JP4745735B2 - 画像入力装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像入力装置及びその制御方法に関する。
デジタルカメラ等の画像入力装置に用いられるCMOS等の固体撮像素子は、一般の銀塩写真と比較してダイナミックレンジが狭いとされており、これを補う為の様々なダイナミックレンジの拡大手法が従来から模索されてきている。その中でこの問題を解決できるダイナミックレンジの拡大方法として、特許文献1の方法が開示されている。特許文献1には、受光素子の飽和光量を超えた光量が入射した場合、飽和電荷が撮像素子の読み出し部に流れ込む構成をもつ撮像素子を用いて、流れ込んだ電荷を読み取ることによりダイナミックレンジを拡大する手法が開示されている。
特開2003−18471号公報
従来の拡大手法においては、読み出し部に流れこんだ飽和光量信号と受光素子に蓄えられた受光素子信号とを別々に読み込み、ただ両信号を足し合わせることにより高ダイナミックレンジが実現されると示されている。しかし通常の固体撮像素子の場合、読み出し部に電荷を蓄えるということを想定して構成されている場合は少ない。撮像素子の読み出し部の信号を読みだし合成して1枚の画像に仕上げる際には補正を加えずに合成すると、ノイズが多く階調性にも不自然な画像になってしまう。
本発明の目的は、ノイズが少なく、階調性に優れた広ダイナミックレンジの画像を合成することができる画像入力装置及びその制御方法を提供することである。
本発明の画像入力装置は、各々が、光電変換により電荷を発生する受光素子と、前記受光素子から電荷を読み出す読み出し部と、前記読み出し部の電荷を電圧に変換して出力する出力手段とを有する複数の画素と、前記受光素子において飽和した電荷が前記受光素子から前記読み出し部に流れ込む飽和電荷に基づく飽和光量信号、前記受光素子に蓄積された蓄積電荷に基づく受光素子信号をそれぞれ取得し、前記飽和光量信号と前記受光素子信号とを合成するように制御する制御手段とを備え、所定の撮影条件を満たす場合に、前記制御手段は、前記複数の画素を遮光した状態において前記飽和光量信号の取得時と同様の動作を行うことにより前記読み出し部で生じる電荷に基づく読み出し部黒信号を取得し、前記飽和光量信号から前記読み出し部黒信号を減算し、前記読み出し部黒信号を減算した前記飽和光量信号と前記受光素子信号とを合成するように制御することを特徴とする。
また、本発明の画像入力装置の制御方法は、各々が、光電変換により電荷を発生する受光素子と、前記受光素子から電荷を読み出す読み出し部と、前記読み出し部の電荷を電圧に変換して出力する出力手段とを有する複数の画素を備えた画像入力装置の制御方法であって、前記受光素子において飽和した電荷が前記受光素子から前記読み出し部に流れ込む飽和電荷に基づく飽和光量信号を取得するステップと、前記受光素子に蓄積された蓄積電荷に基づく受光素子信号を取得するステップと、所定の撮影条件を満たす場合に、前記複数の画素を遮光した状態において前記飽和光量信号の取得時と同様の動作を行うことにより前記読み出し部で生じる電荷に基づく読み出し部黒信号を取得するステップと、前記飽和光量信号から前記読み出し部黒信号を減算するステップと、前記読み出し部黒信号を減算した前記飽和光量信号と前記受光素子信号とを合成するステップとを有すること特徴とする。
補正により、ノイズが少なくかつ階調性に優れた広ダイナミックレンジの画像を合成することができる。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態による画像入力装置のブロック図を示す。
1001が、レンズおよび絞りからなる光学系である。1002が、メカニカルシャッタ(メカシャッタと図示する)である。1003が、撮像素子である。1004が、アナログ信号処理を行うCDS回路である。1005が、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器である。1006が、撮像素子1003、CDS回路1004およびA/D変換器1005を動作させる信号を発生するタイミング信号発生回路である。1007が、光学系1001、メカニカルシャッタ1002および撮像素子1003の駆動回路である。1008が、撮影した画像データに必要な信号処理を行う信号処理回路である。1009が、信号処理された画像データを記憶する画像メモリである。1010が、画像入力装置から取り外し可能な画像記録媒体である。1011が、信号処理された画像データを画像記録媒体1010に記録する記録回路である。1012が、信号処理された画像データを表示する画像表示装置である。1013が、画像表示装置1011に画像を表示する表示回路である。1014が、画像入力装置全体を制御するシステム制御部である。1015が、システム制御部1014で実行される制御方法を記載したプログラム、プログラムを実行する際に使用されるパラメータやテーブル等の制御データ、および、キズアドレス等の補正データを記憶しておく不揮発性メモリ(ROM)である。1016が、不揮発性メモリ1015に記憶されたプログラム、制御データおよび補正データを転送して記憶しておき、システム制御部1014が画像入力装置を制御する際に使用する揮発性メモリ(RAM)である。
