのカルボン酸アミドが適切である。この種の抽出剤は特にN−ジ−n−ブチルホルムアミドならびにさらにN−ジ−n−ブチルアセトアミド、N−メチル−N−2−ヘプチルホルムアミド、N−n−ブチル−N−2−エチルヘキシルホルムアミド、N−n−ブチル−N−シクロヘキシルホルムアミドおよびN−エチルホルムアニリドならびにこれらの化合物の混合物である。その他の適切な抽出剤は特にジイソプロピルエーテル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トリブチルホスフェートおよびブタンジオールホルメートである。
【0014】
工程(d)
抽出相は相応する蒸留装置中で蒸留によって、通常は主としてギ酸および抽出剤を含有する液相、ならびに主として水および少量のギ酸を含有する蒸気相とに分離する。これは抽出蒸留である。塔底温度は有利には140〜180℃である。十分な分離効果は通常、5の理論段から達成される。
【0015】
工程(e)
ギ酸−水混合物の返送は通常、蒸気の形で行う。
【0016】
工程(f)および(g)
工程(f)を実施するための蒸留装置(たいていは塔として形成されている)は有利には減圧下(約50〜300ミリバール)および相応して低い塔頂温度(約30〜60℃)で運転する。
【0017】
工程(h)
プロセスのこの変法は工程(b)および(d)に関する。工程b)およびd)を実施するための蒸留装置は1つの統合蒸留装置中に配置されている。この場合、蒸留装置は通常、塔として形成されている。
【0018】
工程(i)
この工程は加水分解のために必要とされる水を水蒸気の形で準備する。
【0019】
前記の方法では、ギ酸メチルを加水分解反応器中、水のモル過剰で加水分解する。加水分解反応は有利には、純粋な液相反応として80〜150℃の温度で実施する。反応混合物のこの温度を達成することができるために、加水分解を過圧で実施しなくてはならない。常圧の場合、反応混合物は、前記の温度範囲を下回る沸点を有するからである。その後の工程で加水分解混合物を加水分解反応器から蒸留により分離するために蒸留塔に添加する。蒸留塔中では加水分解反応器中よりも低い圧力が存在する。従って加水分解混合物を蒸留塔に導入する際には、該混合物は急激に放圧される(急激な圧力損失)。その結果、蒸留塔に導入される加水分解混合物は激しく泡立つ。発泡は蒸留塔の蒸留装置の分離性能に対して著しく否定的な作用を及ぼす。というのも、発泡は蒸留塔中で有利に向流で案内される不活性ガス流と液体流との強力な逆混合と結びついているからである。さらに流体力学的な作業範囲は発泡によって著しく制限される。というのも、泡によって塔中で認容することができない圧力損失が生じるからである。泡の形成を防止するために、蒸留塔中で加水分解混合物のための供給箇所の上方に市販の消泡剤を添加することができる。このことによって発泡は防止もしくは著しく制限されるので、前記の発泡による否定的な結果は排除される。適切な消泡剤としてたとえばシリコーン油を使用することができる。消泡剤のためのコストは、プロセスの経済性に対してマイナスの影響を与える。他方、市販の消泡剤を添加することにより異物がプロセスに導入され、これは通常は生成物の品質に対してマイナスの影響を及ぼす。消泡剤の分解生成物をプロセスから排除しなくてはならないので、相応する廃水を浄化する際に著しい廃棄処理コストが生じる。
【0020】
本発明の課題は、泡の形成を防止し、その際、高いコストおよび生成物の品質に対するマイナスの影響を生じない方法を提供することである。さらに消泡剤のための廃棄処理コストは最小化すべきである。本方法は簡単かつ実用的に実施することができるべきである。
【0021】
前記課題の解決は、無水もしくはほぼ無水のギ酸を製造するための方法から出発し、その際、
i)ギ酸メチルを加水分解し、
ii)得られる加水分解混合物からメタノールならびに過剰のギ酸メチルを留去し、
iii)ギ酸および水を含有する、蒸留(ii)の塔底生成物を、液-液抽出で、主としてギ酸を吸収する抽出剤を用いて抽出し、かつその際、抽出剤として一般式I
【0022】
【化5】
Figure 0004746242
【0023】
[式中、基RおよびRはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を表すか、またはRおよびRはN原子と一緒になってヘテロ環式の5員もしくは6員環を形成し、かつこの中で基の1つのみがアリール基であり、かつRは水素もしくはC〜C−アルキル基を表す]のカルボン酸アミドを使用し、