以下、上述のように構成された画像入力装置を用いてメカニカルシャッタ1002を使用した撮影動作について説明する。撮影動作に先立ち、画像入力装置の電源投入時等のシステム制御部1014の動作開始時において、不揮発性メモリ1015から必要なプログラム、制御データおよび補正データを揮発性メモリ1016に転送して記憶しておくものとする。また、これらのプログラムやデータは、システム制御部1014が画像入力装置を制御する際に使用するとともに、必要に応じて、追加のプログラムやデータを不揮発性メモリ1015から揮発性メモリ1016に転送したり、システム制御部1014が直接不揮発性メモリ1015内のデータを読み出して使用したりするものとする。
まず、光学系1001は、システム制御部1014からの制御信号により、絞りとレンズを駆動して、適切な明るさに設定された被写体像を撮像素子1003上に結像させる。次に、メカニカルシャッタ1002は、システム制御部1014からの制御信号により、必要な露光時間となるように撮像素子1003の動作に合わせて撮像素子1003を遮光するように駆動される。この時、撮像素子1003が電子シャッタ機能を有する場合は、メカニカルシャッタ1002と併用して、必要な露光時間を確保してもよい。撮像素子(受光素子)1003は、システム制御部1014により制御されるタイミング信号発生回路1006が発生する動作パルスをもとにした駆動パルスで駆動され、被写体像を光電変換により電気信号に変換してアナログ画像信号として出力する。撮像素子1003から出力されたアナログの画像信号は、システム制御部1014により制御されるタイミング信号発生回路1006が発生する動作パルスにより、CDS回路1004でクロック同期性ノイズを除去し、A/D変換器1005でデジタル画像信号に変換される。次に、システム制御部1014により制御される信号処理回路1008において、デジタル画像信号に対して、色変換、ホワイトバランス、ガンマ補正等の画像処理、解像度変換処理、画像圧縮処理等を行う。画像メモリ1009は、信号処理中のデジタル画像信号を一時的に記憶したり、信号処理されたデジタル画像信号である画像データを記憶したりするために用いられる。信号処理回路1008で信号処理された画像データや画像メモリ1009に記憶されている画像データは、記録回路において画像記録媒体1010に適したデータ(例えば階層構造を持つファイルシステムデータ)に変換されて画像記録媒体1010に記録したり、信号処理回路1008で解像度変換処理を実施された後、表示回路において画像表示装置1011に適した信号(例えばNTSC方式のアナログ信号等)に変換されて画像表示装置1011に表示されたりする。
ここで、信号処理回路1008においては、システム制御部1014からの制御信号により信号処理をせずにデジタル画像信号をそのまま画像データとして、画像メモリ1009や記録回路1011に出力してもよい。また、信号処理回路1008は、システム制御部1014から要求があった場合に、信号処理の過程で生じたデジタル画像信号や画像データの情報、例えば、画像の空間周波数、指定領域の平均値、圧縮画像のデータ量等の情報、あるいは、それらから抽出された情報をシステム制御部1014に出力する。さらに、記録回路1011は、システム制御部1014から要求があった場合に、画像記録媒体1010の種類や空き容量等の情報をシステム制御部1014に出力する。
次に図2に図1の撮像素子1003としてCMOS型固体撮像素子を用いた場合の素子内のブロック図を示す。上記固体撮像素子を構成する各回路素子は半導体集積回路の製造技術によって、特に制限されないが、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上において形成される。また、図2では簡単のため3行3列の画素アレイとしているが、このサイズに限定したものではない。図2を用いて、本実施形態の撮像素子の構成について説明する。
光信号電荷を発生するフォトダイオードD11〜D33は、この例ではアノード側が接地されている。以下、MOS(金属酸化物)電界効果トランジスタ(FET)を、単にMOSともいう。フォトダイオードD11〜D33のカソード側は、フォトダイオードに蓄積された光信号電荷を転送するための転送MOS M111〜M133のソースに接続されている。前記転送MOS 111のゲートは、横方向に延長して配置される第1の行選択線(垂直走査線)PTX1に接続されている。同じ行に配置された他の画素セルの同様の転送MOS M121, M131のゲートも上記第1の行選択線PTX1に共通に接続されている。また前記転送MOS M111〜M133のドレインと増幅MOS M311〜M333のゲートが接続されている。前記増幅MOS M311〜M333のゲートには、これをリセットするためのリセットMOS M211〜M233のソースが接続され、リセットMOS M211〜M233のドレインは、リセット電源に接続されている。さらに、前記増幅MOS M311〜M333のドレインは、電源電圧を供給するための選択MOS M411〜M433に接続されている。上記リセットMOS M211のゲートは、横方向に延長して配置される第2の行選択線(垂直走査線)PRES1に接続される。同じ行に配置された他の画素セルの同様なリセットMOS M221,M231のゲートも上記第2の行選択線PRES1に共通に接続される。上記選択MOS M411のゲートは、横方向に延長して配置される第3の行選択線(垂直走査線)PSEL1に接続される。同じ行に配置された他の画素セルの同様な選択MOS M421,M431のゲートも上記第3の行選択線PSEL1に共通に接続される。これら第1〜第3の行選択線は、垂直走査回路ブロック2に接続され、後述する動作タイミングにもとづいて信号電圧が供給される。図2に示されている行においても同様な構成の画素セルと、行選択線が設けられる。これらの行選択線には、上記垂直走査回路ブロック2により形成されたPRES2〜PRES3、PSEL2〜PSEL3が供給される。上記増幅MOS M311のソースは、縦方向に延長して配置される垂直信号線V1に接続される。同じ列に配置される画素セルの同様な増幅MOS M312,M313のソースも上記垂直信号線V1に接続される。上記垂直信号線V1は、定電圧手段3であるゲート接地MOS M71を介して負荷素子である負荷MOS M51に接続される。M71のゲートはゲート電圧を供給する電圧入力端子6に接続される。図2に示されている残りの垂直信号線V2〜V3においても同様に増幅MOS、ゲート接地MOS、負荷MOSが接続される。さらに、上記負荷MOS M51〜M53のソースは共通のGND(グランド)ライン4に、ゲートは入力MOS M50のゲートに接続されると共に電圧入力端子5に接続される。さらに上記垂直信号線V1は、ノイズ信号転送スイッチM11を介してノイズ信号を一時保持するための容量CTN1に、また、光信号転送スイッチM21を介して光信号を一時保持するための容量CTS1に同時に接続される。ノイズ信号保持容量CTN1と光信号保持容量CTS1の逆側の端子は接地されている。ノイズ信号転送スイッチM11とノイズ信号保持容量CTN1との接続点と、光信号転送スイッチM21と光信号保持容量CTS1との接続点はそれぞれ、保持容量リセットスイッチM31、M32を介し接地されると共に、水平転送スイッチM41、M42を介して、光信号とノイズ信号の差をとるための差動回路ブロック8に接続される。水平転送スイッチM41、M42のゲートは列選択線H1に共通に接続され、水平走査回路ブロック7に接続される。図2に示されている残りの列V2〜V3においても同様な構成の読み出し回路が設けられる。また、各列に接続されたノイズ信号転送スイッチM11〜M13、光信号転送スイッチM21〜M23のゲートは、PTN、PTSにそれぞれ共通に接続され、後述する動作タイミングにもとづいてそれぞれ信号電圧が供給される。
次に図3に上記撮像素子の一画素分の断面構造の構成について示す。図3において、光電変換素子は、n型基板301上に、p型ウェル302を形成し、その上にフォトダイオードのn層304を形成し、その上にフォトダイオードのp層305を表面を濃くして形成し、転送MOSトランジスタ303のゲート領域を絶縁層を介してフォトダイオード側面に形成し、転送MOSトランジスタ303のゲート領域とフォトダイオードの側面の間には、フォトダイオードのn層から連続するバイパス領域306が形成されている。また、転送MOSトランジスタ303のゲート領域の側面下部に拡散浮遊領域(FD)307が形成されており、拡散浮遊領域(FD)307は出力回路の増幅用MOSトランジスタ310のゲートに接続されている。また、拡散浮遊領域(FD)307には、拡散浮遊領域(FD)307のリセット用のリセットMOSトランジスタ308のソースが接続され、そのドレインはリセット電源309が接続されている。また増幅用MOSトランジスタ310で増幅された信号は画素選択用MOSトランジスタ311を経て取り出される。また素子の上部にはアルミ遮光版313が備えられ、フォトダイオード部以外には光が入射しないようにされている。
次に図4を参照して一般的な信号の読み取り動作について説明する。フォトダイオードD11〜D33からの光信号電荷の読み出しに先立って、リセットMOS M211〜M231のゲートPRES1がハイレベルとなる。これによって、増幅MOS M311〜M331のゲートがリセット電源にリセットされる。リセットMOS M211〜M231のゲートPRES1がロウレベルに復帰した後に、選択MOS M411〜M431のゲートPSEL1、ノイズ信号転送スイッチM11〜M13のゲートPTNがハイレベルとなる。これによって、リセットノイズが重畳されたリセット信号(ノイズ信号)がノイズ信号保持容量CTN1〜CTN3に読み出される。次に、ノイズ信号転送スイッチM11〜M13のゲートPTNがロウレベルに復帰する。次に、転送MOS M111〜M131のゲートPTX1がハイレベルとなり、フォトダイオードD11〜D33の光信号電荷が、増幅MOS M311〜M331のゲートに転送される。転送MOS M111〜M131のゲートPTX1がロウレベルに復帰した後に、光信号転送スイッチM21〜M23のゲートPTSがハイレベルとなる。