iv)その際に得られるギ酸、抽出剤および水の部分量を含有する抽出相を蒸留し、
v)この蒸留の際に得られる水およびギ酸の部分量を含有する塔頂生成物を工程ii)の蒸留装置の下方部分に返送し、
vi)主として抽出剤およびギ酸を含有する蒸留工程iv)の塔底生成物を蒸留によって無水およびほぼ無水のギ酸と抽出剤とに分離し、かつ
vii)工程vi)を離れる抽出剤をプロセスに返送する。
【0024】
さらに本発明による方法は、使用される抽出剤の部分流をプロセスから取り出し、かつこれを工程ii)を実施するために備えられた蒸留装置に供給し、その際、抽出剤の部分流のための相応する供給箇所が、蒸留装置中で加水分解混合物の供給箇所の上方かつメタノールのための取り出し箇所の下方に存在することを特徴とする。
【0025】
ほぼ無水のギ酸とは、水を最大で30%、有利には最大で15%含有するギ酸と理解する。
【0026】
工程ii)を実施するために蒸留装置へ導入する抽出剤は、発泡を防止する。問題になっている一般式Iの抽出剤は加水分解混合物(ギ酸メチル、水、メタノール、ギ酸)の成分と比較して高沸点の物質である。従って工程ii)を実施するために蒸留塔に添加される抽出剤は、蒸留塔中を液状で通過し、かつ抽出装置へ案内される水性ギ酸と一緒にふたたび抽出剤のための循環流へ到達する。
【0027】
本発明による方法の利点は明らかである。高価な消泡剤を付加的に使用する必要がもはやなく、従って該消泡剤を引き続きふたたびプロセスから除去する必要がない。従って付加的な消泡剤の導入と結びついている、消泡剤を入手するためのコストおよび廃水の後処理のためのコストを節約することができる。基本的に1回のプロセスで異物の導入を回避することができる場合に有利である。従って消泡剤としての抽出剤は、それまですでにプロセス中に存在していた成分であり、付加的な消泡剤の導入は回避される。
【0028】
抽出剤として有利にはN,N−ジ−n−ブチルホルムアミド、N,N−ジ−n−ブチルアセトアミド、N−メチル−N−2−ヘプチルホルムアミド、N−n−ブチル−N−2−エチルヘキシルホルムアミド、N−n−ブチル−シクロヘキシルホルムアミドおよび/またはN−エチルホルムアニリドを使用する。
【0029】
本発明の有利な1実施態様では、工程ii)を実施するための蒸留装置に供給される、使用される抽出剤の部分流を、工程vi)を離れる抽出剤から取り出す。しかし原則として部分流を準備するための抽出剤は、プロセスの任意の箇所で取り出すことができる。抽出剤として種々の本発明による抽出剤の混合物もまた使用することができる。消泡剤として使用される抽出剤は、抽出剤以外に、その他の成分、特にギ酸、水、メタノールおよび/またはギ酸メチルを含有していてもよい。付加的な、本発明によらない消泡剤の導入は原則として可能である。
【0030】
通例、蒸留工程ii)およびiv)を単一の蒸留装置中で実施する。
【0031】
本発明によれば、一般式I
【0032】
【化6】
Figure 0004746242
【0033】
[式中、基RおよびRはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を表すか、またはRおよびRはN原子と一緒になってヘテロ環式の5員もしくは6員環を形成し、かつこの中で基の1つのみがアリール基であり、かつRは水素を表す]のカルボン酸を、前記のプロセスで消泡剤としてギ酸メチル、水、ギ酸およびメタノールを含有する加水分解混合物を蒸留により分離する際に、ならびに抽出剤としてギ酸の液-液抽出のために使用する。
【0034】
本発明により前記の方法を実施するための装置もまた提供する。この装置は、
α)合成反応器、
β)加水分解反応器、
χ)工程ii)を実施するための蒸留装置、
δ)工程iv)を実施するための蒸留装置、
ε)抽出装置、
ψ)工程vi)を実施するための蒸留装置、
γ)抽出剤の部分流を、工程ii)の実施のために備えられた蒸留塔へ供給するための接続導管
を有する。
【0035】