これによって、光信号が光信号保持容量CTS1〜CTS3に読み出される。次に光信号転送スイッチM21〜M23のゲートPTSがロウレベルに復帰する。ここまでの動作で、第1行目に接続された画素セルのノイズ信号と光信号が、それぞれの列に接続されたノイズ信号保持容量CTN1〜CTN3と光信号保持容量CTS1〜CTS3に保持される。次に、リセットMOS M211〜M231のゲートPRES1および転送MOS M111〜M131のゲートPTX1がハイレベルとなり、フォトダイオードD11〜D33の光信号電荷がリセットされる。この後、水平走査回路ブロック7からの信号H1〜H3によって、各列の水平転送スイッチM41〜M46のゲートが順次ハイレベルとなり、ノイズ保持容量CTN1〜CTN3と光信号保持容量CTS1〜CTS3に保持されていた電圧が、順次差動回路ブロック8に読み出される。差動回路ブロック8では、光信号とノイズ信号の差がとられ、出力端子OUTに順次出力される。以上で、第1行目に接続された画素セルの読み出しが完了する。その後、第2行目の読み出しに先立って、ノイズ信号保持容量CTN1〜CTN3および光信号保持容量CTS1〜CTS3のリセットスイッチM31〜M36のゲートPCTRがハイレベルとなり、GNDにリセットされる。以下同様に、垂直走査回路ブロック7からの信号によって第2行目以降に接続された画素セルの信号が順次読み出され、全画素セルの読み出しが完了する。
図11は、システム制御部1014の広ダイナミックレンジを得る為の大まかな合成動作を示すフローチャートである。フォトダイオード(受光素子)の容量を越える光が入射した時に、フォトダイオードが飽和した後、フォトダイオードから拡散浮遊領域(読み出し部)307へ飽和電荷が流れ込む。まず、ステップS1において、この飽和光量信号を取得する。拡散浮遊領域307に流れ込んだ飽和電荷を増幅用MOSFET(出力手段)310を介して飽和光量信号として取得し、画像メモリ1009に保持しておく。増幅用MOSFET310は、拡散浮遊領域307の電荷を電圧に変換する。この飽和光量信号に対し必要ならばステップS3においてダーク補正を行う。
次に、ステップS2において、受光素子信号を取得する。転送MOS M111〜M133を通してフォトダイオードに蓄積された電荷が拡散浮遊領域307に読み出される。その拡散浮遊領域307の電荷は、増幅用MOSFET310を介して受光素子信号として取得される。さらに受光素子においてもダーク補正が必要な場合、ステップS3においてダーク補正を行う。
次に、システム制御部1014は、ステップS4においてダーク補正された画像信号に対してノイズカットを行い、ステップS5において飽和光量信号に係数をかけて補正し、ステップS6において受光素子信号と補正された飽和光量信号とを加算し、ステップS7において広ダイナミックレンジをもつ画像合成信号を得る。
ここで、本実施形態では、ダーク補正(S3)、ノイズカット動作(S4)、補正係数をかける補正(S5)の3つの動作を行うものを説明するが、上記のうちの一つの動作を行う形態であってもよいし、いずれか2つの動作を行う形態でも良い。
以下に、順に記載されている補正について図5を用いて詳細に説明する。
まずは、飽和光量信号取得(S1)、受光素子信号取得(S2)、ダーク補正(S3)の部分について説明する。上記のような画像入力装置を用いて非常に高い輝度情報をもつ被写体を撮影すると、受光部であるフォトダイオード部で光電変換により発生した電荷がフォトダイオードの容量を越えてしまう。すると行き場を失った電荷が転送MOSのゲートがロウレベルになっているにもかかわらず、読み出し部である拡散浮遊領域(FD)部に流れ込む。読み出し部に流れこんだ電荷を飽和光量信号、そのとき受光部にある信号を受光素子信号とすると、この両信号を合成することにより広ダイナミックレンジをもつ画像を得ることができる。しかし前述のように通常の読み出し方式において、読み出し部に信号を長時間保持することはない。つまり読み出し部はリセットされた後、信号を一瞬保持して、増幅MOS M311〜M331のゲート電圧として扱うためのもので、長期間電荷を保持しておく必要がなかった。しかし本実施形態のダイナミックレンジの拡大の手法では、電荷蓄積期間が終了するまで飽和光量信号は読み出し部に保持しなければならない。それにより通常読み出しでは発生しなかった多くのノイズが発生し、撮影条件によってはそのまま合成すると非常にノイズの大きな画像になってしまう。つまり前記飽和光量信号と前記受光素子信号を合成する場合はこれらのノイズを補正して合成する必要がある。
通常の読み出し時には発生しなかったノイズの原因として考えられるものの一つに、読み出し部における暗電流の発生が考えられる。暗電流とは光電変換以外の原因で発生する電荷のことで、温度や時間に応じて増大するノイズである。また暗電流は固定パターンノイズとして発生するので、非露光状態で同じ撮像条件で撮像した黒画像を元画像から減算することによって補正することができる。つまり図5のフローチャートに示すように飽和光量信号と受光量信号を読み出し、画像入力装置内の不揮発性メモリ1015に記録された所定の温度以上または所定の電荷蓄積期間以上の撮像条件であった場合、前記システム制御部1014より読み出し部の非露光画像を撮像するように信号を読み出し、読み出し部黒信号を取得する。そして画像メモリ1009から飽和光量信号を読み出し、信号処理回路1008において飽和光量信号から読み出し部黒信号を減算する。これにより読み出し部において発生した暗電流に代表される固定パターンノイズは補正することができる。この補正のことを一般的に黒引きという。
次に、ステップS1、S2、S3(S32、S33、S35、S36)の動作を図6のタイミングチャートを用いて説明する。
まず光信号転送スイッチM21〜M23のゲートPTSがハイレベルとなる。これにより拡散浮遊領域にたまっている飽和光量信号が光信号保持容量CTS1〜CTS3に読みだされる。次に光信号転送スイッチM21〜M23のゲートPTSがロウレベルに復帰する。その後リセットMOS M211〜M331のゲートPRES1がハイレベルとなりリセット電源にリセットされる。リセットMOS M211〜M331のゲートPRES1がロウレベルに復帰した後に、ノイズ信号転送スイッチM11〜M13のゲートPTNがハイレベルとなる。これによりノイズ信号がノイズ信号保持容量CTN1〜CTN3に読み出される。ここまでの動作で、第一行目に接続された画素セルのノイズ信号と飽和光量信号が、それぞれの列に接続されたノイズ信号保持容量CTN1〜CTN3と光信号保持容量CTS1〜CTS3に保持される。そしてPTNがロウレベルになった後リセットMOS M211〜M331のゲートPRES1がハイレベルとなり、リセットされる。この後、水平走査回路ブロック7からの信号H1〜H3によって、各列の水平転送スイッチM41〜M46のゲートが順次ハイレベルとなり、ノイズ保持容量CTN1〜CTN3と光信号保持容量CTS1〜CTS3に保持されていた電圧が、順次差動回路ブロック8に読み出される。差動回路ブロック8では、飽和光量信号とノイズ信号の差がとられ、出力端子OUTに順次出力される。出力された信号はA/D変換されて画像メモリ1009に保存される。そしての後にノイズ信号保持容量CTN1〜CTN3および光信号保持容量CTS1〜CTS3のリセットスイッチM31〜M36のゲートPCTRがハイレベルとなり、GNDにリセットされる(以上S1)。その後からフォトダイオード部に残った受光素子信号を読みだしA/D変換して画像メモリ1009に保存する(以上S2)。その動作は前述の通常読み出しと等しいので省略する。
そして、第1の撮影条件(シャッタ秒時又は撮影温度が所定値以上である条件)を満たし黒引きが必要になった場合(S31)、前述の飽和光量信号と受光素子信号を取り出した後、同撮像条件で、メカシャッタ2002を閉じた遮光状態の読み出し部の信号を飽和光量信号を読み出した場合と同様の動作で読みだす(S32)。その後、飽和光量信号から読み出し部黒信号を減算する処理を行う(S33)。その後、さらに長秒、高温時には読み出し部だけでなく受光部にも黒引きを必要とする第1の撮影条件(シャッタ秒時、撮影温度の条件)を満たすか否かをチェックする(S34)。条件を満たすときには遮光時の飽和光量信号を読み出した後、受光素子信号の読み出しと同様に遮光状態の受光素子の黒信号を読み出しそれぞれをA/D変換して画像メモリ1009に保存する(S35)。その後、受光素子信号から受光部黒信号を減算する処理を行う(S36)。
なお、ステップS31では第1の撮影条件を満たしている場合にのみステップS32に進む場合を説明したが、ステップS2の後に常にステップS32へ進むようにしてもよい。同様に、ステップS34では第1の撮影条件を満たしている場合にのみステップS35に進む場合を説明したが、ステップS33の後に常にステップS35へ進むようにしてもよい。
また、ステップS31、S34で所定条件を満たしていない場合は、ステップS32、S33、S35、S36の処理を行わずに、次の処理に移る。
次にノイズカット(S4)の部分について説明する。暗電流の他に通常読み出しでは発生しなかったノイズとして、読み出し部における迷光ノイズや様々のランダムノイズの影響が考えられる。読み出し部は光の進入を防ぐ為に、読み出し部上部はアルミ等の遮光版に覆われていて直接光が進入してくることはないように作られている。しかし受光部上部の開口部から入射してきた光は素子内で反射を繰り返し、読み出し部に光が漏れ込んでくる可能性がある。この漏れ込む光のことを迷光という。迷光が読み出し部に入射されると、光電変換によりその迷光の持つエネルギーに応じた電荷が読み出し部で発生する。それがノイズとして信号にのってしまう。流れ込んだ信号を読み出さない通常読み出しの場合、暗電流ノイズの時と同様に、ノイズ信号読みの直前にリセットされるので通常読み出しの場合は気にする必要はないのだが、先ほど説明したように本実施形態のように読み出し部に蓄積された飽和光量信号を読みだす場合は、当然読み出し部をリセットできないので、それらのノイズがそのまま画像にのってしまうので、良好な画像を得る為にはこの黒引きによって除去できないノイズに対しても補正を加えてやるのが望ましい。迷光に起因するノイズに対しては特に入射してくる光の量や光が入射してくる角度に対して大きく変化することが予想される。つまり絞りを開くほど、射出瞳距離が大きくなればなるほど、同じ入射光量の場合には迷光成分は大きくなると考えられる。