一方ではギ酸メチルの合成を行い(たいていは相応する反応器中で)、かつ場合により他方ではさらに得られる合成混合物の分離(たいていは反応器に後方接続されている蒸留装置の1つ中で)を実施する装置を、合成反応器として理解する。ギ酸メチルの加水分解のために適切なあらゆる任意の反応器を加水分解反応器としても使用することができる。蒸留装置は通常、塔として形成されている。抽出装置として有利には液-液抽出装置を使用する。抽出剤の部分流を工程ii)の実施のために備えられた蒸留塔へ供給するための接続導管は通常、管として構成されており、これは工程ii)を実施するための蒸留装置2および工程iv)を実施するために蒸留装置を離れる抽出剤のための排出管との間に配置されている。
【0036】
本発明の有利な実施態様では工程ii)を実施するための蒸留装置および工程iv)を実施するための蒸留装置は、単一の蒸留装置中に配置されている。後者は通常、塔として形成されている。
【0037】
添付の図面は次のものを表す:
図1および図2は、従来技術により無水もしくはほぼ無水のギ酸を製造するための装置の略図、および
図3および図4は、本発明による方法により無水もしくはほぼ無水のギ酸を製造するための装置の略図。
【0038】
接続導管もしくは矢印の上、下もしくはその横に記載されている符号は、通常、相応する流の主要部を形成する成分に相応する。流中の組成は変化しうるので、この数は単に基準値として使用する。その際、21はギ酸メチル、22は水、23はギ酸、24はメタノール、25は抽出剤および27は一酸化炭素を表す。
【0039】
図1および図2に略図で示されている、従来技術による方法を実施するための装置と、図3および図4に略図で示されている、本発明による方法を実施するための装置との共通点は、これらの装置が、合成反応器6、加水分解反応器1、工程ii)を実施するための蒸留装置2、工程iv)を実施するための蒸留装置4、抽出装置3および工程vi)を実施するための蒸留装置を有することである。蒸留装置2および4は、共通の蒸留装置7中に配置されていてもよい。
【0040】
図1および図2に示されている、従来技術の装置と比較して、図3および図4に記載されている、本発明による方法を実施するための装置は、抽出剤の部分流を、工程iv)の実施のために備えられた蒸留塔2へ供給するための接続導管8を有する。部分流は蒸留装置5から排出される抽出剤の流から取り出され、かつ有利には冷却される。接続導管8は、供給箇所9で工程ii)を実施するための蒸留装置2へ導入される。抽出剤の部分流のためのこの供給箇所9は、蒸留装置中で加水分解混合物のための供給箇所11の上方およびメタノールのための取り出し箇所10の下方に配置されている。通常、抽出剤のための供給箇所9は、加水分解混合物のための供給箇所11の上方の2〜40の理論分離段、特に5〜20の理論分離段である。
【0041】
本発明を以下に実施例に基づいて詳細に説明する。
【0042】
実施例
本発明による実施例の試験は、図4に略図で示されている装置中で実施する。連続的に水性ギ酸5.3kg/hが製造される。使用される蒸留装置7は、パイロットプラント用の塔として構成されており、直径100mmを有し、かつ100の泡鐘トレーを備えている。相応する反応器搬出物は20kg/hである。加水分解混合物の供給は45段目のトレーで行い、消泡剤は65段目のトレーで添加する。塔は大気圧下で運転する。抽出剤としてN,N−ジ−n−ブチルホルムアミドを使用する。加水分解混合物のための供給部11の20段上方に抽出剤流200g/hを供給する。このことにより泡の形成を完全に抑制することができる。この措置により加水分解混合物のための供給箇所11の上方のトレーは消泡剤を添加する際に通例の、トレーあたり0.7の理論分離段の効率を達成する。圧力損失はトレーあたり2ミリバールである。
【0043】
比較試験:
蒸留装置2の場合、消泡剤を添加しないと、加水分解混合物11の供給箇所の上方で激しい発泡が生じる。発泡により泡で満たされたトレーのトレー効率は、実用段あたり、0.2の理論分離段に低下する。圧力損失はトレーあたり、3.5ミリバールである。
【0044】
前記の試験は、使用される抽出剤は消泡剤として本発明による方法のために適切であることを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術による方法を実施するための装置を示す図。
【図2】 従来技術による方法を実施するための装置を示す図。
【図3】 本発明による方法を実施するための装置を示す図。
【図4】 本発明による方法を実施するための装置を示す図。
【符号の説明】