つまり絞りと射出瞳距離と入射光量によってノイズカット量を変化させる必要がある。その一つ手法の例として、入射光量に依存する固体撮像素子の出力値とノイズカット量の関係を示すテーブルを射出瞳距離と絞りの組あわせの分だけ用意して、不揮発性メモリ1016に格納しておく。そして撮影時の絞りと射出瞳距離をシステム制御部1014から検知し、前記不揮発性メモリ1016から該当するテーブルを参照し、信号処理回路1008において各画素の固体撮像素子の出力値からそれぞれのノイズカット量を決定し飽和光量信号から減算する。このような手法により迷光成分は補正することができる。
また迷光以外に発生するランダムノイズを補正する場合、ランダムノイズは完全に補正することはできない。しかし、飽和光量信号に適切なオフセットをかけることにより飽和光量信号と受光素子信号を合成する際に、飽和光量信号と受光素子信号の繋ぎ目がノイズが少なく自然なものにすることができる。ここで発生するランダムノイズの中で最も考えられ得る要素として、暗電流ショットノイズが挙げる。暗電流ショットノイズとは発生する暗電流自体のバラツキを指すものでランダムノイズとなる。特に受光素子の飽和に満たない入射光量に対しては、読み出した飽和光量信号においてこの黒引きで補正できない暗電流ショットノイズの影響があると考えられ、これを補正することによりより自然な画像を得ることができる。つまり、迷光の場合と同様に暗電流ショットノイズのパラメータである温度とシャッタ秒時についてオフセット量(ノイズカット量)を不揮発性メモリ1016に格納しておき、撮影条件(温度・シャッタ秒時)に応じた値を信号処理回路1008において減算する。これにより入射光量が受光素子信号の飽和に満たない画素に飽和光量信号を合成する際に、不要なノイズが加わることを防ぐことができる。
以上のように、ステップS4では、飽和光量信号から撮影条件に応じたノイズカット量を減算する。その撮影条件は、シャッタ秒時、撮影温度、入射光量、レンズの瞳距離、及び絞りのうちの少なくともいずれか1つを含む。
次に補正係数(S5)について説明する。前述の通り大量の光が入射した場合、受光部に収まりきれなかった電荷が流れ込む。ところが流れ込む先としては現実には読み出し部にだけではなく、周辺部にも流れ込む。つまり、同じ光量が入射してきた場合でも単位時間あたりの電荷の蓄積される割合は受光部と読み出し部では異なる。その様子を図7に示す。図7はすべて横軸に入射光量、縦軸に光電変換により発生した電荷の数を示す。図7(a)は補正を加えなかった場合の飽和光量信号と受光素子信号のグラフを示したものである。前述の原理よりフォトダイオードが飽和するまで受光素子信号は入射光量に比例して増加する。その後フォトダイオードが飽和すると読み出し部に電荷が流れ込み、入射光量に比例して飽和光量信号が増加する。しかしその増加の割合は前述の通り異なるので、この2つの信号を合成すると図7(b)のようになり信号の切り替わり時においてトーンジャンプが発生し、画像として不自然なものになってしまう。そこで得られた、飽和光量信号に対して所定撮影条件に応じて補正係数をかけて受光素子信号と合成する。すると図7(c)のようになりトーンジャンプのない自然な画像を合成することができる。ここでの所定撮影条件とは電荷蓄積時間、電荷蓄積温度、電荷蓄積量を指す。固体撮像素子の構成によっては、電荷蓄積時間や温度、電荷蓄積量によって受光素子から溢れた電荷が、読み出し部に流れ込む割合が変化する可能性がある。その場合は前記条件によって補正係数を変化させれば良い。つまり前述のノイズカットの場合と同様に不揮発性メモリ1015に各条件に応じた補正係数を格納しておき、撮影時の条件をシステム制御部1014が検知して、当てはまる補正係数を検出し、信号処理回路1008においてその補正係数を前記飽和光量信号に乗算することにより補正係数の変化にも対応できる。
補正係数は、撮影条件(シャッタ秒時、撮影温度又は入射光量)に応じた係数である。また、補正係数は、撮影条件によらずフォトダイオード(受光素子)から拡散浮遊領域(読み出し部)307に流れ込む飽和電荷の割合に応じた係数にしてもよい。
また現実には、フォトダイオードから読み出し部に電荷が流れ込むとき、フォトダイオードが飽和した直後に読み出し部に電荷が流れ込み始めるというわけではなく過渡状態、つまりフォトダイオード部に電荷が溜まりつつも、一部読み出し部に流れ込むという状態を経て読み出し部に流れ込むという現象が起こる。この場合はフォトダイオードの過渡部と読み出し部の過渡部を重ねて合成させることにより、近似的に合成することが可能となる。
このように図5のフローチャートのように補正をかけることにより、ノイズが少なく階調性にも自然な広ダイナミックレンジを持つ画像を合成することができる。なお補正の順序としてはこの限りではないが、補正係数をかけるとノイズ成分も補正係数の分だけ増大してしまう為、補正係数をかけるのは黒引きとノイズカットの後が望ましい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、出力手段に接合型電界効果トランジスタ(JFET)を用いた場合についての補正方法について示す。第2の実施形態の撮像装置は第1の実施形態と同様のものを用いる。図8にJFET型固体撮像素子を用いた場合のブロック図を示す。第1の実施形態とは増幅用トランジスタからの出力以降のブロック図は等しいのでここでは増幅用トランジスタまでの1画素のみのブロック図を示す。フォトダイオード801は、カソード側を定電位にバイアスしており、アノード側がpチャンネル型の転送用MOSFET 802のソースに接続されている。前記転送用MOSFET 802のゲートは、行選択線PTXに接続されている。また前記転送用MOSFET 802のドレインと前記増幅用JFET 804のゲートが接続されている。前記増幅用JFET 804のゲートには、これをリセットする為のpチャンネル型のリセット用MOSFET 803のソースが接続され、リセット用MOSFET 803のドレインにはリセット電源が接続されている。さらに、前記増幅JFET 804のドレインは、電源電圧を供給するための電源に接続されている。増幅用JFET 804ソースから先の信号経路は第1の実施形態と同等とする。
次に図9に増幅用トランジスタにJFETを用いた場合の撮像素子の一画素分の断面構造の構成について示す。図に示すように第1の実施形態とは異なり、画素部の各領域はP型基板901上のn型領域902中に形成されている。フォトダイオード904もP型を用い、その上部に濃度の濃いn層905を形成している。pチャンネル型の転送MOSFETのゲート領域903を絶縁層を介してフォトダイオード904側面に形成し、転送MOSFETのゲート領域903とフォトダイオード904の側面の間には、フォトダイオード904のp層から連続するバイパス領域906が形成されている。増幅部においてはnチャンネルJFET907を用いており、n型ソース領域908、p型ゲート領域909が形成されている。また増幅用JFET907のp型ゲート領域909とp型リセットドレイン領域910との境界領域上には、絶縁膜を介してゲート領域が形成されておりpチャンネル型のリセット用MOSFET911を形成している。また素子の上部にはアルミ遮光版912が備えられ、フォトダイオード904部以外には光が入射しないようにされている。第1の実施形態のMOSFETを増幅器として用いた場合との大きな構造の違いは、フォトダイオード904からJFET907までのキャリアが電子でなく正孔であることと、第1の実施形態に存在した拡散浮遊領域(FD)307が第2の実施形態の場合では存在しなく、ゲート領域909がその読み出し部としての役割を兼用していること、図2における選択MOS M411〜M433が存在せずリセット用MOSFET911がその役割を兼ねていることである。
次に図10に読み取り動作の信号を示す。基本的には第1の実施形態の場合と同様だが、前記のように第1の実施形態の場合とは異なり、第2の実施形態においては転送用MOSFET903とリセット用MOSFET911はpチャンネル型であり、第1の実施形態と極性が逆になっている。つまり、ハイレベルの時はオフ状態でロウレベルの時がON状態である。また前述の通り選択MOSをリセットMOSで兼用している為行選択の動作は別途必要ない。以下補正の手法は、第1の実施形態の場合と同様である。
以上のように、第1及び第2の実施形態によれば、受光部と読み出し部を備え、受光部に対する入射光量が多い場合に受光部で発生した電荷が読み出し部に流れ込む構造を持ち、受光部に蓄積された信号と読み出し部に蓄積された信号とを別々に読みだすことのできる固体撮像装置を用いて撮影し、飽和光量信号と受光素子信号を読み取り、撮影条件から黒引きをするかどうかを判別し、黒引きが必要な撮影条件であったならば、非露光状態において同撮影条件で撮影を行いダーク画像を取得し黒引きを行う。さらに、撮影条件に応じて、読み出し部において受光部が飽和するまでに発生したノイズ成分を減算する。その上で撮影条件により、受光部から読み出し部へ流れ込む量に依存した補正係数をかけて受光素子信号と合成を行う。このような補正を行うことにより、ノイズが少なく階調性も自然な良好な広ダイナミックレンジ画像を得ることができる。
受光素子を持つ複数の画素からなる固体撮像素子において、受光素子の飽和光量を超えた光量が入射した場合、受光素子の読み出し部に飽和電荷が流れ込む構成になっている固体撮像素子を備えてる撮像素子を用い、受光素子の光量を読みだす前に、読み出し部に蓄積された飽和電荷を飽和光量信号としてある信号経路を介して取り出し、受光素子に蓄積された電荷を受光素子信号として取り出し、その2つの信号を合成して一枚のダイナミックレンジの広い画像を得るときに、補正を加えることによりノイズが少なくかつ階調性にも優れた良好な画像を得ることが可能となる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の第1の実施形態を示す撮像装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態を示す固体撮像装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態を示す固体撮像装置の断面構造図である。 