1 加水分解反応器、 2 蒸留装置、 3 抽出装置、 4 蒸留装置、 5 蒸留装置、 6 合成反応器、 7 蒸留装置、 8 接続導管、 9 供給箇所、 10 取り出し箇所、 11 供給箇所、 21 ギ酸メチル、 22 水、 23 ギ酸、 24 メタノール、 25 抽出剤、 27 一酸化炭素

Claims (7)

  1. 無水もしくはほぼ無水のギ酸を製造するために、
    i)ギ酸メチルを加水分解し、
    ii)得られる加水分解混合物からメタノールならびに過剰のギ酸メチルを留去し、
    iii)ギ酸および水を含有する、蒸留(ii)の塔底生成物を、液-液抽出で、主としてギ酸を吸収する抽出剤を用いて抽出し、かつその際、抽出剤として一般式I
    Figure 0004746242
    [式中、基RおよびRはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を表すか、またはRおよびRはN原子と一緒になってヘテロ環式の5員もしくは6員環を形成し、かつこの中で基の1つのみがアリール基であり、かつRは水素もしくはC〜C−アルキル基を表す]のカルボン酸アミドを使用し、
    iv)その際に得られるギ酸、抽出剤および水の部分量を含有する抽出相を蒸留し、
    v)この蒸留の際に得られる水およびギ酸の部分量を含有する塔頂生成物を工程ii)の蒸留装置の下方部分に返送し、
    vi)主として抽出剤およびギ酸を含有する蒸留工程iv)の塔底生成物を蒸留によって無水もしくはほぼ無水のギ酸と抽出剤とに分離し、かつ
    vii)工程vi)を離れる抽出剤をプロセスに返送する
    方法において、使用される抽出剤の部分流をプロセスから取り出し、かつ工程ii)を実施するために備えられた蒸留装置に該部分流を供給し、その際、抽出剤の部分流のための相応する供給箇所が、発泡を防止するために、蒸留装置中で加水分解混合物の供給箇所の上方かつメタノールのための取り出し箇所の下方に存在することを特徴とする、無水もしくはほぼ無水のギ酸の製造方法。
  2. 抽出剤としてN,N−ジ−n−ブチルホルムアミド、N,N−ジ−n−ブチルアセトアミド、N−メチル−N−2−ヘプチルホルムアミド、N−n−ブチル−N−2−エチルヘキシルホルムアミド、N−n−ブチル−N−シクロヘキシルホルムアミドおよび/またはN−エチルホルムアニリドを使用する、請求項1記載の方法。
  3. 使用される抽出剤の部分流を、工程vi)を離れる抽出剤から取り出す、請求項1または2記載の方法。
  4. 蒸留工程ii)およびiv)を単一の蒸留装置中で実施する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項記載の方法で蒸留によりギ酸メチル、水、ギ酸およびメタノールを含有する加水分解混合物を分離する際に泡の形成を防止し、ならびにギ酸を液-液抽出で抽出するための方法において、一般式I
    Figure 0004746242
    [式中、基RおよびRはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基を表すか、またはRおよびRはN原子と一緒になってヘテロ環式の5員もしくは6員環を形成し、かつこの中で基の1つのみがアリール基であり、かつRは水素もしくはC〜C−アルキル基を表す]のカルボン酸アミドを使用する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法で蒸留によりギ酸メチル、水、ギ酸およびメタノールを含有する加水分解混合物を分離する際に泡の形成を防止し、ならびにギ酸を液-液抽出で抽出するための方法。
  6. α)合成反応器(6)、
    β)加水分解反応器(1)、
    χ)工程ii)を実施するための蒸留装置(2)、
    δ)工程iv)を実施するための蒸留装置(4)、
    ε)抽出装置(3)、
    ψ)工程vi)を実施するための蒸留装置(5)、
    γ)抽出剤の部分流を、工程ii)の実施のために備えられた蒸留塔(2)へ供給するための接続導管(8)
    を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法を実施するための装置。
  7. 工程ii)を実施するための蒸留装置(2)および工程iv)を実施するための蒸留装置(4)が、単一の蒸留装置中に配置されている、請求項6記載の装置。
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