本発明の第1の実施形態の動作を説明するためのタイミング図である。 本発明の実施形態における補正方法のフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の飽和光量信号を読み出す動作を説明するためのタイミング図である。 本発明の第1の実施形態における飽和光量信号の傾き補正を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態を示す固体撮像装置のブロック図である。 本発明の第2の実施形態を示す固体撮像装置の断面構造図である。 本発明の第2の実施形態の動作を説明するためのタイミング図である。 システム制御部の広ダイナミックレンジを得る為の合成動作を示すフローチャートである。
符号の説明
D11〜D13 フォトダイオード
M111〜M133 転送MOS
M211〜M233 リセットMOS
M311〜M333 増幅MOS
M411〜M433 選択MOS
M11〜M13 ノイズ信号転送スイッチ
M21〜M23 光信号転送スイッチ
M31〜M36 保持容量リセットスイッチ
M41〜M46 水平転送スイッチ
M50 入力MOS
M51〜M53 負荷MOS
M71〜M73 ゲート接地MOS
V1〜V3 垂直出力線
PTX1〜PTX3 第1の行選択線
PRES1〜PRES3 第2の行選択線
PSEL1〜PSEL3 第3の行選択線

Claims (9)

  1. 各々が、光電変換により電荷を発生する受光素子と、前記受光素子から電荷を読み出す読み出し部と、前記読み出し部の電荷を電圧に変換して出力する出力手段とを有する複数の画素と、
    前記受光素子において飽和した電荷が前記受光素子から前記読み出し部に流れ込む飽和電荷に基づく飽和光量信号、前記受光素子に蓄積された蓄積電荷に基づく受光素子信号をそれぞれ取得し、前記飽和光量信号と前記受光素子信号とを合成するように制御する制御手段とを備え、
    所定の撮影条件を満たす場合に、前記制御手段は、前記複数の画素を遮光した状態において前記飽和光量信号の取得時と同様の動作を行うことにより前記読み出し部で生じる電荷に基づく読み出し部黒信号を取得し、前記飽和光量信号から前記読み出し部黒信号を減算し、前記読み出し部黒信号を減算した前記飽和光量信号と前記受光素子信号とを合成するように制御することを特徴とする画像入力装置。
  2. 前記制御手段は、さらに前記複数の画素を遮光した状態において前記受光素子で生じる電荷に基づく受光素子黒信号を取得し、前記受光素子信号から前記受光素子黒信号を減算し、前記受光素子黒信号を減算した前記受光素子信号と前記読み出し部黒信号を減算した前記飽和光量信号とを合成するように制御することを特徴とする請求項1記載の画像入力装置。
  3. 前記所定の撮影条件は、シャッタ秒時又は撮影温度が所定値以上であるという条件であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像入力装置。
  4. 前記制御手段は、さらに前記飽和光量信号から所定のオフセット量を減算するように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像入力装置。
  5. 前記所定のオフセット量は、シャッタ秒時、撮影温度、入射光量、レンズの瞳距離、及び絞りのうちの少なくともいずれか1つに基づくものであることを特徴とする請求項4記載の画像入力装置。
  6. 前記制御手段は、前記飽和光量信号と前記受光素子信号とを合成する前に、前記飽和光量信号に所定の係数を乗算するように制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像入力装置。
  7. 前記所定の係数は、前記受光素子から前記読み出し部に流れ込む飽和電荷の割合に応じた係数であることを特徴とする請求項6記載の画像入力装置。
  8. 前記所定の係数は、シャッタ秒時、撮影温度又は入射光量に応じた係数であることを特徴とする請求項6記載の画像入力装置。
  9. 各々が、光電変換により電荷を発生する受光素子と、前記受光素子から電荷を読み出す読み出し部と、前記読み出し部の電荷を電圧に変換して出力する出力手段とを有する複数の画素を備えた画像入力装置の制御方法であって、
    前記受光素子において飽和した電荷が前記受光素子から前記読み出し部に流れ込む飽和電荷に基づく飽和光量信号を取得するステップと、
    前記受光素子に蓄積された蓄積電荷に基づく受光素子信号を取得するステップと、
    所定の撮影条件を満たす場合に、前記複数の画素を遮光した状態において前記飽和光量信号の取得時と同様の動作を行うことにより前記読み出し部で生じる電荷に基づく読み出し部黒信号を取得するステップと、
    前記飽和光量信号から前記読み出し部黒信号を減算するステップと、
    前記読み出し部黒信号を減算した前記飽和光量信号と前記受光素子信号とを合成するステップと
    を有すること特徴とする画像入力装置の制御方法。
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